LAST RESORT 過去ログ.4③

.
― ラステルム王国・レギュレイター専属医院 ―


薬師寺九龍「…………(茜色に染まる病室の天井。硬いベッドの上で目を覚ますと自分の体にまとわりつく点滴と包帯に嫌な顔をする)病院か。綺麗なナースがいりゃあいいが、病院にいるナースってたいていBBAだからな。期待しない。俺は詳しいんだ(ふと左足を見るとそこだけ重点的に包帯がまかれていた。おそらくここだけ変異がまだ直っていないのだろう。それを知ると暗鬱な溜息が漏れた) 」


個室の中にお見舞いの品は……あった。
仮面ライダーアギトこと津上翔一からの花と果物。それとほんのちょっとしたメッセージ。
『九龍さん。ここの医院だったらすぐに治してくれます。だからちゃんと安静にして養生してくださいね p.s.氷川さんがまだ目が覚めないので氷川さんの病室にいます』


薬師寺九龍「…へ、見舞いの品がヤローからかよ。(笑って見せたがすぎにイラついたように口元をひくつかせる)ーーーーーくそっ!!!!(ベッドを拳でたたき、枕を壁に投げつけた) 」


第四調査兵団の戦力は帝国の謀略により著しい低下を見せた。つい最近まで笑いあっていたはずの同僚すら、文字通り粉微塵となって消え失せた。
マルガレーテだけでなく、こうした面での損失は非常に大きい。普段ぶっきらぼうな彼でさえ今は自分をとことんまで責め続ける。


薬師寺九龍「…………酒、おいナースぅ!酒ぇええ!!!!!!(禁断技ナースコール連打) 」

ナース長ゴロ美「どこが悪いんや。言うてみんかいコラ(ぬっとあらわれ) 」

薬師寺九龍「…………ぇ(ナース長の恰幅に一瞬で感情が消えた)……すみません、寝ぼけて押しちゃっただけっす。ナース系の店で飲んでる夢みちゃってあはは。 」

ナース長ゴロ美「ほーん、仲間がやられたわりには元気やのぉ。まぁええわ。安静にせえよ?さもないと、ワシがおどれの息の根とめたるで(しかしその去り際、九龍になにかを投げ渡す)………………バレんように吞めや。バレたら殺す。ワシのせいにしても殺す。ええな?(投げ渡したのはウイスキーボトルだった) 」

薬師寺九龍「ぁ……(ウイスキーボトルを受け取り、しばらく眺めたあと、近くにあった湯呑でちびちび飲む)………まじい。こんなまじい酒は、久しぶりだ(それはかつての仲間と飲んだウイスキーの味そっくりだった) 」


個室の窓から見える街並みを眺めながら、また一口含む。機械に侵された歌姫の魔力によって王国は一時崩壊の危機に陥りそうになった。
だがこうして被害を最小までに抑えられたのは、ひとえに命を張って挑んだ戦士たちの功績あってのことか。だが、彼らが表立って称されることはない。


普段とちょっと変わってしまった夜景。しかしその中にある人々の営みが戦死者たちの鎮魂を誘うのならば、それに文句をいう筋合いはない。
だが、彼の感情は行き場のない循環を繰り返し吐き出したくてたまらなかった。


薬師寺九龍「警察死んだらどこどこいくの。…できるなら、かわいいねーちゃんのいる楽園にしてくれねぇかねえ。俺は、地獄行きでいいからさ。」




――― Vs. 【ゼレオロス帝国・遊撃隊《アサルト》】 05《 ピスカ 》 & 09《 ノーイン 》 ―――



05《 ピスカ 》「 ジ ャ キ ィ ン ッ ! (背中より広がる銀の翼が左右それぞれに広がり――)―――あっはははっ♪( ブ ワ サ ァ ッ ! ! )(――― 飛翔。ユナイタルや機械生命体のような飛行ユニットを介さず、自らの意のままに宙へと身を投げ出し、彼らの頭上を自由自在に旋回し始める) 追いつける?このボクに?やってみなよっ!きゃはははは☆( ガ ジ ャ コ ン ッ ――― ズ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ッ ! ! )(優位の取れた上空からサブマシンガンを乱射し、見境なく射撃を行う) 」

09《 ノーイン 》「 タ ン ッ ―――― ト ッ プ ン … ッ … ! (低空跳躍したかと思えば、何と驚くことに自身の身体がみるみると地面へ吸い込まれていく。水面のように地面に波紋が広がり、やがてすぐに元に戻った頃には彼女の姿は地中へと消失。空へと舞い上がる05とは対照的に、自身は地の底へと身を投じるのだった) 」

09《 ノーイン 》「――― バ シ ャ ァ ッ ! (そして、彼らの死角から上半身がその姿を現し―――)――― ド ド ド ド ッ ! (その手に携えたブルパップ方式短機関銃による乱射で急襲し始める) 」

帝国軍隊『  ズ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ッ ! !  (完全武装した黒尽くめの軍隊もまた、アサルトの二名に続いて地上戦へと乗り出す。各々に構えた重火器より火を噴かせ、対峙する者たちへ進撃を開始する)』

ライオット「ッ…!?空へ飛んだ…!? もう一人は地面へ潜った…ッ!? あれがあいつらの能力なのか―――― くッ…!?(ギャギギギギギィンッ!!)(手元に閃光《グリント》を生み出し長槍形態へ切り替えると同時に、高速回転させた槍でまずは05の頭上からの銃撃を弾き返していく) 」

アサギ「先輩、もう一人はあたしに任せてくださいっす!(ギッ、ギュンッ、ギィッ、ギンッ!!)(05の銃弾を弾き返すライオットと背合わせ、鈍重なガジェットの幅を利かせた防御態勢で09の銃撃を防ぎ、反撃の機会を伺う) 」

ガレア「敵の精鋭を落とせば大手柄となる…!ライオットの野郎に後れを取られてたまるか…ッ!大智!(鞘に収まったままの大太刀型ガジェットを縦に構えて銃撃をやり過ごそうとする) 」

大智「もう策は打っている。だが、まずは取り巻きの帝国兵も厄介だ…僕たちは奴らの排除に回る!(黒縁の眼鏡をくいっと上げる)ガレアはそのままアサルトへ進撃!キコ姉、イペリ、ノインの三人は対象を帝国兵に!オペレーションΨを実行! 」

キコ「ガレアちゃん、頑張ってね!お姉ちゃん、応援してるからね…♪ さあ、私たちも頑張りましょ?♪行くわよ、イペリちゃん、ノインちゃん♪(そう言うと二丁拳銃を交差した態勢から先陣切るように疾走) 」

イペリ「(帰りてえぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~~~~!)帰りてえぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~~~~! あ、やべ。本音がつい。わかりましたよ。やりますよはいはい。(キコに続いて疾駆。チャクラム型のガジェットをフラフープのように振り回しながら接近し、帝国兵の銃撃を悉く弾き返していく) 」

ノイン「了解。任務を開始する。(長く鋭い爪を掻き鳴らし、イペリと並走しだす。並外れた動体視力をもって銃弾の軌道を予測し、無駄のない回避を行いながら着実に距離を詰めていく) 」

