填まるピースと起爆剤 ◆F3/75Tw8mw
(……どうにも、腑に落ちないですね……)
斑鳩司令室。
そこに置かれた椅子の上で、ニアはある事実に頭を悩ませていた。
それは未だに把握しきれぬこの艦の操作方法でも無ければ、組み立てている最中にあるジグソーパズルでもない。
ずばり、彼の行動方針そのもの―――この殺し合いからの脱出についてだ。
そこに置かれた椅子の上で、ニアはある事実に頭を悩ませていた。
それは未だに把握しきれぬこの艦の操作方法でも無ければ、組み立てている最中にあるジグソーパズルでもない。
ずばり、彼の行動方針そのもの―――この殺し合いからの脱出についてだ。
(アカギは我々に、『魔女の口づけ』を元にした呪術式を組み込み、行動を制限した。
己に不利益となりえる場合は、即座に処断が下せるように……)
己に不利益となりえる場合は、即座に処断が下せるように……)
脱出の為にどうにかせねばならぬ問題。
その第一が、アカギにより組み込まれた呪術式だ。
どうやらこれは、『魔女の口づけ』という名のモノを元にしてある―――アカギの言葉を信じるならだが―――らしく。
そして、参加者の中にはその元を知る者が数名いるらしい。
その第一が、アカギにより組み込まれた呪術式だ。
どうやらこれは、『魔女の口づけ』という名のモノを元にしてある―――アカギの言葉を信じるならだが―――らしく。
そして、参加者の中にはその元を知る者が数名いるらしい。
(ならばまずは、その者と接触して内容の分析をするのが得策……か)
故にニアも、Lをはじめとした対主催派達と同様に、そう考える……が。
実はこの考えこそが、ニアの頭を悩ませていたのだった。
何故なら……
実はこの考えこそが、ニアの頭を悩ませていたのだった。
何故なら……
(……何故、アカギはそれを我々に教えた……?)
このヒントは、アカギ自身から与えられたものに他ならないのだから。
(儀式とやらを無事に遂行させる為にも、我々の反抗は絶対に抑えなければならない筈。
それにも関わらず、奴は我々に有利となる情報を態々提供してきた……)
それにも関わらず、奴は我々に有利となる情報を態々提供してきた……)
アカギからすれば、己の打倒を図るニア達の存在は邪魔でしかない筈。
だが、彼は丁寧にも全ての参加者の前で与えてきたのだ。
魔女の口づけという名前と、それを知る者がこの会場にいるという、呪術式についての大きすぎるヒントを。
だが、彼は丁寧にも全ての参加者の前で与えてきたのだ。
魔女の口づけという名前と、それを知る者がこの会場にいるという、呪術式についての大きすぎるヒントを。
考えられるとするなら、それ自体が参加者を釣る為の罠という可能性か。
或いは、反抗など諸共しないという余裕の表れだろうか。
或いは、反抗など諸共しないという余裕の表れだろうか。
(いや……そもそも反抗という観点からいえば、人選そのものが明らかに不自然だ)
しかし、不可解な点はそれだけではない。
そもそもこの会場に集められた参加者の人選自体が異常なのだ。
参加者からの反抗を阻止するというなら、こんな呪術式なんて態々用意する必要が無い。
自分達の様な者を集めず、最初から殺し合いに積極的な者のみを集めればいい話じゃないのか。
そもそもこの会場に集められた参加者の人選自体が異常なのだ。
参加者からの反抗を阻止するというなら、こんな呪術式なんて態々用意する必要が無い。
自分達の様な者を集めず、最初から殺し合いに積極的な者のみを集めればいい話じゃないのか。
(例えば、キラが優先して裁き続けた様な凶悪犯ばかり集めれば、殺し合いは積極的に進む。
儀式を円滑に進めたいなら、それが一番いい方法の筈……我々の様な人間を呼ぶ必要性がない)
儀式を円滑に進めたいなら、それが一番いい方法の筈……我々の様な人間を呼ぶ必要性がない)
ニアが知る限りでも、この殺し合いを良しとしない参加者は名簿に既に数名いる。
そしてその多くが、一筋縄ではいかない曲者ときたのだ。
やはり、分からない……儀式を止める側に回るであろう人間を、何故こうも集めたのか。
考えられるとするなら……そんな者達を諸共しない程に凶悪な殺人鬼がいる、ということだろうか?
