中央国立放送『え~、親愛なる愛国共立同志に速報です!共立公暦1000年X月X日!X時X分!我らが王国に対する文明共立機構の準備指定レベル4が適用され、間もなく平和維持軍を騙る侵略者の主力が到来する模様です!』
『繰り返します!間もなく侵略者と、その奴隷勢力との戦いが始まります!我らが偉大なるイドルナートの信仰心をもって歓迎しましょう!』
ロフィルナ王国(崩壊・分裂END確定)は、イドゥニア中西部に広がる地域大国で、常怒の国の異名を持つ。
現在に到るまでの様々な問題行動からテロ支援国として認定されて久しく、悪の枢軸、蛮族、ならず者集団など様々な呼び名で知られた。
国際関係においては
文明共立機構の他、
ロフィルナ連邦共同体、
イドゥニア星系連合に加盟し、当時代におけるメインプレイヤーの一国として関係各国との神経戦を繰り広げている。
これまでの歴史の中で幾度となく体制を改めており、抵抗を重んじることから非常に解放的かつ暴動の目まぐるしい社会を形成した。
歴史
異星の侵略と宇宙大戦
時は中近代・宇宙新暦150年代まで遡る。前ロフィルナ文明は、イドゥニア世界に名だたる三大国の一つとして栄えていた。幾度となく宿敵と衝突し、産業革命を成し遂げ、IT技術を発見。エネルギー問題を克服し、間もなく宇宙進出を迎えようとしていた矢先に、その栄華は終幕を迎えたのだという。それは、あまりにもあっけない敗北であった。予防観察の一環として、かねてからイドゥニアに目を付けていた
ツォルマリア人は、星間移動をも可能とする強大な軍事戦力を投じて地上世界の文明を降伏させた。イドゥニア諸国は軍を解体。星間機構の名のもとに平和裏の政権移譲が行われ、多くのロフィルナ人が選別のふるいにかけられたのである。新政権はツォルマリアのプラントを建設し、抵抗する仲間を売り渡し、治安維持軍による監視体制を強めていった。
それから、1000年の洗礼を経た斜陽の時代。あらゆる世界を統合し、ツォルマリアによる世界平和を享受する星間機構の計画は本国の圧政に不満を持つエリート将校の反乱によって阻止された。時のレジスタンスはこの機を逃さず、独立計画を立案。武装赤軍を編成し、来たるべき革命に備えて改革派のツォルマリア人を徐々に取り込んでいった。時は宇宙新暦1200年代。新生ロフィルナ王国は星間機構からの独立を果たすと、すぐに失地の奪還へと動き出し、周辺のツォルマリア系列諸国と衝突した。
新秩序世界大戦の始まりである。数千年に渡って断続的に続いた本大戦の最中に
一度目の革命を迎え、以後も大規模な総力戦を強いられたロフィルナの大地は異形のキメラが徘徊する過酷な環境へと変わり果ててしまった。
戦後宗主国に対する抵抗
戦後、恒久平和を求めた国際社会の変遷に従い、ロフィルナ政府もまた国際的な協調路線への転換を進めてきた歴史がある。時は宇宙新暦4500年。宇宙海賊に対する国際的な制裁の機運が盛り上がる中、ロフィルナの国土は荒れ果てて久しく、歴代政権は長きに渡る平和主義の姿勢を堅持した。一方、
セトルラーム共立連邦を始めとする周辺諸国においては、
前大戦で失われた社会資源の確保が急務となっており、先の講話条約において得られなかった戦後保障をロフィルナ政府に求めたのである。これにより、同国政府は対ギールラング戦線への派兵を始め、必要とされる物的リソースの供給など、長期にわたる経済的負担を強いられた。重いノルマを課せられたロフィルナ国民の不満は時を追う毎に蓄積され、各地で武力闘争が頻発するようになると、セトルラーム政府は治安維持を名目とした駐留軍を増派し、同胞であるはずのロフィルナに対して苛烈な弾圧を加えた。
そうした抑圧も
アリウス女大公による構造改革を経て一旦は収束する流れとなったが、数世紀にわたる搾取と怨嗟はセトルラーム本国の転覆だけで収まるものではなく、同4900年代、
第二次ロフィルナ革命の勃発をもって同国に利権を持つ外国資本の多くが自発的な撤収を余儀なくされた。そこに至るまでの過程で一度目の返り咲きを果たした
コックス大宰相はツォルマリアの仲裁案を受け入れる形で諸外国との関係を修復。
heldo陣営(共立同盟)への加盟を受諾し、
ロフィルナ連邦条約に基づく地位向上と長期にわたる関係諸国の支援を取り付けた。その後の交流は共立公暦0年以降、長きに渡って続く流れとなり、この間にロフィルナ王国は奇跡的な経済発展を遂げたが、旧暦時代における虐殺と抑圧の経験は老年層を中心に忘れ難い教訓となって刻まれたのである。
