シークレットムーン

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シークレットムーン - (2017/02/23 (木) 14:08:31) のソース

&bold(){secretmoon}
&ref(https://x.boardgamearena.net/data/themereleases/170220-1050/games/secretmoon/170220-1941/img/game_box180.png)
[[BGAでプレイ>https://ja.boardgamearena.com/#!gamepanel?game=secretmoon]]

#contents
*ゲーム画面
&ref(シークレットムーン全体s.png)

*目的
「姫」「旅人」「僧侶」と「大臣」「兵士」のチームに別れ、それぞれのチームに定められている特定の勝利条件を目指す。ただし、お互いの正体が最初は隠匿されている。いわゆる正体隠匿系ゲーム。-以下フレーバーテキスト(公式からの引用)

ここではない場所、今とは違う時代、とある小さな王国に一人の姫がいました。少し内気なその姫は本を読むことが大好きで、いつも城の尖塔にある図書室に篭っては様々な物語や学術の本を読み、城の外、遥かな世界を夢見ていました。

ある時、ふとしたきっかけで、旅人から姫の元へ一通の手紙が届けられました。その手紙には、熱烈な愛の言葉や姫の美しさを称える美辞麗句が並んでいたわけではありませんでしたが、姫の心を動かすに十分な内容が書かれていました。

「私は、あなたのお噂を聞いて、遥か遠くの国からここまで旅をしてきました。
よろしければ、あなたのお顔を拝し、ここにたどり着くまでの物語を献じたく思います。」

姫は意を決すると、一通の手紙をしたため、優しい女僧侶に託しました。
「次の新月の夜、城の裏庭の門の鍵を開けておきます。庭園の卓にて、わたくしにあなたの物語をお聞かせいただけますか」

ところが、この経緯を耳にしたものがいました。城の大臣です。姫に最良の婿を迎えたいと願う彼は、どこの馬の骨とも知れぬ旅人に姫の心を奪われることを恐れ、密かに兵士達を集めて警備を命じました。
果たして、姫と旅人は大臣と兵士の警備をかいくぐり、語らいの時間を持つことができるでしょうか。

*画面説明
&ref(画面説明s.png)
1:自分です。名前がついているその他のスペースは他プレイヤーです。左側のカードが人物カード、右側のカードが行動順カードです。
自分が持っているカードにマウスカーソルを合わせると、内容を確認できます。他プレイヤーのカードにマウスカーソルを合わせると、裏向きのカードにカーソルを合わせた場合はサマリーを確認できます。表向きのカードにカーソルを合わせると内容を確認できます。
2:NPCです。常に真ん中にあります。
3:上から、現在のゲーム数、捨て札山、現在のラウンド数です。捨て札山は左側が人物カード、右側が行動順カードの捨て札山です

*ゲームの流れ
本来、このゲームは1ゲームが非常に短時間で終わります。BGAでは、1ゲームを数回繰り返します。規定回数のゲームを行い、最終的に最も勝利点を多く得たプレイヤーが勝者となります。
1回のゲームは3ラウンドで構成されています。ゲーム開始時に各プレイヤーに役割が書かれている「人物カード」が配られます。配られた役割によって、プレイヤーは「姫チーム」と「大臣チーム」の2つのチームに分かれます。
1ラウンドでは各プレイヤーが1回ずつ手番を実行します。全プレイヤーが1回ずつ手番を行ったら1ラウンド終了です。3ラウンドが終了するか、どちらかのチームが特定の勝利条件を満たせば1ゲームが終了します。そして、新たなゲームを開始します。
規定回数のゲーム数を行い、最も多くの勝利点を得たプレイヤーが勝者となります。

*ルール
・ゲーム開始時のセットアップ
ゲーム開始時に8枚の人物カードがシャッフルされ、各プレイヤーに1枚の人物カードが秘密裏に配られます。残りのカードは全て中央に置かれます。中央に置かれたカードはNPC(いわゆる中立プレイヤー)のカードとして扱います。
&bold(){人物カードの内訳は姫、旅人、大臣、僧侶は1枚ずつ、兵士が4枚です}。
基本的に誰にどのカードが配られたのかは分かりませんが、&bold(){「姫」と「旅人」の人物カードが配られたプレイヤー同士はお互いの役割を知ることができます}(「大臣」と「兵士」や「僧侶」は自分以外のプレイヤーの役割については何も分かりません)。ただし、プレイ人数によっては「姫」か「旅人」の人物カードのどちらかが欠けていたり、どちらも欠けているという場合があります。
&bold(){(5人プレイの場合)}
人物カードをシャッフルする前に4枚の兵士と1枚の僧侶カードがシャッフルされ、その中からランダムに1枚が取り除かれます。残った4枚のカードに大臣、旅人、姫を加えて7枚の人物カードをシャッフルし、各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
その後は通常通りにセットアップが行われます。

