ヨンドゥ・ウドンタ(MCU) Yondu Udonta
概要
宇宙海賊
ラヴェジャーズの
リーダー。
頭部に装着した赤い装置「フィン」を通して「ヤカの矢」を口笛で自在に操る達人。
スター・ロード(ピーター・
クイル)を地球から連れ去り息子のように育てた。
ただし本人には「体が小さくどこにでも盗みに入れるから」「他のメンバーが食べようとしていたのを俺が止めたんだから感謝しろ」と口癖のように伝えていた。
ストーリー
1988年、アメリカで母親が死去し病院を飛び出したピーター・クイル少年を宇宙船でアブダクションし連れ去る。そうした理由は本作では明らかにされないが、部下の「あいつを捕まえたとき依頼人に届ければよかった」「雇われたが父親に届けなくてよかった」などのセリフから父親に依頼されていたことが示唆されている。
その後、ヨンドゥ曰く「誘拐したあと子分たちが食おうとしたのを俺が止めてやった」とのことだが、ピーター曰く「そもそも食べようと考えるのがおかしい」。
誘拐から26年後、ラヴェジャーズで廃墟の惑星
モラグから秘宝
オーブを盗み出す計画を立てるがピーターが抜け駆けして単独で奪取に成功。
ヨンドゥは彼に多額の賞金を懸けるが生け捕りを条件としながら捕まえたら「俺がこの手で殺す」と言う。
[ノーウェア>
ノーウェアMCU]]でピーターがオーブをロナンに奪われた後、ヨンドゥはピーターと
ガモーラを捕まえ裏切りを強く責め、船長として裏切りは許せないとヤカの矢で殺そうとする。
しかしピーターがロナンから盗む奥の手がある、また2人で稼ごうぜと言うとヨンドゥは「この度胸があるから息子のように目をかけてきた」と嬉しそうに笑い、許すのだった。
オーブの力で
ザンダー星を滅ぼそうとしているロナンからオーブを奪うためピーターらと共にザンダー星へ。
ヨンドゥと小型戦闘艇で戦うが撃墜されてしまう。
地上で単独行動になってしまったところを
クリー兵に包囲されるが、ヤカの矢を操り敵を殲滅した。
ピーターとその仲間がロナンを倒すと、ピーターにオーブを要求。オーブを格納している球体を渡されて宇宙に出発する。後でこの球体を開け、中に地球のオモチャが入っていることを確認しピーターに騙されたと知るが、嬉しそうな笑みを浮かべるのだった。
この作品ではヨンドゥの様々な過去が明らかになっていく。
惑星コントラクシア
このシーンではラヴェジャーズ本隊のリーダー
タスカーに出会い、実はヨンドゥのラヴェジャーズは「子供を取引対象にしない」という掟を破ったことから追放された集団であることがわかる。
ラヴェジャーズ本隊はもっと巨大な組織で、ヨンドゥの一団はその中の「クラン」と呼ばれるグループの1つにすぎなかったのだ。
ヨンドゥはタスカーに「俺にも言い分がある」と釈明しようとするがタスカーは取り合わず「もう仲間ではない。お前が死んでも葬儀で自由のホルンはならず、オゴルドの光が照らすこともない」と告げ去っていく。
そこへ
ソヴリンの女教皇
アイーシャが従者たちを引き連れて現れガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの捕獲を依頼するのだった。
惑星ベアハート
ヨンドゥはアイーシャの依頼を受け、惑星ベアハートに不時着していたガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを襲撃しようとするが、既にピーター・クイル、ガモーラ、ドラックスは
エゴの惑星に向かった後で、残されていたのはロケットとベイビー・グルートと拘束されたネビュラだけだった。
ラヴェジャーズはロケットの知略を駆使した戦いぶりに次々と倒されるが、ヨンドゥがヤカの矢で追い詰める。ところがロケットが「ソヴリンから盗んだアニュラクス・バッテリーを隠した場所を教える」と取引を持ちかけるとあっさり受け入れ、反対する仲間に対し「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを殺すと
