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ダイナソー

原題:Dinosaur
公開:2000年5月19日
時間:82分
監督:ラルフ・ゾンダグ*エリック・レイトン*



  • 目次

ストーリー

約6,500万年前の地球。

母親からはぐれた恐竜の卵がキツネザルの島のキツネザルの群れの中で孵化した。キツネザルのリーダー、ヤーは赤ちゃん恐竜を捨てるように指示するが、娘のプリオは我が子同然に育てることを決意し、ヤーも赤ちゃんの可愛さに渋々折れる。

恐竜はアラダーと名付けられ立派に育ち、キツネザルのジーニースーリらと兄弟同然に育てられる。年に一度のキツネザルの求愛の日、いつものように余り物になってしまったジーニーを一家が慰めていると、地球に超惑星が激突する。キツネザル一家の生活は急変し、新たな生活の場所を求めて旅を始める。

アラダーと家族たちは横暴でプライドの高いクローン率いる草食恐竜の群れに出会う。群れのスピードに付いていけないおばあさん恐竜のベイリーンイーマと仲良くなったアラダーは、群れと一緒に生命の大地と呼ばれる場所を目指すことに。

概要

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ*長編アニメーション映画第39作。登場するすべてのキャラクターをCGで描いたスタジオ初の映画であり、恐竜を描写するためのソフトウェアを開発した。背景はアメリカ合衆国*アジア*オーストラリア*などの大陸で撮影された実写映像であり、全カットには実写の特殊効果が施されている。

制作費約1.27億ドルに対し、約3.50億ドルの大ヒットを記録した。

音楽はジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。彼にとって初めてのディズニー映画参加作品となる。

本作の公開に合わせてディズニー・アニマルキングダムのアトラクション「絶滅へのカウントダウン」は「ダイナソー」に改名され、本作の主人公アラダーが登場するようにリニューアルされた。

歴史

1986年、『ロボコップ』(1987年)の撮影中、アニメーターのフィル・ティペットが監督のボール・バーホーベンに恐竜映画のアイディアを提案したことがきっかけで、バーホーベンは2枚の絵コンテを描き、ウォロン・グリーン*が脚本を書くために招かれた。プロジェクトの予算は4,500万ドルを推定していたが、ディズニーの会長ジェフリー・カッツェンバーグ*は2,500万ドルを提案した。

1988年、ディズニーの実写部門で制作が開始され、当初はバーホーベンとティペットがもストップモーション・アニメーションのスタッフとして参加した。当初は主人公はウートという名前のスタイラコサウルスで、ヴィランズはティラノサウルスのグロズニ、脇役にはシュリという小型哺乳類のキャラクターが登場した。当初はという名のティラノサウルスレックスであり、脇役にはシュリという小型哺乳類が登場する予定だった。映画の内容もドキュメンタリーのような映像で、主役が敵を倒したところで恐竜が絶滅して終了する予定だった。1990年、プロデューサー兼監督のトーマス・G・スミスが参加し、バーホーベンとティペットはプロジェクトから離脱することとなった。本作に関わり、バーホーベンとティペットの離脱に伴い、一時的に監督に就任した。ファンタジー色を求めるディズニーと、リアリティを追求するスミスの間で意見の食い違いも生じた。

スミスは時代性を考慮しキツネザルを出演させたがり、本物のキツネザルのオーディションも行われたが、ティペットの参加したスティーブン・スピルバーグ*監督作品『ジュラシック・パーク』(1993年)が恐竜をCGで見事に表現したため、1994年末からディズニーの企画も恐竜をCGで描く路線に変更した。1996年3月には様々なアニメーションのテストを経て、最終的に実写の風景とCGのキャラクターを組み合わせる新たな方法を思いついた。

監督はジョージ・スクリブナー*ラルフ・ゾンダグ*に変更された。後に、スクリブナーがウォルト・ディズニー・イマジニアリング*に移籍になったため、彼の代わりをエリック・レイトン*が務めることとなった。この時点では、主人公のノアが小惑星の衝突を予知して恐竜たちを安全な場所へ導くというストーリーが考えられていた。後にノアはアラダー、カインはクローン、アダムはジーニーに名前が変更された。

アニメーション

1996年4月17日、ウォルト・ディズニー・カンパニーは視覚効果のスタジオであるドリーム・クエスト・イメージズを買収したと発表した。このスタジオはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ*の長編アニメーション部門のCG担当ユニットと統合されてザ・シークレット・ラボ*に改名した。実写の特殊効果はヴィジョン・クルー・アンリミテッド*が提供した。

CGアニメーション制作のためにソフトイメージ 3Dというソフトで3Dワークブックが制作された。アニメーターは48名でコンピュータ・プロセッサは300台使用された。古生物学者を志していたデヴィッド・クレンツ*はキャラクターデザインやビジュアルの開発を担当した。彼の作ったデザインの図をコンピュータでスキャンし、モデラーがリギングを行った。そのデータはキツネザルの毛や草を表現する「ファー・ツール」、恐竜の筋肉や皮膚を生成する「ボディ・ビルダー」、顔のアニメーションを制御する「マグ・ショット」の3つのプログラムに転送された。

デヴィッド・ウォマズリー*率いる実写撮影部隊は背景に使用する写真を撮影するため、カリフォルニア州*フロリダ州*ハワイ*オーストラリア*ヨルダン*ベネズエラ*西サモア*などのジャングル、ビーチ、砂浜などを撮影した。実写の映像を恐竜の視点で映像化するために、ダイノカム*というコンピュータ化されたカメラを開発し、ケーブル操作で移動させる手法を生み出した。

キャスト

アラダー D・B・スウィーニー 袴田吉彦
ニーラ ジュリアナ・マルグリーズ 江角マキコ
プリオ アルフレ・ウッダード 高島雅羅
ヤー オジー・デイヴィス 渡部猛
ジーニー マックス・カセラ 中尾隆聖
エヴァン・サバラ(幼少期) 稲葉洋介
スーリ ヘイデン・パネッティーア 須藤祐実
クローン サミュエル・E・ライト 中田譲治
ブルートン ピーター・シラグサ 玄田哲章
ベイリーン ジョーン・プロウライト 島美弥子
イーマ デラ・リース 磯辺万沙子
アール - -
アラダーの母 - -
サル 磯辺万沙子
その他 キャシー・キャバディーニ
アーロン・スパン
レボ・M


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長編映画
最終更新:2024年09月08日 23:53