X-Cellent Vol.2

(シリーズタイトル、マーベル

出版:2023年3月〜

概要

時代と世相を色濃く切り出すシリーズ"X-Statix"の正統続編"X-Cellent"第2シーズン。
ツァイトガイストが結成したX-Cellentの陰謀とその真相に迫るミスターセンシティブが再結成したX-Statixの対立を描く。

2002年旧シリーズ"X-Statix"でチームはヒーロー活動をテレビで流し視聴率を稼ぎ、またグッズ販売などで富と名声を得ることを目的としていたが、このシリーズで両チームはSNSでフォロワー数を稼ぐことを目的に活動している。
第1シーズンのストーリーでX-Statixは大人気インフルエンサーガール・ジョーの協力を得てメディア戦略を強化。
一方、X-Cellentのツァイトガイストはテレポーターのスカウトにこだわっていたが、ついに女性テレポート能力者トゥードゥル・ピップを仲間に招き入れた。一方でドクター・ストレンジサンクタム・サンクトラムに侵入し、魔術書をコピー。
この魔術書は大量の信者を得ることで自らを全知全能の神に昇化させるというものなのだが、そんな陰謀をX-Statixはまだ知らない。

主な登場人物

X-Cellent

ツァイトガイスト(アクセル・クルーニー):ドゥープの処置により、長期の昏睡と大手術の末に生存していた。ただし顔には大きな傷跡が残る。新チームX-Cellentを結成し、YOUTUBEでのフォロワーと視聴者数を獲得することに血道を上げている。その理由は単に富と名声のためではなく、ドクター・ストレンジから盗んだ魔術の儀式で神になるためであった。
ミラー・ガール(ジェニー・シュピーゲル):鏡を作り出し、対象の真の姿を映し出す能力を持つ。ツァイトガイストの恋人だが非常に雑に扱われている。思い悩んで自分の姿を鏡に写すこともしばしば。
ハート・ジョン:「ハート」="hurt"である。他者の「痛み」の記憶を引き出し、その記憶を再体験させる能力などがある。
ウノ:宙に浮かぶ巨大な目玉。チームの撮影担当で、見たものを記録し、動画化する役割を担う。また目から光線を出し攻撃も可能。
プードゥ:邪悪な目つきをした紫色のドゥープのようなクリーチャー。スペルは”Pood"で"Doop"の反対。なぜかフィールドミッションには出動しない謎の存在。
トゥードゥル・ピップ:元人気ブロガーのテレポート能力者。ツァイトガイストのミラー・ガールに対する扱いが気に入らず、反抗的な態度をとる
ヴィーナス・デ・ミロ:不定形のエネルギー生命体と化した体を持ち、旧チーム全滅の際にエネルギーが世界中に拡散していた。テレポーターを欲するツァイトガイストが科学者を雇い修復しようとしているが、まだ体の一部しか集まらず全身の修復には数年かかると言われている。
ドックス:本シリーズでの追加メンバー。"dox"は「晒し」の意味で、ネット上にあるあらゆる情報を裏アカウントだろうと個人間のメッセージだろうと全て読み取り晒すことができるロボット。ツァイトガイストの指示通り動くが、ツァイトガイストが開発者を殺したため復讐しようと思っている。

X-Statix

ミスターセンシティブ(ガイ・スミス):2002年のシリーズ最終話で死が描かれたが「幸運にも脱出できた」ということで復活、再びチームのリーダーに。敏感すぎる感覚と鍛えた格闘技、空中浮遊などの能力を持つ。
デッドガール(ムーンビーム):「死と生の間を歩くもの」として復活するがその経緯は明らかにされていない。ゾンビではなく幽霊のような性質になっている。チーム再結成の発起人。普段は死者の国にいるが必要があれば現世に現れ仲間に協力する。
ヴィヴィセクター(マイルズ・アルフレッド):ミスターセンシティブ同様「幸運にも脱出できた」。人狼に変身する能力を持つ。ゲイの文筆家で、一般男性と結婚している。
ザ・A(マイク・アリカー):旧X-Statixのメンバーアナーキストの息子。父と同様に酸の汗をかき、放出する能力を持つ。父に対して強い反発を感じている。ゴーン・ギャルと恋愛関係になった。
ファッティ:旧X-Statixのメンバーファットの娘。正確にはドゥープが生前の父から遺伝物質を抜き取り、それにより娘が生まれたらしいが詳しい経緯は不明。父同様、体の脂肪を自在に操り攻撃や防御に使用する。いわゆる「ぽっちゃり系モデル」として活躍していた。
ドゥープ:カメラマンとして参加。ただし今回はカメラではなくスマホで動画を撮影している。
ゴーン・ギャル(ケイティ・ソーヤー):旧X-Statixのメンバーユーゴーガールことエディ・ソーヤーが15歳のときに産んだ娘。祖母を母、エディを姉と信じて育てられた。母と同じくテレポート能力がある。テレポーターは両チームにとって必要不可欠な存在と考えられ、X-StatixとX-Cellentの間で争奪戦の末にX-Statixに参加。ザ・Aと恋愛関係。
ローザ・レンパー:東ドイツ出身。全身が強固な壁となり敵の攻撃を防ぐ。ドゥープがスカウトしていたが仲間に伝えるのを忘れていた。
ガール・ジョー:圧倒的に影響力を持つインフルエンサー。チームのメンバーではないが協力関係にある。


ストーリー

#1
ウノの視点で描かれるストーリー。
目玉しかないため異性に関わることができないこと、ツァイトガイストに道具のように扱われ無性生殖による「出産」すら強要される彼?の苦悩が描かれる。視覚を共有する「子」の目玉を送りX-Statixを監視する役割を担うが、ザ・Aに発見され破壊されてしまう。監視ができない中でX-Statixはドクター・ストレンジとコンタクトをとり、X-Cellentの陰謀に近づいていく。一方、X-Cellentはどんな裏アカウントだろうとE-Mailだろうと内容を知ることができるロボットを手に入れる。

#2
ついにツァイトガイストがコピーした魔術書の内容を知ったX-Statix。X-Cellentのフォロワーを奪うためメディア戦略を強化することを決め、本当は直前に別れていたチーム内カップル、黒人のザ・Aと青い肌の白人ゴーン・ギャルの異人種間恋愛を押し出し雑誌の表紙に載せる。さらに任務で重傷を負ったが治療中のヴィヴィセクターが死んだと嘘の発表した。戦略は的中し、X-Cellentのフォロワーを奪うことに成功する。しかし一方、X-Cellentのツァイトガイストは手に入れたロボット「デジタルマン」通称ドックス(日本でいう「晒し」の意味がある)の開発者マックスを殺害。ドックスの機能によりX-Statixの発表が嘘であることを知ると、世間に発表しフォロワー数が逆転していく。さらに抵抗するなら他の秘密も全てバラすとX-Statixを脅迫した。そんな中、ドックスは"父"マックスの仇をとるためツァイトガイストを殺せとトゥードゥル・ピップとミラー・ガールを脅迫するのだった。

#3
ドックスの視点で描かれるストーリー。
ハリウッドのウォーク・オブ・フェームにある旧X-Statixメンバーの名前が刻まれたプレートを破壊し始めたX-Cellent。ミスター・センシティブはかつての恋人ユーゴーガールたちのプレートを破壊されるのを見て我慢できなくなり、現地でX-Cellentたちに攻撃をしかける。すると予告通りツァイトガイストはロボットのドックスがネットの世界から読み取ったX-Statixの秘密をネットで公開し始めたため、X-Statixはやむなく撤退。その夜、トゥードゥル・ピップとミラー・ガールがドックスの指示通りツァイトガイストを殺害しようとするが失敗し、トゥードゥル・ピップは殺されてしまう。

#4
ハート・ジョンの視点で描かれるストーリー。
実はミラー・ガールに気があったハート・ジョンは彼女を救おうとするがツァイトガイストを恐れ勇気を出せない。そうこうしている間にドックスとミラー・ガールは再びツァイトガイストを暗殺する算段を話し合おうとするが当人にバレてしまい、ドックスは破壊されてしまう。プードゥの入れ知恵により、X-Statixのフォロワーを減らすためにはもはや過去の事実を探す必要はなく、ネット民たちは嘘でも何でもよいことに気づいたツァイトガイストにとってドックスは必要なくなったのだ。そしてついに魔術の儀式が成就し、ツァイトガイストは神になってしまう。

#5
ハート・ジョンとミラー・ガールは神になってしまったツァイトガイストから逃れようとするが失敗し、マインドコントロールされてしまう。
X-Statixはツァイトガイストを止めるためその邸宅にテレポート。しかし神の力に圧倒されてしまう。ツァイトガイストが死か服従かの選択を迫るとき、その背後に忍び寄る影が。









最終更新:2024年04月12日 01:59