&font(#6495ED){登録日}:2020/03/29 Sun 12:40:07 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 【概要】 「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」とは、恵ノ島すず著のライトノベル。 「長いタイトル」「悪役令嬢」「チート能力」「異世界(ゲーム世界)」「中世世界が舞台」とラノベにありがちな要素を主軸としつつ、&bold(){「介入」という要素をぶち込んで別物に仕立て上げた品}。 現実世界にいる遠藤君と小林さんが、何故かゲーム世界に声が届くようになり、破滅を迎える悪役令嬢を救うために結ばれるべき相手である王子に彼女の本性であるツンデレを実況・解説を試みる、というもの。 小林さんが悪役令嬢リーゼロッテの性格とこれから起こる展開を把握しているチート状態であるが、あくまで実況と解説という体裁でしか情報を提示しないのもミソ。 本来作中においてされることが少ない「ツンデレの何たるか」の解説を作中に必要な要素として行ってくれるため、ツンデレがよく分からない人には&bold(){ツンデレ解説書}として機能する。 かつて[[小説家になろう]]で連載されていたが自主削除に至り、現在はカクヨムに掲載されている。 カドカワBOOKSで書籍化されていて、全2巻で完結済み。 B's-Log COMICでコミカライズされていて、vol.77より連載中。既刊4巻(※2021年12月27日時点)。作者:逆木ルミヲ、キャラクター原案:えいひ。 クラウドファウンディングでドラマCD化もされた。 [[SF]]マガジンの「SFファンに贈るWEB小説ガイド」で悪役令嬢作品が取り上げられた際には、 『謙虚、堅実をモットーに生きております!』『[[乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…]]』『アルバート家の令嬢は没落をご所望です』 とともに紹介されたこともあり、女性のみならず男性にも読みやすい作品として知られている。 &bold(){2022年1月現在、アニメ化企画が進行中} 【あらすじ】 放送部の遠藤君は、想いを寄せる同部の小林さんから乙女ゲーム「マジカルに恋して」(通称:まじこい)を勧められる。 それはほぼ破滅を迎えることが確定している悪役令嬢リーゼロッテが、実はツンデレで可愛いというもの。 「最悪に可哀そうなリゼたんを一緒に見よう」と斜め上の誘い方をしてくる小林さんの圧に逆らえず、放送部の活動として実況・解説をしつつプレイすることになる。 一方その頃、フィッツェハーゲン王国首都にある王立魔導学園では、王子ジークヴァルトが婚約者リーゼロッテの高圧的な物言いに辟易していた。 婚約者の言動が理解できず心が離れつつある王子に、天から謎の声が響くのだった。 #center(){&bold(){「ツンが強い!ツンが強いぞリーゼロッテ!!これはさすがにやりすぎかっ!?」}} なんと、遠藤くんと小林さんの声がジークに聞こえるようになったのである。 それに気づいた二人はジークに神々としてアドバイスすることでリーゼロッテの破滅を回避しようと考えるのだった。 【用語】 ・マジカルに恋して 小林さんおすすめの乙女ゲーム。通称「まじこい」。 恋愛アドベンチャーであると同時にRPG要素もあるようで、ダンジョンになっている学園の裏庭でのモンスター退治や自己鍛練によってレベルを上げることができる。 ちゃんとレベルを上げておかないとラスボスとの戦闘に敗北してバッドエンドを迎える。 ほぼ全てのルートで悪役令嬢が魔女に乗っ取られて死に、それ以外も死者が出るという重めな内容。しかし、この重さが受けたらしく、ファンディスクまで作成されている。 全員生存は逆ハーレムルートならあるが、それはそれで一人の少女を全員で取り合う泥沼になるのでは、と遠藤君に指摘されている。 なお、&bold(){おそらく最も難しいのは「おひとり様エンド」}。 