| 生年月日 |
西暦2000年11月3日 (地球年) |
| 年齢 |
26歳 共立公暦1000年時点. |
| 出生地 |
日本国大坂府大坂市 (転移前) |
| 人種 |
黄色人種 |
| 所属組織 |
なし(フリーのバウンティハンター) |
| 最終階級 |
なし(元傭兵) |
| 異名 |
毒牙の狩人 ショットガン・ドラゴン |
概要
竜崎真は、依頼を受けて懸賞の掛かった相手を捕らえ、報奨を受け取る稼業の
転移者である。
現在は、
共立世界の
アケノミヤ学区周辺を活動の起点に置いている。
自己紹介
竜崎真だ、真の字は「しん」と読んでくれ。用があるなら要点から言え、俺の時間は依頼主の払う金と同じ速さで減っていく。……仕事の中身は単純だぜ。逃げた相手を見つけて連れ戻す、生死の指定があるなら書面に書き込んでおけ。前金は半分、期日が延びた分の追加請求はしない主義でな。そのぶん途中で条件を増やすのもやめてくれ、後から人数が増える依頼が一番ややこしい。連絡は宿の帳場へ紙を置いてくれればいい、伝令を挟むと話が三割ほど盛られて届くんだ。歩く距離の長い仕事は歓迎する、座って待つだけの護衛は、どうにも退屈でな。……昔の話?やめておけ。俺の過去に金は掛かってない、掛かってるのは今追ってる奴の首だ。ああ、あんたが聞きたいのは、たぶん別の名前の話だろ。悪いな、そっちの帳簿は閉じてある。読みたければ本人に頼め。身の安全までは保証しないけどな。
来歴
竜崎真の来歴は、高校の卒業を控えた時期、恋人と下校の途中に立ち寄った公園で
事象災害に呑まれた日から動き出す。運ばれた先は
ロフィルナ王国の荒野で、同じ街から移った者たちとは離れた地点へ降りている。転移者を余所者として追う気風の強い土地にあって、竜崎は出自を伏せたまま、水と食料の当てを求めて宿場を渡り歩いた。武器の扱いを覚える手立てとして身を寄せた先は、軍閥の抗争に雇われる傭兵の一団である。契約ごとに軍閥の間を渡る暮らしの中で、荒野の地形の読み方と弾薬の勘定が、竜崎の身に染みついていった。共立公暦993年、団との契約が切れた区切りで離脱し、懸賞の掛かる相手を単独で追う働き方に移った。同996年、追跡の途中で足を運んだ
アケノミヤ学区で
かつての恋人と再会したものの、
学園序列を持つ側と持たない側に分かれた立場が隔たりとなり、双方が距離を取る形で別れている。同998年、相手が代表理事の任期を終えた頃に再び顔を合わせたが、関係は程なく疎遠に戻った。以後は依頼の選別を自分の手に置き、単独で受ける形を続けている。
狼の洗礼
転移から間もない竜崎を戦える身に鍛え上げたのは、軍を追われて荒野の宿場を渡り歩いていた不老の傭兵、
カルダスト・ヴィ・ファグレート=クルノイヴァスである。飢えに負けた竜崎が、難民集落に向かう荷車から干し肉をくすねようとした夜、荷の番をしていた槍の石突きが先に額を打った。目を覚ました竜崎の前に置かれていたのは、盗人を縛る縄の代わりに一杯の粥だった。旧世界の学生服を着たまま、言葉の端に土地の外の響きを残す少年を、カルダストは一目で転移者と見抜き、余所者を吊るす土地で生き延びる術として、出自を伏せて宿場ごとに名を使い分ける習いを叩き込んでいる。師は弟子の名を一度も覚えず小僧と呼び続けたため、教え通りに偽名を替えるたび、師の呼び名だけは替えずに済んだ。荒野の歩き方も、荷車の後ろを歩きながら覚えている。
キメラの群れの縄張りを足跡の爪の数で見分け、水場を匂いで嗅ぎ当てる弟子の鼻を師は面白がり、夜営の見張りを任せる代わりに眠る順番を先に譲った。少し歩くと言われて出た道のりが三日かかったとき、竜崎は師の時の尺度が人の暦から外れていると知った。
