「1回戦敗退友の会」第06回
当SSはトナメキャラが登場しますが、フィクション上の、さらに空想上のお話で他単発SS等との関連性はありません。
独立したギャグとしてお読みください!
独立したギャグとしてお読みください!

光之助
「……さて、諸君。
あけましておめでとう。
本年も当友の会を同じメンバーで迎えられることを喜ばしく思う」
「……さて、諸君。
あけましておめでとう。
本年も当友の会を同じメンバーで迎えられることを喜ばしく思う」

マルコ
「…………」
「…………」

政勝
「…………」
「…………」

幻十郎
「…………」
「…………」

「…………」

巻
「…………」
「…………」

光之助
「……まあ、めでたい会合ではないな。
なんにせよ久々の集まりだ、改めて自己紹介と共に各々の近況を聞こうか」
「……まあ、めでたい会合ではないな。
なんにせよ久々の集まりだ、改めて自己紹介と共に各々の近況を聞こうか」



政勝
「それはみんな一緒ッスよ」
「それはみんな一緒ッスよ」

「『スター・キャスケット』の本体です。
年末年始はバイトしてました」
年末年始はバイトしてました」

幻十郎
「『マイシクル・ティアーズ』の桐木幻十郎だ。
最近は特に何もしてねぇな」
「『マイシクル・ティアーズ』の桐木幻十郎だ。
最近は特に何もしてねぇな」


光之助
「進行役を仰せつかっている小室光之助だ。
スタンドは『グラビティ・オブ・ラヴ』……自分で言っておいてナンだが、私も何もない」
「進行役を仰せつかっている小室光之助だ。
スタンドは『グラビティ・オブ・ラヴ』……自分で言っておいてナンだが、私も何もない」

幻十郎
「……いきなりテンション下がる報告だったぜ」
「……いきなりテンション下がる報告だったぜ」

「まあ予想してたけど、やっぱ皆出番なかったんだね」

政勝
「あのー光之助さん」
「あのー光之助さん」

光之助
「何だ」
「何だ」

政勝
「確かに……今日は久々にみんなで集まりましたけど、
別にもっとたくさん会合開いてもよかったんじゃないッスか?」
「確かに……今日は久々にみんなで集まりましたけど、
別にもっとたくさん会合開いてもよかったんじゃないッスか?」

光之助
「それは無理だ。
「それは無理だ。
前にも言ったかもしれんが、
この会合をあまり開きすぎると我々のキャラクターがここでのものに定着してしまう」
この会合をあまり開きすぎると我々のキャラクターがここでのものに定着してしまう」

マルコ
「(もうけっこう定着してしまってる気がするが)」
「(もうけっこう定着してしまってる気がするが)」

光之助
「それにいくらこんな生産性のない会議でも、話のネタがなくては開くことはできん」
「それにいくらこんな生産性のない会議でも、話のネタがなくては開くことはできん」

巻
「生産性ないならやめちまえばいいのに」
「生産性ないならやめちまえばいいのに」

幻十郎
「ちょっとまて光之助……ネタがないと会議は開けない、ということは……」
「ちょっとまて光之助……ネタがないと会議は開けない、ということは……」

光之助
「そう、今回はネタがあるから集まってもらった。
「そう、今回はネタがあるから集まってもらった。
……きょうの会議は重大なテーマを掲げて行おうと思う」

「じゅ、重大なテーマ……!?」

政勝
「なんかこの会合に似つかわしくない真剣味だ……!」
「なんかこの会合に似つかわしくない真剣味だ……!」

光之助
「そもそもこの会合は
『トーナメント以来まったく話題にあがらない者たちがどうすれば返り咲けるか』
を議論・研究する目的で開かれている」
「そもそもこの会合は
『トーナメント以来まったく話題にあがらない者たちがどうすれば返り咲けるか』
を議論・研究する目的で開かれている」

