アットウィキロゴ
ジョジョの奇妙な東方Project@Wiki
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

ジョジョの奇妙な東方Project@Wiki

ジョジョの奇妙な東方~FF・of・fate~ 第十二話

最終更新:

shinatuki

- view
だれでも歓迎! 編集
ジョジョの奇妙な東方
~FF・of・fate~
第12話:地下の大図書館、そして吸血鬼④


魔理沙は先程と同じようにフランへ突っ込む。スターダストレヴァリエはもう使えない。
ルール上、一度攻略されたスペルカードは同じ試合上では使ってはいけないことになっている。
弾幕ゴッコ、とフランが言ってしまってる以上ルールは絶対だ。

「なんのつもり?貴方のそのやり方はもう【覚えた】のよッ!」

勝ち誇ったように言い放ち、カードを振りかざす!

「この距離なら【外さない】ッ!禁弾【スターボゥ・・・」

しかし、そのカードは使われる事は無かった。何故なら、【真下】から飛んできた黒い弾に邪魔されたからだった。黒い弾幕を撃ってくる相手などフランは覚えがない。

いや、

【ついさっき、見つけたか】。

「お姉ちゃん・・・?何のつもり?ねぇ。私が折角遊んでるのに・・・邪魔するの・・・?」

穴の開いてしまったカードを投げ捨て、笑みを消したフランは真下を見る。
そこには、穴だらけのFFが人差し指をこちらに向けていた。

「よぉ・・・フラン。何で、お前は壊しちまうんだ?」

最短でフランの下にたどり着くために甘んじて弾幕を喰らった。残りの水分はさっきの半分も無いだろう。水分節約のために水がこぼれないような傷はそのままにしてある。
しかし、【それだけの事】をする【価値があるから】そうした。ここからが正念場だ。FFは睨みつけてくるフランに呼びかけた。

「どういう意味・・・?」

「お前・・・魔理沙が好きなんだろ・・・?壊したくないんだろ?何で壊す?」

分裂するフー・ファイターズに歓声を上げ、あげると言ったら純粋に喜び、礼まで言った。
そんな純粋な子が破壊を繰り返す事を【性】の一言で片付けてしまってもいいのか・・・?

「私の能力は【壊す事】よッ!?それを否定しようと思っても出来るものじゃあないわッ!」

「いいかフランッ!生きていく上で最も【大切な事】はッ!【自分を乗り越える事】だッ!能力が【壊す事】だからって【壊しちゃいけないものまで壊す】ことはないんだぜェッ!」

「知ったフウな口をッ!」

「【知っているから】言ってんだよこのボケッ!」

「うるさいッ!喋るなお前ェエエエッ!」

フランがこちらに向きを変える。そして、カードを振りかざした次の瞬間!

「おいフラン!お前さんの相手は誰だったか覚えてるかッ!?魔砲!【マスタースパーク】ゥウ!」

ry
まるで迷路のような図書館をゆっくりと進んでいく二人。揺れこそ小さくなってきたが、本の落下はまだ止まらない。

「むきゅー・・・妹様、今日はすごく張り切ってるみたいねぇ・・・」

元々、この図書館で本を読んでいるだけの紫モヤシでしかないパッチェさんである。早々にスタミナ切れを起こしたため、休み休み歩く事にしているのだがどうしても時間がかかる。
一応腐っても魔女なのでジェリーフィッシュプリンセスは展開状態のままにはなっているが。

「にしても、何?フランって子が暴れるたびにこんな倒壊起こしてるの?」

本来、河で発明か修理か分解しているだけのHIKIKOMORI河童であるにとりさんである。パチュリー程ではないがスタミナの無さには自信があったため、無理をしていない。
発明品(一応)であるのびーるアームは未だ健在で、一生懸命落ちてくる瓦礫を叩き落している。

「えぇ。ここまで酷いのは妹様が脱走して以来だけど、本棚が壊れるくらいなら一週間に9回くらい。」

「毎日じゃないか。」

というか週に9回って1日2回壊してる日があるってことかい。

「いえ、客人が来る時は1日3回よ。」

「よく生きてるわね貴方・・・」

これだけの質量の物体が落っこちてきたらたとえ魔法使いでも死にそうなものだが・・・
まぁ、それはココの問題であって自分の問題じゃあない。にとりはそう考え、話題を打ち切ることにした。
壊れるたびに自分を呼ばれたら堪ったもんじゃない、という本音もあるが。

「ところで、まだつかないの?かなり歩いたような気がするんだけど・・・」

にとりが弱音を吐いた時、今まで以上の大きな揺れが紅魔館を襲った!

