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― AM 5:00 某所・とある丘 ―
閑散とした丘に静かな風が吹きつける
それは夜明けを知らせる風。丘の上から見渡す海原の水平線の果てから、暁が射し込もうとしていた
僥倖が照すは一つの墓。そこへ足を運んだ一つの影が、黄色いフリージアの花を手向ける
ベール「 ……… (心地よい小波の音色と、少しだけ肌寒さを感じる朝の微風に包まれ、落ち着いた表情でその花を墓の前に添えるのだった) 」
ベール「………あれから12年、か。あたしにとってはつい昨日のように思い出すもんなのに、不思議なものね。(誰かに語り掛けているのか、あるいは譫言なのか、独りでに墓に向かって呟き始める) 」
ベール「……あたしは元気でやってるよ。…いや、元気、なのかな…?その日を生きるだけで精一杯だからさ。この間だって金欠で野宿を強いられるわ、そこで野生のクマに襲われかけるわ、そのクマを追い払おうと魔法をぶっ放したら誤って森を焼き払って火事に巻き込まれそうになるわ、誰かに見つかる前に寝る間も惜しんで逃走するわ……うん、まあ…そんだけやってれば、元気っちゃ元気なのかもしんないけど…(ははは、と苦笑交じりに人差し指で頬を掻く) 」
ベール「……生きてくのって、大変だね。…いいや、皮肉じゃないよ。『約束』だものね。だからずっと守り続けて今日まで生きてきたんだよ。 」
ベール「……そりゃあまあ、諦めかけたことも、それなりにあったかな。全部が全部うまくいくことなんてなくて。だって、どんなに頑張ったって、私の「 願い 」は叶わないんだから。だからすべてを投げ捨てたくなっちゃうことも、なかったと言えば嘘になる。それでも…――― 」
ベール「――― やっと、"ここ"まで来たんだ。見つけたんだ、可能性を。新たな『 特異点 』を。もう、あんな思いを繰り返さなくてもよくなるんだ…。(ぎゅうと拳を強く握りしめる)……だから…もう少しだけ、"お姉ちゃん"を待ってて…―――― 」
ベール「――――――― 『 シントリー 』 (墓の表面に彫り込まれた『 Shintry 』という名前に、魔法使いの少女は今まで誰にも見せなかった穏やかな笑顔を送る) 」
ザッ ザッ ザッ ザッ (静穏にくるまれた憩いの空間を踏み荒らす無数の足音。群衆の影が墓の前に跪く少女を包囲する――――)
ベール「……――――――(猥雑な足音と背後から嫌でも押し寄せる人の気配の多さを感じ取ると静かに起立。冷ややかな眼差しをひとつ浮かべて振り返る) 」
黒衣の王「―――― やはり「この日」に現れたな、『 エルメラ 』。……いや…今は『 ベール 』と名乗っているんだってな?(大勢の衛兵を携えて、一人の若き王が静かに詰め寄っていく) 」
白衣の王「毎年、この日になるとお前は必ず墓参りにこの『 マジルカ 』に訪れると、民間人からの多数の目撃情報を受けている。数十年間、お前がここへ帰国するのを待ち構えていた。(王の片割れであるもう一人の青年が同様に歩み寄っていく) 」
ベール「………あんたら、ほんっと老けないよねー。それもそうか。長い年月を経ても年老いることがないのは『あの石』の力を長く使いすぎたが為…死にたくても ない身体になっちゃったなんて、なんだかシンパシーを感じなくもないわね~。ええ?『 シロル 』、『 クロル 』。(完全包囲された状況下でもかかわらず、いつものようにお茶らけた態度で接する) 」
白衣の王 → シロル「お前と無駄口をたたく暇などない。逃げ場はない。返してもらうぞ…――――『 賢者の石 』を。 」
黒衣の王 → クロル「その後で、お前を魔女裁判にかける。12年前…マジルカを恐怖のどん底に落とした歴史上最低最悪の魔女…エルメラを"処刑"する。 」
ベール「………やっぱ、そーなっちゃいますよねー…(「っちゃー…」とバツが悪そうに舌を出し、観念したように両手を上げて潔く投降の意を表す) 」
ベール「……――――――(ええ、それでいい。あんたたちの言うことは何も間違っちゃいない。すべて…あたしのせいだ…――――) 」
" 前略 "
もう一度、この本を手に取ってくれたあなたへ
あなたはまた、何かを求めてこの本に手を伸ばしたことでしょう
それは郷愁的なものか、本意的なものか、躊躇か、決断か…
相変わらず理由なんてものは分からないかもしれない、それでも…
未だ忘れることのできないその好奇心が、わくわくが、色褪せた記憶を色づけるように
きっとこの再会はあなたの人生を華やかなものにしてくれる
それってとても素晴らしいことだとは思いませんか?
これからも、あなたの前に様々な出会いと別れのお話が続きます
例えば…
素敵な魔法で奇跡を起こしたり
幸せな夢を見ながら心地よく居眠りをしたり
陽気な幽霊たちと夜宴を楽しんだり
時駆ける列車に乗って未来を覗いてみたり
静かな図書館で本を読んで過去を振り返り
自分以外の誰かに演じる演劇で大団円を迎えたり
やがて、佳境を迎えた物語はその終わりへと近づき
捲られたページは軌跡となっていく
そうして冒険は思い出となり、あなたの心に刻まれるでしょう
でも…その心は、まだ求めている
あなたも、私も、誰も、本当は結末の先を目指している
その続きは、誰が描くのか…
…ええ、もう気づいていますよね
だってあなたは、この本を手に取った瞬間から、物語の登場人物になっているのですから
だから、いつか結末(さいご)まで辿り着いたその時に聞かせてください
あなたが、あなた自身で描いてきた物語への"想い"を―――
さあ、つづけましょう
翠玉の魔法使い「―――――――――――― 」
ある人と交わした口約束がある
「 これでいいのか? 」―――― そう問いかけてはいけない、と
けどその約束は忘却の彼方に霞んでしまって、淡い綻を見せる
口走ってしまうのだ まるで口癖のように、まるで譫言のように
でも違う
私は問いかけたいんじゃない、いつだって否定したかったんだ
偽装《 ベール 》に覆われたこの世界を、運命を、"奇跡"という不確かなものさえも
私の口は否定する言葉を吐くことはできない
どんなに目を背けようが、目を瞑ろうが、否応なしに時間(とき)は進んでいく
大切な誰かを失ったあの日が遠ざかっていく、その声も忘れかけていく
こんな恐怖さえも否定できずに
それなのにこの箱庭の住人どもときたら
誰もがこぞって忘れることを臨んで来世に祈りを送る みんな揃いも揃ってだ
去勢済みの舌っ足らずどもめ、憎み切れないロクデナシどもめ
お前ら全員 ――――――――― 「 これでいいのか!? 」
翠玉の魔法使い「……あたしは……もう……っ…――――(溢れ出す感情を押さえつけるように魔女の帽子、その鍔を両手で掴み下ろし目一杯深く被り出す。何かから目を背けるように。もう何も見たくないと殻に籠るように) 」
何処かの世界。勇ましく立ち並ぶ六つの人影が見据えるは広大に群れを成す敵群
飛び超えることも、突破することもままならないほどの圧倒感を放つ敵たちは、彼らの道を遮らんと立ち塞がる
そして敵は今も何処からともなく無尽蔵に湧き出し、彼らを包囲する
だが、限りない障壁に囲まれても、彼らは臆することない
まだ見ぬ果ての向こうを目指そうとする若者たちの輝かしい眼差しが曇ることなど、決してありはしないのだから―――
(♪ : 0:16~)
エースバーン「 (兎耳を揺らして疾るその者は、強くなることを選んだ。見捨てられる弱さへ、手を差し伸べるために――) 」
ホムラ「 (瞳に焔を灯して飛び出すその者は、進むことを選んだ。忘れたい過去も、いつかは未来になることを証明するために――) 」
メディ「 (電子音を鳴らして追いかけるその者は、支えることを選んだ。限りある命を輝かせる人たちを、その最後まで見届けるために――) 」
ヒロ「 (バットを掲げて身を挺するように駆け抜けるその者は、守ることを選んだ。失うことの怖さを、誰かに背負ってほしくないために――) 」
天王寺璃奈「 (制服をはためかせて向かうその者は、繋がることを選んだ。孤独でも、誰かを求める寂しさに寄り添うために――) 」
あなた「 (そして、すべてを無くしても突き進むその者は、信じることを選んだ。たとえわからないことばかりでも、その先にある答えを掴むために――) 」
グール『 ドッ ド ゥ ド ッ (石灰色の身体を持つ鬼の怪人たちが、走り出す者たちの行く手を阻むようにその規模を拡大化し、濁流の如く襲い掛かっていく)』
(♪ : 0:30~)
ホムラ「 はああぁッ! (赤く燃ゆる聖杯の剣をその手に携えて、赤毛の少女はその透き通るような瞳に決意の灯火を燃やして刃を振るう) 」
最初はほんの好奇心だった
メディ「 はっ! (腕を伸ばしてきた敵の関節をからめとり一瞬のうちに急所部に抜き手を差し込み、動けなくなった相手を捨て去るように機械少女は華麗に突き進む) 」
まるで、なにか見たことも感じたこともないようなすごいことが待ってるんじゃないかと
エースバーン「 どらぁーッ! (脚部に紅蓮を纏い、眼前の敵を蹴り焦がし、脱兎は突き破るように進撃していく) 」
そんな期待に胸を膨らませ、僕らは旅に出たんだ
ヒロ「 璃奈ちゃん、俺の後ろに! (肩に担いでいた金属バットを軽々と振り抜き、青年は背後の少女を守るように邪魔者を豪快に殴り飛ばしていく) 」
いろんな出会いがあった、たくさんの別れもあった
天王寺璃奈「 うん、ありがとう♪〖*╹▿╹*〗 (青年に守られながら、それでも臆することなく走り付ける少女は感情を表すお手製のボードで応える) 」
だけど[[「あなた」]]と一緒に駆け抜けた今日までの日々は
あなた「 ……! (感情も言葉も表に出すことはできない、記憶だって存在しない。だが、ここで出会った仲間たちと紡いだ新たな"想い"があるから、
「あなた」は前へ進みだす) 」
忘れることができないくらい素敵な思い出となっていくよ
(♪ : 0:52~)
天王寺璃奈「 ス チ ャ ――― 『 ARe:N《 アレン 》 』、Game on! (「今がその時だ」と好機を見出すと、猫耳型スマホ端末を突き出すように取り出し、画面をタップして何かを起動させる) 」
ARe:N《 アレン 》「 キ ュ オ ン (璃奈の合図に呼応して何処からともなく素早く飛来してきたのは、巨体を誇る猫型ロボット。璃奈が走り抜けてきた軌道を追いかけ、彼女を飛び越えて参上。主である璃奈を守る屈強な機兵は、その巨腕を振り抜いて賊共を殴り飛ばしていく) カ ッ ――― バ シ ュ ゥ ゥ ウ ウ ウ ン ン ッ ! ! ! (突き出した掌に隠された小さな放射口に光が瞬くと、それは閃光となって解き放たれ、直線状の敵たちを焼き払う) 」
グール『 ボ ッ カ ァ ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ――― シ ュ バ バ ッ (高熱の閃光に焼き尽くされ、硝煙が広がる大地。その黒煙――璃奈の死角――から、後に控えていた者たちが璃奈本人へ奇襲を仕掛ける)』
天王寺璃奈「(―――!) ♪ (奇襲する敵に対し、目を丸くする―――仕草を取った。慌てることもなく、笑顔を表現する璃奈ちゃんボードで感情を表現した、次の瞬間―――) 」
ヒロ「―――― させるかよ!!(なんと、璃奈がいた箇所に突然としてヒロが現れる。否…正確には、璃奈とヒロの位置が「入れ替わった」たというべきだ。既にバットを振りかぶった状態で奇襲組と対峙し、一寸の隙も無いスイングで豪快に薙ぎ払った) 誰にも手出しさせねえ…――――『 転移 』!!(前方へ掌を突きつけた) 」
メディ「 シ ュ ン ッ (ヒロが齎した謎の力により、敵の渦中へと瞬間移動するように颯爽と出現) 指定座標へ着地。これより道を拓きます!『 インジェクションバンカー 』を申請!(ヒューマギアモジュールの右側へ手を添えると…)――― ガ ギ ャ ァ ン ッ ! (四次元空間より転送された大型の注射器型パイルバンカーを右腕へ装備) 」
メディ「 ガ ッ ギ ィ ン ――― 射 出 ! ! ( ド グ ゥ オ ン ッ ! ! )(引っ込む先端部の槍を大勢の敵が密集している箇所へと狙いを定め、爆発的射出による突貫を炸裂。砂塵を巻き上げながら、ものの一瞬で標的を消し飛ばす) 」
(♪ : 1:20~)
ホムラ「―― はぁぁあっ!(
メディによって切り拓かれた進路へ飛び込み、右手に携えた聖杯の剣に焔を灯す)はっ――ふっ―――やぁっ!(踊るような剣裁きを披露しながら進撃していく)――― 行くよ、「 ヒカリ 」ちゃん!(身の内に宿るもう一人の人格を呼び起こすと、ホムラ自身ではなく、その残像が光り輝きだし―――) 」
ホムラ&ヒカリ『―――ええ!(驚くことに、その残像が「ヒカリ」となって飛び出してきた。体を入れ替えるのではなく、その体を分離させた二人) やっ! / はぁっ! / ていっ! / ッたあ!!(二人はいつだってひとつだった。それが今、互いに肩を並べて二人三脚で焔と光の剣を手繰り、抜群のコンビネーションを発揮した剣戟で敵を斬り刻みながら突き進んでいる)』
エースバーン「 俺も負けていられっかよ! (出遅れを巻き返すかのような威勢に熱を上げ、足跡に残火を刻みつけて地を駆け抜ける) 唸れ――― 『 リベロ 』!(その途端、赤い額が白く発光し始めていく) バリ…バリバリッ…バリィッッ!! (脚部に纏う雷電。その刺激に感化された額の輝きが消え、赤かった額が黄色に変色したのだった) 」
エースバーン「 ヒュンッ――ヒュッ―――ヒュォ――! (稲妻のようにジグザグと駆け抜ける様は、まさに雷(いかづち)を表すかのようであった) “エレクロン”!! (帯電する脚部より生み出した電撃玉を蹴り飛ばす。それは稲妻の如き速度で高速で突き抜けて、感電する敵たちを瞬く間に消し炭にしていくのだった) 」
(♪ : 1:42~)
あなた「――――(新たな力を次々と開花させていく仲間たち。彼らが斬り拓いてくれた道を、「あなた」は往く。これまで何度もそうしたように、"想い"をその胸に抱いて。そんな「あなた」に応える様に、はじめから握られていた『 羽ペン 』が輝きを帯びはじめ――― それは「キーブレード」となった) 」
あなた「……!(顕現された
キーブレードを敵へとノの字に振るい、その斬撃の軌跡が輝きを残す)―――!!(鍵剣を振り続ける度に、剣身は更なる強い輝きを帯びていく。それは
「あなた」の"想い"に呼応するもの。その"想い"に応えるように、
「あなた」の身に「魂魄妖夢」の像が重なった) ……!! (断命剣“冥想斬”―― 幽人の庭師が誇る剣技を体現し、人型の敵を瞬く間に斬り伏していく) 」
あなた「 ブ ワ ァ … ッ … ! (体を回転させて舞い踊るような態勢。その間際に「西行寺幽々子」の像が重なると、自身を軸に桜吹雪のような弾幕が咲き誇り、有象無象の敵の群れを豪快に巻き込んで吹き飛ばしていく) 」
レギオン「…エキ、サイティング…!(最奥に構えるのは敵群の長と思わしき怪人。薙刀をその手に携え彼らの進撃を俯瞰していたが、その怒涛の快進撃に並々ならぬ動揺を露わにしだす) 」
レギオン「馬鹿な…ッ…!"先程"とはまるで違う…!?あんな人間風情…それも、ただの餓鬼共が…!いったい、どこにあんな力を隠していたというのだ…ッ……!? 」
ベール「―――――――(そんな最中…レギオンの更に背後、全身が罅割れ今にも破裂しそうな少女が両膝を突いて項垂れている。絶望しきった表情、ハイライトのない眼差し、もはや生きているのか死んでいるのかさえも藁かない程に意気消沈して―――) 」
(♪ : 2:17~)
― 空白の劇場 ―
翠玉の魔法使い「………「あいつら」…どうして、あたしなんかの為に…… 」
翠玉の魔法使い「…あたしには、もう…何もない…何もない、ハズなのに……(何度も首を左右に振り回しては、押し寄せる失意に項垂れてしまう) 」
オスカー「―――― ですがそんな貴女にも、この物語(せかい)で手に入れたものがあるはずです。それは、貴女自身が待ち焦がれていた…「 願い 」を持つ仲間。(いつからそこに居たのかは分からない。彼女以外誰もいないはずの伽藍洞の劇場、彼女から数人分離れた席に腰かけて、幕が閉ざされたままの舞台を見つめている。その眼差しはまるで、これから始まる新たな劇を待ち望むような、観客としての純粋な気持ちに溢れていた) 」
翠玉の魔法使い「……!(青年の声にぴくりと反応し、その方角へ視線を向ける)………(知り合いなのだろう。その姿を捉えた瞬間はっと息を呑んだが、それ以上の言及はしなかった) 」
翠玉の魔法使い「……「仲間」……?あたしに……? 」
オスカー「(眼前の舞台に視線を向けたまま「ええ、そうです」と強かに頷く) ここは『 願いの叶う世界 』。ただ生き延びたいと願う野良猫から、生きる以上の欲望を求める人間まで…そんな誰もの願いが届く場所。叶うはずのないものだとしても、それでも何かを期待して、貴女は今日という日々を生き続けてきたのではありませんか?そして、その可能性を…「彼ら」に見出した。 」
翠玉の魔法使い「……………(胸中に秘めるものを押し留め、青年が紡ぐ言の葉にただ耳を傾け続ける) 」
オスカー「一人では到底無理なことです。貴女はそうして一人で何度も繰り返してきた。今日という日々を。ですが、どうでしたか?永遠の時間を過ごしてきた貴女からすればほんの一瞬の出会いだったかもしれませんが、「彼ら」と出会い、そこに何か大事なものを見つけたはずです。貴女が求めるものは、「彼ら」と共にある。 」
オスカー「故に貴女は、「彼ら」に手を差し伸べた。そして今度は、偶然か、必然か…「彼ら」が貴女に手を差し伸べようとしている。「 願い 」に手を差し伸べて苦難に突き進むのか、或いは、その「 願い 」を諦めてすべてを忘れ安楽になるか。 人生という物語は、常に選択の先にある。貴女が選ぶ先は、何処でしょうか? 」
翠玉の魔法使い「……あたしは……あたしは……―――――――――― ! 」
(♪ : 3:13~)
あなた「 ズ ザ ザ ザ ァ ー … ッ … ! (それから、敵と交戦し続けてきた
「あなた」たち。困難打破と思われた大群はいつの間にかその数が減り、着実に勝機の可能性へと導きだした。本来ならばこの時点で疲弊してもおかしくはない。だが、
「あなた」も、その仲間も、みんな、不思議とその顔色を見せず威風堂々と佇んでいた) 」
メディ「……敵の数が大幅に減少しました。残党を蹴散らしつつ、大元を討ち取りましょう。璃奈様と私は残りの敵を。ヒロ様は防衛を。ホムラ様、ヒカリ様、ラビー様、そして主様で奥に潜む親玉の討伐を! 」
エースバーン「っし…♪任せろ!行くぞ、ホムラ、ヒカリ!俺についてこい! 」
ホムラ&ヒカリ『はいっ、頼りにしてますね♪ / ふふっ、そういうラビーこそ、私の光の速さについてこられるかしらね?』
ヒロ「守りなら俺に任せろ。今の俺なら…広げた手よりも大きなものさえも…!(拳を強く握りしめる) 」
天王寺璃奈「うんっ。今まで、ベールちゃんには何度も助けられた…だから、今度は私たちの番。絶対に『 ベール 』ちゃんをみんなで助けよう…! 」
あなた「――――!( 「行こう!」―――言葉で言い表せないのなら、身体で表そうと、今、仲間たちと共に一斉に駆け出していく) 」
(♪ : 3:35~)
グール『 ド ッ ド ッ ド ッ ! (迎え撃たんと槍を構えて突撃していく)』
天王寺璃奈&ARe:N《 アレン 》『……もう、見守るだけじゃ、ダメ。私も、みんなの為に戦うんだ…!(バッ、とARe:Nの大きく広い背中へと飛び移ると、機体の両足部がスラスターに変形。ジェット飛行を披露して猛スピードで突撃を繰り出し、敵の襲撃を臆することなく返り討ちにしていく)』 」
メディ「――― 『 クーパーブースター 』を申請!(再びヒューマギアモジュールに手を添えると、ハサミのようなデザインを踏襲した飛行支援機が転送と同時に自身の背面に装着される) ガ ッ ――― 発 進 !( ヒ ュ ボ オ オ ォ ォ オ ッ ! ! )(本体に内蔵された操縦桿を握り取った瞬間、メインスラスターが点火し、璃奈が手繰るARe:Nと共に――交差するように――飛行しながら突撃していく) 」
レギオン「おのれ、来るか…ッ…!?来るなら砕いてやるぞ…――― フ ハ ァ ッ ! ! ! (顔面の球体部より幾つもの魔弾を放射し、彼らを迎撃しようと迫っていく) 」
ヒロ「 させるかよッ!!! (駆け抜けている最中にスライディングしながら急停止しつつ、その手で地面に触れる。すると自分を含め仲間たちの傍に土壁が沸き起こり、魔弾から守り抜く)…こんなもんじゃないさ、俺は…俺の力は、もっと大勢の人を守るために!!『転移』!!(勢いよく両手を合わせた次の瞬間、地面から隆起したすべての土壁が異常な速度で平行移動し、レギオンを攪乱していく) 」
レギオン「な、にッ――――!?(破壊できなかった土壁、その存在だけでも厄介だが、それらが生き物のように動き出す光景に動揺を隠しきれず翻弄されてしまう)小賢しい…ッ!これでは、奴らの場所が特定できぬ…!!(薙刀を振り回してなんとか土壁を数個斬り落とすものの、焼け石に水でしかない) 」
ホムラ&ヒカリ『―――ここよッ!!(高速スクロールする土壁を盾に、レギオンの死角からまずはホムラが出現し、そのまま熱を込めた斬撃で斬り伏す) 遅いッ! (続けてヒカリが、円を描くように移動する数個の土壁を蹴り渡りながら、宛らピンボールの如く四方八方から光速の斬撃を叩き込んでいく)』
エースバーン「受けてみな ―――― “マキシマムブレイク”ッ!!(赤い額が橙色に変色した次の瞬間、筋肉が一回り膨張・硬質化した脚部より繰り出される凄まじく重い蹴りの一撃を炸裂させた) 」
レギオン「ぬごッ…ごッ――がッ―――うぐゥッ―――!?(ホムラとヒカリのコンビネーションによる斬撃に反撃の余地もなく切り刻まれていく)―――― ゴ ォ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ? (目の前から迫る
エースバーンに対して武器を水平に構え防御態勢に入るが、鋭く重い蹴りの一撃に武器ごと骨身が砕かれ、大きく蹴り飛ばされてしまった)……こ……こん、な…はず、では…ッ……!!(藁にもすがる思いで虚空を掴もうと手を伸ばしながら起き上がるが―――) 」
あなた「 タ ッ タ ッ タ ッ … ―――― タ ァ ン ッ ! (ここまでの流れを繋げてくれた仲間に報いるために、助走をつけた態勢から思いきり地を蹴り上げて――その際、「仮面ライダーゼロワン」の像が重なる――跳び上がった) 」
レギオン「―――――― ! ! (頭上高く飛び上がった
「あなた」を見上げ、満身創痍の身体を鞭打って身構えようとするが―――) 」
あなた「 ! ! ! (飛び上がったと同時に振りかぶったキーブレードをその手に、今…狙いを定めて落下と共にその刃を振り下ろす――――!)」
そして、はじまる
これは ――――
『 僕 ら の 物 語 』
第7章 "それを奇跡という"
時は遡る ―――
Song♪:『Dream Believers』 / 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
DJサガラ「ハッロォ~!