根深い憎悪と再びの抑圧
国際社会に対する歴代ロフィルナ政府の不信は防衛政策にも反映され、自衛を名目とする過大な軍拡へと繋がった。そうした行動に脅威を認めた時の
イドゥニア諸国は、共立公暦200年以降、徐々にロフィルナとの距離を取り始めたのである。同350年以降に至っては、事実上の外交主導権を持つセトルラームを中心に段階的な制裁の名目を探り始めるなど、heldo内部における加盟国間の睨み合いが長期に渡って続いた。利益配分を巡るロフィルナ国内の紛争も時を追うにつれて苛烈さを増すようになり、同400年代、その残虐性が指摘され始めると、ヴェイル・グラウストラ率いる時の連立政権は影響力を失い、総辞職。事実上の軍事クーデターをもって、二度目の返り咲きを果たしたコックス大宰相は極度の核恫喝を繰り返し、国際的な孤立を深めていった。そして、共立公暦590年。
転移者戦争におけるロフィルナ国軍の暴走をもって同国に対する国際社会の不信は決定的なものとなった。勢力図の塗り替えを目論む過激派の計画は、セトルラームの妨害をもって失敗。アリウス女大公は
連邦大統領の焦りを焚きつける形でコックス大宰相に戦後処理の遂行を認めさせ、
グロノヴェイルの戦闘をもって一定数の過激派を駆逐したとされる。
現在のロフィルナ国内において、比較的穏健な人物と目されるコックスの政治手法は
地域軍閥間の妥結を促し、
闘争を重んじる新たな神権体制(諸説あり)の成立へと繋がった。
ティラスト派ロフィルナ王国の終焉
国民
今日、自らをロフィルナ人と認識する国民は数多く、その人種構成も地域によって異なる。
一方、王国系と呼ばれるロフィルナ人は金髪緑眼の白色肌を持ち、首都近辺において独自のコミュニティを保った。
ロフィルナ人に次いで多いのがツォルマリア人で、
本国系を含め様々な色合いの人種が存在する。
特異難民に対する嫌悪感情
現在のロフィルナ社会を語る上で欠かせない重大な事件として挙げられるのが、特異難民と呼ばれる異世界転移者の大規模な布教活動とされる。独自の価値観を掲げる彼らのイデオロギーは時にロフィルナ人の関心を誘うもので、徐々に異世界由来の信仰が広まった。元々、共立主義を是とするロフィルナ社会においては、一定の棲み分けによる共存が推奨されて久しく、内政不干渉の原則を定めることによって地域間の衝突を最小限に留めてきた歴史がある。価値観が大きく異なる転移者同士の争いも当初は穏健な合議制のもとで収束するはずであった。しかし、北欧神話に心酔するヴァルハラ主義者の狼藉が頻発するようになると、これに怒ったエルドラーム教徒や裏社会からなる連合が成立。共産主義者によるストライキも重なったことで内紛の度合いを強めていく様相となった。以上の経緯から、共立公暦555年、コックス政権主導の革命記念デスパレードが催され、これをもってロフィルナ社会は強烈なティラスト主義(宗教項目を参照)の時代を迎えたとされる。新体制に迎合しない「よそ者」は良くて追放となり、悪ければ吊るされ、後の更なるホロコーストに繋がった。
文化
朝に暴動、昼に暴動、夜に暴動と日常レベルで暴力が根付いており、非常に元気いっぱいの国民性と評される。輩に天気は関係ない。この国の民を表す最も特徴的な価値観として、「国が面倒を見ないなら税金など必要ない」といった考え方が根底にある。更に「大人しくしている道理」もなく、銀行強盗すら正当化されてしまうのである。そのため、歴代政権も絶対に手を付けてはならぬ政治の聖域を設けており、国民生活の維持に努めてきた。失敗すれば選挙で落ちるに留まらず、生命の危機に瀕するからだ(結果的には失敗したが)。以上の性質をもって
常怒の国のイメージが定着。良くも悪くも、世界中から奇異の視線を向けられているのが現状とされる。国民の大多数が重武装しているだけあって紛争状態に陥りやすく、実際に銃火器を用いた喧嘩も後を絶たないのだが、ロフィルナ国民にとってはこれが日常らしく世界基準とは異なる国内紛争の定義が広められた(政府が機能不全に陥ると認定されるらしい。無理があろうかと思われる)。
闘争を文化として捉える向きがあり、老若男女を問わず多くの者が破壊活動に明け暮れているという。
