(この連携…厄介だ…!!)
襲い来るダスタードの剣を…受け続けること以外、今のドンモモタロウには出来なかった。何故なら
エアロスミスからの掃射が邪魔するのを分かっていたからだ
ダスタードの剣を受けながら後方へジャンプ、すると同時に放たれたエアロスミスからの銃弾をザングラソード斬り捌く、そしてお返しにドンブラスターでエアロスミスを狙い撃つ
だがそれに対しエアロスミスは軽やかに横に旋回し回避してしまう
だがそれに対しエアロスミスは軽やかに横に旋回し回避してしまう
その隙にドンモモタロウに近づいてきたのは
『ブリザードゲイル』
結晶を展開した元凶である仮面ライダー、レンゲルだ。拳から凄まじい冷気が襲い掛かる。
(っ…!!)
慌てて横に回避する事で凍結を逃れる…
というのを先程から繰り返している、つまり受けの姿勢しか取れていないことを意味していた。
何度狙撃を試みてもそもそも銃撃に慣れていないドンモモタロウの狙撃はエアロスミスにかすりもせず、防御を今は優先している都合で攻撃が出来ていない
いくらダメージが0だとしてもこのままではジリ貧であった。
今のままでは体力の限界が来てしまう。
今のままでは体力の限界が来てしまう。
今のタロウに必要なのは
(使うしかないみたいだ…他の戦士の力を…!!)
ドンモモタロウは今、他の五人の赤の魂を受け継いできた戦士達の力を使える立場である。
その内の一つがかつて共闘したキョウリュウレッドである。だが彼になった時、把握する事が出来た能力では突破は難しいというのは分かっていた。
だから
(…名も知らない人、貴方の魔法を借ります!!)
能力も何も知らない鳳凰の仮面をつけている戦士…だけど、この場における紛れもない同士で、仲間である少女、ユフィリアと同じく魔法を使うのであろう戦士の力を借りる事に決めた。
ハッキリ言ってそれは勇気がいる事であった。もしかしたらこの場において全く相応しくない能力を所持している可能性だって十二分にあったのだから
だから
「アーッハッハッハッハッー!!お前達、用意された魂なきNPCとやらの割にはなかなかやるな!!だが邪悪の王たる俺様には敵わん!!ここからが真の祭りだという事を教えてやろう!!」
ダスタードの剣を受け止めながら、見知らぬ力を使う為に勇気を振り絞る為の声を上げた。
『HEY!HEY!HEY!COME ON!』
『アーバタロ斬!アバタロ斬!アーバタロ斬!アバタロ斬!』
「ザングラソード・快刀乱麻!」
エアロスミスの銃撃を回避しながら居合斬りを地面にぶつけ、目くらましの煙幕を引き起こすと同時に何体かのダスタードを倒すと同時に、アバタロウギアをドンブラスターに装填し
「アバターチェンジ!!」
『マジレンジャー!!』
『でぇーせんぱい!でぇーせんぱい!』
『よっ、魔法戦隊!!』
『でぇーせんぱい!でぇーせんぱい!』
『よっ、魔法戦隊!!』
赤いギアが上から降りてくると同時にそれが被さり、それが終わると同時に、彼の姿は勇気の魔法使いの物へと変わっていた
「…これなら!!」
いけると彼は確信した
『ブリザードゲイル』
その瞬間、レンゲルの冷気がマジレッドに襲い掛かる
マジレッドの身体が…氷に覆われていく…
「炎よ、俺様の身を包むがいい、マジ・マジカ…!!」
詠唱が唱えられた瞬間、マジレッドの肉体は炎に包まれ、覆わんとしていた氷は一瞬で氷解した。
そしてその炎は火の鳥を形とった
そしてその炎は火の鳥を形とった
「まずは…!!」
空を飛ぶ燃える不死鳥の力を行使するにふさわしい相手は、同じく制空権を握っているエアロスミスこそ相応しい。
空を駆けエアロスミスに向かって一気呵成に進んでいく、常にドンモモタロウの時の剣の間合いから離れて攻撃し続けていたエアロスミスは急接近に対し…逃げる選択をしなかった。
エアロスミスの切り札、それはロケット型の爆弾であった。ダスタードに配慮して今まで使わなかった高火力の奥の手であった。
迫りくるものを爆弾と認識したマジレッド、だがそれの対策もすぐに思いついた。
「ジルマ・マジーロ!!」
手元に現れたマジスティックから輝きが放出され、それに爆弾が触れた瞬間、爆弾は鋼鉄の熱を発している石ころに変わると同時に地面に落ちていった。
そして旋回して逃げるという手段を取るにはもう距離が足りない、こうなると後は急接近してプロペラで相手を切り刻む以外に生き残るすべはなかった…が
マジレッドは近づいた瞬間、マジスティックを変形したマジスティックソードでプロペラを得意の剣術で斬り裂いた
