マルコポーロ2:大いなる帰還
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BGAでプレイ
訳語は個人で訳したもので、実際のゲームと異なる場合があります。
導入
もしあなたが前作のルールをご存知であれば読み飛ばしても問題ない箇所があります。変更があった箇所または新規ルールについて言及している箇所にはダイヤマーク(◆)を付与しています。
『マルコポーロ2:大いなる帰還』は『
マルコポーロの旅路』のその後の物語を描いています。北京に到着後、カーンに仕えて西に戻り、富と名声を求めて帝国の最果ての地を目指します。
マルコポーロ2は、
マルコポーロの旅路を基に再構成されたゲームです。オリジナルの拡張ではありません。この新しい旅は、いくつかの新しいアクション、得点ルール、既存の資源に加え新しく登場したヒスイで、未知のゲーム体験をもたらします。
マルコ・ポーロの不朽の遺産を手にし、目的を新たにして古い道をもう一度探求するか、さらに西へ進んで新しい道を開拓するのもよいでしょう!
セットアップ◆
- 都市ボーナスカード(「!」が描かれた収入を表すタイル)置き場がある都市に、都市ボーナスカードを無作為に置きます。
- 交易所ボーナスカード置き場がある都市に、交易所ボーナスカード(かまぼこ型の先着ボーナスを表すタイル)を無作為に置きます。
- 契約タイルを置くスペースがある都市に、契約タイルを(1都市につき2枚)ランダムに配置します。
- ①マーケットの下段に、品物群が2箇所かかれた横長のタイルを配置します(3枚ずつ)。また、それぞれのタイルの下、ボード外にさらにもう1枚ずつタイルを配置します。これらのタイルは、次ラウンドに現れる品物群を表します。(詳しくは「①マーケット」を参照)
- 2人で遊ぶ場合、「バグダッド<BAGHDAD>」、「ホルムズ<HORMUZ>」、「バルフ<BALKH>」の3か所の都市のアクションマス(ダイスを配置する場所)に、だれも使用していない色のダイスを1つ置きます。これは、これらのアクションを1人だけしか実行できないことを意味します。また、左下の②カーンの恩寵アクションマスにも2つ、だれも使用していない色のダイスを2つ(左に詰めて)置きます。
- 3人で遊ぶ場合、②カーンの恩寵マスのみに、だれも使用していない色のダイスを1つだけ(左に詰めて)置きます。
- 各プレイヤーは自分の担当色のダイス5個、交易所コマ11個、無作為に選ばれた初期契約タイル(裏が青色の契約タイル)1枚、ラクダ3個、8コインを受け取ります。また、自分の色の旅人コマを1つ、左上の〈Beijing 大都〉上におきます。
- 各プレイヤーは無作為に選ばれた目的カードを3枚受け取ります。
- プレイヤー人数+1枚の人物カードを無作為に選び、公開します。各プレイヤーは配布された目的カードを見ながら、プレイ順の逆順で各プレイヤーがどのキャラクターを担当するかを選んでいきます。
- その後、先ほど配られた目的カードのうち1枚を秘密裏に選んで他の2枚は返却します。(ゲーム中を通じて、各プレイヤーは1人のキャラクター、1枚の目的カードを所持します。)(目的カード、キャラクターについては後述します)
ラウンドの流れ
ゲームは5ラウンド行われます。各ラウンドの流れは以下の通りです。
(1)スタートプレイヤーの決定
前のラウンドに最も上段にある移動アクションを最後に行ったプレイヤーが新たなラウンドのスタートプレイヤーになります。第1ラウンドではこのステップは省略されます。
(2)ダイスを自分の場に戻す
ゲームボード上に配置されているダイスを個人ボードに戻します。黒ダイスはゲームボード上の黒ダイス置き場に戻されます。第1ラウンドでは省略されます。
(3)ボーナスの獲得(収入)
自分の交易所が配置されている「!」が記載されている都市、キャラクター、◆強化されたギルドマーカーからボーナス(収入)を獲得します。選択したキャラクターによって、1ラウンド開始時から収入を得られる場合があります。
(4)自分のダイスをすべて振る
各プレイヤーは全てのダイスを同時に振ります。出目の合計が15未満のプレイヤーは補填として15に足りないぶんだけコインとラクダを好きな組み合わせで獲得します。(詳細は「特記事項」を参照)
(5)手番の実行
プレイヤーの手番にできることとして、
①メインアクション
②追加アクション
の2種類があり、そのうちメインアクションは必ず行わなければなりません。
メインアクションでは、手番プレイヤーは自分のボードにあるダイスを一つ以上自分のボードから取り、1ヶ所のアクションマスに置きます。
ダイスは、空いている茶色、または青色のアクションマス、若しくは既に埋まっている青色のアクションマス(※)に置く事ができます。その後、対応するアクションを実行します。
