翌日
本丸
翌朝、戦支度を整えた貴方達の元に安祭が現れ、本日は全て出撃中止にする旨が伝えられます。
そして重苦しい表情の彼は、遠征先で蜂須賀が消えた…と呟きました。
その後、大広間に全男士が集められ、事実が公開されます。
皆不安そうに何事か話し合い、蜂須賀の兄弟刀や仲の良かった者達は捜索隊を出してと主へ訴えます。
特に、浦島と長曽祢の両名は今にも外へ飛び出しそうで、長谷部や他の刀達が必死で抑えていました。
主はそんな彼らを宥め、今日は主命で一日待機だと告げ、政府へ報告しなければと自室へ戻ります。
蜂須賀と共に遠征へ行った刀達は、ひどく落ち込んだように項垂れていました。
…さて、一日待機という主命を告げられた貴方達ですが、どのように行動しますか?
こっそり探索に行く事は可能です
※商業地にも行けると誘導してください
遠征部隊が何か見ていないか
予定通り任務をこなし、帰還しようとした頃、蜂須賀が一人用足しに部隊を離れました。
その後、十分程経っても戻らないため、探したがどこにもいなかった…という事です。
骨嚙藤四郎が以下のように語ります。
探している最中、森の奥に何か黒くヒラヒラした物を見た。
見間違いかと思ったし、捜索に集中していたから見逃してしまったが、
今思えば…アレは外套か何かを纏った人影…だったのかもしれない。
内部で情報を集める場合
何もしなかったか、桜仙飯店について何か知る者はいないかの
幸運ロールを失敗していればここで情報を出す。
それ以上の情報は無いと告げる。
外へ探索しに行く場合
万屋、茶屋、商店街、桜仙飯店、裏の森
PLから希望が出れば演練相手の本丸(話を聞いていれば)
万屋
貴方達は桜仙飯店についての情報を求め、万屋を訪ねました。
中では店員がのんびり店番をしています。
桜仙飯店の名前を聞いた途端、店員は鼻を鳴らして話しだします。
先日、桜仙飯店の店主が買い物に来た際、希望の品が丁度品切れだと話すと、
ものすごく感じの悪い舌打ちをし、無言で帰っていったそうです。
店員は、時折あんたみたいにあの店について聞きに来る奴がいるけど、
あまり近寄らない方がいいよ、ありゃ何か訳アリに決まってる、と言いました。
茶屋
貴方達は桜仙飯店についての情報を求め、茶屋を訪ねました。
店内へ入ると客は少なく、店員が暇そうにしています。
桜仙飯店の名前を聞いた途端、店員は苦虫を噛み潰したような顔をします。
あの店が出来てからというもの、徐々に客足が減り、
今では以前の半分にも満たないと言います。
あの店主は態度も横柄だし、この辺の連中は皆嫌ってるよ。
それにあの店主、昔何かやらかしたっていう噂も聞くよ、
前科者なんじゃないかねぇ…詳しくは知らないけど。
…と言った所で、唯一の客に呼ばれて店員は立ち去りました。
商店街
貴方達は桜仙飯店についての情報を求め、商店街の道行く人を見やります。
すると、丁度呉服屋から店主が出てくるのを見かけました。
桜仙飯店について尋ねると、品の良い老人である店主は、以下の用に語ります。
以前、ごみの捨て方について苦情を言いに行ったことがあるが、酷い対応をされた。
出汁用だと思うが、豚か牛の骨でいっぱいのごみ袋を時間外なのに集積場へ置いていてね。
この世界だって現実と同じだよ、マナーを考えてほしい、と店主は溜息をつきます。
…しかし不思議なのは、あれだけの肉をどこから調達しているのか。
この商店街にも審神者の方や私らが利用する肉屋があるが…そこからではないようだ。
首をひねりながらも、店主は「そろそろ失礼」と奥へ引っ込んでいきました。
桜仙飯店
店に入ろうとした貴方達ですが、今日は外にまで列ができています。
ガラス窓から中を見ると、亀甲達が忙しそうに働く姿が見えるでしょう。
入って話を聞くのは厳しいか…と貴方達が思ったその時、ショーケースの前の人物が目に留まります。
年齢は50前後、黒いスーツを纏った威厳のある紳士…恐らくは政府の人間でしょう。
