&font(#6495ED){登録日}:2011/11/19(土) 02:03:46 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- アイスランドはヨーロッパ北西部に位置する共和国。首都はレイキャビク。 面積は北海道よりやや大きい10万平方キロメートル、人口は約32万人。 正式名称はRepublic of Iceland、現地の言葉ではLydveldid Island。 どちらも「&font(#afdfe4){氷の地}」という意味で、日本語でも「氷島」という表記がある。 身も蓋もない書き方だが、名前の通り&font(#afdfe4){氷}と&font(#ff0000){火山}ばかりの国の為あながち間違ってはいない。 …が、この名称の為に殆ど植民に行く人が居なかったとか。 【アイスランドの歴史】 元々は無人島だったが、バイキングが入植を開始し930年に「アルシング」という議会を開設。 これが世界初の民主議会であり、アイスランドの誇りとなっている。 あれ?[[サンマリノ]]… 同じく11世紀からノルウェーやデンマークの支配下に置かれるが、19世紀に独立運動が盛んになり1918年にアイスランド王国として独立。 ただし、国家元首は&font(#ff0000){デンマークの国王}だった(今のカナダやオーストラリアみたいな感じ)上に、外交もデンマークが行う事実上の半独立国だった。 第二次世界大戦では一時期デンマークが総統閣下率いるナチス・ドイツに征服されるが、 アイスランドは英米軍が占領した為に被害を免れ、1944年にアイスランド共和国として完全独立を果たした。 1980年には世界で初めて直接選挙で女性のフィンボガドディル大統領が誕生(大統領代行や副大統領からの昇格なら70年代から存在していた)。 やはりアイスランド人の誇りとなっており、「フィンボガドディル大統領が言うには…」というのがアイスランド人の口癖になったとか。 ちなみに、現在の首相は&font(#ff0000){レズビアン}で女性のパートナーがいる。 【アイスランドの外交】 保護国だった過去が有るにもかかわらず、IWCを脱退し&font(#0000ff){独自に捕鯨を強行したり、} タラ漁を守る為に非武装国家なのに&font(#ff0000){沿岸警備隊で大英帝国海軍に立ち向かったり}と中々アグレッシブな外交を行っている。 こんな無茶な外交が出来るのは&font(#ff0000){アメリカとソ連(ロシア)の中間地点}という地理的要因のお陰だが。 資源に乏しい国の為、金融や不動産で富を成し、2006年には一人辺りの国内総生産が世界第五位という繁栄振りを見せていた…が、 2008年のサブプライムローン問題で一気に経済状況は悪化。 国内の銀行は次々に国営化され、公的資金が導入された…が、海外の預金者の分まで税金で負担する事に国民が大反対。 大統領「もう判断するのやだぉ…拒否権発動して国民投票にかけるぉ」→ 国民「無理無理無理無理!払いたくない!否決します!」→ イギリスとかオランダとか「おい!俺達はアイスランドの銀行に預けてる自国民の預金を肩代わりしてんだぞ!払え払え!」 という最悪の事態になってしまった。 2009年には&font(#ff0000){マクドナルドが撤退}という異例の事態になった。 なお、この騒動を機に、 それまで「EUに入んなくても景気いいから余裕ッスよwwww」という方針だったアイスランドが「い…EU様っ…加盟させて下さいっ…[[ぐふっ…>ぐふっ(断末魔)]]」に転換している。 追い討ちをかけるように2010年には&font(#ff0000){火山が大噴火}。同国のみならず世界中の航空路線に影響が出た。 次から次へと襲いかかる危機を通じて、ついに憲法改正を行うための国民議会が選出された。 522人の立候補者から無所属の25人の市民が選ばれ、新憲法の草稿を国会に提出した。 銀行は国有化され、民間銀行によって作り出された借金の返済はしないことが決定。 そして2年後…… &font(#ff0000){国民に対して住宅ローンを免除し、国債の格付けを投資適格まで引き上げるのに成功したのである!!} これがいかにすごいことかおわかりだろうか?要するに、 &font(#ff0000){「お前らが勝手につくった借金なんて、ビタ一文払うか」}と宣言し、実際にそれを実行してしまったということである。 