キコ&イペリ&ノイン『 バァン、バァンッ!! / ギャリリリリィンッ!! / ザキィンッ、ザキィンッ!! (銃撃や斬撃が巧みに織りあい、華麗なコンビネーションアタックで帝国軍隊を薙ぎ払っていく)』

劉狼「(報告書によれば、精鋭部隊アサルトのメンバーは軒並み外れた生命力があるという…生半可な攻撃では討伐不可能…ならば―――)―――総員、微々たる攻撃でも良い!確実に相手に被弾させ、ガジェットのチャージを行うのだ!反撃は…ブーストを解禁してからだッ!(そう言うと両拳を引き抜き、弾丸の勢いで疾走。帝国軍隊の中へと特攻――銃撃の嵐を潜り抜けながら――し、宛らボウリングのように体当たりを繰り出し敵陣を大きく吹き飛ばしていく) 」

エクレイル「片方は飛び、もう片方は潜ったか…そして帝国兵共は地上戦へと乗り出す…まさしく陸海空すべての領域から同時に攻める、熟練された軍隊の動きそのものだな…!(ギッ、ギュンッ!ギィンッ、ガァンッ!((黒槍「漆黒《シュバルツ》」を手繰り寄せ、片手のみで器用に振り回しながら銃弾を弾き返していく) だが恐れることはない!奴らへの対抗手段は既に持ち得ているのだ!敵の動きを警戒しつつ、確実に討てる反撃の機会を待つのだ!私に続け!!(漆黒のコートをはためかせ、09へと特攻を仕掛ける) 」

ガレア「テメェらの相手はこの俺だッ!!( ブ ォ ン ッ ――― ダ ァ ン ッ ! )(鞘を上空の05目掛けて投擲した直後、地を大きく蹴り上げての大跳躍)――― ぬ ぇ ら ぁ ッ ! ! ! (大太刀を豪快に振り回しながら怒涛の進撃から、05を叩き落とさんとその刃を振り下ろす) 」


キィイィィィーーーーーーーーーーーー……ン(はるか上空、何かが空を割き、音の壁を突き破って飛行する音が響く)


ライオット「―――悪いッ!(いつの間にかガレアに続いて跳躍しており、攻撃が空ぶったガレアの方を踏み台に05へ長槍による追撃の一手を繰り出す) 」

05《 ピスカ 》「あはっ―――きたきたぁ♪( バ キ ュ ン ッ ―――! )(まずは投擲された鞘を撃ち落とす。それがフェイクだと悟り、ガレア本人が繰り出す叩きつけるような重い一撃を、軽い身のこなして空中回避する、が…)―――ひゃわぁっ!?( ガ ギ ィ ィ ィ ン ッ ! ! )(ガレアの死角から現れたライオットに対応が遅れ、咄嗟に構えたサブマシンガンの銃身で攻撃を防ぐも、軽く吹き飛ばされる)あっははは…♪危ないねぇ~!でも…そんなちまちましたやり方じゃあ、ボクには追い付けないねぇ?ボクの権能“空襲”(エアライド)は誰にも突破できないよ!(片手で手を振る仕草で小ばかにする) 」

ガレア「なッ―――!?(攻撃が空ぶった挙句、自身の方を足場にしたライオットに仰天しつつなんとか着地するが…)―――テンメェ…!!!誰の許可でこの俺を足場にしやがったあ゛ぁ゛ん゛!!?(光線中にもかかわらずライオットの胸倉を掴んで突っかかる) 」

ライオット「だから悪かったって!マジですまなかった…!💦ああでもしねえと奴に攻撃当てられそうになくて…(胸倉を掴まれながら両手を上げて困惑する)……(だが、確かに奴の言う通りだ…ユナイタルに変身できればまだしも、生身じゃ上空の相手を撃ち落とすのは叶わねえ…!どうすりゃあいい…?)(傍らで頭上の敵を睨み上げながら) 」

09《 ノーイン 》「 バ シ ャ ァ ン ッ ! (こちらへ特攻するエクレイルを見据え、彼の槍が全身に届くよりも先に地面へ潜る) バ シ ャ ァ ン ――― バ シ ャ ァ ン ――― バ シ ャ ァ ン ――― ! ! (一定の間隔で時々その身をわずかに地中から覗かせながら、素早い動きで地面を泳ぎ回る。これこそが、彼が持つ権能―――“塹壕”(トレンチ)) 」

ネブカドネザル「イヤーッ!!(CRASH!!轟音を鳴らし、その過程にあるあらゆる障害物を圧倒的パワーで粉砕!巨体を背負ったサイバネニンジャが強襲的にエントリー!!)ドーモ、ネブカドネザルです。あなた方のアイサツは省略します(そう言うと空中へホバリング、ミサイルをサーカスめいて解き放つ!) 」

アサギ「(バシュン、バシュンッ―――!)……ッ…!狙いが定まらないっす…!地面を泳ぐなんてそんなのアリっすか!?(何度も射撃を行うが、かすりもしない09相手に小さく舌打ちする) 」

エデ【執行】「まあ落ち着け青二才共(スッとライオット、ガレア双方に割って入り腕で遠ざけさせる。 ふと、落ち着き払って05《スピカ》を見上げ、指差した) ―――――あれは、落とせば良いのだな(そう言うや指を下へくいと捻り)   グ  ゥ     【  † 絞首刑シークエンス処刑台・冥府送り †   】  ゥ ゥ   ン ン   (重力、否、"水圧"。 建物の外にある海水から水属性魔力を屋内へ吸収、建物内の天井全体へ張り巡らせ、それを薄い膜状・高密度の水圧壁とし、 それを無理やり地上へ下ろすことで05《スピカ》を地上へ無理やり下ろそうとする) 」

首領パッチ「ヒャッハー!ハゲがカツラを探している間に俺が第1兵団のトップを掴み取ってやるぜええ!!!(05に向けてバズーカのようなものを取り出し、トゲマシンガンを炸裂させる) 」

フロール「了解です、隊長……!!(固有兵装を弓の形へと変形させ、魔力の矢を生成して番え……)土竜の様に地中を移動し、攻撃時にだけ顔を出す、か……だが、捉えられない程の速さじゃあない……!!そして恐らく、一定周期で顔を出す必要がある、ならば……!!(エクレイルを援護する様に、09が地中から露出する瞬間を狙いすまし……矢を放つ) 」

05《 ピスカ 》「きゃあ♪すごい攻撃だね!……で、も♪( ヒ ュ ル リ ン ――― ズ ダ ダ ダ ダ ダ ッ ! ! )(滞空状態から空中大車輪の動きでミサイルやバズーカ弾を誘導しつつ、斜線状に入ったそれらをサブマシンガンで華麗に撃ち落としていく。ただ空が飛べるというわけではない。完全に空中戦を得てとした挙動で攻撃をいなしていく) 」