カオスワールド!!"待たせたな"!!DJサガラのノーミュジック・ノーライフの番組へぇ~~~、ようこそッ!!(テレビ、ラジオと言った様々なデジタルメディアでON AIRを切って意気揚々と登場する) 」
DJサガラ「さあ!今回久しぶりに番組のスタートを切るようにお送りしたのは、先日誕生したばかりの最新スクールアイドルグループ「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」による『Dream Believers』だぜぇーい!!バーチャルリアリティーが浸透してそう日も浅くなくなった現代において、ついにスクールアイドルもバーチャルの世界へ進出!彼女たちはその先駆けとして、今、走り出したばかりなんだ!何か新しいことに出会いたい、挑戦したい人たちにとって、大きな支えとなるだろう!俺も応援してるぜー!! 」
― 上空・戦艦ハルバード・艦内・ラボ ―
天王寺璃奈「カチャカチャ……新しいスクールアイドル…とっても、よかった…♪今期の激推しかも。璃奈ちゃんボード わくわく♪〖* >▿< *〗(戦艦内のラボにて、ラジオを傍らに置いてカチャカチャと音を立てながら何か装置のような者のメンテナンスを行っていた) 」
メディ「 璃奈様。 (設計図と思われる書類を手に彼女のもとへ歩み寄ってくる)車体の最終チェック、完了いたしました。ガソリンも満タンに補充したため、いつでも発進が可能です。 」
天王寺璃奈「
メディ。うん、ありがとう。こっちも、もうすぐ終わりそうだよ。……んしょっ。……うん、ばっちり…♪〖*╹▿╹*〗(ついに何かを完成させたのか、何処か満足げに瞳を輝かせると、その装置を目の前に佇む大きな影にカチャリとはめ込んだ)………CCM端末との同期チェック、良し。機体システム、異常なし。……完璧♪〖* >▿< *〗(
メディにサムズアップ) 」
メディ「 ♪ (璃奈へ微笑みながらサムズアップを返す) …では、主様たちの元へ戻りましょうか。 」
― 上空・戦艦ハルバード・艦内・食堂 ―
エースバーン「かぁ~~~っ…んめ、んめっ…♪やっぱホムラの作るメシはうめえなぁ~~~~♪(幸せそうにカレーにがっついている) 」
ホムラ「ふふっ、お口に合ってくれたみたいでよかったです♪(厨房からエプロン姿で顔を覗かせてはほくそ笑んでいる) おかわりもたくさんあるから、ゆっくり食べてね。……そういえば、そろそろ璃奈ちゃんたちも戻って来るかな…? 」
はらぺこあおむし「(食堂でハロウィンのアルバイトをしている) 」
ポリゴン2「…………………………。(自分の前に置いてあるカレー……ではなく乾電池の前に沈黙している) ブン ブン (思わず二度見。何度見ても電池だ) (BGM:レクイエム (モーツァルト) ) 」
天王寺璃奈「―――― おまたせ~。(そんな時、タイミングよく
メディと食堂へ踏み込んでくる)……?わっ、いい匂い……これは、カレー…?♪(香ばしい匂いを嗅ぎながら釣られてくる) 」
ヒロ「おっ、噂をすれば……お疲れ!腹減っただろ?璃奈ちゃんのもあるぞ!(カレーを食べながら) 」
あなた「……!……♪(みんなと並び座ってカレーを食べていたところに、合流してきた璃奈たちに手を振った) 」
ホムラ「はいっ、そうです♪璃奈ちゃんたちの分もあるから、一緒に食べましょう? 」
天王寺璃奈「やった…♪うん、ずっと作業に籠りっぱなしだったから、もうお腹ペコペコ…璃奈ちゃんボード はらぺこ…〖 ›´ω`‹ 〗 」
私は、
天王寺璃奈。感情を顔に出すのが苦手な、スクールアイドルをやってるただの高校生
同好会のみんなと一緒にこの混沌世界にやってきてから、ずっと東の国でのんびり暮らしていたんだ
そんなある日…そう、あれは「不思議な彗星」が落ちた、あの日…
一人の人間が、12の彗星と共に落ちてきた。それが、「あの子」
「あの子」も、私たちと同じようにこの世界に落ちてきた
でも、言葉や、感情…更には記憶さえも…普通の人たちが持っているものを、失ってしまった
時間が経てばきっと、元に戻るかもしれない…
そう思っていたけれど、「その子」は、待つことを止めて、自分から、取り戻すことを選んだ
「あの子」の失ったものを取り戻す為に…私は、一緒に旅に出ることに決めた
私だけじゃない。心配して駆けつけてくれたヒロさん、私がつくったヒューマギアの
メディ、
それから…冒険の途中で出会ったホムラちゃんとヒカリちゃん、ラビー…
みんな、とっても個性豊かで、でも優しくて、頼りになる、かけがえのない仲間たち
そんなみんなで、ここまで長い冒険をし続けてきた
歯車の島、ゲームイベントの大会、個性的な学校、桜の綺麗な旅館、月がとても輝く機械の都市、大きな方舟…
いろんな場所で、いろんな人たちと出会った
楽しかったことも、辛かったことも、たくさんあったけれど、
それらすべてがかけがえのない思い出になっていって…忘れらない日々になった
そして、もうすぐ、私たちの長かった冒険が終わろうとしている
これから向かうのは…どんな願いも叶うと言われている伝説の谷
いろいろ寄り道しちゃったけれど、もうすぐ…旅の最後の目的地に辿り着こうとしているんだ
この楽しい瞬間も、あともう少しなんだ…
そう思うと、胸がきゅうと締め付けてくるけれど、もともとは、「あの子」の失ったもののすべてを取り戻すためだから
旅が終わっても、みんなともっと楽しい毎日が送れるといいな―――――
天王寺璃奈「―――――(そんな、頭の片隅でこれまでの冒険の日々を思い返しながら、ホムラが作ってくれたカレーを美味しく頬張っているのだった。感情を顔に出すことはできないけれど、この瞬間が楽しくてたまらないと、瞳を輝かせて
「あなた」たちと過ごすのだった) 」
メタナイト「(食堂へと現れたのは、今回、
「あなた」たちの冒険をサポートするため目的地へと戦艦を走らせることを提案したサーヴァントであった)………みなのもの、食事中すまない。突然だが、深刻な事態が発生した。食事を終えてからでいい、後で指令室に来てほしい。(依然落ち着いた声音でそう告げると踵を返していく) 」
天王寺璃奈「……深刻な…事…?な、なんだろう……??(スプーンを口に含みながら小首を傾げる) 」
ホムラ「そ、それって、ひょっとして…!?クルーの皆さんから耳にしたのですが、
メタナイトさんが夜な夜なこっそり食べてるパフェを食べ過ぎてしまったがために、ご本人の体重がとんでもないことになってしまった…のでは!?💦 」
ヒカリ(精神世界)「そんなわけないでしょ…(ホムラの精神世界内にて彼女に呆れ顔) 」
エースバーン「じゃあじゃあ、ポケモンワールドチャンピオンシップの最強チャンピオン・ダンデがついに引退してしまうとかか!!? 」
なんでもかんでも褒めてくれるホップ君「流石だぞ!兄貴が引退しても絶対止まらねえんだな!兄貴の引退の先に新チャンピオンの座はあるぞ!だからよぉ、止まるんじゃねえぞ!! 」
あなた「………!?(脳内にて「甲板上で風船を持って遊んでいたワドルディがうっかり手放してしまい泣いている」という個人的に深刻なことだと思われるイメージを浮かべている) 」
ヒロ「……異常事態ってことか? 」
ポリゴン2「そんな……まさかこの船にはロリが搭乗していない……ってことォ!!? 」
天王寺璃奈「ん~~~~~……もしかすると、来月より公開予定の「劇場版 伐刀戦隊ブレイジャー ~目覚めるブレイブレラ 退化の改心~」が突然延期になっちゃった…のかも… これは、大変…せつ菜さんにとっても深刻な事態だ…〖´・ω・`〗 」
盛るペコ「お"い"!!!!!!詳しくYEAHYO!!!!!!1!!1!オイゴルルルルルルァァァxアアアア!!!!!ゴルルルルウルrアアアアアアア!!!!!!いま何体重キロ何トン!!!?!?!?!総体脂肪率どうなってるの!?!?!?!?!??!?ペコ ペコじゃねえよキャラ作ってる場合じゃねんだよロロロロギギギギギニニニニニニニ!!!!!!!!!!!(ホムラを必死に揺さぶる怪獣) 」
ホムラ「いやーーーーーーーーーー!ヒカリちゃん助けてーーーーーーーー!><💦 (ユサユサユサユサユサユサ) 」
ヒカリ(精神世界)「(めんどくさそうなので不貞寝を決める) 」
メディ「衛星ゼアの予測に頼らずとも10割の確率でぜんぶ違うとは思いますけどね。(真顔)……ただ、深刻な割にはご本人はかなり落ち着いていたようですし、食事を終えてから集合しましょうか。 」
ニャオ八「落ち着け、野郎の体重のハナシだ。立つな 」
盛るペコ「萎えたわ 」
数分後――――
メタナイト「………みんな揃ったな。深刻な事態が発生した。それは……――――― 」
スターウォーカー「 *
「あなた」のパーティからオリジナルのスターウォーカーが離れてしまう、とうことだ 突然の別れにはヘドが出るが、心配無用 なぜなら私がオリジナルのスターウォーカーだからだ (残念!オリジナルのスターウォーカーとの冒険はここで終わってしまった!スターウォーカーが活躍する次回作にご期待ください!▽) 」
メディ「まだいたんですか。もう二度と出てこないでください。(スターウォーカーを一蹴) 」
メタナイト「…それは……―――― 長時間の飛行によって、エンジン制御システムに支障が出てしまったのだ。つまるところ…このままではこのハルバードのエンジンが停止し、ここから先への飛行は極めて困難になってしまうのだ。 」
天王寺璃奈「……!……なるほど…分かりやすく言うと、ガソリン切れみたいなもの、か… うん…でも、仕方ない。だって、私たちが長い時間かけて進んできた旅路から出発点へ急いでとんぼ返りして、そのままノンストップでまたUターンしてきたんだもの。かなり、負担はかかっているはず。ごめんなさい。私たちが甘えてしまったばかりに… 」
メタナイト「お前たちが詫びることなど微塵もない。寧ろ、我々の方こそうっかり見落としていてすまなかった…。 」
あなた「……!(「気にしないで、元気出して」と
メタナイトに優しく手を振って励まそうとしている) 」
ホムラ「そう、ですか……いえ、そんな…!こちらこそ、ここまで運んでいただき、とっても感謝しております…! 」
エースバーン「そうだな~…まあ、なっちまったもんは仕方ないさ。俺も気にしないぜ。 」
メタナイト「……!…かたじけない。(一同の優しさに、こくりと頷く)……本来、これは私自身が善意でやっていること。それに…我が同胞「アサシン」(スネーク)の頼みでもあるが故。先日の方舟事件を通じて確信した。彼の言う通り、お前たちの旅路を支えることには大きな意味がある。それに少しでも助力できたのなら…私は、本望だ。お前たちの旅路を最後まで見届けることができなくて申し訳ないが、どうやらここまでのようだ。これより開けた場所へ緊急着陸する。そこでお前たちを下ろそう。必要とあらば、ドックに陸用偵察機が数基あるが… 」
天王寺璃奈「…ううん、大丈夫。私たちのわがままに付き合ってくれたんだもの。本当に、ありがとう…!だから、ここから先は、私たちで行くよ。それに…こんなこともあろうかと、新しい「足」も用意したから、ね。(
メディにアイコンタクトを送る) 」
ヒロ「璃奈ちゃんの言うとおりだ…無理をさせすぎて悪かった(
メタナイトに) 」
メディ「 はい。 (璃奈の視線を受け取って強かに頷いた) みなさん、一度ラボへ行きましょう。そこで詳しいお話をいたします。 」
天王寺璃奈「………みんなに、見せたいものがあるんだ。(白い布に覆われた大きな「何か」。その前に立つと切れ端を掴み―――)――――― え い っ (思い切り下ろすのだった) 」
バ サ ァ ッ ―――――――― ! (一同の前に現れたのは、一台の大きな車。
トラックに勝るとも劣らない大きさを誇るそれは、まさにキャンピングカーそのものであった)
あなた「―――――!!(披露された大きな新車に釘付けになる) 」
天王寺璃奈「――――『 メディカル号 』。私たちの車にして、新しい「 仲間 」…!リューズ島、月の都、方舟アーク…これまでの冒険で回収した珍しい機材を搔き集めて、私とメディの二人でこのハルバードのラボを借りて造った最高傑作なんだよ。今まで交通機関を利用してきたけれど…小回りが利かなくて不便な思いもしたり、移動続きでみんながゆっくりできる時間もなかなか取れなかったから、そうならないように思いついたんだよ。〖*╹▿╹*〗 」
メディ「はい。こちらの車体は、従来のキャンピングカー同様に拡張ウォールを展開することにって車内が広がり、居住空間を実現することが可能です。最大65平方メートルに拡大することに加え、2階フロアも展開できます。安全性の為、走行時には展開したすべての拡張スペースが収納されますが、それでも窮屈さを極力感じさせない造りになるよう配慮はしたつもりです。 」
ヒロ「(なんだって?)さっき作ってたのはそれだったのか‥! 」
エースバーン「すっっっっっっげ~~~~~~~~~!!!!!✨ 車なのに普通に住めるのかよ!?(うさ耳をピコピコ揺らして大興奮) 」
ホムラ「わあ…!す、すごいですね…!乗り物なのにお家みたいに住めるなんて…それに、2階もあるんですか!?信じられない…!(ぴかぴかの新車をまじまじと見つめては感嘆している) 」
メディ「車内にはキッチンにテーブル、ベットや簡易式トイレ、他にもモニターや休憩に利用できる茶室、治療スペースなど、多機能的な設計を施しておりますれば。メディカル号は、このわたくし、メディが責任をもって安全運転をいたしますので、ご安心ください。 」
メディ「ここからは、このメディカル号に乗って最終目的地の『 願いの谷 』まで走行いたします。 」
あなた「 ♪ (「つくってくれてありがとう」―――と、璃奈と
メディに感謝の意を込めてぺこりとお辞儀する) 」
ガ コ ン ッ … ――――― ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … … ッ … ! ! ! (一同が新車におおはしゃぎしている一方で、戦艦ハルバードが平地にゆっくりと着陸したのだろう。一度艦内が大きく揺れ動いた後、搬送口が音を立てて開かれ、カタパルトが地上へと伸び出していく)
メタナイト「見事な車だな。それで移動するのか…道中は気をつけるのだぞ。(一同が乗り込んだメディカル号の傍へと歩み寄り、見送りの態勢に入る) 」
メディ「
メタナイト様、そしてクルーの皆様方…大変お世話になりました。このご恩は忘れません。またいつの日にか、どこかでお会いいたしましょう。(運転席の窓から顔を出して最後の挨拶としてお辞儀する)……皆様、まもなく出発いたします。シートベルトの着用をお願いします。(そう言うとキーを差し込んでエンジンを起動。ハンドルを握りしめる) 」
ホムラ「また、会いましょう!みなさん、どうかお元気で!(車内から
メタナイトに朗らかな笑みを送る)……あ、えっと…シートベルト…こ、これでしょうか?(かちゃかちゃとつけはじめる) 」
エースバーン「ありがとな!空の旅もすっげ―面白かったぞ! こっからは車旅だー!(足を延ばしながら着席している) 」
ヒロ「……またな(スッと手を挙げ、さらばの意を示す) 」
天王寺璃奈「うんっ…本当に、お世話になりました。また、どこかで…!〖*╹▿╹*〗(見送る
メタナイトにぺこりとお辞儀する)準備万端、いつでも、いけるよ。ここから、私たちの旅の再開…そして、最後の目的地はすぐそこまで…――――― 行こう! 」
ド ゥ ル ル ル … … ! (メディカル号が緩やかな出だしで発進。カタパルトより戦艦ハルバードを飛び出して、そのまま道なりに走り出し始めた)
あなた「 ♪ (走り出した車。その車内から身を乗り出し、見送る者たちへ手を振って本当の最後のお別れをするのだった) 」
メタナイト「――――― 旅の幸運を祈る! (走り出した彼らの車に、声高らかに叫ぶ。心から彼らの旅路を祈りながら…) 」
メタナイト「………これで、いいのだろう。たとえ、「破滅因果率」がこの世界を蝕むことになろうとも…あの者たちならば、切り拓いてくれる。心の何処かで、お前は、そう信じてやまなかったのだろう。お前も、あの輝きに憧れていたのではないのか?……私は、素直に羨ましいと、切に思うよ。 」
メタナイト「だから、信じよう。お前が選んだように、私も…彼らを。彼らの、行く先を…――――――(駆け抜けていく車の影が見えなくなるまで、仮面の騎士は、抑止力は、静かに見届ける。自らの"想い"に、胸を馳せながら――――) 」
― 国道・メディカル号・車内 ―
メディ「……好調な走り出しですね。メンテナンスに抜かりはありませんでしたが、やはり璃奈様の設計には目を見張るばかりです。(運転しながら助手席の璃奈に話しかけている) 」
天王寺璃奈「ううん、
メディも…
メディが手伝ってくれたおかげだよ。お陰で、みんなにとって、素晴らしいものができた。(ミラーを通じて、後ろではしゃいでいる他の仲間たちの様子を伺っては、どこか満足そうに目元を細める) 」
ヒロ「…‥大したものだな、まったく(窓から外を見ている) 」
エースバーン「うひょーーーー!ソファがふかふかだぜー!!きもち~~~~~♪ 」
ホムラ「わぁぁぁ~~~!✨ 本当にキッチンまである…!ベットも広々としてて…これはとても快適に過ごせそうですね♪ふふっ。 」
あなた「 ♪ (車内の壁に備えられた大きなモニターでテレビを見ながらくつろいでいる) 」
車が行き来する国道から脇道に反れて進むメディカル号
その先は大きく開けた道となってはいるが、建物が一軒も建っていないことからか往来する車はおろか歩行者すら見当たらず、
彼らの車だけがただ走行する。だが、しばらくすると、一本道からY字に広がる分岐点が見えてくる
その分岐点の道の真ん中に……あろうことか、人が立っている。向かってくる彼らに背を向けたまま…――――
ジ ジ ッ (澄み渡る空、地平まで続く分かれ道という光景が一転)
ジ ジ ッ (■■■■空、地平まで続く分かれ道といこ■■■■■)
リー リー リー ン ・・・・・・。(『草原』に開かれたY字路は『陽光が地にが横たわる黄昏時、或いは夜明けの地平、その果まで続いていた』左の道は星が散りばめられ、未だ暗幕に包まれているかのような暗がりが続いている。 右の道は沈む、或いは登る過程にある陽光に染められた赤く染められた道)
メディ「……!(見えてきた分岐点。だが、ちょうどその地点に人が立っているのを目撃するとゆっくりとブレーキを踏んで一時停止させる)………あの、すみません。恐れ入りますが、道を開けていただいてもよろしいでしょうか?(運転席の窓から顔を出し、そこに立つ人に声を掛けようとするが――――) 」
その男は『Y字路の中心に初めから立っていた』。
『初めからあなたたちのお訪れを予知していたかのように、あなたたちの方向を向いて佇んでいた』初めとはいつなのか、
何故初めという単語が想起されるのか不思議だがその男は『初めからそこに存在した』
言峰綺礼「(後ろ手を組み、瞳を閉ざし佇んでいた神父は巡礼者の足音に気付くと、微笑みを称え、右腕を広げ声を発した)―――――"おはよう/こんばんは"、旅の者。何かお困りかな。ここは神の家ではないがこれも巡り合せ、懺悔・告発……或いは人生相談までそれなりに聞き届けよう(首に下げたロザリオ、黒の礼服、この世の辛苦を窘め、既に飽いたかのような底の見えない深い黒の瞳。神父は穏やかに、しかし友好的に声を弾ませ彼らへ訪ねた) 」
あなた「―――――!(その時、不思議な感覚に囚われテレビから窓の外へと視線を移した。そして、驚嘆する。先程まで正午の青い空が澄み渡る景色が、茜色の黄昏に、あるいは、薄明の暁に、一瞬で塗り替えられていく…その不可思議な光景に。)……!(ふと、何かに誘われるように思わず身を乗り出すように下車する。そして、そこに立っていた神父と邂逅を果たし…これまたえも言えぬものがこみあげてくるのだった) 」
ホムラ「あれ…?もう日が暮れてしまったのですか…?でも、夜明けのような朝日も顔を出して…――――?(車内から顔を出し、車から降りた
「あなた」と、向かいに立つ謎の神父に首を傾げる) 」
エースバーン「なんだなんだ?もう着いたのか?それとも…さっきの戦艦みたいにガス欠…とかじゃねえよな…?(状況がよく分かっておらず呑気に全身を左右に揺らしている) 」
ヒロ「……………普通じゃない、怪しい空だな(ホムラに)……あっ!(降りた
「あなた」を見て)どうした……?(下車する) 」
天王寺璃奈「………???(こんなところに、神父さん…?)……あ、えと… おは…こん…にち?ばん?わ…?(恐縮しながら窓から顔を出して挨拶するも、一変した光景を前に、ただでさえ普通の女子高生には正気を保つのは困難であった) 」
ヒロ「………落ち着いて(璃奈の様子を見て、外から窓越しに彼女に手を伸ばす) 」
言峰綺礼「おはよう/こんばんは……失敬、はじめましてだな。"流星の子"と旅を共にする隣人達。私は『言峰綺礼』、或いはマガリー司祭、またはグレゴリー・ラスプーチン……。"あなた" のように一個人でありながら多くを演じてきた、しかして何も目指さなかった成損ないだ。通りすがりの言峰神父、ということだけ覚えてくれればいい。(困惑する面々に対し変わらず穏やかに語りかけ、再び後ろ手を組み石像であるかのようにその場から一歩も動かない) といっても説得力はない、か。本当に、一神父のおせっかいなのだがね……(自虐的に目を伏せほくそ笑む。生来彼は信用を得にくいと自覚しているようだった) 」
天王寺璃奈「ありがとう、んしょ…(ヒロの手を取ってひと先ず下車する)……?(「流星の子」……ひょっとして…)(そう呼ばれた「あなた」の方へ一瞥を与えて、すぐに言峰の方へ戻る)……えと、言峰神父、さん。はじめまして、私は、
天王寺璃奈。えっと…神父さんは、どうしてこんなところに…?神父さんといえば、普通は教会にいるものだと思ったのだけど……それに……―――(彼の先、双方に別れる分岐路。それぞれの先に広がる陰と陽に、また言葉を失う) 」
あなた「 ……! (片手を上げて、とりあえず律儀に挨拶を示す)……?(璃奈と同じ疑問符を言峰に訴えかけるように首を傾げる) 」
メディ「言峰様、ですね。はじめまして。わたくしは
メディと申します。……ええと、いったい、なにが……――― 」
言峰綺礼「君達には異様な光景に見えるかね。ふむ……であれば確かに、無自覚に迷いを抱いているのかもしれない、これは『選ばなければ前に進めない』という文字通りの『分岐点』だ。実のところ、私も全く意味がわからなかったのだが、ここへ居合わせた理由についてようやく解を得られた。安心するといい、分かれ道は所詮道だ、必ず何処かへ続いている。人が選択に迷うのは、その先にある未来を予見しないのではなく、そこに覚悟がないだけだ(神父はそれぞれ異なる景色へ続く道へ標を記すかのように両腕を広げた) この先にあるものを知りたいかね? ある程度は導けよう 」
天王寺璃奈「……「選択」…誰もが迷うこと…。でも、必ず選ばなければならない。この先に、あるものとは……? 」
あなた「……!(言峰に対し、前のめりにコクリと頷いた) 」
言峰綺礼「承知した。 」
言峰綺礼「(神父は組んだ後ろ手を解き、先ずは右腕を陽光の方向へ差し出した) 右へ進めば"明日"を得られる。過去への区切り、罪過への禊、荷を下ろし新たな財を求め身軽に歩み出せる。だが過去は君達へ回帰しない、昨日へ置き忘れた一切は忘却の彼方へ葬られる。喪失の正体は知らず、背徳はあなた自身を罰し蝕むかもしれない。だが主は、あなたが自らに課した罰から救うことはできない、あなたが新たな思い出を糧に道を開く他ない 」
言峰綺礼「(両腕を広げ、左手はどこまでも続く暗がりを指し示した)左へ進めば"機会"を得られる。未来への反逆、それは希望の破却か絶望への抵抗か、運命を選ぶ旅路だ。しかし、時流と共に失われる筈であった繋がりを取り戻す機会を得られると保証しよう。だが、それは約束ではない。得られるのは刹那的時、蜘蛛糸のように細い『奇跡』への可能性。この道を選べば、あなたはたった1つの小さな忘れ物の為に存在を、友人を、持ち得る全てを天秤に預けなければならない。その覚悟なくしては、あなたは踏み出した瞬間"賢者"によって"落とされる"だろう 」
メディ「…ナビによると、この分岐点より右に進みますと、最終地点である『願いの谷』のある『フェルシオン王国』へと入ります。 左に進むと、『エムロード王国』という場所に着きます。ここは謂わば、ちょうど国境となっている地点なのです。当然、我々の目的は言わずもがな前者の方。よって、ここは右に進むべきなのです。そうですよね、主様。………?……主様……?(ふと、ぴくりとも動かない「あなた」の様子を不思議そうに伺う) 」
ヒロ「……………まさに明日と未来への反逆の選択肢だな(
メディの話を聞き)………迷っている 」
あなた「……―――――――――(そう、
メディの言う通り。旅の目的は明確に決まっている。次に進むべき道も、自分も含めて誰もが分かり切っている……その、はずだった。だけど、なにか、なにかが、自分の中でその常識の理をくすぶっている。暗がりと明かり、陰と陽、闇と光…片方は真っ暗で、もう片方は眩しくて…だけども、共通しているのは、どちらも先が見えないということ。) 」
あなた「――――(そこに、言峰の言葉が突き刺さる。じわりじわりと。自分の為に、本来の目的を成し遂げるために、右へと進む。だが、その瞬間、心の何処かでざわつくものがある。「たった1つの小さな忘れ物」……それが何かは分からない、けれど、もしもそんなものがあるとするならば、躊躇いなく放置できるのだろうか?
