「重火器全般2」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
重火器全般2」を以下のとおり復元します。
#contents
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**翼安定式ロケット弾がなかなか実用化されなかったのは何故でしょうか?
翼安定式ロケットが実用化できなかったのは、推定ですが、バランスのとれた
翼を胴体に取り付けることが難しかったからではないか、と思います。
少しでも取付位置を狂わせると、弾道が明後日の方向に飛んでいきますから。
#right(){(48:眠い人 ◆gQikaJHtf2)}

**リコイルスプリングと駐退復座機との違いは?
リコイルスプリングは連射砲において、後退した遊底(機構によっては途中まで銃身も一緒)を元に戻す装置。
その際、同時に次弾も装弾する。
駐退復座器は単発砲にでも適用できる仕組みで、発射の反動で砲全体が後ろに下がるのを制御する仕掛け。
これがないと砲を発射するたびに車輪付き砲座ごとコロコロ後ろに下がってしまい、また発射位置まで戻して角度や方向を
調整しなければならない。帆船時代の艦砲は、滑車とロープで車輪付きの砲をコントロールし、後退する距離を
制限すると同時に、素早く元の位置まで復帰させることができた。これが駐退復座器のはじめと言えるでしょう。

それから進化して、砲座は動かず、その上で砲全体が発射時の反動で後退、復座するようになった。
滑車とロープの替わりに、油圧シリンダーと空気室と弁などが使用されるようになった。
外見上動いているのは砲身だけのように見えるが、発射システム全体が砲座の上で後退するのが普通です。
これによって砲の角度や方向を保ったまま、砲の後退、復座ができるようになった。
後退させずに反動を受け止めるには大きな質量と頑丈な構造が必要だし、砲の方もそれに叩きつけられるわけだから
頑丈にする必要があり、とにかくやたら重くなるので実用的でない。後退させることで加速度を分散し、
構造負担を減らすと同時に、発射効率は落とさず、コンパクトな構造に作り上げるのが駐退復座器の目的。
#right(){(295:231)}
**何で現代の野砲には最小射程があるのでしょうか? 
まず第一に、直接射撃モードで使用すれば、最小射程はなくなります。 
まあ、砲弾の安全装置解除に必要な距離はありますが、起爆しなくて当たればそれなりに痛いし。 

それなのに最小射程が表示されている場合は、榴弾砲では間接射撃がデフォルトだからです。 
使用される装薬の最小単位を装填し、間接射撃における最小射程に(通常は最大仰角に) 
射撃したときに、砲弾が落ちてくるところが最小射程距離。 

装薬を勝手に削ったりすればさらに短くはできるでしょうが、そんな変なことはしないので、 
最小装薬時の射程距離を表示します。 
#right(){(672:system ◆systemVXQ2)}
**沿岸砲は地対艦誘導弾の登場によって廃れたのでしょうか? 
沿岸砲はまだ残ってる。この前砲撃事件があった北朝鮮のあれも運用的には沿岸砲。 
固定式の大規模な沿岸砲塔が無くなったのは大砲の陳腐化。 
#right(){(683:629)}
**旧式の後装砲、日本ではいわゆる仏郎機の、当時の前装砲に対する威力・射程は具体的にどの程度劣っていたのでしょうか
西洋の話か日本の話かどっちが聞きたいのか分からんけれど…
近代以前の兵器を、今の大量生産品みたいに総括的に性能を云々出来ませんて。

何しろ「大砲親方」がそれぞれ勝手に自分の流儀で作ったものを、本人が戦場でぶっ放してたわけで。
基準となる性能みたいなものが存在しない。それこそ口径40センチ、砲身長5mみたいなものもあれば、
口径1cm、砲身長2mみたいなものもある。砲弾と砲身の隙間だのなんだのも、砲の数だけ違いがあった。
ミラノのスフォルツァ城に15世紀にあった装填用具は二百種類を超えていたとかいう話もある。
一個一個全然違う物を「どの程度」なんて語れないわけよ。
当然大きな隙間がある以上、同規模の前装砲より劣っていたことは明らかだろうけど。
#right(){(284:897)}
**なんでロケット砲=面制圧兵器なんですか?
一番大きいのは同時に沢山撃てるから。例えば自走砲はちょっと
撃ったら移動してしまうことが多い。ことに打ち返されると思っている
ときはそう。(逆に打ち返されないと思えば腰をすえて車体後部のドアを
開けて、砲弾を外に並べて準備して撃つけど。)
そんな自走砲を確実に撃破するには時間をかけて沢山の砲弾を撃ち込む
よりはロケット砲で一斉にある程度広い面積を覆うように攻撃して
どれかの弾の破片が当たるだろうと期待するほうが良いから。