巻
「あ、そーなの?」
「あ、そーなの?」

政勝
「知らなかったんスか巻さん」
「知らなかったんスか巻さん」

幻十郎
「途中からだからな巻さんは」
「途中からだからな巻さんは」

光之助
「そのうえで今回のテーマを発表する
「そのうえで今回のテーマを発表する
……それは、『ライバル』だ」

マルコ
「な……」
「な……」

幻十郎
「ラ、ライバル!?」
「ラ、ライバル!?」

光之助
「そう、ライバルだ。
トーナメントが終わってから単発SSが書かれたり、避難所で話題になるキャラクターには、
それぞれ『ライバル』といえる関係のある人物をもつことが多い。
ただしこのライバルというものには『2つの意味』が込められていることを先に言っておこう」
「そう、ライバルだ。
トーナメントが終わってから単発SSが書かれたり、避難所で話題になるキャラクターには、
それぞれ『ライバル』といえる関係のある人物をもつことが多い。
ただしこのライバルというものには『2つの意味』が込められていることを先に言っておこう」

巻
「2つの……意味……」
「2つの……意味……」

光之助
「まず1つ、『戦友』と書いて『ライバル』と読む場合のものだ」
「まず1つ、『戦友』と書いて『ライバル』と読む場合のものだ」

「なんか青春マンガみたい」

光之助
「この『戦友』というものの中には、単に友情関係を意味するものも含まれている。
例えば『李とルカ』、『加賀と桐生麗』、『エツィオと満木葉華』
「この『戦友』というものの中には、単に友情関係を意味するものも含まれている。
例えば『李とルカ』、『加賀と桐生麗』、『エツィオと満木葉華』
……戦いを通じて交友関係が生まれた者たちだ」

政勝
「トーナメントの後、その組み合わせで単発SSが書かれたり避難所で話題になることがあるッスね」
「トーナメントの後、その組み合わせで単発SSが書かれたり避難所で話題になることがあるッスね」

光之助
「そしてもう1つ……『宿敵』と書いて『ライバル』と読む場合のものだ。
こちらは因縁の相手、完全に敵同士の関係の者たちだ」
「そしてもう1つ……『宿敵』と書いて『ライバル』と読む場合のものだ。
こちらは因縁の相手、完全に敵同士の関係の者たちだ」

マルコ
「『ケマダとギボンズ』、『朝比奈薫と立会人沫坂、クリームヒルド』といったところか」
「『ケマダとギボンズ』、『朝比奈薫と立会人沫坂、クリームヒルド』といったところか」

光之助
「うむ、まあそのあたりだ」
「うむ、まあそのあたりだ」

「宿敵同士のかけあいや対決ってワクワクするよね」

幻十郎
「確かに『李とルカ』、『ケマダとギボンズ』はよく目にするけどよ……」
「確かに『李とルカ』、『ケマダとギボンズ』はよく目にするけどよ……」

巻
「ええとよ……ライバルがいると、なんで話題になりやすいんだ?」
「ええとよ……ライバルがいると、なんで話題になりやすいんだ?」

光之助
「いいか、例えば単発SSは……基本的に登場人物が1人だと話が書けないだろう?
誰かかけ合わせる人物が必要だ」
「いいか、例えば単発SSは……基本的に登場人物が1人だと話が書けないだろう?
誰かかけ合わせる人物が必要だ」

「うんうん」

光之助
「そういった場合、非常に扱いやすいのが交友や因縁のある人物……つまりは『ライバル』なのだよ」
「そういった場合、非常に扱いやすいのが交友や因縁のある人物……つまりは『ライバル』なのだよ」

マルコ
「ほう、なるほど」
「ほう、なるほど」

幻十郎
「ううーん……俺はまだ釈然としねーなあ。毛玉だって、1人でネタにされることが多いぜ」
「ううーん……俺はまだ釈然としねーなあ。毛玉だって、1人でネタにされることが多いぜ」

光之助
「確かにな……
「確かにな……
だがな、ラッセル・ケマダが『毛玉』と言われたりして話題に出るようになったのは、
実は彼の出場した第3回が終わってすぐのことではないんだ」
実は彼の出場した第3回が終わってすぐのことではないんだ」