「あなた」は、運命の秤に身を委ねようと瞳を閉ざし、懸命に"想い"を巡らせる。そして…――――――) 」
あなた「――――――…………!(指をさす。その方角は、『 左 』。本来進むべき「 右 」ではなく、遠回りすることを選んだのだ。その理由は、わからない。何がそうさせたのかさえも。だけど、「あなた」は選択した。自らの気持ちに、"想い"に、従順に、素直に―――) 」
言峰綺礼「それが君の選択……ふむ(顎に手を添え、固く並行した口は一時の沈黙を守り"あなた"をじっと凝視していたが……) フッ 『箒星は道を歩まない、己の心に導かれる。それが、自らを凶星と呼ばしめる所以となるとも』……か。(それを善いと認めながらも嘲笑うかのような。歪みを秘めた笑みを一瞬だけ垣間見せた) 承知した。私はただ祈るとしよう、君達の旅の安全を……。 」
メディ「……………主様……(唖然とした表情を浮かべる) 」
『 超えたならば問わねばなるまい。その先に、何を得たのかを 』
ジ ジ ッ (神父は瞼を閉ざし沈黙した。 それ以外に何もない、闇夜か、黄昏か……分かれ道はただそこに有り選択を――――――)
ジ ジ ッ (神■は瞼を■■■沈黙した。■■■■■に何もない、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■)
ジッッ (――――――――――路は"変わらず一本だ"。元々は"Y字路"だったようだが、『工事中・迂回』の立て札が道を阻んでいる。 現在通行可能な道路の"アスファルト"は前へ前へ、進む者を肯定するかのようにただ前へ続いている。蒼天は地平まで広がり、旅路には最適な気候を保っているようだ)
ヒロ「………どうしたってんだ、何故、道に逆らって………(
「あなた」の肩に手を添える) 」
天王寺璃奈「…………うん。私は、「君」を信じるよ。前に、お蕎麦屋さん(門矢士/ディケイド)が言っていたもんね…――――「正しい道を選ぶんじゃなくて、自分が選んだ道を正しいと信じて進むだけ」…って。「君」が、何を想って選んだのかは、わからない。でも…今までだって、そうだった。「君」を信じてきた、その事実は、間違ってなかったことを。 」
ホムラ「ええ…私も、信じようと思います。ううん、信じます。たとえ、あの暗黒のような絶望に染まった未来が待っているのだとしても、私たちで照らしてみせます。そうやって、進んできたんだものね。 」
ヒカリ(精神世界)「…そうね。道がある限り、私たちは進むだけ。それが茨の道だとしても。その先が行き止まりだったとしても。進まなきゃ、なにもわからない。わからないから、進み続けるしかないの。 」
エースバーン「俺も悩むのはごめんだな。悩む暇がありゃ走りてえ。難しいことなんて、後で考えりゃいいんだ。そうこうしているうちに、太陽は沈んでいくんだからな。(にっししと笑う) 」
メディ「………「急がば回れ」ということわざもありますからね。(ふふっ、と口元を綻ばせる)……承知いたしました。主様が選んだ道を、わたくしたちも共に歩みましょう。わたくしは、どこまでもお付き合いいたします。 」
DOMAN「 † 拙僧もはなれませんぞ † 」
ヒロ「……(肩に手を置いたまましばらく動きを止める)………なるほどな、あいつの言ってた忘れ物……その忘れ物抜きじゃあ未来には進めないってことか(肩から手を離す) 」
スターウォーカー「 *この選択にはヘドが出る 私こそがオリジナルのスターウォーカーだ (わざわざ戦艦ハルバードから猿渡はるばるここまで別れを告げに来たこの者はオリジナルのスターウォーカー▽) 」
メディ「 お帰り下さい (スターウォーカーを一蹴) 」
あなた「………(こんな自分を肯定してくれる仲間たちのありがたみを、今、改めて強く噛み締める。この選択が吉と出るか凶と出るか…そんなことは最たるものではない。衝動的に突き動かされた自らの"想い"に応えただけ。今までそうしてきたように。)……!(ふと、辺りを見渡した。空はいつの間にかいつもの青空に戻り、別れ道は一本に絞られて、そして…あの神父の姿は影も形もなかった。異様で、不思議で、だが…間違いなく、自分たちの旅路に大きな影響を与えたのは間違いないと微かに感じるのだった)……!(そして一同へ、「進もう」と目で訴えた) 」
ポリゴン2「 >>ニュッ<< (いつの間に着いてきていたのか一行のスマホのどれかから顔だけ出す) 「覚悟」とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開く事だッ!そこに幼女がいないなら!!暗闇の空き地に!!小学校を建てることだ!!!! 」
メディ「お巡りさん、あちらです(ポリゴン2を指す) 」
天王寺璃奈「……!そうだね…そうと決まったら…―――― 進もう!私たちの冒険は、まだ終わらないんだ。(もう終わるものだと思われた旅が、少しでも長く続くかもしれない。奥底に抱えていた寂寥感が満たされていく高揚感に胸を弾ませ、みんなで再び車に乗り込んだ) 」
そして、メディカル号は再び走り出す、青空の下に広がる新たなる旅路を―――
ホムラ「わぁ~……!とても広い車道に出ましたね…!一気にいろんな乗り物が見えて、人の気配も活気づいてきましたね…!(走行中の車内から、並走する車、或いは追い越し、追い越されるもののひとつひとつを眺めていた) 」
メディ「本来のルートから外れてしまいましたが、問題ありません。わたくしがナビゲートいたします。(そう言うとヒューマギアモジュールが発光。衛星ゼアのアーカイブにリンクし、位置情報を更新する)……我々が進んだのは、『エムロード王国』。ここは、その名前にもあるように宝石のエメラルドのように、大地全域が翡翠色に輝いているんです。その理由は、ここが「魔法の国」と言われているルーツにあるようです。(運転しながら) 」
天王寺璃奈「えっ…ま、「魔法」…?すごい…おとぎ話のような世界みたい…!璃奈ちゃんボード wktk♪〖* >▿< *〗 」
ヒロ「……………エメラルド?魔法?…………(何かを思うように窓を見ながらナビゲートを聞いている) 」
メディ「そうです。その昔から現在に至るまで、多くの魔法使いや魔女によって築かれてきたという伝説がある…故に、魔法の王国と呼ばれる所以にあるそうです。俯瞰図によれば宝石のような形をした国領内に7か所に及ぶ区画があり、それらを隔てるように王国中心部に、我々が今走行している大きな一本道「バルクロード」が敷かれています。 」
メディ「王国全体を取り囲むように高さ40mに及ぶ巨大な壁が立ち、壁の切れ目からも強大な魔法による結界がドーム状に張られ、王国内部から国外へ飛び超えることは不可能になっているようです。なので、王国への唯一の入出国できるのは、このバルクロードを通じてのみ行われるそうです。 」
エースバーン「ふーん…だからこんなにバカでけえ道になってんだな…こういう広々とした道を走ると爽快だろうなぁ~…!おっ、向こうに高い山が見えるなー! 」
ヒロ「……まさかな、考えすぎか(シートにもたれかかる)外部から侵入者が来てもそこからしか入れないってことだな 」
メディ「あちら左手に見える氷山地帯が、7つある区画の一つである「ディアモン山(ざん)」ですね。オーロラが発生する観光スポットのようです。対となるようにその右手には「ジャデュ平原」。首都に勝るとも劣らない広い領域を誇る遊牧地帯です。更に進むと黄金の街と称される商業地域の「ドレ・オール」、地形がかなり乱れた山岳地帯の「リュビ峡谷」などなど…。 」
メディ「奥に進むにつれて見えてくる海辺は、水の町「サフィール海峡」。その州域には有名な観光名所の一つであるラピス宮殿があるという「ラピラズリ・ラビリンス」がございます。首都が現在のものとして築かれるよりも大昔、数百年にも及ぶ首都の大規模な修繕工事の為に一時的に王族がその地に移り、宮殿はその際に建てられたものだそうですよ。工事完成に伴い王族を含む多くの民人たちがその地を去りましたが、当時の一時的な栄華の名残は健在のようです。このように、多くの区画で、それぞれ魅力的な要素があります。 」
ホムラ「はい…!どこもかしこも、とっても素晴らしく魅力的な場所ですね…♪ひとつひとつのエリアを探索してみたい気持ちはありますが…あっ!あれが
メディちゃんの言っていた峡谷みたいですね!黄金の都にも住人がたくさん行き交ってて…見てるだけで楽しいですね…♪ 」
住人A「……チャコ。……チャコ。(子犬を抱きながら市場をまわっている) 」
メディ「……そして、このまま真っすぐに進んだ先にあるものが、首都『マジルカ』。エムロード王国の中でも国内最大都市で、王国の4分の1を占める領域を持つそうです。遠く離れたこの地点からでも確認できますが、都市部中心には「マジルカ城」がそびえ立ち、取り囲むように城下町が広がっております。先述したドレ・オールのように、大型の貿易施設や工場などはすべて国内の別区画に立ち、都市部には生活居住区を主として民間の商業施設等が立ち並んでいるのですね。 」
メディ「草木や海などの自然物、建物などの人工物すべてが翡翠色の輝きに包まれていて…これは強力な魔素(マナ)を含んだ『
カオススピネル』が、マジルカで大量採掘されることに起因するそうですよ。その為王国、とりわけマジルカの都市部に近づけば近づくほど大気中に漂う魔素が濃くなるため、魔法使いたちが活動しやすい領域となっている…みたいです。どうやら、魔法という伝説は本当に実在していたみたいですよ。歴史もかなり深いようで、
ケイオス創世紀まで遡るほど古く長い歴史を持つそうです。興味深いですね。 」
住民B「今日のオフ最高だぜ〜〜!!!(複数の学生たちと共にオープンカーに乗り、キャンピングカーの対向車線を走る) 」
天王寺璃奈「ということは……本当に、魔法の国なんだ…!ひょっとして、本物の魔法使いにも出会える…!?す、すごい…!夢みたいな国だね…♪〖* >▿< *〗 」
ポリゴン2「(魔法⇢魔法使い⇢魔法少女⇢少女⇢幼女)……すばらしい……プルプル 」
DOMAN「ピノッキオという童話をご存知ですかな? 夢のような空間で一日中遊び呆けた童たちがロバに変えられ売り出されるという阿鼻叫喚の展開にございますれば。皆様もゆめゆめ、警戒をお忘れなきよう。ンンンンンン 」
ドーナツ屋店長「ぷっぷー♪はあい~♪そこのお嬢ちゃんたち!ど~も~♪ドーナツショップ「はんぐり~」で~~~す♪(走行中のメディカル号とたまたま並走して現れたのは、ドーナツを販売しているキッチンカー。その店長と思われるオカマが、璃奈たちに手を振る)君たち、この国は初めてかしら?それじゃあ、旅のお供に是非ともドーナツはいかがかしら~?(ちなみに運転は他の店員に任せており、自身はキッチンから商品のドーナツと一緒に顔を覗かせている) 」
メディ「いや、あの、運転中ですので…販売はお断りします… 」
ヒロ「……じゃあ俺が買ってもいいかな(窓から覗き込み) 」
あなた「 ……♪ (キッチンカーのドーナツに手を伸ばしておねだりしている) 」
ポリゴン2「なんだオカマか。ロリをくれ(首をキリンのように伸ばしながら) 」
うちはミハリ「(くっそゴツいタイヤのマウンテンバイクでなんとキャンピングカーを追い越していく) 」
天王寺璃奈「えっ…KA〇A.ちゃん…!?〖*゜o゜*〗(※そうだけど違う)(話しかけてきた店長に仰天の璃奈ちゃんボード)ど、ドーナツ…美味しそう……えっと、どんなのが、あるの…?(←購入する気満々) 」
DOMAN「甘味をご所望で?よろしい、拙僧がパシリになってさしあげましょう(小銭を忍ばせた式神を車窓からショッピングカーへ飛ばす)ささ、マスター殿。ご入用のものを指差してくだされ(ねっとり) 」
アーニャ「ちちーーーー!!もっとスピード出してーーーー!!(ミハリ先生に)追いつかれる――――!!(軽ワゴンに乗る一家) 」
ドーナツ屋店長「あらっ、買ってくれるの?ありがと~~~~♪えっとね!今販売しているのは…スイカどーなつに、ツナマヨネーズどーなつに、激辛カミナリドーナツでしょ~?あとねぇ~、あま~い恋人ドーナツに、ビバ!イタリアーノドーナツ、それからフェアリーパープルドーナツに七色ドーナツもあるのよ~!だけど店長の今日のオススメは…希望ドーナツよ~~♪あっ、一応販売しているけどぉ…「プレーンシュガー」はオススメしていないわよ~?(何) 」
メディ「えっと、あのですね…今運転中ですので… 」
あなた「(「端から端まで全部ちょうだい」と指差して財布を取り出す) 」
ドーナツ屋店長「あら~~~~♪♪♪ お買い上げありがとうございま~~~~す♪(代金を受け取り、DOMANを通じて次々とメディカル号に色鮮やかなドーナツが入った紙袋を提供する) 君たち、とってもいいお客さんだわね♪ドーナツ片手に観光楽しんでちょうだいね~♪また何処かで会ったらよろしくねん♪それじゃっ、ばいびーーーーー☆(店じまいと言わんばりに両手を振りながら、そのままキッチンカーはスピードを上げて走り去っていくのだった) 」
天王寺璃奈「……やっぱり〇ABA.ちゃんだったのかな…(ぽかーんとしながら紙袋から取り出したドーナツをノールックで食べ始める)……!んっ、美味しい…♪〖* >▿< *〗(それはそれとして、個性的なドーナツを堪能する) 」
エースバーン「………なんかちょっと寒気がしたな今の人間…(などと供述しながら無意識に手に取った激辛ドーナツを口にする)かっっっっっっっっるぅぇぇぇえええええええええええええええええええええええええええーーーーーーーーーー!!!!!!!( > > > かえんほうしゃ < < < )………なんてこった。寒気が一瞬で吹き飛んだ。もーれつにあったけえ。つーか熱ぃ。(たらこ唇) 」
ホムラ「これが、噂に聞くドーナツ…!いただきますっ…!(はじめてのデザートを口にする)……!ん~~~~~っ♪甘くておいしい~~~♪(蕩ける様な甘さにうっとり) 」
ヒカリ(精神世界)「あーーーー!待ちなさいホムラ!私を差し置いて独り占めしようたってそうはいかないわよ!変わりなさい!今すぐに!!! 」
ホムラ「えーーー……でもヒカリちゃん、この前ダイエット中だから甘いものは控えるって決意表明したばかりじゃ…… 」
ヒカリ(精神世界)「それはそれ!!!これはこれよ!!!いいから変わりなさいよーーーーーー!!!!!!(ジタバタ) 」
ヒロ「
メディちゃんにも食わせてやったら?(璃奈に)じゃ、俺も食べるか………ツナマヨドーナツ………いいな 」
天王寺璃奈「あはは…気持ちはすごく分かるけど、
メディはヒューマギアだから食事はしないんだ…。……?あれ…なんだろう…パトカーもたくさん見かけるね…何かあったのかな…?(呑気にドーナツを頬張りながら交通路を呆然と眺めている) 」
メディ「そうおっしゃられると…確かに、かなりの数のパトカーが出動しているようですね。それに…中には世界政府保有の装甲車までちらほらと… この
エムロード王国自体が世界政府加盟国であるが故でしょうが… 」
ポリゴン2「僕ってば逮捕されるん???? 」
ホムラ「……?へかい(世界)、へーふ(政府)……?(ドーナツを頬張りながら
メディの発した用語に首を傾げる)……ごくんっ…えっと…それは、一体何なんですか…? 」
メディ「ぜひそうなってほしいものです(ポリゴン2を横目に) 」
メディ「―――『世界政府』。またの名を、「政府軍」。正式名称は「World Government "INFINITY"」。その名の通り、この世界…
ケイオス全体を統治する巨大国際組織です。
ケイオスの8割の広域に影響力を持ち、加盟国は150ヵ国以上にも及びます。世界平和と種族平等といった、絶対的正義を掲げて活動している治安維持組織で、混沌の名を持つ
ケイオスとは対を成し、秩序に統一された世界へ変革することを志しております。 」
メディ「ですが、彼らの存在はかなりの抑止力となります。事実、歴史においてもこの世界に絶大的な影響を与えているのは間違いありません。世界政府加盟国は、その組織に守られる…故に、テロや殺人、果ては戦争と言った凶悪 に犯されるリスクが大幅に減少される。民間人にとっては何よりも信頼に値するものなのです。我々「飛電インテリジェンス」も、政府とは提携関係にあります。方舟事件やゲームショウでの一件にも加担してくれたA.I.M.S.の不破諌様なども同様です。 」
ホムラ「あっ…(先日の方舟事件や、その前にも参加したゲームショウの件も思い返したように相槌を打つ)ああ…何度か私たちを助けてくれた…あの方々も、その世界政府という組織にかかわりのある人たちだったのですね…!そんな巨大組織があったなんて… でも、それじゃあ、あれだね……加盟国でないところは……(表情に少しだけ陰りが現れる) 」
メディ「……ええ、悲しいことに、政府からの援助を、その恩恵を受けることができません。故に、我々がこれまで旅してきた…ロスダルムにあった
恣慰ヶ丘学園や、レフストルにある
月の都といい…あの凄惨な事故も、加盟国外であるが故に起きてしまったと言っても過言ではないでしょう。もっとも、加盟国であろうとなかろうと、事件とは常にどこかで必ず起きるものです。このエムロードも然り…念の為、注意して進みますが… 」
ヒロ「(あ、そうなのぉ〜?)そ、そうか(ドーナツを食べる)………単なる巡回だといいんだが、あの量…‥何かあったんじゃないか? 」
あなた「………(
メディとホムラの会話を小耳にはさみながらドーナツを口に含む。その話を聞いて、ふと、先程の言峰の言葉が脳裏を過る――――) 」
左へ進めば"機会"を得られる。未来への反逆、それは希望の破却か絶望への抵抗か、運命を選ぶ旅路だ
しかし、時流と共に失われる筈であった繋がりを取り戻す機会を得られると保証しよう。だが、それは約束ではない
得られるのは刹那的時、蜘蛛糸のように細い『奇跡』への可能性
この道を選べば、あなたはたった1つの小さな忘れ物の為に存在を、友人を、持ち得る全てを天秤に預けなければならない
その覚悟なくしては、あなたは踏み出した瞬間"賢者"によって"落とされる"だろう――――
あなた「………(きっと、また、なにかが動き出すかもしれない。それでも、自分や、仲間たちが信じて選んだこの「道」を、今はただ突き進むだけ。小さくも強かな決意を結い、遥か先に見えるマジルカの城を眺めるのだった――――) 」
天王寺璃奈「……何か、か…… 杞憂で、あるといいけど…―――― 」
「あなた」たちを乗せたキャンピングカーが真っすぐにマジルカへと向かうその一方で、同じ進行方向に進む数台のパトカー。その内の一台にて―――――
北條透「(とある一台のパトカーを運転するのは、警視庁捜査一課のエリート刑事、警部補の「北條透」。25歳という若さでありながらも仕事には情熱的。一部からは厭味ったらしい口調が癇に障ることで影口も叩かれるが、本人は歯牙にもかけない。何故なら彼が追い求めるのは、常に事件の真相ただひとつなのだから…――――)―――― いよいよ動き出しましたね。私はね、ずっとこの機会を伺っていたのですよ…「刀仙」さん。(隣の助手席に居座る人物に語り出す) 」
刀仙「………………(北條の言葉を聞くも反応はなし。だがけして無視しているわけでもなければ、寝ているわけでもない。彼の内にある【熱いもの】をひしひしと感じ取っていた)……貴方にこんな確認は必要ないとは思いますが、準備は滞りなく進んでいますね?(口元の笑みを絶やさず、緊迫感の中に異色を放ちつつ、なおかつ柔らかな声調で) 」
ムスカ「世界政府と警視庁が連携して調査を進めてきたこの一件。この時を待っていたのは…北條警部補、貴方だけではありません。私もなんですよ。見たまえ、この(パトカーの)数を。どれだけ我々が血眼になって『あの事件』を追いかけてきたことか…(「大佐」の階級を持つ政府の人間が、後部座席にて足を組んで寛いでいた) 」
北條透「ええ、抜かりなく。現時点でも、警視庁からはエムロード国内はもちろんのこと、念には念を重ねて近隣国からも応援を予め要請し、完全包囲を徹底しております。本来ならば、エムロード全域に緊急事態宣言を発令し、一時的に一般市民の入国を制限する必要もあるかと思いますが…それは国王陛下より許可が下りなかったため、やむを得ずということですが… ムスカさん。ええ、そうですね。「我々」は、それぞれ立場が異なりながらも、同じ事件を追い続けてきた…謂わば、同期。真相は、我々が直接確かめなければ。 」
刀仙「…杞憂でしたね。流石はエリート刑事の北條さんです。期待していますよ。(ふふっと口元を緩ませる) 」
ムスカ「…しかし、それにしても、驚いたものだ。12年前にマジルカで起きた『あの事件』…その首謀者が、ついに国内で身柄を拘束されるとは。本来ならばとっくに国外へ逃亡し、永遠に帰国しないものだと思われたが…分からないものだな。刀仙さんもそう思うだろう? 」
刀仙「……―――――『 ワルプルギスの血祭 』。(ふと、その名前を口にする。聞けば身の毛も弥立つ様に、冷たく、低い声音で。)……その日、王国首都から二つのものが消えた。一つは、事件の首謀者とされる『 翠玉の魔法使い 』。そしてもう一つ…マジルカの秘宝にして、我々世界政府も超重要文化遺産として認定している、魔力の起源『 賢者の石 』。かの『魔女』が、その石を奪い、マジルカは未曽有の大混乱に陥ったとされています。魔素は乱れ、国内には得体の知れぬ怪物が次々と生まれ、そして…罪なき者たちが命を落とした… 」
ムスカ「それからというもの、およそ12年もの間姿を眩ましていたその「魔女」が、どういうわけか、よりにもよって国内で捕縛されたのだ。当の本人は潔く投降を意を示したようだが、何が起きるかは分からん。故に、我々がこうして総動員されたわけだが…… 」
ムスカ「……………………… 」
ムスカ「 > > > 私がムスカ大佐だ < < < (「お待たせしましたみなさん」と言わんばりに、これ見よがしにカメラ(※第四の壁)目線で自己紹介) 」
北條透「いったい誰に名乗っているんですかね…(汗)(ムスカには目もくれず運転に集中)ええ、犯人は捕まりました。これから行われるのは、その魔女の公開処刑。我々政府の人間としては当の本人より事情聴収を行い、事件の真相を洗いざらいはいてもらいたいものですが…これも、マジルカの国王陛下、引いては
エムロード王国の法律によるものであるが故…。いずれにしましても、これで事件は解決するでしょう。…………ですが…(ここで眉間にしわを寄せて言い淀む) 」
刀仙「………何か懸念でも?(言い淀む北條に) 」
北條透「今回、長らく低迷していた事件に大きな進展があったことで、私の中で幾つか疑念点が過ったのです。何故犯人は「
賢者の石」を持って帰国したのか?何故国外へ隠さなかったのか?それだけではありません。マジルカそのものに対してもです。非常事態宣言を発令せず、あろうことか政府認定のA級犯罪者である「彼女」を国独自の法則に従い一般市民の前で公開処刑を決行するのか…国王陛下の判断はあまりにも横着です。まるで、何か急いているようにも見受けられます。 」
北條透「――――"事件はまだ終わらない"。私はそう睨んでいるのですよ。この12年の間で何が起こったのか…いや、もしかすると…それ以前から、我々が認知していないところに発端があったはずです。それこそ、長く深いエムロードの歴史にすら関与する程の、何か、大きなものが。私の憶測かもしれませんが、生憎、いつも当たるものなんですよ。ですが、有耶無耶な根拠で動くつもりはありません。突き止めますよ、徹底的に。 」
北條透「 『
賢者の石』に纏わる事件…長年追いかけてきたその真相を、ここで確かめます。私のプライドにかけて (若き刑事は、その執念を燃やす。目指すは、一直線にあるマジルカ。そして、そこに潜む陰謀…真実――――) 」
ムスカ「……………(一方、後部に居座る男はその首を垂れる。彼のサングラスが、歪に光り輝いていた――――) 」
一方、その頃――――
ニッキー「はぁいみんな、バスガイドのニッキーだよ~♪ 長らくの移動お疲れ様でした~!間もなくこのバスは首都「マジルカ」に到着いたします♪ 王国内最大規模の首都圏には、たくさんの観光スポットやお店が目白押し!いっぱい楽しんでいってね~♪ 」
はらぺこあおむし「(バスガイドの衣装を着て車内でハロウィンのアルバイトをしている) 」
ちゃちゃまる「うおー!久しぶりの旅行楽しみだなー!オイラ、ドキドキわくわくして、無性に筋トレしたくなってきたぞー!ふんふんー! 」
ピポサル「せんせー!バナナはおやつに入りますかー!? 」
シャモ「俺たち悪くねえぞ!Gちゃんがヤクにまみれてしまって…おやつ代の300円もろくにくれねーんだぜ!Gちゃんなんて、社会のゴミさ!!(うまい棒をむしゃむしゃする) 」
なるたきのおじさん「おのれディケイドォーッ!!!貴様は登場しないのに奴のセリフだけ回収された!!これはもうディケイドの参戦が決まったようなもの!この世界も破壊されてしまう!ということだぁ!!(※メタい)救いをプリキュアに求めよ!アーメン!!!! 」
Fall Guys『FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO(たくさんの色のたくさんのGuysが次なるクラウン争奪戦の舞台となるマジルカが近づくにつれて闘争心が掻き立てられ、ついには待ちきれずバス車内で乱闘を初めてしっちゃかめっちゃかしだす)』
モルカー「PUI PUI!(そんなバスを横切っていく) 」
ジャン「ンニキティィィイイイイイイイイイイイイイイイイイーーー!!!バスを降りたら、マジルカで俺と挙式しよう(キリッ)そして夜空に花火を打ち上げ、俺達のようなハート色に染め上げよう(キリリッ) 」
ひこにゃん「(ジャンに無言の"きょじゅうざん") 」
ふなっしー「ヒャッハーーーーーーーーーッッ!!マジルカの人たちにも、美味しい梨汁をお届けするなっしぃーーーーーーーーーーっっ!!!! 」
ちいかわ「わぁ…ぁぁ………!!(梨汁をぶっかけられ号泣) 」
ハチワレ「あれれぇ?もしかして…かけられちゃった…!?「梨汁」…!! 」
うさぎ「プルルルルルルルルゥ!!!!(全自動舐め回し器となってちいかわに付着した梨汁をずびずび舐め回す。きたない。) 」
モモンガ「おい!そんなことより…可愛い俺様に媚びてみろ!(指クイ) 」
至郎田正影「この
ケイオスに「食の千年帝国」を築くため…… 改良に改良を重ねた素晴らしき料理の味をマジルカの民に広めて見せよう……!(見るからにヤベー物が入ってる鍋を持ちながら) 」
関羽「そ、そんなものは(いら)ない…(震え声) 」
暗黒物質(ダークマター)「俺が食えないと申すか?(鍋から出て来る) 」
志村けん「食べられるわけねーだろバカヤロー!(正影にパイ投げのごとく投げつける) 」
シュルク「もうすぐ到着だというのに、穏やかじゃないですね…。 」
スパイダーマッ「寝ている子を犯すなよ…(※誤字)(※問題発言)(※この発言は規制されました) 」
ムッコロ「ソンナコトイッテミロ…オレァクサムヲムッコロス!!!!!(スパイダーマッに取っ組みかかってそのまま二人とも走行中のバスから転落していく) 」
レオン・S ・ケネディ「(頬杖をつきながら窓の外を眺めている)色々思う所はあるが……まさか男一人でこんな所に来ることになるとはな… 」
ペニーワイズ「それは感心だな!俺も応援するぞ!(ちゃちゃまるに縄を括り付けてバスから投げ飛ばしてバスと並走させる地獄のランをおっぱじめる)ほいほいほいー!気合い入れてけー!! 」
泉研「あははは!!旅行先で大人のお姉さんをナンパしまくってお持ち帰してやるぞ!(バスの中で堂々とグラビア誌を広げて発情している) 」
首領パッチ「うるせええええええええええええええ!そんなことより俺の歌を聴けえええええええええええ!うっせえ!うっせえ!!うっせえわ!!!(車内のカラオケボックスで「うっせぇわ」を熱唱、音程は合っていない) 」
ちゃちゃまる「うお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛(ドドドドドドドドドドドドドドドド)( ぴ え ん )(時速20kmの速さでバスと並走しだす。ていうかやらされている) 」
いかりや長介「や め な さ い ! ! ! !(メガホンで
ワイズ・けん・パッチの頭を叩く) 」
ペニーワイズ「うるせえマニトウ!バスの中で暴れんな!(いかりやの頭にタライを落とす) 」
鬼塚夏美「うるさくて眠れなかったですの(アイマスクを取って起きる) 」
ちゃちゃまる「ウオーーーーーーー!ぼすけてーーーーーーーーー!(ぴえん)(ドドドドドドドドドドド) 」
うちはミハリ「(マウンテンバイクで勢いよくちゃちゃまるを弾き飛ばす) 」
ちゃちゃまる「 ぴ え ん (キラーン☆)(撥ね飛ばされ一足先にマジルカへ吹き飛んでいく) 」
うちはミハリ「(今何かとぶつかったような気がしますがきっと気のせいです。)(マウンテンバイクで駆け抜けていく) 」
松田ァ!「遠足ではしゃいじゃダメなんですか!?そんなこと言うならお前ら全員静かにさせてやるよ!!手始めに夜神君から!!!(デスノートを取り出す) 」
夜神ムーン「なんで!!!!?(せっかく大人しくしていたのにこの仕打ち) 」
アスラン・ザラ「落ち着けお前ら……バスでくらい、な?到着してからいくらでもはしゃげるだろ? 」
泉けん「お前ら静かにしろ!さもなければ僕はバスジャックするぞ!(何 」
ジュラル神父「YAMENASARE☆ 無益な殺生はやめなさrオロロロロロロrrrrrr(松田に神との和解を促すがデスノートに名前を書かれ意図的に発生されたバス酔いで嘔吐する) 」
ハイジャッカー「悲鳴を上げるな!神経が苛立つ!! 」
ニッキー「わっ、わーーーーっ!みんな落ち着いて~!💦 はしゃぎたい気持ちも分かるけど、あともう少しで到着だから、ね!?自由時間はたくさん設けますので、ね!?💦 」
モア「はい…マジルカに移住しましても、一生懸命に… 」
アンゴル「申し上げます!ああああああああそこです!(もはや豆粒同然の小さな影となってマジルカに墜落していくちゃちゃまるを指しながらアスランに申し上げる) 」
ペニーワイズ「やだね、俺ははしゃぎたいんだよこのハゲ(辛辣 」
アスラン・ザラ「……(ちゃちゃまるを見送ると、また座り込んで)……なあ、ペニーワイズ。……俺にはどうにもあの国での旅行がただの旅行では終わらない気がする…… 」
夜神ムーン&松田ァ!『(やや険しい表情で語り出すアスランの背後で、デスノート片手に大暴れしている狂人とそれを必死に取り押さえようとする新世界の神がばたばたしている)』
パッチ&泉研『(加えて、まだ到着まで時間があるにもかかわらず我先にバスを出ようと出入り口付近で二人で暴力交じりのおしくらまんじゅうをし合っている)』
アスラン・ザラ「……そういうのの感知はお前の方が上だろ。もうお前は気付いてるかもしれないな。……妙な胸騒ぎが、するんだ…… 」
……気のせいなら、いいんだけどな……