ちなみに榴弾砲の場合も数門が組で撃つといえば撃つのだがロケット砲
なら瞬間的には複数の榴弾砲が一斉に撃ったのと同じ効果が得られる。

しかし最近はロケットといいながらもGPSなどを利用して実質的には
誘導できるものも出てきつつある。砲弾についても誘導砲弾が開発
されるなどしている。また、カーゴ弾というのがあり、これは
砲弾の中に子弾を沢山積み込み目標の上空で放出して広い面積に撒く
のを狙ったもの。

GPSによる誘導については爆弾についても同様で
JDAMなどがその例。誘導爆弾なんだけどレーザー誘導爆弾よりも安価。
#right(){(280:155-161)}
**機関砲の復座機というのは実際、どのくらい有効なのでしょうか?
>発射の反動による砲身後退で、弾薬の装填を繰り返す機関砲ってあるのでしょうか?
砲身だけ後退しても、発射済み薬莢の抽出と次弾の装填はできません。
どこかの時点で遊底が薬室と分離し、後退する必要があります。
砲身の後退は反動の低減や遊底分離機構の作動のために行われ、そのような機関砲は珍しくありません。

復座機、つまり駐退機は反動を吸収して(正確には時間的に分散して)
小さなプラットフォームでも運用可能にする、あるいは連射時のぶれを防ぐ働きです。
後退した遊底を元に戻す復座機構(通常はスプリング)とは無関係なので機関砲の作動システムとは関係ありません。

正確に言うと、反動で後退しようとする砲全体の動きを緩やかに止めるのが駐退機。
止めたあと元の位置に戻すのが復座機です。
いずれにせよ、連射機構とは関係なく、単発砲でも使用されます。
ただし、駐退機の効きが反動型の機関砲の作動に影響を及ぼす可能性はあります。

駐退機、復座機について詳しく説明してあるサイトがありました。
http://sus3041.web.infoseek.co.jp/contents/gun_meca/recoil_runout.htm
反動の強い砲を運用する際に必要な物であり、重量のある車両に搭載した
比較的小口径の砲には必要ない、という事情もあります。
#right(){(280:482-490)}
**外部動力の機関砲は確実に動作するといわれていますが、普通のガス圧とかで動く機関砲(BTRの機関砲)とかは信頼性が低いんですか?
十分実用可能な信頼性は持っていますが、不発弾の発生があれば必ず人が
レバーなりなんなりを操作して不発弾を抽出し、次弾を装填しなければなりません。
航空機であれば、パイロットと機載機銃の間にそのようなメカニズムが必要になります。
また不発弾による作動停止を警告する装置も必要になります。

同等以上に問題なのは、ガス圧を使用する場合、ガスが流れるシリンダーに
火薬のカスがたまり、発射速度が落ちたり止まったりしてしまうことです。
点検と整備が必要になります。また、発射速度を変えようとするとガス圧の調整が必要となりますし、
ガス圧は遊底の重さ、復座バネとのバランスを取らねばなりませんから、単に圧を変えるだけでは
作動が不安定になることもあります。

一般に反動にせよ、ガス圧にせよ、内部動力で連射する機関砲は反動(ガス圧)、遊底の重さ、バネの強さを
巧妙にバランスさせ、最適化して確実な動作と速い発射速度を得ます。弾薬を少し変えても作動が変わるので、
そのような心配のない外部動力に比べて設計やアレンジが面倒になり、ファミリー化もたいへんなのです。
#right(){(280:601)}
**復座機付きの大砲の後座距離って何を基準に決められているんですか?
薬莢を排出するのに、最低でも使用する薬莢の全長分は後退しなければなりません
従って薬莢の全長と閉鎖機の復帰に必要な距離、
発射の衝撃を充分に減衰するため駐退器の動作距離
これらを参考に後座距離を設定します
#right(){(279:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)}
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