これを1手番とし、手番が終わると次のプレイヤーにターンが移ります。
※青いアクションマスのみ、既に他の色のダイスで埋まっている場合でもダイスを置くことができます。ただし、同じプレイヤー色のダイスを置くことはできません。またその際、使用料として、置こうとしているダイスの出目に応じたコインを支払わなければなりません。(詳細は「特記事項」を参照)
手番プレイヤーは、ダイスがある限り、必ずメインアクションを行わなければなりません。ダイスが無い場合には、手番は自動的に飛ばされます。そのラウンドの間、もう手番が回ってくることはありません。
すべてのプレイヤーがメインアクションを行えなくなる(ダイスをすべて配置する)と、ラウンド終了になります。
ゲームボード ー 各エリアと可能なアクション
ゲームボードには、下記の7種類のアクションマスが描かれています。このアクションマスを使うことをメインアクションと言います。
メインアクション
⓪注意事項
アクションを実行する際には、次のことに注意してください。
- 自分のアクションには自分のダイスと黒ダイスのみを使います。(黒ダイスに関しては「特記事項」を参照。)
- エリアで指定された数と一致するダイスの個数を一度におかなければなりません
- 茶色のアクションマスには1ラウンドに全プレイヤーを通じて1回しかダイスを置くことはできません。
- 青いアクションマスには、すでにダイスが置かれていても、重ねてダイスを置き、アクションを実行することができます。ただし、あるプレイヤーの色のダイスがすでに置かれているエリアに重ねて、さらにその色のダイスを置くことはできません。(黒ダイスを除く。)
- すでに他の色のダイスが置かれている青いアクションマスを使用する場合は使用料を支払わなければなりません。使用料は、自分が置くダイスのうち最も小さな出目と同じ数のコインです。
- アクションマスにダイスを置いたら、直ちに対応するアクションの処理を行います。置くダイスの出目に応じて、そのアクションを最大何回行うことが出来るかが決定される場合があります。複数ダイスが必要なアクションでは、常に置いた中で一番小さい出目が参照されます。アクションマスでは必ず、少なくとも1回は当該アクションを実行しなければなりません。
アクションの流れ◆
1. 自分の場にあるダイス(自分の色のダイス+黒ダイス)を一個以上使いアクションエリアに配置する
2. 他の色のダイスがあれば使用料を払う
3. そのアクションを実行する
以下、アクションマスの説明です。
①マーケット
これらのアクションマスでは、各種資源を得ることが出来ます。資源は主に契約の達成に必要になる上に、⑥各種都市アクションにおいて、資源をお金やラクダ、得点に変換することができます。また、資源は最終得点計算で得点になります。
手順
1.ダイスを1つ配置する
2.獲得する資源を選択する
ダイスを配置する
アクションマスにダイスを配置します。この際、すでに他のダイスがあれば配置する前に、配置するダイスの出目に応じた使用料を支払わなければなりません。
◆マーケットにはアクションエリアが4つあります。
一番左の胡椒市場:1以上の出目
中央の絹市場:3以上の出目
一番右の金市場(2ヶ所):5以上の出目
のダイスのみを置くことができます。
獲得する商品を選択する
◆マーケットの各アクションの右側には、獲得できる資源(の組み合わせ)が4パターン記載されています。アクションを使用したプレイヤーは、これらのうち1つの組み合わせを選び資源を獲得します。
ただし、下段の2パターンの資源の組み合わせを獲得する場合は、追加コストとしてヒスイを支払う必要があります(下段の左側はヒスイ1、右側はヒスイ2)。
選んだパターンに従って資源を獲得します。
下段の資源パターンは毎ラウンド変化し、次のラウンドにどのように変化するかはマーケットの下部、ボード外に示されます。
②カーンの恩寵
このアクションを使用すると、◆「4コインと2ラクダ」を獲得します。4か所のアクションマスがあり、各ダイスマスは独立しています。(よって、使用料を払う必要がありません。)
ラウンドの最初にこのアクションを実行するプレイヤーは、ダイスを一番左側のマスに置きます。
それ以降にこのアクションを行うプレイヤーは、その次のマスにダイスを配置します。ただしその際、配置するダイス目は、直前に配置されているダイス目と同じ、もしくはそれより大きな出目のものでなければなりません。以降のプレイヤーも同様のルールが適用されます。
このアクションマスは茶色のものが4ヵ所しかありません。つまりダイスが4つ置かれた場合、以降このアクションを選ぶことはできません。
③ギルドマーカーの取得◆