それぞれの人物が、それぞれの目的で、同じ場所へと向かう。
しかしこの時から、新たな運命が既に動いていたことを…彼らは知る由もなかっただろう――――
そこは、エメラルドグリーンに染まる宝石のような煌びやかさを放つ異色の街
建物も、看板も、床も、すべてが翡翠色に輝いている。街を照らす街灯は、よく見るとただの電球ではない
延々と燃ゆる炎…即ち、魔法によって灯されたであろう独特の揺らめきと輝きをしているのだ
多くの現地民と観光客が行き交い賑わいを見せる城下町を眼下に、高所には、
象徴的な存在感を放つ巨大な城「マジルカ城」がそびえ立っていた
天王寺璃奈「わぁ~……!✨〖*╹▿╹*〗(これまた今まで見たことのないような輝きを放つ異彩の街に目を輝かせる)す、すごい…これ全部、本物のエメラルドの宝石みたい……!確か、「オズの魔法使い」に出てくるエメラルドの都みたいな…(きょろきょろとあたりを見渡してはその光景に目移りしてしまう) 」
メディ「世界中においても、
エムロード王国は重要文化財の宝庫。ここマジルカの街並みそのものも然り。故に、毎年観光客の多くがここを行き交い…ピークになると現地民との比率が大幅に逆転することもあるそうです。少し、ここで散策をしてみましょうか。 」
ホムラ「本当にすごいですね……(うっとりするあまり思わず大きなため息を吐く)今までは、機械やデジタル的な場所での冒険が多かったですから…こういうおとぎ話のようなファンタジックな世界観が際立って素敵に見えてきます…!✨ 」
霧雨魔理沙「らっしゃいらっしゃーい!毎度おなじみマリッサさんのびっくり魔導グッズ販売だよー!チェーン店もフランチャイズもなし、まさにここ、この瞬間だけのグッズで目白押し!さあ寄った見た買っていっただズェー!(ハリセンで床を叩き声を張り上げる露天販売。シートの上では"地面についていない"そこにある"商品が展開されている) 」
エースバーン「しっかしだなー…緑一色ってのが…なんか、目がチカチカしてこないこともねえんだけど…まあそのうち慣れっか。それより、なんかうめえもんねえのか?(涎を垂らす) 」
あなた「……♪(早速目についた魔理沙のショップに目を奪われ、小走りで寄っていく)………???(どれもこれも形容しがたい商品を前に何度も首を傾げている) 」
ニッキー「はぁいみなさーん、おまたせしましたー!ここからは自由行動のお時間でーす!迷子にならないように、気をつけて散策してきてくださいね~♪(バスツアーの旗を片手に団体メンバーを解散させる) 」
ちゃちゃまる「うおーーーー!ここがマジルカなのかー!?なにもかもが逆になっててびっくりだぞー!ふんふんー!でもなぜか動けないぞー!?おーーーーーい!(その辺の民家に頭からめり込んでて動けない) 」
神戸 尊「眼がクラクラしてきた……現場の遺体も酷いけどここもディズニーシーみたいな……(着崩したスーツを羽織る東洋人。良くも悪くも幻想的世界からは浮いている、馴染めていない風防の男が建物によりかかりスポーツ飲料を飲み干す)黒岩さんはどこへ行ったんだか……。 」
霧雨魔理沙「お!その『 』に目をつけるとはお客さんお目が高いね!今なら手持ちのボックスのポケモンにそれを持たせて自販機でいいきずぐすりを七個買うとラブラブボール入りのダークライが手に入るズェ! 」
ナンジャモ「おはこんハロチャオ~!みなものもの~!ナンジャモの~?『ドンナモンジャTV』の時っ間っだぞー!今日はなんと!オフの日ということで…久しぶりに一人羽を伸ばして観光に来ちゃいましたー!いえー!☆ 今回の旅先はここ、「マジルカ」!なんでもここは魔法の国と言われているらしく、幻想的で非日常的な体験ができるんだとか…!早速行ってみよー☆(浮遊するスマホロトムで撮影を行いながらその辺を歩いている) 」
ヒロ「これはなかなか……すごいな(あたりを見渡し) 」
またしても何も知らないダークライさん(年齢不詳)「どうも、こんにちは。(ラブラブハートなエフェクト共に参上する) 」
メジロマックイーン「ハァ……ハァ……こ、ここにドーピングに引っ掛からない、そして即効性があるという夢の様なやせ薬があると伺いましたわ……!! 」
メディア「キャーーーーーー!!これもあれもそれもどれもいずれも年代物のボトルシップばかりじゃない!宗一郎様、宗一郎様!一つだけ、一つだけ買ってもよろしくて!?ああでもどれにしようかしら……もうとっくに失われたものとばかり思われていた逸品ばかり……いえだめよ、ここで散財をしては……!良妻の名に傷が……!!(露店に食いつくバカップル魔女、来訪) 」
あなた「…………(それを聞いて背後で涎を垂らしている
エースバーンをチラ見して躊躇する) 」
エースバーン「いやなに躊躇っとんねん全部聴こえてんだが???(※鬼聴覚)(
「あなた」と魔理沙を"にらみつける"!) 」
葛木宗一郎「いいのかキャスター、一つだけで……。わかった。店主、この店のボトルシップ全部買おう。全部だ(財布ガパー) 」
関羽「そんなものはn…え゛っ、あるの????(メジロマックイーンに) 」
霧雨魔理沙「相方さんがお怒りだなぁ、ここで喧嘩的な会話が発生すると時間を大幅にロスする、原神で学んだ。(『 』を引っ込める)んー……じゃあ最近流行りのこの帽子なんかどうなんだズェ(どう見てもマリオの帽子) これを身に着けて壁にケツをくっつけると速度を貯められるようになるんだズェ 」
店主のサレンさん「 !? (うそだろぉ~?)(顎が外れる)……まい、まいど~…あははh……(苦笑) 」
盛るペコ「あるペコ。こちらペコ(痩せ薬(消化吸収を促進する肥育薬)をマックイーンの前に束で出す)お友達にもおすすめするといいペコ 」
あなた「……!(「買います」と財布を出してマリオの帽子を購入)……♪(無表情でもどこかうきうきした様子で早速帽子を被る) 」
天王寺璃奈「あ…スーパーマリオの帽子… ちょっと羨ましいかも…(ぇ あの、貴女も、魔法使い…なの?見た目がものすごくそれっぽいけども…(魔理沙に尋ねる) 」
ヴィヴィ「 ズモモモモモモモモモモモモ (華々しい店が並ぶ中、そこだけ雨が降っているかのようなマイナスオーラを漂わせる少女がシートと商品を広げ座っている)魔道具屋ァァァ 魔道具屋ですゥゥゥ スゥゥゥゥゥッゥゥゥゥゥーーーーーーーーー・・・・・・………(陰の者の呼吸、壱の型)便利でぇ……省スペースなものォォォ 売ってますゥゥゥゥ…… 」
声の甲高い店主「んんんんん!!!いらっしゃあああああい!!!!(入る気があるかわからないが神戸の腕を捕まえる)美味しい魔法の薬の店だよおおおお!!!、 」
ヨクバリス「……………プイッ (
ヴィヴィの前で鼻水垂らしながらガン見していたが、特に目を引く物がなかったのか知らんぷりして立ち去っていく) 」
霧雨魔理沙「ちなみにその帽子被っても火の玉は出せないから気をつけるんだぜ。あ、一つ500円な。少しマケて350円でもいいズェ(金を催促する手) 見たまんまだろ?普通の魔法使い、そして"2020年混沌ゲームショーTAS部門金賞" "2021年RTAグランプリ優勝" 他にもタイトルを制覇したTASさんでもある、霧雨魔理沙だズェ。 いやー今年の混沌ゲームショーは一波乱あったみたいで……参加してたらなぁ、今頃顔見ただけで『キャーマリササーン!!』ってなったろうになぁ…… 」
アーニャ「ちちー!アーニャ、アレほしー!(ミロのヴィーナス的なすっぽんぽんな彫刻を指す) 」
メジロマックイーン「な、無いんですの……?そんな…!! 」
おーっと、その絵はお嬢ちゃんには早いよ(アーニャの肩を何者かが掴む)
天王寺璃奈「えっ…!?TASって、あの…!?(ゲーマーであるが故の食いつきよう)す、すごい…!まさかこんなところで伝説の人に会えるなんて…✨ あ、うん…!実は、私たちも、参加してたの。確かにすごいことがあった…でも、うん…楽しかったけどね。(
「あなた」と目を合わせながら) そうなんだ…やっぱり、ここには魔法使いがたくさ…ん……?(ふと、
ヴィヴィの方の催しにも視線が向き、そっちの方にも足を伸ばそうとするが…) 」
アーニャ「 どきぃ!? (こ、この声はァ―――!?)(恐る恐る振り返る) 」
巴マミ「あら、その様子だと…マジルカは初めてかしら?(璃奈たちの元へ割り込むように話しかけてくる) ふふっ、急にごめんなさい。はじめまして。私はここに住んでいる『巴マミ』よ。これでも一応、魔法少女をしているの。よろしくね。(聖母のような微笑みと共に璃奈へ握手を求める) 」
うちはミハリ「よっ(友達かのようにもう片方の手を上げる) 」
天王寺璃奈「わっ……?え、えと…はじめまして…!マミ、さん…私は、
天王寺璃奈。うん、よろしくね。(優しく握手を交わす)魔法使いに、魔法少女…早速出会っちゃった… なんか、感激…✨〖* >▿< *〗 」
アーニャ「(だるだるだるだるだるだるだるだるだる)(その後、アーニャの姿を見た者はいないという…) 」
あなた「……?(ファイヤーボールを出す仕草を何度も取っているが一向に炎が出ず何度も首を傾げていた)……!(マミに手を上げてご挨拶) 」
巴マミ「でも貴方たち、運が良いのか悪いのか…運命的な時に来たわね。何故なら、今日は『皆既月食』が起こる日なの。マジルカは気候に恵まれた環境下ではあるから、王国内なら何処にいても綺麗に観察することができるわ。でも……くれぐれも、外での長居は無用よ?せめて建物の中で、それも…気が済んだらすぐに窓を閉めることをお勧めするわ。この街には、こわ~~~~い都市伝説があるのですからね…ふふっ…♪(悪戯っぽい笑みを浮かべては「また会いましょう」とひらひら手を振って立ち去っていく) 」
ヴィヴィ「う"わ"あ"あ"あ"あ"ケ"タ"モ"ノ"に"ケ"タ"モ"ノ"を"見"る"目"て"見"ら"れ"た"あ"あ"あ"あ"!!!!くぁwせdrfrgyhy(ごとうひとり言語) 」
メジロマックイーン「ふっ…ひぎぎ……であれば仕方ありませんわ……ここの催し物から、何かしらヒントを手に入れなければ……!わたくしがスイーツを食べられなくなってしまいますわ…!! 」
盛るペコ「あるペコ。こちらペコ(痩せ薬(消化吸収を促進する肥育薬)あるぺこおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!! 」
霧雨魔理沙「お!ってことはもしかして……(あなたの一挙一動を観察し、納得がいったのか大きくうなずいた)やっぱりな!あんたらが"せがたのおっさん"が言ってた究極の遊び人一行か!会えて光栄だズェ、ようこそマジルテへ! 」
メジロマックイーン「買ったァァァァ!!!(半ばひったくるような勢いで薬をキャッチ) 」
天王寺璃奈「皆既月食…!ほ、本当…!?わぁぁ…そんなものが見られるなんて、来て良かったかも…♪……怖い、都市伝説……なんだろう…すごく、気になる……〖 ゜o゜ 〗!(立ち去るマミに「ありがとう」と手を振りかえす) 「せがたのおっさん」、って………あ!!!(コントンゲームショウや
月の都で度々であったあの人物の顔が過る) 」
あなた「 ……♪ (一時的に共にしていたとはいえ、忘れもしないせがた三四郎のことを思い返し大きく頷いた) 」
天王寺璃奈「あの人の知り合いでもあったんだ…すごい、偶然…!う、うん…!歓迎してくれて、嬉しい…♪一応、ここには旅の途中に立ち寄っただけで、これといった目的はないんだけど…でも…気になるものがたくさんあって、わくわくが止まらないから、一泊していきたい、かな。……あ、そうだ……!(と、そろそろ先程から気になっていた
ヴィヴィの方へ立ち寄ろうとするが…) 」
メディ「 璃奈様 (だが、そんな璃奈の動向を二度も遮るように急に話しかけてくる。だが、その表情は少し険しいものであった)………あの、見ていただきたいものが…(そういうと璃奈たちを手招いて市場から離れていく)………「こちら」を。(建物の壁に貼られていたあるものへと促す) 」
ヒロ「……えっ、おっちゃんの知り合いか(魔理沙を見て)またな〜(立ち去っていくマミを見て)………マミ、か(ふとつぶやく) 」
メディに促された先にあったのは、指名手配書
こういうものは街のどこにでもある物である
だが、その人物は―――彼女たちがよく知る人物『
ベール 』
彼女の写真とその名前が、はっきりと明記されていたのだった
天王寺璃奈「―――――!!(目にした指名手配書…そこに写されていた人物の顔に、言葉を失う)……これ…『
ベール』ちゃん…だよね……?ど、どうして……?どうして、
ベールちゃんが…?(状況がうまく呑み込めないと、狼狽の色をうかがわせる) 」
ヒロ「……………えっ、これって……(写真を見て)(やはり、予感が当たったか………) 」
ホムラ「―――璃奈ちゃん!(そこへ、
エースバーンと共に駆け寄ってくる)はぁ、はぁ……私たちも…今、知りました… どうやら、悪戯などではなく…本当のようです… 」
エースバーン「ちーっとその辺の店の奴から聞いたんだけどよ…なんか昔、とんでもなくやべえことしでかしたみてえだぞ、「そいつ」…(指名手配書の
ベールを親指で刺しながら) けど、詳しいことは聞けなかった。つーか……誰も、怖がって…それ以上のことは口にしようとはしなくてよ…(「参ったな」とぽりぽりと後頭部を掻きむしる) 」
ウェルド「(フォーマルな薄手のジャケット姿で、指名手配書の傍に立ち、それに描かれた顔をまじまじと見て……スマートフォンの画像と比較し)……うーん、こっちの方が良く撮れてる気がしますね……さっさと捕まってくれると有難いんですが 」
あなた「……!(被っていたマリオの帽子を鍔を上げ、まじまじと
ベールの指名手配書を見つめている。信じられない、と疑いの眼差しを向けながら…) 」
メディ「…しばしお待ちを…ピロリ、ピロリ…♪(ヒューマギアモジュールを発行させ、衛星ゼアから情報を入手する)………なるほど、そういうことでしたか…。皆様、今からお伝えする内容は、我々にとってはあまりにも衝撃的ですが…どうか心してお聞きください。 」
メディ「12年前、
エムロード王国の首都である、ここ「マジルカ」にて…ある大きな事件が発生したそうです。その事件により、王国が代々厳重に保管していた国宝―――『
賢者の石 』が奪われてしまったのです。その石の力が影響してしまったのでしょうか、街には怪物が溢れ、多くの人々が襲われてしまいました。そして…その事件を引き起こした首謀者こそが、当時幼かった『 ベール・ティルチャオス 』…またの名を、『 エルメラ・エスポワル 』。彼女だったそうです…(伏し目がちに語り出す) 」
天王寺璃奈「――――!? (信じられない事実に、鉛玉を喰らったような強い衝撃を覚える)……
メディ…それは、本当なの…っ……?
ベールちゃんが、本当に、そんなことを……??(声を震わせながら、それでも潤んだ強い眼差しで訴えかける) 」
ヒロ「……………………………マジかよ、彼女がそんな重犯罪者だったなんて… 」
メディ「……!(詰め寄る璃奈を前に委縮する)………で、ですが、世界政府が書き記したこの情報には、不明瞭な点もいくつか見受けられます。恐らくですが、今の情報はあくまで表面的なことなのかもしれません。世界政府は情報隠蔽、または改竄を施して世論を操作するという黒い一面も示唆されています。我々は、今の情報の真偽を確かめる必要があると思います。 」
ヒロ「………この辺に何かしらの資料があるかもな。探してみる必要があるかもしれない。 」
メディ「私の推測ですが、"世界政府は何か重要な点を隠している"。政府加盟国であるマジルカの為に、何かが暗躍している可能性も否めません。(本来ならば客観的立場で物申すが、璃奈の気持ちを察し、またほかならぬ自分自身も認めたくないのだろう…あくまで
ベールに加担する思考のもとで発言する) 」
ホムラ「確か…学園で会った
ニシキノさんが言っていましたね…
ベールちゃん、指名手配犯なんだって…(俄かには信じられないが、と半信半疑生な表情を浮かべる)……でも、私も確かめたい、本当のことを。私のことを助けてくれた
ベールさんが、こんな…こんなことをするはずが……っ… 」
エースバーン「ああ、そうだな。あいつのことはよく知らねえが、俺の故郷(
月の都)を救ってくれた恩人の一人でもある。借りは返したい。できることならなんだってやるぜ。どうする? 」
ポリゴン2「最大利益のための最小の犠牲。人間を地図から俯瞰するようになると、実際秩序を保つという大義名分の為ならそういうこともまかり通る。それ以外にも偉大化しすぎた組織には腹黒い個人も加わり、組織の大きな力を私利私欲のため使うようになる。 どこまでいっても人間の善意と悪意は入り交じるよ。(璃奈のスマホからニュッと顔を出し) 」
ホムラ「ヒロ君、そうしたい気持ちは分かりますが…それが…さっき、民間人の方からお聞きしたのですが… 今から約2時間後の、夕方17時に、広場にて彼女の「公開処刑」が行われることが決まったと、王国から知らせがあったみたいで……だから、悠長に調べている時間は、ないのかもしれない…っ… 」
天王寺璃奈「そんなの……(ポリゴン2の発言に複雑な顔を浮かべるが…)……それでも…例え、
ベールちゃんが本当の悪人だったとしても…!私たちは、本当のことを知る権利がある。知らなきゃいけない…!何も知られないまま消えてしまうことなんて、そんなの、悲しすぎる…―――――公開処刑…っ…!?待って…そんなの、聞いてない…!いくらなんでもあんまりすぎるよ…!(表情が青褪めていく) 」
ヒロ「…………………………(なんだって?)えっ!?そ、そんな突然な…… 」
ヒロ「………そう言うことだったのか、あいつの言ってた「小さな忘れ物」ってのは! 」
エースバーン「おいおいおいおいおいっ💦 話が急展開過ぎんだろ!そいつはマジなんか、ホムラ!?って…こんな状況で冗談言うわけないよな… 今の話が本当なら、こんなとこで立ち往生してていいのかよ!? 」
DOMAN「ンンンン……なるほど、虫唾の走るほど胡散臭い神父ではございましたが、主殿の目的もハッキリしたようで……。このDOMAN、生前は宮仕えにございましたが公に刃を向ける悪逆非道の限りにも覚えがありまする。 主殿、ここは御心のままに進まれるべきかと、無論このDOMANや貴方様のお仲間も地の果て水の果までお供いたしますぞ 」
メディ「なんと皮肉な運命…
ベール様は今、この国にいらっしゃって…そして、王国に囚われてしまったのですね…。
ベール様を救出することには賛成です。賛成では、あるのですが…しかし、犯罪者として認定されている
ベール様を助けることにより、我々も共犯者として世界政府に追われる立場になってしまいます。そうなってしまうと、皆様一人一人の立場が危ぶまれてしまい…旅の続行も困難を極めることになるでしょう…。
月の都での一件とは、状況がまるで違います。(目を伏せる) 」
ホムラ「…そんな……!…でも………(なんとかならないのかと反論を試みるが、言い淀む。過去に追われる立場であった身として、その気持ちは痛いほど理解できるが故に。今までのように、自分一人なら問題ない。だが、今回は違う。自分も含めた全員を巻き込んでしまうことになる。そんな葛藤に苛まれ、ただ唇を噛み締める) 」
エースバーン「……だーっ!うだうだしてても埒が明かねえぞ!!お前らが行かねえなら俺一人で行く!要は、人の目に着かずにあいつを助けりゃあいいだけなんだろ!?だったら俺の自慢のスピードでちょちょいのちょいと……! 」
ヴィヴィ「――――――――(『
賢者の石』、その単語に引っかかりがあるのかギャン泣きしながらヨクバリスを羽交い締めにしていたがピタリと表情が消え、一行の会話に耳を傾けていた)『エリアス』……。どうしよっか…… 」
あなた「……―――――!(口論する仲間たちやDOMANの囁きを耳にし、顎元に手を当て考えあぐねる。この危機的状況を掻い潜る方法はないものか。そんなとき、また、あの神父の言葉が脳裏にリフレインする――――) 」
左へ進めば"機会"を得られる。未来への反逆、それは希望の破却か絶望への抵抗か、運命を選ぶ旅路だ
しかし、時流と共に失われる筈であった繋がりを取り戻す機会を得られると保証しよう。だが、それは約束ではない
得られるのは刹那的時、蜘蛛糸のように細い『奇跡』への可能性
この道を選べば、あなたはたった1つの小さな忘れ物の為に存在を、友人を、持ち得る全てを天秤に預けなければならない
その覚悟なくしては、あなたは踏み出した瞬間"賢者"によって"落とされる"だろう――――
あなた「―――――(自分たちが決めた「道」だ。ならば、はじめから迷うことなんてないはずだ。そう結論付けると…) バ ッ ! (懐から取り出したメモ帳に急いでペンを走らせる。死に物狂いで文字を書きなぐっていくと―――)――― ピ ッ (そのメモ用紙を、璃奈に突き出した) 」
天王寺璃奈「 !! (突然突き出されたメモ用紙に目を丸くするも、その内容に目を通し、更に驚嘆した)………随分…思い切った「作戦」だね。でも、うん…私は、とっても良いと思う…!〖* >▿< *〗(「あなた」へサムズアップ) みんな、聞いて!「この子」が考えてくれた作戦で、
ベールちゃんを助ける…!内容は…――――(そのまま全員で円陣を組むように静かに作戦会議に入る) 」
ウェルド「……(面々を眺めながら、堂々とスマートフォンを取り出し、どこかに電話を掛ける)……どうも、こんにちは……
ウェルドです。"関係者"の方々が来られてるみたいですが……えっ、自分ですか?自分は指示に従うまでですよ、今回の一件についてはね 」
ヒロ「………よし、聞こうか! 」
そして、時は進みだし――――
― PM 16:50 マジルカ・処刑広場 ―
黄昏時
太陽が沈み、夕景の日差しが広場を琥珀色に満たしていく。特に強く照らされたのは、広場の中心に立つ処刑台
その上に十字架に張り付けにされた一人の少女であった…――――
ベール「―――――(衛兵や大衆が取り囲む処刑台、そこに立つ十字架に張り付けにされ、項垂れていた)……グ ギ ュ ル ル ル ゥ ~ … んあー……やっべ、死にそ……処される前に空腹で死にそ……あれ?ていうかもしかして処刑ってもうすでに始まってんの…?餓死すんのあたし??はぁぁぁぁぁ……(虫の音と共にクソデカ溜息が吐き出される)……最後の晩餐に
マックリアのゲテモノバーガーが食べたかったなァ~……うぅぅ…(ほろりん) 」
衛兵『――――――(多くの魔導兵士が隊列を成して処刑台を取り囲んでいる)』
北條透「……こちら北條。処刑広場に到着。これより護衛につきます。各自持ち場についてください。(トランシーバーを片手に通信を行っている)……あれが噂の「魔女」…事件の首謀者。その最期を見届けるまで、ここは動きませんよ。(確固たる決意を顔に、処刑台を睨みつける) 」
ムスカ「美しい娘の死を見届けるのは心苦しいが、これも致し方ない。彼女の死を迎え、この王国は長きに渡る因縁から解き放たれるのだからな。(北条の隣で腕を束てどこか愉快気に見守っている) 」
神戸 尊「杉下さん?始まってしまうそうですよ、よろしいのですか(建物の影で慌ただしくスマートフォンで連絡を取り合っている)特命係は出禁?ああ、はい、まあたしかに僕は警察庁の人間ですが……、はあわかりました、はいはい現場からの生中継はしてさしあげますよ。まったく、同じ警察同士なのに…… 神戸、配置に付きました。異常ありません、どうぞー 」
ウェルド「……流石に動きが早すぎる……やった事のレベルを考えたとしても、此処まで……(北条達の近くで、警察官達と共に周囲を見渡して警戒している) ……まあ、動きがあるとすれば此処からです。何が起こるやら… 」
ソラ「――――― ふぅ~~~ん……『あれ』が、そうか…(処刑台に集う大衆に紛れて、一人の青年が愉快そうに口元を緩めて立っている) 」
刀仙「…………(夕暮れに噴きつける不吉な風に、濡れ羽色の髪が靡く。その中で、北條の傍に立つ女性は顔色一つ変えずに事の成り行きを静かに見守る) 」
ヒソヒソ…(あれが、噂の…) ザワザワ…(あいつのせいで、俺の両親は怪物に食い殺されたんだ…) ヒソヒソ…(魔女め…早く焼き殺されてしまえばいいのに…!)(ざわつく大衆。誰も彼もが憎悪を腹の底に抱えて、処刑台の少女を冷ややかな眼差しで見上げていた)
ベール「………(……まあ…そうなるでしょうね……)(既に分かり切ったことである。大衆の憤慨の籠った小さな声音を耳にし、それを潔く受け入れるように目を瞑る) 」
BBA「身体を観たいわ!その子の裸をみせてちょうだい!! 」
ベール「うるせえアバズレ!あたしの身体は安かねーんだよ!(BBAに舌を出す)くっそがよ~…今なんかすっげーいいムードだったのに…そんなこと言われたらなんかもうこいつら全員あたしのことそういう目で見てるような気がしてきたじゃんかよ、もー!どうせあれなんでしょ!?公開処刑という名の公然猥褻プレイであたしを弄ぼうって考えなんだ!きっと今からあたしは人前で破廉恥な辱めを受けるんだ…〇ロ同人みたいに…エ〇同人みたいに!!読むのは大好きだけど受けになるのは真っ平ごめんだね!くっ、殺せー!ていうかとっとくたばれこの変態共がー!(必死?に身を捩る) 」
メジロマックイーン「およよ……まるでショーのようにこんな事が……(群衆に囲まれながら流れで処刑台の元で困惑した表情) 」
衛兵「おい貴様!暴れるな! 」
ナンジャモ「ンゲゲッ…!?ちょちょちょっ…処刑って…マ???こ、これは流石にバ、バ、バズらねぇ~~~……ていうかそれ以前に倫理的にアウトでしょ。大炎上不可避。(慌ててスマホロトムを懐にしまい込む) 」
ゴ ォ ー ン … ゴ ォ ー ン … ッ … ! (やがて定刻を迎え、処刑の時間を知らせる鐘の音が首都全員に鳴り響いた――――)
ウェルド「皆さん、ちょっと落ち着いて……ちょっと、衛兵さんと警察その他の皆さん、民間人の方々がヒートアップし過ぎです……少し場を収めましょう、はいとりあえず動いて…!(近くの衛兵や警察官に次々に声を掛け) 」
閣下「おっぱいぷるんぷるん!(
ベールを見て興奮) 」
シロル「 コ ツ リ … ――――(処刑台の前に現れたのは、白衣を身に纏う白髪の若き王。その手には、笛を彷彿とさせる短い槍のような獲物が握られていた)……これより、『エルメラ・エスポワル』の処刑を始める!処刑人はこの私、
エムロード王国・178代目・現国王―――『シロル・ヴァイスシュバルツ』が務める! 」
クロル「皆の衆、目を背けずに刮目せよ。長年に渡る忌まわしき軛から、この国は解放される。かの災厄の魔女の死をもって!(黒衣を纏う黒髪の若き王がその傍に現れる) まずは魔女から『
賢者の石 』を奪い返す。そして、罪深き魔女には業火に焼かれてもらう。 」
ベール「アンタが竿役ってわけ?……まあいいか、好きにすれば。アンタにその度胸があんのなら、ね。(このような状況下でもシロルに対し舌を出す) 」
シロル「減らず口もそこまでだ、魔女め。その生意気な舌を斬り落とし、じっくりと焼き殺してやる。だが、その前に…――――返してもらうぞ、『
賢者の石 』を!(笛型の武器『ハーメルケイン』。その切っ先を
ベールの胸元に突き付け、狙いを定めようとする) 」
ソラ「―――――ちょーーーーっと聞きたいんだけどさあ~~~!!(その時、大衆の中に紛れていたあの青年が大きな声で呼び叫ぶ)………ねえねえ!?『
賢者の石 』って本当にあるわけえ!?どうしてそんなものが『彼女』にあるって知ってるのお!?彼女を殺してぇ~、
賢者の石を手に入れたらさぁ~、王様はこの国のために何をしてくれるの~~~~~?????(茶化すように、野次を淹れるように、挑発的に叫び続ける) 」
シロル「――――― ピ タ リ (群衆から聞こえてきた青年に声に、ぴたりと構えが停止する)………なんだ…?(青年の方へ睥睨する) 」
衛兵&警察官『おい貴様ァ!!騒ぐんじゃない!! 誰か奴を取り押さえろ! 一般の方々は念のために離れてッ! 』
ソラ「(衛兵や警察官に取り押さえられながらも、その視線はただ真っすぐに処刑台の彼女に向けられていた) ねえ!教えてよ!そこの魔女さん!!あんたが奪ったというアレは本当なのかい!?実在(ある)のなら、見せてくれよ!!"奇跡"を齎してくれる伝説の秘宝――――― 『
賢者の石 』ってのをよぉぉぉぉぉ~~~~~~!!!!!! 」
ウェルド「……思わぬ所から突っ込みが入りましたね……(…そう、やはり処刑までの流れが早いうえに強引すぎる。"
賢者の石"だって国宝級とは言え、そもそも所在が分かっていない……?)……キナ臭い所に丁度というか…まあ、それならば……(処刑台に向かって振り返り)民間人の皆様にもう一度、この処刑についての正当性を説いてください!そうすれば彼らも収まるでしょう!(…これで、とりあえず民衆は大人しくなるだろうし、僕としても引っ掛かる点が多すぎますしね…) 」
北條透「 ピ ク ッ (『
賢者の石』―――長年追い続けてきた大いなる事件の渦中にある、キーアイテム。その存在の真偽は、自分も知らない。あるのなら、一度は目にしたい。でなければ、この事件の真相にはたどり着けない、と…自分の中の刑事魂が、強く鼓動し始める) 」
ムスカ「……『
賢者の石』……!(まるで、魔性の如き響きを持つその言葉に惹かれるように前のめりに事態を静観する) 」
神戸 尊「(確かに違和感はある。寧ろ『
賢者の石』そのものが本命で、ベールという罪人は二の次に過ぎないとでも言うような……ならばなぜ彼女が
賢者の石を所有していると仮定できる? 王国だけじゃない、政府、警察、取り巻く全てが"一つの意図"によって動かされているかのような……) 」
クロル「……――――――" 黙れ " (ソラ、そして
ウェルドの言葉に青筋がぴくりと浮きたち、強かに、厳かに、憤慨の籠った一声を上げる) ……お前たちが『
賢者の石』について知る必要は、無い!処刑は予定通り、確実に決行する!それがこの国の掟…王である我々の、意思だッ!!(明らかに冷静さが欠けている―――誰でも手に取るようにわかるその顔色に歪んでいた) 」
ベール「…………――――― フ ッ (ソラの問いかけるような叫びに、口元が綻ぶ)……あたしの財宝か?欲しけりゃくれてやる!! 探 せ ェ ! ! この世のすべてを「 そこ 」に置いてきたァ!!!!(その辺のファミマに視線を促しながら) 」
ファミマ店長ぶれら「え‼️ 😳 チョトマテチョトマテお姉さん⁉️😱 こ↑こ↓って……👶🍼✨託児所✨🍼👶じゃないDEATHよ⁉️👆🤣だって……「【《”保母さん”》】」がいないからね……👶 テンテンテンテンテンテンテンテン(TheHOUSE 2のBGM)(意味がわかると怖い話) えっ、ママ? (ここで全員の視線を一斉に浴びる) 」
俺が海〇王だああああああああああああ!!!!! いや、俺だ―ーー!!! 私ヨーーーー!! なめんじゃないよクソザコがッ!その程度の技術力で石干狩りに挑もうなんざA年(10年)早いんだよクソザコがァ―ッ! (一部の(アホな)民間人が、衛兵や警察官たちを押しのけてファミマに雪崩れ込んでいく!!)
