T-1000(ターミネーター)

「T-1000(ターミネーター)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

T-1000(ターミネーター) - (2016/05/14 (土) 20:37:19) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/07/14 (木) 22:00:13
更新日:2024/04/09 Tue 10:56:01
所要時間:約 5 分で読めます




「ゲーセン?」


「T-1000」とは映画「ターミネーター2」に登場する架空の兵器。


【概要】
スカイネットによって開発されたターミネーターであり、「ターミネーター2」の時点における最新型。

T-800シリーズとの最大の違いはボディが液体金属で構成されている点で、よりスマートな外見になっている。
その特性上ダメージを負ってもすぐに再生が可能で、従来のターミネーターよりも高い耐久性を手に入れた。


また自身の体積を越えない範囲内かつ複雑なものでない場合に限られるものの、他の物体に擬態する事が可能であり、隠密性も高い。
特にこの隠密性に関しては、完全に液体金属で構成されている関係上、後発のT-Xにも勝ると思われる。

擬態能力の応用で身体の一部を刃物等に変形させることも可能であり、劇中でも白兵戦用の武器として用いていた。


しかしながら実験的なプロトタイプであることは否めず、決して無視できない欠点もいくつか存在する。

前途の高い耐久性は破損した部位を瞬時に修復することで成り立っている為、ダメージを受けた時点から修復を優先させる関係上動きが鈍くなり、隙が生じてしまう。
加えて修復中に強いダメージを連続で受けた場合、一時的ではあるものの完全な無防備になってしまう。

また液体で構成されているために極低温に弱く、曝され続けた場合凍結してしまう恐れがあり、劇中でも大量の液体窒素により凍結後、一発の銃弾により粉砕されてしまう描写が存在する。

良くも悪くも液体金属で構成されているという点が本機を特徴付けているといえよう。



【劇中の活躍】
◆『ターミネーター2』
T-800よりもやや遅れて未来から転送され、ジョン・コナーの追跡を開始。この時居合わせた警官を殺害後、その服装に擬態。
拳銃も奪取し、序盤は警官としての身分を利用して行動する。

ショッピングモールにてジョンを視認するも、T-800と鉢合わせになる形となり、交戦。
一般車を巻き込んだ壮絶なカーチェイスに発展するが、搭乗していたトラックが爆発したことにより、追跡を断念。

直後に方針を変更し、養母に擬態してジョンを待ち構えるも、T-800から電話越しに鎌をかけられた結果、偽物だということが露呈してしまい、
策は失敗する。
この過程で小言を挟んだ養父を殺害している。些細でも任務の支障になると判断すれば排除するという冷徹な一面が伺えるシーンである。

失敗したと分かるや否や、サラ・コナーの救出に向かったジョン達に先んじてサラのいる精神病院に潜入。
サラを捜索するが、ジョン達と鉢合わせになる形となり、再び交戦。

パトカーで逃走されかけるが尚も張り付き、ジョンを殺害する一歩手前まで追い詰めるが、ショットガンの接射を受けて吹き飛ばされ、またも追跡を断念。
その後、病院の通報を受けて駆け付けた警官から白バイを奪い、尚且つその姿に擬態。この形態は白いヘルメットにサングラスを着用しており、後半の活躍も相まってT-1000の不気味さが最も滲み出ている形態といえる。


一旦追跡は鳴りを潜めるものの、ジョン達がスカイネットの元凶を断つべくサイバーダイン社に突入したことを知ると、
自身も白バイを駆りサイバーダイン社に向かう。

間も無くサイバーダイン社に到着するが、ジョン達は既に脱出した後であった。
尚も諦めずに白バイで階段を駆け上り、周辺を飛んでいたヘリコプターを視認するや否や、助走をつけた白バイで飛び移り、奪取に成功。再三に渡る追跡を開始する。

さほど時間もかけずに追い付き、高速道路を舞台にして銃撃戦を交えた壮絶な追走劇を繰り広げる。
この時ヘリコプターを操縦しながらサブマシンガンを連射・リロードを行うという離れ業をやってのけるが、よくよく見ると腕が4本に増えており、上の2本でサブマシンガンの操作を、下の2本でヘリコプターの操縦を行っている。
下半身がどうなっているのか気になるところ。

サラの脚に弾丸を撃ち込み優位に立つが、T-800が急ブレーキを掛けたことにより衝突。ヘリコプターは爆発・炎上するもまるで意に介さず、心配して降りてきた通りすがりのタンクローリー運転手を殺害し、タンクローリーを奪取。追跡を再開する。

補足しておくと、この後運転手に擬態するようなシーンは存在しない。
些細とはいえ任務の支障になった前途の養父とは違い、身を案じる言葉を掛けただけのおっちゃんなのだが、それでも容赦なく殺害である。
なんとも不憫な話であり、運転手が死ぬ必要性はあったのかと問い詰めたくなるが、これはT-1000が如何に冷徹であるかを印象付けるシーンでもあるので必要な犠牲である。
運転手は犠牲になったのだ…

しかし前述のヘリを奪うシーンでは何故かパイロットを殺さずに「降りるんだ」で済ませているため、そこだけむしろ浮いて見えたりもする。
殺した場合死体が操縦の邪魔になる為に殺さなかったと思われる。


軽トラックに乗り換えたジョン達をタンクローリーのパワーに任せて追い詰めるが、接近した際にT-800に乗り移られてしまう。
アサルトライフルで蜂の巣にさせられた上、ハンドル操作を奪われてタンクローリーは横転。
そのまま進路上にあった製鉄所に突入する。