05《 ピスカ 》「  ! ! ?  (だがここで、そんな彼女にも危機感が過る。仰いだ頭上の先から落下してくる水圧を、ガスマスクの内側にある瞳で捕らえると――――)――― “閃滅”(シュプリンガ) (   ズ   オ   ン   ッ   !   !   !   )(サブマシンガン銃口より放たれる、水色に輝く破滅の閃光でその水圧壁を相殺しにかかった) ふぅ……危ない危ない…まさか女王があいつらに味方するなんて、これはちょっと誤算だったかなぁ…?(人差し指でぽりぽりと髪を掻きながら) 」


ドーム状の天井を"すり抜け"、白を基調とした宇宙服と二足歩行ロボが合わさったような形状の『パワードスーツ』に武装した兵士達が乱入する
それらを先導するのは同形状、黒塗装のパワードスーツ。 それは人の身の丈を遥かに凌ぐ大剣型レーザーブレードを振り上げ、高らかに声を張り上げる


09《 ノーイン 》「  !?  (フロールの狙い通り、一定の間隔で顔を出したそのタイミングで矢の襲撃を受け、ガスマスクの側面にその先端が掠った) マズハ オマエカラ 食イ尽クス (フロールに狙いを定めると海豚のような跳躍から潜行し――)――― ド ド ド ド ド ド ッ ! ! (泳ぎながら機関銃でフロールを銃撃していく) 」

ガダル「―――――アーリマン隊、出るぞ!続け!!(マリマロン製パワードスーツ"アーリマン"を装着し、同系統の装備の兵士を率いてゼレオロス帝国兵士の軍勢へ真っ向から衝突する。 銃弾を外装に纏う水の魔力で絡め取り、摩擦を無効化することで難なく防御し間合いに入ると……) かァッッッ!!!!! (フロアの端から端まで届く長さに刃が伸縮し、それを横一線に薙ぎ払う) 」

帝国軍隊『 ズ ド ド ド ド ド ド ッ ! ! (乱入してきたアトラスの兵士たちと真正面から激突。近接で攻めてくる彼らに対し、銃撃戦で対抗しだす)』

エクレイル「流石は我が右腕、鋭い着眼点だ。(フロールの視察に頷くと、彼に向かって突撃する09を見据える) ――――  フ ゥ゛ ン ゛ ッ゛ ! (09に向かって黒槍を投擲。そして直後に弾丸の如き勢いでそれを追跡し、回収しつつ第二撃の薙ぎ払いを繰り出していく)イースターだけでは飽き足らず、今度はこのアトラスまで攻めてきたか!!貴様等の愚行は断じて許さんぞ、ゼレオロスッ!! 」

エデ【執行】「ふん、優先順位の問題だ。仮にも我々を殴った女がいる部隊だぞ? まずはアトラス襲撃犯であるお前、次にあの眼鏡な(弾かれ霧散した水圧壁だった水滴に掌を向け、鷲掴みにするような動作。 それに合わせ)  グンッッッ  (霧散した水が一斉に、全方位から 05《 スピカ》へ集中。 空中に発生する"球体状の海"に捉えようとする) 」

ネブカドネザル「空中、機動戦に移行(ホバリングしたまま急激に加速!最新の戦闘機すら容易く上回る驚異的機動力で空中に糸を引きながら高速移動、静止を直線的に繰り返し05《 ピスカ 》へ接近!)イヤーッ!!(アーム・パンチ!格闘戦の間合いへ入り込んだ瞬間にサイバネの剛腕により振るわれるカラテが牙を剥く!) 」

劉狼「……!(おお…これがアトラスが誇る精鋭部隊…!)助太刀、感謝いたします。はああぁッ!!(ガダルらと共に帝国兵士の進撃に臆することなく真っ向から迎撃していく) 」

ライオット「っと…女王陛下…!?……!すっげ……あんなことまでできんのかよ…!(エデが齎した不可思議な能力に驚嘆するも…)――――!?あの攻撃…確か前にも見たな…ッ…(破滅の閃光に過る既視感に、警戒心を剥きだす) 」

フロール「そう簡単に致命傷は与えられないか…!(弓から曲剣へと固有兵装を変化させ、銃弾を防ぎながら素早く周辺を駆け、狙いを散らす)……少なくとも付け入る隙はありますよ、隊長……!! 」

首領パッチ「おめーらにゃ負けねえぜ!!!!(缶のような物をプシュッと開けると噴き上げたコーラのようなビームソードが現れる)おりやぁぁぁぁあ!!!!(09に向けてぶん投げる) 」

09《 ノーイン 》「―――!?(投擲された黒槍に警戒し咄嗟に地面へ潜り、距離をとった箇所から顔を出すと―――)オッサン 言ッテル意味 分カラナイ ―――“切替”(セレクター)( カ チ リ ッ ――― )    “閃滅”(シュプリンガ)    ( ズ ド ド ド ド ド ォ ッ  !  !  !  )(機関銃より緑色に輝く破滅の閃光が、無数に解き放たれる。05が放ったそれよりは出力が落ちるものの、散弾銃の如く広範囲に及ぶ猛攻が彼らを襲う) 」

オーランド「  ドグォ"ォ"ォ"ン"ン"  ン"  ッ  (シンプルな大剣による質量に物言わせる"殴打"。帝国兵士を彼等の攻撃諸共薙ぎ払いで説き伏せ) 明日は筋肉痛ですね、やれやれ(振り払った大剣を対局方向へ往復するように振り払い。ひたすらこの大ぶりの薙ぎ払いで次々とバッティングセンターのように薙ぎ払いに行く) 」

05《 ピスカ 》「あは、あは、あはははっ♪(散弾銃のように広がる水やビームソードを華麗な空中飛行で悉く避け切っていく) わっ…キミも飛べるんだぁ!(迫真のアームパンチを眼前にする。その勢いから放たれる攻撃には対処できないと判断したのか、回避するそぶりは見せない。そんな彼が取った行動は―――)――― ズ ガ ア ァ ン ッ ! !  (――被弾。甘んじてネブカトネザルの打撃を受け止めん勢いで無防備の態勢で直撃する) 」

05《 ピスカ 》「 シ ュ ウ ゥ ゥ … … ――――― ん~~~~…乙女を殴るなんて、サイテーじゃなぁーい?(だがしかし、少女のような華奢な体をしているにもかかわらず、殴られても微塵も吹き飛ぶどころか効いていないそぶりを見せる)―――“支柱”(バイポッド)。言い忘れてたけど、攻撃を当てられたからって浮かれてちゃ、ダメダメっ♪ ていっ♪ ( ド ゴ ォ ッ ! ! ! ! )(ネブカドネザルに繰り出したただの膝打ち。だが、それは鋼を砕かん勢いの一撃を誇り、瞬く間に彼を落下させる) 」

エクレイル「おっs…ぐぬぬ…小娘が…!ふざけているのかァ!?(09の返答に怒り浸透しながらも、繰り出された閃光を前に構えをとると―――)――ふんッ!!( ギ ュ ラ ラ ラ ラ ラ ァ ッ ! ! ! )(前方へ突きつけた黒槍を激しく回転させることで宛ら盾としての機能を発揮。閃光を四方八方へと跳ね返していく) 」

