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ジョジョの奇妙な東方~FF・of・fate~ 第十一話

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shinatuki

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ジョジョの奇妙な東方
~FF・of・fate~
第11話:地下の大図書館、そして吸血鬼③
「な、なんだぁッ!?」

当然、その地響きはFFとフランがいた場所にも届いていた。地響きを感じたFFはフランを守ろうと彼女の上に覆いかぶさるために手を広げた。しかし、

「ふ・・・ふふ・・・来た・・・魔理沙が来た・・・」

さっきまでの少女らしい笑顔ではなく、戦っていた時のような【冷たい笑顔】に戻っていたフランの顔に恐怖を覚えて後ずさる。
そんなFFに気づいているのかいないのか、フランは高らかに笑い始めた。

「アハハハハハ!!魔理沙ッ!!【また】【遊んでくれるのね】!?ねぇ、【壊れないで】いてくれるッ!?」

そう叫ぶとあらぬ方向に弾幕をばら撒き始める!
ボギャァッ!という音を立てて壁が崩れ、中からとんがった影が見えてきた。

「・・・ちっ。厨二病全開モードかよ・・・先にパチュリーの所に行っておけばよかったな・・・」

中から出てきた少女はなんというか・・・お話に出てくるような【典型的な魔女】だった。黒と白のゴシック調の服にこれまた黒のとんがり帽子。
さらに箒を片手に持っている。

「よぉ、フラン。そっちの髪が短いのは・・・誰だ?見たことないが・・・」

「ふふ・・・魔理沙?【また】遊びに来てくれたの・・・?」

目の前の魔女――魔理沙だったか――の台詞などまるで耳に入っていないようだ。FFが恐怖を感じ、咄嗟に飛びのく。

「禁忌ィ!【レーヴァテイン】ンンンッ!」

飛びのいたのが先か、叫んだのが先か。フランの叫び声に反応して地面に伏せる。伏せたFFの真上を赤い何かが通り過ぎた!
当然、その後の内容も容易に思いつく。【弾幕】だッ!
ビッシィアッ!と音を立てて飛んできた弾をゴロゴロと転がって避ける。避けた先にあった弾幕を甘んじて受け入れ、何とか射程外に逃れた。

「ハァー・・・ハァー・・・何だ・・・アイツはァ・・・」

FFには目の前の光景が信じられなかった。あれがさっきまで朗らかに笑っていた少女の姿だろうか。
空中に浮き、歪な翼をはためかせる少女。口元には狂気の笑みを浮かべ、手には紅く光る禍々しい剣のような【何か】。

「ふふ・・・ふふふ・・・魔理沙?ねぇ?まだ【壊れてない】よね?」

「・・・今日はやけにハイテンションじゃないか。え?フラン。」

弾幕によって上がった土煙から魔理沙も出てくる。服が多少破れているものの、不思議と無傷だ。

「いい事でもあったか?ニッコニコじゃあないか。」

「貴方が壊れてくれればもっとニコニコになれるんだけど、ねェ?」

「それは御免こうむるぜッ!!魔符【スターダストレヴァリエ】ッ!」

叫ぶ魔理沙。かざしたカードが白く光ったかと思うと、箒に跨った彼女はフランの方へ突っ込んでいった!

「禁弾!【カタディオブトリック】ゥッ!」

フランも負けじとカードを振りかざし叫ぶ。魔理沙の目の前に迷路のように大量の青の弾が交錯する!
しかし魔理沙は怯まないッ!

「怯むと・・・思うのか・・・これしきの・・・これしきの事でッ!」

魔理沙は更にスピードを上げるッ!不思議と前後左右に飛び交う弾が当たらないッ!
そして、魔理沙はついにッ!【フランの正面】に【飛び出した】ッ!

「勝ったッ!FF編!完ッ!」

勝ち誇った表情の魔理沙が見た顔。それは、

「本当に・・・そう思う?ねぇ?魔理沙ァ?」

自分以上に勝ち誇った笑みを浮かべたフランだった。



「かッ、河童!【のびーるアーム】ッ!」

「水符、【ジェリーフィッシュプリンセス】ッ!」

落ちてくる瓦礫やら本やらボスやらをそれぞれのスペルカードを駆使して自らを守る。お互い自分を守るので精一杯だ。

「ぱ、パチェ?さっき言ってた【妹様】の事について聞いてもいいかしらっ!?」

半ばパニックに陥っているにとりは事態を何とかして把握しようとする。
恐らく、パチュリーの落ち着きっぷりからして魔理沙と【妹様】とやらが何かやらかしているのだろう。

