奇怪な現象が続いている。
紅白の髪をした女性――魘夢。本人曰くウタという女性の肉体を借りているらしい。そして命じられたものは殺し合い、それも魘夢と同じく身体を別人と入れ替えられた状態で。
紅白の髪をした女性――魘夢。本人曰くウタという女性の肉体を借りているらしい。そして命じられたものは殺し合い、それも魘夢と同じく身体を別人と入れ替えられた状態で。
「……確かに入れ替わっている」
視力は悪く無い為、普段メガネはかけていない。しかし今の肉体は眼鏡をかけている。それに頭髪は身体の持ち主には申し訳ない表現だが、薄いと表現するのが正しい具合。元の身体では同じく短髪ではあるがこうではない。
肉体のプロフィールとやらを見るに、この身体は臼井という高校生の少年のものらしい。影が薄い、頭髪も薄いだの散々な事を書かれているが、高校生という未来ある人間、必ず身体を返さなければいけない。
肉体のプロフィールとやらを見るに、この身体は臼井という高校生の少年のものらしい。影が薄い、頭髪も薄いだの散々な事を書かれているが、高校生という未来ある人間、必ず身体を返さなければいけない。
「悪魔が関わっている……筈だな」
他人と身体を入れ替えるなんて、現代の科学技術では不可能な筈。となると、この現象はなんらかの悪魔が引き起こしているのだろう。そして魘夢という者はその悪魔を利用し、この悪趣味な催しを引き起こしている。宙に浮かぶおどろおどろしい月もまた別の悪魔による現象もしくは悪魔そのものであろう。
そうなればここは自らの出番だ。公安対魔2課所属、市民を悪魔から守るのは自分たちの役目。他のメンバーに救援要請を望みたいところだが、生憎連絡できる環境は整っていない。公安がこの催しに気付くまでは自分一人でここを凌ぐしか無い。
「……やるしかないな!」
一人で複数巻き込まれている市民を救出、それに今は肉体が変わった以上悪魔の力を借りることもできない。それに他人の身体である以上無理をしすぎることもできない。骨が折れる作業になるが、人命救助は何より大切な事だ。
「……!」
早速一人、目に入った。桃色髪のアニメキャラクターの様な衣装を纏っている少女。背丈は低く、そのまま考えれば学生。真っ先に守るべき存在だ。
「すみません! 危害は与えません、お話がしたいのでそちらに向かわせていただきます!」
少女を驚かせない様に、声をかけてから近づく。やがてはっきりその姿が見える。きょとんとした表情でこちらを見つめている。
「……えっと、ぼくかな?」
「はい。私は公安対魔2課の中村と申します。お怪我はありませんか?安全が確保出来るまでご一緒させていただいても良いでしょうか」
「はい。私は公安対魔2課の中村と申します。お怪我はありませんか?安全が確保出来るまでご一緒させていただいても良いでしょうか」
あまり慣れている仕事では無いが、やるべき事。まずは目の前の少女から。
自慢げに言えることでは無いがこう人に向かって名乗ることは自分にとって珍しい体験だ、やっと公安としての仕事をしている、そんな感覚が巡る。
自慢げに言えることでは無いがこう人に向かって名乗ることは自分にとって珍しい体験だ、やっと公安としての仕事をしている、そんな感覚が巡る。
「中村さん……公安……」
「はい……。ああ、すみません。よろしければ貴方のお名ぁ――――」
「はい……。ああ、すみません。よろしければ貴方のお名ぁ――――」
そしてそれはあまりにも突然であった。
肉体が宙に浮かぶ感覚、視界が落ちていく。次に理解したのは自身の首が肉体と切り離されたいう事実。公安に属する身、人の死に様は何度も見ている。首を切り離されたという現象も素早く理解でき、その番が自分にやってきてしまっただけだ。そう彼は思った。
ただ、自身を手にかけた少女、その顔が憐れみに満ちた、どこか気味が悪く、どこか安心できる表情であったことだけが気に掛かり――やがて意識は闇に消えていった。
肉体が宙に浮かぶ感覚、視界が落ちていく。次に理解したのは自身の首が肉体と切り離されたいう事実。公安に属する身、人の死に様は何度も見ている。首を切り離されたという現象も素早く理解でき、その番が自分にやってきてしまっただけだ。そう彼は思った。
ただ、自身を手にかけた少女、その顔が憐れみに満ちた、どこか気味が悪く、どこか安心できる表情であったことだけが気に掛かり――やがて意識は闇に消えていった。
【中村@チェンソーマン(身体:臼井影郎@さよなら絶望先生) 死亡】
中村を殺めた張本人は、自身の武装を解除する。桃色のフリフリとした衣装から、主張の大人しい制服へ。
その正体は魔法少女、中村が生きる世界には存在しないもの。エネルギーの矢を虚無から生み出し、即座に首を引き裂く。中村がそれに気付けなかったのも無理はない。
中村の血を直に浴び、その場に立ち尽くしている少女は――
その正体は魔法少女、中村が生きる世界には存在しないもの。エネルギーの矢を虚無から生み出し、即座に首を引き裂く。中村がそれに気付けなかったのも無理はない。
