Sensational She-Hulk

(シリーズタイトル、マーベル

出版:1989年5月
主人公:シーハルク

概要

コメディ要素も多いシーハルクのシリーズ。この作品においてシーハルクは初めて「第四の壁」を破った。
ことあるごとに衣装が破損したり、着替えシーンがあったり、読者サービスと思われる状況が多発する。

各号の内容

#1
表紙のシーハルクが「いい?二回目のチャンスだからね?今度こそ私の本を買わないと家まで行ってX-MENを全部引き裂いてやるから」と脅してくる。リングマスターがシーハルクに催眠術をかけサーカス・オブ・クライムの一員に。彼らを影で操っていたのは、ヘッドメンというヴィラン集団だった。

#2
表紙でハルク誌2話を読んでカエル型宇宙人をバカにしていたら、奴らがニューヨークの空を埋め尽くす大艦隊で攻めてきた!?
ライターのJohn Byrne、インカーのBob Wiacek、編集長のTom DeFalcoのメモによる掛け合いで茶々を入れながら進むストーリー。

#3
スパイダーマンがゲストに登場。ヘッドメンとの決着。ちなみに#1の中でシーハルクが「敵の正体がわかるのに最低3話はかかるわ!」と言っているのだが、きっちり3話で解決している。

#4
再就職が決まりそうなシーハルクだったが、その事務所のオーナー弁護士に恨みを持つスティルトマンが脱走、襲撃。さらに事務所の秘書が実はゴールデンエイジ期の元スーパーヒロインだったブロンド・ファントムで、元祖第四の壁を超えるキャラだったためにメタネタ全開。
シーハルクは面接用スーツが高価だったので脱いで下着で戦うが、勝利後も無傷のそれを見てブロンド・ファントムは不思議がる。実は下着はタグに印刷されたコミックコードによって守られており、ブロンド・ファントムの頃とは時代が違うのよ、というオチ。
シーハルク「第2話で宇宙人、4話でゴールデンエイジキャラが登場って初期のファンタスティック・フォーと同じ展開じゃない?これが続くならひどいことになるよ、だって第5話じゃドクター・ドゥームと対決したから!」
→次号、ドクター登場!

#5
シーハルクや近所の人々がテレビの世界に巻き込まれる。この怪現象を起こしたのは、ドクター・ドゥーム……ではなくドクター・ボンハワード・ザ・ダックヴィラン)だった!
ドクター・ボン!?!これって何かのジョーク? スパイダーマンファンタスティック・フォーは第5話にドクター・ドゥームが登場したのに私にはこの道化!?」
ロボコップならぬロボットコップが登場するが、これを見た子供が「映画で見るより貧弱のような…」と言い、シーハルクが「そういうこと言っちゃダメ!これはマーベル作品だから!」と注意するシーンがある。これは当時放送されていたロボコップのアニメをマーベルがプロデュースしていて、結局短命に終わったことをネタにしている。
シーハルクがテレビの世界から抜け出すためにページに穴を開け、コミックの広告ページを通り抜けるシーンがある。ここではコミックにプレミア価格がついていることをネタにして"Amazing Spider-man"#1は「最低15年間の労働」#2は「右腕と右足」など法外な対価が表示され、さらにはライターの内輪ネタに発展していく。

#6
新型スペースシャトルのハイジャック犯を追って10000光年離れた深宇宙へ。犯人はレイザーバック(難でも操縦できるミュータント)であり、US・アーチャーを追って宇宙に宇宙に出ようとした元恋人を助けようとしたものだった。
窓から景色を見たシーハルクが作者に描き方がしょぼいと文句を言うと、すっごい見開きアートになる。
1984年ごろに連載していた宇宙をまたにかけるトラック野郎の物語"US 1"のキャラが多数登場。主人公US・アーチャーが結婚しているなどその後日談的なストーリーが展開する。

#7
宇宙でのストーリーの続き。前号の最後に現れたゼンヌー(XEMNU)との戦い。物語の最後にシーハルクが空飛ぶ車を手に入れる。
ちなみにゼンヌーの能力によりシーハルクは気絶させられ幻覚を見るのだが、その中に登場した白馬の王子様はどう見てもハーキュリーズだった。2人は夢の中で熱いキスを交わし、どうやらその先も…これはシーハルクの願望?

#8
今シリーズで初めて弁護士らしい仕事を請け負うシーハルク。「スタン・リーが私を弁護士に設定した理由を思い出させるためにマジでやるから!」
そして連続殺人犯を起訴するため証拠集めに奔走することになるが、資料を読んでいる間にうたた寝してしまう。すると前号に続き、夢でハーキュリーズと熱烈なキス。しかも今回の舞台はなぜか海でお互い水着。
そんなシーハルクを手助けするために現れたのは探偵に扮したサンタ・クロースだった!
ちなみにこの回ではサンタも第四の壁を破壊する能力を発揮。

#9
シーハルクが「部屋も衣装も私のと違うし、何なら私自身もちゃんと描けてない!」と編集のボビー・チェイスに電話でクレームをつけるところから始まる。その理由は締め切り間に合わないからライター、ペンシラー、インカーをレギュラースタッフと違うメンバーが担当させたというもの。
「クレジットボックス(スタッフのリスト)を見たけど誰だかわかんない人ばっかりじゃん!」
登場ヴィランは狂気キャラのマッドキャップ。彼もまた第四の壁を越えて読者に語りかけまくり、目的はコミックの乗っ取りというメタネタ全開ストーリー。オチもまた本シリーズらしい決着の付け方。

#10
これまでのストーリーから一転、シリアスに迫るシリーズ。
シーハルクが工事中のビルから落下したクレーンを受け止め、人命を救う。しかしこれが報道されると、ヒーロー的イメージが進行中の裁判で陪審員に予断を持たせてしまうという相手弁護士の動議が裁判で受け入れられてしまった。
所属していた法律事務所はこういったことが拡大解釈されると今後もアベンジャーズのメンバーであるというだけでシーハルクは裁判に参加できなくなる、という判断からシーハルクを解雇。
失業したシーハルクはある資産家から命を守って欲しいと依頼を受ける。
資産家は仮想現実を投影し、人々の心理に影響を与える技術を開発したのだが、これを会社のクライアントに盗まれてしまった上に命を狙われているというのだ。
この話を聞いている目の前で資産家は攻撃を受け、現れたのは新たなヴィランシュードマンだった。

#11
シュードマンとの決着。

#12
シーハルクが映画化!?本人がスタジオに呼ばれて行ってみると、なんだか様子がおかしく到底まともな撮影だとは思えない状況。
さらには照明が落下するなどシーハルクを狙う事故が起こり、事態の原因を追求するため映画のプロデューサーに面会を求めると…

#13
謎の宗教に支配されたマウント・プレッシャーの町での出来事。

#14
ブラックホールに巨大なスッポン(トイレに使うやつ)が使われ、全てが吐き出されるという壮大且つ馬鹿馬鹿しいシーンから始まるストーリー。
異次元と繋がる謎の四角形の枠を拾ってしまったシーハルクハワード・ザ・ダックが共演。



#40
有名な「裸縄跳び」の回。編集者曰く「本当にあんたが裸で縄跳びするなんて、バカなこと考えているヤツなんていないわよ」

[編集](補完おねがいします)










最終更新:2022年10月23日 13:25