開始から負けイベントまでに誰の誘いにも乗らず主人公を鍛え続け、負けイベントで強引に勝利すると到達できる((攻略対象に勝手に好感度が上がってしまうキャラがいるため、これ以外ではそのキャラルートになると思われる。)) 最難関だと言っても、死者が出る展開には変わらず、新規スチルもないという誰得仕様。 説明を聞いた遠藤君曰く「マジで何なんだよ、このゲーム」「なんでゲームにそこまで心折られなきゃなんないの」「&bold(){製作チームは悪意の塊なの?}」。 何故か二人がプレイしているこのゲームは、自分たちの声がゲーム内のジーク王子に届き、リアルタイムのセリフがメッセージウィンドウに表示される状態となっている。 オートモードが解除できず、ロード時に削除される中断セーブしかできないため、やり直しは不可能。 二人は主人公のフィーネ目線で物語を追っていたが、途中から介入効果によりリーゼ目線に変更された。 この現象は噂程度に知られているらしく、意図的に発生させようとする者もいる。 【登場人物】 ○現実世界側 ・遠藤碧人(CV:広瀬裕也) 高校2年生。元野球部だが、肩を壊して現在は小林さんに誘われ放送部に。実況担当。 まじこいの説明を聞き、乙女ゲームであるということもあって非常に乗り気ではなかったが、想いを寄せる小林さんとの話題を増やすために一緒にプレイすることにした。 実況は意外と堂に入っており、噛んだりすることはない。また小林さん曰くかなりのイケボであるとのこと。 目下の悩みは自分が小林さんに異性として意識されていないこと。 ・小林詩帆乃(CV:種崎敦美) 同じく高2の放送部。解説担当。 ツンデレのリーゼロッテがお気に入り。全シナリオコンプし、至難なおひとり様エンドでさえリーゼロッテが救われないことに落胆していた。 どうやら二次創作にも手を出しており、遠藤君をかわいそうな姿をばねに一緒に作ろうと誘っている。 男子へのボディタッチも気軽にやる朗らかタイプだが、誰もいない自宅に男子を招くことがどういうことか理解してない人。 ○ゲーム世界側 ・リーゼロッテ・リーフェンシュタール(CV:[[石上静香]]) 通称「リーゼ」(小林さんからは「リゼたん」)。辛辣な言動が目立つ悪役令嬢。物語が進むと婚約者であるジークに拒絶され、弱った心を古の魔女に付け込まれ、ラスボス化する人。 ファンディスクにて、素直になれない自分を責め、かえって悪循環にはまっていく彼女の心情を記した手記が公開された。 実はツンデレであり、照れが閾値を超えるときつい言動に走ってしまう。しかも、人の物を勝手に破壊する((フィーネの杖をへし折った。が、これは彼女の使っていた杖があまりにオンボロで、そのままではいずれ事故を起こしてフィーネが怪我をすることをリーゼが危惧したため。つまり100%善意。その上「自分の予備の杖を恵んでやる」という体で、完全にフィーネ専用に誂えた特注の杖を渡すというツンデレとして百点満点の行動をしている。))など苛烈な為、非常に誤解されやすい。 更に照れが限界を突破すると、真っ赤になって機能停止する。 本来の彼女はジークのことをとても慕っており、実質恋敵であるフィーネに対しても天真爛漫さに憧れている。 逆ハーレムルートでは彼女もフィーネにメロメロになる辺り、むしろ友達になりたいと思っている様子。ジークとの仲に嫉妬はするけど((これはフィーネの戦闘能力に対するライバル心も含まれている様子。))。 介入開始後は、ツンデレを把握したジークのアプローチによく真っ赤になっている。 元々彼女をよく知る小林さんによって心情を把握されていたが、目線が彼女に移ったことでツンデレ行動まで筒抜けとなった。 二人の声は目線対象となっているキャラが近くにいないとジークに聞こえないため、ジークからはリーゼのレーダーみたいに認識されていることも。 ・ジークヴァルト・フィッツェンハーゲン(CV:田丸篤志) 通称「ジーク」。フィッツェンハーゲン王国の王太子。まじこい本来の攻略対象の一人。 「神の声が聞こえる」という血筋の持ち主で、自分にしか声が聞こえない遠藤君と小林さんを神だと崇めている。 [[どこぞのおじさん>異世界おじさん]]よろしくツンデレを全く知らなかったのでリーゼの言葉を額面通り受け取っており、嫌われているのだと思っていた。 