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おはようセックス@小説まとめ

大艦虚砲主義

最終更新:2013年05月29日 00:52

ohayousex

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管理者のみ編集可
「転校生の大艦楽理(タイカン ラリ)です!夢はこの地球にはびこる腐った人類を皆殺しにする事です!よろしくお願いします!」

確かにそう言って、彼女は君臨した。


;;;;;;;;;;;;;;;;;

大艦巨砲主義

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;


日常。それはこの世に生きとし逝ける者全てに訪れる不平等な毎日を云う。
この世は腐っている。誰が言ったか知らないが、概ね同意しよう。ただ一つ付け加えさせてもらうならば、とうの昔に腐り切ってる。
まやかしの生きる意味を探して回って、何時の間にかレールに乗せられ、そうしてみんな帰り道も見失って、絶望から逃げ倒した挙句に死ぬ。
小さな幸福と膨大な時間を天秤に掛けては、その悉くを放り出し、目の前の日常にひたすら忙殺される。
歩き方を忘れた人間はオモチャに跨って腰を振り続け、欲に溺れて溺死する。

考えるまでもなくそれは明らかで、人生にはゲームクリアのような目的なんてない。だから人類は仮初めを作った。
ニセモノの目標。ニセモノの完了。
ニセモノのスタッフロール。
結局、みんなが死から目を背けたがる。真のゴールはそこなのに、みんなどうしてか、裏ボスまで倒してしまったゲームをやりこむのをやめようとしない。
学校に入る。働く。死ぬ。今の人間の日常は非常にシンプルだ。機械的な美しささえ感じる。多くの人間は、その殆どが実現不能な、将来の設計図を描かされ、騙された人間はその洗脳の証を胸に抱き締めて、不快で雑多な多くの日常を消化していくのだ。
それに従わない者には漏れなく死が推奨されている。酷い話だ。少しばかりの異分子は、このシステムを破壊するに至らない。人間は腐る程繁殖し続けているから。

ざわめきとやっかみが木霊するのは教室。
洗脳された人間の理想郷。
そうでない人間にとっての地獄。
社会に出られる人間を選別する養殖場。
そうでない者が絶望して死んでいく自殺の名所。
そんな場所に、どうやら今日は新しい人間が来るらしい。教室は朝からその話題で持ちきりだ。ただでさえ煩いのに、今日はいつにも増して酷い。
耳栓をしていても響いてくるそれらは異常なまでに不快で、嫌でも俺にその『転校生』という存在を憎ませた。
無為な時間を潰すのは、やはり無駄な思考。腐った人類を滅ぼす妄想。土台不可能な前提を用いて道理を通す、お茶羅戯たフィクションの物語。
チャイムが鳴り生徒が徐々に静かになる。担任教諭が入場してクラス委員が号令をかける。
俺は耳栓を外して立ち上がり、形だけの礼をする。着席すると、教諭が眼鏡を上げて口を開く。

「今日はみなさんに転校生を紹介します」

嗄れたその声にクラスが沸く。おそらく、あの教諭がここまで人間を煩くできるのはこんな台詞を吐いた時くらいだ。
入ってきて、という教諭の言葉と共に、教室の扉が開く。クラス中の視線が注がれる。
現れたのは少女だった。クラスの人間達の声はさらに大きさを増したが、クラス委員の静かにしろ、という一言で静まり返る。
転校生は黒板に至り、チョークで文字を書く。酷く下手糞な字で、大艦楽理と辛うじて読めた。読み方が気になるところだったが、間もなく少女はこちらに向き直り言った。