このアクションマスにダイスを2つ配置し、それらのうち小さいほうの出目に応じて、
ギルドマーカーを獲得することができます。
ギルドマーカーは4種類存在します。
(1)農民
ギルド:小さい方の出目が1以上の場合獲得できます(すべての出目の組み合わせで獲得できます)。農民
ギルドマーカーを受け取ります。
(2)香辛料
ギルド:小さい方の出目が2以上の場合獲得できます。香辛料
ギルドマーカーと1ヒスイを受け取ります。
(3)仕立屋
ギルド:小さい方の出目が3以上の場合獲得できます。仕立屋
ギルドマーカーと2ヒスイを受け取ります。
(4)宝石商
ギルド:小さい方の出目が4以上の場合獲得できます。宝石商
ギルドマーカーと3ヒスイを受け取ります。
※すでに受け取った種類の
ギルドマーカーを選ぶことはできません。したがって、4つの
ギルドマーカーを全て受け取っている場合、このアクション自体が実行できません。
ギルドマーカーを所持していることの利点は以下のとおりです。
(a)農民
ギルド以外の3つの
ギルドのマーカーには、それを所持している場合のみ通行可能な経路が存在します。
(b)追加アクションとして
ギルドマーカーを強化することができます(コストを支払って裏返す)。強化することによるメリットは以下のとおりです。
(b-1)即座に描かれた報酬が得られ、以後毎ラウンドの開始時も同様に、描かれた収入が追加でもたらされます。
(b-2)各
ギルドに対応した⑦「特別な都市」アクションで獲得できるものが増加します。
(b-3)ゲーム開始時に選択する目的カードに、
ギルドマーカーを強化することで勝利点がもたらされるものがあります。
④契約の獲得
◆このアクションを行うには、契約タイルが置かれている少なくとも1つの都市に自分の交易所を置いている必要があります。
このアクションマスを使用すると、自分の交易所が置かれている都市から契約タイルを1枚もしくは2枚獲得して、自分のボードに置くことができます。1つの都市から2枚の契約タイルを獲得することも、2つの都市から1枚づつ契約タイルを獲得することも可能です。取得した契約タイルは直ちに自分のボードの現在の契約タイル置き場に置きます。
契約タイルを受け取ったあと、3コインを得ます。
このアクションが完全に終了したあと、契約の山札から空きスペースに新たな契約を補充します。
注:このアクションマスは青色のため、複数のプレイヤーが実行することができます。ただし、使用料を支払うために十分なコインがない場合、このアクションを実行することはできません。アクションで得られる3コインを先に使用料に充てることは出来ません。
プレイヤーボードには契約タイルの置き場が2つあります。新たな契約タイルを取る際、空きがない、または足りない場合には、場所を空けるために以前から置かれていた契約タイルを捨てなければなりません。このタイルは補充用の山の一番下に置かれます。
初期契約タイルは補充用の山に置かれることはありません。これはゲームから除外されます
⑤旅人コマの移動◆
移動のアクションは3種類あります。そのうちいずれかのアクションエリアのいずれかにダイスを配置してください。
このアクションでは、地図上の自分の旅人コマを移動させることができます。
処理の手順は以下のとおりです。
1.ダイスを配置する(1〜3個)
2.移動経路に示されたコストを支払う
3.プレイヤーコマを移動させる
4.移動終了マスが都市だった場合、交易所を配置する。(最上段のアクションを使用した場合は、移動経路上の都市に追加で1つ、交易所を配置できる。)
1.ダイスの配置
3つのアクションエリアのうちいすれかを選んでダイスを置き、ルールに従って地図上のプレイヤーコマを移動させます。
各アクションの説明は以下のとおりです。
(a)最下段(ダイス1個):2コインを追加で支払い、1歩だけ移動する
(b)中段(ダイス2個):小さいほうの出目の数以下の歩数分を移動する。(ただし、上限は3歩)
(c)最上段(ダイス3個):最小の出目の数以下の歩数分を移動する。さらに交易所の配置時、通過した都市に追加で1つ交易所を設置することができる。
※必ず1歩は移動させる必要があります。
2.経路に示されたコストの支払い
地図上の2点間を結ぶ経路には、コインやラクダやヒスイ、もしくはその組み合わせが描かれていることがあります。この場合、描かれた数の資源を、移動する前にコストとして支払う必要があります。さらに、
ギルドマーカーが描かれている場合経路に関しては、その種類の
ギルドマーカーを保有していなければ通ることができません。(強化している必要はありません。)
3.プレイヤーコマの移動、4.交易所の配置