ネブカドネザル「グワーッ!!(衝撃!モーターツヨシの巨体が大きく吹き飛ぶ!)敵のジツを分析。データ、送ります(そう言って周囲へデータリンク、先ほどの接触で得たデータを各端末へ瞬時に送り込む)機動戦を続行(床を大きく削りながら再び空中へテイクオフ!)イヤーッ!!(アンタイ・ニンジャ・アサルトキャノンを二連射!!) 」

ロナ「あぶ、な……いッ とォ!!(アリエル……に搭載されている"ファンネル"を身振り手振りのジェスチャーで自在に操り、空中に陣形を組ませ)  ブ ォ ン ッッt  (それぞれからレーザーによるワイヤーフレームを射出。 エネルギーバリアを展開し09の攻撃を防ごうとする) 」

アサギ「―――!(敵のあの攻撃…そういえば以前ラステルムで交戦したあの痛いピアニストも使ってたような… あいつら専用の攻撃手段…?ということは…まだ何か奥がありそう…)――― ていッ!( バ シ ュ ン ッ ! )(狙撃体勢から遠距離の09に照準を定め、トリガーを引き抜く) 」

ライオット「っ……!?(被弾したはずの05の不自然な挙動に目を見張る)馬鹿な…!攻撃は当たったはずだぞ!!なのになんでッ…!? 」

コンラード「うおおおおおおおお私!!前線にていまだかつて無い大ピンチ!!!!!(ロナの展開したバリアの影で頭を抱え体育座り) くそぅ……大型パワードスーツ系統の武装が持ち込み制限に引っかかるとは……!ロナくんといい私といいなんたる醜態か……! 」

ガレア「報告書通り、面倒な能力を持っているようだが…どうということはねえ!防げねえほどの痛手を食らわせてやるッ!!( ズ ダ ァ ン ッ ――― ! )(疾走、壁を蹴り上げて再び上空へと身を投げ出すと―――)――― し ぇ あ あ あ ぁ ッ ! ! ! (再び05へ斬撃を叩き込もうと刃を振り下ろす) 」

首領パッチ「………(缶を勢いよく振って、缶を開ける。すると缶から勢いよくコーラのようなレーザーが吹き出し、09の機関銃を薙ぎ払わんとする) 」

フロール「(素早くエクレイルの後方へと移動し、閃光から逃れ)……凄い、防ぎ切った……!!(再び固有兵装を弓へと変形させ、魔力の矢を番え)……このまま削り切れれば、勝機はそこに出来るか……? 」

イージス「ハァーイ(コンラードの目の前の地面を掘り抜くように現れ、庇うように前に立つ)マカセロ(👍グッ!) 」

エデ【執行】「狼狽えるな小童共!!(くわっっっ)通常兵装でいくら殴ろうが効かないのはわかりきったことだろうがッ!!(くわわっ) うるさいコバエだ。【 † 絞首刑シークエンス・暗転 † 】 (親指を床へ尽き下ろす。その合図に合わせ、ドーム状の"天井"が伸縮、05の行動範囲を狭め……) ゴゴゴゴッゴゴゴ……(蛇腹状に伸縮した天井が回転、さながらミキサーのようにすり潰さんという殺意を前回にしつつ、更にはその天井が"低く"なることで、徐々に空中での活動領域を制限しようとする) 」

05《 ピスカ 》「きゃははっ♪落ちた落ちたー!……ん?(落下したネブカドネザルを嘲笑う一方で、傍らに映るガレアの接近を他所目に首を傾ける) ガ ギ ィ ィ ィ イ イ イ ン ッ ! ! ! (またもや回避の態勢をとらず、そのまま斬撃を身に受ける。だが、その衝撃は体に影響及ばず―――)―――――“反動”(リコイル) ( ズ ッ   ド   オ ォ ッ ! ! ! )(ゼロ距離でガレアの腹部に繰り出した、構えのなっていない裏拳。にもかかわらず、大気にも響くほどの大きな音を掻き鳴らす衝撃がガレアの全身に迸り、彼を盛大に吹き飛ばした) 」

ガレア「(これで落ちr-―――)―――――― ゴ    フ ッ     …    !  !  ?  (腹部に受けたすさまじい衝撃に一瞬意識が飛びかけ、激しく吐血。そして―――)―――― ズ カ ゙ ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ  ! ! ! (壁へ盛大に叩きつけられ、そのままずるずるとゆっくり地に落下していく) 」

05《 ピスカ 》「ばーか、ばーかっ♪あははははっ!(その後、愉快気に笑いながらアサルトキャノンを回避していくが…)……!?なにあれ、やばくない!?やばばっ!(徐々に低くなっていく天井に仰天しながら、エデの思惑通り低空飛行を余儀なくされる) 」

ネブカドネザル「レギュレイター・ガレアに特大のダメージを確認。ジツのデータを解析、データ送ります、ドーゾ(静かに電子音でそう呟きながら、ガレアをカバーするように火器を乱射しながら回り込む。吹き飛んだガレアへの射線を遮るようにホバリング!) 」

09《 ノーイン 》「……!(アサギより放たれた狙撃が右肩を掠り、更なる警戒心を剥きだす) オマエラ マトメテ マルカジリ ( ド フ ゚ ン ッ ―――― バ シ ャ ア ァ ッ ! )(潜水―――その直後、フロールの背後に現れてついにその全身を露わにする) ドッ―――ゴッ――ギッ――― シュバッ! (彼に対し白兵戦を持ち掛け進撃していく) ドドドドドッ! (どの傍らでパッチやアサギらに対し銃撃を行う) 」

ライオット「ッ…!?お、おいッ!!(咄嗟にガレアのもとへ駆け寄っていく)大丈夫か…ッ!?今のはヤバいんじゃねえのか…ッ!?(急いで止血しようと試みるが…) 」

エデ【執行】「お前達が"何度でも死ぬ"ということはラステルムの映像ログから確認している。はははははは、そのまま飛びたければジェット機のエンジンに吸い込まれて死ぬモブの実体験をするが良い、何度でもな!!(腕組み指を差して笑う) よし、次はアレか。 (09《ノーイン》へ横目をやり)  トンッ  【処刑場メンテナンス】 (床を踏む。 すると足場がタイル状に、タイルから"ブロック状に"切り分けられ、 地上の面々なら軽く跨げる隙間が生じる。 だがその隙間では高圧の水流が絶えず流れており、ブロック間を"潜って"の移動の際にはこの水圧に身を削られることになる) 」

ガレア「―――― パ シ ン ッ (差し伸べられるライオットの手を振り払う)ぜぇ……ぜぇ…ッ……!テメェなんざの情けを受けるくらいなら…死んだほうがマシだ……ぜぇ、はぁ…ッ……!(口内から止めどなく溢れる流血に小さな血だまりが出来上がるが、それでもなお戦意は喪失していない) 」

キコ「……!?ガレアちゃん!!?(帝国兵との交戦中、重傷を負ったガレアに気づいて急いで戦線離脱。彼のもとへ急いで駆け寄り応急処置を行い始める) 」

大智「ガレア!無理をするな…!君がいなくなったらチーム・ガレアどころか、第9の戦力は大幅に下がってしまう!一時撤退だ!イペリ、ノイン!戦闘を中断し、キコ姉と共にガレアを安全な場所へ! 」

