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東方遅体験 第五話

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前回のあらすじ

物語の本来の主役であるジョルノを再起不能にしてしまった霊夢は、ジョルノの代わりをすることになりました
紫「計画通り」



霊夢がイタリアを訪れて2日目の昼
霊夢は紫の指示通りにケーブルカーに乗り、膝の上にゆっくりを乗せて座席に座っていた
「これで本当に何か起きるのかしら
 まぁ、何も起きないほうが楽でいいけどね」
そう思っていると、おかっぱ頭の男が霊夢に近づいてきて、足下に落ちていたコインを拾った
(私としたことが、落ちているお金に気がつかなかったなんて――!)
ショックを受ける霊夢に、男は話しかけてきた
「君の?」
「ええ」
「嘘だね…」
迷いなく返答する霊夢だが、男は即座に嘘と見破ると、次々に質問をしてきた
「もしさあ…ここにカバンが落ちてて中に1000万円入ってたとしたら…君、届ける?」
「フフフ
 まさかあ~、もらっちゃうわ!」
「ハハハ!自分に正直だね…
 でもさあ…もしおれが私服警官でそれを見ちゃってたら?」
「おまわりのあなたの口を封じて…ついでに金目のものを頂く…かしら」
普通の人なら冗談としか取らない返答に、男は大声で笑い始めた
「アーハハハハハハーッ!
 いや…いいねえ~!好意に値するよ!君はマジにそうするだろうね!冗談とかハッタリじゃあないね
 おれね…人が本当の事を言ってるかを汗とかの感じで見分けるんだ
 『汗の味』をなめればもっと確実にわかるかな」
男が普通でないと感じた霊夢は、男に尋ねた
「………………あなた、誰?」
「おれの名は『ブローノ・ブチャラティ』
 『涙目のルカ』が自分の『スコップ』頭にブッ込まれて空港のはずれにブッ倒れてた…
 あれじゃあ意識は戻らねえ…重体だ…
 誰が『やった』のか!調べてる…」
彼は、ルカをやった犯人が霊夢だと思って話しかけてきたのだ
もっとも、あれは不幸な事故のようなもので、霊夢にしてみれば濡れ衣もいいところなのだが…
「『涙目のルカ』がなぜ空港にいたのかは誰も知らない…
 しかし…空港の警備員が、腋の開いた巫女服の少女が空港にいた事をおれに教えてくれたんだ
 だから、会って拝み…もといちょいと質問してみようと思ってね…」
「あなた警官?」
「まさか、だろ!
 『ルカ』はただのゴロツキじゃあねえ、『ギャング』なんだぜ!
 『やつのボス』は、身内がやられたって事で顔にドロをぬられたと思っている
 だからオレに、やったやつを調べてケリをつけろと命令したんだ
 『君に質問する』………『空港で』『涙目のルカ』に会わなかったかい?」
霊夢は、動揺しないように気をつけながらゆっくりと質問に答えた
「いいえ…知らないわ……
『涙目のルカ』………なんて人は…」
ブチャラティは、じっと霊夢の様子を観察している
「汗をかかないね…よし、信じよう…
 質問は以上だ…じゃましたね…美しいお嬢さん」
そう言うと、彼は霊夢から離れていった

内心ほっとした霊夢は、ふと握っていた左手に違和感を覚え、そっと手を開いた
「な!?何…これ!?
 て…『手』は握っていたのに…!」
なんと、手の中に目玉が入っていたのだ!
結構のん気してた霊夢も、予想外の展開にはさすがにビビった!
「いただきまーす!」
「『ルカの右目』だぜ…汗をかいたな…
 どうせ意識がねえんだから持って来たんだ
 レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ」
「ひぃッ!」
なんと、再び現れたブチャラティはいきなり霊夢の頬を舐めたのだ!
「この味は!…よく分からないからもう一回舐め」
「死ね変態!」
霊夢はブチャラティにゆっくりをぶつけると、どこからか取り出したお祓い棒でメッタ打ちにした
「い…痛え!鈍い痛みがゆっくりやってくるッ!
 は…歯がゆっくり…ぐっ、ぐえッ、折……れっ、うぐああああああ」
その様子を見て何事かと慌てる人達に、霊夢は声をかけた
「えーと…一般の人を巻き込んだりはしませんから…安心してください…」
「うそだっ!」
「はあはあ…はあはあ…はあハァハァハァハァ」
徐々に妙な感覚が芽生えるなか、ブチャラティは必死に考えた
(こいつ、『スタンド使い』ッ!
 何か自分からエネルギーのようなものを奪われて―――
 『感覚までもゆっくりして』何もかもがゆっくり動いているようだった…痛みまでゆっくり……と
 これが…これがこの『博麗霊夢の能力』!)
「調べたところによると、出身も経歴も何もかもが一切不明…
 博麗霊夢、おまえが『涙目のルカ』をやったんだな…!」
「私はやってないと言っても信じてはもらえないのよね…」
「ゆっくりがやったよ!」
「あんたは黙ってなさい!
 …で、私は『始末』されるってわけなのね…?」