その真意を知ると可愛く思うようになる。特に真っ赤になった顔がお気に入りらしく、実況・解説を受けて積極的にデレさせにいっている。 普段は優雅な佇まいだが、デレたリーゼを見るとちょっと言動がおかしくなる。 神から(ネタバレは興ざめなので)一つだけ質問を許された際は、悩んだ挙句ツンデレとは何をか聞いてしまったうっかりさん。 理解力・適応力に長けており、わずかな情報だけでかなり正確に状況を把握する。 リーゼの言動について解説をもらえればどうすればいいかを瞬時に理解し、的確にリーゼを赤らめに行く。ちょっとS。 ・フィーネ(CV:花守ゆみり) まじこいの本来の主人公。元庶民だが、貴族にしか使えない魔法の力を持つことが判明して魔導学園にやってきた。攻撃魔法がからっきしで回復魔法を得意とする。 天真爛漫だが、か弱く守ってあげたいキャラ、らしい。 肉は骨までしゃぶる肉食系女子(物理)。食堂でちょっとした騒ぎが起きた際も、マイペースに食事を続けていた。 作中の彼女は、なぜかいきなりレベルがマックスというチート状態。基礎的な身体能力と魔力の値がやたら高い。 上記の魔法判明エピソードも、「悪漢に利き腕を切り落とされたが即座に魔法で修復して撃退した」というイカれたものになっている。 普段はリーゼのツンにアワアワしてしまう気弱さだが、戦闘に入ると自身に強化魔法をかけて、&bold(){相手の顔面をザクロにするまで無表情・無言でぶん殴る}。 前衛・後衛の2人が相手なら、まず後衛から襲撃する派の人。 #region(close,魔法を使える理由) 実はフィーネの父は若くして病死したリーゼの伯父アウグスト、母はアウグストの婚約者で貴族マルシュナー公爵家令嬢のエリーザベトである。 つまり&bold(){リーゼとは血の繋がった従姉妹}である。 二人は政略結婚であるも愛し合っていたのだが、病弱だったアウグストが長くないと知ったマルシュナー家が婚約解消させろとゴネたのでエリーザベトはそれに反発。 アウグストとの間にフィーネを設け、アウグストの死去後に妊娠中ながら&s(){持てるだけの金品を強奪しつつ}家を出奔した。 #endregion ・バルドゥール・リーフェンシュタール 通称「バル」。リーゼのいとこでフィーネの護衛の騎士。フィーネ大好きっ子で、本来は彼女をかばって死ぬことがほとんど。 遠藤君・小林さんからは「死にたがり屋さんなのかな?」と言われる。 また、好感度が勝手に上昇してしまうので、他のキャラ攻略時でもうっかりすると彼が対象になってしまうお邪魔キャラ。 ただし彼のルートは他ルートよりも甘さマシマシであるらしく、小林さんのお気に入り。 フィーネと結ばれることで死を回避できるため、できるだけ一緒にいるように言付かる。 リーゼからは「すごく頭が悪い」、その妹たちからも「政略結婚なんかできるわけがない」と評される&bold(){&ruby(バカ){脳筋}}。 リーフェンシュタール家は実力(特に戦闘能力)主義な面を持つが、その中でも飛び抜けた清々しいほどの&bold(){&ruby(バカ){脳筋}}。 自分に嘘がつけない性格で、物事を深く考えず感じたことを口に出してしまう悪癖がある。 そのくせ自分の恋愛感情には疎いため、好ましいと感じた相手(=フィーネ)には何の自覚もなく全力で口説くような言葉を連呼する。なまじイケメンなだけにタチが悪いタイプの&bold(){&ruby(バカ){脳筋}}。 &s(){大事なことなので3回言いました。} ・アルトゥル・リヒター 通称「アル」。まじこいの攻略対象の1人。 神官を数多く輩出しているリヒター伯爵家の子息で自身も学生ながら既に優秀な神官であるが割と軽い性格。 だがジークとは良き友人であり、夏季休暇中の公務の中でジークの態度からリーゼと会うように勧めたりと気遣いもできる。 ・アデリナ/カトリナ リーゼの妹で双子。リーゼの言うことをきかないことが多いがリーゼとは別ベクトルのツンデレなだけで実際は姉のことが大好き。 小林さんによるとジークBADルートでは姉を絶望させ死のきっかけを作ったとしてジークとフィーネを憎み、プレイヤーに深いトラウマを刻みこんでくるとのこと。 