そしてその多くが、一筋縄ではいかない曲者ときたのだ。
やはり、分からない……儀式を止める側に回るであろう人間を、何故こうも集めたのか。
考えられるとするなら……そんな者達を諸共しない程に凶悪な殺人鬼がいる、ということだろうか?
事実、あのオルフェノクとかいう怪物が参加者の中にはいる。
あれは人の手で叶うような相手ではない、文字通りの化物だ。
あれは人の手で叶うような相手ではない、文字通りの化物だ。
(……待て……そう言えば、アカギは……)
そこまで考えて、ふとニアはある事に気付いた。
あの場で、アカギは確かこんな事を言ってはいなかっただろうか。
あの場で、アカギは確かこんな事を言ってはいなかっただろうか。
――――――君たちの中には他者を傷つけること、他者を殺めることなど出来ない者も大勢いるはずだ。
――――――故に、『儀式』中は君たちにはどのような行動をとることも許される。
(儀式中の行動は、何をしても自由……まさか……)
ここでニアの脳裏に浮かんだのは、ある一つの可能性。
アカギが態々、対主催にとって有益な情報を流してきた事。
自分達の様な対主催派の人間を招集した事。
そして、この行動の自由を主張する発言。
アカギが態々、対主催にとって有益な情報を流してきた事。
自分達の様な対主催派の人間を招集した事。
そして、この行動の自由を主張する発言。
これら全てを統合した結果、考えられるのは……
(……儀式とは、単なる殺し合いではない。
私達の反抗という行動も含めてた上での勝者決め……つまり。
この会場で参加者が起こす全ての行動こそが、儀式という事なのか……?)
私達の反抗という行動も含めてた上での勝者決め……つまり。
この会場で参加者が起こす全ての行動こそが、儀式という事なのか……?)
儀式の中には、自分達の反抗までもが組み込まれているのではないかという事だ。
そう考えると、納得がいくところも出てくる。
無論これ等は全て、確たる証拠が無い推論に過ぎない。
しかし……単なる妄言として捨て去るには、惜しい推論でもある。
無論これ等は全て、確たる証拠が無い推論に過ぎない。
しかし……単なる妄言として捨て去るには、惜しい推論でもある。
(儀式の最終的な目標は、勝者たる最後の一人……奴の言葉を借りるなら、『最も価値のある魂をもつ者』を決める事にある。
つまり、殺し合いの過程こそが魂の価値を磨くとも言える。
命の危機を経験する事は勿論、こうして対主催の考えを持つ事も……その末に、主催打倒を挫折する事も)
つまり、殺し合いの過程こそが魂の価値を磨くとも言える。
命の危機を経験する事は勿論、こうして対主催の考えを持つ事も……その末に、主催打倒を挫折する事も)
もしもアカギが愉快犯だったとしたら、こうした自分達の一挙一動を見て楽しんでいると、そういう事で全ては解決する。
しかし、これはそうじゃない……はっきりとした目的がある儀式なのだ。
だとしたら、考えられる儀式の目的は。
しかし、これはそうじゃない……はっきりとした目的がある儀式なのだ。
だとしたら、考えられる儀式の目的は。
(そうした多くを体験させる事で、奴はより価値のある魂を……作ろうとしている?)
