ジョジョの奇妙なFF
~FF・of・fate~
第二十話:魔理沙メイド隊?
~FF・of・fate~
第二十話:魔理沙メイド隊?
どこにあるのかもわからない空間。その中に神隠しの主犯、八雲紫はいた。いつもなら冬眠するために藍に準備させている時期のはずだが本来近くにいるべき彼女の従者がいない。
更に、彼女にしては珍しい真面目な顔をしてどこかへとつながった【スキマ】を凝視していた。
更に、彼女にしては珍しい真面目な顔をしてどこかへとつながった【スキマ】を凝視していた。
「・・・とうとう・・・たどり着こうとしている・・・」
諦めとも、決意とも取れる口調で呟いた後、扇子を一振りして【スキマ】を消し去る。
「紫。どうしたの?まさか・・・」
「幽々子。【彼等】はどのくらい集まった・・・?」
何時の間にそこにいたのか、幽々子が尋ねる。それには応えず、逆に問う。
普段なら考えられない事だ。彼女は問答をこの上なく好む。一つの言葉に対して10の問いで応えるような性格であるのに。それが意味するところは。
普段なら考えられない事だ。彼女は問答をこの上なく好む。一つの言葉に対して10の問いで応えるような性格であるのに。それが意味するところは。
「駄目ね。一人連れて来れそうだったけれど、あまりに【特殊すぎた】。彼に合う肉体を探すのはさすがに骨よ。」
「そう・・・仕方ないわね・・・ウィル・A・ツェペリ、矢安宮重清、支倉未起隆、プロシュート、ペッシ、そしてFF・・・」
言いながら左手に持った【何か】を見つめる。【彼】も自分の戯れの犠牲になってしまった。普段なら笑って済ませるところだが、今回ばかりはそうもいかない。
何故なら、【幻想卿】いや、【世界】すらもただ一人の男によって変えられようとしているのだから・・・
何故なら、【幻想卿】いや、【世界】すらもただ一人の男によって変えられようとしているのだから・・・
「本当は【ジョナサン・ジョースター】である事が望ましかった・・・」
「前にも言ったはずよ紫。彼の魂は・・・」
「わかってるわ。ほとんどが【アイツ】のモノと成っている。【アイツ】はこの騒ぎの張本人であるわけだしね・・・」
最初に召還した男の影が彼女達の頭をよぎる。幻想卿最強の妖怪に対峙してなお、笑みを絶やさなかったあの吸血鬼・・・肉体的な強度ならレミリア・スカーレットに劣るはずなのに、能力すら十六夜咲夜に劣るのに、紫ですら恐怖を感じた男。
「ともかく、動くわよ幽々子。【運命】がどうなっているのかはわからないけれど、せめて【過程】だけは・・・」
そう言うと、紫は左手に持ったもの・・・【角の生えた耳まで覆う帽子】をきつく握り締めた。
人里。先日の騒ぎがいい影響を受けたのか、『得体が知れないのが教師をしている』からと寺子屋へ行かせるのを禁止していた親も少しずつ子供を通わせるようになっていた。
元々、教育を受けさせる事自体には賛成していたせいか本来の生徒数の3倍近くの子供が寺子屋に通うようになり、非常勤だった妹紅や、体育の時間にしか子供を教えなかったツェペリすらも大忙しであった。
どこの世界でも過保護な親というものはいくらでもいるという典型であろう。
FFも本来なら算数と道徳くらいしか教えていなかったのがそれだけでは足りなくなり、国語(書き方は自分も覚えながらだが)や体育(水筒持参)等も教えなければならなくなった。
保護者には『そういう妖怪だから』の一言で片付いてしまっている。便利な言葉である、妖怪。
元々、教育を受けさせる事自体には賛成していたせいか本来の生徒数の3倍近くの子供が寺子屋に通うようになり、非常勤だった妹紅や、体育の時間にしか子供を教えなかったツェペリすらも大忙しであった。
どこの世界でも過保護な親というものはいくらでもいるという典型であろう。
FFも本来なら算数と道徳くらいしか教えていなかったのがそれだけでは足りなくなり、国語(書き方は自分も覚えながらだが)や体育(水筒持参)等も教えなければならなくなった。
保護者には『そういう妖怪だから』の一言で片付いてしまっている。便利な言葉である、妖怪。
「よーし!あと5分だぞー!」