革命記念デスパレード
この国の風土を表すのに最も特筆すべきは、年に一度催される革命記念デスパレードをおいて他はない。なぜなら、この祭りの目的はロフィルナ革命の再現であり、人々の愛国心に深く合致するストレス解消イベントでもあるからだ。まず、完全武装した数百人規模の暴徒が警官隊を蹴散らしながら行進していく。そして、闘争心に駆られた軍隊が暴徒を蹴散らし、阿鼻叫喚の地獄を再現。暴徒の数は指数関数的に膨れ上がっていき、最終的には数十万人規模にまで達するのである。最後の余興として国会議事堂を派手に爆破し、FINISHとする。この催しにおいては行進の道中に様々な露店が開かれ、暴徒の支援を行う。無論、一般の観光客も購入することができるわけだが、危険と隣り合わせであるために国際社会の不興を買ってしまった。もちろん、ロフィルナ政府は聞く耳を持たない。
宗教
最も広く信仰される教えとして、
エルドラーム創約星教ティラスト派が絶大な力を持つ。国家ナショナリズムの高揚から攻撃的な言論に傾倒しがちで、多くの民が闘争に至上の価値を置いた。古典古代から伝わるイドルナート神話の創成により、恐れることなく命を賭した者には今世の神々たる列聖人(れっせいびと)の祝福が受けられるという。今日、ロフィルナ各地において自治権を持つ領邦軍閥は、そうしたティラスト主義者の教えを徹底。決闘による問題解決を推奨しており、当時代において大勢を占める諸外国の
ルドラス派や
ブルシェク派を正道とは異なるものと断じた。国の認定を得て活動する異端審問官は高位の権力者として遇されるため、穏健な他の宗教が共存し難い風潮を強めてしまっている。以上の性質から、
メイディルラングにおいて信仰される
闘争資本主義と親和性が高いものと見なされているが、略奪者に対して重度の抵抗を重んじる観点から「全く異質である」とロフィルナ政府は抗弁した。
炎の宣誓
創約星教が定めるところの伝統に則り、毎週熱曜に催される贖罪の儀式。この行事においては自らの誠実さを示すため、地獄の業火で焼かれながらの誓いを立てることが求められる。当然、死人も続出することから世界レベルの非難を浴びており、経済制裁の理由の一つとして挙げられるわけだが、当儀式を推進するロフィルナ政府は全く聞く耳を持たず、
轟々たる軍事恫喝をもって応じた。一方のロフィルナ国内においては失脚した政治家に留まらず、契約不履行の企業役員や、その他の債務者、囚人、詐欺集団などに対して提示される減免の儀式として広く普及している。そのあまりの残虐性から、共立機構が誇る
歴史の巨塔にも刻まれた。
聖イドルナート祭
年に一度開催される文化振興という名の殺し合い。地域軍閥による承認のもと、血に飢えた国中の武装民兵が集結し精鋭部隊を相手に戦う。恐れることを何よりも恐れるロフィルナの国民性を刺激するものであるが、当然人道に反するものであるため度々共立機構からの是正勧告を受けており、多くの国から制裁を受ける原因の一つとなった。祭りの開催にあたっては通常、国内の英雄達が自らの命を賭すことで未熟な民兵に示しをつける。敵役として他国の部隊を招くことも可能だが、その場合は軍閥会議における一定の審査をもって神話を飾るに相応しいか否かを決定する。軟弱な部隊を差し向けるのはロフィルナに対する侮辱として見なされることから、戦争の要件を満たすことになるだろう。いずれにせよ、この戦いでは全てを賭けることが求められるためにライフサイクル・システムのような蘇生技術の使用は原則として認められない。勝敗の判定は事前に合意した血の契約に従って履行されるものである。
政治
最高意思決定機関は王国最高評議会で、女大公が列席、大宰相とともに行政権を共有する。その他、主要軍閥からなる複数の閣僚が列席し、中央省庁を纏める構造を取った。女大公を除いて全員が裏社会と通じていることから、実質犯罪集団に国を乗っ取られていると言っても大げさではない。立法権は革命連合総議会が担っており、国民の代表たる庶民院(下院)の他、特定の富裕層など名誉貴族が列席する貴族院によって構成される。係る審議に関しては庶民院の優越が認められることから、貴族院の役割としては法案の補強や修正等に務めるのが妥当とされた。実態としては支持基盤となっている軍閥の力が強く、個々の貴族が事実上、強大な政治的影響力を有した。分離主義に対する抑制措置として民族比率に応じた議席の分配を行っており、現在はロフィルナ人とツォルマリア人の優勢が続いている。司法権は王国憲法裁判所が担っているが、女大公による人事権の掌握から概ね多数派の解釈を踏襲する場合が殆どである。暴動を美徳とするロフィルナ国民の性質上、厳格な法解釈が治安を揺るがす場合もあり、時に政治的な見極めを要することから。