**チーム
配られた人物カードによって、次のようにチーム分けされます。
それぞれのチームには個別に勝利条件が設定されており、各チームはこの勝利条件を満たすことを目指します。チームの勝利条件が満たされれば、そのチームの所属プレイヤー全員が1勝利点を得られます。

&bold(){・姫チーム}
&ref(姫.png)&ref(旅人.png)&ref(僧侶.png)
姫、旅人、僧侶が姫チームとなります。
姫チームに設定されている勝利条件は次の2つです。
&bold(){1}.第3ラウンド終了時まで姫が捕まらない、かつ、姫・旅人の両方が公開されない
&bold(){2}.大臣が捕獲される 

&bold(){・大臣チーム}
&ref(大臣.png)&ref(兵士.png)
大臣、兵士が大臣チームとなります。
大臣チームに設定されている勝利条件は次の2つです。
&bold(){1}.姫と旅人の両方が公開される
&bold(){2}.姫が捕獲される

**プレイ
1ゲームは3ラウンドで構成されています。ラウンドは次のように進行します。

Ⅰ.行動順カードが各プレイヤーに1枚ずつ配られます。残った行動順カードは捨て札山に裏向きで捨てられます。
Ⅱ.行動順カードに示された数字が小さい順に、各プレイヤーは順番に手番を行います。自分の手番になったら次の7個のアクションのうち1つを選んで実行します。アクションの実行が終わったら行動順カードを捨て札山に捨てます。
&bold(){実行可能なアクション:}
&bold(){・観察}
&bold(){・質問}
&bold(){・指名}
&bold(){・隠れる/かばう}
&bold(){・妨害}
&bold(){・捕獲}
&bold(){・パス}
Ⅲ.全てのプレイヤーが1回ずつアクションを実行したら1つのラウンドが終了します。再びⅠ.に戻り、ラウンドを繰り返します。

これを第3ラウンドが終了するまで繰り返すか、どちらかのチームが勝利条件を満たしたらゲーム終了となります。

&bold(){(BGAでの操作上の説明)}
アクションを実行するときには、まず、対象とするプレイヤー(自分やNPCも含む)をクリックして選びます(黄色い丸の部分をクリックすれば選べます)。
その後、画面上部に下図のような青いボタンが出るので、実行したいアクションをクリックして選んでください。
&ref(アクション.png)


*アクションの詳細
実行できるアクションの詳細を説明します。

**観察
他プレイヤーの人物カードもしくは中央にある人物カードのうち1枚を秘密裏に確認する。見たカードには自分の色の「目」のマーカーが置かれます。
確認した人物カードの内容を他の誰かに教えてはいけません。
&ref(目.png)
この画像のようなトークンが置かれます。色によってどのプレイヤーが見たのかが分かります。

**質問
他プレイヤー1人を指定し、そのプレイヤーに「そこにいるのは何者か?」と質問する。
質問されたプレイヤーは自分の役割に応じて次のように返答しなければいけません。また、質問されたプレイヤーがどの返事をしたのかを示すマーカーが置かれます。
「姫」と「旅人」:何もしゃべらない。この返事をしたプレイヤーには姫チームのマーカーが置かれる。
「大臣」:「バカもん!わしは大臣じゃ!」と返事をする。この返事をしたプレイヤーには大臣チームのマーカーが置かれる。
「僧侶」と「兵士」:「やぁ、ご同輩!」と返事をする。この返事をしたプレイヤーには大臣チームのマーカーが置かれる。
&ref(無題2.png)
青が大臣チームのチームマーカー、赤が姫チームのチームマーカーです。

**指名
他プレイヤーもしくは中央にある人物カード1枚を指定し、その役割を宣言する。
宣言した役割とカード内容が一致していた場合、「宣言を受けたプレイヤー」の人物カードが公開される。
宣言した役割とカード内容が異なっていた場合、「宣言をしたプレイヤー」の人物カードが公開される。この場合、「宣言を受けたプレイヤー」の人物カードが公開されることはありません。
なお、既に自分の人物カードが公開されているなら、特にペナルティーは受けません。
中央にある人物カードに対して「指名」アクションを実行する場合は、「宣言をしたプレイヤー」が中央のカードを秘密裏に確認し、当たっていた場合はそのカードを公開します。ハズれていた場合は自分のカードを公開します。