その時、霊夢の背後からゴゴゴゴゴゴ…と奇妙なオーラが湧き出してきた
「あなた…『覚悟して来てる人』…よね
 人を『始末』しようとするって事は、逆に生きたままゆっくりの餌にされるという『危険』を
 常に『覚悟して来ている人』ってわけよね…」
あまりの迫力に、さすがのブチャラティも気圧される
「こいつ…オレを殺る気だ、『マジ』だ…
 こいつには、やると言ったらやる…『スゴ味』があるッ!」
即座に追尾座布団を投げる霊夢
だが、ブチャラティは自らのスタンド、スティッキィ・フィンガーズを出してそれを防いだ
「ここで殴られるのもいいが…君のあの異常な能力に触れる危険は、もうコリゴリだ…
 少し離れよう…一旦距離をおいてから、きさまを視姦させてもらおう」
そう言うと、ブチャラティはスタンドで壁を殴ってジッパーをつけ、そこからケーブルカーの外の逃げ出した
「まずいわ!
 もしここでブチャラティを見失って24時間ストーカーのようにつけ狙われたら、命の保証はない…!
 しかも!あいつに私のことを仲間にしゃべられたら収拾つかなくなる!
 絶対にあいつを阻止しないと!」
霊夢は陰陽玉をぶつけてケーブルカーの窓を割り、そこから脱出してブチャラティを追った
だが、ブチャラティは近くを通りかかった人達にぶつかると姿を消した
「ま…まただ!彼の『ジッパー』…まさかッ!
 ブチャラティはこの4人の中の誰かに、ぬいぐるみを着るように隠れている!
 そして街中に出ていくつもりね!
 こうなったら…!」
霊夢はお札を構えると、なんと4人全員に向けて投げつけた!
すると、攻撃を受けたうちの一人の体から、ブチャラティが飛び出してきた
「一般人を巻き込まないとキッパリ言ったばかりなのに…ごめんなさい、あれはウソだったわ」
「くされげどー!」
ブチャラティはよろめきながらもなんとか立ち上がり、構えをとった
「全員を躊躇なく攻撃するとは…正気か?」
「一般人を巻き込む事くらい覚悟してないと、異変解決なんてやってられないわ」
実際霊夢は、幻想郷で異変が起きた時は通りすがりの無関係な妖怪に危害を加えたりしている
(この腕っぷしの強さ、他人を犠牲しても顔色一つ変えないクールさ…そして何よりこの美しさ
 彼女こそおれが求めていた理想の存在だ!)
立ち上がったブチャラティは構えを解いて言った
「ここまでだな…」
「もう終わり?私を始末するんじゃなかったの?」
「君はおれの好みのタイプだからな、俗物だけどいい女だ」
「誉めて隙を突こうとでも思ってるの?
 その手には乗らないわよ」
「そんなことはしない
 なぜなら、君はおれの仲間になるからだ」
「はぁ!?」
「おれは子供にさえ麻薬を流す今のボスを倒すつもりでいる
 君のような美しいスタンド使いがついていてくれれば心強い
 仲間になってくれ!そしておれの嫁にもなってくれ!」
「…言ってる事がわからないわ…
 イカれてるの?…この状況で」
「さっき…ゆっくりと殴られた時…なんていうか…その…下品なんだが…フフ…………
 勃起……してしまってな…………

 答えろよ、勧誘はすでに…『求愛』に変わっているんだぜ」
「こいつきもい!」
意味不明なセリフで必死に口説き落とそうとするブチャラティ

霊夢は、ブチャラティの発言に引きつつも、紫の言ったことを思い出していた
(確か紫は、成り行き的に事が進むっていってたわね…
 なら、ここで『組織』に入ったほうがいいのかしら…)
「いいわよ、仲間になってあげる
 でも嫁が欲しければ他を当たりなさい」
「それで十分だ
 『ルカ』をやった犯人は探せなかった事にし、君が組織に入団できるよう紹介しよう
 無関係の一般人を巻き添えにするほどの君の腐った『覚悟』と…
 黄金のような『美貌』に賭けよう、博麗霊夢」
「どどどどど!」
こうしてブチャラティに気に入られた霊夢はギャングに入ることになったのだ


東方遅体験
第5話 ようこそ…『変態の世界』へ…

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