「ひゃあッ!?」

「にとり!」

迂闊だった。少なくとも魔理沙とフランが戦っているのなら、この程度の揺れで治まるはずが無いのに!
嫌な予感がして咄嗟ににとりを突き飛ばし、ジェリーフィッシュプリンセスを上方に強化、展開する。かなり大きな衝撃と共に今まで自分を護っていた泡の結界が弾けた。
パチュリーにとって幸運だったのは、ジェリーフィッシュプリンセスが弾けた時にはすでに揺れが治まっていた事だろう。
パチュリーの周囲には、落下したシャンデリアが無残な姿を晒していた。何か気持ち悪いロン毛の男にいくつか破片が刺さっているがまぁ無視していいだろう。

「ぱ、パチュリー!大丈夫!?」

突き飛ばされたにとりが上に手をかざしたままの姿勢で固まっているパチュリーに呼びかける。本当は駆け寄りたいのだが、腰が抜けてしまって匍匐前進しかできない。

「・・・」

返事は無い。まさか、どこか怪我をしたのだろうか!?

「パチュリー!どっか怪我した!?ねぇ、返事して!」

「こ・・・」

固まっていたパチュリーが言葉を発する。どこか痛めたのだろうか?いつもなら怪我を治してくれるFFは今はいない。どうしたらいいのか?
これだけの事を頭に思い描いていたにとりはパチュリーの次の言葉を待った。

「怖かったぁー・・・怖かったよぉー・・・」

ぺたん、とその場に座り込み、泣きじゃくるパチュリー。固まっていたのは脳みそが現状に対応できなかったせいだろう。怪我もなさそうだ。

「良かった・・・怪我は無いよね?パチュリー?」

ずりずりと匍匐前進をしてパチュリーのそばまで寄るにとり。まだ腰は抜けたままだ。
座り込んでいたパチュリーは、にとりの姿を見つけるとガバっと抱きついた!

「うぅ・・・うっく・・・むきゅー・・・」

「え、ちょっとパチュリー!?」

まるで子供のように噛り付くパチュリーを無理矢理引き剥がすわけにもいかず、困り果ててされるがままになるにとりなのだった。


作戦はこうだ。まず魔理沙が接近し、FFから注意を逸らす。そしてFFにスペルカード宣言を邪魔してもらう。フランはFFの方に注意が向くだろうからそこを狙ってマスタースパーク、という計算だった。
魔理沙の放った魔砲は、フランを貫き紅魔館に風穴をブチ開ける予定・・・だった。実際にフランを巻き込んだし、紅魔館に咲夜がブチ切れる程の巨大な穴は開いた。しかし。
フランが【後ろを向いて】【何かを抱えるようにして】攻撃を喰らったのは予定外だった。
生き物というものは大概後ろ、と言うのは弱点になりうる。そして、魔理沙は本気のマスタースパークを放ったのだ。【後ろを向かれる事など】想定していない。

「え、ちょっ!フランっ!?」

驚いた魔理沙が思わず声を上げる。当たり前だ。いくら吸血鬼とはいえ、マトモに喰らったら無事ではいられない威力である事は前の紅魔異変の時に確認済みだ(その時はレミリアだったが)。

「な・・・おい!魔理沙ッ!お前、何をしてるだァー!?」

想定外だったのはFFも同様だった。余波を浴びただけだが、この熱量は並の人間なら確実に消え去るほどの威力じゃあないか!
どう考えても【ごっこ】の域を超えているッ!