貴族と武装集団
多くの場合においては、有力な地方名士が武装組織の長を兼任している。中央政府はそうした者を正規の領主として認定。国策に対して一定の協力を得る代わりに内政不干渉を保障する政策を採ってきた。民主的な選挙制度が機能するのは実質首都圏のみで、他の地域においては時の有力者による投票操作が横行している。その軍閥内部においても権力闘争が盛んであるために激しく代替わりを繰り返しており、死人も続出することから国際社会において統治能力を疑われた。ロフィルナ社会における、あらゆる形態の紛争は国の信仰であるとともに民の士気を高める至上の娯楽として推奨される。その暴力的文化を代表する
コックス大宰相もまた冷徹な指導者としての力を振るっているからだ。
武装集団と裏社会
地域単位で存在する軍閥同士の関係は時に苛烈を極め、中には国家政府の仲裁を要するケースも散見された(大抵の場合は、聖イドルナート祭の開催をもって物理的に解決される)。ロフィルナにおける武装民兵とは、即ち裏社会の構成員であることを表し、それを率いる指導者もまた自らの権益を守ることに血道を上げているのだ。名目上の司法制度は存在するものの、その実、人知主義の様相を呈しているのが現状で、頼みの綱とされる自警団ですらも想定されるリスクに対して見返りを求めてくる有様である。凶悪な暴徒に絡まれた場合、通常は大人しく全てを差し出すことが推奨されているが、ことこのロフィルナに限っては徹底的に戦って潰す他なく、弱者の人権など皆無に等しい。運良く
外国の駐留軍が駆けつけたとしても戦闘沙汰へと発展するケースが殆どで、その時点に至って被害者が生きていられるかは相当絶望視された。以上の性質から、国全体が闇に堕ちていることは周知の事実となって久しく、そうした洗礼を如何に乗り切るかで生死が分かれるという。
軍閥と女大公の関係
混迷を深めるロフィルナ国内にあっても、革命の立役者とされるアリウス女大公への畏敬は根強く、全ての軍閥が公家に対する忠誠を誓った。一方、そうした状況にも関わらず、アリウス自身が力による問題解決に消極姿勢を貫く理由は、「実際に粛清を実行した場合の人的被害を懸念しているからである」との見方が有力視された。他にも国際社会の動向に神経を尖らせている説、軍閥間の争いで自らの勅意を悪用される可能性、一般の常識では計り知れぬ何かについて憶測を呼んでいるが、真偽の程は定かではなく想像の域を出ない話である。いずれにせよアリウス女大公が沈黙を保っている現状、国民の支持を得られない方法での改革は時期尚早、または非現実的と評されて久しい。
共立公暦1000年追記:ロフィルナ中央国立放送『え~、件のアリウス陛下ですが、度重なるティラスト宗派の爆走から文明共立機構の準備指定レベル4を下され、我慢の限界に達した模様です。王都内々で花祭りの開催を宣言したらしく、美しくも儚い血の雨が降りそうですね。これは、改暦以前のヴァンス・フリートン独裁政権が終わりの終わりを迎えたのと同じくらいすごいことで、我が国の現状は事実上、末法の様相を呈していると言っても過言ではないでしょう。王都戦力とコックス率いる党武装赤軍が無限にガンを飛ばし睨み合う現状、ロフィルナ正規軍の主力は一体、どちらの側につくのでしょうか❓️……え~ここでまた速報です❗️エリッツ島・サンリクト公国の実質的指導者ヴェイル・グラウストラ元帥が反乱軍(王党派)とともに下剋上を宣言❗️なんと、大陸本土の奪還に向けた強襲上陸作戦を開始するとのことです!対する正規海軍の一部も既に動き始めているようですね!アリウス陛下にもコックス閣下にも無断で。ここ数年の世界制裁がキツくて、皆さんフラストレーションが溜まっているのでしょうか❓️国中で硝煙の匂いというか、日を追うごとに銃砲の音が激しさを増しています!あっ……たった今、当基地の重爆撃編隊が飛び立ちました❗️彼らの様子から察するに、コックスニキの支援に向かうっぽいです!いやはや、おもしろいですねぇ~~~!この勝負は、見どころですよお~~~!』