**隠れる/かばう
このアクションは第3ラウンドでは実行できません。
プレイヤー(自分やNPCも含む)1人を指定し、守ります。ラウンドが終了するまで、指定されたプレイヤーは全てのアクションの対象として選ぶことができません。なお、隠れる/かばうアクションを実行したプレイヤーが途中で捕獲されても、守らているプレイヤーはラウンドが終了するまで守られたままです。
&ref(守られた状態.png)
守られているプレイヤーの人物カードはこのように横向きに表示されます。

**妨害
行動順カードを持っている他プレイヤー1人を指定します。指定されたプレイヤーは行動順カードを捨てなければいけません。ただし、このアクションを実行したプレイヤー(=指定をしたプレイヤー)は自分の人物カードが公開され、行動不能になります(=捕獲されます)。
・指定されたプレイヤーがまだ当該ラウンドで手番を実行していなかった場合
指定されたプレイヤーが持っている行動順カードは捨てられ、そのプレイヤーは当該ラウンドで手番を実行できません。この場合は捨てられる行動順カードは裏向きに捨てられます。
・指定されたプレイヤーが「待機(パス)」アクションを実行していた場合
指定されたプレイヤーが持っている行動順カードは捨てられます。この場合は捨てられる行動順カードは表向きです。

**捕獲
兵士はこのアクションを実行できません。
既に表向きになっている人物カード1枚を指定します。その人物カードを持っているプレイヤーを捕獲します。

**パス
このアクションを実行した場合、そのラウンドでは何もできません。その代わりに、次ラウンドで使用する行動順カードを捨て札山から1枚自由に選んで確保します。選んだカードは全プレイヤーに公開されます。
このアクションで行動順カードを確保したプレイヤーには、次ラウンド開始時に行動順カードは配られません(既に行動順カードを持っているので)。ただし、次ラウンドが開始される前に確保した行動順カードが「妨害」アクションによって捨てさせられた場合は、通常通りに行動順カードが配られます。
&ref(パス状態.png)
パスして獲得した行動順カードは、この画像のように横向きに表示されます。

**捕獲について
いわゆる脱落のことです。
妨害アクションを実行したり、捕獲アクションを実行されることによってプレイヤーが捕獲されることがあります。捕獲されたプレイヤーの人物カードは公開されます。さらに、捕獲されたプレイヤーはそれ以降ゲーム終了まで、一切の手番を実行できません。
ただし、ゲーム終了時に自分が所属していたチームが勝利すれば、途中で捕獲されていても勝利となります。
例えば、自分が兵士で途中で捕獲されていたとしても、大臣チームが勝利すれば自分も勝者となります。
&ref(捕獲状態.png)
捕獲された人物カードはこの画像のように上下が逆向きに表示されます。

*ゲーム終了
次の4つの条件のうちどれか1つが満たされたら即座に1ゲームが終了します。
&bold(){・第3ラウンドが終了する(姫チームの勝利)}
&bold(){・大臣が捕獲される(姫チームの勝利)}
&bold(){・姫が捕獲される(大臣チームの勝利)}
&bold(){・姫と旅人の両方が公開される(大臣チームの勝利)}

第3ラウンドが終了するか、大臣が捕獲されたら姫チームの勝利です。人物カード「姫」「旅人」「僧侶」を持っていたプレイヤー全員が勝利です。
姫が捕獲されるか、「姫」と「旅人」の両方の人物カードが公開されたら大臣チームの勝利です。人物カード「大臣」「兵士」を持っていたプレイヤー全員が勝利です。

勝利したプレイヤーはそれぞれ1勝利点を獲得します。

そして、新たなゲームを開始します。

テーブル作成時のオプションで3ゲームマッチ、5ゲームマッチを選べます。それぞれの規定回数のゲームを行い、全ゲーム終了時点で最も勝利点を多く得ていたプレイヤーが勝者です。

*重要なルール
このゲームではアクションを実行する時などを除いて、基本的にしゃべってはいけません。なぜなら、暗い夜の庭園で姫と旅人は大臣や兵士に見つからないようにお互いを探しています。大臣や兵士もまた、秘密裏にに2人を探しているのです。声を出しては見つかってしまうでしょう。
また、自分だけが知ることのできた情報を公開したり、他プレイヤーに「このアクションをした方がいいのでは?」などのような相談などもしてはいけません。
ただ、これはあくまでルールです。仲間内でやるならばゲーム性が失われない範囲でワイワイやるのがいいと思います。