水筒片手にFFはサッカーをしている子供達に呼びかける。どっかの能力者同士のサッカーと違って本で突撃したり極太レーザー放ったり地面割れたり森○君が吹っ飛ばされたりはしない極一般的なサッカーである。
と、不意に背後に人の気配を感じてFFは振り向いた。そこには幻想卿では珍しいスーツを着た整った顔立ちの男が片手を挙げていた。閻魔の助手、プロシュートだ。
と、不意に背後に人の気配を感じてFFは振り向いた。そこには幻想卿では珍しいスーツを着た整った顔立ちの男が片手を挙げていた。閻魔の助手、プロシュートだ。
「よぅ。」
「プロシュートじゃぁないか。どうしたんだ?こんな所に。」
「あぁ。映姫のお供にな。休暇ができたから【この間】の説教しに行きてぇって言うもんだから。」
言われて目線の先を辿ると、人里の入り口の方へ緑色の小さな影が入っていくところが見えた。死んでもいないのに閻魔から説教を受けるのは幸運なのか不幸なのか・・・
「ま、間違いなく不幸だろうな。俺だったらメンド臭くて聞いてられねぇや。」
苦笑いしながら言うプロシュート。彼に限らず、誰にとってもメンド臭いだろう。そう考えると確かに不幸か。生きているうちに間違いを正せるのは有難いだろうが。
「で、だ。俺が来た理由はもう一つある。」
不意に声のトーンを落とす。閻魔の助手である彼が真面目な顔をするとどうしても身構えてしまう。
FFは自然と顔をプロシュートに近づけた。
FFは自然と顔をプロシュートに近づけた。
「最近、妖怪達が動かない。」
「・・・そりゃ【いいこと】じゃぁないのか?それについこないだだって異変があったじゃないか。」
「こないだのは【天人】つって・・・まぁ仙人とか天使とかそんな感じのモンだ。妖怪じゃあねぇ。それに・・・妖怪共が動かねぇのはそれなりに【理由】ってェヤツがあるはずだ。」
プロシュートの言葉にFFは妖怪の山や紅魔館の事を思い出す。
文たち天狗、にとりたち河童、レミリア、フランたち吸血鬼、妖夢、幽々子たち亡霊・・・なるほど退屈を弄んでいそうな連中が不思議と動かない。宴会程度ならしょっちゅうだが弾幕ゴッコをしなければならない騒ぎが全くない。
偶然・・・で済めばいいのだろうが、この幻想卿に置いてはどうだろうか。
文たち天狗、にとりたち河童、レミリア、フランたち吸血鬼、妖夢、幽々子たち亡霊・・・なるほど退屈を弄んでいそうな連中が不思議と動かない。宴会程度ならしょっちゅうだが弾幕ゴッコをしなければならない騒ぎが全くない。
偶然・・・で済めばいいのだろうが、この幻想卿に置いてはどうだろうか。
「どうだろうな。私は寺子屋の子供達や山の妖怪達に被害が及ばなきゃぁそれでいいんだが。」
FFがそう言ったとき、不意にサッカーボールがプロシュートの肩に当たる。間違えてこちらの方へ蹴ってしまったのだろう、FFの教え子の一人が恐々とプロシュートの方にやってきた。
「あ・・・あの・・・ごめんなさい・・・」
子供の言葉に笑顔を見せ、プロシュートは子供に優しくボールを蹴り返してやった。『ありがとう!』と笑顔で言った子供は、再びコートへと戻っていった。
「優しいんだな。」
「誰が子供が嫌いだって言ったよ?子供嫌いじゃぁペッシや小町の相手なんざできるか。」
元暗殺チームにかかれば何百年と生きている死神ですら子供扱いであるらしい。
「で、だ。まぁ映姫のヤツが何も言わねぇって事は【まだ】大丈夫なんだろうが・・・どうだかな。アイツも何か隠してるフシがあるしな・・・」
「考えすぎだと思うがな。」
「だろうな。いや何、単に昔そういう上司がいて苦労したってェだけの話だ。邪魔したな。」
話せてスッキリしたのだろう、片手を挙げてプロシュートは去ろうとした。と、不意に思い出したかのようにFFに喋りかけた。
「そういや、お前と一緒にいた河童・・・にとりだったか?アイツが紫の髪の身体弱そうな女と金髪の人形みてぇな女と一緒に博霊神社の方へ行ってたが・・・知ってるか?」
「あ?いや、今日は修理の仕事とか言ってた気がするが・・・アイツ神社に何のようだ?」
