加えて、
光の亡者が持ちえない、どれだけ自分が不利になろうが誰かのために命を懸けられる
利他の精神がラグナの本質であることがよく分かるセリフ。
感知能力を一切備えていないにもかかわらず経験と勘だけで敵の位置を確信しながら目視不可能の超々遠距離射撃を実行され、窮地に立たされるも一瞬の隙を突いて地下空間から地上へ離脱することに成功する。
追撃には一手遅く、逃れるには十分。このまま補足される前に逃走を図ろうとした刹那。
視界に移ったのは、ラグナとは正反対に
崩落に巻き込まれたリチャードの姿。
兄の姿を探して運悪く崩落に巻き込まれたのだ。そして、その位置はラグナと国生みの結晶砲の中間。つまりもう一撃が放たれたら、その結果は言うまでもない。
――何をだよ。俺にはどうでもいいことだ。あいつが誰でも、何であっても
思い出すのは記憶に新しい、少し前の過去。偶然出会い、言葉を交わした
抹殺対象の
弟のこれからを顧みない
塵屑の言葉。
そんな言葉を吐き捨てる
糞野郎の目の前で、
神殺しが手にかけた
使徒の肉親が、
仇を恨んで当然の相手が、死ぬから何だというのか?
そんな自分が、あいつを、救う理由など―――。
「知ったことか!」
叫びと同時に右腕へ再度の神殺しを顕現させる。宙に浮いた瓦礫を蹴りつけ、死の射線に自ら飛び込んでいく。正気を疑う。だが、呆れも自重も今は要らない。
身体を突き動かす想いのまま、どうでもいいはずの他人を救いに、命を懸ける。
地から天へと放たれる国生みの神威へと、天から地へ墜落する神殺しの神威が激突する。落ちていく命へ致死の脅威は届かず、対極の煌めきを放ちながら神威と神威は星屑と化すのだった。
- (ラグナ)で笑った。ボッチと被ってますねぇ -- 名無しさん (2020-07-12 20:43:50)
- 後続がどれだけ素晴らしくても先駆者が優遇されてしまう理不尽 -- 名無しさん (2020-07-12 20:50:59)
- やはり光は素晴らしい -- 名無しさん (2020-07-12 21:08:14)
- 基本的には理屈っぽいのに、こういう時は理屈投げ捨てるらへん師匠っぽい -- 名無しさん (2020-07-12 21:13:47)
- このセリフ、首ちょんぱされる前にあったね。誰かの危機には建前全部放り投げて助けずにはいられないお人好しなんだな。 -- 名無しさん (2020-07-12 22:12:07)
- ここでリチャードを助けて無かったらどの√でも敗北してたんだろうなって思う -- 名無しさん (2023-02-28 21:06:03)
最終更新:2023年02月28日 21:06