キリエ「 ギュピッギュピッギュピッギュピッギュピッ  ズ サ アァァァァ  ザシュッッ (およそ人ではなく化け物同然の足音を立てながら全力疾走、何処かからかようやく合流し、ブレーキを踏んでスライド移動しつつ、アサギやフロールへ向けられた弾丸を "掴み取る" ) 私の、かわいい後輩達に何してくれてるワケ……?  ミシッッ カランカラン(握り、ひしゃげた弾丸を床へばら撒き09《ノーイン》を睨みつけ) ヒュ  オ  (圧倒的"腕力"。技をかなぐり捨てた、身体スペックに頼ったパンチを09へ見舞おうと肉薄する) 」

ガレア「くそッ……!俺は……俺はこんなところで…ッ……!!(キコの治療を受けた直後、イペリとノインに担がれ前線から撤退していく。その最中で、悔しそうに真っ赤に染まった口内で歯をぎりぎり噛み締めるのだった―――) 」

ツクモ「バ シャア!!(更なる下、開いた瞬間に下より飛び出してくるのは、もう一人の、忍者)遅れまし……タ!!ごめんなさイ!!(焦ったような表情を浮かべながら、印を数個結ぶと)”水遁・水龍弾の術”ッ!!(周囲に複数存在する水を利用。龍のごとく形象を変化させ、叩きつける) 」

ライオット「……っ……(頑なに自分を認めないガレア。そんな彼に不快感や不信感は抱けず、ただ同じ志を持つ仲間としてその身を案じるだけだった―――)……ッ……!(そして、彼と入れ替わるように05へと振り返り、睨みつける)……あとは任せろ…ッ……!(感情に震える拳で長槍を握りしめ、強かな前進で接近していく) 」

フロール「しまっ……!(何を油断していたんだ、地中に潜れるという特性は見えていたのに……こいつの速度を見誤っていた……!)(曲剣形態への変形は間に合わないと判断し、弓の形態のままの固有兵装と魔力の矢を交差させ、なんとか09の攻撃を防御する体制に入り)……だが、ここで抑えれば……!!! 」

アサギ「ひぇっ…(助けてくれたあとはいえ、銃弾を素手で掴んで捻り潰したキリエの怪力ぶりに畏怖する) 伝説の…超(スーパー)、レギュレイター…!勝てるわけがないYO!(謎絶叫) 」

首領パッチ「俺も舐められたもんだなぁ、片手間に銃撃戦なんてよぉ!あのハゲ団長に笑われちまうぜ(銃撃戦を仕掛ける09の腕に対し、先ほどのコーラ型レーザーを噴射させる) 」

ヴェスパー「呼ばれて飛び出て麗しキューティーメカニック★私ちゃーん!(フロールの背後からスッとダブルピースしながら現れ) さっ、ゴハンノジカンダヨー!かわい子ちゃん! (黒い塗装の"ハロ"を複数体、両腕を広げ空中にばらまく) キャーヤッター メシー オイシイオイシイカンシャカンシャカンシャ  (するとそれぞれが特殊な"磁気"を発生させ、09の発射した弾丸のみに対象を絞り動きを止め、自らに吸引し咀嚼。これを素早く行いフロールを贔屓目にレギュレイターを弾丸から守る) 」

09《 ノーイン 》「(――――!?) “索敵”(クリアリング) (地面に感じた違和感に、ガスマスク内側の瞳が発光。瞳孔に映し出された細微なレーダーが空間一帯を瞬時に把握し、エデが齎したトラップを看破。権能による移動はほぼ不可能と悟ると同時にキリエを見据え)―――“支柱”(バイポッド) ( ド ッ   ゴ  ォ  ォ オ ン ッ ! ! ! )(――― ゴ フ ッ … ! ? )(彼女の強烈な殴打を受け止める。本来ならば大きく殴り飛ばされてもおかしくないのだが、辛うじて耐え凌ぐ。だが、受け止めきれなかった衝撃の反動に、ガスマスクから唾液がぶわっと溢れ出した) 」


キィィィィィィィン!!!!(09に対し、勢いのある打球が飛んでくる)


09《 ノーイン 》「 ユダン、タイテキ…! ( バ シ ュ ゥ ゥ ウ ウ ウ ン ッ ! ! ! )(すると、突然出現したツクモの水龍を注視。破滅の閃光で相殺しにかかるが―――)―――ぬぐゥ…!?(フロールの進撃に圧倒されていく…その最中―――)――――!?(パッチが放ったレーザーが直撃し、横殴りに吹き飛ばされていく) 」

05《 ピスカ 》「あーあー…!九(イチジク)ちゃん、"まーた死んじゃった"…まっ、大丈夫か☆(吹き飛ばされた09を他所目に飛行していたが…)……?今度はお兄さんが遊んでくれるのー?(ライオットを捉え、彼にサブマシンガンを突きつける) 」

エクレイル「くゥ…!(ギッ、ギャンッ!ギギギンッ!!)(槍を巧みに振り回して銃撃を弾き返していく)いい連携だ、お前たち!不意を突かれたが、確実に我々の優位を取り戻せてきている…!このまま押し切れば…! 」

ツクモ「あわワ(空中で足を滑らせるように、顔面から床へべちゃっと落ちる)……ど、どうモ……流石に私なんかの術じゃ仕留め切れてませんよネ…… 」

首領パッチ「……弱音を吐くんじゃねぇぇぇぇぇ!!!(レーザーを放ったままツクモの方を向く) 」

ライオット「ああ…テメェの遊び相手になってやるよ。ただし――――10秒間だけなッ!!(前のめりに傾倒した態勢から疾走。助走をつけ、低空飛行する05へと狙いを定めるよう睨み上げる) タ ン ―― タ ン ――― タ ン ッ ! ! (大道芸人さながらの挙動。大車輪の動きから槍の先端部を地面に突き付けて、大跳躍)――――どらぁあッ!!(05へ愚直にも槍を投擲する) 」

キリエ「君達が †悔い改める† 意思を見せなければ、私はその肉体を破壊し尽くすだけだよ★(力こぶを創るような動作をしニッコリと微笑む。その背後には阿修羅像の幻影が…) 」

ツクモ「わァ!!!(首領パッチの声とレーザーにびくっと飛び退いて)えっと……誰!?太陽!? 」

首領パッチ「俺は…第1兵団の未来の団長!!首領パッチだ!その名前覚えておけ!!!(ツクモにそう叫ぶ。…レーザーを向けた状態で) 」

05《 ピスカ 》「あはっ♪そんな攻撃、簡単に見切れちゃうよぉ♪(ライオットが投げ飛ばした槍をいとも容易く受け流し、返しとしてサブマシンガンを無防備な彼へと突きつける)  チェックメイト…かなっ☆ ばいばい、お兄さん♪ (そのトリガーに指をかけようとするが…) 」