/(^o^)\ \(^o^)/
経済
概ね壊滅的であると評されるが、この国の武力に対する情熱は常軌を逸しており、
闘争競技という名の戦争経済によって外貨を獲得した。日常的に物が破壊されることから保険業界の力が強く、係るサービスが国中に浸透している。怖いもの見たさに訪れる外国人を相手にストレス発散させる事業が盛んで、国をあげて発展させた。その他、軍閥による性風俗産業を始め、麻薬の取引や人身売買など、内政不干渉を盾に様々な狼藉が横行している。もちろん、外交問題となる事件に対しては
駐留軍による徹底的な取り締まりが継続しており、事実上の内乱状態といって差し支えない。世界で最も傭兵の需要が高い国の一つとして、係る運営会社の誘致に取り組んでいるという(税収が増えるため)。このように治安の悪さを逆手に取った政策を取ることから、辛うじて高度な軍備を整えるだけの経済力を持つに至った。国の社会保障制度は崩壊して久しく、専ら地域軍閥独自の貧困ビジネスに頼っている。
共立公暦1000年追記。ロフィルナ中央国立放送『え~、たった今、速報が入りました。先ほど我が王国に対し、世界平和を僭称する侵略者の文明共立機構が準備指定レベル4という名の最後通告を叩きつけてきたそうです。……人間のやることではありませんねぇ❓️当然、我らの指導者たるコックス大宰相は同機構からの脱退を宣言した模様です。おかげで我が国は、すべての外貨収入源を絶たれました。闘争競技の運営からも出禁を食らっちゃって、もう誰も武器を購入してくれません。未来は明るいです!』(明るくない)
通信とメディア
ロフィルナ中央国立放送『ハイ、これでも一応、国営なんですけどね。予算がZEROに等しいもので。事実上の独立系メディアとして、鬱屈した全国民の精神を加速させるための娯楽放送で日々の危険を回避してるんスけど、それが何か❓️ええ、先端通信については、もう、とっくの大昔に終わっちゃってますね。それこそ数世紀も前から。そんな高級なもの……だいたい軍のクソ……失礼。聖戦士であり、模範的愛国者の皆様方に差し上げておりますので。うん、この国の主権を守るために魂を削ってね、一生懸命にオラつかれておられるのですから、当然のことですね。わたくしども下賤なメディアといたしましては、少しでも皆様のお役に立てるよう、イドルナートの聖歌をもって煽……応援させて頂いてますよ❗️❗️あ、でもな電波すら、もうまともに飛ばせないんだった。軍の皆様に接s……ごほんっ❗️一つのメディアとして協力する他ないですからね❗️あ~……コックスの叔父貴、首都圏(王都)に整備されてるリソースちょっと回してくr……以上、中央国立放送でした~~~』
コックス「おう、相変わらず懲りてねぇな。てめーら!このイカれた放送を止めてこいや」
交通
「Striereil!高貴なる共立世界同志に神の恵みと吉兆のあらんことをッ!!」(武装勢力による歓迎の声明)
現状、一部の構成国を除く全ての地域が炎上しており、内乱状態の様相を呈することから壊滅的であると言える。政府の影響圏は実質首都だけで、地方軍閥による緩やかな分立体制を保っているのが現状とされた。国際基準においては常に退避勧告がなされるほどの危険地帯であり、空港に降り立った瞬間に武装民兵による手荒なもてなしを受けることになる。また、国境地帯においては一つ一つが強力な性能を持つ対戦地雷が敷き詰められているため、陸路による入国は
イドゥニア鉄道を除いて推奨されない。また、事前の同意なく侵入した航空機に対しては、例え同盟国のものであろうと容赦なく撃ち落とす表明がなされた。このように常軌を逸した防衛体制を取る以上、交通機関はまともに機能しておらず、武装組織による護衛が必須となる。ロフィルナ政府は軍事企業が運営する装甲タクシーの利用を推奨していることから、多くの外国人がその勧告に従った。
治安
上述の通り壊滅的な様相を呈して久しく、警察が通報を無視する等の事案も頻発することから「軍閥の方が頼りになる」と言われている。ロフィルナの警察には基本的に公僕としての良心が欠けており、腐敗と恐怖の温床、世界一の役立たずとして有名になりすぎたがために地域軍閥による違法捜査が状態化した。そんな有様であるから、警察に頼ること自体が恥であるとの見方が熟成され、その結果、血なまぐさい武装集団の方が高潔なものとして扱われるという逆転現象が生じている。一方のロフィルナ政府は戦闘技術に長けた凶悪犯を警察官として引き抜くという暴挙に及んでおり、これが「同国における構造的な治安の悪さを助長しているのではないか」と諸外国において報じられた。