「こっちが聞きたいぜ!フラン!?無事かっ!?」

土煙の中に呼びかける。前から何を考えているかわからないヤツだったが、今度ばかりは全く理解できない。
呼びかけてからしばらくして、中から小さな影が姿を現した。紅いドレスはボロボロで、背中の羽根も片方もげてしまっているが、生きている。

「よ、よかった・・・肝冷やしたぜ・・・」

安堵の溜息を漏らす魔理沙。見た目は酷そうに見えるが、フランは吸血鬼だ。あの程度なら再生できるし、最悪レミリアかパチュリーにでも診せればなんとでもなる。
しかし、気になる事がある。さっきの行動だ。今までうっかりマスパやレヴァリエを直撃させた事はあるし、こんな状態にしてしまった事もある。だが、【自分】に【背中を見せる】などと言う事はなかったはずだ。
まぁ、それは後で聞けばいい。今はフランを休ませよう。そう考え、魔理沙はフランに呼びかけた。

「フラン、聞こえるか?フラン?」

「魔理沙・・・?」

「あぁ、そうだ。」

土煙が晴れ、フランの姿が見えた。惚けている様だが、こちらの呼びかけに答えてくれる。心配はいらないだろう。
そう考えた魔理沙だったが・・・

「魔理沙・・・私、壊しちゃった・・・また、壊しちゃったよぉ・・・」

「え?」

急に泣きじゃくったフランを見て一瞬動きが止まる魔理沙。辺りを見回してもフランが壊したものは壁くらいなものだろう。自分の方が数十倍壊しているわけだし。

「お姉ちゃんに貰った生き物・・・壊しちゃった・・・」

「お姉ちゃん?」

「フー・ファイターズの事か?」

なんのこっちゃ、と首を捻る魔理沙に変わって聞くFF。そういえば自分自身すっかり忘れていたが、フー・ファイターズの一部をあげていたのを思い出したのだ。
FFの言葉にこっくりと頷くフラン。涙とハナミズでグチャグチャだったが、FFはそんなフランを力強く抱きしめた。
安心したのだ。この子はちゃんと【壊した】という事に【罪】を感じている。モノを壊す事が【悪】であると知っている。なら後は自分を乗り越えるだけだ。

「いけない事だってわかってるんだよな?壊しちゃいけないって。」

「うん・・・うん・・・」

「わかってるならいい。後は【壊さないように】努力をするだけだ。」

「どりょく・・・?」

「そう、努力だ。【壊さないようにしよう】じゃあない。【壊さないように】努力するんだ。難しい事だが、決してできない事じゃあない。わかるか?」

「うん・・・」

ゆっくりと言って聞かせる。ここで新しいフー・ファイターズを与えてやるのは簡単だ。しかし、FFは【あえて】そうしなかった。
新しく与える【フー・ファイターズ】はフランが壊してしまった【フー・ファイターズ】とは別の存在だ。無くなったモノは二度とは返らない。それだけは知っておいて欲しかったのだ。
と、FFはフランの胸元でウジュルウジュルと蠢く【何か】を見つけた。どうやら神様とやらは悔いたフランにゴホウビをあげたらしい。

「フラン。どうやら泣くのはまだ早かったみたいだぞ?」

「え?」

FFの目線を追って自分の胸元を見る。すると、黒い【何か】が自分のフリルに引っかかっていた。

「あー!!」

「よかったな、フラン。さっき言った事を実践できるじゃあないか。」

「うん!壊さないように【努力】するんだね?」

さっき泣いていた烏がなんとやらってーのはコレをいうのかね、と魔理沙はニコニコと黒い物体を掲げているフランを見て苦笑した。
さっき背中を見せた理由は、あの物体を護るためだったのか。しかし、と思い直す。
自分やレミリアや咲夜では、こうは行かないだろう。叱るか代わりのモノを与えてハイおしまい、だ。
そういう意味ではこのFFとかいう女はフランの相手としては自分以上に最適なんだろうな、とガラにもなく嫉妬心をいだくのだった。

「ま、私もこの中に入るほど空気が読めない女じゃないぜ?霧雨魔理沙はクールに去るぜ。」

どうせこの分じゃあ大図書館も酷い事になっているだろう。パチュリーの所に行くのは今度でいいや、と部屋を後にしたその時。

「ふ~ん。パチュリーを泣かし、フランをボロボロにして、図書館を見事に破壊してくれたのにクールに去っちゃうんだ・・・?」

【真上】から声がする。
魔理沙はこの声に聞き覚えがあった。自分の記憶に間違いがなければ恐らく近くにPAD長もいるだろう。
この状況は圧倒的に不利ッ!最悪、後ろで笑っているフランまで参加しかねないィイイ!ならばやる事は一つだ。霧雨家に代々伝わる必殺の策だ。それは。

「逃げるんだよォォォ!」

叫ぶや否や、FFとフランによって半分にされた箒に飛び乗って高速で逃げ出す魔理沙。文に最速の座を奪われたとはいえ、まだまだこの速さは健在だ。そう簡単に止められて堪るかよッ!

