Assoluto Racing は、独特の香りを放っています。
それが 平凡で単調な香りなのか、上品で奥深い香りなのかは、プレイヤーの感じ方によるでしょう。
なぜ筆者は 突然 匂いについて語り始めたのでしょうか。
それは、Assoluto Racing が 五感で楽しむゲームだからです。
そこでこの記事では、その中の
聴覚
に絞って、
「開発者の "音" へのこだわり」
を、独自の解釈も踏まえてご紹介します。
Assolutoで流れるオリジナルBGMは、筆者が知る限り 10曲が公開されています。
それら全ては、ジャズ風の滑らかな音楽です。
最新のレーシングシミュレータともなれば、オーケストラやEDMをチョイスしそうなものですがね。
ただ、このチョイスが 独特な香りを放つ要因のひとつなのでしょう。
特に、リリース当初から一切変更が加えられていない、「
OST-Dealership-Julien Mt
」は、最もお淑(しと)やかなBGMです。
また、2020年のアップデートで突如廃止となった「
OST-Home-Julien Mt
」は、古参勢にとって「あ~これか」となるはずです。
実際、この曲のコメント欄には、この曲を評価し懐かしむ声が過半数ありました。
ファミ通Appのインタビューには、
開発、UI、コースのモデル、音楽までひとりで作りました。
と語っています。
そこまで基礎からつくり上げたのならば、こだわりというものを存分に盛り込んだのでしょうね。
筆者が思う、ジャズ風のオリジナルBGMがプレイヤーに与える効果とは、ずばりギャップです。
ゆったりとした空間的な音楽から一転、エンジンならびに機械の音とともに 0.01秒を攻める、時間的な世界へと変化するのです。
これほど上品なレースゲームに、今まで出会ったことはありますか。
Julien Mairat氏。こだわりは、BGMだけに抑えきれなかったようです。
Assoluto Racingでは、クルマ と あなた と サーキット だけの世界を完成させるために、雑音が精密に作られています。
内燃機関で起こる爆発からなる、エンジン音。
タイヤと路面の摩擦からなる、スキール音。
過給機のバルブ開閉からなる、バックタービン。
すべてが雑音です。
実際に走行した動画を貼っています。
追記:どうしても動画圧縮による音質劣化があるので、実際にあなたがAssolutoで走行すると良いと思います。
ちなみに、スマホの純正スピーカーやイヤホンで聴くよりも、ゲーム用にチューンされたワイヤレスイヤホンで聴いた方が面白かったですよ。
それでは、耳が痛くならない程度に 音量を上げて、是非Assolutoのオトを楽しんでください。
筆者。今までは 走行に集中するあまりに、サウンドの造りこみには気が行きませんでした。
シフトダウンも違和感ない滑らかさで、現実感があります。エンジンの吹き上がりも細かく、コンピュータ的機械音ではなく、油くさい機械音に仕上がっています。
改めてそれらに注目。いや、注耳してみると、また新しいAssolutoの顔が見えましたね。
Assoluto Racingには、ご存知の通り180を超えるリアルマシンが収録されています。それらのオトは、更新ごとに改善されています。
あなたが それを体感するのに要する時間は、アプリ起動から1分足らず。
車は、機械。
スマホも、機械。
でもそこには、開発陣の汗臭さが染みついています。
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