コストの支払い後、旅人コマを移動させます。つまり、オアシス、都市のいずれかにプレイヤーコマを移動させます。道の上にとどまることはできません。これを1歩分の移動とし、この動作を、最大歩数分を上限に望む回数繰り返します。その後、都市で最終移動を終えたプレイヤーは自分の交易所をその都市に配置します。
- 都市ボーナスカード(収入タイル)が置かれた都市の場合、そこに書かれているボーナスを即座に獲得します。以後、各ラウンドの開始時にも同じボーナスを獲得できます。
- 交易所ボーナスカード(かまぼこ型のタイル)が置かれた都市の場合、その都市に最初に交易所を置いたプレイヤーが交易所ボーナスカードに書かれた内容のボーナスを獲得し、それを取り除きます。
- 契約タイルの置かれた都市の場合、表向きになっている2枚の契約から1枚を選んで即座に獲得できます。
- ⑥都市アクションカードがあったり、⑦「特別な都市」アクションが描かれた都市の場合、当該アクションを次の手番から行うことができます。
移動例①
プレイヤーAは<PAGAN>に旅人コマを置いています。そこで、4の目と5の目のダイスを中段に配置し移動アクションを行うことにしました。小さいほうのダイスの出目は4ですが、中段の移動アクションの制限(1-3マス移動)により、最大3マスだけ移動できます。プレイヤーAはそのうち2歩だけを移動することに決め、移動を開始します。
1歩目は<KABUL>(必要資源:6コイン、2ラクダ、1ヒスイ)へ、
2歩目に<CHENGDU>へ(必要資源:6コイン、2ラクダ)へ移動しました。
プレイヤーAは合計12コイン、4ラクダ、1ヒスイを支払い、<CHENGDU>に自分の色の交易所コマを置きます。さらに、<CHENGDU>には「5コイン」の都市ボーナスカードが置かれていました。よって、プレイヤーAは移動終了後すぐに5コインを得ます。さらに、次のターン以降の開始時にも、5コインを得ることが出来ます。
移動例②
プレイヤーBは<MERW>に旅人コマを置いています。そこで、3の目、4の目と6の目のダイスを上段に配置し、移動アクションを行うことにしました。最小の出目は3なので、最大3歩移動できます。プレイヤーBは3歩移動することに決め、移動を開始します。さらに、プレイヤーBは宝石商
ギルドトークンを所持していたため、その
ギルドトークンを強化しているかにかかわらず、<BAGHDAD>へ1歩で移動できます。プレイヤーBはこの経路を使い、
1歩目に<BAGHDAD>(必要資源:6コイン、ラクダ2)へ、
2歩目にその上側のオアシス(必要資源:ラクダ3)へ、
3歩目に<KABUL>(必要資源:4コイン、2ラクダ、2ヒスイ)へ移動しました。
プレイヤーBは合計10コイン、7ラクダ、2ヒスイを支払い、<KABUL>に自分の色の交易所コマを置きます。
<KABUL>には1番のりだったため、そこに配置されている交易所ボーナスカード(かまぼこタイル)を都市から取り除き、そこに描かれているボーナス資源(例えば「金2つ」「5コイン」「さらに1歩移動」「黒ダイス」など)を獲得しました。また、<KABUL>は契約タイルが置かれている都市なので、都市に配置されている2枚のうち1枚を選んで獲得しました。
さらに、最上段の移動アクションを使用したため、移動経路上の都市のうち1か所だけにも、追加で交易所コマを配置できます。プレイヤーBは<BAGHDAD>に追加の交易所を配置しました。
<BAGHDAD>には「1ラクダ、1勝利点、1ヒスイ」の都市ボーナスカードが置かれていました。よって、プレイヤーAはすぐに「1ラクダ、1勝利点、1ヒスイ」を得ます。さらに、次のターン以降の開始時にも、これらの資源を収入として得ることが出来ます。
また、この次の手番以降、(ダイスが残っていれば)<BAGHDAD>の⑦特別な都市アクションを行うことが出来ます。(詳しくは「⑦各種「特別な都市」のアクション」項を参照)
注意事項:
- 各プレイヤーは1つの都市に自分の色の交易所を複数置くことはできません。また、<BEIJING 大都>はスタート地点であるため、交易所を置けません。
- 9個目、10個目の交易所を置いたプレイヤーはそれぞれ、ただちに5勝利点を得ます。同様に、11個目の交易所を置いたプレイヤーはただちに10勝利点を得ます。
- すでに11個の交易所を置いた状態でまだ交易所を置いていない都市に到着した場合、すでに置かれた交易所のうちいずれかを選び、新しく到着した都市に置き換えます。
- 各ラウンドで◆「より多くのダイスを必要とする移動アクション」を行ったプレイヤーが次のラウンドのスタートプレイヤーになります。同数の場合、その中で最後に移動アクションを行ったプレイヤーが優先されます。
⑥各種都市アクション