時間は前後するがFFが仕事に行った直後、紅魔館の庭の日陰にて。
「いい?妹様。この木屑だけを爆発しないように壊すのよ?」
「うん!やってみる!」
何故かいつものZUN帽ではなく工事用ヘルメットを被ったパチュリーがフランに話しかける。
話しかけられたフランは眼前にある木屑の山から目を放さない。フランドールの最大の問題点は【自分の能力を上手く扱えない】事である。それならば【能力を上手く扱えるようにする】事が【自分を乗り越える】第一歩であるとパチュリーは考えたのだ。
『パチェ!どうやったら自分を乗り越えられるの!?』と真剣な顔で聞かれた時は驚いたが、フランはフランなりに悩み、相談しに来たのだろうと考えると無下にする事など出来なかった。
そこで【能力を上手く扱えるようにする】、即ち【ある程度破壊の程度をコントロールする】事をフランに課してみたのである。
話しかけられたフランは眼前にある木屑の山から目を放さない。フランドールの最大の問題点は【自分の能力を上手く扱えない】事である。それならば【能力を上手く扱えるようにする】事が【自分を乗り越える】第一歩であるとパチュリーは考えたのだ。
『パチェ!どうやったら自分を乗り越えられるの!?』と真剣な顔で聞かれた時は驚いたが、フランはフランなりに悩み、相談しに来たのだろうと考えると無下にする事など出来なかった。
そこで【能力を上手く扱えるようにする】、即ち【ある程度破壊の程度をコントロールする】事をフランに課してみたのである。
「・・・・・・」
フランの右手が慎重に閉じられる。既に【破壊の目】が手元にある証拠だ。普段なら右手が閉じられた瞬間に大爆発を起こす事になるが・・・
フランの額から汗が流れ落ちる。肩にいるフランのペット、ユナもその汗に反応せず木屑の山を見つめて(?)いる。
そして。右手が。閉じられた。
フランの額から汗が流れ落ちる。肩にいるフランのペット、ユナもその汗に反応せず木屑の山を見つめて(?)いる。
そして。右手が。閉じられた。
ボフン、とマヌケな音がして一本の木屑を除いて綺麗にその場で【破壊】された。爆発はない。残った木屑はくるくると宙を舞ってどこかへ消えていった。
「・・・やった?」
「えぇ。よくやったわね妹様。」
「・・・うんっ!やった!やったよパチェ!やったよユナ!」
パチュリーの一言でフランはパッと笑顔になる。そして飛び跳ねて全身で喜びを表現する。レミリアははしたない、と怒るだろうが彼女は彼女、フランはフランでいいのではないかとパチュリー自身は思っている。
と、喜んでいる二人に声をかける人物がいた。
と、喜んでいる二人に声をかける人物がいた。
「珍しいわね。貴方が外に出ているなんて。そこの吸血鬼も・・・」
声の方を見るとパチュリーにとっては見知った、しかしあまり見ることのない人物がそこにいた。金髪の人形のような姿の少女、アリス・マーガトロイドである。すぐそばには彼女の作品である上海人形がシャンハーイと片手を挙げて存在を主張していた。
「あれ、アリスじゃないの。どうしたの?何か用事があるなら中国に言えばすぐにそっちに行ったのに・・・」
「え?門番なら頭から木材生やして倒れてたわよ?ナイフじゃないから変だなとは思ってたけど・・・」
アリスの言葉にパチュリーとフランは一瞬顔を見合わせる。そういえば一本木屑がどっか飛んで行ったような・・・
そこまで考えるとパチュリーとフランは全く同じ結論に達する事にした。即ち。
そこまで考えるとパチュリーとフランは全く同じ結論に達する事にした。即ち。
何もなかったことにしてアリスを迎え入れる事にしたのだった。
更に時間は前後するが、アリスが紅魔館を訪れる少し前。
アリスは悩んでいた。数年前の異変では悪魔の狗に【悩みなどない!】と豪語していたが、やっぱり彼女も女の子である。恋もするし[どきがむねむね]だってするのである。
「はぁ・・・」
溜息をついて鏡を見る。そこには机に肘を突いた目尻が下がりまくった自分の姿。残念ながら鏡から出てきて悩みを聞いてくれるような知り合いはいない。いないってば。