北條透「はっ――――しまった!民間人gアボァァァァアアアアアアアアアアアアア(雪崩れる群衆に瞬く間に飲み込まれていく) 」
今日のボス:民衆の下敷き
ムスカ「なにをする!?落ち着きたまえ!いい子だかdウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア(北条と共に群衆に呑まれてていく) 」
ウェルド「……成程、そういう事ですか……恐らくこの処刑自体があばばば!!ちょ、ちょっと!!(群衆に呑まれ) 」
ナンジャモ「どこだ
賢者の石いいいいいいいいいいいいいい!?!?!?!?!?どこにあるんだYO!!!!物売るってレベルじゃねーぞオイ!!!!!(某ポケカ争奪戦みたいな阿鼻叫喚の地獄絵図の中でファミマ店長を揺さぶる) 」
はらぺこあおむし「(ファミマの電話対応に追われるハロウィンのアルバイトをしている) 」
ほいほいほい〜!! 溜めて溜めて解放ー!! ちくわ大明神
神戸 尊「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"100年もののオリーブオイルがあああああああ!!!!!(ドンガラガッシャーン) 」
Dr.マリオ「マジルカで処刑が行われようとしている→魔女がトンンデモ発言をしたことで民間人は大パニック→
賢者の石があるというファミ〇ーマートへ一切に人がなだれ込む→大衆は誰もがこぞって
賢者の石を探し求め、海へと出る→世はまさに大海賊時代→四皇の席を賭けた血も涙もない覇権争いが始まる→身体は闘争を求める→大乱闘スマッシュブラザーズの新作が発表される。しかし… 」
ニコリン「 俺 以 外 賢 者 の 石 を 取 る な 」
デージー「ピーザ屋wwwピザ屋ピーザ屋www(終身!)ピーザ屋wwwピザ屋でアルバイトォーーーーー(裏声)!!!ピッツァ!ピーザ屋wwwピザ屋ピーザ屋www(囚人!)ピーザ屋wwwピザ屋ww高!殺!意ーーーーー(デスボ)!!!! 」
海賊王に!!!!俺はなる!!!! 行くぞファミマ!いざ!ファミマ! アグー巨人行くらしいっすよ
賢者の石は俺のものだ!!! アグー?今年じゃないの? ナンジャモおお!!!俺だああ!!!結婚してくれええ!!!!
盛るペコ「シャロの腹肉を爆盛のボテ腹にするペコよおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」
ゴールドシップ「なんだか!!知らんが!!とにかく!!ヨシ!!なあ…そうだろ、マックちゃん!!(いつの間にやらメジロマックイーンを米俵の様に抱えながら群衆と共にダッシュしている) 」
チカ、チカ――――(処刑広場がパニックに陥る中、小さな点滅光が
ベールの目元を何度も照らしていた。まるで本人に「こちらに気づいてほしい」と促す様に…)
ベール「ケーーーーケッケッケッケ♪してやったりだぜぇーッ!!(とはいえ…そろそろ頃合いを見て脱出しないとだなー…)――――!?ちょ、まぶっ…なになに…!?(目に突き刺さる点滅光にうざったそうに首を振るい、その先を見据えてみる)――――!!(すると、そこに居たものに仰天するように目を丸くした) 」
天王寺璃奈「 ♪ (点滅光の正体は、路地裏から懐中時計で照らしていた璃奈本人だった。
ベールがこちらの存在に気づいたのを確認すると予め装着していたインカムに手を添える)―――― 今だよみんな!作戦開始! 」
―――― ボ シ ュ ウ ゥ ン 、 ボ シ ュ ウ ゥ ン ッ ! ! ! (璃奈の合図を皮切りに、処刑広場の四方八方より発煙弾が解き放たれ、広場は真っ白な硝煙に包まれていく)
ホムラ(プリム)&ヒカリ(精神世界)『突撃します!(無数の発煙弾が供えられたベルトを着用したプリム…の着ぐるみを着たホムラが、パニックに陥った民間人の群れの中へと飛び込み、処刑台を目指していく)……ねえ、その着ぐるみ何なの…?(精神世界からヒカリがホムラに呆れ気味に尋ねてくる)わかりません!でも、璃奈ちゃんたちが私と初めて出会う直前に使っていたものらしいよ。可愛いね…♪って、そんな場合じゃなかった…!
ベールさんのもとへ向かわないと…!』 」
エースバーン(プリム)「なるほどな…♪これなら俺たちの姿がバレることはねえ!思いっきり、大胆に、行くぜ! どらぁッ!! (視覚が煙で覆われた中で、ウサギ特有の嗅覚と聴覚を頼りに武装している衛兵に標的を定め、次々と蹴り飛ばしていく) 」
メジロマックイーン「は、はなしてくださいまし!私にはあの薬が……ゲッホゲホ!!これは…!!煙!!ゲホッ!! 」
衛兵『民間人共を鎮めろ!抑えるのd―――― グ ハ ァ ! ! (暴走する民間人、そこへ追い打ちをかけるように広がる発煙筒の硝煙に覆われて混乱に陥ったところに襲撃に遭う)』
ジョーカー(DOMAN:式神)「(その時!!ファミマの屋根の上で腰をくねくね動かし指で天を刺す人影がァー!!)ンンンンンンンーーーーーーハッハッハッハ!!
賢者の石は『怪盗団』が頂戴しましたぞォォォォォォォーーーーー!!ハーハッハッハッハッハ!!!!! 」
シロル「くッ…!?一体、何が、起こっている…!?衛兵!何をしている!!(白煙を振り払いながら処刑台から降りていく) 」
ベヨネッタ(DOMAN:式神)「(しかし!お向かいさんのセブンイレブンの屋根上にスポットライトが辺り腰を振りポールダンスをする人影がァー!!)ンンンンンンーーーーーホッホッホッホ!!残念だったわね坊や!!
賢者の石はこの怪盗、ミストレスBがいただいたわンンンンンンーーーーー!!!!! 」
刀仙「おやおや、これは……(未曽有の大混乱が広がる広場の片隅で、何故か面白おかしそうに事態を静観する) 」
ヒロ(プリム)「……考えたな、璃奈ちゃん…!(処刑台へ向けて走り出す) 」
うちはミハリ「今店ええ感じやねんはっきり言って邪魔害悪出ろ!!!!!(ファミマ店員の格好をしており、リトルフラワーでアーニャとファミマ店内にいる奴らを追い出す) 」
シャモ『あー!あいつだー!俺たちの
賢者の石を奪ったのはー!
賢者の石もくれねーんだぜ!怪盗団なんて、宇宙の悪魔さ! うわー!(奴隷共の群れを筆頭に、群衆がDOMANの式神に踊らされて右往左往と広場を駆け巡っていく)』
プリム「 ゴッ ゴッ (木の枝で
政府軍兵士の後頭部を強打しダウンさせ、続けざまに背中を踏みつけつつ警察官の顔面にシンプルなパンチを見舞う)…………(作戦通りですねと言わんばかりにしれっと
エースバーンの横に立ち大乱闘に参戦している) 」
Fall Guys『FOOOOOOOOOoooooooooooooooooooooーーーーーーーーー!!!!!!!(たくさんの色のたくさんのGuysが、怪盗団の二人に向かって突撃していく。クラウン争奪戦のように。衛兵や警察官などを押しのけて!)』
ウェルド「(群衆と煙から逃れる為、苦し紛れにシロルと入れ替わる形で処刑台へ登り)……いや、ちょっと、本当に……損な仕事ですよねえ、警察官って……ゲッホ、ゲホ……思う所はありますが、流石に黙って見ても居られませんしね… 」
北條透「ゲホッ、ゴッホ……!何をしているんですか!?総員、民間人の避難誘導を!発煙筒を発生源は何処かr―――ギャァァァアアアアア(起き上がったと思えば今度はシャモやGuysにもみくちゃにされる) 」
ベヨネッタ2(DOMAN:式神)「(フォールガイズ共にボコボコにされるミストレスB!しかしそのはいごからぬるりとミストレスBがああああ!!)ンンンンンーホッホッホッホ!残念だったわね!そいつは紅白で言うところの偽小林幸子!!私が本物の
賢者の石をいただいたわンンンンンンンンンンンンンンンン 」
メディ「(璃奈の傍でホログラムウィンドウを展開。広場の様子を俯瞰し、冷静に事態を分析している)警備の陣形がものの見事に崩れましたね。
ベールさんの一声の相乗効果もあり、状況はかなり有利な模様。 」
うちはミハリ「クソ怪盗どもめお前ら………八卦六十四掌!!!(ベヨネッタに向けて飛び上がる) 」
プリム?「モサモサモサモササササササササ(あなた達一行全員の頭数を合わせても多過ぎる、それを超える数のプリムらしき何かが処刑場周りに次々と現れ、
政府軍と殴り合う、車は盗む、シートは引っ剥がす、ターザンをする、娘を探せなどと言い出す) 」
ちゃちゃまる「うおー!なんだなんだー!オイラには何が何だかさっぱりだぞー!ふんふんー!(ぴえん)(群衆にはねとばされ続けてバスケットボールのようにぽょんぴょん跳びはねている) 」
ベール?「――――がーーーーっはっはっはっ!!!「あちし」は"ここ"よぉ~~~~~~ん!!!(ハイテンションに笑い声を発しながら、宛らバレリーナのように珍妙なポージングを取りながら軽いステップを踏んで処刑台から逃げていく) 」
YANEGOMI(DOMAN:式神)「ンンンンンンンーーーーハッハッハッハ!!(ミハリ先生にぶっ飛ばされるベヨネッタ2の背後からさっそうと現れる)残念だったなおばさん!!!!!せっs……この屋根裏ハーレム天ンンンンンン才美少年怪盗!ジョーカーが賢者な石をいただきましたぞンンンンン!!!!! 」
クロル「ぐっ…ゲホッ…!くそ、何が起こって――――!?(そんな時、脱走した
ベールがちょうど目の前を横切っていくのが目に入る) エルメラが脱出したぞ!!すぐに捕らえろッ!!! (衛兵と共に
ベール?を追跡する) 」
ホムラ(プリム)「いいですね…いい感じに作戦が進んでいる…!(……あれ?でも…あの着ぐるみを着ているのって、私たちだけじゃなかったっけ…?なんだか多いような…気のせい、なのかな…?)……えっ!?ちょっ…い、いつのまにあんなところに!?待ってください、
ベールさん!どこに行くんですk―――(嗤いながら逃げていく
ベール?を追いかけようとした次の瞬間―――) 」
ベール「―――― ガ シ ッ (そんなホムラの手を掴んだのは、もう一人の魔法使いだった)…あんの~…?あたし、さっきから"ここ"にいたんですけどぉ~……???(困惑気味にホムラの手をぐいぐい引っ張る) 」
ゴールドシップ「……これは……!!何か……起こってるぜ……私の第7勘が告げてやがる!凄いぜ!!いや割とやべえ気がするな!? 」
ホムラ(プリム)「ふぇっ!?えっ…?あっ…??え、え…っ…???ええええええええ!?!?!?(自分の手を掴む
ベール、そして逃げていくもう一人の彼女を交互に見比べて仰天)…べ、
ベールちゃんが…「二人」もいる…!?も、もしかして…実は姉妹がいたんですか…!?(はわわっ💦) 」
プリム?「………(
エースバーンの横にいた個体がホムラの腕をつかむのを確認し) バンザーイ (やったぜと言わんばかりに両腕を上げる) 」
ウェルド「うわっ、ちょっ……逃げら……っていうか数…!随分な頭数揃えてくれましたね…!(逃げ出した
ベール(?)と大勢現れたプリムの群れを視認し、追いかけようとし……もう一人の
ベールに気付き)………二人……?いや違う、片方はブラフ…! 」
ナンジャモ「うるさいYO!!!!!そんなことより石は何処だ石は!!!(バンバンッ!) なんでファミマに
賢者の石がないんだYO!!!教えはどうなってんだ教えは!!!お前ら禁じられた石を平気で使ってんじゃねえか!!!分かってんのか!!?
賢者の石が生まれたのは人間が魔法に甘えたせいだろうが!!!金取んのかよ!!?くそったれ!!!!!!!!(中指を立てる) 」
ベール「……?なんのこと???……けど…んー……「姉妹」、ねぇ…(その言葉に、目を細める)……んまー、いるには、いるよ。うん……っていうか、それはそうと!マジ助かった!!サンクス!!とりあえずこっから離れましょうや!!(そのままホムラの手を掴んで処刑台から飛び降り、人込みをかき分けていく) 」
店員ひろゆき「
賢者の石なんかねえYO うるせえYO 黙れYO
賢者の石なんかねえYO 拳こそが正義
賢者の石なんかねえYO 賢者は俺 」
メディ「承知しました!(ヒューマギアモジュールに手を当て、あらかじめ全員に手配していたインカムに通信を送る)こちら
メディです。
ベール様が救出されました。皆様、直ちに現場から撤退し…そこから西の方角にある大きな橋「パールブリッジ」の下で落ち合いましょう! 」
あなた(プリム)&
エースバーン(プリム)『よっしゃー!なんか思ってたよりうまくいったな!(その辺のプリム?たちとちゃっかり万歳している)…よ~し…あとはトンズラするだけか。こっちだ…! / ……! (発煙筒を撒き散らしながら、広場から撤退するように裏路地を通じて逃走する)』
ベール「逃走劇なら、アレ使うか…――――“深く染る星《 ブリーチアウト 》” (親指で唇を撫でると、その辺の一般住民に変装を遂げる)教えてよ、どっちに逃げたらいいの!?(手を掴んでいるホムラに尋ねながら) 」
ホムラ(プリム)「撤退だね…了解です! わっ…!一瞬で姿が変わっちゃいました…!え、えっと…パールブリッジの下で落ち合うことになってて――― 」
プリム?「 チョンチョン (ホムラの肩を叩き、懐からモンスターボールを放る。 中から現れた"それ"を指差し『乗っていきな』と言わんばかりに首をひねった) 」
アーマーガア「 BOMB (モンスターボールから現れたのはアーマーガア。状況を把握しているのか鳴き声一つ発さず、その場に留まりじっと
ベールを見据えている) 」
ベール「…あそこね。りょっ!(既に慣れ親しんだ場所なのか、名前だけで把握したように自信ありげに頷いて応える) Wow!めちゃでっけえカラス!!借りていいの?あざまる水産っ♪(ホムラと一緒に跨る) 」
ホムラ(プリム)「……?えっ、いいの…?(アーマーガアとプリム?を交互に見つめながら)だ、誰かわからないけど、ありがとう…♪(お言葉に甘えてアーマーガアに跨り、そのまま飛んでいく) 」
プリム?「(手を振り飛び去るアーマーガアを見送ると、他のプリムの群れに混ざり処刑場から離れ……) コグスワース(もう一つのボールを放る) 」
シャンデラ「(コグスワースと呼ばれた個体が現れ、主人であるプリム?を冷たく閃く"蒼炎"で包み込み) フッ (ロウソクを消したかのように暗転、影も形もなく消え去る) 」
ウェルド「(この場から彼女らを追う事は最早不可能と判断し、無線機で衛兵や警察に連絡を取り)……あーもしもし、
ウェルドです。状況は聞いてますか?なら話は早い……此処から我々が追うのは不可能です、すぐに主要な道路と逃走ルートに検問を!逃げ道を潰してください! 」
ムスカ「くそ~…煙幕か!あのテロリスト共(プリムの大群)を食い止めろ!民間人は伏せていたまえ!バキュン、バキュンッ!(拳銃で応戦する)……手こずらせる…!だから言ったのだ!ことを急ぐと元も子もなくすと!(トランシーバーを手に取る)私はムスカ大佐だ!テロリスト共により通信回路が破壊された!緊急事態につき私が臨時に指揮をとる!民間共もテロリストも「石」を狙っている!あの「少女」も逃げ出した!姿を現した瞬間を仕留めろ!だが傷つけるな!! 」
警察官「ムスカ大佐!対象の女性は広場から完全に逃げ出しました!煙幕の撤去にも時間がかかります! 」
ムスカ「むぅ…煙幕の中では無駄骨か…だがすぐに手は打つ。どうせ奴らは遠くへは逃げない。『
賢者の石』はこの王国にある!そして、必ず……!(グッ、と拳を握りしめる) 」
北條透「なんでもいいのでとりあえず降りてくれませんかね……?(気が付いたらムスカの下敷きとして踏み倒されている) 」
シロル「……逃げた、か……だが、今度こそ、必ず捕らえる…!一度掴んだのだ、今度は手放しはしない。『
賢者の石 』は…この私が…―――――(立ち込める硝煙の中で、覆うは静かな怒りを煮えたぎらせる) 」
ソラ「―――――― フ ッ (そして、かの青年は何処か満足げに不敵に口角を引きつらせながら硝煙の中へ溶け込むように消え去るのだった―――) 」
鬼塚夏美「ガッデム…撮れ高があると思いきやまさか有名配信者のドンナモンジャTVも来ているとは思わなかったですの…(暑そうにベンチに座っている) 」
加賀「なぜこの町に来てまで不味い物を売るのかしら…(キュケオーンの屋台を見つつ二郎とゴリラWCCカレーやCOCO壱全部乗せを食し) 」
泉けん「にひひ!この街はええ!セクシーな魔法使いのお姉さんばっかしじゃ!(双眼鏡で女の人を覗いている) 」
首領パッチ「おっ、あそこに温泉あるぜ……覗きにいくか(何 」
泉けん「……あっ、ムーンが女子トイレ覗こうとしてる!!!!!!!!(大声で叫んでパッチと共に温泉へと走り出そうとする) 」
いかりや長介「やめなさいよ全く!!(けんとパッチの頭をメガホンで叩く) 」
ペニーワイズ「おい覗きするなら俺らから離れてやってくれよー(止める気0) 」
― マジルカ城・地下・牢獄 ―
ソラ「 ハロ~♪「 内藤 」さん。 助けに来たよ? (静暗なる牢獄には似つかわしくない飄々とした表情で、目の前の男に手を振りだす) 」
根暗の男「――――――(「内藤」と呼ばれたその男は意識を失っているかのように鎖に囚われていた) 」
ソラ「欲望に従っただけでこんなところに閉じ込められるなんて、可哀想に。僕が出してあげるよ。(その鎖に触れようとする) 」
バ チ ィ ン ッ (ソラが鎖に触れた途端、そこに施された結界魔法が発動。紫電が迸り、彼の手を弾いたのだ)
ソラ「ッ…!?……ふーん…結構強力な結界だなぁ…だったら…―――――(ハット棒のトップに手をかけ、深くかぶり直す仕草を取ると―――) 」
ソラ → グレムリン「 ズ グ グ グ … ッ … (翡翠の身体を持つ怪人態「グレムリン」に変貌を遂げるのだった)―――― ハ ァ ! (その手に握られた二対の刃を振り下ろし鎖を斬り落とした) 」
根暗の男「 ザ キ ィ ン ッ (斬り落とされる鎖に解放された腕がだらりとぶら下がる。だが、次の瞬間―――)――――― ブ ォ ン ッ ! ! (息を吹き返したようにその身が動き出し、手首の鎖を振り回してグレムリンを薙ぎ払おうと迫った) 」
グレムリン「―――――!(咄嗟に後退する)……噂通り滅茶苦茶だなぁ、内藤さん。僕は助けてあげたんだよ? 」
根暗の男 → 内藤「………俺は内藤じゃない……―――――――― ファントム『 レギオン 』だ…!(ついに解放されたその謎の男の眼が歪な光を放ち始めた) 」
シロル「……衛兵の報告を受けてきてみれば…まさか、『レギオン』が脱獄するとはな…(数分後に牢獄に訪れていたが、斬り落とされた鎖のみが散乱しているその光景に眉を顰める) 」
クロル「奴は10年以上封印され続けてきた…今になって自力で抜け出せるほど魔力が蘇ったとも考えにくい。……
第三者の仕業に違いない。だが、我々が施した封印結界を断ち切った輩がいたとはな。 」
シロル「犯人の所在も突き止めたいところだが、それよりもレギオンだ。奴を野放しにしておけば、見境なく人間どもを襲い尽くすだろう。そうなれば、「新たな魔女となる可能性を秘めた人間」も絶滅してしまう。……12年前のあの時のように。 」
クロル「脱走したエルメラの件といい、こうも縦続けに厄介ごとが増えるとは…まさかとは思うが、これも奴の仕業ではあるまいな…?とにかくなんとしても探し出し、再び封印しなければ―――― 」
― マジルカ・城下街 ―
ギタリスト「 ♪~ (アコースティックギターを手に路上ライブを行っている) 」
内藤「……スタ……スタ……―――――?(まるでゾンビのように覚束ない足取りで地上を流離っていたが、ギターから掻き鳴らされるメロディに振り返る。路上ライブをしているギタリストのもとへ歩み寄り、その曲が終えるまで静かに見物していた)……いい、実に、良い…!(そして、曲を弾き終えたその者へ賞賛するように詰め寄っていく) 」
ギタリスト「…おっ?わかる?あんたにこの曲の良さが…!(食い気味に反応する) 」
内藤「美しい曲は美しい「心」がなければ作れない… 」
ギタリスト「いやぁ…照れるなぁ~… 」
内藤 → レギオン「…実に…――――― エ キ サ イ テ ィ ン グ (覇気の感じられなかった男の興が乗ったその時、死んだような眼にあの歪な光が走る。すると、怪人態「レギオン」へと変貌を遂げ、ギタリストに手を伸ばす―――) 」
ギタリスト「( !!? )う、うわあああああああああぁぁぁぁぁ――――――」
― マジルカ・パールブリッジ ―
天王寺璃奈「はっ、はっ、はっ…―――――(周囲を警戒しながら
メディと共にパールブリッジ上を駆け抜け、すぐに脇道の階段を伝って橋下へと降りていく)……!みんな…!(そこに居た彼らのもとへ合流する) 」
ヒロ「どうやら、うまく行ったようだな…! 」
ホムラ(プリム)&ヒカリ(精神世界)『…あ、璃奈ちゃん!(ちょうど、自分たちを運んでくれたアーマーガアの顎元を摩っていたところに、合流した璃奈tがちと向き合う)よかった…これで無事全員合流できましたね…!(ほっと胸をなでおろす)……ねえホムラ、いつまでその着ぐるみ着てるわけ…?(ヒカリ) ……あ…えへへ…なんか気に入っちゃって、つい…(そう言われて脱ぎ始める)』 」
ヒロ「完璧だったな、この着ぐるみ(着ぐるみを手に持って見つつ) 」
ベール「びっくらこいた……まさかあんたたちもこの国に来ていたなんてね…(変装魔法を解除して壁に寄りかかる。長時間拘束されていたためか、半場やつれたような顔をしている) 」
DOMANs「「「「「ところで主殿、拙僧一人に戻れぬのですが」」」」」 」
メディ「そのまま囮を演じてどうぞ遠い場所へお行きください(真顔で無慈悲な眼差しをDOMANs共へ向ける) ひとまず、皆様がご無事で何より…
ベール様、お体の調子が優れないように伺えますが、大丈夫でしょうか…? 」
エースバーン「驚いたのは俺たちの方だ…!なんでお前、あんな奴らに掴まってたんだよ…? 」
巴マミ「………貴方たち、とんでもないことをしちゃったみたいね。(しれっと一同の中に紛れてにこにこしている) 安心して、この事は告げ口しないわ。それに…私自身も、以前からこの国について思うところがあったものだから、ね… 」
ヒロ「流石の君でもあんなに捕まってたら参るよな(だまれ) 」
DOMAN 5~8「「「「承知しましたぞ ............λ トボトボ」」」 」
DOMAN 1~4「「「「(DOMAN 5~8を見送る) ・・・・・・・・。(居る) 」」」 」
ベール「…んー…まー…ちょい訳アリって感じ。(問い詰めようとする
エースバーンからしれっと目を逸らす様に)……魔法少女…同族か。(マミの登場に目を細める。それは、かつて西行寺幽々子にも向けたような半信半疑な眼差しであった) だ ま れ (ヒロの鼻をぐりりと強く摘まむ)いいかい?あんたたちが助けに来なくとも、あのあとなんとかして抜け出せる算段はあったんだから。……んまあ、お陰で手間は省けたけど。それについては、礼を言うわ。…あんがと。 」
ベール「あら^~、こんな時でも
メディたそはあたしのこと気にかけてくれんのね。嬉しい~~~結婚しよ。(ちゅっちゅっ😘)(
メディにぐいぐい寄っていくが本人には真顔で受け止められている) 」
メディ「お連れ様もお帰り下さい(居残るDOMAN共へ) ……事情は把握しておりますれば。何故、貴女にとって危険な場所だと理解しながら、この国へ…? 」
あなた「……(やつれた
ベールに寄り添うように彼女の傍に座り込み、その表情を覗き込むように伺う) 」
プリム?「(>>バジリスクタイム<<) いやほんと感謝してほしいよね今頃犯人は不特定多数のキグルミって報じられてるだろうからあなた達が頭数揃えて歩いてても怪しまれないだろうしこれもあれも全部カエルにポリジュース改飲ませてプリムくん人形にして暴れさせたおかげなんだからいや我ながらこういう悪戯は天才並だよねって私思うわけ(>>王国に反省を促すダンス<<)・・・・・。あ、どうも(居る) 」
ヒロ「ご め ん(鼻を摘まれ) 」
アーマーガア「(この時アーマーガアはその辺にしとけよこのトレーナーと思ったが、あえて口には出さなかった) アホクサ (罵詈雑言は頑張れた) 」
ホムラ「そうだったんですね…いえ、私たちは、ほら…もうただの顔見知りという関係でもありませんかr…ひぇぇっ!?しゃ、喋ったああ!?(プリム?に飛び退く) 」
ベール「―――― 『 妹 』の命日なんだ、今日。それで毎年必ず墓参りに来てる。ここに来んのはすんごい億劫だけどね。でも、あたしにとっては『あの子』がすべてだったから。(目元が覆い隠されるほど深く被られた帽子の内側でへへへと乾いた笑みを零す) 」
メディ「…妹様がおられたのですね。…「姉妹」……(ふと、
月の都で出会った姉妹機の
ミディとの出会いと別れ、その記憶(メモリー)が走った―――) 」
天王寺璃奈「
ベールちゃん、妹、いたんだ… びっくり〖*゜o゜*〗 …でも、それだと、
ベールちゃんにとっては命がけだね… それでも、妹さんの為に… 」
プリム?「あんた達もやっての通りキグルミですからね。いやにしてもこういうのいいね、仮装大会とかハロウィンで若者がバカヤローなことに走るのもわかっちゃうかも。果たしてその正体はあぁぁぁぁ \妹の命日なんだ/(きぐるみをヘッドパーツから外そうとするが、ブルーな雰囲気を感じ取り)………。スゥゥゥゥゥゥ……(深くプリムヘッドをかぶり直し沈黙する) 」
ベール「……ってのが、(理由の)半分。もう一つは…"自分自身への戒め"…かしらね。あたしのせいで…『妹』も、この国も、なにもかもが色褪せてしまった。あたしが……いつまでも踏み出せないでいるから……(橋の下から見えるサファイア色の川を呆然と眺める。何処か遠い目をしながら―――) 」
あなた「………?(彼女の言葉の真意が掴めず、首を傾げることしかできない) 」
エースバーン「お前…… ピ ク ッ ―――― (
ベールに発言しようとしたその時、うさ耳が何かの存在をキャッチしたようにぴくりと微動)……にゃろう…「追手」が来たみてえだ…(全員に「伏せろ」と促す) 」
警察官『逃走犯の行方は!? この辺を走っている集団がいたとの目撃情報がある!隈なく探せ! パールブリッジ、封鎖しました!(ちょうどその頃、
「あなた」たちが真下に潜んでいるパールブリッジにて、多くの警察官が集結していた)』
巴マミ「………警察がもうここまで迫ってきたみたいね。どうする?私が囮になってもいいのだけど? 」
ヒロ「…マミちゃんか‥…思うところか。…どんなものなんだい?(マミに)………!(
ベールの「妹」という言葉を聞いて一瞬動揺した表情を見せる)………それでここに来たというわけか(若干俯き気味に) 」
泉けん「あっはははは!僕に任せておけ!囮役なら得意技なのSA☆(
ベールの足元…真下から現れる) 」
ドーナツ屋店長「あんら~~~?♪あなたたちはさっきの~~~!!(そんな緊迫した空気をぶち壊すかのような黄色い声と共に
「あなた」たちのもとへ小走りで駆け寄ってくる) そんなところでなにしてるのっ?ドーナツ食べる?今なら売れ残りの半額セール、やってるわよー♪(ドーナツが並ぶ立ち売り箱を見せつけながら) 」
プリム?「(アーマーガアをボールに戻し柱に背をつける)……。(人払いの結界……はこの国だと逆効果か。微量な魔術の揺れも探知される可能性がある以上魔術なしでやり過ごした方がいいかもしれない) 囮なら私の方でも用意できます。"知り合い程度"でも全員助けに行きそうでしょ、あなた達。なるべく人は使わないほうがいいと思うよ 」
プリム?「 ギャー!!!!! おばけ!屋敷妖怪!! 」
エースバーン「( !? )しーっ!声が出けえよ…!って、さっきの妙なドーナツ屋の人かよ… 」
天王寺璃奈「あっ、KAB〇.ちゃん…じゃなかった、さっきのドーナツ屋さん…!?どうして、こんなところに…?えっと、ごめんなさい…今は、そんな気分じゃなくて… 」
ベール「あんだテメーは踏み殺されてーのかあーーーん?(けん坊の脳天をぐりぐり踏みつぶして地中へめり込ませる)うっほ待ってくれて今あたしゃもーれつに腹が減ってんだよこせよこせ(さっきまでのシリアスな雰囲気など無かったように涎垂らしながらドーナツ屋に迫る) 」
ドーナツ屋店長「って、誰が屋敷妖怪よ!失礼しちゃうわん!ぷんぷん! こんばんみー☆さっきぶりね♪ あらあら!そんなにお腹空かせてたのね…いいわ!好きなだけ食べさせてあげちゃうんだから♪……?(が、ここで一同の様子をぐるりと見渡す)……ふふん、なるほどね…?あなたたち、なんだか訳アリって感じそうね?いいわ!お姉さんに任せなさい?(一目見ただけで状況を把握したのか、
ベールに立ち売り箱を持たせる) 」
ドーナツ屋店長「お得意様にサービスしちゃうわ♪ささっ、「こっち」へいらっしゃい!(そう言って彼らを手招くと、ものの数歩先にあるマンホールを開けだす) 「こっち」よ! (「この中へ入って」と促す) 」
ポリゴン2「 >>ニュッ<< (璃奈のスマホから顔を出す) いいところに来たね。ドーナッツをくださいな、ただし穴有りで。きちんと"人が通れる"ぐらい大きな穴のドーナッツね。そんなに大きいの頼んで恥ずかしくないかって?いやまったく、僕らに"恥はないから"ね。ドーナッツは男も女もオカマも大好き、ドーナッツ好きは男も女も友達さ(何かの隠語のように淡々とまくし立てていく) 」
泉けん「僕は名もなきしんs(カメラごと踏み潰されていく) 」
首領パッチ「やーい怒られん坊(けん坊の後ろからやってくる) 」
プリム?「うわばばばば……"そっち"の人だったんだ……。ごめん、知り合いにもいるけど何回見ても慣れないや……(いっそうプリムヘッドを深く被りながら) この人は信用して大丈夫だよ。立場的には敵対する理由はないから、たぶん…… 」
天王寺璃奈「……!これは…!せつ菜さんと昔見た怪盗アニメのワンシーンにもあったものだ。マンホールを降りて下水道から逃げる、あの… うん、これなら、なんとかやりすごせそう…♪ ドーナツ屋さん、ありがとう♪〖* >▿< *〗 」
ペニーワイズ「ハーイベール?(なんであるのかわからない側溝からヌッと現れる)サラシいらない?() 」
プリム?「 ギャー!!!! 今度こそ妖怪!!マジな妖怪!!!!!(
ペニーワイズへ折り紙の船を投げつけ水を流す) 」
メディ「お黙りくださいませ(
ペニーワイズに注射器をぶちこむ)これは…!感謝いたします。皆様、こちらから地下へ…! 」
あなた「……!(ドーナツ屋に促されるままマンホールの中へと飛び込んでいく) 」
ペニーワイズ「(だる)変態を追跡してたらなんか大変なことになったな(あたりを見て) 」
マンホールを伝って下へ下へと降りていく
「あなた」たち。その先に繋がるものとは――――――
― ニューカマーランド ―
そこは!!桃色広がり香おる「乙女」の世界!!!