「転校生の大艦楽理(タイカン ラリ)です!夢はこの地球にはびこる腐った人類を皆殺しにする事です!よろしくお願いします!」

確かにそう言って、彼女は君臨した。

クラスの期待に満ちた表情が、ぴきぴきと音を立てて崩れるのが分かった。

「ラリ?」「らりって読むのか?」「マジかよ」「あいつの親は人間じゃねーな」「ラリってんだろ」

「つーか今の何?」「腐った人類を皆殺しにするって」「アニメの見過ぎぃー」「中二病乙であります」

その他諸々の陰口が瞬く間に叩かれた。無理もない。この教室に詰め込まれた人間は、異分子を極端に迫害する。俺も似たような扱いを受けた事があるお陰で身に染みていた。
そして異分子同士は相反する。あんな目立つ事をやらかして彼女は何がしたいのだろう。名は体を表すというが、まさしく彼女はクスリでもキメてラリっていらっしゃるのか?
担任教諭は固まっていたが、クラス委員が先生、と声をかけると、慌てた様子で下がってもいない眼鏡を触りながら、転校生の座る席だけを指定して足早に教室から去っていった。
運の悪い事に、彼女は俺の隣の空席に転がり込んできた。

「よろしくね!」

彼女の言葉にクラス中がこちらを見る。普段空気に成り切っている俺まであらぬ注目を浴びる羽目になった。
ああ、本日は厄日なり。いつにも増して……

「不平等だ」

その後の経緯は説明するのも億劫である。

一応説明すれば、休み時間になった瞬間に俺の隣の席にクラスの殆どが集まり、大艦に質問責めを試みた。
俺が横で耳栓を填めて読書をしていても分かったのは、どうやら人類を滅ぼすというのは本気で言っているらしい事、だからお前らは気持ち悪いから近付くな、という事、総合してやはり、頭のおかしい奴だという事だけだ。
昼休み。昼食を食べる頃には、大艦の周りには誰一人寄り付かなくなっていた。恐らく既に、学校中にこいつの噂は広まっただろう。頭のおかしいイかれ野郎として。
米粒を口から飛ばし合うクラスの人間達を他所に俺は読書に耽る。暇潰しとしては大分上等な娯楽だ。コストパフォーマンスもいいしそれなりの教養も身に付く。それだけだが。どうせこの町は田舎で、それ以外に大した娯楽というものも無い。
しかし昔の人間というのはいい加減なものだと思わされる事もある。この打宰とかいう人間は歴とした犯罪者だ。それが堂々と自分の犯罪行為を上げ連ねて小説だと言い張っていて、尚且つこれが現代に於いて文学作品だと認められている事に溜息が出る。一応、その文章が巧みだとか、壮絶な体験だった、とかいう擁護もできようが、所詮は芸能人の暴露本と似たような価値しかないのではないかと思わずにはいられない。
それから、野口英世とかいう男も奇妙だ。何故だか偉人の如く扱われ、遂には千円札の図柄になってしまったが、彼は大層金遣いが荒く、また口達者に借金を積み重ねては踏み倒し、学歴を詐称して海外へ渡り、とうに証明された研究を続け、間違った理論を提出し、最後には自身が暴こうとした病魔の一切の影すら掴めずにそれに飲まれて死んだ。とんだ笑い話である。あんなのが英雄視されているのは日本だけだ。つくづく教育というものが洗脳と変わりないと意識する。
…とまあこんな具合に、良い暇潰しになる。思考は最高の娯楽だ。誰にも邪魔されないし咎められない。己で己を慰める最高の自己満足を得られる。
自慰と同然だ。

「おい……おい!」

何やら声が微かに聞こえる。実を言えば少し前から聞こえてはいたのだが、耳栓を填めているのをいい事にやり過ごそうとしていた。
だが、俺の後ろに立って肩まで揺さぶられては俺も振り返らざるを得ないし、それが例の大艦さんともなれば耳栓を外す事も吝かではない。

「……何」
「あなたは食べないのか?みんな食べているのに」
「何を」
「昼ごはん」
「エネルギーをあまり使わない体質で腹が減らないから摂食する必要がない」
「?どういうことだ?楽理の弁当食べるか?」
「お腹すいてません」
「そうか……」

一連のやりとりを終えると、大艦はそそくさと自分の席に戻っていった。イかれた奴のわりに弁当だけはまともなものを食っていた。人類撲滅を謳ってはいるが、やはり自身も人間らしい。当たり前だが。
顔を上げればクラスの一部の連中が、こちらを見てヒソヒソと何やら喋っていた。どうせ、「あのクソ遠藤と転校生が話してやがったぜ」とか言ってるんだろう。
本に目をやる前に、ちらとだけ大艦の方を見た。冷め切ったエビフライを齧るその横顔は、少しばかり悲しみを含んで見えた。
どうでもいい。