地図上の都市には都市アクションカードが配置されているものがあります。その都市に交易所を設置しているプレイヤーはその都市カードアクションを使用できます。都市アクションエリアにダイス1個を置き、そのアクションを実行します。
- 各都市アクションはラウンド中に1回だけ、誰か1人のプレイヤーしか使用できません。(すべて茶色のアクションマスです。)
- 都市アクションは、置いたダイスの出目によって効果を適用できる回数の上限が決まるものがあります。(例:6の出目のダイスをおいた場合、最大6回。ただし、最低でも1回はアクションを行わなければなりません。)
また、ボード左下には全プレイヤーが共通で利用可能な都市アクションが2ヶ所あります。この2枚は各ラウンドで新しいものに入れ替わります。
⑦各種「特別な都市」のアクション
バグダッド<BAGHDAD>、ホルムズ<HORMUZ>、バルフ<BALKH>の3つは「特別な都市」です。都市ボーナスカード(収入タイル)が置かれているのに加え、2つの茶色のアクションエリアがあります。この2つのアクションエリアのうち、どちらかにすでに置かれているプレイヤー色のダイスは、他方が空いていても置くことはできません。(黒ダイスを除く)
これら3つの都市にはそれぞれ対応した
ギルドがあり、その
ギルドの「強化された」マーカーを保有している場合、特別な都市アクションを行った際に出目に応じて追加で資源を得られます。
例:<BAGHDAD>のアクションマスを使用すると、直ちに胡椒、絹、金を1つずつ獲得します。さらに、強化した宝石商
ギルドを所持している場合、配置しているダイスの出目が1〜5の場合はラクダを2つ、6の場合はラクダを4つ、追加で獲得します。
(このラクダ2つは通常、強化された宝石商
ギルドの収入によって得られるものです。バグダッドのアクションマスには、ダイス目が1〜5の場合、強化された宝石商
ギルドの収入を1回(2つ)、6の場合は2回(4つ)得ると描かれています。)
同様に、<BALKH>のアクションマスでは、
A:香辛料
ギルドマーカーを所持していない、あるいは所持しているが強化していない場合→「7コイン」
B:香辛料
ギルドマーカーを所持している場合で、ダイス目1~3のダイスを置いた場合→「7コイン+1ヒスイ」
C:香辛料
ギルドマーカーを所持している場合で、ダイス目4~6のダイスを置いた場合→「7コイン+2ヒスイ」
を得ます。
追加アクション
手番中である限り、メインアクションを行う直前もしくは直後に、好きなだけ、何回でも追加アクションを実行できます。通常のアクションの最中には追加アクションを行うことは出来ません。
①契約の達成
契約タイルの左側には契約の達成に必要な資源の数が記されています。右側には契約達成で得られる報酬が記されています。
各プレイヤーが達成できる契約は、個人ボードに置かれた未達成の契約だけです。
◆②ギルドマーカーの強化
ギルドマーカーの表面には強化に必要な資源の数が記されています。また、隅に「強化された
ギルドマーカーから得られるボーナス」が書かれています。
必要な資源を支払えば
ギルドマーカーを裏返し、「強化された
ギルドマーカーから得られるボーナス(「!」が描かれた資源やラクダ、勝利点など)」を即座に獲得します。以後、各ラウンドの開始時にも同じボーナスを収入として獲得できます。
③財布アクション
◆ゲームボード上の紫色の財布にダイス1個を配置することで、3コインか2ラクダか1ヒスイを選んで獲得できます。ダイス目は関係しません。また、メインアクションではないため他のダイスが置かれていても追加コストは発生しませんし、自分がすでにダイスを置いていても、このアクションを実行できます。
④ダイス1つの振り直し
ラクダ1個を消費し、ダイス1個を振りなおせます。
⑤ダイス1つの出目調整(+1/-1)
ラクダ2個を消費し、ダイス1個の出目を+1または-1することができます。ただし、6の出目を+1することはできず、同様に1の出目を-1することはできません。
⑥黒ダイスの取得
ラクダ3個を消費し、黒ダイス1個を獲得できます。ただしこの追加アクションは例外として、各手番中にはこの方法を用いて1個までしか黒ダイスを獲得できません。(複数のターンをまたぐことで、1ラウンドには(在庫が尽きない限り)いくつでも黒ダイスを獲得できます。さらに、契約達成報酬としての黒ダイス獲得には制限はありません。これにより、1ターンに複数個黒ダイスを獲得することもあります。)
獲得した黒ダイスは即座に振り、出目を確定してから個人ボード上に置きます。このダイスは、自分の色のダイスと同じようにメインアクションとして使用することができます(後述)。ラウンド終了時、すべての黒ダイスはゲームボードに戻されます。
特記事項
すでにダイスが置かれているアクションエリアを使用できますか?