右を見ればシャンパン片手に魅惑なダンスを踊る「乙女」!左を見ても合いの手を打ちながら小躍りする「乙女」!
あっちも!こっちも!そっちも!どっちを見ても「乙女」だらけ!!ここはまさにパラダイスである!幻想郷である!
日常を忘れた夢のようなひと時を!楽しい世界へようこそ!! ここは――――――
オカマ『 いらっしゃ~~~~~~~~い❤ (うっふ~~~~~~~~ん❤)(「乙女」な心を持つオカマたちの楽園だったァーーーーーッッッッッッ!!!!!)』
天王寺璃奈&エースバーン&ベール『 どんだけーーーーーーーーーーーーーーーーーー! ( > > > 大 絶 叫 < < < )』
あなた&ホムラ『わぁ~…♪とってもフローラルな香りがします…♪それに、なんだかとても居心地がいいですね♪ / ………♪(なんということでしょう。ホムラちゃんと
「あなた」は馴染んでいる!▽)』
ヒロ「…………………………(弁慶の如く立ったまま気絶している) 」
IKKO「どんだけーーーーーーーーーーーーー!(同じセリフに過剰反応) 」
楽しんご「ドドスコスコスコ~ドドスコスコスコドドスコスコスコ~ラブ注入❤ 」
パチ美「いやーんパチ美こわーい!!() 」
プリム?「"お久しぶり"でーす。(気典子素子なさそうだがひらひらと手を振り気さくに挨拶を返す) 地上の新作香水一式買ってきましたよ。これお店の経費で落ちるんですよね?(化粧品店を営む早速オカマと荷降ろしのしと商談をしている) え?ここの商品ですか?ええ、びっくりするほど地上では売れませんでしたよ 」
ヒカリ(精神世界)「私は馴染んでないわよ!!!!!(ナレーションを一蹴)なんなのよここは!!!!男なのか女なのかわかんない顔して不気味なんだけど!!!!! 」
どんでん「そら(こんな世界に来れば)そう(動揺する)よ(オカマの1人とデートに出かける) 」
巴マミ「……そう、ここが……噂には耳にしていたけれど、まさか本当に実在していたなんてね…(あははと苦笑しながら歓迎される) 」
はらぺこあおむし「(オカマバーでハロウィンのアルバイトをしている) 」
ポリゴン2(精神世界)「 お"い"! (壁を破き、ポリ2の顔をしたサラリーマン(いらすとや風)の姿をした何かがヒカリへハッキングをしかけてくる) 言葉を慎めよ……KOROされるぞ……!ここでは地上のうんぜんばいLGBTに配慮するんだ……死兆星を拝んだ後秘孔という秘孔を突かれ死になくなければな……ッ!!!!(ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ)」
ドーナツ屋店長「うふっ♪ようこそ、いらっしゃ~~~~い♪貴方たちを歓迎するわ!でもその前に…紹介しなければならないお方がいるの! 『 イワ様 』~~~~~~~! (奥の方へ呼び叫ぶ) 」
DOMAN「主殿。ここも安全という確証が得られませぬ。拙僧、地上にて囮を継続してまいりますぞ(コレ以上になく笑えない真顔) 」
その時、ニューカマーランドの空間を照らす照明の一切が暗転。
ウィーンと起動音と共に顔を出すミラーボールから突然七色の光を放ち始め、閉ざされていた大きなカーテンが徐々に広がっていく。
そこにいたのは巨大な影。暗転したスポットライトを一身に浴びた影はゆらりと動き出し―――――
イワンコフ「 > > > ヒーーーーーーーーーーハーーーーーーーーーーーーーー! < < < (スポットライトの照明をその身に浴び、巨体を誇るオカマの王がステージ上にその姿を露わにした!スタンドマイクを片手に、眼を目一杯広げて力強くウィンクを飛ばした)」
平野店長「あらいらっしゃい♡(バニーガールの格好で現れる)‥‥ビールね、わかったわ♡(聞いてない)(一行にビールを振る舞う) 」
泉けん「(抵抗虚しくオカマに捕まり死んだような顔をしている) 」
キャーーーーーーーーー♪♪♪イワ様ーーーーーーー♪♪♪ イワ様よ~~~~~~♪♪♪ こっち向いてーーーーーー!!! どんだけーーーーーー! オカマウェェェェェェエエエエイ!!!!! (オカマの王がステージに姿を現した途端、ただでさえ しいオカマ共が大歓声をあげだす。世はまさに、ニューカマー時代――――!!)
プリム?「(鼻眼鏡をかけサイリウムを両手にフォールなガイズのようなエモートをし、周りのノリに合わせている)イッキ!イッキ!バイブス上げてこー!!イェーウェッヘージキャーイワサマー!!!!!!!!!! 」
凰蓮・ピエール・アルフォンゾ「あ~~~~~ら、ようこそ~~~~~~~~!(地上へ戻ろうとするDOMANをムッキムキな剛腕で挟み無理矢理席へ着かせる)あなたたち?ゆっくりしていきなさいね!はい、こちら、ワテクシお手製の「本日の気まぐれケーキ」よ~!(
「あなた」たちの前に本場フランスに匹敵する絶品のケーキを振舞う) 」
平野店長「これがビールによく合うのよ♡(ケーキを見て) 」
イワンコフ「ボリュームを上げッシブル!!!最大限まで!!!どぅんどぅんアゲアゲよーーーーーーーー!!!!!!(腰を振りながらディスコチックなダンスを披露し、スタンドマイクからマイクを抜き取って口元に近づけると…) んまーーーーーーーーーーーーーーーーい! (バリバリボリバリバリボリィィッッッッッッッ)( 食った ) 」
イワンコフ「いや歌わねえのかよ!!!!!!!!!一本取られたよ!!!!!!!ヒーーーーーーーーーーーーーーハーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!(咀嚼したマイクをごくりと呑み込んで雄叫ぶ) 」
あなた「 ♪♪ (凰蓮のケーキを食べながらイワンコフのパフォーマンスを堪能している) 」
ベール「……………おったまげた。寿命かなり縮むレベルで。(などと言いながらちゃっかりケーキとドーナツを両手に下品に貪っている) 」
ヒカリ(精神世界)「 えぇ…… (そのうちヒカリちゃんは考えることを放棄した▽) 」
???「やぁ〜〜〜ん、皆さんテンション上げすぎだよぉ……(そんな中、キャピキャピと振る舞っている水色髪の少女が愛らしい声を上げ、けん坊の目に入るところでイワンコフのそれを見てはしゃいでいる) 」
ヒロ「(気絶中) 」
ポリゴン2「コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン(普通に順応しキツツキのようにケーキを啄んで平らげる) 」
DOMAN「(アイコン顔のまま正座し沈黙している) 」
天王寺璃奈「………世界って広いんだなぁ……〖 ˙-˙ 〗(←こんな顔でケーキとフォークを両手にイワンコフのマイクパフォーマンス?を見物している)……ヒ、ヒロパンマン…元気出して…(気絶しているヒロの口へケーキを食べさせる) 」
グラサンのオカマ「ほいほいほい〜!!!!イワンコフちゃんええ感じだわ〜!!(金髪のグラサンのお姉さんがけん坊を捕まえてランメニューを強制する) 」
イワンコフ「 ありがとうございました (ライブミュージックが鳴り止むと素の声でお辞儀する)―――― そこの「ヴァナタ」たち!!!よく来てくれたッシブルね!!!ようこそ!ここが!ニューカマーの総本山!!『ニューカマーランド』だよ!!!!!ヒーーーーーーーーーーーーーーーーーーハーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!(ここで「あなた」たちのもとへ歩み寄ってくる) 」
プリム→
ヴィヴィ「イワ様今日もニュカマッててほんとカマーって感じだぜですわ、かーっ!たまんねー!!(周りに順応しつつしれっと璃奈の横に座り)てそうじゃなくってさぁ!そろそろここにあなた達が匿われるまでの経緯とか割りとシリアスなハナシを……あ、この顔じゃ無理かぁそっかー!!(ほぼパリピのノリで話しかけてきたが……) キュポンッ >> ザァァァァァァァァァ << (プリムヘッドを外し、金髪碧眼の少女の顔が現れた瞬間目に見えて湿度が濃くなり大雨の幻聴が聞こえてくる)あ………どうも………はじめまして……。うぇうぇ~~い……(ピースピース……) あ、イワンコフさまですね……お噂はかねがね…… 」
巴マミ「 パチパチパチパチ… (なんとも形容しがたい表情でとりあえず拍手を送る)……えーっと……か、歓迎されているのは、良いことよね…?💦 」
ドーナツ屋店長「やっぱりイワ様のライブパフォーマンスはいつ見ても最っっっっ高ね~~~~!✨ あっ!いっけなーい!私としたら、ついつい夢中になってはしゃぎすぎちゃったわね♪てへぺろっ♪ 紹介するわねん!ここはわたくしたち、オカマやオネエたちの楽園、その名も『ニューカマーランド』♪そしてこのお方がこの国を統べるオカマ界の王!『エンポリオ・イワンコフ』ことイワ様よ~~~~~~♪ 」
天王寺璃奈「え~…っと……あ、あの、は、はじめまして……て、天王寺、璃奈、です……〖*゜o゜*〗(かつてないほど委縮してイワンコフにお辞儀する)……?……!あれ、君は…さっきの……(市場で見かけた
ヴィヴィのことを思い出す)…その着ぐるみ、なんかやたら多くあったなと思ったけれど…もしかして、君が……? 」
あなた「……♪(イワンコフをはじめ、そこにいた初見の人たち一人一人に手を上げて挨拶する) 」
エースバーン「チ、チヌカトオモッタ……(人間以上に敏感な聴覚をしているので大音量なマイクパフォーマンスを経てくたばってる) 」
ヒロ「元気100倍、ヒロパンマ(ケーキを食べさせてもらい元気を出す‥と思いきや迫り来るイワンコフにまた気絶) 」
泉けん「(だる)(ランメニューを課せられて走っている) 」
メディ「ラビー様、お気を確かに。(死亡?している
エースバーンを揺さぶりながら)イワンコフ様…ですか。初めまして、
メディと申します。いきなり押しかけてしまったようで大変申し訳ございません。 」
首領パッチ「けん坊が死んでるので僕が相手しましょう(いつの間中元に戻っており紳士口調で???に) 」
ヴィヴィ「いろいろ諸事情ありまして……じゃなくてあってね、急ごしらえでその辺のカエルとかキノコとか変身させたのがあの着ぐるみたちの中身だったりするよ、します、です……。"ここ"には数ヶ月前から宿借りてたりします、ここに来るあるものと関係がありまして、でその、あるものが
ベール、さん?と関係があったり、なかったりすのかなーって……。あ、イワンコフ様どうもお邪魔してます、いいところですねここ……皆自分に素直で……(ザアアアアアアア)お"い"!!環境音うるせーですよ!!なんなんださっきから!!私服がダサいだのなんだの!!(突然何かと戦いだした) 」
イワンコフ「あら、そんなこと。気にしなくていいわよ。何故なら!このヴァターシが!「ヴァナタ」たちをここへ連れてくるよう、彼女を仕向けたのだからッ!!!(バーーーーーーン!)(某海賊女帝のように上半身をぐにゃりと逸らしてドーナツ屋店長を指す) 」
ホムラ「あっ、私はホムラと言います。みなさん、よろしくお願いします…♪ えっ…!?私たちを…?そこのドーナツ屋さんが……??? 」
???→アスラン・ザラ「残念だったな、俺だ(美少女ボイスが全くのシームレス、まるで同じ人が演じていたかのように石田彰ボイスへ切り替わり、同じように首領パッチに振り返ると共に真の姿を現す)」
ドーナツ屋店長「あらやだもーーーー!イワ様ったらーん!でもぉ~~?バレちゃったのなら、仕方ないわねぇん!その通りよん♪イワ様のご命令で、王国のこわ~~~~~~~い人たちに追われているあなたたちをかくまうために、ここまで連れてきたのん♪ち・な・み・に…?このニューカマーランドのことは地上の人たちには知らされていない、いわば本物の楽園だから、安心してね?そして、あなたたちもここのことはくれぐれも秘密にしててねーん!?お姉さんとのヤ・ク・ソ・ク・よ?ん~~~~、ちゅっ❤(ヒロに投げキッス) 」
天王寺璃奈「そ、そうだったんだ…君も、いろいろ訳アリなんだね…(同情するように
ヴィヴィに)…ど、ドーナツ屋さん…そうだったの… なんか、ただ者じゃないなとは感じていたけれど…でも、
ヴィヴィちゃんにも、ニューカマーランドのみなさんにも、すごく助けられた。本当に、ありがとう。(ここでようやく場に馴染みだしたのか、素の表情に戻りつつある) 」
首領パッチ→パチ美「いやぁんアスランくんだいたーん♡(すぐにパチ美モードに戻る) 」
ベール?「がーーーーはっはっはっは!!気にしないでよぉ~~~~~ん!(ホムラの横でしれっとコサックダンスを踊っている)」
ホムラ「そんなことが…!そうですね、璃奈ちゃんの言う通り…貴方たちのお陰でなんとかなりましたもの。ありがとうございm――――あるぇ!?さっきの、もう一人の
ベールさん…!? 」
ヒロ「(投げキッスがクリティカルヒットして死ぬ) 」
ポリゴン2「うわあドッペルゲンガーだ!!
ベール……お前やっぱりここで死ぬのか……(
ベール?と
ベールを交互に見ながら) 」
ベール「おい待てゴルァ。あたし「の」ホムラたその横で何しれっと求愛ダンス踊ってんだその女はあたしのモンだよそこ変われよあくしろよオラァンッ!!!(おかわりのドーナツを片手に
ベール?へ掴みかかる) 」
泉けん「僕「の」でもあるぞ(だまれ)(
ベール?の胸ぐらを掴む) 」
ヴィヴィ「いえいえ、私は私の思惑があってのことですからそんな……いや普通にくすぐったいですケド。でもここの人達は普通に善意で助けてくれたんだと思います、本当にいい人たちです。本当に…… "ボンちゃん"~~……当人の前でそれやると寿命縮むって噂あるんですから~~(慣れたものを見るように糸目で頬杖を付きながら)ってうわぁ全然順応してるぅ!!? 」
ヒロ「大変素晴らしい世界だ(璃奈が順応したのを見てジェントルボイスで蘇生) 」
ベール? → ボン・クレー「いやーーーーーーーーーーーーーーん!>< (掴みかかれコメディアにみたいな煙が湧きだす中でボコボコにされている。そこからぽいっと身を投げ出された時には本性が露わとなる…)んもう~~~~~!!!なによぉーーーー!せっかくこのあちし、『ボン・クレー』が変装して身代わりになってあげたというのに!あああああああああああんまりだああああああああああああ(※最後だけ地声)」
アストルフォ「まあまあ、色々大変かもしれないけど、とりあえず此処に居る間はゆっくりしていってよ、追い掛けられる事も無いと思うし、ね(オカマ達の中から現れ、面々にべたべたとボディタッチしながら) 」
ボン・クレー「どこ触ってんのよあんたあああああああああああああああああああああああああ(泉けんをニューカマー拳法受け売りのどちゃくそ痛い蹴り技でしばき倒す)んもーーーーーーーーー!
ヴィヴィちゅわぁん~!あちし、何も悪くないのに酷いことされたの~~~~~!酷い話よね~~~~~~~ん!(彼女においおい亡き縋る) 」
凰蓮・ピエール・アルフォンゾ「アテクシは、凰蓮・ピエール・アルフォンゾ。このニューカマーランドでパティシエをやっているわ♪ (ケーキの)おかわりたっくさんあるから、ゆっくりくつろいでいきなさいわねあなたたち♪だけどお残しは…許しまへんでええええええええええええええええええええええ????????????(すごい剣幕で何故かヒロにだけ迫る) 」
ヒロ「………大変すばらしい世界だ(アストルフォにボディタッチされ、再びジェントルボイスで) 」
アスラン・ザラ「俺も出来るぞ。ほぉら、かわいいでしょ?(再び美少女ボイスに戻る。原理は分からないがクッソかわいい) 」
ヴィヴィ「そうですよ~~。地上において100人に判決聞いたら100人が死刑を求める法も人も総スカン決め込んでるお尋ね者に成りすますなんて、普通に自殺行為ですからね。ボンちゃんじゃなきゃ生きて帰ってきませんからね普通に(それとなくボンクレーの頭を撫でながら) 」
ポリゴン2「 ギュ 瞬 歩 ンッッ (アストルフォへ血眼で急接近) なんだ、男の娘か…… 」
ペニーワイズ「はよ脱げや(アスランのメイド服を脱がす)あとカツラ取れよ(アスランの髪を引っ張り) 」
イワンコフ「ヴァナタたち!客人の前よ!!お黙りなさい!!!(と言いながら客人な上に何故か無関係な夜神ムーンの脳天にゲンコツを浴びせる)そう、そこのボン・ボーイ(ボン・クレー)に指令を下したのもヴァターシ!そこな『魔女』の処刑を妨害するために、ねん♪(
ベールに一瞥を与えながら自身の特等席にドカッと腰かける)この際だから話しておくわね。ヴァタシはヴァナタたちを助けたんじゃない。そこの『魔女』…いんえ、彼女が持っている『モノ』を、「奴等」に渡すわけにはイカナッシブルだったわけ。それを理解して? 」
夜神ムーン「(夜神ムーン……じゃない!!これは夜神くん人形だ!!一体本物はどこへ……)」
ベール「………(イワンコフの発言から急に目つきが険しくなる)………へー…あんたも知ってる口なんだ?あたしは数十年以上ここで生まれ育った人間だけど、こんなところに小さな王国があることも、ましてやそこにオカマ共がいるなんて聞いたことないんだけど。……あんたら、一体何者なわけ? 」
泉けん「ごはぁ!(ボコボコにされる) 」
メディ「(イワンコフと
ベールの両者を見つめて一歩割り込む)……ええ、っと… イワンコフ様の手配により、我々がここに招かれたというわけですが… 何故あなた方は我々の動向をご存知なのでしょうか? 」
アスラン・ザラ「わかった(スッと脱いで)カツラじゃねえよ(パンチ) 」
ヴィヴィ「 ゲホッ ゲホッ ゲホッ (善意で助けたと思うと言ってしまったためイワンコフの発言でオレンジジュースに咽ぶ)え"え"……そ、そいういう感じなの……? うーん、私も似たような立ち位置だけど……いや欲しいってわけじゃないけどせめて"構造解析"だけでも……ていうか本当に持っているの?です……?(申し訳無さそうに
ベールを二度見しては目線を逸らす) 」
ブリジット「ウチも客人の立場だから、あんまりあれこれ言えないんですけど……でも、今優先するべきは彼らに『それ』を渡さない事なんです(アストルフォの後ろから現れ) 」
イワンコフ「ヴァターシたちはニューカマー!!先代マジルカ王と先代オカマ王の友好関係(意味深)が築かれた遥か昔から脈々と秘密裏に受け継がれてきた、マジルカのもう一つの素顔!!そしてヴァタシは現オカマ王の『エンポリオ・イワンコフ』よ!!! ……これよ!(そう言って、掌に乗っているいるカタツムリのような生き物を見せつける)これは「映像電伝虫」。これを地上のあちこちに張り巡らせることで、マジルカの様子を24時間365日いつでもどこでも飯食いながらク〇しながらここで監視している、わ・けッ!!ヴァナタたちが処刑広場を掻き乱していたことも、すべて視ていたわよ?ヒーーハーー!! 」
ホムラ「わぁ~…可愛い…♪カタツムリのような姿をしているのに、目で見たものを映像化できる不思議な生き物なんですね…!(興味津々に電伝虫を見つめている) 」
アストルフォ「まあ、そういう具合だからさ……何かあれば当然ボク達はそれを把握出来るし、今回だって介入しない理由もなかったって事だよ 」
ベール「……(尋ねる
ヴィヴィに無言し、一度は目を伏せる。そして何を思ったのかもう一度顔を上げて、璃奈の方へ振り返る)………誰だこの美少女?あたしの嫁にしていいか?(
ヴィヴィを親指で指しながら真顔で璃奈に尋ねる。話聞いてねえし)……覗き見とは趣味の悪いことを。あとでそのカタツムリは没収な。いつか女子(おなご)共の着替えで盗撮する時に使うから(危なっかしくてあんたらの手には置いておけないわ) 」
天王寺璃奈「ベールちゃん、多分本音と建前が逆になってる… それから、その子は
ヴィヴィちゃん。さっき市場にいた娘なの。お嫁さんにはまだ早いかな。(ぇ 」
泉けん「そいつは僕がもらう(下心100%) 」
ヴィヴィ「何言ってやがるんですこの執行猶予魔女(眉間にキュッとシワをよせ) はあ……まあはいそうです、持ってますって言えるもんじゃないのはわかってますよ……。手放したほうが楽な気がしますけどね…… 」
志村けん「(コントでおなじみ女装姿で)みっともないからやめなさいよアンタ!(けんの頭を叩き) 」
メディ「喋らないでください聴き取りづらいです(泉けんを一蹴)……なるほど、状況は理解できました。少なくとも貴方がたは我々の敵ではないということは。貴方がたにもお聞きしたいことはありますが…(ここで
ベールに一瞥を与える)……皆様、ここは一度情報を整理しましょう。我々も、この王国に訪れたばかりで、恥ずかしながら…まだ事の事態の重要性をそれほど理解できていないのが現状なのです。なので、皆様から是非ともお話を伺いたく存じます。……他ならぬ、
ベール様にも。 」
ヒロ「あいつらの味方ではないが…俺らの味方ではなさそうだな(イワンコフの話を聞いて)……「それ」…さっきあいつらが言ってた石とやらだな 」
巴マミ「それもそうね。幸いここには美味しいお茶菓子もあることですし、つかの間の休息も兼ねてお話いたしましょうか。(ソファに腰かけて紅茶を啜るなど、すっかり場に馴染んでいる) 」
天王寺璃奈「……そうだね… ベールちゃん (メディの提案を受けて、改まった態度でベールと向き合う)……私たちは、この国に来たばかりで、まだ何も知らない。12年前に起きたという事件のことも、魔法使いたちのことも、『賢者の石』というものも… だから…本当のこと、話してほしい。私は、私たちは…たとえどんな真実だって、受け止めるから。これまでベールちゃんが、私たちの力になってくれたように…私たちも、ベールちゃんの力になれるのなら、なりたいから。」
ヒロ「………(璃奈の言葉を聞き)…「妹」…(先ほどの彼女の言葉の一部分をふと呟く) 」
ブリジット「なんだか、話がいい感じに纏まってきたみたいですね~~……話が拗れなさそうで良かったです 」
ベール「…………(一度大きく肩で息をし、決断したかのようにすとんとその肩の荷を下ろした)………ダメだよ、りなりー。そんな純粋無垢な瞳で言われたら、お姉さん断れないじゃん…。わかったよ……(はあ、とため息をつきながらソファにどかっと腰かける) 」
ベール「………んー…とは言ったものの、何処から話をすればいいか……そう、ね……―――― 」
― PM18:00 マジルカ・処刑広場 ―
北條透「(なんとか鎮圧に成功した処刑広場にて、乱れた衣服の埃を振り払いながら処刑台の前へ歩み出す)……………逃走した彼女については、見つかるのは時間の問題でしょう。それよりも…やはり気がかりだ…(腕を束て首を捻り出す) 」
はらぺこあおむし「(警察に連行されながらハロウィンのアルバイトをしている) 」
ナンジャモ「
賢者の石~気持ちよすぎだ~ろ~!石気持ちよすぎだろ!
賢者の石~気持ちよすぎだ~ろ!気~持ちよすぎだろ~! \イッシー!/ (すてき~!)