読書をしていれば、時間は矢の如く過ぎ去る。アインシュタインの相対性理論を持ち出すまでもなく、それは至極当たり前である。
クラス委員が号令をかける。立ち上がって礼をする。クラスの連中はこぞって鞄を持ち、各々が各々の為に動き出す。
大抵のそれは部活動へ勤しむ事であったり、トモダチとのお喋りであったり、素早く下校する事であったりする。
俺は最後者だ。用の無い場所に長居する必要はない。
鞄を持ち足早に昇降口へ向かう。人が増える前に校門を通る事ができた今日のような日は、いつもより幾分か気分がいい。

「うーさーぎーおーいしーっ かーのーやーまーっ」

後ろから執拗についてくる転校生の存在さえなければ、もっと良い。
何故か小学生の頃授業で歌わされたような民謡を歌いながらトコトコと歩いて俺についてくる大艦。
はじめの内はたまたま偶然家の方向が同じなのかもしれないとも勘繰ったが、どうもそうじゃないらしい。
なんで分かったかと言えば、彼女が俺が住んでるマンションの入り口で、俺と一緒にオートロックの扉を抜けたからである。

「おい」
「あ、やっとふり返った。いやね、わたしずっとあなたの後つけてたんだけどぜんぜん気づいてくれないから」
「気付いてたが」言葉を遮るように切り返す。
「そうなの?」つーか歌ってたじゃねーか。
「一応確認するが、お前はこのマンションに住んでるのか?」
「違うよっ!」何故か笑顔。
「じゃあ帰れ」
「なんでーっ」露骨に不満そうな顔。
「迷惑だからだ」
「迷惑……それじゃ、仕方ないね」

ん?
なんだ、案外楽に引き下がってくれそうではないか──そう思った三秒前の自分を、俺は間もなく殴り倒したくなる。

「わたしの家に来なさい!」

何故だ。
何がどうなってそういう結論に達した。
何だ?
こいつは何を言ってるんだ?
フィクションのヒロイン気取りなのか?
それともやはりマジモンのヤク中なのか?
アタマがパーなのか?
脳味噌が糞になってるのか?
こいつのアタマは風船なのか?
俺の頭の中が久々に混乱の渦に苛まれた。

「ナニユエ?」四角い口で、俺はかろうじて言った。
「話がしたいんだよ」
「お前と話す事は無い」
「わたしがあるんだよ!」
「あーうるせぇ!じたばたすんな!クソッ……」

付き合ってられん。
踵を返しエレベーターへ向かう。我が住まいはこのマンションの十二階にある。階段を使うべきでないのは自明だ。
エレベーターの前に至る。ボタンを押す。しばらくしてドアが開く。乗り込む。十二階のボタンを押す。振り返る。ドアが閉まる。

「何しれっとついてきてんだ」
「え?さっきの『クソッ……』っていうの、『仕方ないから俺の家に上げてやるぜハァンッ』って意味じゃないの?」
「似てねぇ物真似かますんじゃねぇ!」

こいつが女じゃなかったら固めた拳を思い切り振り下ろしていた所だ。
どうあっても大艦は家までついてくる積もりらしい。気が重くなる。
「十二階です」のアナウンスと共にドアが再び開く。現代科学の発展は、鉄の箱を上下させて人間を運ぶ事を容易く可能にしている。
そんな事はどうでもいい。ドアの側にいるのは大艦である。

「……おい、早く出ろ」
「あ、うん」

今まで眠っていたかのように、大艦は俺が声をかけるまで動かなかった。
彼女が出るタイミングを遅らせたお陰で俺がドアに挟まり思い切り笑われた事に関しては省略する。つーか狙いはこれだったのか。
そしてやって来たるは我が部屋のドアの前。ついに大艦をここまで連れてきてしまった。気が重くなり、俺は目を輝かせる彼女を尻目に溜息をついた。腹ふくくる思いである。