中村の血を直に浴び、その場に立ち尽くしている少女は――
「ああ……ごめんね、中村さん……」
涙を流しながら、手を合わせていた。
「魔族でもない……それなのに、ああ……。それにあなたの事を忘れさせることも今はできない」
次にその死体に触れると、丁寧に中村の瞼を閉じ、離れ離れの首と身体を並べる。そして再び手を合わせながら、呟き続ける。
「それでも、ぼくは絶対に忘れないよ。あなたを」
「あなたの犠牲を、絶対無駄にはしない」
「ぼくは願いを叶える」
「あなたの犠牲を、絶対無駄にはしない」
「ぼくは願いを叶える」
そして彼女はその場を立ち去る。
魔法少女という存在は、中村と違い身近な者であった。それこそ、自分自身も元々魔法少女であるのだから。しかしプロフィールや身体の使い勝手をみるに、どうやら魔法少女のシステムがまったく異なるらしい。ソウルジェムという器に精神を移し替えられていること。魔術を扱う度ソウルジェムが穢れていくこと。その二つは既に認識している。問題はソウルジェムが濁りきってしまうとどうなるか、ということだがそれは穢れきるまでにこの殺し合いを終わらせればいいこと。
彼女は本心から中村の死を悲しんでいる。ひどいことだと、悲しいことだと、『かわいそう』だと。しかしそれすら乗り越えなければいけない理由があるのだ。
その願いは、この殺し合いを勝ち抜けば叶えられるかといえばわからない。どんな願いでも叶えるとは言っていたが、魘夢が素直に言葉を聞いてくれるか否か、そもそも魘夢の言葉はただの戯言ではないか、あらゆる問が生まれる。しかし元の姿に戻りさえすればまた元に戻るだけ。どちらにせよこの場を切り抜けなければいけないのは事実。
彼女は本心から中村の死を悲しんでいる。ひどいことだと、悲しいことだと、『かわいそう』だと。しかしそれすら乗り越えなければいけない理由があるのだ。
その願いは、この殺し合いを勝ち抜けば叶えられるかといえばわからない。どんな願いでも叶えるとは言っていたが、魘夢が素直に言葉を聞いてくれるか否か、そもそも魘夢の言葉はただの戯言ではないか、あらゆる問が生まれる。しかし元の姿に戻りさえすればまた元に戻るだけ。どちらにせよこの場を切り抜けなければいけないのは事実。
そしてその願いは、奇しくも元の身体の持ち主が願ったものとも似通っていた。それは世界から、絶望を取り除くという者。
「……ぼくは世界から『かわいそう』を根絶したい」
その為に身体の彼女は祈った、『全ての魔女を消し去る』と。
そしてその為に精神の彼女は祈る、
そしてその為に精神の彼女は祈る、
「だから、ぼくは世界を巻き戻す。感情なんてなかった頃まで」
宙に独り呟く。それは魘夢への、世界への、そして自分への宣言。
「だから、ごめんねみんな。今だけは『かわいそう』な目に合わせてしまうけど」
「ぼくがみんなを、救うから」
「ぼくがみんなを、救うから」
決して疑わず、自らの信じる世界を望む。
「……だからまどかちゃんも、ちょっとだけ身体を借りるね」
肉体の名は、鹿目まどか。
精神の名は、那由多誰何。
同じ魔法少女、同じ希望を望む存在。
ただ、一人は世界の絶望を受け止めきれず捻じ曲がってしまった。
それを、彼女を止める術は――――
精神の名は、那由多誰何。
同じ魔法少女、同じ希望を望む存在。
ただ、一人は世界の絶望を受け止めきれず捻じ曲がってしまった。
それを、彼女を止める術は――――
「あなたも救うから、まどかちゃん」
【那由多誰何@まちカドまぞく】
[身体]:鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ
[状態]:健康、中村の返り血
[装備]:まどかのソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:皆を殺して、魘夢に世界を巻き戻させてもらう。無理なら元の世界で同じ事を。
1:『かわいそう』を根絶する。
2:中村さん、ごめんね
[備考]
※参戦時期は少なくとも思想が現在の形になった後。
※鹿目まどかの身体は魔法少女に変身可能です。
※魔法少女のシステムは原作と同じです。
※ソウルジェムは支給品にカウントされません。
[身体]:鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ
[状態]:健康、中村の返り血
[装備]:まどかのソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:皆を殺して、魘夢に世界を巻き戻させてもらう。無理なら元の世界で同じ事を。
1:『かわいそう』を根絶する。
2:中村さん、ごめんね
[備考]
※参戦時期は少なくとも思想が現在の形になった後。
※鹿目まどかの身体は魔法少女に変身可能です。
※魔法少女のシステムは原作と同じです。
※ソウルジェムは支給品にカウントされません。
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