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ジョジョの奇妙な東方~FF・of・fate~ 第九話

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shinatuki

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第?話:地下の大図書館、そして吸血鬼 その?
「で、ここが紅魔館なわけだ。」

「え、ちょっ!さっきの声は何だったの!?」

前回の流れ(とスレ住人の期待)をガン無視し、アッサリと紅魔館の前についてしまった二人だった。

「え?アレなら出会い頭にありったけのFF弾ブチ込んだら逃げた。」

哀れ?。ちなみに?は逃げたのではなく、ダメージの許容量を余裕で超えまくったので絶賛蒸発中である。

「とりあえず、ここでいいんだよな?にしても目に悪い建物だなぁ・・・」

そういうと、FFは目頭を押さえる。目が痛くなってきたのだ。
紅魔館はその名の通り、全体が真っ赤に染まっている建物だ。当主であるレミリア・スカーレットの趣味であるらしいが、とんでもなくアレな趣味だとFFは思う。
そして、目の前にもまたアレな人物(?)がいた。

「Zzz・・・Zzz・・・」

門番・・・なのだろう。やたら巨大な門の前で一人の中華風の女性がぐうすかと寝ていた。よくも立った状態で寝られるものだと思ったが、こんなんでも一応紅魔館の人間だろう。
さすがに無視して中に入るわけにもいかないので肩をゆすって起こしにかかる。肝心のにとりはというと、まだ河から上がってきていない。

「おーい。こんなところで寝てると風邪引くぞー?おい。」

「Zzz・・・はッ!?また黒白かッ!?それとも紅白ッ!?」

まだ寝ぼけているのか、ジャンプして距離をとって戦闘態勢に入る女性。中国拳法だろうか?構えに力みがなく、自然体だ。

「どれでもないぜ。ここの十六夜咲夜っていうメイドに呼ばれたモンだ。取り次いで貰えるか?」

「へ・・・?紅魔館に用事?それなのに取り次ぎ?」

FFの言葉に唖然とする女性。何か変なことでも言ったか?
何か礼儀作法間違えたか?と、後ろのにとりに目で訴えてみるが、あちらも不思議そうな顔をしたまま首を左右に振る。わからない、と言うことか。

「あー・・・私は何か失礼な事したか?えーと・・・」

「あ、私は【紅・美・鈴】と言います。めーりんとお呼びください。咲夜さんですね?呼んできますのでそのままお待ちいただけますか?」

やたらと自分の名前を強調しためーりんは、慌てて中へと取って返していった。

「咲夜さーん!珍しくまともなお客さんですッ!勝手に入ってこないし不意打ちでマスパ撃ってこないし壁とかガオンしないしッ!」

「そういう事を大声で言わないッ!確かに珍しいけどッ!」

「あぎゃぁアアッ!咲夜さん!ノコギリは痛いノコギリは!」

というやり取りが遠くで聞こえる。勝手に入ったり壁をガオンしたりしないのが普通の客だと思うのだが・・・
しばらくすると、頭に数本のナイフが刺さったさっきの門番――名前を忘れたので中国でいいや――と青い服を着てノコギリを持ったメイドが姿を現した。