*追加カード:盗賊
&ref(盗賊.png)
テーブル作成時に、オプションとして新たな人物カード「盗賊」を1枚追加することができます。
盗賊は「姫」、「大臣」のどちらの陣営にも属さない、いわゆる「第3勢力」のカードとなります。
・盗賊の勝利条件
盗賊の勝利条件は「&bold(){姫チーム、大臣チームのどちらかが勝利したとき、盗賊自身が捕獲されていない(=脱落していない)}」です。この条件が満たされたとき、本来の勝利チームの勝利は無効になり、盗賊の人物カードを持っていたプレイヤーだけが1勝利点を獲得します。
・盗賊に関するアクション
盗賊は「隠れる/かばう」アクションと「捕獲」アクションは実行できません。
盗賊は「質問」アクションをされたとき、「…」か「バカもん!わしは大臣じゃ!」のどちらで答えるかを選択できる(つまり、姫か大臣のどちらかのフリができる)。そして、返事に応じたチームマーカーが置かれる。
&bold(){兵士は通常は「捕獲」アクションを実行できませんが、盗賊に対してのみ「捕獲」アクションを実行できます。他のプレイヤーには実行不可}。なお、兵士以外のプレイヤーも盗賊に対して「捕獲」アクションを実行できます。
・盗賊を加えた場合のセットアップ
兵士を加える場合は6人以上でなければいけません。
&bold(){(6人でプレイする場合)}
人物カードをシャッフルする前に盗賊、僧侶、4枚の兵士カードがシャッフルされ、その中からランダムに1枚が取り除かれます。残ったカードに大臣、旅人、姫を加えて人物カードをシャッフルされ、各プレイヤーに1枚ずつ配られます。
その後は通常通りにセットアップが行われます。
&bold(){(7人以上でプレイする場合)}
全ての人物カードがシャッフルされ、通常通りのセットアップが行われます。

*役割ごとのアドバイス
**姫
&ref(姫.png)
姫は姫チームで最も重要な役割です。姫が捕獲されれば姫チームは負けてしまいます。大臣チームは姫を全力で探すので、「旅人」以上に正体を隠す必要があります。ただし、姫を捕獲できるのは「大臣」だけです。もし正体がバレてしまっても、諦めないでください。自分自身を守ることで時間を稼ぐことができます。
**旅人
&ref(旅人.png)
旅人は捕獲されてもすぐには負けとはなりません。そのため、姫よりは身軽に動くことができるはずです。旅人は、唯一誰が姫であるのかを知っています。つまり、残りのプレイヤーはほとんど大臣チームです。そのため、他プレイヤーを捕獲することに力を入れるとよいでしょう。しかし、旅人と姫の両方が捕獲されてしまったら姫チームは負けてしまいます。大胆に動きたいのであれば、姫の正体を隠しておかなければいけません。そんなときは、あえて姫のプレイヤーのカードを確認し、他プレイヤーの目を欺くのもよいでしょう。
**大臣
&ref(大臣.png)
大臣チームで最も重要な役割です。捕獲されることなく姫チームを攻撃できる唯一の役割ですが、あまりにも何度も攻撃を行っていると姫チームから目をつけられることになるでしょう。初めは様子を見ながら慎重に動きたいかもしれませんが、もし見つかってしまっても、味方の兵士が守ってくれることを信じて姫と旅人を見つけるために積極的に動いてくのもよいでしょう。
**兵士
&ref(兵士.png)
兵士は能力的には弱い役割です。見つけられ次第捕獲されることでしょう。しかし、恐れることはありません。あなたは1人ではありません。時には自分を犠牲にする勇気も必要です。
**僧侶
&ref(僧侶.png)
僧侶は姫チームの3つ目の役割です。質問された時には兵士と同じ答えを返します。あなたは姫の正体をを隠すために場をかき乱したり、旅人を装って兵士を捕獲するのがよいでしょう。僧侶はこのゲームにおいて最も重要な役割かもしれません。
**盗賊
&ref(盗賊.png)
盗賊は特殊な役割です。盗賊が捕まらない限り、どちらのチームも勝つことができないので、あなたのことを全員が探すでしょう。あなたができるのは基本的には両チームの重要人物になりすますことだけです。しかし、1つだけ大きな切り札があります。それは、姫や旅人を見つけて公開することで大臣チームの勝利条件を満たすことで、あなたは勝利を奪うことができるでしょう!