ライオット「ああ…――――― お前がなッ!! (一瞬俯いた顔を再び挙げた頃には大胆不敵な笑みを浮かべていた) 」


グ ゥ ン ッ ――――――――――― ! ! ! (ライオットが投げ飛ばした長槍、閃光《グリント》。それは具現化された光で自由形成された彼自身の武器。即ち、その姿形は彼の意のままに、瞬時に変えられるというもの。先に投げ飛ばされた槍は天井に突き刺さる。だが、その持ち手は如意棒のように長距離まで伸びており、彼の手から一切離れていなかったのだ)


ライオット「――――― づ ぇ ぇ ぁ ぁ ぁ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ッ ! ! ! (掴んだままの閃光《グリント》。その持ち手サイドから縮ませることで、"ライオット自身が槍に引っ張られていく"。その素早い動きから助走をつけた、まさしく槍のように鋭い蹴りを05へと炸裂させた) 」

05《 ピスカ 》「 ち ょ っ ――――(しまっ…!?"そういうこと"ッ!?これじゃあ“支柱”(バイポッド)も“反動”(リコイル)も間に合わな――――)―――― か ふ … … ッ゛ … ! ! ? (ライオットの鋭い蹴り――宛ら稲妻の如き衝撃が伴う――に蹴り飛ばされ、壁に激突。そのまま地へと落下し、初めて撃ち落とされたのだった) 」

フロール「……アレに助けられる日が来るとは……(首領パッチに軽く目を向けた後、弓型形態の固有兵装に魔力の矢を番え……吹き飛んだ09に向け、魔力矢を連射して追い打ちを掛ける)……今!優勢な間に押し切る……このまま封殺するのが理想形です…!!皆さん!追撃を!! 」

ライオット「 ス タ ン ッ … ―――― ! (05を蹴り抜け、華麗に着地する)……諦めな。テメェらがどれだけ脅威だろうが、『俺たち』には叶わねえ。こっちは背負ってるもんがデケェんだよッ!!(倒れ伏した05や09にも聞こえる程の大声を張り上げる) 」

アサギ「了解っす!(大きな隙を見せた09に照準を合わせると―――)―――吹き飛べぇーッ!( ド ド ド ド ド ド ッ ! ! ! )(ガジェットの側面に備えられたミサイルポッドが展開され、一声射出される) 」

キリエ「もう助からないゾ★  ガコォッッ ンン    穿て、IXANAGI  (ウィンクをしくるりと一回転、三又に分かれた両手剣、IXANAGIを向け、その先端から高圧の電流を09へ向け放つ) 」

ネブカドネザル「ゼンメツ・アクション・モードに移行(再び全武装展開!狂気のマルチ・ロックオン!今度は先の戦いで使用したモーター・ブースト改善ではなく通常のゼンメツ・アクション・モード、全火力集中形態だ!)イヤーッ!!!!(09と05、同時に二つの目標をロックオン!地震めいた轟音と共に無数の火器が空間を埋め尽くし、絡みつく!) 」


ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!!!(勢いのあるボールが05と09目掛けて大量に放たれる)


ヴェスパー「えー、御覧くださいこの美しい打者のフォーム。くびれ、ボンキュッボン、完璧にセクシーフェクトですね。あたしちゃんがお送りしました(バスケットボール大の爆弾を床に設置。それを持ち前のバッドを振りかぶり、 09/05へ向かってかっ飛ばす)サヨナラーーーーー!!!!! 」

首領パッチ「……アレックス、お前がカツラを選んでいる間に俺は英雄になるぞ!!!(コーラ型レーザーを09に向けて放つ) 」

09《 ノーイン 》「ッ゛!!?(起き上がったのも束の間、顔を上げた先に広がるレギュレイター陣の総攻撃を前に危険を察知し―――) “支柱”(バイポッ―――) (それら一斉攻撃をすべてまるごと受け止めにかかろうとするが、当然受けきれずその全身の骨身が軋みを上げる程の衝撃を浴び続け…)――― ズ ガ ア ア ア ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! (大爆発。その爆煙から身を投げ出されるように吹き飛び、05のもとへと転がり倒れていくのだった) 」

05《 ピスカ 》「……い~~…っ……(お腹を摩りながら立ち上がる)…んもうっ!みんなして酷いんだからっ!なんでゼレオロスで一番キュートなこのボクがこんな目に遭わなきゃなんないのs……い゛っ゛!?ちょッ、ちょちょちょタンマッ!!待ってってば――――― 」


―――― チ ュ ゴ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ ン ッ ! ! ! ! (05と09を中心に激しい爆炎が巻き起こるのだった…)


劉狼「―――― ッ ハ ァ ! !(その頃、オーランドや兵士らと連携し、帝国兵を次々と拳ひとつでなぎ倒していくのだった) 精鋭の二人は抑えたか…!?貴殿等、よく持ちこたえた…! (ライオットたちへ合流する) 」

ミア・テイラー「……やれやれ。団長の命令で新兵のコンペートーの援護に来たのはいいが………あっさりカタがついたようだな(先程のボールの主。いつもより荒ぶった髪型でバットを担ぎながらやってくる) 」


―――― あーあー…まぁじ、サイアク (広がる黒煙が広がる、ドスの効いた黒い声が響く―――)


ライオット「ふぅ……(なんとかここまで追い込んだが…―――)――――!?(当然、これでくたばるはずがない。黒煙から響き渡る彼らの声に毅然と構え直す) 」

05《 ピスカ 》「―――見てよ。可愛いお洋服がボロボロ。レギュレイターってサイテーな奴らばっかなんだね。お陰で"5回も死んじゃった"。どーしてくれるのさ。(ぱんぱんと、服に就いた埃を振り払う)……九(イチジク)ちゃんも激おこだよねー?(並列する人影に首を傾ける) 」

09《 ノーイン 》「――― オデ イライラ トマラナイ…! オマエラ 大人シク 食ワレテクレナイ……オデ ハラヘッテ イライラ イライラ トマラナイッ…!!(05と並列する中、砕けたガスマスクの内側より憤慨の籠った眼光が輝いていた) 」

05《 ピスカ 》「もうヤんなっちゃったよ…ねえ?もうさ、みんな終わりにしてあげるよ。新しく貰った『オモチャ』を使って、さ…♪ 」

09《 ノーイン 》「 ゼンブ 食イ尽クスマデ オデ トマラナイ…!  」




――――  ジ ャ ラ ァ … ! (ガスマスクの二人組、更には彼らの背後に隊列を成す帝国軍隊までもが一斉に取り出したのは…鎖に繋がれた、あの―――『ユナイタルウォッチ』であった )


ライオット「  ッ ! ! ?  (あいつらまで…ッ…!!)(彼らが一斉に手繰り寄せたウォッチに瞠目し、思わず息を呑んだ) 」

05《 ピスカ 》 / 09《 ノーイン 》『―――――    変  身    ―――――』


ド   オ   ゥ   ッ   !   !   (懐中時計を起動したゼレオロスの戦士たち。時計より迸る神々しくも歪な閃光が、彼らの身を包み込む。周囲に散りばめられた星座の空間。各々に異なる点と点の位置が光の一線によって結ばれて、描かれた星座から装甲が現出し、彼らの全身に装着されていく)