「あぁ、修理屋の方ですよね?前にも自己紹介したかと思いますが、紅魔館のメイド長を勤めている十六夜咲夜、と申します。」

咲夜が優雅にお辞儀をする。その姿に嫌味や違和感は全くない。

「私は接客担当のフー・ファイターズ。FFと呼んでくれ。あと見えないだろうが、後ろに技術担当のにとりがいる。」

後ろを向くと、水の一部にぽっかりと穴が開いている。にとりが光学迷彩で隠れているのだが、コレではまるわかりである。・・・本人は気づいていないようだが・・・

「あの後ろの方ですよね?お噂はかねがね。今日はよろしくお願いしますね。」

咲夜が穴に向かって近づく。観念したのか、にとりは光学迷彩を解除して湖から上がってきた。

「あ、えと、はい。頑張らせていただきます・・・」

「では、こちらになります。美鈴、門番ちゃんとやりなさいよ?」

「うぃっす。」

中国を残して中に入る一行。にとりが不思議そうに

「なんでバレたのかしら・・・巫女にも魔利沙にもバレバレだったし・・・なんでだろう・・・?」

と呟いていたが、面白いのであえて指摘はしないでおく。

「この間の騒ぎのせいで地下の図書館が大分と壊れてしまいまして。直しているのはいいのですが、どうもからくり仕掛けの本棚が混じっていたらしくて直し方が判らないのですよ。」

廊下を歩きながら咲夜が説明する。持っているノコギリは中国に使おうとしたわけではなく、修理のために使ったらしい。

「この間の騒ぎ?あぁ、やたら嵐がすごかったアレか?」

咲夜の言う【騒ぎ】にFFは心当たりがあった。文が遊びに来るたびに嵐がやってくるのだ。文自身は気づいているのかいないのか、文を追いかけていくように嵐も移動していたのを不思議に思っていた。

「妖怪の山では嵐だったのですね。ココでは霧だったり曇りだったりで洗濯物が溜まってしまって困っていたのです。」

何でも博霊の巫女が乗り出したお陰(?)で文の周辺の嵐が消え去ったのだ。文自身は「こんな嘘くさい事件なんて記事になるかぁーッ!」と大泣きしていたが。

「・・・で、にとり。いい加減私から離れてくれないか・・・?」

涙目で服の裾を掴んでいるにとりに言う。元々童顔の彼女がやると本当に子供のようだ(目の端に一瞬だけ赤い水が見えたが恐らく見間違いだろう)。

「う。で、でもぉ・・・」

「どうかなさったのですか?ご気分でも?」

心なしか鼻息が荒くなった(ような気がする)咲夜が聞いてくる。

「あー、コイツは人見知りでな。人に慣れさせようと思ってそっちの仕事を引き受けたんだが・・・どうも怖い妖怪がいるってェ噂を真に受けてるらしい。」

FFの言葉にんー、と困った笑みを浮かべる咲夜。

「実はその通りなのですが・・・大丈夫です。あなた方は客人としてお招きしておりますので、危険なことは決してありません。」

「ひッ!やっぱ噂は本当なんだ・・・」

ビクっと震え、にとりはさらに強くFFの服の裾を掴む。

「大丈夫だっつってんだろ?それに何かあったら私が守ってやるさ。」

「私もあなた方の事は責任を持ってお守りします。だから大丈夫ですよ。」

FFと咲夜に言われてにとりは恐る恐る手を離した。

「何というか・・・可愛らしい技術士さんですね?」

「ちょっと怖がりなのが玉に瑕なんだけどな。腕は保障する。」

咲夜が近づいて話しかけてくる。何というか、除倫の事を話すアナスイに心なしかそっくりだ。悪い人間ではないのだろうが・・・
そうこうしている内に図書館とやらについたようだ。正面に暗い色の木製の扉が現れた。

「こちらです。ヴワル大図書館、といいます。ここからは中にいる司書とパチュリー様に話を伺ってください。それでは。」

そこまで言うと、咲夜は掻き消えるようにその場を去った。というか、実際に掻き消えた。
まぁ、何らかの能力なのだろう。と、FFはあまり考えないようにして、図書館の扉を開ける。