槍の重さは少年の腕に余ったため、師が弟子に選んだ得物は古い散弾銃で、竜崎は間合いを詰めて一撃で片を付ける師の型を、引き金の上で覚え直した。銃身の下に刃を据える改造も、槍を振るえない弟子のために師が思い付いた工夫に始まる。最初の手合わせで一合も持たずに転がされた竜崎は、旧世界の遊戯でいう負けの決まった戦いだと言い訳したが、師には最後まで意味が通じなかった。宿場を荒らす野盗に初めて引き金を引いた夜、震えの止まらない弟子に師は言葉を掛けず、槍の穂先を磨く布を黙って手渡している。教えの締めくくりに、カルダストは子と病人に刃を向ける依頼と、投降した者を並べて始末する依頼の二つを、金を積まれても受けるなと言い渡した。一年足らずの修行の末、師は顔馴染みの傭兵団に宛てた書状を弟子に持たせ、近いうちに様子を見に来ると言い残して宿場を去った。三日の道のりを少しと呼ぶ師の近いうちがどれほどの年月を指すのか、竜崎は今も計りかねている。懸賞首の一覧に載る師の名と額を、竜崎は毎年の改訂のたびに確かめ、そのまま頁を閉じている。
人物
口数を絞った受け答えが竜崎真の平時の姿で、要件が片付いた時点で会話を切り上げる。相手の物言いが芝居がかるほど返す言葉は乾き、皮肉を一言だけ置いて席を立つ。依頼主との交渉では危険と報酬の釣り合いを紙の上で詰め、条件が噛み合った瞬間に署名に移る。引き受けた頼みは損が出た場合も終わりまで運び、周りは竜崎の線引きを結果の側から知ることになる。人混みを避ける習いがあり、酒場には聞き込みの用向きだけで立ち寄る。感覚の鋭さが休息の時間帯でも働き続けるため、静かな部屋と乾いた空気が、眠りに就くための条件になっている。恋愛の話題には相槌だけを返し、自分の話は喉の奥に留めておく。相手の実力を認める言葉は当人が席を外した場で漏れ、面と向かった場面では天気の話に折り返す。揉め事を自分の手で片付ける習いは、治安を軍閥が担う土地で身についたもので、宿の部屋では眠る間も銃を手の届く位置に置いている。
人間関係
高校時代の恋人カエデは、転移の日の公園で竜崎の傍を離れた直後に姿を消しており、竜崎は長く、同じ災害に呑まれて別の土地へ運ばれたものと考えてきた。最初の再会で向き合った相手は、
ユピトルの代表理事として国の頂点に立ち、序列の上位に名を連ねていた。軍閥の抗争で血に塗れた年月を抱える竜崎にとって、表舞台を歩むかつての恋人との落差は、手の置き所に迷うほどの戸惑いを生んだ。代表理事を退いた後の二度目の再会で、竜崎は相手を肩書きで呼び、半歩引いた位置から言葉を選び続けている。王国で過ごした年月を問われても口を閉ざし、気遣いのつもりで重ねた遠慮は、対等な関係を望む相手の目に距離の表明と映った。職務に就いた元恋人が相手を生かして制圧する側に立つ一方、竜崎の受ける依頼書には、今も生死の指定が書き込まれる。捕らえた相手を引き渡す際、竜崎は元恋人の預かる隊の詰所を避けて別の窓口に回り、名が話に上れば、指先が銃の手入れに逃げる。
明治の大坂から流れ着いた転移者の霧島は、学籍を得るまでの間、竜崎と同じ賞金稼ぎの稼業で食い扶持を繋いでいた。同じ地名を故郷に持つとはいえ、霧島の語る大坂には町家の軒と路面電車が並び、竜崎の覚える高層の街並みとの間には、百年を超える歳月が横たわる。霧島が
遊理部に迎えられてからは、悪党から制裁金を取り立てる部の稼ぎ方が竜崎の稼業と重なり、同じ獲物を追って鉢合わせる場面も生じている。霧島が肌で風を読み、竜崎が風の運ぶ匂いで行方を測るため、二人は路地の角に立つたび、逃げた方角を巡って言い争う。決着の付け方は、先に獲物の襟首を押さえた側の言い分が通る形に落ち着いた。名乗りより先に拳を出す霧島の気性だけは、獲物に逃げる暇を残さずに済むとして、竜崎も同業の頃から一目を置いている。
