SCP-3396

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SCP-3396」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2019/04/09 (火) 22:16:48
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます

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『SCP-3396 』はシェアド・ワールド [[SCP Foundation]] に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は Tiamat。タイトルは『The Empyrean Parasite』(日本語訳:『至天蟲』)。

収容違反が即 [[K-クラスシナリオ>K-クラスシナリオ(SCP Foundation)]]に直結し得る、非常に危険なオブジェクトである。

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}

*オブジェクトクラス「Tiamat」について
ドキュメントを見ると、まず「Tiamat」という見慣れないオブジェクトクラスが割り当てられているのに気づく。
本文に脚注がついているので見てみると、「財団の資源・知識では収容不可能であり、したがって世界の正常性を破壊可能なオブジェクト」という旨の記述が。

……要するに Tiamat とは、財団の力を大きく超えている超危険なオブジェクトに割り当てられる、スペシャルなオブジェクトクラスと言えるようだ。


*概要
それでは、SCP-3396 が具体的にどんなオブジェクトなのか見てみよう。
SCP-3396 は極めて強力かつ危険な感染症である。
といっても「感染者を絶対殺す病原菌」というわけではなく、「感染者自身を危険な実体に超強化してしまう」のだ。

SCP-3396 の中枢はアメリカのデスバレーに根を張っており、樹木と昆虫の両方の特徴を兼ね備えた青緑色の実体である。
その幹や枝から、発光する青緑色の液体を垂れ流しており、周囲にはその液体によって浅い池が形成されている。
この樹木昆虫と謎液体は得体のしれない異次元物質からできているらしく、あらゆる物理的な手段での干渉が不可能である。
つまり撤去も破壊も不可能。はい、収容なんかできませんね。

そして、この謎液体に触れたり匂いを嗅いだりした者は SCP-3396 に感染し、SCP-3396-1 となる。
SCP-3396-1 の体には速やかに異常な組織が発達する。
この謎組織はデスバレーに生えている樹木昆虫や謎液体と同じ物理的特性を示す。
つまり外科手術等では除去ができない。感染したら最後である。

SCP-3396-1 となった者にあらわれる症状はランダムだが、どれも正常な人類にとって大変危険なものである。
例えば、28 歳の女性 [[D クラス職員>>Dクラス(SCP Foundation)]] の腕に謎液体を塗布し、何か変わったことはないか尋ねたところ、「私は火力を理解した。」と発言。
両手にガトリング砲を多数出現させて乱射したため、機動部隊が銃撃で応戦するとなんと身体を爆発四散させ、身体の破片で実験設備を破壊した。
その後も攻撃を受けるたびに自爆と再生を繰り返し、
しかも破片は自爆するたびに更に高火力の武器に変化して実験チャンバーに壊滅的な被害を与え、37 名が死亡する大惨事となった。
こうして SCP-3396-1 となった女性 D クラス職員はそのまま逃走。下手な漫画やラノベにも登場しないような最強全身兵器ガールの誕生である。

また、42 歳の男性 D クラス職員に謎液体の匂いを嗅がせたところ、5 体に分身して合体、10 本の腕を持つ巨大人型実体に変化した。
そして実験チャンバー内に激しく渦巻く海水を呼び出し、渦に巻かれて霞となって消滅。そのまま行方不明となった。

ドキュメントには、人間だけでなく、トカゲや犬などに謎液体を与えた結果も記されているので是非ご覧になっていただきたい。どれもこれも無茶苦茶である。

さらに絶望的なのは、ドキュメントが制定された時点で、なんと世界人口の 6% が SCP-3396 に感染しているという事実がさらっと記載されている。
こんなんもうダメじゃないですかね。


*唯一の手掛かり「栄えよ」
以上のように、どうしようもない感が満載の SCP-3396 だが、財団があの手この手を使って分析を試みた結果、一つだけ手掛かりを得ることができた。
「奇跡論的スキャナー」という財団肝いりの試作装置でスキャンした結果、「栄えよ」というメッセージが浮かび上がってきたのだ。
うーん、いったい何を意味しているのだろうか……。

*『終末の日コンテスト』と『アポセオシス』
こんな滅茶苦茶なオブジェクトがなぜ Decommission されていないかというと、その名もズバリ『終末の日コンテスト』のエントリー作品だからである。
『終末の日コンテスト』とは、いわゆる「世界の終わり」を 4 つ以上の記事で表現せよ、というコンテスト。
SCP-3396 は、エントリー作品『アポセオシス』の 1 つ目の記事なのだ。ちなみに『アポセオシス』はコンテストの優勝作品でもある。

『アポセオシス』は 2 つの SCP 記事と 4 つの小説 (Tale) から成っており、
長大な SCP 記事や Tale が増えてきた昨今のドキュメントの中では、比較的コンパクトにまとまっている方である。
また、ありがたいことに全ての記事が日本語訳済みなので、全編を通して日本語で読むことができる。
続きが気になる方は一読してみてください。


SCP-3396 が発生した世界はいったいどのような終末を迎えるのか? 
「栄えよ」とは何を意味するのか? 最強全身武器ガールはどうなってしまうのか?