従兄弟であるバルとの政略結婚は「絶対に嫌」と拒絶しているが、これはバルがあまりに&ruby(バカ){脳筋}過ぎて政治に疎いためであり、バル本人を嫌っているわけではない。むしろ「バル兄」と呼んでそれなりに慕ってはいる。 ・ツェツィーリエ リーゼの末の妹。表情からは何を考えてるのかよくわからない不思議ちゃん。 姉妹の中で唯一バルとの政略結婚を忌避していなかったが、姉である双子たちからのバルへの評価(どれだけ&ruby(バカ){脳筋}であるか)については同意している。 ・ブルーノ・リーフェンシュタール リーゼたち四姉妹の父。伯爵位を持つ貴族で、将軍の地位に就いている軍人。 厳格な軍人だが、娘たちには甘い子煩悩。 また亡き兄アウグスタをとても慕っていたブラコンでもあり、軍人になったのも病弱な兄を守ろうとしたのがきっかけ。 ・ヨゼフィーネ・リーフェンシュタール リーゼたち四姉妹の母で男装の麗人。番外編に登場。 宮廷でも名の知れた画家だが、人混みや暑さを嫌っており滅多に人前には出てこない。特に夏場は避暑のために山中にあるアトリエに引き籠っている。 代表作は愛らしく美しい桃色の髪の少女を幻想的に描いた「妖精」シリーズ。 #region(close,実は……) フィーネの母エリーザベトとは親友だった間柄。 「妖精」シリーズで描かれている桃色の髪の少女のモデルになったのもエリーザベトである。 またフィーネの名前もエリーザベトが親友のヨゼフィーネから捩って名付けたもの。 #endregion 追記・修正はゲーム世界に介入できるようになった人がお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,8) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - この作品大好き。リーゼロッテが可愛いのだが、解説組も微笑ましいしフィーネ達も微笑ましい。ニヤニヤしっぱなしになる。 -- 名無しさん (2020-03-29 16:37:59) - 正直原作が短いのが残念なんだが、ダラダラ続けるより面白いのは確か。 -- 名無しさん (2020-03-29 19:37:00) - 短い分読みやすいし、人にも進めやすい良い作品 -- 名無しさん (2020-03-29 20:20:24) - ………コミカライズ見てるとな〜んかフィーネさんが乗っ取られるポジになりそうなんだよなぁ〜 -- 名無しさん (2020-03-29 20:30:27) - コミカライズの絵師さんがとにかく絵が上手い。この人もっと売れるといいな。 -- 名無しさん (2020-05-02 13:55:35) - 原作読んでないんだけど、青い顔して眉をひそめながら「可愛すぎる」って思ってるシーン、あれ原作再現?それともマンガオリジナル? -- 名無しさん (2020-05-02 16:47:58) - ↑基本王子のノロケは原作基準だが、顔芸?の尊いとか焦点思想とか可愛さに悶えてる表情は絵師さんの腕で魅せてる。 -- 名無しさん (2021-05-27 00:37:01) - 因みに作者さんは新作書いててこちらも悪役令嬢だが「乙女ゲームに転生したけど、そもそも乙女ゲームがよーわからん上にこのゲームの内容も知らん」というもの。悪役令嬢とヒロインは親友で、王子も家族も「イジメ?こいつがそんなことするかよ」というスタンスなので、ギスギスドロドロしてないのが好みな人は楽しめると思う。 -- 名無しさん (2021-05-27 00:39:38) - 異世界にもゴリラいるんだなあ… -- 名無しさん (2022-01-12 01:26:52) - リーゼの妹ちゃんズがかわいい。原作だとほとんど出番なかったけどコミカライズで出番増えてて嬉しい -- 名無しさん (2022-01-13 20:50:29) - 神の声がゲーム実況のノリというなんか神視点からしたらありそうでこまる -- 名無しさん (2022-02-15 22:02:19) - 左メニューでの表示が千葉ロッテ -- 名無しさん (2022-02-15 22:22:09) #comment #areaedit(end) }