おはようセックス@小説まとめ
淵に横たわる
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匿名ユーザー
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存在がぶれてなくなってしまうなら、私は所在を何処に求めたものだろうか。
頭の中にしかない居場所を描き出そうとした指は宙を舞い落ちて、布団の埃を巻き上げた。
何もない部屋は綿埃だ。この綿埃と同じだ。
結局は、衝動に過ぎない。
然し乍ら継続するものは途絶える日まで、時速1400kmの速さで私を突き抜けていく。
止まらない者には祝福を。では、立ち止まった者が見る景色は、一体何に、何処に、いつ。
何もかもが虚しくなる時がある。何かが楽しい時がある。何かが悲しい時もあって、何かが嬉しい時もある。
幸せがあるから不幸があって、天国があるから地獄がある。
生があるから死があって、無限の時から投げ捨てられる。
でもそれは今じゃない。今日じゃない。明日じゃない。
どこかにある。それは今日かもしれない。明日かもしれない。何年も先かもしれない。
望むなら早めることだってできる。自由とはそういうものだ。フローチャートを寄越せ。
チリチリと脳が焼ける音がする。身体が錠剤を求めて動き出す。
薬に頼るというのは我ながら滑稽だと思う。はじめは人類の生み出した科学文明の極致だと思っていたが、次第にそれに支配されている自分に気付いた。意思すら持たない、生物ですらない、人間の生み出した歪な物質を求める自分自身が、まるでそれに染められていくような感覚が走る。眩暈と嘔吐感に襲われて、またそれを求める。誰がどう見ても分の悪い悪循環だ。これが滑稽でなくてなんだろうか。
その場しのぎに過ぎないのだ。こんなものは、問題の根本的な解決には繋がらない。
だが、辞めるわけにもいかない。明日も一日働かなければならない。働かなければ立ち行かない。預金通帳の数字は幾許もない。
痛みの残る身体を横たえる。こんなにも毒を溜め込んだ身体が、しかし震えることはもうない。薬が効いてくる感覚を味わう。その得難い快楽に激しい嫌悪を感じながらも、脳は静かに消灯していく。
明日も弱くてニューゲームだ。力尽きるのはいつ、何処、何に。
頭の中にしかない居場所を描き出そうとした指は宙を舞い落ちて、布団の埃を巻き上げた。
何もない部屋は綿埃だ。この綿埃と同じだ。
結局は、衝動に過ぎない。
然し乍ら継続するものは途絶える日まで、時速1400kmの速さで私を突き抜けていく。
止まらない者には祝福を。では、立ち止まった者が見る景色は、一体何に、何処に、いつ。
何もかもが虚しくなる時がある。何かが楽しい時がある。何かが悲しい時もあって、何かが嬉しい時もある。
幸せがあるから不幸があって、天国があるから地獄がある。
生があるから死があって、無限の時から投げ捨てられる。
でもそれは今じゃない。今日じゃない。明日じゃない。
どこかにある。それは今日かもしれない。明日かもしれない。何年も先かもしれない。
望むなら早めることだってできる。自由とはそういうものだ。フローチャートを寄越せ。
チリチリと脳が焼ける音がする。身体が錠剤を求めて動き出す。
薬に頼るというのは我ながら滑稽だと思う。はじめは人類の生み出した科学文明の極致だと思っていたが、次第にそれに支配されている自分に気付いた。意思すら持たない、生物ですらない、人間の生み出した歪な物質を求める自分自身が、まるでそれに染められていくような感覚が走る。眩暈と嘔吐感に襲われて、またそれを求める。誰がどう見ても分の悪い悪循環だ。これが滑稽でなくてなんだろうか。
その場しのぎに過ぎないのだ。こんなものは、問題の根本的な解決には繋がらない。
だが、辞めるわけにもいかない。明日も一日働かなければならない。働かなければ立ち行かない。預金通帳の数字は幾許もない。
痛みの残る身体を横たえる。こんなにも毒を溜め込んだ身体が、しかし震えることはもうない。薬が効いてくる感覚を味わう。その得難い快楽に激しい嫌悪を感じながらも、脳は静かに消灯していく。
明日も弱くてニューゲームだ。力尽きるのはいつ、何処、何に。