政勝
「え、そーなんスか?」
「え、そーなんスか?」

マルコ
「……そうか、第4回でヘクター・ギボンズが登場してからだな?」
「……そうか、第4回でヘクター・ギボンズが登場してからだな?」

光之助
「その通り、第4回開幕までにおけるラッセル・ケマダは、
ディザスター幹部なのに敗北したという……噛ませ犬程度のキャラクターだった。
だが、そのケマダの跡を継いで幹部の座に着いたという設定のギボンズが登場したことで、
ケマダのキャラクターにさりげなく彩を添えたんだ」
「その通り、第4回開幕までにおけるラッセル・ケマダは、
ディザスター幹部なのに敗北したという……噛ませ犬程度のキャラクターだった。
だが、そのケマダの跡を継いで幹部の座に着いたという設定のギボンズが登場したことで、
ケマダのキャラクターにさりげなく彩を添えたんだ」

マルコ
「そしてそれは同時にギボンズの設定にも活かされる……ライバルの存在がキャラを深くしたんだな」
「そしてそれは同時にギボンズの設定にも活かされる……ライバルの存在がキャラを深くしたんだな」

巻
「な、なんかスゴい話だな」
「な、なんかスゴい話だな」

「そういえば……
最近、『組み合わせが違ってたら、ルカはもっと違うキャラクターになってたかも』っていうようなレスもあったよね」
最近、『組み合わせが違ってたら、ルカはもっと違うキャラクターになってたかも』っていうようなレスもあったよね」

光之助
「そう、波溜流渦は今なお図鑑の本体設定から逸脱しない範囲のキャラクターにもかかわらず
あれほど話題になったのは、初戦の相手が李だったことが大きいだろう。
あの試合の展開を踏まえて、キャラクター設定やSS、妄想が広がっていったわけだ」
「そう、波溜流渦は今なお図鑑の本体設定から逸脱しない範囲のキャラクターにもかかわらず
あれほど話題になったのは、初戦の相手が李だったことが大きいだろう。
あの試合の展開を踏まえて、キャラクター設定やSS、妄想が広がっていったわけだ」

巻
「妄想……」
「妄想……」

政勝
「うーん、ライバルといえる関係の人物がいればキャラクターが深くなり、
単発SSなんかにも登場しやすくなる……ってことはわかるッスよ」
「うーん、ライバルといえる関係の人物がいればキャラクターが深くなり、
単発SSなんかにも登場しやすくなる……ってことはわかるッスよ」

幻十郎
「なんだ政勝、腑に落ちない感じだな」
「なんだ政勝、腑に落ちない感じだな」

政勝
「それでもやっぱり、
俺らってその……やっぱりキャラが弱いのは否めないわけだから、
いくらライバルができてもあまりキャラを盛れないっていうか……」
「それでもやっぱり、
俺らってその……やっぱりキャラが弱いのは否めないわけだから、
いくらライバルができてもあまりキャラを盛れないっていうか……」

「……私なんかキャラ弱いどころか名前もないからね」

光之助
「政勝くん……君の言いたいことはわかる。
やはりエピソードに乏しい我々はSSの主人公にはなれないのかもしれない」
「政勝くん……君の言いたいことはわかる。
やはりエピソードに乏しい我々はSSの主人公にはなれないのかもしれない」

巻
「バッサリ言うなあ」
「バッサリ言うなあ」

光之助
「だが、私の言いたいことは『我々のライバルを作っておはなしの主人公になる』ということではない」
「だが、私の言いたいことは『我々のライバルを作っておはなしの主人公になる』ということではない」

政勝
「え?」
「え?」

光之助
「……様々な単発SSの『ライバルに我々がなればよい』のだ」
「……様々な単発SSの『ライバルに我々がなればよい』のだ」

幻十郎
「…………!!」
「…………!!」

マルコ
「そうか……主人公は難しくとも、脇役や敵役ならば俺たちにも可能性は十分にあるんだな!」
「そうか……主人公は難しくとも、脇役や敵役ならば俺たちにも可能性は十分にあるんだな!」

光之助
「どちらかといえば脇役のほうが可能性があるかもしれない。
それに1回で終わる敵役と違って複数回出られるかもしれんからな」
「どちらかといえば脇役のほうが可能性があるかもしれない。
それに1回で終わる敵役と違って複数回出られるかもしれんからな」