「お邪魔しまーす」
「…………」

鍵を差し込んで扉を開く。
中に入り鞄を玄関に放り捨てる。心なしかいつもより身体が重い。
短い廊下を抜け小さい部屋に至る。多分リビングとか形容されるべき部屋だ。狭すぎるが。
ソファに腰掛ける。所々から綿が食み出ているが、知った事ではない。

「うーわぁ……汚いねぇ遠藤くんの家」
「そもそも他人を上げる事を一切考えてないから問題が無い。つーか、何で俺の名字知ってんだよ」
「表札が見えないほどバカじゃないよん」
「馬鹿には違いねぇけどな……」
「しっけいなー!」

ああイライラする。
年齢不相応の精神年齢をしているのか単なる馬鹿か知恵遅れか間抜けか、やはりラリっているのかは定かではないが、彼女と話しているとどうにもイラついてくる。
でかい溜息を聞こえるように吐いて、俺はさっさと大艦にご帰宅願う策を実行する。

「で?お前は俺になんか話があるんだっけ?」
「そうだよ!あのね」
「それ終わったら帰れよ」遮って言った。
「えー!」
「えーじゃねぇよ……お前さぁ、他人様に迷惑かけちゃ駄目とか、親に教わらなかったワケ?」
「うん!」

あ、駄目だこいつ。本格的に駄目だ。常識通用しねーわ。

「…警察を呼ぶ事も視野に入れておこう。いや、黄色い救急車の方がいいか。うん、そうだな。そっちにしよう」
「ねぇねぇねぇねぇあのさぁあのさぁ」顔を無駄に近付けてくる大艦。
「煩い」
「名前なんて言うの?」
「遠藤紺屋(エンドウ コウヤ)」
「字は?」
「遠い藤原の紺色の屋敷」
「ふーん、全然わかんない!」
「あっそ」

じゃあ聞くなよ。どんだけ馬鹿なんだ。
彼女は続けざまに口を開く。

「誕生日は?」
「八月十日」
「血液型は?」
「B型」
「趣味は?」
「読書」
「座右の銘は?」
「我思う故に我有り」
「人間をバラバラ死体にするならまずどこから斬り落とす?」
「胴体真っ二つ」
「将来の夢は?」
「ニート」
「もしも自分が神様になったらまず何をする?」
「神様なんていない」
「なるほどなるほど」
「……あのさぁ」
「なにー?」
「お前そんな事聞く為にここまでついてきた訳?」
「うーん……」

不意に思いつめた表情になる大艦。
そりゃあそうだ、こんな下らないプロフィールを聞くだけだったら教師にでも当たればいい。いくら問題児と言えど生徒は生徒だ。その質問に答える義務に抗う事もあるまい。
俺がソファに背中を埋めて、大艦は散らかり切った部屋の真ん中に置物のように座り込んでいる。
やがて閃いたという風に大艦は口を開いた。

「あなたはわたしに興味ないの?」

彼女が放った言葉の中では、自己紹介の台詞──人類を滅ぼすとかなんとか──の次に、その言葉は耳の奥に侵入し、不快なノイズを生み出した。
何を言い出すかと思えばこのサイコ電波女。
無いと言えば嘘ではないが本当でもない。正直な所自分にも良く分からない。
だって考えてもみろ。その気になれば簡単にこいつは追い払えるんだ。
思い切り恫喝するのだって試してないし、なんなら暴力に訴えたっていい。仮に後から喚かれたとして、どうせこいつに味方するのはこいつの親くらいだ。俺は知らないと言い張ってシラを切ればいいし、クラスの適当な不良連中に責任を押し付けるのだって造作もない事である。
なのに、俺は一度は固めた拳を解いた。口まで聞いてやってる。
何故?クラスの連中とは一切口を聞かなくなった俺が?何故?
俺はもしかしたら、もしかしたら、彼女の自己紹介を聞いた時に何か感じたんじゃないか?
『また頭のおかしい奴が現れた』と呆れたフリをしながら、心の中では熱狂していたんじゃないか?
ぐるぐると頭が回り出す。混迷の渦。雑音の嵐。不快な電波とミサイルの交錯する海馬の回路。
それでも俺は平静で冷静だ。思考だって巻けるし、装うのは簡単なのだから。