「妹様・・・フランドール・スカーレットはね・・・何というか・・・破壊本能があるの。」

「はぁ?」

うっかりスペルカードを取り落としそうになり、慌ててカードを握りなおす。こんなところで落としたら確実にピチューンじゃすまない。

「破壊本能・・・破壊衝動、とでも言えばいいかしらね?【何か】を【破壊】せずにはいられない【性】・・・最初はただ単に気が触れているだけだと思ってたんだけど・・・」

独り言のようにブツブツと呟くパチュリー。にとりの質問に答えているらしいが何がなんだかさっぱりわからない。彼女なりにパニックに陥っているのか。

「パチェ!落ち着いて!そのフランドールっていうのがこの破壊状態の原因かしらッ!?」

「その通りだと思うわぁ!けど今回の破壊状況は異常よぉ!」

お互い語尾がおかしくなっている状態ではもうどうしようもないかもしれない。にとりは不思議と冷静に今の状況を分析していた。
ここで逃げるべきだ。依頼はこなした。パチュリーは自分で自分の身を守る事ができそうだ。なら逃げるべきだ!と、にとりの本能は囁いていた。
だが、FFは?いくら強いと言っても、この状態で逃げる事が出来るだろうか?
こういう時、FFはどうしていただろう?『おまえのよーなマヌケは早いとこそーなるのがふさわしかったな』と言って見捨てるか?
そんなわきゃあない。きっと、『見捨てることはない!そして私もにとりも無事で妖怪の山へ帰る!』と言って助けに行くだろうッ!

「パチェ!そのフランドールがいるところまで案内してッ!いや、案内じゃなくていい!いる場所を教えて!」

「ど、どうしたのぉ?藪から棒にぃ?」

「それはもういいから!FFがいるかだけ確認できればいいッ!場所はどこ!?」

無理だ、やめておけ。そういった台詞がパチュリーの頭の中をよぎった。しかし、この河童は行くだろう。こちらの静止を無視して。
そして自分はどうするだろう。恐らく、そこにはFFはどうか知らないが魔理沙がいる。魔理沙が室内でマスタースパークでも撃たない限り、こんな揺れはありえない。
つまり、妹様がいつも以上に【暴れてくれやがって】いるのだろう。そんな歩く破壊魔状態の妹様を魔理沙が止められるか?答えはノーだ。ならどうする?

「あぁもぉ!仕方ないわね!」

喘息持ちのため滅多にやらない事だが、珍しくパチュリーは声を荒げ、頭を掻き毟る。帽子に積もっていたのだろう、木片がパラパラと落ちるのが滑稽だ。

「わかったわ。けどこれだけは約束して。もしFFがいても絶対に飛び出さないで。もし私の予想が当たってたら永遠に殺され続けた方がマシなくらいの苦痛を味わう事になるわ。」

そこまで言うとけほっと小さく咳をした。

「禁忌ッ!【フォービドゥンフルーツ】ッ!」

考えるよりも先にFFは動いていた。思いっきり地面を蹴り、出来る限り高度を合わせて魔理沙の箒とフランに向けてFF弾を放つ。
フランは撃つよりも先に気づいて回避行動を取るが、魔理沙の方は反応できずに箒に直撃する。バランスを崩し、地面へと落下していく魔理沙。
その上空を血の色の十字架が過ぎ去っていき、壁を破壊していった。

「うわぉっと!?危ねぇじゃねーか!そこの緑っ!」

「助けたんだから文句言うんじゃねぇ。あと私の名前はFFだッ!」

器用にふわりと着地して文句を言ってくる魔理沙。どうでもいいが、女の子ルックでその口調はどうなんだ?

「人の事言えるかお前?まぁいいさ。とりあえず、まずは妹様のご機嫌取りからだな。」

帽子をかぶり直し、フランを睨みつける。睨まれたフランはニヤニヤと笑いながらこちらを見ていた。

「ねぇ、魔理沙ぁ。怖かった?ねぇ、怖かったでしょぉ?」

「はっ!また新しいスペルカードでも思いついたか?フラン。私はそんなの見たことないぜ?」

一息にそういいきった後、少し顔を青ざめた魔理沙がFFの方を向く。

「さて、FF・・・だったか?後は任せたZE☆」

「待てやコラ。」

サラッとこの魔女は何を言った?ものすごくサワヤカに何を言ったコイツは?