巻
「な、なんか現実味のあるプランだな!」
「な、なんか現実味のあるプランだな!」

光之助
「うむ……例えばこの中では、政勝くんが一番可能性があると思う」
「うむ……例えばこの中では、政勝くんが一番可能性があると思う」

政勝
「え、俺ッスか!?」
「え、俺ッスか!?」

マルコ
「設定が扱いやすいからな……学生だしトーナメントの試合でも善戦したと思うし。
俺や光之助は、最後は完膚なきまでにやられたからな」
「設定が扱いやすいからな……学生だしトーナメントの試合でも善戦したと思うし。
俺や光之助は、最後は完膚なきまでにやられたからな」

光之助
「それに加え私はどちらかというと悪人サイドの設定だからな……
『悪の協力者』くらいしか出番は無いかもしれん」
「それに加え私はどちらかというと悪人サイドの設定だからな……
『悪の協力者』くらいしか出番は無いかもしれん」

「え、えーと私は?」

光之助
「名前がないヤツを、主人公は何て呼べばいいんだ?」
「名前がないヤツを、主人公は何て呼べばいいんだ?」

「あっ、あうう……そんならそのときに名前付けてくれれば……」

幻十郎
「おっ、俺は?」
「おっ、俺は?」

政勝
「幻十郎さん死んでるじゃないッスか」
「幻十郎さん死んでるじゃないッスか」

巻
「おっ、俺はけっこうイケるんじゃないか?
死んでもないし、名前もあるし、キャラ設定だって融通ききそうなもんだけど」
「おっ、俺はけっこうイケるんじゃないか?
死んでもないし、名前もあるし、キャラ設定だって融通ききそうなもんだけど」

「巻さんはやっぱカブりが深刻だしなあ……」

巻
「うっ……お、俺自身はカブってるって自覚はねーんだけど……」
「うっ……お、俺自身はカブってるって自覚はねーんだけど……」

光之助
「まあしかし、桐木くん以外は皆可能性がないわけじゃないんだ。
これを希望にこれからがんばっていこうじゃないか」
「まあしかし、桐木くん以外は皆可能性がないわけじゃないんだ。
これを希望にこれからがんばっていこうじゃないか」

幻十郎
「くっ、くそ……」
「くっ、くそ……」

政勝
「へへっ……そんじゃあ久しぶりにスタンドのトレーニングでもしてみよっかな……」
「へへっ……そんじゃあ久しぶりにスタンドのトレーニングでもしてみよっかな……」

光之助
「チャンスはあると言ってもだぞ、注意しなければならないことはある」
「チャンスはあると言ってもだぞ、注意しなければならないことはある」

「注意しなければならないこと?」

光之助
「なるべく、話題によく出る者と一緒に登場することだな。
なにも自分が戦ったことのある者に限られているわけではない。
安西歩、相羽道人と南雲拳のようにあとから関係を作ることも可能なんだ」
「なるべく、話題によく出る者と一緒に登場することだな。
なにも自分が戦ったことのある者に限られているわけではない。
安西歩、相羽道人と南雲拳のようにあとから関係を作ることも可能なんだ」

政勝
「逆に言えばそこに俺がいても不思議じゃなかったんだなあ……」
「逆に言えばそこに俺がいても不思議じゃなかったんだなあ……」

「やっぱ、トーナメントなら勝ち上がってった人がいいのかな?」

幻十郎
「トーナメント勝ちあがったとしても、話題になるとは限らねえだろ」
「トーナメント勝ちあがったとしても、話題になるとは限らねえだろ」

巻
「まあ、さすがに優勝してるヤツなら安心じゃないか?」
「まあ、さすがに優勝してるヤツなら安心じゃないか?」

幻十郎
「そーだな、優勝したヤツなら話題に出ないヤツなんていねーだろうからな!!」
「そーだな、優勝したヤツなら話題に出ないヤツなんていねーだろうからな!!」

一同
「ハッハッハッハッハッハ!!」
「ハッハッハッハッハッハ!!」

???
「…………」
「…………」
スッ

マルコ
「!?
「!?
……今、扉の窓から誰か見てたか?」

「あー……ちょろっとマフラーっぽいのが見えたけど……」

一同
「…………」
「…………」

政勝
「見なかったことにしよう……」
「見なかったことにしよう……」
「1回戦敗退友の会」第06回 おわり
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