ノバ軍が黙っていない」と主張する。しかし、かねてからピーター・クイルへの甘い態度、スタカーとのやりとりから「ヨンドゥがヤワになった」と思われていたことに加えこの一件が引き金となってメンバーに蓄積していた不満が爆発。ついにメンバーが二手に分かれて対立し、一触即発の状況となる。そこへベイビー・グルートを騙して拘束から逃れたネビュラがヨンドゥの頭頂のフィンを後ろから撃って破壊し、ヨンドゥは気絶。ロケットも気絶させられて宇宙船に運ばれた。
反乱と対立
宇宙船ではヨンドゥ派のメンバーが宇宙空間に放出されて次々と処刑されてしまう。しかしこのことに怒りを覚え、また本当は反乱までは起こすつもりはなかった
クラグリンが破壊されたフィンの代わりに試作型のフィンをヨンドゥに手渡したことで脱出に成功。ヤカの矢を操り、ロケットやベイビー・グルートを率いて反乱派のメンバーとそのリーダー
テイザーフェイスを皆殺しにした上に宇宙船を爆発させてしまう。
宇宙船の一区画を切り離し、ピーターを助けるためエゴの惑星へと向かうのだが、その道中でヨンドゥはロケットの性質について指摘する。
「お前がわざと他人に対し意地悪に振る舞うのは本当は誰よりも臆病だからだ。欲しくもないバッテリーを盗みお前と一緒にいようとしてくれる人々を遠ざけようとするのは、彼らへの愛情が自分の中にぽっかり空いた穴がいかに大きくて空虚なものか思い出させるからだ」
「俺にはわかる、お前を造った科学者たちはお前にこれっぽっちも愛情を示さなかっただろう」
「俺の両親のようにな。奴らは俺を赤ん坊の俺を奴隷として売り渡したんだ。だからわかる、お前は俺なんだ」
これらのヨンドゥの指摘はまさにロケットの生い立ちを言い当て、また自分の出自を明らかにした瞬間である。
エゴの惑星
またエゴが銀河の様々な惑星で女性たちと関係を持ち子供を作っていて、その子供たちを回収してエゴのもとに連れてくるように依頼されたのがヨンドゥだったことがエゴの話からわかる。これが原因でスタカーから追放されたのだが、ヨンドゥは「子供たちを苦しめたりはしない」とエゴから約束されていたのだった。しかし実際にはエゴは子供たちを銀河支配の「拡張」のために利用しようとしていたのであり、それが遺伝子的にできないことがわかると「失敗作」とみなして次々と殺害。それを知ったヨンドゥはピーターをエゴに届けることをしなかったのだ。
エゴの惑星では工業用の重機
ポッド(ただし強力なレーザーを射出可能)に乗り込みピーターらを援護。
このとき、上記の理由からピーターを育てた理由が「体が小さくどこにでも盗みに入れるから」ではなかったことを告白。「お前を食う」と脅したのも「その方が面白いから」と伝えた。
エゴの惑星にまで追手を放ってきたソブリン軍を重機ポッドのレーザーで全滅させると、エゴに圧倒され窮地に陥ったピーターに「俺がフィンを使うとき頭で考えていると思うか?心を使ってるんだ」とアドバイスを送り、そのおかげでピーターは形勢逆転。計画通りその間に
グルートが仕掛けた時限爆弾がエゴの本体を破壊すると、崩壊する惑星にピーターが取り残される。するとロケットがヨンドゥに残ったジェットパックと宇宙服を1つずつ手渡す。このときグルートとロケットから「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーにようこそ」と告げられる。
ヨンドゥはジェットパックの方を自分が装着しピーターを連れて大気圏外まで上昇。「大したことはしてやれなかったがお前は自分の息子だ」と伝えると宇宙服をピーターに着せ、自分は生身で宇宙空間に出たため死亡した。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはヨンドゥを宇宙葬で別れを告げようとするが、そこへロケットから状況を聞いたスタカーらラヴェジャーズ本隊、さらには他のクランの艦隊たちまでもが駆けつける。
壮大な花火でヨンドゥを送ると、スタカーの右腕
マルティネックスが「彼は最後まで裏切らなかったんですね」とつぶやき、スタカーは「ああそうだ。そうだったんだ」と答えた。
この葬儀をきっかけにラヴェジャーズの各クランの船長たちが再び集結、新たなラヴェジャーズを再結成した。
最終更新:2023年08月19日 03:20