無血革命を成功させられたのはもしかしたら、「アルシング」の伝統のおかげかもしれない…… 【アイスランドの文化】 ○何と、アイスランドの98%が&font(#ff0000){アイスランド人}。 ほぼ「アイスランド国民」=「アイスランド人(民族)」である。 ※ただし、ゲイル・ホルデ元首相のような外国人のハーフ(元首相の父はノルウェー人)も存在する。 ○名字という制度は存在せず、男性は父の名の後に「〜ソン」、女性は「〜ドディル」をつける。 つまり、「メイデンの息子のアナル」ならば「アナル・メイデンソン」、「メイデンの娘のアナル」ならば「アナル・メイデンドディル」。 「ヨハン・ヨハンソン」という名前の歌手や「ビョルン・ビョルンソン」というナチスに身を投じた義勇兵もいる。 しかしこの命名法は誰の子孫かがわかりにくいという問題をはらんでいる。 さらに人口の2/3は首都レイキャビクとその周辺に住んでいることもあって、街ですれ違う見知らぬ人の大半は少なくとも遠い血縁関係である可能性は高い。 つまり、&font(#ff0000){「予期せぬ近親相姦」}を招く可能性が高いのだ。そのため、&font(#ff0000){「予期せぬ近親相姦」}を回避するアプリが人気なんだとか。 そのレビューの中には、&font(#ff0000){&bold(){「もっと早く入手できていたら、実家におばを連れて帰ることにはならなかったのに」}}という、 どこから突っこんでいいのかわからなくなるようなものも…… ○アイスランド人は&font(#ff0000){妖精を信じる確率が世界一}で、各家庭の庭に&font(#ff0000){妖精用の家があったり}、 「道路工事中に妖精の住処に入ったら、&font(#ff0000){直ちに工事を止める事}」という法律がある。 おかげで外国人から見たら、「何でこんなに道路が入り組んでんだよ」とか不便な道があったりする。 アイスランドはキリスト教化がヨーロッパの中でも最も遅く、さらにキリスト教化後も以前からの信仰が根強く残っていたのも大きいかもしれない。 おかげで大陸ではほぼ全滅していたゲルマン伝統の伝説や信仰についての記録が残っている。 ○ノルウェーやスウェーデン同様、バイキングの子孫が産んだ素晴らしい国という事はかなりの自慢らしく、 外国人が「アイスランド…知らない。どこ?」と聞くと相当なショックだそうだ。 だが&font(#ff0000){他の北欧諸国との連帯感は無い}というか、外国人に対する警戒感が強い。 ○小国で人口が少ないからか、首都の住民同士が顔見知りという事が多く、「自分もいつかは出れる」という理由でテレビの視聴率は高い。 ○国民性は真面目で独立心旺盛だが、商売が下手なのかサブプライムローン問題以前から&font(#ff0000){倒産する会社が多い}。 ○外来語はそのまま取り入れる事なく、全てアイスランド語に訳すという文化のため、 例えばテレビは「Television」ではなく「sjonvarp(sjon=見る+verpa=投げる…投影機)」となる。 ただし、学校ではデンマーク語と英語を教える為に「television」でも勿論通じる。 【著名なアイスランド人】 〇ビョーク(歌手) 〇ウラジミール・アシュケナージ(音楽家) ※国籍はアイスランドだが、人種はロシア人で現在はスイス在住。 追記・修正よろしくお願いします。 Vinsamlegast lagadu tad og batt. #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)} #openclose(show=コメント欄){ #areaedit() - 無血革命について追記しました。しかし、まとめるの大変だ…立て主さんのセンスや知識は素晴らしい -- 名無しさん (2013-11-10 20:58:28) - 台詞回しというか言葉選びが上手いなあ。良い項目だ -- 名無しさん (2013-11-19 17:43:09) - こういう項目はいいよな 本家wikiより分かりやすいしね -- 名無しさん (2014-02-20 19:30:14) - ハンドスプリングスローだ! -- 名無しさん (2014-02-22 08:27:01) #comment #areaedit(end) }