賢者の石~気持ちよすぎだ~ろ~!石~気持ち よすぎだろ!ケンジャ… ジュルリ ! (舌なめずりの音)気持ちよすぎだろ!(など、ありもしない幻覚に囚われいる民間人が警察に連行されていく) 」
ウェルド「まさか此処まで大規模な暴動になるとは……(処刑台に座り込んで携帯で状況を確認している)……国外へ逃走する事はまず不可能でしょう。そこについて心配はないとは言え… 」
薬師寺九龍「(今日はサボろうと思ったのに無理矢理動員されたので不機嫌)はいはい、進んで進んで~。オラ、一列になって。ーーーーーそこオギャってんじゃねえよくそオヤジがよぉ!!(なにかデジャビュ的なものを感じたのかオムツ姿の中年オヤジに檄を飛ばす) 」
シャモ「お、俺たち悪くねえぞ!
賢者の石が見つからなくて… ろくに探せていねーんだぜ!
賢者の石なんて、架空の悪魔さ! 」
アンゴル警部「反抗せずに歩け!!(シャモを鞭でしばきながら連行していく) 」
ムスカ「国王陛下の悪い癖だ。陛下が不用意に処刑を急いだことが仇となったな。だが安心したまえ。その為に、我々がいるのだからな。必ずや我々の手で、『
賢者の石』を取り戻すのだ。(北条たちの隣に立ち、縄が解かれた十字架を見上げる) 」
黒岩満「……(別の案件を捌いていたのか遅れてやってくる。パトカーから降りて処刑場を一瞥する)これだけ動員して逃げられるたぁ、威信もへったくれもないな。(そう呟きながらも現場の警察官などから状況の聞き込みを行う) 」
北條透「………ムスカ大佐。以前から気になっていたのですが、貴方は何故、それほどまでに『
賢者の石』に固執しているのでしょうか。我々はあくまで資料で確認した程度の知識しか入っていないのですが…何か、あの石について知っていることでも…? 」
ウェルド「(良いですね、この問題児ばっかり集まってる感じ……)まあ、盗られたものをきちんと回収するのも我々の務めです。下手人を捕らえるのも、当然ではありますが……実際、『
賢者の石』については気になる所です。情報がある方が探しやすい… それと、今は僕の頼れる仲間が連中を探してくれています。きっと手掛りくらいは見つけてくれる筈です 」
神戸尊「どうでしょうね……エムロードは広い。何分地理的にも"謎"が多い国ですから……我々外部の警察官では情報面において不利に感ぜられます。 何せ王国側が非協力的ですからね……土足で踏み込んでおいてアレなものいいですが 」
ムスカ「……(北條の問いかけに両腕を背後に回し、処刑台周辺をぐるりと緩慢な足取りで歩き始める) 『 賢者の石 』――― それは、この世界の因果を歪める程の大いなる魔力を秘めた魔晶石。遥か大昔、人類補完に不可欠な霊薬として、錬金術師の手により生み出されたものだ。その者は「ヴァン・ホーエンハイム」、あるいは「ニコラス・フラメル」など様々な名前が挙げられるが、諸説はある。中でも有力とされているものが、「ケイオス創世記」。そこには、遥か大昔、ある7人の大魔導士たちによる旅団が引き起こした、『 サバト 』によって誕生したものと記されている。 」
北條透「…『サバト』…?「サバト」とは、一体何なのです?(聞き慣れない単語に耳を傾げる) 」
ウェルド「……『サバト』については初耳ですね…… 」
ムスカ「普通の人ならば知らないのも無理はない。『サバト』とは、大昔から伝承として残されている、魔法使いや魔女たちによる儀式のことだ。オカルト業界に精通するものならば誰でも耳にしたことはあるはずだ。伝承においてサバトとは、魔女や魔法使いなどの強大な魔力を持つ者たちがその力を結集させることで、更なる膨大な魔力を生み出す。その儀式によって誕生したものが、「
賢者の石」とされているのだよ。 」
ムスカ「そして何を隠そう、このエムロード王国…否、もっと絞れば我々が今立っているこのマジルカこそ、その当時サバトの儀式が引き起こされた聖地でもあるのだよ。その証拠に、このエムロード王国には、無数の『カオススピネル』が今でも大量に採掘されている。カオススピネルの正体は、賢者の石の"外郭"であることが既に科学的に解明されている。その外郭が多く眠るこの地こそ、その大昔にサバトが引き起こされた何よりの証拠なのだよ! 」
金髪の女性軍人「『サバト』によって生まれた
賢者の石……その力は外郭の
カオススピネルの力で推し量ることが出来るはずです。あれとは同質の、圧倒的に純度の違う力……それが眠っていることになりますね(ムスカの背後から現れ、私見を語る) 」
神戸尊「人類補完……ですか。いよいよ穏やかじゃありませんね…… 刑事が首を突っ込むのも憚られるようなオカルト染みた単語のバーゲンセールですけど……あー、まあ今更ですね。実在すると証明されればオカルトじゃありませんし(きな臭くなってきたな~~……わかりきった事だけど。この中の何人がちゃんと刑事をしているんだか……) 」
薬師寺九龍「(そうだ。サボってビールのも)(←ちゃんと刑事してない人) 」
ムスカ「だが、まだ面白い話がある。そのサバトによって誕生した
賢者の石は、なにも一つだけではない。7人の大魔導士の力が結集されたことで、
賢者の石もまた"7つ"生み出されたようだ。君たちも知っている通り、現代において
賢者の石は複数が確認されている。一つは、我々政府が誇る最高裁判所「
デッドエンド」の地下深くに封印されている。魔術学の先駆けとされた魔法学校「アルカノス」には、2つも確認されているようではないか。」
ムスカ「残りの
賢者の石の在処は今でも謎に包まれていはいるが、当然、そのうちの一つはサバトの聖地であるこのマジルカに保管されて"あった"。だが
賢者の石は、その一個だけでも世界を揺るがしかねない、恐るべき破壊力を持っているのだよ!政府が認識しているものの一つでも、欠けてしまえば世界の均衡は容易く崩れるだろう。マジルカの国王陛下は、その脅威を誰よりも理解しておられるのだ。 ……おや、ずいぶんお詳しいのですな。そこな美しいお嬢さん。(金髪の女性軍人に振り返る) 」
北條透「…なるほど…我々が書類で見知った情報とは、大きく乖離したものですね。流石はムスカ大佐、あなたも大概詳しいのですね。(感心するように目を細める) ですが、もしその話が事実なら…我々警察や政府が総動員されたこの状況も、その危機感も改まるというものです。刀仙さん、貴女はどう思いますか? 」
金髪の女性軍人「ええ。今回の任務に関わることに関しては、しっかりと調べられることは調べたつもりです。
カオススピネルの使われた事象、古代兵器騒動を始めとして、我が軍に関わりあるスポンサーが似たようなものを製造しただとか……また、多くの騒動を起こしたあの宝石との関わりもないでもないそうで 」
庚「(うーん、聞けば聞くほどどっかの誰かに丸投げしたい案件だなぁ……。今あの人魔法少女みたいなものだし) チラッ(スマホのアドレス帳を開き
森ノ宮甲三の項目をタップしかける)……(やっぱやめておこう。なんかあったら僕の責任問題になる。よし、神戸さんあたりと協力して暴走時のみ軌道修正に入る方向でがんばろ) にっこり 」
刀仙「(今まで沈黙を保っていたが北條に問われ)……思うもなにも、我々の行うことはひとつのみ。下手人を探しだし必ず
賢者の石を取り戻すこと。……なのですが(ふと処刑台のほうを見て。どうやら謎の協力者たちのことを思い浮かべているらしい)匂いが、しますね。これはそう、あの『娘』のようなはねっかえりのような……ふふふ(薄ら笑いを浮かべて) 」
ウェルド「所在も中身もそこまで把握しているとは……参りましたね、警察組織の中で探れる情報だけじゃあ全然足りませんねマジで… (庚をちらと見、軽く頭を抱え)……こういう時ぶん投げる外部の人間と言えば、まあ……そうなりますよねえ…… 」
ムスカ「いや…『
賢者の石』を追い求めてきたこの私ですら、まだそのすべてを知り得ているわけではない。故に興味がそそられるものなのだが…これ以上は私情が絡んでしまうこともあるため、この辺にしておくとしよう。だが、今回の事件と関係するであろう事項は、話してもいいだろう。 」
ムスカ「12年前、ここマジルカで起きた大事件『 ワルプルギスの血祭 』――― その日は、「日食」であった。 」
北條透「はぁ……(刀仙さん、時々我々には理解しがたいものがあるな…まあ、今はいいでしょう…) ……?「日食」…?それが、なにか…? 」
片桐「―――――サバトってのはなァァァ魔術に詳しくねえ連中には生贄の儀式って解釈されてたりするんだァァァ……賢者の石の材料ってのはァァァ……案外"魔術師そのもの"だったりしてなァァァァァ("死体入りの袋"をそうするような所作で、酒瓶入の紙袋を引きずる。『警察内部粛清課』と揶揄される刑事を"魔女裁判に吊るし"処す刑事が、処刑場の面々と合流する) あ"ァァァァァー………ところで下手人見つかったとしてェェェ……まず抵抗するだろォォォォ………。上は"どの辺"まで許可してるんだァァァァ……腕か、足かァァァ…… 」
ムスカ「ここで、先程の『サバト』の話だよ。ケイオス創世記によれば、「サバト」を起こすには幾つか条件が存在する。その内の一つが…「日食」あるいは「月食」だ。その現象が起こる日にこそ、サバトが行われるためのトリガーなのだよ。何故「サバト」と「日食・月食」が関係しているのか…それすら現代の我々の科学力ではわからないのだ。だがここでキミたちが持っている資料を見たまえ。その日の日付は「2011年10月9日」。気象庁の観測記録によれば、その日は確かに「皆既日食」があった日なのだよ。 」
薬師寺九龍「(おいおい勘弁してくれってぇええ。なんでいつも俺ばっか血なまぐさい現場に応援よこすんだよ。今回魔女裁判だと? サバト?
賢者の石だぁ? でけぇヤマにでくわしちまったなぁ。手柄はくれてやるか。俺はテキトーに、そうテキトーにやる) 」
ムスカ「ここで、私は睨んでいる。もしやすると、12年前に、"ここマジルカで『サバト』が引き起こされたのではないか"、と。でなければ、『あんな怪物』がどこからともなく湧き出るような不可思議な現象が起こるはずがない。 ……ほう、これはこれは、誰かと思えば片桐警部。「賢者の石」の"材料"、か……実に興味深い話だ。ハッハッハッ…! 」
ウェルド「……確かに、只の人間を大勢捧げるよりは納得が行きます。そういうケースも聞いた事はありますが……そして「日食」と「月食」……シンプルに考えれば、『星』の力を利用しているとも取れますね 」
神戸尊「御高説ありがとうございます。日食との関連性については把握しましたが……大佐、『あんな怪物』とは……?(挙手をし腰を低くはにかみ問いかける) 」
ムスカ「おや、神戸殿はご存知なかったので?12年前に起きた事件にて、突如どこからともなく発生した『怪物』。奴らは民間人を見境なく貪り、殺害し、このマジルカを地獄絵図に変えてきた。『ワルプルギスの血祭』の名の由来にもなったものです。だが怪物どもは、その当時国王陛下の指示の基、この国の魔法使いの衛兵たちが徹底的に駆除し、根絶されました。奴らの正体が何だったのか、その死体の解剖を政府は求めたのですが…国王陛下はこれを拒否。残念ながら、今の我々には知る由もない、まさしく得体の知れない存在だ。 」
北條透「………「皆既日食」…それが、『サバト』に繋がると…?そして当時に、その『サバト』が引き起こされたかもしれないと…?しかし、たとえその話が事実だとして、一体何のために?何故、遥か大昔に起きたであろう伝承の真似事を、現代で再現しようと…?そもそもそんなことが可能なのでしょうか…?(謎が、謎を呼ぶ。上層部より手渡された資料の情報と、ムスカから語られた信じがたい真相が錯綜し、より事件の綻が見えつつある。だが、まだ見えない。その先の真実に辿り着くためには―――――) 」
北條透「―――― やはり、もう一度事件を洗い直す必要があります。12年前の事件、そして今回の事件…双方の関係性の背後に潜むマジルカの歴史… 恐らくマジルカの国王陛下は事の真相のすべてを知っているはずです。それを意地でも明かさないというのであれば、我々も我々で"強硬手段"に出るしかありません。 」
黒岩満「……(怪物というワードを耳にしたとき、ピクリと反応を示す)例の怪物の正体に関してはトップシークレット、いや、それ以上の機密情報になっているらしいです。それを証拠に、ネットでは都市伝説やらホラ話として語り継がれている。……つまり、どこにでもあるオカルトとして片付けられています。ははは、すごい情報統制だ。 」
ウェルド「ええ、まあ……北條さんに一票、と言わざるを得ませんね……伏せられている部分が余りにも多すぎる。序に我々に回ってきている情報の少なさも…… 『怪物』に関しては自分が個人的に調べた事はありますが……やはり大佐の言った以上の事は調べられませんでした。成程、裏の裏までありそうだ……全く、つくづく損な仕事ですよ、警察官って 」
神戸尊「ははは、ここ最近は事務方だったものでお恥ずかしい……(苦笑しつつムスカの説明に耳を傾け)………。ありがとう、ございます。大佐殿は"かなり"この国にお詳しいようで助かります。それにしてもこの国の衛兵は相当な戦闘技術、いや魔術でしょうか……なんにせよ高い戦闘力と適応力をお持ちのようで。 突然現れ国一つを地獄絵図に変えた『得体の知れない筈の怪物を駆逐し尽くす』のですから。ああ、その辺の技術漏洩を危惧してのことですかね、解剖拒否というのは(朗らかに談笑するようにしていたが、突然ピタリと口を紡ぎ顎に手を当てた)(………。止そう、憶測にすぎない) 」
片桐「おいおいおいおいおいおいィィィイ……もしかしてその怪物っていうのはこの国における"パンダ"じゃねーだろうなァァァァ……嫌だぞ俺ェェェ……絶滅危惧種に遭遇して返り討ちにしただけなのに、事務所にクレームが殺到るってのはァァァァァァ 」
庚「ますますオカルト染みている。警察は科学調査が主軸でしょうに……。こうなってくるとその道に詳しい"外部協力者"を利用するのも手かもしれませんね。 いざ王国に苦言を呈されても"我々とは無関係です"で最悪ゴリ押せますし。なーんて、ハハッ 」
北條透「いずれにしましても、今回こうして警視庁、そして政府関係者の方々のお話を伺うことで、我々の目指すべき方向性、その芯が固まってきました。となれば、善は急げです。ただいまよりこの広場に緊急対策本部を設置!まずは本来の役目通り、『
賢者の石』を持つ『エルメラ・エスポワル』の捜索・確保に注力しつつ、過去の事件簿の再調査を進めます!各自、行動を開始してください! 」
ムスカ「……ええ、そうですとも。『
賢者の石 』についてはここに居る誰よりも詳しいと自負している。だからこそ…必ず……―――― ニ ヤ リ (踵を返し、死角の中で男は不気味に口角を上げるのだった―――) 」
そう、あれは…――――
― 12年前・マジルカ・城下町 ―
エルメラ(少女)「………(ボロボロの布切れのようなローブでその身をくるみながら、「少女たち」は小さな歩幅で歩んでいる。その行先は、本人たちですら分からない。宛もなく、ただ流離うままに、進み続けている。目的のないこれからの人生を―――) 」
シントリー(少女)「………"姉様"、お腹、空いた…(翡翠色の髪を少女から二歩離れた背後にて、ずっと彼女の後を辿って歩いている少女がいた。長い金髪を一本に束ねた碧眼の娘は、「姉」と慕う目の前のエルメラにか細い声で懇願するように縋る) 」
エルメラ(少女)「……… チ ャ リ … (「妹」の縋るような声に居たたまれなくなり、懐から取り出すはたった二枚の銀貨。それは彼女たちの全財産だった)………待ってて。(辺りを見渡して何かを見つけるとそこへ小走りで向かう)………お待たせ。(ものの数分で戻ってきたと思えば、一切れのロールパンを小さな両手で抱えていた。それを、妹にそっと差し出した) 」
シントリー(少女)「……!ありがとう…♪(差し出されたパンを受け取り、目一杯食らいつく)…モヒモヒ……はい、姉様も…!(そう言って、明かりを取り戻した表情でロールパンの半分をエルメラに差し出した) 」
エルメラ(少女)「……シントリーは優しいんだね。……ありがとう。(本当は断ってパンを丸々彼女に与えたかったが、そんな明るい笑顔を前にするとその優しさを無下にできないと感じ、渋々受け取りながらも微笑み返した) 」
あれはまだ、私が『 エルメラ 』だった頃。
当時11才だったあたしには、2歳下の最愛の妹がいた。名前は、『 シントリー 』。
エスポワル家の姉妹として生まれたあたしたち二人は、昔から本当に仲が良かった。
喧嘩する時もあったものの、すぐに仲直りできるくらいに。
あたしたちはこのマジルカで生まれ育った。
魔法使いの父と魔女の母を持ち、あたしたちにもその血が流れていた。
いつかは、母親のような偉大な「魔女」になることを夢見ていた。
魔法の国の暮らしは不自由がなく、何でも「魔法」で解決できる、そんなところだった。
あたしたちにとってはそれが当たり前の日常だった。当たり前の、幸せな、日々だった。
だけどそんなある日… 父は殉職してしまった。
それに追い打ちをかけるように、母もまた病弱になってしまい、数ヶ月でその命を落としてしまった。
後で判明したことだけど、二人の死には共通の原因があった。
それは、年々マジルカに漂う魔素の流れが衰え始め、そのことが原因で王国内に住まう魔法使いたちの魔力や生命活動にも悪影響が及んでいたからだ。
父は魔力の低下によって本来難なくこなしていた業務で事故に遭い、あんなに元気に溢れていた母もまた嘘のように病に侵されのだった。
そんな二人の血を引いて生まれたあたしたち姉妹も、例外ではなかった。
毎日襲い掛かる、風邪でも引いたみたいな倦怠感。
そんな状況でも、両親を失ったあたしたちは無慈悲にも住処も追われ、
今、こうして宛もなく放浪する生活が始まったばかりだった―――
エルメラ(少女)「……シントリー、寒くない?お姉ちゃんが、温めてあげる…――― シ ュ ボ ッ (掌に灯す魔法の火。昔は松明のように轟々と燃やしていたが、魔力が衰えてしまった今では蝋燭の火程に弱く、小さかった) 」
シントリー(少女)「………姉様の火、"あったかい"…(それでも、妹にとってはあたたかかった。両親を失った悲しみで胸がいっぱいの自分にとって、姉のエルメラは心の拠り所なのだから) 」
生まれて初めて、便利なものだと思い込んでいた「魔法」でも、どうにもならないことがあると気づいた。
こんなに弱く小さな火では寒さを凌ぐことだってできたものじゃない。
少しだけ「魔法」を呪った。そして初めて自分の非力さを思い知った。
それでも、この娘は、シントリーは…そんな私の「魔法」で笑顔になってくれた。
それだけが今の私には何にも代えがたい"救い"だった。
エルメラ(少女)「………そう… (泣きたい気持ちは自分も例外ではない。だけど、自分よりも弱く、幼い妹を守れるのは姉《 じぶん 》しかいない。これ以上、大切なものを失いたくない。その"想い"が、今の自分にある、生きる意味だった) 」
シントリー(少女)「……姉様… 私たち、これからどうなっちゃうんだろう……?(姉の肩に寄り添い、囁くように呟いた) 」
エルメラ(少女)「………(「これから」――― そんな未来が自分たちに果たしてあるのだろうか。考えたくはないが、現実は残酷に突き立ててくる。それでも、どうにかして妹だけに不自由な思いをさせたくない。この国を出るか…そんな、今まで考えもしなかったことさえ脳裏に過るのだった―――) 」
シロル「―――――(そんな時、偶然、人気のない深夜の城下町に白衣を纏う青年が現れ、脇道で蹲る少女たちの前に立ち止まった)…………驚いたな… まだ幼いというのに、今のマジルカの状況下で「魔法」が使えるのか…?(エルメラが灯す小さな火に魅了され、彼女たちと同じ背丈になるよう跪く) 」
クロル「……孤児(みなしご)か…?君たち、ご両親は何処に?どこに住んでいる?家は、どのあたりだ?(白衣の青年の隣にいた黒衣の青年。恐らく、双子なのだろう。瓜二つの顔をした青年らが姉妹に柔和な態度で寄り添う) 」
エルメラ(少女)「…ぇ…… ぁ……!(少女には、その青年たちの顔に見覚えがあった)……『王様』……っ…?どうして…こんな……とこに……?(夢でも見ているのか、幻覚に陥ったのか…本来ここに来るはずもない双子の王に驚きを隠せなかった) 」
シントリー(少女)「……母様も、父様も……しんじゃった… お家も、追い出された……(ついには耐えきれず、ぐすりと涙を流し始める) 」
クロル「……(シロルと見つめ合って頷き合うと、再び姉妹に視線を移す)……わかった。君たちは「我々」が面倒を見よう。 」
シロル「よければ、二人とも我々の城へ来ないか?君たちと同じで家族を失った子たちがたくさんいる。君たちも、みんなも、我々のもとで生活しなさい。そうすれば、不自由な思いはさせない。……どうかな…?(双子の王が穏やかに微笑む。もう惨めな思いをしなくていいんだ、そう彼女たちに言い聞かせるように…) 」
エルメラ(少女)「――――!?(思いがけない提案に仰天する)……ほ、本当、ですか……? 」
クロル「ああ、約束する。君たちが立派な「魔法少女」になるまでの間、我々とみんなで仲良く幸せに暮らそうではないか。 」
シントリー(少女)「……!姉様…!(王の提案を聞いて活気づいたように瞳を輝かせる) 」
エルメラ(少女)「………ありがとう、ございます…っ……!(王の慈悲に、妹と共に泣き崩れる) 」
思いがけない運命だった。天に見放されたと思われたあたしたちに、ツキが回ってきた。
王様はあたしたちを城へと迎え入れてくれた。
庶民の生活から底辺に転落したあたしたち姉妹にとって、王族の暮らしはあまりにも眩しすぎた。
それでも、私たち同じ目に遭っていた子ども―― 何故か女の子しかいなかったけど ――たち、
そんなあたしたちを快く迎え入れてくれた王様たちも、みんな、優しかった。心の底から、この国に生まれてよかったと思えた。
そんなある日――――
シロル「……さて、今日は君たちに集まってもらったのには理由がある。君たちは、幼いながらも『魔法少女』になる可能性を秘めている。君たちの中には、いつかは亡きご両親のように偉大な『魔女』になることを志している子もいるはずだ。そこで、今日から君たちには、その立派な魔法少女になってもらうべく、魔法の勉強を頑張ってもらいたい。 」
エルメラ(少女)「……!(それは、誰よりも魔女に憧れ、魔法の勉学にも独学で励んでいた自分にとってはこれ以上とない朗報だった)……も、もしかして…!アルカノスみたいな学校に、通わせてくれるんですか…!? 」
クロル「アルカノスか…その学校名を知っているとは、君は随分勉強熱心な娘なんだな。感心した。だが、君たちが学ぶ場所は学校ではない。この城に地下に、学校よりも設備が整い、より高度な魔法を習得できる、最も環境が整った素晴らしい施設がある。 君たちはこれからそこで魔法の習得に向けて頑張ってもらいたい。君たちの努力次第では…僅か数週間で高等魔術を会得できるかもしれないな。 」
エルメラ(少女)「たった数週間で……あたしが……!(そんな夢のような話があるのだろうか。いや、既に転落人生から華やかな生活を得た自分たちなら、そんな夢みたいなことも現実のものになるに違いない。幼いが故に、少女は信じてやまなかった)……王様、あたし、頑張ります……!母さんの為にも、王様の為にも、この国の為にも…あたし、立派な魔法少女になります…! 」
シントリー(少女)「……!わ、私も!私も、姉様のように…ううん!姉様に負けない、強い魔法少女になるんだ…! 」
エルメラ(少女)「言ったわね、シントリー?どっちが早く魔法少女になれるか、競争よ。 」
シントリー(少女)「むぅ…!姉様でも負けないからねっ! 」
シロル「はははっ、素晴らしい心意気だ。期待しているぞ、若き魔法少女たちよ。 」
エルメラ(少女)&シントリー(少女)『 はいっ!! 』
こうしてあたしたちは、夢見ていた魔法少女になるために、城の地下で魔法習得に励むことになった。
だけど思いもしなかった。まさかここから先の出来事が、あたしたちが夢描いていたものからかけ離れたものになるなんて…――――
――――― バ チ ィ ィ イ ン ッ ! !
エルメラ(少女)「――――― い や ぁ゛ … っ゛ … ! ! 」
肉が裂かれるような強烈な痛みだった。何が起きたのかさっぱりわからなかった。気が付いたら、あたしは意識が飛びかける程に打ちひしがれていた。穢れを知らなかった真っ白な体は傷や痣が浸食し、延々と痛みが心まで貪り続けている―――
長官「このッ(ビシィッ!)、おチビちゃんッ(バシィンッ!)、がぁッ!(バチィンッ!)(屈強な肉体を持つ男性が、無抵抗なか弱い少女を容赦なく鞭打ち続けていた) たかが中級魔法の会得にもチンタラ時間をかけちゃってさあ…?そーんなことで魔法少女になれるなんて夢のまた夢よおぉん!?(地に這いつくばるように倒れ伏すエルメラの頭をぐりぐりと踏みにじる)
シントリー(少女)「ぅ、ぁ…あぁ……っ…!(檻の中で独り、訓練場にいるエルメラと長官の二人を見つめては絶望に暮れた眼差しに涙を浮かべていた) 」
エルメラ(少女)「がッ……ぁ…!はーっ、はーっ……ぁ゛…!ごめん、なさい……っ… 」
長官「アンタら社会の食み出し者の面倒を見てあげてるのは、だあれぇ?『王』はねえ!?行き場も無くし、ただ死ぬしかないゴミどもに生きるチャンスをわざわざ与えてやってんのよお!?ありがたいと、思いなさいッ!謝罪する暇があんなら、おらッ、立てッ!この出来損ない!この魔術を会得するまで、じっくり調教してあげるわぁんッ!! 」
―――――"地獄"だった。
どうしてこんなことになってしまったのか。理解するのにかなりの時間がかかった。
だけど確かなことは…あたしも、妹も、そして他の少女たちも…魔法少女になり得る可能性を持つ子どもたちはみな、同じ目に遭っているのだということだった
10才前後のあたしたち姉妹は、そこで初めて両親以外の死体を目にした。
それも、あたしたちと変わらない年齢の少女たち。 みんな、耐えきれなかった。
泣き叫ぶ暇もなく絶命し、静かに息を引き取った。その痛いが、この訓練場の隅々に転がっているのだ
あたしたちは何か悪いことでもしたのだろうか?もしそうなら、教えてほしい。
こんな、死ぬことよりも辛い現実を突き刺してくるのなら、いっそ殺してほしい。
両親を失ったあの日の喪失感とはまた違う絶望感に、あたしは生きる気力を失いかけていた。
もう、このまま何も感じずに眠りたい。そう思った時…――――――
シントリー(少女)「―――― やめてぇ!!もう、姉様に酷いことしないでぇ!!(ついに我慢しきれなくなり、檻の内側から泣き叫んだ) 」
長官「…なあにぃ?蚊帳の外から口答えなんていい度胸してるじゃなあい?ならまずはアンタから調教してあげてもいいのよお!?(鞭をぴんっと引っ張りながら檻の方を睨みつける) 」
シントリー(少女)「 ヒ ッ (恐怖で足がすくむ) 」
妹が、シントリーの声が、はっきりと聞こえた。
そうだ…この命は、あたしだけのものじゃない。あたしが消えたら、あの娘はいったいどうなるの?誰があの娘を支えるの?