情報
彼はどうやら店内を観察しているようです。
その視線を追うと…そこではふりふりエプロンの亀甲が忙しそうに働いていました。
すると、彼はふと動きを止めて外を、紳士の方に目を向けました。
次の瞬間、亀甲はとても嬉しそうな顔をして、小さく紳士へ手を振ると、また仕事へ戻っていきました。
貴方達の視線に気づいたか、紳士が振り返ります。
品の良い笑みを浮かべる彼は、主人を待っているのかな?と問いかけてきました。
紳士は八條と名乗り、握手を求めてきます。
※握手を拒むと、少し残念そうに微笑み、怪しい物ではないよ、と笑う。
その後の話は、以下の通り。
彼はやはり政府の人間であり、この桜仙飯店の店主、王埼の後見人である八條という男です。
王埼は霊力の衰えが原因で審神者を引退し、職に困っていた時に彼と出会い、
特技であった料理の腕を活かして、八條の支援を受けながらこの店を始めたそうです。
少々気の荒い所もあるが、真面目な男だ。店がうまくいっているようで安心したよ。
…と、八條は嬉しそうに笑いました。
※質問の後
そしてふと時計を確認すると、そろそろ行かなければ、と言って去っていきます。
彼と博多君は王埼君の近侍でね、霊力は衰えたが、なんとかあの二人だけは顕現できたようだよ。
主人がいつも世話になっていると…私の事も慕ってくれているようだよ。
残念ながら自分はただの人間で、審神者達のように男士を顕現させ、戦うことはできない。
だからせめて、彼らのサポートができればと思ってね。
あまり人に言うような事ではないが、私には資産がそこそこある、それを使って世に貢献したいと思っているんだ。
成功で偽りと真実が混じっていると感じます。
並ぶ人々を見ていた貴方は、並ぶ審神者の年齢層が高い事に気づきます。
かなり高齢の審神者もいますが…妙に元気で肌の艶も良い、と感じるでしょう。
桜仙飯店の裏手の森
人目を避けつつ森に入って建物の裏へ回ると、少し離れた所にゴミ置き場があります。
野菜クズ等の生ごみの他、大量の骨がはいったゴミ袋が置かれていました。
また、建物には裏口らしきドアがあります。
骨入りの袋を見てみると、中には太い骨をブツ切りにしたような物が詰まっています。
また、野菜やエビなどの殻のゴミに比べ、骨の量が圧倒的に多いと感じました。
しかしその割には、食べ残しらしきゴミに肉が見当たりません。
ゴミ袋を見ているうち、貴方達はふと妙な事に気づきます。
牛や豚、鳥等を捌いて使っているなら、大小様々な骨があるはずです
しかしここにある骨は、太く長い物がとにかく多いです。
まるでそう、脚や腕の骨ばかりはいっているような…そんな気がします。
裏口で聞き耳
貴方達がゴミを観察している時…聞き耳をどうぞ。
背後でゆっくりと鍵が開くような音がしました。
隠れるに挑戦可能
背後でゆっくりと鍵が開きましたが、
貴方達は迂闊にもそれを聞き逃し、扉が開く音を耳にします。
博多と接触・隠れる成功
よいしょ…と声に出しながら、博多がゴミ袋を抱えて出てきました。
フラフラしながらもゴミを下すと、彼は深くため息を吐きます。
今の彼に、貴方達が店で見たあの活発さ、笑顔はどこにもなく、
昏く沈んだ表情で、彼はじっと骨の入った袋を見つめていました。
しばらくの後、彼は何かを振り払うように首を振り、店へ戻っていきます。
※何かロールをして探索者に気づかせても良い
精神的にかなり疲弊している、SAN値ががっつり削れてる感じ
クリティカルなら罪悪感を抱いている
博多と接触・隠れる失敗、或いは話しかけた場合
よいしょ…と声に出しながら、博多がゴミ袋を抱えて出てきて…探索者達と目があいました。
…こんなとこでなにしとーと?
貴方達がうろたえていると、博多は暗いため息を吐き、ゴミを下ろしながら言います。
悪いこたぁいわんたい…嗅ぎまわるのはやめとき。
…とぼけても無駄ばい、刀だったら…あの匂いはキツイばい…キツイ。
ほんと…なんであいつはあげん元気と?