「あー・・・冗談。冗談だ。頼むからその指コッチ向けないでくれ。どっかの座薬を思い出す。」

「その前に質問だ。フランはいつもあぁなのか?さっきまではタダの子供だったが・・・」

「いつもあんなだったら私はとっくに死んでるぜ。なんつーか・・・」



りゃ
「発作?」

「と言うのが一番近いわね。妹様の能力は【ありとあらゆるものを破壊する程度の能力】。それは彼女の【本質】であり、彼女自身【でもある】。」

フランのいる(と思われる)場所を目指しての移動がてら、パチュリーはにとりにフランの事について説明をしていた。
本当なら15分くらいでつく(らしい)のだが、にとりが飛べないのと落下物(主に本)から身を守るためにゆっくりと移動している。

「ゆっくりしていtt・・・」ブギュル

「何か踏んだ?」

「気のせいでしょ?続けるわ。けれども最近、妹様は【モノを壊す事】をしないようにしてるの。」

「何故・・・って言うのは野暮ね・・・」

「えぇ。妹様はモノを壊し続けていると最終的に魔理沙を壊してしまうかもって恐れてね。」

「じゃあ、何で【こう】なってるの?邪気眼?」

「それは身も蓋もないからやめて。まぁ大体合ってるけど・・・。【本質】を抑える事は彼女自身を否定する事。
だからだと思うわ。何らかの感情の変化で【本質】が表に出てくる・・・。問題なのは【それ】が自分で制御できないって事。」

パチュリーはそこまで言うと前回、破壊衝動を起こした後のフランを思い出す。【あの時】も魔理沙がいた。
ボロボロの紅魔館をみたフランは『魔理沙・・・お姉様・・・パチュリー・・・ごめんなさい、ごめんなさい』としゃがみ込んで泣いていた。
その時のフランはあまりに小さくて、そのまま消えてしまいそうだった。あの時は物的被害だけで済んだ。しかし、【次】もそうである保障など【どこにも】、ない。

「魔理沙・・・無事でいて・・・」

「要は邪気眼か。E・F・ブリザードか。」

「止めてくれ。そいつは私にとっても黒歴史だバカヤロウ。」

あんまりと言えばあんまりなFFの喩えに頭を抱える魔理沙。この間もケタケタと笑っている妹様が際限無しに弾幕を放ってきている。

「で、前回はどうやって止めた?」

「咲夜とパチュリーと私の三人がかりだったよ。動けなくなるまで弾幕ゴッコだ。」

「そりゃあこっちにとって不利な条件だなオイ。」

冷や汗をかきながら軽口を叩き合う。いくら余裕があるといっても長期戦をやるほどFFの体内の水分は万全じゃない。しかも、さっきのダメージの修復で多少水分が減っている。
毎度毎度、水の補給の心配をしなけりゃならないのは面倒くさいが仕方ない。

「何でどいつもこいつも水があるところで戦おうとしねぇんだ畜生・・・」

「そりゃお前、濡れたくないからだろう。私だって嫌だ。」

濡らしてぇんだよ、という愚痴はとりあえずしまっておく。まずはフランをなんとかしなければ。

「こりゃあ【覚悟】を決めるしかなさそうだぜ・・・」

「奇遇だな。私も【そう】考えていた。」

最初に口にしたのはどちらだったか。そして呼応するかのようにもう片方が口を開く。

「そっちの【弾幕】に【パワー】はあるか?」

「無い。ついでに言えば同時に数発が限度だ。だが、精度と一発一発の威力は保障する。」

「私と逆のタイプか。なら撃つのはそっちに任せるぜ。」

「了解だ。」

会話はそれだけ。しかし、お互いに【何をするか】はすでに【理解】していた。
折れてしまった箒でも空を飛ぶ事に支障はない。魔理沙は上昇し、再びフランと対峙した。

「ウフ・・・ウフフ・・・魔理沙だけでいいの?別にお姉ちゃんも弾幕ゴッコに加わっていいのよ?」

「馬鹿いうな。私で充分だよっていうかその笑い方やめれそれも黒歴史だ。」

思いっきり嫌な顔をして応える。どうも思い出したくない事を思い出したらしい。

「まぁいいさ。とりあえず遊んでやるよ。コインいっこでいいか?」

「それじゃあ人命も買えないって言ったの、魔理沙じゃなかった?」

「そうだな・・・だが、そのときお前はこうも言ったな。」

にやりと笑う魔理沙。

「【あんたがコンテニューできないのさ】ってな!


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