大坂の生まれを名乗るパルノスとは同郷の誼で知り合ったものの、話を聞くほどに互いの大坂が別の世界の街と判明し、竜崎は三度目の聞き返しで同郷の線を諦めた。腐れ縁を決定づけたのは、福引で当てた旅行先の島で死者の群れが溢れ出した一件である。上陸の夜、パルノスは美女のゾンビを担いで山道を駆け、モーターボートと並走する速さで海を泳ぎ、あろうことか地下施設で現れた巨大な化け物との決戦の最中に、竜崎目がけて狙撃銃を撃ち込んだ。竜崎の側も黙ってはおらず、倒れるたびに相棒を手当てで起こしつつ、報酬に約束した美女の紹介が嘘だったと最後に明かし、爆発する施設からの脱出では相棒を海へ放り投げて盾代わりに使っている。燃える島を背にした帰りの船で、竜崎は二度と同じ仕事に誘うなと念を押したが、海面から顔を出して並走する相棒の耳には届いていなかった。以来、パルノスの顔を見かけるたびに竜崎の手は銃の安全装置に伸びるが、相棒の傷に手荒く貼る絆創膏だけは、今も装備袋に切らさず入れてある。
荒野で竜崎を拾い、戦う術を仕込んだカルダストとは、宿場で別れた日から再会の報せを待つ年月が続いている。消息は噂の形でしか届かず、
闘争競技の裏の興行で試合に最低時間の規定を設けさせた古参がいると聞いた夜、竜崎は名も素性も伏せられたその選手を師と見定めて、酒場の隅で一人吹き出した。依頼の選別で退ける仕事は今も師の言い渡した二つの禁を物差しにしており、報酬の額に目がくらみかけた夜ほど、荷車の番をしていた石突きの痛みが額に戻ってくる。滞在する宿場ごとに、竜崎は安酒を一本だけ帳場に預け、槍を担いだ年寄りが訪ねてきたら渡すよう頼んで発つ習いを続けてきた。預けた酒の大半は、待ちくたびれた宿の主人たちの晩酌に消えている。
生国が
文明共立機構から最後通告を受けた報せを聞いて以来、竜崎は師が決着の場に戻るつもりでいると察しており、荒野に向かう依頼の書面を手に取る回数が増えた。装備袋の底には、師の工夫で銃身に据えた最初の刃が、研ぎ減った形のまま仕舞われている。
戦闘能力
竜崎真の戦技は、荒野の傭兵稼業で覚えた実戦の手順を土台に、単独で獲物を追う働き方に合わせて組み直されている。
6式レイトフィー
戦い方の要に据えた散弾銃は、竜崎が自らの手で改造を重ねてきた一挺である。散弾を基本の装填とし、機械仕掛けの相手には電磁パルス弾を送り込む。厚い遮蔽の向こうを抜く場面では貫通を重んじたスラッグ弾に替え、燃焼を狙う焼夷弾も同じ弾倉の順番に組み込んでいる。焼夷弾は、荒野を徘徊する異形のキメラを追い払う用途で、傭兵時代の野営から持ち越した弾種である。銃身の下部には刃が据えられており、弾が尽きた間合いで獲物を止める手段になる。改造の狙いは荒野で生き残る一点に絞られ、荒い外見の内側で引き金の落ちる位置まで詰められた。交戦の組み立ては、初手で優位を取る形に寄る。物陰の位置を数え、逃げ道の本数を確かめたうえで最も近い遮蔽まで詰め、一撃で決着に持ち込む距離を測る。散弾の広がりで複数の相手の足をまとめて止めたのち、残る一人ずつを弾種の切り替えで仕留めていく。弾薬が尽きた局面では刃を振るい、銃身を棍棒の代わりに握る荒い格闘に移る。
強化感覚(ハンターズ・インスティンクト)
転移者としての固有アビリティにあたる感覚の異能は、竜崎の追跡と射撃の双方を下支えしている。音の拾い方と匂いの追い方が人の身体の目安を大きく上回り、血の気配や風向きの変化まで肌で捉える。煙の籠もる屋内でも暗い路地でも相手の居場所を絞り込めるため、明るさの条件が変わっても命中の精度が保たれる。動体視力の伸びによって相手の動作の先が読め、引き金を落とす頃合いを掴める。追跡では足跡の深さと残り香を繋ぎ、隠れ場所を一つずつ潰して相手を袋の底に追い込む。罠を先に敷いて進路を塞ぐ手も好み、追う側の有利を最後まで握り続ける。異能と銃の効く範囲には、使い手の状態と距離の二つが条件として付きまとう。感覚の強化は集中を食う働きで、長い時間の連続使用の後は反応の立ち上がりが緩む。疲労が溜まった状態では読みの精度が落ち、判断の取り違えが起こる。有効射程が中近距離に収まることから、遠方から狙う相手には遮蔽を伝って距離を詰める工程が要る。単独行動を選んだ代償として、囲まれた状況では逃走路の確保が最初の課題になる。
語録
「依頼主が嘘をつくのは構わない、嘘の分だけ弾代を上乗せするだけだ」