タンクローリーを失ってなお追跡を続けようとするが、突入の際の衝撃でタンクの中身であった液体窒素が漏れ出していたのが災いして凍結。 
歩み寄ろうとする度に片足、また片足と失っていき、四つん這いになりながらも諦めなかったが、片腕の肘から先も失い、完全に凍結。
T-800の放った一発の銃弾により粉々になってしまう。

この際銃弾と共に放たれた台詞がかの有名な「地獄で会おうぜ、ベイビー」であり、粉砕するT-1000と相まって強烈な印象を残す名シーンとなっている。
運転手の無念もきっと晴れたであろう。万が一の事を考えて積み荷を液体窒素をしておくとはなかなかの策士である。

ここで追走劇は終わりかと誰もが思ったが、突入したのが製鉄所であったために徐々に解凍。
一滴、また一滴と集っていく様はなかなかに不気味である。

序盤の警官の姿に再構成を終えると追跡を再開。
サラが負傷していることも相まって段々と距離を詰めていくが、
凍結・粉砕・解凍といった想定外の事態が短時間で立て続けに起こったために機能不全に陥っており、この時既に上半身が序盤の警官、
下半身が白バイ警官の姿に再構成してしまっていたり、何気なく触れた手すりに擬態して張り付いてしまうといった障害が現れていた。

尚この機能不全が確認出来るシーンは未公開シーンであり、特別編等でしか視聴することが出来ない。
終盤の展開においても重要なシーンであるだけに非常に残念である。
未視聴の方には是非特別編を視聴していただきたいところ。

間も無くしてジョン達を先に逃がしたT-800の不意を突く形で交戦状態に。
閉鎖的な場所であったために格闘戦にもつれ込むが、液体金属で構成されたT-1000に打撃が効くはずもなく、状況はT-1000有利に展開する。

T-800の腕を歯車に巻き込ませてその場に釘付けにすると、ジョン達の追跡を再開。
ジョンを逃がしたサラを徐々に追い詰め、針状にした指を突き付けて脅迫。
ジョンを誘い出そうとするが、腕を引きちぎって脱出したT-800の妨害を受ける。
これには、今度は容赦しないとばかりに滅多打ちを加え、T-800を行動不能にまで追い込んだ後、サラに擬態し、ジョンを誘い出すことに成功。

しかし、背後に本物のサラが現れたことと前途の機能不全によって足だけが床に擬態していたことにより(例によって後者は未公開シーンである)見破られ、ショットガンの連射を受ける。

溶鉱炉に突き落とされる寸前で弾切れを起こした為に命拾いするが、直後予備電源で復活したT-800にグレネードランチャーの直撃を叩き込まれ、
バランスが崩壊。
溶鉱炉に転落し、これまでに擬態した形態を次々と切り替えてもがくが、抵抗むなしく溶けてしまい、追走劇に幕を閉じた。


台詞数は少ないものの、ロバート・パトリック氏の熱演もあって抜群の存在感を放つ悪役であった。
ターミネーター2を名作たらしめているのは彼の活躍によるところも大きいだろう。

ちなみに役作りの為に日常生活においてもT-1000を意識していたため、奥さんとの夫婦関係が不味くなったのは有名な話。


なお当時のSFXの技術ではCG製作のために体に直接線を引く必要があり、ロバート氏は街中をパンツ一枚かつ線まみれで疾走する羽目になった為、周囲の一般市民から怪しい目で見られていた。
彼は当時を振り返って「街行く人達の視線が痛かった」と回想している。


◆『ターミネーター:新起動/ジェニシス』

「5月12日84年、お前が来る日だ」

久々の銀幕登場。今回はイ・ビョンホンが演じているが能力の厄介さと追跡の執拗さは健在。
本来ありえない時間軸で登場し、視聴者を驚かせる。
その後は『2』同様の執拗さでカイルら一行を追跡、戦闘時には自分の一部を使って新たな技を披露し、如何に厄介な能力を持った恐るべき存在であるかを改めて視聴者に見せつけてみせた。
が、以前に襲撃され特性を把握していたサラとT-800(ガーディアン)が襲撃を見越して対策を用意していたため、T2に比べてあっけない形で撃破されてしまった。
以下見せつけた技と撃破方法について未視聴の方のためにステルス。
逃走するサラ達が乗った車に自身の体の一部を付着させ、それを発信機変わりに彼らの位置を特定。居場所に乗り込んだ瞬間に自分の一部を投げ槍に変化させてガーディアンに投げつけ、壁に貼り付けにして拘束してしまう。更に放置されていた撃破されたT-800に自分の一部を投与し、損傷個所を擬態により修復することで再起動させ、サラとカイル抹殺のために共闘した。が、体全てがCPUの塊同然の機体であるという特性を突かれ、サラに誘い込まれた部屋に仕掛けられていた強酸性の液体を浴びせられてしまう。浴びれば浴びるほど体が破壊される最悪の事態に陥り、まともな人間型の輪郭さえ保てなくなりつつもサラらを襲おうと足掻いたものの、駆けつけたT-800に拘束されて強酸シャワーに再度漬け込まれて遂に体中が溶解・ターミネイトされた


wiki篭り「何があった?」

「いや、何も…」

「ところで…いい追記・修正をしているな」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/