「咲夜ッ!美鈴ッ!」

後ろから声がする。美鈴?美鈴って誰だ?その迷いは、魔理沙にとって致命的となった。
前方に見える影は二人。片方はPAD・・・もとい咲夜だ。もう片方は・・・

「あー・・・そういや、中国って紅美鈴って名前だったか・・・」

「いい加減名前を覚えろ霧雨魔理沙―――ッ!」

中ご・・・もとい紅美鈴の叫びが1対3(後にパチュリーが加わって1対4)の変則弾幕ゴッコの合図となった。



次の夜。
一昼夜続いた追いかけっこは魔理沙の脱出、という形で幕を下ろす事になった。
暴れたい放題の魔理沙と違い、うっかり壁を壊して日の光が入らないように気をつけた紅魔館メンバーの隙を突いたのだ。
まぁ、いつもの事であるので誰も気にはしなかったが(ただし、中国は魔理沙を進入させたバツとして48時間連続労働を命じられた)。
今回の騒動で変わったことといえば、紅魔館史上初めてフランが魔理沙を追いかけることを我慢したという事だろう。
あの妹様がFFやにとり、早々に弾幕ゴッコをリタイアしたパチュリーと共に大人しく図書館で本を読んでいたことは、咲夜にとってスタンドも月までぶっ飛ぶ衝撃だったという。
そしてFFとにとりが帰る時にはフランも咲夜・パチュリーと共に見送りに着ていた。

「中国に貴方の事は話しておいたわ。技術書とかもあるからいつでもいらっしゃい、にとり。」

「うん。ありがとうね、パチュリー。あと泥棒対策も一緒に考えなきゃね。」

いつの間に仲良くなっていたのか握手までして別れを惜しむにとりとパチュリー。この調子なら人見知りも治っていくかな、と保護者のような感じ方をするFF。

「フーお姉ちゃん!ユナありがとうね!絶対に今度は壊さないよ!」

「あぁ。ちゃんと世話するんだぞ?」

「うん!」

ニコニコとフー・ファイターズ――ユナを掲げてみせるフラン。
少しずつ壊さない努力を重ねていけば、きっとこの子は今よりももっと魅力的になるだろう。その日が楽しみだ。

「「それじゃあ、また。」」

そう言って一人の新生物と一人の妖怪は、妖怪の山へと帰っていくのだった。

同時刻、紅魔館ゲストルーム。
唯一見送りをしなかった主――レミリア・スカーレットは【もう一人いるゲスト】のチェスの相手をしていた。

「しかし、いいのかい?仮にも館の主が見送りをしなくて?」

その【ゲスト】はそう言ってチェスの駒を動かす。

「貴方がいるのに?それに彼女達はパチュリーの客よ。私が出しゃばっちゃあパチュリーの誇りを傷つける事になる。」

【ゲスト】の手に眉を顰め、レミリアは慎重に駒を動かす。

「そういうものか。それじゃあフランを見送らせるのもその【誇り】とやらを傷つけるんじゃあないか?」

【ゲスト】が駒を動かす。その手に迷いは一切無い。

「あの子、贈り物を貰ったらしいの。そのお礼を言うんだーって聞かないから。」

レミリアが駒を動かして敵の駒を取る。しかし、レミリアの表情は晴れない。

「ふむ。それはいい事だな。好感が持てる。」

駒が動く。ビショップが取られる。

「けど貴方が興味を持たない相手なんていたのね?FFだったかしら?」

駒を動かす。クイーンを取る。

「彼女の目の輝きがあまり好きじゃなくてね。かつての宿敵を思い出す。」

駒が動く。ポーンが消える。

「ジョースター、だったかしら。その宿敵・・・あら、後4手でチェックメイトか。負けたわ。」

チェス盤を見て溜息をつくレミリア。どうにもこの友人にチェスで勝つ事ができない。

「君は部下を大切にしすぎる【クセ】があるみたいだぜ?もう少し非情にならなきゃあな。」

「肝に銘じておくわ。ところでもう一局、どう?DIO?」

「あぁ。喜んで。」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー