シーハルク(She-Hulk) / ジェニファー・ウォルターズ(Jennifer "Jen" Walters)
初出:"Savage She-Hulk #1" (1980年2月)
種族:変異した人間、女性
(She-Hulk#7,2006年5月)
概要
誕生の背景
シーハルクは、
スタン・リーがコミック向け(香港の歌手の宣伝用につくったものとかは除く)に直接制作した最後のキャラクター(ただし "Ravage 2099"を除く)。制作の動機は、TV版の「超人ハルク」の成功と、「バイニック・ジェミー」の制作。つまり、ハルクの女性版スピンオフが作られ、TV局に版権を取られることを恐れた
マーベル側が、「先に作ってしまえ」としたもの。
オリジンと経歴
警察や軍隊に追われ、逃亡を続けていた
ブルース・バナーは、助けを求めて従姉妹のジェニファーの元を訪れた。
その時、ジェニファーはある殺人に関わった男の弁護を依頼されたため、事件の黒幕に命を狙われていた。
ジェニファーは
バナーの目の前で殺し屋に撃たれ、重体となる。
バナーはそれがどんな結果を生むか知らず、自分の血を輸血。
入院した病院に再び殺し屋たちが現れると、ジェニファーは
ハルクのような緑色の怪物に変身した。殺し屋たちはそれを「シーハルク」と呼んだ。
シーハルクが暴れたため、恐れをなした殺し屋は駆けつけた警官たちの前で事件の真相を暴露。
ジェニファーは正体がバレないようにこっそり病院に戻った。
(Savage She-Hulk #1)
後に、超人たちの関わる事件の弁護士として、超人向けの法律事務所「グッドマン、リーバー、カーツバーグ・アンド・ホリウェイ法律事務所」の弁護士として活躍。ただし彼らがよく口にするのは「我々はジェニファー・ウォルターズくんを雇ったので、シー・ハルクを雇ったのではない」とのこと。
さらに独立して自分の事務所を構えるまでになる。当初は
ヘルキャットを
サイドキックにして、事務所の探偵として使うつもりだったが、
ヘルキャットが探偵に向いていないことが分かり、解雇する。自分の事務所は、元ミュータントが大家さんのビルの一室を借りて開いたが、同じビルに
ハワード・ザ・ダックが探偵事務所を開いていたりしている。
シーハルクは弁護士業を続けているものの、以前のようなコントロールができなくなり、再訴のようにストレスがかかると凶暴な”ハルク”に変身してしまうようになる。
"Sensational She-Hulk"となわとび
"
Sensational She-Hulk"でシーハルクはセクシー&コメディキャラとなる。
同誌で、シーハルクは「自分がコミックスのキャラクターであることを知っている」とされ、後の
デッドプールなどに連なるメタなギャグが生み出された。また、コミック・コードもネタにされた。
特に"
Sensational She-Hulk #40"(1992年1月)で披露した全裸なわとびは今でも語り草となっている。
この概要については外部サイトに詳しいのでそちらを
参照
再録は、2010年の"She-Hulk Sensational" #1、2019年オムニバス版"The Sensational She-Hulk by John Bryne"になされている。
女編集者「あんたが本当にハダカで縄跳びするなんて、考えているバカはいないわよ!」
シーハルクの性遍歴
「ガンマ線の影響で性欲が強くなった」という冗談がファンの間であるくらい、奔放である。
主な相手は次の通り。
- ホークアイ:バトルワールドでビヨンダーを倒した後の話で、おつきあい。
- クレイ・クォーターメイン:故人。S.H.I.E.L.D.のエージェント。
- ハーキュリーズ:バイセクシャルの噂があったが、ゲイの部分は最近魔法でなくなったらしい。Sensational She-Hulk時代には意識を失ったり、寝ているシーハルクはハーキュリーズといい雰囲気になる夢をよく見ていた。
- アイアンマンことトニー・スターク:ベッドでピロートークをしていた時に、乗っていたヘリキャリアが(やっぱり)墜落。
- ワイアット・ウイングフット:結構長続きしたらしい。
- スターフォックスことエロス:サノスの兄弟で、唯一サノスと親戚付き合いをしている、エターナルズの一員。ワスプに「(名前がまずいから)アベンジャーズではスターフォックスにしなさい」と言われた。エロスの微笑みは、感情を操ることができる。このときは自力で彼女を落としたらしい。
- ルーク・ケイジ:シーハルクがヒーロー・フォー・ハイアーに在籍していたとき、ミズ・マーベルことキャロル・ダンバースが、ジェシカ・ジョーンズに「(ルークが)シーハルクと付き合ってるわよ」と言っている。
- ハルク:いとこ同士でいいのか?Old Man Loganでの話。
- ジョン・ジェイムソン(デーリービューグルの社主、ジョン・ジョナ・ジェイムソン2世の息子):エロスの微笑みでラブラブになり、同棲、そして結婚までいってしまった(ギリギリで止まったという説もある)が、エロスの仕業と分かると一気に冷却。
- ジャガーノート:ベッドの上でもアンストッパブル。激しいセックスで、ベッドもベッドサイドの家具も破壊!よくネタにされるが、残念ながら、このシーハルクは異次元の偽物である。
トリビア
- グッドマン、リーバー、カーツバーグ・アンド・ホリウェイ法律事務所( Goodman, Lieber, Kurtzberg & Holliway, 略称: GLK&H)という名前は、法律事務所を設立した弁護士の名前という設定。
マーベル社の設立者であるMartin Goodman、
スタン・リーの本名(生まれたときの名前)
Stanley Lieber、
ジャック・カービーの本名Jacob Kurtzberg
からとっている。
あとはHolden Holliwayという架空のキャラクターで、Holliwayの孫娘がサウスポーという
ヴィランになったため、シーハルクに対処をお願いする。
- GLK&Hが扱った裁判の中に、「ハワード・ザ・ダック対ジョージ・ルーカス」というのがある。勝手に名前を使われたハワード・ザ・ダックが、映画を作ったジョージ・ルーカスを訴えたもの(もちろん冗談)。
- ハルクもそうだが彼女もかなりの大食いであり、エッグベネディクト6つくらいはスナック感覚で平らげる。目撃したダズラーは唖然としていた。
最終更新:2022年07月30日 19:58