こうなるとエアロスミスに残された道は
「レッドファイヤァァァァァ!!」
多くのダスタードと共に火の鳥の衝突によって爆破する運命しかなかっただろう
『ブリザードゲイル』
馬鹿の一つ覚えのように火を使ってくる相手に冷気を放つ愚行を行う相手に対して、攻撃が終わり姿勢を立て直したマジレッドは
「ジー・ジー・ジジル!!」
金色のレリーフが目立つ赤いグローブを両手に纏う
炎を纏った拳を使い、ある程度のダスタードを倒した後に、盾のように構えながらレンゲルに向かって前進し、怒涛のラッシュをレンゲルに叩き込み、残っているダスタード達の所へ突っ込ませる。そして
「ファイヤースクリューアッパー!!」
烈火のごとく燃えながら回転する拳により、レンゲルは空へ跳ばされ…やがて
「チェックメイト!!」
燃えながら落下、他のダスタードを巻き込みながら爆発すると同時に、ドンモモタロウの姿に戻ったのであった。
「…ふぅ」
改めて戦ってみると新しくなっていた説明書の通りに確かに肉体が桃井タロウになっている感覚を感じる、先程の高笑いのやり方や言葉遣いがやや桃井タロウよりになっている事も無意識のうちに引っ張られていたのかもしれない。
「まるでタロウさんになった気分」というのはこういう気分なんだろう、そうギラは実感していた。(因みにこれはドラゴンレンジャーにアバターチェンジした桃谷ジロウが感じていた「まるでお兄さんになった気分です」と同じようなものだと考えてもらいたい)
そしてさっきもまた別の人になっていた感覚は感じていた…チェックメイトって言葉が出たのはそのせいかもしれない、と推測していた。
兎も角、これでドンモモタロウは大半の敵を倒し終えた…
「フフフフフ…」
何故か全く攻撃をしてこなかったキュウビマルガムを除いて
「…貴方はさっきから何がしたいんだ?」
さっきからずっと攻撃をしてこようとはしなかった事は認識していた、故に後回しにしていたのだ。だが未だ展開されている周囲のクリスタルと霧を払うにはコイツも倒さなければいけない。
するとキュウビマルガムは赤い勾玉をドンモモタロウの目の前の地面に発射して爆発を引き起こした後、不動の姿勢をとっていた。
(今の攻撃は自分を敵だと認識させるための行為、でもその後全く動こうとしないという事は…)
「倒して欲しいって事か」
『パーリィーターイム!ドンモモタロウ!』
ドンブラスターを操作しながら、サモンライダーと違って理由のある棒立ちをしているキュウビマルガムに狙いを定める
『ヘイ!かもぉん!!』
「狂瀾怒桃・ブラストパーティー!!」
迫りくる虹色の巨大な弾をキュウビマルガムは受け入れると同時に盛大に爆発したのであった。
実を言うとキュウビマルガムはとある村の神様が内包されたままこの世界のNPCとして再現されたもので、彼はごく僅かな村を脅かすものに対する悪意のみでケミーと結びつきマルガムとなったという特殊な経緯で生まれたものだった。
当然悪意は大きく薄れた存在であり、誰かを殺害しようという思考にはならず…故に思いついた事、それは己の力を見定めたものに渡すという事であった。これは内に秘められたケミー…ナインテイルとの相談で決めたものである。
当然悪意は大きく薄れた存在であり、誰かを殺害しようという思考にはならず…故に思いついた事、それは己の力を見定めたものに渡すという事であった。これは内に秘められたケミー…ナインテイルとの相談で決めたものである。
その結果見事にNPCを倒したギラを認め、わざと倒される事で彼らの力になる事を決めたのである。
謎の狐怪人の爆発が晴れると同時に紫の霧と結晶は晴れていく、そしてそれと同時にドロップアイテムとしてブランクのケミーカードが落ちてくると同時にそれに九つの尻尾をもつ狐が入ってくのを見た
『ナインテイル…』
「ナインテイル?レベル9…何だろうこれは…?」
「ナインテイル?レベル9…何だろうこれは…?」
変身解除したギラは鳴き声を聞いた後にそのカードを拾いながら…危機に立たされているかもしれないまふゆの救援の為にすぐに走り出した。
…そして時は、ユフィリアがライドゲートを破壊した時に遡る
121:交情Ⅱ:役立たずの警察 | 投下順 | 121:交情IV:世界は傷を重ね 血の色に濡れた |
時系列順 | ||
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パラド |