まあよかや、俺は何も見らんかった、そっちも早う帰れ。
※あいつ=亀甲
そう言って、博多は店の中に帰っていきます。
戻ろうとする博多に言いくるめ
しつこかね…と言いながら足を止めてくれる。
質問には「…こりゃ独り言ばい」と呟いて一つだけ答える。
その後は無視して店に戻る。
心理学で全て本心だとわかる。
…人ん食い物やなか。それだけばい
…あんなん…主やなか。
…えずか(恐ろしい)人たい、近寄りなしゃんな。
すぐに戻ってしまう。
審神者がおかしい本丸
演練相手の本丸へ行こうと移動装置を動かそうとしましたが、機械が反応しません。
貴方達が首をかしげていると、こんのすけが声をかけてきました。
本日は外出せず待機との主命です。念のため移動装置の電源は落とさせていただきました。
…と、こんのすけは釘を刺すように貴方達へ告げ、去っていきました。
移動装置の使用は諦めるしかなさそうです。
しかし商店街の方ならば、こっそりと門を抜けて見に行けるでしょう。
商店街のどこかを探索した後
貴方達が次の目的地へ行こうとした際、ふと視線を感じます。
戦に慣れた貴方達は、尾行されている事に気づくでしょう。
気づかないふりでまこうとする、路地裏などに入る
貴方達はそのまま歩みを続け、人のいない適当な路地裏へ入ります。
息を潜めて追跡者を待つと…背後に気配を感じました。
振り返ると、建物の影の暗がりに黒い外套を纏った人影が立っています。
戸惑う貴方達へ、彼は静かに話しだしました。
…話を聞いてくれよ…頼むから、と。
振り返って目星などをする
昼が近く、人通りの増えた商店街、ある建物の影に黒い人影を目にします。
気づかれたと察知したのか、その人影は路地裏へ逃げ込んだようです。
貴方達は人の群れを避け、その路地へと踏み込みました。
…建物の影の暗がりに黒い外套を纏った人影が立っています。
身構える貴方達に彼は告げます…話を聞いてくれよ…頼むから、と。
路地裏での会話
警戒するのは分かるよ…でも、仲間を…
そっちの蜂須賀兄ちゃんを助けたいだろ?
そう言って、黒い外套の人影は、そっとフードを外します。
その顔は、貴方達にも見覚えのある男士、浦島虎徹です。
蜂須賀兄ちゃんを助けたいなら、今夜0時頃、店の裏口に来てよ。
今日は部隊が出払って手薄になるから…でも静かに行動して、
大勢で来たら…すぐにバレて、多分大変なことになる。
あのひと…主さんは何するかわからないから。
彼は周囲や人目を気にしているようです。
すぐにでも立ち去りたいようですが、何かを問いたいなら一つだけ答えてくれるでしょう。
回答色々(メタ的な物はNGとする)
…全くの無傷…じゃあないよ。でも今夜中ならまだ大丈夫、元のままの兄ちゃんで帰れる。
アイツは俺たちの主じゃないんだ…アイツはただ金が欲しいだけの、ヤな奴さ。
うちの主さんの目的は…正直判らないんだ。俺達、ただ言われるまま動いてるだけだし。
…多分、多分だけど…そういう姿を見た訳じゃないけど、あの人はもう…人じゃないと思う。
…主さんを、止めてほしい。俺、俺はもう、見ていられないんだ!
…あんなの酷すぎる、戦って折れちゃうのはしょうがない、刀だから。
でも、そんな…蜂須賀兄ちゃん…あんな姿にされて。
…絶対に食べちゃダメだ。そっちの主さん店に行ってるなら絶対止めて…
今言えるのはそれだけ…後は今夜、全部見せるから。
ほんとにごめん…そっちの蜂須賀兄ちゃんを攫ったの…俺達なんだ。
また今夜、部隊編成を変えて別の兄ちゃんを攫いに行く。
今夜は俺が警備当番だから協力できる、だから、攻めるなら今夜だ。
店の中に、地下へ行くための昇降機があるんだ。
隠し扉があって、そこから入るんだけど…
ごめん、今は時間がない。必ず今夜説明するから。
路地裏での会話終了後
じゃあ、店の裏口は開けておくから…と、最後に言い残し
浦島は身をひるがえして去っていきました。
※追跡に成功すれば、人目を避けながら森、裏口の方へ入った事が分かります。
※もし心理学を振っていたなら、全て真実だとわかります。
彼の言葉を信じるか否かは貴方達次第です。
※見てないところがあれば、商店街を探索続行可能。
探索を終了する場合、夜までどうするか、そして夜にどう動くか決めてください。
なお、刀装の持ち出しは基本許可制となっており、現在手持ちにはありません。
店の近くに張り込む等の選択をする場合は、刀装無しで目的地へ行く事になります。
次・夜間探索へ
最終更新:2020年06月17日 16:58