軍閥・地方行政区分
国際関係
セトルラーム連邦を始め、複数国とともに同君連合(
ロフィルナ連邦共同体)を構成している。また、
共立同盟に加盟しており、
平和維持軍にも一時期多くの主力兵器を供出していた。現行秩序を保つことに関して
強い理念(恐怖による抑止力)を掲げている建前上、軍事行動に躊躇がなく市民の犠牲も厭わない。そのため、度々警告指定の対象となっており、国際社会による外交圧力を招いた。共立公暦998年。
セトルラーム共立連邦首都ルドラトリスにおける大統領未遂事件を皮切りに大規模な軍事テロを実行し、多くの死傷者を出したことで、
文明共立機構を激怒させた。
レルナルト・ヴィ・コックス大宰相は直接的な関与を否定。幾度かの緊張緩和()を試みたが、同1000年。度重なる融和交渉の決裂から、ついに
準備指定のレベル4を通告される結果となった。
『上等だよ!テメエら全員ぶち転がして、共立機構ごと根底から転覆させてやっからなァ……ッ!覚悟しとけよッ!!』(コックスの談。いつもの。)
現行の国際秩序に対する立場
制裁対象となって久しい今日、ロフィルナ政府は
共立三原則に対して
最も厳格であることを自称する。そのため、体制が異なる全ての勢力に対して内政不干渉の原則を徹底させる意向を明らかにした。また、国際社会における人道主義の普及に関しても即時停止するよう要求。
「内政に関わる事項については全て統治能力の範囲として認められるべきであり、その国独自の体制を尊重しなければならない」と表明したのである。度々指摘される戦争犯罪に関しても、
「敵対しなければ良いのであって冒涜者にかける慈悲など存在しない。敵に情けを与えることは味方を危険に晒すも同然の愚行であり、そのような偽善が罷り通るのであれば我々は如何なる論理をもって勢力間の均衡を保たなければならないのか」と抗弁した。
平和維持軍・FT2執行司令官の見解
『当機構代表総議会をはじめ、同司法裁および最高評議会による審判は既に下されました。この犯罪集団には即時武装解除を命令し、投降するよう呼びかけます』。
陣営更新ネットワーク
ロフィルナ政府は現行の共立秩序に対して一定の評価を示しており、体制持続の観点から国内外における様々な妥協案の実行に努めてきた。
転移者戦争以降、自国内において多国籍部隊(
共立機構国際平和維持軍)の活動を認めたこともその一環として記録されている。一方、最大の敵対勢力となって久しい
黒丘同盟よりも冷遇されている現状に激烈な不満を持つことから、問題を抱える諸外国の抵抗勢力にコミットするなどの工作活動を再開した。具体的には人道主義に不満を持つ
メイディルラングの過激派を始め、対セトルラーム政策において価値観が一致する
ユピトル連合との間に一定の情報網を築いている可能性が指摘される。長らく友好を装った
ユミル・イドゥアム連合帝国との関係も悪化の一途を辿っているのが現状で、
文明共立機構から
原則違反の罪を問われた。国際外交において実質的な序列ができていることに強い敵愾心を抱いて久しく、これが今日の問題行動に繋がっているものと見られる。
諜報工作活動を巡る各国との対立
年々包囲網を強めてくる国際社会に対し、ロフィルナ政府は次のような対抗策を講じている。もはや形だけの同盟関係となって久しい
セトルラーム共立連邦に対しては実質侵略者と見なしているのが現状で、関係改善の兆しは一向に見られない。
オクシレイン大衆自由国に寄りすぎていることへの制裁として内部情報機関を通じた独自の浸透作戦を取っており、連邦政府に対して不満を抱く一部のセトルラーム将兵とともに秘密結社を創設した。この地下組織は
セ連政府しか知り得ない
機密情報(帝国官房の動向など)も暴露していることから、公共局の職員と内通している可能性も指摘された(真偽のほどは不明とされる)。慎重姿勢を貫く
ラヴァンジェ諸侯連合体とは脈なしと判断して交渉を切り上げ、そのリソースを陣営内の破壊工作に振り向けた。998年.