悩みの内容は専ら黒白魔法使い、魔理沙のことである。完全な女の子ルックであるクセに妙に男らしいところがある彼女は幻想卿中のヲトメの憧れである。
しかし、今回の悩みは恋敵が多いことでも魔理沙のある意味補正がかかりまくった鈍感さではなかった。
悩みの内容は専ら黒白魔法使い、魔理沙のことである。完全な女の子ルックであるクセに妙に男らしいところがある彼女は幻想卿中のヲトメの憧れである。
しかし、今回の悩みは恋敵が多いことでも魔理沙のある意味補正がかかりまくった鈍感さではなかった。
「これでもう2週間・・・」
そう。いつもなら3日と待たずに『遊びに来てやったぜー』と本と人形を奪いに来る魔理沙がかれこれ2週間も来ていないのである。和食派である彼女のために一生懸命集めたお茶葉も半分以上ウーロン茶化、一部紅茶化してしまっている。
とりあえず天狗の新聞には遊びに来た数日後に紅魔館へ突っ込んでいった写真が掲載されていた。それが自分の確認できる魔理沙の最後の情報である。
とりあえず天狗の新聞には遊びに来た数日後に紅魔館へ突っ込んでいった写真が掲載されていた。それが自分の確認できる魔理沙の最後の情報である。
「どう思う?上海・・・」
自分のすぐ近くに浮いている人形――上海人形に問いかける。当然、人形なので問いかけに応じるわけもなく
[バカジャネーノ]
・・・訂正、人形のクセにやたら人の神経を逆撫でする言葉をアリスに発した。
「そう・・・そうよね。うん!大丈夫だろうけれど、一応、い・ち・お・ー!念のため!魔理沙を探してみましょう!うん!別に心配なわけじゃないけどッ!」
それにしてもこのアリス、実に面倒くさい。
かくして、アリスはいそいそと出かける準備を進めると、天狗もかくやという勢いで紅魔館の方へ飛び出していった。
かくして、アリスはいそいそと出かける準備を進めると、天狗もかくやという勢いで紅魔館の方へ飛び出していった。
「・・・で、魔理沙が心配だからココに来てないか確認に来た、と。」
「心配なワケじゃあないわよッ!念のためよ念のため!」
ふんっ!とイスに踏ん反り返るアリス。フランは自主練をするといって、図書館内の使わなくなった本棚を引っつかんで庭の方へ行っている。
パチュリーはアリスの言葉に溜息をつきながら自分の記憶を掘り起こしてみる。あの騒ぎの3日後ににとりとお茶会やってその2日後に妖怪の山へ行って宴会に参加して、次の日ににとりとFFの家にお邪魔になって・・・
パチュリーはアリスの言葉に溜息をつきながら自分の記憶を掘り起こしてみる。あの騒ぎの3日後ににとりとお茶会やってその2日後に妖怪の山へ行って宴会に参加して、次の日ににとりとFFの家にお邪魔になって・・・
「あれ?」
おかしい。自分の記憶に魔理沙がいない。3~4日のスパンで人の図書館に襲撃に来ているはずなのに記憶内ではにとりやFF、レミィと遊ぶかここで読書をしているかしか記憶がない。
派手好きの魔理沙だ。読書をしているときに入ってきたならドアを破壊するか窓を破壊するかしているはずだがその記憶もないし、自分がいない時に進入してきたならこぁが教えてくれるはずだが、教えてくれた記憶もない。
派手好きの魔理沙だ。読書をしているときに入ってきたならドアを破壊するか窓を破壊するかしているはずだがその記憶もないし、自分がいない時に進入してきたならこぁが教えてくれるはずだが、教えてくれた記憶もない。
「アリス。」
「なによ。」
いつの間にか日常の愚痴に変わっていたアリスの言葉を遮り、自分の記憶を伝える。
念のためこぁに来てもらい、魔理沙が来なかったかを聞いてみるが、来ていない事は確かであるらしい。門番・・・はまぁいいや。どうせ寝ているだろうし。
念のためこぁに来てもらい、魔理沙が来なかったかを聞いてみるが、来ていない事は確かであるらしい。門番・・・はまぁいいや。どうせ寝ているだろうし。
「これは・・・」
「間違いないわ。」
お互いに視線を交わし、自分と同じ考えに至ったと確信する。その近くではこぁが溜息をついていたが見なかったことにする。そしてピシガシグッグッと互いの腕を組む。
「「これは・・・異変ねッ!」」
[バカジャネーノ]