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感覚に帰る

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感覚に帰る
別名
感覚を取り戻すマインドフルネス・トレーニング
用途
自分自身をとりもどす
我に帰る
用例
怒りを感じているとき
わるい考えに圧倒されているとき
くりかえし同じ考えに心を占拠されてしまうとき
我を失ったとき
使用法
1 息を吸って吐くことに集中する。あたりを見回してどっかり座り込めるところをさがして腰をおろす。
2 (視覚)目に入ったものについて、心の中で「私には〜が見える」という感じで実況中継していく。色、形、種類の対比など、できるだけ詳しく。その後、目を閉じて、心の中で、いま目にしていたものを再現する。
3 (聴覚)次は耳にはいってくるものについて、心の中で「私には〜が聞こえる」という感じて実況中継していく。
4 同様に(嗅覚)「私は〜のにおいを感じる」、(触覚)「私の手(足、その他福に触れている部分など)は〜に触れている」と、心の中で実況中継していく。
5 そして感情にすすむ。自分の感情を把握できたら、「私は〜を感じる」と実況中継する。この過程で自分の感じている感情に名前をつける。相反する複数の感情を感じることもある。この場合も「私は〜と〜を感じる」と実況中継する。
解説
今、その瞬間におこっていることにだけ注意を向けるトレーニングである。この態度をマインドフルネスという。
この技能は、マインドフルネスを鍛えるトレーニングでもあり、また我を失っている(マインドレス)状態から復帰するために使えるスキルでもある。
最後の段階(私は〜と感じる)は、自分をすべて占領しているかにみえた感情を、外在化(ひとつの対象として眺めること)ができるようにする。
こころを一杯にしている(自分を圧倒している)感情や考えから一旦離れるために、自分の感覚にもどる(感覚に意識を集中する)ことを使う。
「我を失っている」ことに気付いたら、視覚、聴覚……という順番にこだわらず、自分の体が触れている部分(座っているならおしり、パソコンをしているなら握っているマウスや打っているキーボードなど)の触覚に焦点を合わせることで、マインドレスな状態からマインドフルな状態へ移行することができる。
エリクソン夫人の自己催眠に似ているのもおもしろい。
参考文献
スーザン アルバース (著)『食も心もマインドフルに—食べ物との素敵な関係を楽しむために』星和書店 (2005/10)

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