「竜の字が名前に入ってるだけで、誰もが火を吐かせたがる。撃ってるのは散弾だってのに」
「あの国じゃ警官を呼ぶと恥をかいた、ここじゃ呼ばないと叱られる。やってることは同じなのにな」
「傷の縫い方は自分で覚えた、医者の順番を待つ時間のほうが、この稼業では命に響く」
「賞金の額が上がるのは、逃げる側が知恵を付けた証拠だ、こっちは腕の上げ方を教わったと思っている」
「生け捕りの指定は報酬が上がる。運ぶ道中ずっと文句を聞かされる分、割に合うかは道のり次第だ」
「獲物を仕留める一瞬より、道筋を組んでいる時間のほうが長い、稼業の中身はそっちの側にある」
「借りは作らない主義だ、返す相手の居場所まで追う羽目になるからな」
「欠けた碑文の一行から、神様の家系図まで書き起こしてみせる。フロム脳を舐めるなよ。……答え合わせは一度もしたことがないがな」
「崖の縁で逃げ回るのはやめとけ。死にゲーなら覚えて次に活かせるが、ここの落下は一回きりだ」
エピソード
- 倉庫街に潜む懸賞首を張り込む際、竜崎真は旧世界の潜入物語に倣って『大きな段ボール箱』を被り、通りの隅でじっと機会を待った。夜更けに現れた標的は疲れた足を休めようと箱の上に腰を下ろし、竜崎は重みに耐えて夜明けまで息を殺したのち、腰を上げかけた相手の足首を内側から掴んで捕らえている。報奨の受け取り窓口に並んだ竜崎の背中は、それから数日の間まっすぐに伸びなかった。
- 大仕事の前に焚き火を起こして腰を下ろす習慣を、竜崎は旧世界の遊戯に倣った篝火の休息として続けており、荒野のならず者を一掃した夜にも同じ焚き火で眠りに就いた。翌朝に目を覚ますと、殴り倒したはずの面々が気絶から覚めてそっくり元の持ち場に戻っており、竜崎は昨夜と同じ順路で全員をもう一度片付ける羽目になった。
- 荒野で仕留めたキメラから素材を剥ぎ取る際、竜崎は刃を入れる回数を三回までと決めている。高値の付く臓器を狙った三回はいずれも鱗の山に終わり、竜崎が物欲を嗅ぎつけられたと天を仰ぐ横で、同行の傭兵が四回目の刃を入れて目当ての臓器をあっさり引き当てた。
- 決闘を尊ぶ土地の宿場で、竜崎が旧世界の子供の遊びに倣い、目が合ったら勝負の始まりだと冗談を口にしたところ、居合わせた民兵たちが大真面目に受け取った。以後の一週間、通りで目の合った相手が片端から挑みかかり、竜崎は下を向いて歩く暮らしの末に、挑戦者から巻き上げた賭け金で宿代を一月分前払いした。
- 酒場で始まった乱闘の渦中、竜崎は騒ぎ立てる客たちに向けて、暴れたところで『アーマード・コアの新作は出ない』と言い放った。意味を取れたのは奥の席にいた中年の転移者だけで、男が卓に突っ伏して嗚咽を漏らし始めると、殴り合っていた客たちは拳を下ろし、揃って男の背中をさすり始めた。
- 狭い廊下での撃ち合いで、竜崎は旧世界で鍛えたと称する前転回避を披露したものの、勢い余って廊下を転がり続け、突き当たりの扉を背中で破って標的の寝室まで達した。寝台で縮こまる標的の前で起き上がった竜崎は、転がっている間は弾が当たらない決まりだと主張して身柄を押さえ、外套に空いた三つの弾痕は後で自分の手で繕った。
- 賞金稼ぎを始めた頃、最初に回ってきた依頼が倉庫の鼠退治だったことに竜崎は憤り、旧世界の遊戯でいう最初のお使いだと愚痴をこぼしながら引き受けた。鼠の巣を辿った先で猫探しを頼まれ、猫の行方を追った先で盗品の帳簿を見つけ、三か月に及ぶ頼まれごとの連鎖の果てに、懸賞の掛かった盗賊団の頭目を捕らえて初めての大口の報奨を手にしている。
- 危険な依頼の前夜には必ず遺書を書き、竜崎はこれをセーブと言い張って宿の帳場に預けてきた。帳場の引き出しが遺書の束で閉まらなくなった頃、宿の主人は預かり料を宿代に上乗せし始め、竜崎は生きて帰るたびに自分の遺書の保管料を払う羽目になった。
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最終更新:2026年09月27日 19:21