追記・修正をお願いします。
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#right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){
SCP-3396 - The Empyrean Parasite
by CadaverCommander
ttp://www.scp-wiki.net/scp-3396
ttp://ja.scp-wiki.net/scp-3396

この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>ttps://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。}}
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- もしかしたら全ての人間がこれに感染してscp世界で生き延びて行くことを望まれているのではなかろうか?  -- 名無しさん  (2019-04-09 23:30:30)
- とりあえずマスドライバーで大気に拡散させて全人類に感染させようぜ(ゼノギアス感)  -- 名無しさん  (2019-04-09 23:42:45)
- ↑↑当たらずとも遠からず。これ自体はアポセオシス・ハブの事の発端に過ぎず、事の経緯と結末を描いたTale(とSCP)が存在する。ネタバレになるが大体、十人十色のオーバーマインド量産型幼年期の終わり  -- 名無しさん  (2019-04-10 00:37:21)
- コレが消されずにむしろ優勝取れる(作品の一部)って終末コンテストどれだけ凄まじいオブジェクトがエントリーされてたんだよ  -- 名無しさん  (2019-04-10 09:30:59)
- オブジェクトクラスがティアマト(地母神にして怪物達の母)な時点でヤバさ満点やな  -- 名無しさん  (2019-04-10 13:48:23)
- 終末コンテストはオブジェクト単品でなく、「SCP含めた4つ以上の記事」を競う形式なのが大きい>優勝 ぶっちゃけこのSCPが原因で生まれたもう一つの関連SCPと、それに対する財団の対応が発想の勝利過ぎた  -- 名無しさん  (2019-04-10 15:43:02)
- アポセオシスのハブページのイラストがなんか良いなあ。まさに「最強全身武器ガールはどうなってしまうのか?」だ。  -- 名無しさん  (2019-04-11 00:42:38)
- SCPにおいてX-MEN的な作品は許されないのではなかったのか?  -- 名無しさん  (2019-04-11 06:57:11)
- 終末の日コンテストとかいうけどむしろ人類の全盛期始まったなってオチ  -- 名無しさん  (2019-04-11 07:04:51)
- ↑↑SCP創作において禁じ手はない。「往々にしてDVされる」定番が存在するだけで、UVさえ勝ち取ればタブーなんてない。  -- 名無しさん  (2019-04-11 10:43:15)
- クロスリンクだって禁じ手だったけどRoget氏がGrand Crosslinkingで流行らしてしまったし  -- 名無しさん  (2019-04-11 10:57:45)
- 「単なる超人はX-MENでやれ」「単体でもやばいもん同士を組み合わせるクロステストとか(劇中視点で)危険すぎるだろjk」的な感じだから、要は問題点扱いされている部分を面白さなり納得感なりでクリアしてしまえばもうタブーでも何でもないという  -- 名無しさん  (2019-04-11 16:16:56)
- 誰かコードウェル博士呼んできて(火に油)  -- 名無しさん  (2019-04-11 16:23:46)
- 大変によくできた読み物だった。X-Menじみた設定から出発しておきながら、陳腐さを感じさせない文章で、着地点は実にSCP的な終末だと感じた。……けど、SCP Foundationを描く物語としては論外だな。未来が、残骸となった岩の球体よりも遥かに大きかったとしても、そこに立つのが不浄で忌まわしい怪物ならば、断じて認めず立ち向かうべきなのがSCP財団。新人職員でも知ってることだ。アポセオシスなんざクソ食らえ。  -- 名無しさん  (2019-04-11 22:31:11)
- ↑実際アポセオシスの世界の財団はその思想を全うした。SCPにより変質した人類は、例え人間性が丸ごと残っていようが人類でなく化け物だと。結果財団は最期まで抗って滅び、対する人類は新たな繁栄を迎えた。「そうしかあれない財団」を書いた話としても、優れた話だと俺は思ったよ  -- 名無しさん  (2019-04-12 01:21:01)
- 直接Voteなりディスカッションなりしようぜ ここで言っても建設的じゃないからね  -- 名無しさん  (2019-04-12 09:07:20)
- 建設的も何も、コメント欄に感想以外なら何を書けと…って話になるんじゃね? 上二つは感想の範疇だぞ  -- 名無しさん  (2019-04-12 12:05:03)
- アニヲタwikiにコメントすること自体が建設的行為ではない、という厳しくも正しい御指摘であるな  -- 名無しさん  (2019-04-12 16:39:47)
- これ浴びて最強の現実改変者になりたい…とか考えても絶対成功しなさそう。なんかよくわからないクリ―茶―になりそう  -- 名無しさん  (2019-04-15 11:24:25)
- 正常性は維持される  -- 名無しさん  (2019-04-19 17:20:43)
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