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東方遅体験 第六話

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前回のあらすじ
いろんな意味でブチャラティに惚れられた霊夢は、ジョルノの代わりに組織に入ることになりました



「おれたちの組織の名は『パッショーネ』という
 構成員 756人
 このネアポリスの町のホテル・港の運送会社・建築会社・葬儀屋・レストランなどを支配し
 賭博や麻薬のあがりはとてつもなく大きい」
ブチャラティは霊夢に自分の組織の事を説明しながら、とある場所に向かって歩いていた
「『パッショーネ』とは『情熱』という意味で、ボスの名ではない
 実際ボスの名を知る者は誰もいないし、姿や顔を見た者はいない
 おれだって会った事はないんだ…
 ボスの下にいる何人かの幹部を介して命令を下してくる…」
そして、ある建物の前に着くと足を止めた
「だから霊夢、君の『入団』を決定する男は…『ポルポ』という名の、おれに命令を出してくる男だ
 この建物の中にいる」
「この建物は、いったい何なの?」
霊夢の疑問にブチャラティは答える
「ここは『刑務所』だ
 『ポルポ』はこの中にいる
 ある罪で有罪になって15年は出てこない…
 だが彼はこの中からおれに命令を下し、組織に力をふるっている
 もちろん、彼はその気になればいつでもこ
もちろん、彼はその気になればいつでもここを出る事はできる
 無罪になる事だってできた
 だが『ポルポ』はそれをしない…
 彼はここを出る必要がないんだ」
「なぜ?」
「面接に行けばわかるよ
 博麗霊夢、君はこれから彼の面接を受け、合格しなくてはいけない
 すべてはそこから始まるんだ
 どんな面接かは彼の気分しだいだが…くれぐれも彼にバレるなよ」
刑務所を見上げていた霊夢は、ブチャラティの方を振り返って尋ねた
「そうだ…聞くのを忘れていたわ
 あなたはどうやってスタンドを身につけたの?
 聞いていなかったけど…他にも能力者はいるの?」
だが、ブチャラティははっきりとした答えは返さなかった
「それも行けばわかる…『合格』すればね…
 また会おう、マイハニー」
そう言ってブチャラティは去っていった
刑務所に入った霊夢は、荷物を預けてボディ・チェックを受けていた
「奥のゲートをくぐると、囚人番号N―28『ポルポ』の官房があります
 部屋は強化ガラスによってさえぎられておりますが、会話はできます
 何か物を渡すことももらう事も禁止されています
 面会時間は15分です」
刑務官から面会の説明を受けた後、霊夢はポルポの監房に辿りついた
霊夢はガラス越しに中を見たが、どうやら誰もいないようだ
だが、部屋の隅にあったベッドがいきなりが起き上がった!
なんと、ベッドだと思っていたのは巨漢のポルポだったのだ
ポルポは霊夢に話しかけてきた
「何か飲むかね?ワインでもどうかな?」
「何も渡してはならないし、何ももらってはいけないと言われています」
「ブフゥ~、言ってるだけだよ
 人間とは、言ってる事と…やってる事は違うんだなあ~
 そこが人間の良さであり、悪しき所なんだがね…」
そう言うと、ポルポは壁の隠し扉を開いた
中にあるのはテレビ、プラモデル、拳銃…
いずれも普通は牢獄内にいては手に入らないものだ
(彼は刑務所を出る必要がないんじゃなくて…
 出ても出なくても同じなのね…この体じゃあ…
 それよりどうやってドアからここに入ったのかしら…)
ポルポはワインを片手にクラッカーを食べながら話を続ける
「君の事はブチャラティから聞いておるよ
 ブフゥ~、われわれの組織に入りたいんだって?…
 えーと、博麗霊夢君…
 どれ…それじゃあ『面会試験』を始めるとするかな…」
その時、霊夢は自分の目を疑った
なんと、ポルポはクラッカーごと自分の右手の指を食べていたのだ!