大きく腫れて重くなった瞼を無理矢理開いて、震えが止まらない両腕に力を込めて、立ち上がった
エルメラ(少女)「…やめ、て……ッ…!シントリーは…シントリーは、関係、無いッ…!妹に手を出さないでッ!!(満身創痍いながらも長官の足へ必死にしがみつく) 」
長官「チィィィッ!!この餓鬼ィ…!舐めた真似してんじゃ、ないわよお!!!( ビシィンッ、バシィンッ!! ) 」
エルメラ(少女)「 き ゃ゛ ぁ゛ … っ゛ … ! ! 」
シントリー(少女)「…ぁ、ぁ……も、もう、ヤダぁ…――――― 嫌 だ ぁ ぁ あ あ あ あ … ッ ! ! ! 」
それから約1週間、あたしたちは休む間もなく責め苦に耐え続けてきた。
本来ならば、成人を迎えてから本格的な習得を行う上級魔法を、まだ中学生にも満たない幼い時から無理矢理習得させられた。
奴等はそうすることで、より強い魔力を持つ魔法少女たちを増やそうと躍起になっていたんだ。
こんな形で「魔法」を得たくはなかった。
望んだ「魔法」は、体と心の傷の深さの分だけ、強くなっていく。皮肉なことに。
だけど、これで終わりではなかった。
知りたかった…でも同時に知りたくもなかった真相を突きつけられたんだ――――
― 2011年10月9日 ―
シロル「―――― おめでとう。数週間の努力の末に、君たちは見事「魔法少女」となった。 」
王様は、嘘はついていなかった。彼の言う通り、あたしたちのような子どもでも、本当に数週間でとてつもなく強い魔術を習得した。もっとも、それが魔法少女たちにとって、学校で学ぶこと以上に環境が整っていたのかといえば疑問だが。
シントリー(少女)「…………(自分や姉のエルメラをはじめ、生存した魔法少女たちがみな一様に十字架に張り付けにされている。そんな中で自身はハイライトのない虚ろ気な瞳で項垂れており、王の言葉がその耳に届いているのかどうかは定かではなかった) 」
エルメラ(少女)「………王様 (妹や他の魔法少女たちが失意に無言する中で、自分だけは辛うじて保たれた意識を頼りに言の葉を紡ぐ。他の誰よりも習得に時間がかかったのか、その身に刻まれた罪過の痕は凄まじいものであった)……どうして、こんなことを…? あたしは、こんな思いをしてまで、魔法なんて欲しくなかった…… 」
クロル「君たちの意思など関係ないさ。もっとも、我々と共についてきた時点で、その運命は決まっていたのだからな。君たち「魔法少女」諸君には、これより"人柱"になってもらう。 」
エルメラ(少女)「…ひと、ばしら……?(幼い自分にはそれがどういう意味か分からず、歪に首を傾げる) 」
シロル「 "生贄"…と言えば、君たちにとっては馴染み深いか?君たちのご両親が亡くなったのは、王国に流るる魔素(マナ)が年月の経過と共に衰退化したことが原因だ。我々魔法使いや魔女たちは、魔素(マナ)の力なくしては魔法が使えず、そして生き永らえない。このままでは、より多くの犠牲者が出てしまい…この国はいずれ滅びゆくだろう… 」
クロル「だが、案ずることはない。我々は見出したのだ、この国を救う方法を。それは、"君たち魔法少女を生贄にする"ことで成し遂げられる―――― パ チ ン ッ (指を鳴らす) 」
ガ ゴ ン ッ … ガ ゴ ン ッ … ガ ゴ ン ッ … ――――― (王の合図により、何重にも及ぶ天井が次々と開かれていき、やがて頭上に青空が広がった。深淵の如き地下空間に差し込む日光。だが、青空にしては、不気味に暗い。それもそのはず。何故なら世界を明るく染める太陽に、月が重なっているからだ。そう、これは「日食」である)
シロル「冥途の土産に教えてやろう。この国を救う方法はただ一つ、"『サバト』を開く"ことだ。「サバト」とは、魔法使いたちによる崇高な儀式…!強大な魔力を持つ者たちがその力を集わせ、かつてないほどの魔力を生み出すというものだ。700年前、世界に初めてサバトが開かれ…この世界に大いなる魔力が生まれた。その源が、この…―――――『 賢者の石 』……!!(その手中にあるは、神々しくもどこか禍々しい、赤い輝きを放つ小さな宝玉) 」
エルメラ(少女)「…賢者の…石…… 」
本で読んだことがある。伝承として残されている、錬金術の最高傑作とも言われている不思議な石。
それがあれば、とてつもない力を得られるという。
例えばそれは生と死を司り、死んだ人間を蘇らせることも、永遠に朽ちることのない不老不死の身体にすることだってできる。
代価を必要とせずにあらゆる規格外な事象を引き起こせる、と… 実物を見たのは、その時が初めてだった
クロル「 「サバト」…そしてそれにより誕生した「
賢者の石」によって、この大地に膨大な魔素(マナ)が生まれた。それは無から有を生み出す
賢者の石の力に謎雷、人々に影響を及ぼし…やがて、魔法使いや魔女と言った、「魔法」を扱える新人類が誕生する起因となった…!ここマジルカは、かつてそのサバトが開かれた場所…そこに多くの魔法使いたちが集い、今のマジルカが、
エムロード王国が築かれたのだ。 」
シロル「……だが、
賢者の石の力は完全に無限とは言い切れなかった。その証拠に、今、この王国に漂う魔素が衰弱しきっている。そのせいで、多くの魔法使いたちが息絶えようとしている。……君たちも、そんなことにはなってほしくないだろう…?亡きご両親の為にも、君たちの力が必要なんだ。」
クロル「そう…サバトを開くには、いくつかの条件がある。一つは、「日食」あるいは「月食」の日…!この世界に流れるエーテルの密度が著しく強くなるこの日こそ、サバトを開くために不可欠な膨大な魔力に還元できる…!そして二つ、古の大魔導士たちがサバトを開く際に使ったとされる宝具『ハーメルケイン』!(笛のようなものを見せつけるように取り出す)」
シロル「そして三つ目こそ、「強い魔力を持つ存在」だ。それは本来「
賢者の石」があれば事足りる…だが、その頼みの綱の
賢者の石の力は今、欠落している。そんな状態でサバトを開けば、成功する確率は低い。故に、君たち魔法少女を利用するわけだ。君たちは両親から教えてもらったことはあるかな?この国では…「魔法」を使える者の中にも上位種がいるということを。 」
シロル「――― それが、『 魔女 』だ!この国で生まれ、魔力を秘めた人間の内…男性は「魔法使い」に、女性は「魔法少女」となる。だが「魔法少女」は、従来の魔法使いには到底及ばない、優れた魔力の持ち主なのだ!」
クロル「人間…中でも女性は、生まれながらにすぐに魔法少女になれる可能性を大いに秘めており、若くして成人男性を遥かに超越する魔力を手にするのだ。そうだ…『魔法少女』とは、『 魔女 』のこと! そこで我々は思いついた。身寄りのない少女たちを匿い、徹底的に育成して魔法少女に仕立て上げる計画を。 」
シロル「 その名も―――――― 『 魔法少女育成計画 』(プロジェクト・マジカル) 」
クロル「サバトの生贄にするために不可欠な魔法少女を確保し、力が軽減した
賢者の石の補完を担ってもらう…それが、『魔法少女育成計画』。君たちは、その計画の礎となるためによくここまで頑張った。大いに、賞賛を与えよう。 」
エルメラ(少女)「…ぇ…… え…っ……? 」
何が何だかさっぱりだった。サバト…?
賢者の石…?魔法少女…?魔女…?計画…?
あたしたちは、そんなことのために、利用されていただけ…なの…?
気付いた時はもうすでに遅かった。真実を知ったところで、誰にも助けを乞うことはできなかった。
身寄りのないあたしたちのことを気に掛ける人間なんか、最初からいないのだから。消えたところで誰の耳にも届かない。
じゃあ、あたしたちは一体何のために生きてきたの…?何のために、魔法少女を目指してきたの…?
頭の中が、真っ白になっていくのを感じた―――
シロル「さあ、真相を明かしたところで、君たちには潔く我々に協力してもらうぞ。 ……これで条件は整った。これより『サバト』を開く! ハァ ッ ! ! (だだっ広い空間の中央に魔方陣を形成。その中心に
賢者の石を置き、陣の外へと離れる) 」
クロル「 はじめるぞ ―――――― ♪ ~ (手にしていた「ハーメルケイン」を横笛のように口元に当て、その魔性の音色を掻き鳴らし始める) 」
ズ ッ … ォ … … ――――― ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … ッ … … ! ! ! ! (太陽と月が重なる「日食」。それがハーメルケインの音色に呼び起されるかのように、白と黒の逆光が逆転し、青空が逆巻き瞬く間に黒く覆われていく。徐々に震えあがる大地。亀裂から迸る歪な光。世界崩壊を描くような光景へと塗り潰されていく―――――)
なんだ…空が、暗く…!? ウ、ウワアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!! 地震だァ!!どうなってんだこれはァ!! ギャーーーッ! 助けてくれぇぇーーーーッ!!! (その頃地上の城下町では、多くの民間人が阿鼻叫喚の渦に飲み込まれていく)
―――― バ チ バ チ バ チ バ チ ィ ッ ! ! ! (天地が鳴動し、呼び覚まされた
賢者の石が艶く眩い輝きを放つ。それは稲妻となって空間一帯に迸り、十字架に張り付けにされた魔法少女たちに浴びせられる。稲妻を通じて、
賢者の石は彼女たちに桁外れの魔力を与え、その体内部で循環することで丸ごと魔力を吸い取ろうとしているのだ)
エルメラ(少女)「――――― ぃ゛ ぁ゛ ぁ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ッ゛ ! ! ! (全身に走る激痛の如き稲妻。これまで耐え忍び続けてきた拷問さえも霞むほどの、想像遥か絶する痛み。だが肢体は拘束され、身悶え、歯を食いしばることしかできない) 」
王様の言うことは何もわからなかった。
だけど、この時一つだけ確信したことがある―――― 「ああ、やっと死ねるんだ」って。
全てを知って、もうなにもかもがどうでもよくなった。
寧ろ、こんなあたしの小さな命で、他の誰かが救われるのなら…それもまたいいのかなと思えてきたくらいだ。
甘んじて、受け入れよう。これが、あたしの人生のすべてだった、と……そう思い決めたつもりだった、けど…――――――
シントリー(少女)「 や゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ ッ゛ ! ! ! (エルメラと同じく、激しい重苦に身を捩り、止めどなく溢れ出る涙や涎を垂れ流す) やだ…ヤダ、嫌だイヤダ…ッ…!!死にたくない…死にたくないぃッ…!!姉様…ぁ……―――― 姉 様 ぁ ッ ! ! 」
エルメラ(少女)「 ! ! 」
あの娘の、妹《 シントリー 》の声に、あたしは我に返った。
たとえ妹はこんなときでも、すべてを知ってしまっても、姉《 あたし 》に縋り続けてきた。
思い返せば、こんなあたしを、シントリーはいつだって信じてくれた、「姉様」って呼んでくれた。
あの娘には、あたししかいないんだ。だったら…―――――
エルメラ(少女)「――― ぅ ぅ ぅ ぅ ぉ ぉ ぉ ぉ ぁ ぁ ぁ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ! ! ! (それは悲鳴などにあらず、雄叫びのような威勢のある声。まるで、
賢者の石から流れる膨大な魔素の奔流に真っ向から抗うように、自身の意地を見せつける) 」
エルメラ(少女)「…妹に…――――― 手 を 出 す な あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ っ゛ ! ! ! 」
――――― バ ギ ュ ゥ ゥ ウ ン ッ ! ! ! (その時、
賢者の石に異変が生じる。魔法少女たちを貪る稲妻のような光が突如逆流したように大きく弾けてしまい、魔方陣から飛び出すように吹き飛んでいく。だがその余波は止まらず、地下空間はおろか、マジルカ城を半壊させるほどであり、一点に凝縮された異常な魔力が暴発し…すべてが消し飛ぶ)
エルメラ(少女)&シントリー(少女)『 き ゃ あ あ あ ぁ ぁ ッ ! ! (逆流する衝撃によって、張り付けにされた姉妹や他の魔法少女たちが吹き飛ばされ、拘束から解放されていく)』 」
シロル&クロル『 これは――――― ぐ お お お お お お ぉ ぉ ぉ ! ! ? (弾け飛んだ
賢者の石に驚愕を表すも、眩い光に飲み込まれていく)』
―――――… パ ラ … パ ラ、 パ ラ ラ … … ッ … ! (やがて光が消失した頃には、彼・彼女たちを閉鎖するあの地下空間は拓ける様に崩壊し、随所に残骸の山が出来上がるなどの始末になっていた…)
エルメラ(少女)「――――――………ん………?(灰色の地面にうつ伏せになっていたところに静かに目覚める。あの時何が起こったのか理解する暇もなく、ただゆっくりとその身を起こしだす) 」
シロル「……ぐぅ…ッ…なんという、ことだ……
賢者の石が……"拒んだ"…だと…ッ…!?(瓦礫を押しのける) 」
クロル「…はぁ…はぁ……馬鹿な…そんなことが、ありえるはずが…ッ…!
賢者の石そのものに、意識があるというのか…!?(前のめりに呆然と立ち尽くしていたが、ふと我に返ると、行方をくらました
賢者の石を探そうと辺りを見渡すが…) 」
魔法少女『きゃ゛…ぁ゛……ッ…?(だが、突如訪れた静寂に、とある少女たちの不気味な嬌声が轟く。あの衝撃を得て、幸い五体満足で済んだ少女たち…だが、何かが変だった。目玉が飛び出るほど限界までぎょろぎょろと回り出す双眸、塞がらない口、歪に痙攣する全身…何もかもが普通ではないと思われた次の瞬間―――――』
魔法少女 → グール『――――― グ パ ァ … ッ … ! ! (少女たちの身体が次々と裂かれ、糸引く鮮血と共にその身の内側から得体の知れない「何か」が抜け出す。それは、石灰色の身体を持つ人型の「怪物」。ゴキゴキと首を鳴らしながらその身をゆっくりと起こしだした)』
シロル「……!?なんだ……あの『怪物』は……!?(あんなものは今まで目にしたことがない…そう仰天して思わず数歩退けていく) 」
長官「今のは何事なの!?はっ…!王様、ご無事ですかぁ!?(瓦礫を押しのけながら慌てて王たちの元へ駆け寄っていく) 」
グール『 グ ル リ … ――――― シ ュ バ バ バ バ ッ ! ! ! (長官の黄色く しい声音に怪物たちが一斉に振り返る。そして、全員が瞬く間に飛び出して長官の身体にまとわりついていく)』
長官「いやあああああああああああああああああああああああああああん!!!!!( グチッ、ギチュッ…グチリッ、メシィ…… ! ! )(呑み込まれていくグールの大群の中で縋るように片腕を上げるが、やがてそれすら跡形もなく食い尽くされていくのだった―――) 」
クロル「捕食している…!?なんなのだ…この化け物共は…!シロル、ここは退くぞ!ただちに衛兵共を呼び出して「こいつら」を始末させる!!(そう言ってシロルと共にその場を後にする) 」
グール『 ド ッ ド ド ドッ ド ッ (撤退するシロルとクロルの後を追跡するように、怪物の群れもまたその場を後にするのだった―――)』
エルメラ(少女)「(はぁ……はぁ…ッ……―――)――――なんだったの…"今の"……ッ…?!(ずっと息を殺して事態を静観していたが、怪物たちが姿を消したことで呼吸を取り戻す)…ん…っ゛……!(満身創痍の身体を無理矢理起こし、瓦礫だらけの悪路を辿りながら、取り残された空間を流離う。その中で…)――――「シントリー」…!!(妹の名を呼び続ける。きっと近くにいるはずだと、そう信じて、険しい表情で何度も周囲を見渡しながら歩を進める) 」
――――― 姉、さま……(微かに聞こえる彼女の声。既に虫の息なのか、衰弱しきった声だ)
エルメラ(少女)「――――!?(声のする方へ振り返り、一目散に駆け出していく)シントリー…!シントリー…!?どこ、何処なの…っ…!?シントリー…!!(募る焦燥感と共に瓦礫の影を隈なく探し出す) 」
シントリー(少女)「…はぁ……すぅ……はぁ……っ……ねえ、さま……(瓦礫に囲まれるように倒れ込んでいる。幸いにも、一見はあの魔法少女たちのような異変は見受けられなかった) 」
エルメラ(少女)「――――!……シントリー……!(そして、彼女を見つけ出す。なんとか無事であることを確認し、彼女を起こそうと手を差し伸べようとした、次の瞬間―――)――――― っ゛ ! ! ? 」
シントリー(少女)「――――(そう、"一見は"、なんともないように思えた。だがよく見ると、死角で覆われていた彼女の表情に…黒い亀裂が出来上がっていた。それは、最悪の兆し…かの魔法少女たちと同じように、この身より怪物を生み出す運命(さだめ)が決定付けられていたのだ)」
エルメラ(少女)「…………………………シントリー………? 」
シントリー(少女)「……"こんなん"になっちゃった…っ… あは、あはは……(自分の身に何が起こったのか、少女は理解しているようだった。眦から滴る泪、その透明の液体が黒い亀裂を伝った瞬間、ぼこぼこと表面の皮を殴りつけるように膨張を繰り返す) 」
エルメラ(少女)「………………うそ………うそ、だよね……っ…? ねえ…っ…そうだよ、ね………?? 」
エルメラ(少女)「……―――― ねえ゛ぇ゛っ゛!!?嘘だよね…ッ…!?嘘だって、言ってよ…ッ゛…!!!(瞬きを忘れた眼で向き合いながら彼女の両肩を掴み、一度だけ強く揺さぶる) 」
シントリー(少女)「……はは、は……ごめん、ね…… もう……ダメ、みたい…… だって、姉様の綺麗な髪…もう…「灰色」に見えてきちゃって、さ……(エルメラの、滑らかで麗しい翡翠色の髪に触れて静かに撫で下ろす。妹である自分にとって、姉を象徴するこの髪が、大好きだったのだろう。何度も何度も、撫で下ろす。名残惜しそうに。もっと触れていたいと、希うように…) 」
エルメラ(少女)「……そん…―――――(それ以上の言葉を失い、項垂れるように両膝を突いて崩れ落ちる) 」
守れなかった――― あたしに残されたかけがえのない大切な、家族を。たった一つの、希望を…
エルメラ(少女)「…………………… 」
エルメラ(少女)「 ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ あ゛ あ゛ あ゛ っ゛ ! (正面から彼女を抱きしめて、盛大に泣き喚く。我を忘れて、妹を強く抱きしめ続けて、それでも泣き止むことはなかった) 」
シントリー(少女)「…………(「ごめんね」―――そう何度も言い聞かせるように、静かに瞼を閉じてゆるやかに涙を流す) 」
シロル「(一方、その頃――――)――― 『怪物』が街まで繰り出したぞ!!撃退はどうなっている!? 」
衛兵(メイジ)「申し訳ございません!それが…怪物どもは、鼠算のように次々と増殖を繰り返し…我々の手では捌ききれない程にその数を増やしている一方です…! 」
クロル「親衛隊を出動させろ!街が吹き飛ぶことになっても構わん!『奴ら』を一匹残らず駆逐するのだッ!! 」
ワー! ギャァーッ!! キャァァアアーッ!! (城下町では、サバトによる震災に次いで…今度は怪物群の襲撃に巻き込まれ、いたるところから悲鳴や絶叫が鳴りやまなかった)
グール『 グチッ、グチュルッ…グチィッ……!! (怪物は人間を見境なく襲い、襲い、襲い尽くす。エメラルドグリーンに輝く街が、そんな得体の知れない存在共によって赤く染め上げられていく――――)』
グール → レギオン「グ…ググッ…―――― オ、 オ゛ オ゛ オ゛ ォ゛ ォ゛ … ッ … ! ! (悲劇は更に加速する。有象無象に増殖を繰り返す怪物どもの中で、その一匹が偶然にも『カオススピネル』を口にする。その瞬間、灰色の身体がボロボロと砕け、脱皮するように新たな体を顕現させる。それはまさに進化とでもいうのだろうか。他の個体にはない不気味な呻き声を発しながら、自らの誕生を感じるかのように身を震わす)」
衛兵(メイジ)『……!『奴等』の中に"変異体"を確認! 不味いぞ…このままでは、数どころか姿形まで変わって余計に手が負えられなくなる!親衛隊が来るまでの間、何としても持ちこたえるのだ!!』
レギオン「…エキ…サイティング……ッ…!!!(言の葉を紡ぎ出した怪物が衛兵たちへ襲い掛かっていく) 」
エルメラ(少女)「――――――………(もう長い間、ずっと抱きしめ合っていたのだろう。涙はひとまず収まっていた。だけど、自ら彼女を離そうとはしなかった) 」
シントリー(少女)「………(静まり返ったエルメラを優しく突き放し、醜悪な顔面を曝け出して互いに向き合った)………(そんなエルメラの手を取って、懐から取り出した「何か」を握らせる) 」
シントリーがエルメラに託したもの…――― それは、吹き飛ばされたはずの『 賢者の石 』だった
あの衝撃の直後、残骸の中から見つけて拾い上げたのだろう。石は今も光を失いことなく、淡い光を放っていた
エルメラ(少女)「――――!?(彼女が自分に握らせたものに酷く仰天する)……これ、って……!(見紛うことのない唯一の輝き。『
賢者の石』を手に、茫然と見つめている) 」
シントリー(少女)「……姉様……私ね、とても、嬉しかった。姉様の…「妹」でいられたこと… 」
エルメラ(少女)「…っ……!?(「何を言っているの…?」と双眸を泳がせる) 」
シントリー(少女)「…いつだって姉様は、私のことを大切に想ってくれた… 大事なお金を全部使ってまで私にパンを食べさせてくれたこと…寒い夜に震えている私の為に魔法で灯してくれたこと…辛過ぎることがあっても、姉様は私を守ろうとしてくれた… 私は、そんな姉様に、何も返せなかった。本当に、ダメな妹で…でも……でもっ…!姉様だけを見ていたい…姉様だけを信じたい… いつまでも、どこまでも……「姉様」って呼んでいたい…! 」
エルメラ(少女)「――――――!!(今の今まで明かされなかった妹の本当の"想い"を前に、少女は目を丸くする) 」
シントリー(少女)「……だから…これは……そんな私が、姉様にしてあげられる…最初で、最後の、お返し…――――(賢者の石を持つエルメラの手を、自らの両手で包み込んでいく。その先端に自身の額を当てた、次の瞬間―――) 」
パ ア ァ ァ ァ ア ア ア … ッ … … ! (シントリーの"想い"に応えるように、
賢者の石が強い輝きを放ち始める。すると、石から放たれた赤い光が螺旋を描きはじめる。それは遺伝子のように絡み合い、二人の姉妹を包み込む)
エルメラ(少女)「っ―――――!?(シントリーが行おうとする謎の魔法。エルメラには既視感があった。それは―――) 」
―――― いい?エルメラ、シントリー。
もし…もしも、大切な誰かを心の底から救いたいと強く願う時が来たのなら、今から教える特別な「魔法」を与えなさい。
赤い光の螺旋は知恵の輪のように広がり、二人の体と心を結んでゆく―――――
でもこれは、一度きりの、本当に特別な魔法。もしかすると自分が消えてしまうかもしれない。そんな恐ろしい魔法。
それでも、自分の命を賭けてでも守りたいものが見つかったのなら、
その"覚悟"が決まったのなら、その人の為を想い、使いなさい。
エルメラ(少女)「……待って……ダメ… ダメだよ、シントリー……っ……(声を震わせる。今から何が行われるのかを、少女たちは知っている。かつて偉大な魔女であった母から教わった、禁断魔術―――) 」
―――――――― " 命 の 螺 旋 " ――――――――
シントリー(少女)「――――――(もう後がない自分の生命力のすべてを、"大切な人"のために捧げる。これは、そんな、「命を繋げる"奇跡"のような魔法」) 」
―――― パ キ ャ ア ァ ァ ア ア ン … ッ … … ! ! (螺旋状の光が砕けるように消滅する。それはシントリーの魔法が完遂されたことを意味していた)
シントリー(少女)「―――――…………(全身に黒い亀裂が入るよりも先に、その体が淡く白い光に包まれていく。光が強くなるたびに、彼女の身体は薄っすらと消えかかっていく。全身から零れだすその光は天へと昇っていくように、徐々に加速を帯びる――――) 」
エルメラ(少女)「………………なんで……っ…… どう、して……っ……?(再び零れだす涙。それに伴い、一生消えることがないと思われた痣傷が嘘のように消えかかっていく) 」
シントリー(少女)「………どう?私もやればできるでしょ?(全身が点滅する中で、狼狽する姉とは対照的に朗らかに微笑む) 」
エルメラ(少女)「ちがう…ッ…!こんなことの為に…「魔法少女」を目指したわけじゃないでしょ…!?ねえ…冗談、やめようよ……?あたし…嫌だよ……っ… こんなので……シントリーの命を貰ってまで、生き続けたいなんて思わn――――― 」
シントリー(少女)「――― 姉様。私からのお願い、聞いてくれる?いつもわがままだった私の、最後のお願い… 」
シントリー(少女)「 " 生きて。生きて、生き続けて。私の分まで。私の命は、姉様と一緒にあるから " 」
エルメラ(少女)「 ! ! ! 」
エルメラ(少女)「………………………………… 」
エルメラ(少女)「………………ばか…っ…… そんなの……わがまますぎるわよ…っ……… 」
シントリー(少女)「……そうだね、ごめんね。 」
シントリー(少女)「………もう行かなくちゃ。でも、大丈夫。私はいつだって姉様と一緒。嬉しい時でも、悲しい時でも、いつでもそばにいてあげる。姉様がいつも私の傍にいてくれたように。今度は、私が。 」
エルメラ(少女)「……!待って……シントリー…っ……! 」
シントリー(少女)「 に っ ♪ (蒸発する光は彼女の身体を掻き消していく。最後に遺したのは、言の葉の挨拶でもなく、とびきりの笑顔。エルメラがこれまで懸命に守り続けてきた、妹の太陽のような笑顔。それは儚くも美しい光となって空へと登っていく―――)」
泡のように飛んでいく光。いつの間にか、重なっていた太陽と月は別れていく。
その間隙へ飛び込んでいくように、光は消ゆ―――
エルメラ(少女)「―――――――――(その光が空の中へ溶け込んだとき、少女の身体は一切の穢れが浄化されていた。吹き付ける風は、誰かが愛した翡翠色の髪を揺らす) 」
エルメラ(少女)「―――――――――(呆然と青空を眺めている。涙目は微風に吹き付けられ乾いてゆく。そんなとき、ふと、その手に握られた赤く光る石に視線を落とす。石は呼吸するような小さな光を点滅させている。まるで誰かの命を彷彿とさせるような、そんな輝き方をしていた) 」
エルメラ(少女)「―――――――――(そして、少女は天を仰ぎながら目一杯叫ぶ。声にならない声で。誰かを呼び戻す様に。だけどその声に振り返る者は、もういない。涙はすっかり枯れた。それでも、少女は見えない涙を流して泣き叫ぶのだった) 」
クロル「(そんな時――――)―――……やはり、「
賢者の石」なくしてあの怪物どもは鎮められないか………!(怪物の撃退に尻込みした末に
賢者の石に再び縋ろうと、その在処を探しに戻ってきた一人の王が現場を目撃する。翡翠髪の魔法少女の手に握られた赤い石を睨みつけると―――)――― 返せ…それは、我々のものだ……!!(エルメラを取り押さえようと彼女に迫り出すが―――) 」
エルメラ(少女)「―――――!(背後から轟く憎悪を含んだ声に一瞥し、少女は咄嗟にその石を――――)――――― ゴ ク リ … ッ … !(―――― "呑み込んだ"。得体の知れない、禁断の石を、躊躇うことなく) 」
クロル「――――?!(少女が取った思いがけぬ行動に絶句し、思わず足を止めてしまった)………そんな…ッ……?「
賢者の石」を……吞み込んだ、だと……ッ……?!(驚愕のあまり、一歩ずつ退いてしまう) 」
エルメラ(少女)「――――――(そして少女は前を向いて走り出す。決して振り返りはしない。一度でも振り返れば、かわした「約束」を破ってしまうような気がするから) 」
……ねえ、シントリー。
あたし、どうしたらいいのかわからないよ。これからどうしたらいいのか。
どこへ進めばいいのか。誰に縋ればいいのか。わからない。
でもね…不思議だけど、もう「消えたい」と思えなくなった。
あんなに貶し続けていたあたし自身が、これからどうやって「生きよう」って考えることしかできなくなっちゃった。
本当に、不思議だよね。
エルメラ(少女)「 はっ はっ はっ 」
生きていたら…また、会えるかな?
エルメラ(少女)「 はっ はっ はっ 」
生きていれば…また、笑い合えるかな?
エルメラ(少女)「 はっ はっ はっ 」
だから、「生きて」みせるよ。
あなたがあたしに繋げてくれた、あの"奇跡"みたいな魔法のように。どこまでも輝きながら―――
エルメラ(少女)「 はっ はっ はっ (我を忘れて、それでも笑いながら、泣きながら、魔法少女は駆け抜けていく。翡翠色の故郷を越えて、未だ目にしたことのない新しい世界へと――――) 」
最終更新:2025年03月25日 22:37