「無いね」俺は首を横に向ける。
「ふーん……」

彼女はようやくそこで期待に満ち満ちた目を伏せて、前のめりになった身体を下ろした。

「つまんない人」

しばらくして彼女はそう言い放つと、俺の顔を見上げるように睨みつけた。
構え、と言っているのだろうか。

「用が済んだなら、帰れよ」
「言われなくてももう帰る!」

大艦はふんと鼻息を鳴らして立ち上がると、今度は俺を見下ろした。

「……でも、最後に一つだけ聞かせてよ」
「…………」
「興味ないなら、なんで、わたしの相手したの?」

俺の視線は、壁に釘付けになった。
図星を突かれたからだ。
俺の中で俺自身が疑問に感じていた矛盾を、こいつが突いたからだ。

「遠藤くんはさ、人類滅ぼしたくないの?」
「……別に」
「じゃあどうして、みんなと話さないの?」
「関わるのが面倒臭えんだよ」
「じゃあ滅ぼそうよ」
「お前なあ……俺の将来の夢聞いてたか?」
「ニート」
「だろうが。俺が働かない分、あの馬鹿どもに働いてもらわなきゃ困るだろうが」
「じゃあ、あのクラスだけ滅ぼせばいいよ」
「……あ?」

俺は声色の違いに気付いて振り返った。
大艦の眼が据わっていた。
感情が篭っていない眼差しだった。
人類を滅ぼすと言ったら、本気でやりかねない威圧感があった。
そこには、先程までの馬鹿な少女の影は微塵も見当たらなかった。

「わたしね、人類を滅ぼしに来たんだよ」
「何を……言って…………」
「その気になればいつだって」

大艦の右腕が削げていく。
指が癒着して一本になり、やがて熱を発して溶け始める。
俺はそれから眼を離せない。
この場から動く事もできない。
声すら出せずに、ただそれを眺めている。

「わたしは大艦楽理」

腕の皮膚がほとんど溶けて、肉が露出する。
やがてそれも溶け落ちて、骨の代わりに何かの部品が顔を出す。

「人類を滅ぼす為に生まれてきたの」

大艦は、現れたそれを俺の額に向ける。

「貴方がそれを望んだから」

真っ白な光が視界を包んだ。

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

「……腐った人類一号……遠藤紺屋」

頭蓋を砕かれて脳をばら撒き、倒れ伏した男の隣で、涙を流す少女が一人。

「……これより、人類の殲滅を開始する」

少女は背から錆び付いた翼を引き摺り出し、飛び立った。

;;;;;;;;;;;;;;;;;

日常。それはこの世に生きとし逝ける者全てに訪れる不平等な毎日を云う。
この世は腐っている。誰が言ったか知らないが、概ね同意しよう。ただ一つ付け加えさせてもらうならば、とうの昔に腐り切ってる。
まやかしの生きる意味を探して回って、何時の間にかレールに乗せられ、そうしてみんな帰り道も見失って、絶望から逃げ倒した挙句に死ぬ。
小さな幸福と膨大な時間を天秤に掛けては、その悉くを放り出し、目の前の日常にひたすら忙殺される。
歩き方を忘れた人間はオモチャに跨って腰を振り続け、欲に溺れて溺死する。

なら、そんな人類はきっと、何もかもが無駄な存在なのだ。
意味がないし価値がない、こんな世界には必要ない。
人類は地球に住まう寄生虫だ。
なら、そんなもの。いっそ皆殺しにしてしまえばいいのだ。
いつかの授業で習った。生物は絶滅と進化を繰り返してきた。
なら、そろそろこの人類は潮時だ。
滅びなければならない。
滅ぼされなければならない。

俺はクラス中に起こるざわめきを遮るように耳栓を填める。
頭蓋が弾ける音がする。


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