- 青いアクションマスは、すでにダイスが置かれていても使用できます。ただし、あるプレイヤーの色のダイスを、同じ色のダイスがすでに置かれているアクションエリアに置くことはできません。
- 茶色のアクションマスは、1ラウンドに1人しか使用することが出来ません。
- すでにダイスが置かれているアクションエリアを使用する場合、置くダイスのうち最小の出目と同じ数のコインを使用料として支払わなければなりません。ダイスは、誰が最後にそのアクションを実行したかわかるように置かれます。
- 黒ダイスはプレイヤーの色のダイスではありません。そのため、あるプレイヤーの色のダイスがすでに置かれているアクションマスであっても、同じプレイヤーがそのアクションマスに黒ダイスを配置し、アクションをもう1度実行することが可能です。
- さらに特別なルールとして、すでに黒ダイスが置かれているアクションマスにも黒ダイスを重ねて配置し、当該アクションを行うことができます。よって、黒ダイスを複数所持しているプレイヤーは、そのアクションを3回以上行うことが可能です。(ただし、使用料は通常通り支払わなければなりません。)
- 黒ダイスと自分の色のダイスを組み合わせて配置することも可能です。その場合は上記のルールは成り立たず、自分の色のダイスが配置できるアクションのみを行うことが出来ます。
出目が少ない場合の補填
ラウンド開始時に振ったダイスの出目が15未満の場合、15に足りないぶんだけコインとラクダを好きな組み合わせで獲得します。
(例:出目の合計が12の場合、「ラクダ3個」、「コイン1枚ラクダ2個」、「コイン2枚ラクダ1個」、「コイン3枚」のうちいずれかを補填として獲得します。)
コインやラクダをヒスイで代用する
プレイヤーはいつでも1コインや1ラクダの支払いを1ヒスイで代用できます。BGAでは、コインやラクダを支払う際に不足がありヒスイを所持している場合、自動的にヒスイが支払われます。
ゲーム終了と最終計算
第5ラウンドが終了するとゲーム終了です。勝利点の最終計算を行います。
- 目的カードに強化されたギルドマーカーが描かれている場合、強化を達成していれば記載通りの勝利点を獲得します。
- 交易所を置いた都市の紋章の種類数をカウントします。ただし、目的カードに書かれている種類の紋章が描かれた都市に交易所を配置している場合、1紋章が追加で獲得されます。さらに加えて、ゲーム中、あるいはキャラクターの固有能力で獲得した「+1」紋章の数を追加で加えます。その合計数に応じて勝利点を獲得します。(13紋章以上で最大43勝利点)
注:1種類の紋章が複数の都市に描かれていることがありますが、同じ紋章の都市同士に交易所が複数配置されている場合でも、1種類としてしかカウントされません。
- 残った10コインごとに1勝利点を獲得します。
- ゲーム終了時に保有している資源(胡椒、絹、金、翡翠)の総数をカウントし、2個ごとに1勝利点を獲得します。
注:ラクダは資源ではありません。
- 達成した契約の数が最多のプレイヤーは8勝利点を獲得します。二番目に多いプレイヤーは4勝利点を獲得します。同数の場合は全員が獲得します。
勝利点の最も多いプレイヤーがゲームの勝者となります。同点の場合、ラクダの保有数を比較します。ラクダの保有数も同じ場合は同点のプレイヤー全員が勝利を分かち合います。
リファレンス
アイコンの説明(一部)
- 「/(スラッシュ)」で区切られた複数の商品のアイコンは、そのうちいずれかを選んで支払いや獲得を行うことを示します。それに「2≠」が併記されている場合、任意の2種類の商品を1個ずつ選ぶことを示します。
- 月桂冠のついた黄色の数字のアイコンは勝利点を示します。
- 封蝋のついた書簡のアイコンは、契約カードを補充用の山の上から1枚引いて獲得することを示します。
- プレイヤーコマが移動する様子を示したアイコンは、自分のプレイヤーコマを地図上で1歩追加で移動させることを示します。移動アクションではないので移動のコストを支払う必要はありませんが、経路上に示された追加コストは支払わねばなりません。この移動で大都市か地方都市に留まった場合も、交易所の設置を行います。
- 黒ダイスのアイコンは、黒ダイスの獲得を示します。黒ダイス置き場に黒ダイスが無い場合、このアイコンの効果は無効になります。
- 「!」のマークは、ラウンド開始時に何らかのボーナスを獲得することを示します。
- 「!」と「?」が記された都市ボーナスタイルは、ボーナスを獲得する際に他の都市ボーナスタイルを選んでそのボーナスを得ます。自分が交易所を置いていない都市の都市ボーナスでも選ぶことができます。
- 封蝋のついた書簡にチェックマークがついたアイコンは、達成済みの契約の数に応じて効果を処理することを示します。