「うぉ・・・」

「すごい・・・」

中を見た二人は同時に言葉を発した。目の前全てが本、本、本。そして、それらを申し訳程度に覆うように本棚が並んでいる。まるで本で出来た要塞のようだ。

「FF様と河城にとり様、ですね?咲夜さんからお話は伺っています。」

本の山に圧倒されていた二人は、聞こえてきた声に現実に戻される。声がしたほうをみると、コウモリの羽のようなものが耳についた少女がこちらにやってきた。

「この図書館の司書をしている、小悪魔です。紅魔館の方々からはこぁ、と呼ばれています。」

そういってお辞儀をするこぁ。名前に反して礼儀正しい。咲夜と同じく、違和感が全くない。

「こぁ、お客さん?」

と言う声がどこからか響く。声の調子からすると、あまり元気があるようには思えない。

「病人でもいるのか?」

「あぁ、いえ。主人のパチュリー様は喘息を患っていまして。常にあんな調子なんです。」

FFの呟きにもしっかりと答えてくれるこぁ。しかし、喘息なのにこんな埃っぽいところにいて大丈夫なのだろうか・・・?
まぁ、人の勝手だろう。余計な詮索はするもんじゃない、と考えを中断した。

「確かこの図書館の主だったか?すまないが、面通しだけしておきたいんだが・・・」

「あぁ、そうですね。気が付きませんで。」

そう言うと、こぁはパタパタと飛んでいく。どうやらあの羽は飾りではないらしい。見た目は子供の飾りのようなのだが・・・
しばらく待っていると、紫色の服の人間と一緒にこぁが帰ってきた。どうでもいいが、翼がなさそうな紫の方が飛び方が優雅なのはいかがなものか。

「お待たせしたわね。私がパチュリー・ノーレッジよ。」

口をへの字に曲げたまま自己紹介する。こうして書くと冷たい人間に思えるが、FFはにとりの同類だと気づいていた。
真っ赤な顔が人と会った時のにとりそっくりなのだ。

「あぁ、FFだ。よろしく。」

FFの握手に応じるパチュリー。握手に自ら応じる分にとりよりマシか・・・?

「にとりー?」

できるよな?というニュアンスを込めてにとりを呼ぶ。気分はもうにとりの母親だ。

「う・・・か、河城・・・にとり、です・・・」

お互いに顔を真っ赤にして握手をしている二人。一体ドコの中学生カップルだよ・・・とあきれ返るFF。
でもまぁ似たもの同士だし、この調子なら少しずつでも慣れていけるか。
そう考えたFFはこっそりとその場を後にした。まさに外道である。

「・・・にしても広いなァここ。気をつけねーと迷いそうだ・・・ん?」

ヴワル大図書館は紅魔館の地下に位置する書庫なのだが、下手をすれば紅魔館そのもの以上の規模を誇る文字通りの「大図書館」である。
初めて入った人間(ではないが)が驚くのも無理はない。散歩がてら図書館を見物していたFF(読めないものばかりなので本には興味がわかなかった)は、目の前におおよそ似つかないものを見つけた。

「女の・・・子?」

白と赤をベースにした服を着た可愛らしい女の子がこちらを見つめていた。背中に生えた歪な羽根がなんともミスマッチである。

「お姉ちゃん・・・パチェのお客さん?」

ニコリ、と笑ってこちらに問いかけてくる。その仕草に敵意は全くない。むしろ友好的であるとも言える。

「パチェ・・・パチュリーの事か?あぁ、そうだ。ここの本棚の修理に、な。お前さんはここに住んでるのかい?」

少女と目線を合わせて問いかける。幻想卿にきてからずっと見た目より大人びた連中としか会っていないFFにとって、見た目相応の態度を取るこの少女は新鮮だった。

「そう。ゲームでお姉様に負けちゃってね?お兄ちゃんとずぅっと遊んでて退屈なの。ねぇ、遊んで?」

「遊ぶのか?いいぞ。」

「いいのっ?」

「あぁ、構わないよ。何して遊ぶ?」

少しさびしそうに言う少女をかわいそうに思ったFFはそう、言った。いや、言ってしまった。
この少女を知っている者なら決して言おうとしない(一部除く)その一言を。

「じゃあね・・・弾幕ゴッコで遊ぼう!お姉ちゃァアアアん!」

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