05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「   キ  ュ  ィ  ン  ッ     (乙女座の星座が重なると共に顕現されたのは、黒いボディの背面に戦闘機のような羽を持つ機体だった) あっははははっ♪♪♪お楽しみはここからなんだよっ!♪(――― シ ャ キ ィ ン ッ ! )(その手に、イーティスの機体が繰り出したように、赤いユナイタルソードが顕現される)」



09《 ノーイン 》【パイシス】「   キ  ュ  ィ  ン  ッ     (魚座の星座が重なると共に顕現されるのは、水色の華奢なボディに、魚の尾びれを彷彿とさせる脚部を持つ機体だった) ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……! 溢レル食欲 オデヲ 刺激スル…ッ…!! トメラレナイ ヤメラレナイ…!! (痙攣のように最高潮に身を震わせて、その昂りに歓喜する) 」

帝国兵士【アクイラ】『   キ  ュ  ィ  ン  ッ      (アサルトだけではない。兵隊たちもまたその全身に蒼ないしは紅の装甲を纏った機械生命体・機人《 ヒトガタ 》と全く同じ姿への変身を遂げ、各々の手にエネルギーブレードが握りしめられたのだった)』

アサギ「……ッスゥー……一気に本気出してきましたねー…っ……(その威圧感に思わずたじろいでしまう) 」

エクレイル「あれが、ゼレオロスが誇る脅威の兵器…『ユナイタル』…!この目で拝んだのは初めてだが、確かに手強そうだ…だが、博士が作ったUpG.の効果は実戦で確認済み!今度こそ…奴らを仕留めてみせるッ!そして…忌々しい反復現象《オーバーラップ》から、人類を救うのだ…!!(……待っていろ、「ワカツ」。お前は、私が必ず…)(その手に握られた黒槍への握力がいつになく強まっていく) 」

ツクモ「えッ第二形態?ちょっと待ってねー、私なんかがついていける気しないんですけド・ 」

劉狼「むッ…アサルトだけでなく、帝国兵までもが装着したか… となれば、ラステルムの時とは戦術が大きく異なるな…。総員、要警戒態勢!ブーストがあるからと高を括るなッ!敵は訓練された兵士…当然、ユナイタルとの適合、それを使った戦術も得てとしているだろう。心してかかれッ! 」


――――――  カ  チ  リ   (ここで、ライオットの『ユナイタルウォッチ』がまさかの起動を果たす。3時を指したまま動かなかった針が、「4時」にその先端を傾けたのだ。イーティスとの二度目の戦いから僅か数時間。少しずつ…というよりは、あまりにも不規則に、その変身可能時間までのインターバルが縮まっていた―――)


ライオット「敵はユナイタルの軍団…流石にやべぇかもな――――!?(今の音って…!まさか…動いたのか…"もう"…ッ…!?)(規則性が読めないウォッチの起動に驚愕を覚えながらも、今はなりふり構っている場合ではないと再び眼前の敵陣へ睨みを利かせる)……やってやるよ… 「やれ」ってことなんだろ…ッ!?(ユナイタルウォッチを正面へと翳した) 」


 ライオット「―――――  変 身  ――――― 」


ライオット「 カ チ リ――― キ  ュ  ィ  ン ! (ウォッチの天面ボタンを押し、弾け飛ぶ紅白色の流線光に編み出された星座空間) バ ッ   バ ッ  バ ッ  (その空間内に瞬く星々のような光の点と点を繋ぎ合わせて星座を描くように印を結んでいく) 」

ライオット【クラクス】「 カ チ ャ ガ チ ャ ガ ギ ャ ン ッ !(すると、描かれた星座より現出した装甲が全身へ自動的に装着され――― 白と赤を基調とした騎士の如し姿に変身を遂げた)  ズ ゥ ォ ン ッ ―――― ! ! (装着完了と共に大気中へと一気に迸る衝撃。敵対するユナイタルの軍団の圧力さえも吹き飛ばす煌々とした輝きを放つのだった) 」

オーランド「団長から伝え聞いてはいましたが……なるほど、一度っきりで勘弁していただきたいものですね。(背負ったバックパックからもう一振りの大剣型のガジェットを取り出す) ガダル殿。(それをガダルへ投擲、自身は大剣を構え直し帝国兵士と対峙する) 」

アサギ「せ、先輩…!?(さっき変身したばかりなのに…もう!?あのウォッチに一体何が…いや、もしかすると…あの時計よりも、先輩の"方"が……っ…?)(インターバルを度外視した変身タイミングに瞠目する一方で、何か嫌な予感を直感で感じ取る―――) 」

劉狼「ライオット…!(彼の変身をこの目にするのは三度目となるが、未だ慣れないその煌々とした輝きに目を細める)……気張り過ぎるでないぞ、ライオット。今は拙僧たちも就いておる。共に戦うぞ…! 」

ハロ「…………(そんな中、周囲に転がるハロの一台が、異様な変化を見せるライオットを、緑色のカメラアイで静かに見つめていた) 」

エクレイル「…っ……!(そして、これが件の…ライン・オーレットの「ユナイタル」か…!)……フッ…なんと、眩しいことか… 若さゆえの輝きというのは…―――― バ サ ァ ッ ! (ならば自らも本領を発揮せねばなるまいと、羽織っていた漆黒のコートを徐に脱ぎ捨てた) 」

ツクモ「あわワなんだこの状況スーパーロボット大戦かヒーローショーって感ジ……私みたいな三下がどうこうできる状況じゃないでスっテ……(プルプル) 」

フロール「……必然的に、『ユナイタル』同士の戦闘になる、か……今やるべきは、ライオット隊員の援護……!! 」

キリエ「えっなになに何あれ!?新コスチューム!?わーっずるいずるいずーるーいー!私に内緒でみんなアンナの用意してたんだ―!>< 」

ガダル「パシッ (オーランドから投げ渡されたガジェットを手に取り、感触を確かめるように握り倒す)アサルトへは専用兵装が必要……か、忝ない……(そしてあれが件の……。気のせい、か? あれが我々の味方であるとは……どうしても信じられない……) 」

ライオット【クラクス】「……(分からねえことばかりだ…俺は結局、あいつ(イーティス)から肝心なことは聞きだせなかったんだからな…それでも…――――)―――― やってやるさ。これが俺に与えられた"運命"ってなら……(自らの右手に視線を落とし、ぐっと拳を握りしめる) 」

ライオット【クラクス】「さァ、行くか……ここからが『俺たち』の―――― 」


――――― " 暴走時間《 ワンマンライブ 》だ "




――― Vs. 【ゼレオロス帝国・遊撃隊《アサルト》】 01《 アオン 》 ―――



――――― ズ ガ ア ア ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (ライオットたちが襲撃してきたゼレオロス軍と交戦しているその頃、別エリアでも激しい戦闘が人知れず行われていた――――)


01《 アオン 》「 ボ フ ン ッ ―――― ズ ド ド ド ド ド ッ ! ! (弾ける硝煙の中から背を向かず飛び出て、煙の中に未だいる相手に向けて自動小銃を乱射しつつ着地する) 」