- 交易所にチェックマークがついたアイコンは、地図上に置いた交易所の数に応じて効果を処理することを示します。
目的カード
◆各プレイヤーは目的カード1枚を保有しており、ゲーム終了時にそれによって勝利点を獲得します。強化された
ギルドマーカーが目的となっている場合、それが達成されていれば記載通りの勝利点を得ます。都市が目的になっている場合、その都市に交易所が置かれていれば最終得点計算でカウントする紋章の数にボーナスを得ます。
人物カード(基本セット)
人物カードの能力は、ゲームのルールを上書きしたり打ち消したりします。
ゲーム開始時、各プレイヤーに目的カードが3枚配られた後で、「プレイヤーの人数+1枚」の人物カードが全体に公開されます。最終手番のプレイヤーから反時計回りにキャラクターを選択していきます。
全プレイヤーがキャラクターを選択した後、目的カードを1枚秘密裏に選択してから、第1ラウンドが開始されます。
モンケ・カーン
①移動する際、オアシスをいくつでも飛びこえて移動することができる(オアシスへ移動する、もしくはオアシスから移動する分の歩数がかからない)。ただし、通行コストは通常通り支払う。
②移動終了時、この効果で飛びこえたオアシス1つにつき、
3勝利点に加えて2コインもしくは1ラクダを獲得する。
デ・ウー
①ギルドマーカーを取得するアクションを
ダイス1個で実行できる。
②ギルドマーカーアップグレード時に
1翡翠を獲得する。
③ゲーム終了時(BGAではゲーム開始時)、
「+1」紋章を得る。
アブハ・バス
①各ラウンド開始時(ラウンド1も含む)、収入として
2コインを獲得する。
②契約達成時、
1翡翠を獲得する。
③いかなる方法でも
1翡翠を獲得するごとに1勝利点を獲得する。
メイ・リンとテンシン
①
旅人コマを2個持ってゲームを開始する。
②
ゲーム開始時に追加の
3コインを獲得する。
③各ラウンド開始時に「!」ボーナス(小都市ボーナスやアップグレードされたギルドマーカーによる収入)を受け取る際、そのうち1つを選び
もう1度その収入を受け取る。
④(キャラバン拡張適用時のみ)ルートを開始する際、キャラバンを自分のコマのある都市に置いてはいけない。
フィリップ・ヴィテッロ
①他のプレイヤーが交易所ボーナスを得た場合、その効果適応後、その交易所ボーナスタイルを廃棄せずあなたの手元に置く。また、あなたが交易所ボーナスを獲得した場合も、すぐに効果を適応せずタイルをあなたの手元に置く。
②あなたは追加アクションとしてこれらのタイルをいつでも使用できる。使用後は廃棄する。
イザベラ・ドナティ
ラウンド開始時と黒ダイス獲得時のロールで
各ダイスの目につき以下のものを受け取る。
1・6の目:2コイン
2・5の目:1ポイント
3・4の目:1ラクダ
また
ゾロ目の2つのダイスを選択し上記のものではなく下記のものを選択することもできる。
1・6の目のゾロ目:1翡翠
2・5の目のゾロ目:1絹
3・4の目のゾロ目:1金
ガントゥルガ・オド
①あなたは移動アクションの下段しか選択できなくなる。
②①の代わりに、移動する際に
通行コストのラクダとコインを支払わなくてもよくなる(翡翠は支払わなければならない)。この効果は都市アクションで移動する際にも適用される。
キャラバン(拡張)◆
新しい要素
この拡張では、新たな要素としてキャラバンという概念が登場します。
キャラバンは胡椒、絹、金という資源を載せて旅人コマと同様にマップ上を移動させることができ、自分の旅人コマと同じマスに止まらせた際にさまざまなボーナスをもたらしてくれます。
セットアップの追加
ゲームの開始時、各プレイヤーは自分の色のキャラバンを1つ受け取ります。
ルートタイルをすべて場に表側(紋章アイコンが2つ書いている側)で並べます。
↑ルートタイルの一覧。それぞれのタイルに紋章アイコンが2つ描かれています。
新しい追加アクション
基本セットの追加アクションに加えて、キャラバンに関する2つの追加アクションが加わります。
ルートの開始
キャラバンをマップ上に置き、出発させるアクションです。
まず、手元にあるキャラバンに自分が所有する資源(金・絹・胡椒)を1つか2つ載せます。
その後、ルートタイルの中から「自分の旅人コマがいる都市の紋章アイコン」がどちらか一方に描かれている表向きのルートタイルを1つ選択し手元に置きます。
そして、その「手元に置いたルートタイルに描かれている2つの紋章」のうち、「自分の旅人コマがいる方ではない紋章アイコンが描かれている都市」を1つ選び、その都市に資源を載せたキャラバンを置きます。
注意:一度載せた資源はルートを制覇するまで他の用途に使用することはできません。
ルートの達成
ルートを達成し、キャラバンに載せた資源に応じてボーナスを得るアクションです。