セトルラーム共立連邦首都ルドラトリスにおける大統領暗殺未遂事件(軍事クーデター)を基点にイドゥニア星内の緊張を煽り、過激派を焚き付け、対立国の要人に奇襲をかけるなどの暴挙に及んだとされる。後に形勢が悪くなると、大勢の市民や連邦議員、その他の有力者を人質に取って交渉の切り札とし、KATA(連邦公共安全管理局:通称、カータ)によって拘束されたロフィルナ人工作員を全て釈放させた。
文明共立機構を相手に全ての制裁を解くよう強く要求しつつ、セトルラーム、イドゥニア諸国、その他の主要都市において大規模な軍事テロを実行したとされる。「もうおしまいだよ。この国は」。(
セ連大統領の談)
裏切り者に対する報復
民主主義陣営において最も戦闘的と見られる
メイディルラング政府は、最大の敵国たる連合帝国を滅ぼすための協力者を必要としていた。一方のロフィルナ政府は自国の国際的地位を回復させるための工作活動を再開して久しく、共立公暦997年、両国の動勢に関して共立機構による重度の脅威認定がなされたのである。ロフィルナ及びメイディルラングの双方は、必要以上に馴れ合う陣営間の距離を本来の対立構造に戻すための協議を続けていた。
合法的な移送ルートを通じた情報活動の結果として、
ヴァンス・フリートンの裏切りを確信したコックス大宰相は三大列強全てに対する報復を決断。先の商取引によって得られた膨大な記録をセ連公共局に送り付け、民主主義の信奉者たるネッツェレール局長の怒りを誘った。同局長は程なく「自首」してきたロフィルナの工作員と接触。スパイ容疑に関する取り調べを装う形で係る政府の不正を問い質し、かねてから疑わしかった危険人物の情報を引き出したのである。彼らは現政権の計画に協力しているであろう帝国官房の一員だった。防諜の重責を担うネッツェレール局長は問題の工作員を送致する前に問いかけた。「こんなことをしてお前達に何の得がある?これで奴(フリートン)を訴追することができたとしても、お前達の立場が好転するわけでもない。ましてや、お前は死刑になるんだ。分かっているのか」、と。工作員は酷薄な笑みを浮かべながら答えた。
「あんたが正義を求めるなら、今すぐその記録を持って追い込みをかけるなりすればいい。俺達は潰されるだろうが、少なくとも裏切り者に吠え面をかかせる程度の嫌がらせは出来るだろうからな。……どうした、そんなに汗をかいて。取り調べを続けたい気分にでもなったか?」。
軍事
地域単位で激しい紛争を繰り返しており、兵器の質で劣るものの総合的に高い練度を保った。事実上、国民皆兵とも言える文化を形成している。
これに対し、セ連政府所轄の軍事戦略研究所は、ロフィルナ問題を巡る一連の外交紛争に冷静な対応を促し、以下の認識を示した。
「かねてから指摘される通り、ロフィルナ軍の粉砕のみに目的を絞るなら事は容易に成し遂げられるであろう。しかし、その後の統治に関してはこの限りではなく、この国特有の文化と長期的なリスクを考慮しなければならない。現状は彼らとの交渉を継続しつつ、必要な制裁措置に留めるのが最善である」。
なお、ロフィルナ政府はセトルラーム主導による大規模侵攻の可能性を指摘しており、共立同盟による主権尊重の原則も事実上機能していないとする見方を示した。
帝国政府の筋では、「可能な限り関わらないように努めている」。
王政連合代表はロフィルナとの関係改善に意欲を示しつつ、
「必要以上に干渉しない方針」も示している。
センジュ大統領に至っては、「誰が占領したがるんだ。こんな土地」と呆れ顔で語っており、対セトルラーム外交に関してロフィルナ側の猛烈な怒りを誘った。
以上の流れから、国際的な共通認識が出来上がって久しく、ロフィルナ国中に「貴国の敵など存在しない」という内容のビラが散布された。
一方のロフィルナ中央国立放送は『敵しかいない』と断言。『戦う準備は完全に整っている』ことを通告の上、旧暦相当の総力戦に踏み切る構えも繰り返し強調した。