そうした一挙一動で、価値をより高めた魂……それを手に入れる事ではなかろうか。
(……この推測が当たっていると仮定して、だとしたら何の為にアカギが動いているか……調べる必要がありますね。
奴の事を知っている参加者がいれば、幸いですが……)
奴の事を知っている参加者がいれば、幸いですが……)
現状で考えられるのは、ここまでだ。
これ以上は、推理しようにもその為の材料がどうしても足りない。
そうなると、他の参加者と接触して情報を集める必要が出てくるが……それをするには、問題が一つだけある。
これ以上は、推理しようにもその為の材料がどうしても足りない。
そうなると、他の参加者と接触して情報を集める必要が出てくるが……それをするには、問題が一つだけある。
(出来るなら、この斑鳩を離れたくはないのですよね……全てはバゼットさん次第、ですか)
現状ではバゼットが他の参加者を案内しない限り、この斑鳩から離れて自ら動くか。
或いは、早急に斑鳩を動かして人がいそうな場所へと艦ごと移動するかしかないという事だ。
出来るなら、前者は選びたくない。
先程バゼットにも告げた様に、斑鳩は対主催の拠点と考えている場所だ。
それを、離れている内に他者にでも占領されようものなら、厄介な事になる。
ならば必然的に、選ぶのは後者しかなくなる。
或いは、早急に斑鳩を動かして人がいそうな場所へと艦ごと移動するかしかないという事だ。
出来るなら、前者は選びたくない。
先程バゼットにも告げた様に、斑鳩は対主催の拠点と考えている場所だ。
それを、離れている内に他者にでも占領されようものなら、厄介な事になる。
ならば必然的に、選ぶのは後者しかなくなる。
(出来るなら、次の放送……この海域が禁止エリアに指定されるまでには、移動したいものですが……)
しかし斑鳩を動かすには、機械の解析が終わるのを待つしかない。
そしてその間、パズル以外には特にやる事がないのも困ったものだ。
せめて何か、例えば携帯電話の様に外部と連絡が取れるモノがあれば大分状況は変わるのだが……
そしてその間、パズル以外には特にやる事がないのも困ったものだ。
せめて何か、例えば携帯電話の様に外部と連絡が取れるモノがあれば大分状況は変わるのだが……
(生憎、バゼットさんに渡した砲丸も含めて……いまいち使い方の分からない支給品ばかりでしたしね)
残念ながらニアの支給品には、そこまで便利なものはなかった。
ただし、それは全く使い道が無いものではなく……使い道が分からないものだったから。
この斑鳩同様に、彼の見知らぬ……未知と呼べるものばかりだったが故だ。
ただし、それは全く使い道が無いものではなく……使い道が分からないものだったから。
この斑鳩同様に、彼の見知らぬ……未知と呼べるものばかりだったが故だ。
(スナッチボール……ですか)
その一つが、スナッチボールと呼ばれる支給品。
説明書によると、これはモンスターボールと呼ばれる道具の一種らしく。
『一度だけ、他人の持っているポケモンを奪う事が出来る』効果があるらしい。
しかしニアには、そのポケモンが何なのかが分からない為、いまいち用途が分からないのだ。
だが、説明書を見るに、不要な品と断じる事も出来ないのもまた事実である。
例えば、ポケモンが強力な携帯兵器か何かだったとしたら、これ程強い道具はないからだ。
説明書によると、これはモンスターボールと呼ばれる道具の一種らしく。
『一度だけ、他人の持っているポケモンを奪う事が出来る』効果があるらしい。
しかしニアには、そのポケモンが何なのかが分からない為、いまいち用途が分からないのだ。
だが、説明書を見るに、不要な品と断じる事も出来ないのもまた事実である。
例えば、ポケモンが強力な携帯兵器か何かだったとしたら、これ程強い道具はないからだ。
(そして……この薬剤も)
そしてもう一つが、注射器とセットになっている謎の薬剤。
ニアは知る由もないが、それはイレギュラーズのアリスが求め、そしてマオに支給されたのと同一のモノ。
C.C.細胞を体内に持つイレギュラーズにとっては、切り札にして延命剤とも言える逸品。
即ち、魔女細胞の抑制剤だ。
ニアは知る由もないが、それはイレギュラーズのアリスが求め、そしてマオに支給されたのと同一のモノ。
C.C.細胞を体内に持つイレギュラーズにとっては、切り札にして延命剤とも言える逸品。