「ポッポ ポッポ ハトポッポ!」
「!!」
突然鳴った鳩時計の音に、霊夢は一瞬注意をそらす
ポルポに再び目を向けると、彼の指は元通りになっており、クラッカーの代わりに火のついたライターを持っていた
(今のは?…目の錯覚?
 一瞬だけど、指ごとクラッカーを食ったように見えたけど…
 いえ…ひょっとしたら…この『ポルポ』…
 ブチャラティと同じ様に『スタンド使い』で…今のは何かの『能力』…!?)
霊夢の動揺に気がついていないポルポは、霊夢に質問をしてきた
「人が人を選ぶにあたって…一番『大切な』事は何だと思うね?
 博麗霊夢君…」
霊夢は、少し考えて言った
「『何ができるか』………ですか?」
「ほう~、君は何ができるんだね?霊夢君」
霊夢が両手を前に出してそっと開くと、手の間から刑務官の財布が出てきた
「ボディ・チェックを受けた時に、ここの刑務官から…ちょっと借りて来たんです
 あなたのテストに使えるかなと思って…
 もちろん死ぬまで借りておきますけど…
 あとは弾幕を張ったりとかもできますけれど…」
ポルポは、霊夢の話を聞いて笑い始めた
「フフフフフ、ホホホホ
 ブフ~、なかなかおもしろいな…
 だがね、最も大切な事というのは他にあるんだ
 それは『信頼』だよ、博麗霊夢君!
 人が人を選ぶにあたって、最も大切なのは『信頼』なんだ 
 テストというのは君の『信頼』を見る事なんだ…このライターの炎でなッ!
 手にとりたまえ、炎を消さないようにな

ポルポはドアについている小窓を開くと、
そこにライターを置いた
「24時間、君にその『炎』を消さずにライターを持っていてもらおう!
 これが入団の試験だ…
 さあ!ライターを手に取りたまえッ!」
霊夢はライターをそっと取り、来た道を引き返した
ゲートを抜けた所で、先程の刑務官が声をかけてきた
「面会人はゲートをくぐったら、再びボディ・チェックを受けてください!
 館内を出てもよいという許可が出たら、次の部屋へ進み自分の所持品を受け取ってください!」
刑務官の言葉に霊夢は驚いた
「ちょっと待って!ボディ・チェックですって!?
 『ポルポ』から何も聞いてないの!?」
慌てる霊夢を怪しく思った刑務官は、霊夢がポルポから何かを受け取った事を確信した
「ボディ・チェックします!
 警告しますが、彼から何かを受け取る事は禁止されています!
 『面会人』!両手をあげて前へ進みなさいッ!」
(しまったッ!
 私はてっきり、ポルポがこの「ライター」を刑務所から持ち出す許可を得ているのかと思っていたのに!
 これも試験のうちだというのね!)
霊夢は、刑務官の死角である背中にゆっくりを出現させた
(でもやるしかない!
 この『テスト』を乗り越え、私は必ず『パッショーネ』に入団しないといけないのよ!)
霊夢は刑務官に気付かれないようにライターをゆっくりの口に入れると、ゆっくりを軟体化させて巫女服の中に潜り込ませた
そして、刑務官の手に触れないようにゆっくりを移動させてチェックを乗りきった
「…OKです、何も問題はありません
 退館を許可します!」

無事に許可をもらった霊夢は刑務所から出ると、ゆっくりを服から出した
「ゆっくりした結果がこげたよ!!!」
目に涙を浮かべたゆっくりからは、饅頭が焼き焦げたような香りがほんのりと漂っている
これでは、長時間ゆっくりにライターを守らせる事はできないだろう
霊夢は、ゆっくりの口からライターを取り出した
「ごくろうさま、あとでおいしい物を食べさせてあげるわ」
「ゆっ!ゆっ!」
嬉しそうにするゆっくり
「でもこの『炎』…もしかしてポルポの『スタンド能力』…かしら…?」

霊夢は、ライターの炎を消さないように、ホテルに向かって慎重に歩いていた
だが、霊夢の目の前を突如水しぶきが掠めていった
「おっと、あぶない!
 スマンのう、ごらんのとおり階段そうじをしとったんじゃ…
 いや、しぶきだけで水がかからなくてよかった!よかった!」
しかし霊夢にとってはよくはない
ライターの炎は消えてしまっていたのだから…
「何て事なの…まずいわ…
 まだ『1時間』しかたってないのに…『炎』が…」
「『炎』?『炎』がどうかしたかの?
 まさかそのライター、つかなくなったのかの?
 こわしちまったかの?このわしのせいで?」
老人はライターを手に取ると、耳に近づけた
「ガスは正常に出とるよ。点火ボタンはこれかの?」
老人が点火ボタンを押すと、ライターには再び炎が点った
「おおっ!すごい明るいんでビックリしたが、でも何も問題はないようじゃがのォ~」
そう言うと、老人は霊夢にライターを返して階段の掃除に戻った
(おかしいわ…テストは「炎」が「消えるか」!「ついているか」なのに!
 再点火できたらテストの意味なんて何もないじゃない!
 再点火できるなんて絶対におかしいわ!)
再点火できたことを霊夢が不審がっていると、突如老人の元に人影が現れた
「チャンスをやろう…向かうべき『2つの道』を…!」


東方遅体験
第6話 ゆっくり入門

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