国境を接するラマーシャ公国は事あるごとに和解をテーマとする名曲を大音量で流したが、これについてはロフィルナ国軍の恫喝を受け、平和裏に妥結した歴史もある。
同国立放送は、『それだけ素晴らしい名曲を堪能できるなら今後も是非拝聴したい』などと扇動し、同コックス政権とラマーシャ公国政府の両方から激烈な仕置きを食らった。
共立公暦1000年、セトルラーム主導による追加制裁の発動からロフィルナ国民のナショナリズムは更に上昇の一途を辿っており、近日中に爆発するであろう未来予測も示されている。
同国立放送曰く、『もう既に爆発している。やる気のない融和交渉の茶番など即刻やめて、はやく攻めて来い』(再度・怒られ案件)
これ以上のエスカレートを避けるために国家間の交渉自体は継続するものの、予断を許さないのが現状で、開戦前夜のような風潮を高めてしまった。
共立体制に与する党の軍隊。通常は野党勢力に対する抑止力として機能し、政府軍との緊密な連携を保っている。
ロフィルナ王国軍(政府軍)
その国家規模と比較して大規模な戦力を持つことから、共立世界の中でも上位の軍事力を有する。部隊構成は陸軍、海軍、
航空宇宙軍の三種類から構成されており、それぞれが戦略部隊を内包。内務省特別武装警察が国内の治安維持にあたる構造となった。更に大量の熱核兵器(地域破壊クラス)を保有。単独ワープを可能とする
量子収縮兵器を複数配備し、敵対勢力の侵攻を牽制している。現在の主な仮想敵国は
セトルラーム共立連邦で、
ユミル・イドゥアム連合帝国、
黒丘同盟を次の脅威として想定した。毎年開催されるデスパレードによって、実戦経験が豊富なロフィルナ軍の威力はイドゥニア世界の中でも隔絶的なプレゼンスを誇るという。なお、
平和維持軍による
拡大防止対象となって久しく、航空宇宙戦力の4割が稼働しない状況へと追い詰められた。
アムルバーヤ級原子力潜水駆逐艦
共立公暦965年、
共立機構国際平和維持軍による水中監視の過程で、その存在が正式に認められた。ロフィルナ海軍所属の主力潜水艦で、全長350m、全幅71mもの巨体を持つ。現代共立世界の基準では小型クラスとして分類されるものの、その運用目的を考えるなら多くの専門家が首を傾げる程度の疑問が生じた。ロフィルナ政府によると、
基本的()には
原子力潜水「駆逐艦」(❓)としての運用を想定しており、独自の核融合炉を実装。対艦主砲クラスの攻撃にも耐えられるシールド展開装置(詳細不明)も搭載するという。加えて、一定数のマルチロール艦載機(+強襲揚陸潜水艇)(❓)を製造し、即応させる能力。イドゥニア空域全て(❓)を射程圏内に収めたアウトレンジ攻撃を可能とし、メートル法換算で深度1万m以上(❓)の水中からゲリラ闘争(❓)に持ち込むことを期待しているようだ。……もっとも、
「そんなことをしても無意味である」と
セ連大統領から一蹴されているわけだが。多くの国民が
絶対的貧困に苦しむ中、税金の無駄遣いでしかない謎の汎用性に分不相応なシステムときて、
とある魔法使い曰く、
『こんなものを作るくらいならもっとマシなことに浪費しろ』と散々な言われようである。しかし、
ガンギマリ大宰相の情熱を止めることは誰にもできなかったらしく、今更手遅れの
失敗空軍を下手に補うよりは安上がりという理由で就航に至ってしまった。政治的な意味合いとしては、『
共立同志に対する武力攻撃事態下の限定運用に留まる』ことを強調した上で、『他国を脅かす意図はなく、あくまでも自衛を目的として運用しているに過ぎない』とのことらしい。一部の熱烈な支持者を除いて、誰も信じちゃいないけど。(
セ連首相の談)
作:
トロ猫DX
結論
軽率に渡航したがる諸君へ。これがロフィルナである。二度と生きて帰れると思うな。(終了BADEND不可避)
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最終更新:2025年06月09日 00:38