即ち、魔女細胞の抑制剤だ。
(……交渉材料として、使えなくはない、ですかね)
結局のところ、これらに現状を劇的に変えられる効果は見込めない。
よってニアは、一先ず効果が分かるまでは手元にそれらを置いておこうと考えた。
よってニアは、一先ず効果が分かるまでは手元にそれらを置いておこうと考えた。
しかし……彼はこの時、思いもよらなかっただろう。
ポケモンを頼り戦う者達にとって、スナッチボールが如何に恐ろしい切り札となり得るかを。
そして、その手の抑制剤が……魔女を目指す凶悪なイレギュラーズの少女に、狙われている事を。
真実に迫ろうとする、探偵の後継者は……まさに今、火薬庫と呼ぶに相応しい立場にあるのだ。
【H-2/斑鳩司令室/一日目 黎明】
【ニア@DEATH NOTE(漫画)】
[状態]:健康
[装備]:ジグソーパズル×n
[道具]:基本支給品、スナッチボール×1@ポケットモンスター(ゲーム)、魔女細胞抑制剤×1@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー
[思考・状況]
基本:この会場より脱出し生還する
1:脱出のためのプランを練る。
2:その為に、魔女の口づけを知る者・アカギを知る者との接触を図る
3:スナッチボールと抑制剤の使い方を出来れば知りたい
4:死亡したはずの人物が気になる
5:夜神月は生かしたまま連れて帰りたい
[備考]
※メロの死亡より後、月との決着より前の参戦
※『儀式』の内容には、参加者による主催への反抗も含まれていると考えています。
そして、殺し合いの中でより多くの経験を『勝者』へ積ませる事が目的ではないかとも思っています。
【ニア@DEATH NOTE(漫画)】
[状態]:健康
[装備]:ジグソーパズル×n
[道具]:基本支給品、スナッチボール×1@ポケットモンスター(ゲーム)、魔女細胞抑制剤×1@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー
[思考・状況]
基本:この会場より脱出し生還する
1:脱出のためのプランを練る。
2:その為に、魔女の口づけを知る者・アカギを知る者との接触を図る
3:スナッチボールと抑制剤の使い方を出来れば知りたい
4:死亡したはずの人物が気になる
5:夜神月は生かしたまま連れて帰りたい
[備考]
※メロの死亡より後、月との決着より前の参戦
※『儀式』の内容には、参加者による主催への反抗も含まれていると考えています。
そして、殺し合いの中でより多くの経験を『勝者』へ積ませる事が目的ではないかとも思っています。
【スナッチボール@ポケットモンスター(ゲーム)】
ゲーム『ポケモンコロシアム』及び続編の『ポケモンXD』にて登場した、特殊なモンスターボール。
通常ならば他人が持っているポケモンをモンスターボールで捕獲する事は出来ないのだが、
スナッチマシンという特殊な機械を用いて作成されたこのボールを使うと、既に他人の手持ちであるポケモンをも捕まえる事が可能になる。
これは当然ポケモンマスターからすれば重大な犯罪行為であり、事実このスナッチボールは、悪用目的で作られた代物である。
このロワでも効果は同様であり、このボールで捕獲されたポケモンの支配権は、ボールの持ち主に移る事になる。
ゲーム『ポケモンコロシアム』及び続編の『ポケモンXD』にて登場した、特殊なモンスターボール。
通常ならば他人が持っているポケモンをモンスターボールで捕獲する事は出来ないのだが、
スナッチマシンという特殊な機械を用いて作成されたこのボールを使うと、既に他人の手持ちであるポケモンをも捕まえる事が可能になる。
これは当然ポケモンマスターからすれば重大な犯罪行為であり、事実このスナッチボールは、悪用目的で作られた代物である。
このロワでも効果は同様であり、このボールで捕獲されたポケモンの支配権は、ボールの持ち主に移る事になる。
053:私はいざというとき、アナタを殺します | 投下順に読む | 055:だが…信用できないのはルルーシュ・ランペルージだ…!(前編) |
052:思い思いの重い想い | 時系列順に読む | 043:ティーブレイク |
024:puzzle game | ニア | 069:言っちゃいけなかったんだよ |