この追加アクションを行う際には、
自分のキャラバンと旅人コマが同じマス(オアシスでも可)に存在する必要があります。
このアクションを実行する場合、即座に積載していた資源をすべて全体のストックに戻し、
それぞれの資源について以下のいずれかのボーナスを獲得することができます。
①資源を売却して勝利点を獲得する
金を売却した場合
6点、絹を売却した場合
4点、胡椒の場合は
2点を獲得します。
②積載していたものを1段階アップグレードした資源を受け取る
胡椒をアップグレードした場合は絹を、絹なら金を獲得します。金はアップグレードできません
③積載していたものと同じ資源を2つ獲得する
ストックに戻した資源を2倍にして獲得します
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(例)Aさんは、金と絹を載せたキャラバンのルートを達成しました。
積載していた金に関しては③2倍にして獲得し、絹に関しては①売却して勝利点を得ることにしました。
このときAさんが得るものは、金2つと4勝利点です。(積載していた金と絹はストックに戻します)
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その後、キャラバンを手元に戻します。これはその瞬間から別のルートを開始できるということを意味します。
達成したルートタイルは場に裏返して戻します。裏返しのルートタイルはこのラウンド中に使用することはできませんが、各ラウンドの始めに表向きになりまた利用可能になります。
キャラバンの移動
通常の市場アクション(本が描かれている3か所のアクション)を実行した直後、
選んだ市場アクションの種類に従って以下の歩数だけキャラバンを移動させることが出来ます。(それぞれの本の中でどのアクションを行ったかは関係ありません)
1の目から置くことが出来る胡椒市場(左):最大1歩
3の目から置くことが出来る絹市場(中央):最大2歩
5の目から置くことが出来る金市場(右):最大3歩
また、キャラバンの移動には通過コストのコイン・ラクダ・翡翠は
必要ありません。
ただし一部の道について各
ギルドマーカーは必要です。
ゲーム終了時のキャラバンの得点
ゲーム終了時、ルート制覇していないキャラバンに載った各資源について、
金なら3点・絹なら2点・胡椒なら1点を追加で獲得します。
新たな人物カード(キャラバン拡張)
キャラバン拡張において新しいキャラクターが登場します。これらのキャラクターは基本セットでは登場しません。
テバルド・ヴィスコンティ・ダ・ピアチェンツァ
①キャラバンを移動させる時、
最大2歩追加で移動できる。
②ギルドマーカーをアップグレードさせる際、
コインを支払わなくてもよい。
③ゲーム終了時(BGAではゲーム開始時)、
「+1」紋章を得る。
ピエドロ・タルタリーノ
①
キャラバンを2個使用できる。キャラバンを移動する時は、
両方のキャラバンに関してそれぞれ規定の歩数(1~3歩)ずつ移動させることができる。2つのキャラバンをスタートさせていて、ルートを制覇した際、報酬獲得後
好きな方のルートタイルを選んで場に戻すことができる。
②ルートを制覇した時、
3勝利点と1翡翠を獲得する。
ビダル・バドエ
①依頼書を達成させる際、
ラクダ及び資源(翡翠含む)の支払いをしなくてもよい。このとき達成報酬の
勝利点が獲得できなくなるが、その他の報酬は
通常通り受け取ることが出来る。
②依頼獲得のアクション実行の際、獲得できる依頼書は
2枚でなく1枚になる。
③ゲーム終了時の達成依頼書数の得点計算の際、何枚の依頼書を達成していようと常に
4枚として計算される(達成契約数を参照するアクションスペースを使用する際は通常通り計算される)。
④固有の追加アクションとして
1ターンに1回、「1金・1絹・1胡椒」支払い5勝利点を獲得できる。
ドナータ・バドエル
①ゲーム開始時に
違った色のコマを3つ受け取る。これらのコマは以下のルールを適応して
6の目の黒ダイスのように利用できる:
ⅰフリーアクションスペース(他のダイスが置かれていないマス)にのみ配置可能。
ⅱダイス・他のコマと組み合わせての配置も可能。
ⅲコマと同一色の交易所が置かれている都市の都市カードに配置可能。
ⅳどのプレイヤーカラーにも一致しない色のコマは、交易所の置かれていない都市の都市カードに配置可能。
(コマを用いたアクション終了後、使用したコマは即座にゲームから取り除かれる。)
注意:もしすべてのダイスを使っていた場合ターン終了になる。(その時点でのコマアクションはできない)
②自分のダイスを用いて既にダイスが置かれているスペースのアクションを行った場合、2ラクダを獲得する。
最終更新:2023年09月28日 16:27