ボ   ォ  ウ    (白煙に弾丸が吸い込まれると、霞掛かった閃光が弾け爆発的に煙が膨張。離脱した01《アオン》を覆うようにしてフロア全域が煤臭い霧に見舞われる)  カンッッ   (四方八方の視界が覆われる最中、床の上で何かが弾ける音が01《アオン》の背後、死角から彼の耳へ届く)


01《 アオン 》「 グ ル ン ッ ―――― チ ャ キ リッ (その音を聞き逃さなかった。弾ける音のするほうへ身を翻すとともに銃口を突きつける) 」


カラ  ァ  ン   (音の正体は"薬莢"。それも中に"砂"が詰め込まれ、銃に慣れた達人でも"聞き慣れない音"に変換されるよう精巧に仕込まれたフェイク)


エドガー「( 【霞走】 ) フ ッ   (爪先、それも靴の先端のみで地を蹴り足を"紙一重地面から浮かす"超低空飛行の踏み込み。足音を消し、煙を切り分け"瞼を閉ざし"01《アオン》へ背後から接近。) ズ ド 【 火天二型:烈刃 】 オッ (震脚による足場破壊、同時に顎を狙ったハイキック⇢関節を折り、敵の回避を前提とした鳩尾への踏み砕きの追い打ち) 」

01《 アオン 》「(これは――――)―――― ド ッ   ゲ ギ ッ  ガ ド ォ ン ッ  ! (薬莢のフェイクに気づいた頃にはすでに遅く、正体を現したエドガーの連撃―― 一つ一つが強かに、重い ――をその身に受け、ボコボコに拉げた全身が転がり吹き飛ばされる) 」

01《 アオン 》「――――――――……………やるなぁ……(仰向けにくたばっていたが、数秒後にムクリと上半身を起こし、何事もなかったかのように起き上がる) 戦場に慣れ親しんだ輩の戦(やり)方や。あんさん、ようけ殺してきたろ?少なくともワイは今ので何度か逝ったで。( ス チ ャ リ ――― ズドンッ、ズドンッ、ズドンッ!)(突きつけてからの三点バーストを放つ) 」

エドガー「お前程じゃない。だから"感覚"が鈍っちゃいねえんだ(01《アオン》の銃口の向きから弾道を感覚で把握し、首を撚る、一歩後ずさる。最低限の動作で二撃をやり過ごす。残る一発は) パシッ  ピッッ (手で掴み取り、人差し斜め上へ指で弾く) チュインッッ  (壁、天井、そして01《アオン》目掛け跳弾し) クイ クイ (自身はそこから動かず手首をひねり「こい」と目で伝える) 」

01《 アオン 》「ほォー…ゆうやない――――か!(跳弾する一弾が頭上に迫る前に肉薄) ズ ダ ダ ダ ダ ッ ――― ガ ル ン ッ ――― ブ ォ ン ッ ! ( ズ ド ド ド ッ ! ) グ ゥ ォ ン ッ ! ( ズ ド ド ッ ! )(銃撃交じりの接近から旋風脚、からの、銃撃を加えた大車輪蹴り。更に続けて上段蹴りからの発砲を繰り出していく) 」

エドガー「(【火天一型:点】) ボウッ(両手の人差し指へ蒼炎を凝集、自身も真っ向から01《アオン》へ踏み込み) キュ オッ  チュイン!! ヴ  オ  ン  (指から"火弾"を射出、疑似ガン=カタによる銃撃を交え、回転しながらしゃがみ込みつつ距離を詰め、左腕を軸に逆立ちからの回転蹴りを旋風脚にぶつけ相殺⇢体制を整え肘で大車輪蹴りを受け流す⇢ 低く伏せ下段の回し蹴り、上段蹴りと交錯して互いに空振り…) ドギュオッッ  (サイドステップを踏みつつ発泡。互いの肩を弾丸が掠める) 」

01《 アオン 》「…ッお……(白兵戦を悉くいなされた直後に、自身の肩に掠る火の銃弾に一度距離を置く)…キレがあるわ、ほんま。伊達に偉いとこに収まっとるわけやないな。レギュレイター…の、どっかの部隊の副団でもやってるんやろ?……ああ、せやせや。そういや"もう"ちゃうんやったな。(こめかみに人差し指を当て、脳裏を巡らす様なジェスチャーをとる。さり気なく口にしているが、ここでレギュレイターの内部情報が帝国に筒抜けになっていることが理解できる) 」

01《 アオン 》「あんさん、あの騎士の後釜就いたんやろ。荷が重すぎるとちゃうん?  二の舞踏まんようにせんとな  (そういうと突きつけた銃口。そこに光が集束しはじめ―――)――― “閃滅”(シュプリンガ) (   ズ   オ   ン   ッ   !   !   !   )(灰色に輝く破滅の閃光が直線状に解き放たれた) 」

エドガー「 ! (他の連中より"速い"……同じ技でも個体差があるのか) ッッ!(咄嗟に腕を交差するも全身が灰色に輝く破滅の閃光に飲まれ……)   クン  ッッ    (直線状に放たれていたそれが、"直角"に折れ曲がる。軌道が捻じ曲げられ、天井を突き穿ち、閃光が駆け抜けた床、閃光が被弾した床の双方が爆炎を撒き散らした) 」

エドガー「――――― パ ッ  パッ (火花が天井から滴り落ち、床で黒炎がくすぶる中、男は衣服の"肘"のみ焼け焦げた状態で、服の煤を払っていた)……。あいつの二の鉄を踏む方が、"軍人"として真っ当だよ。適切な評価だ、俺はてめえが考えてるよりは"人間"でな 」

01《 アオン 》「……!(あの閃光を真っ向から受け止め、退けたエドガーに対し「おお、こいつマジか…」と言いたげそうに驚嘆する)…なるほどな。帝国(ワイ等)とは考え方がほんまちゃうねんな。人間ねぇ…ワイにもそう言う時期があったもんや。もうとうの昔に捨ててもうたけども。( ダ ッ ―――― ズドドドドドッ! )(そう口にしながら疾走。弧を描くように距離を保ちながら発砲し続ける) 」

01《 アオン 》「何度も何度も、何度も何度も、途方が暮れるほどに遺伝子組み換えっちゅーもんを繰り返し… その果てに得た蘇生手術で、ワイらは生まれ変わったんや。 」

01《 アオン 》「―――― それが『 アナグラム 』。 繰り返される生死を経たお陰で、"生"に無頓着になってもうたわ。殺生すんのもされんのも躊躇わへん。こないな滑稽なことはあらへんで。( ズ ド ド ド ド ド ド ォ ッ ! ! ! )(自嘲気味に肩で嗤いながら、実弾から今度は連射に特化した“閃滅”を放ち圧倒していく) 」

エドガー「――――(遺伝子改造……)流行ってるな、帝国を名乗るためのノルマか(意図的な脱力。関節がないかのように錯覚させる流れるような動作で両腕を交差させつつ前へ突き出し)【天地<アメツチ>二型:岩削】(水の流れを体現するかのような青白い曲線状に畝る軌跡を描き腕を振るう。それは直線状という機械的なエネルギーの流れを飲み、書き換え、洗い、受け流す。柔術と打撃の合せ技でどの場に佇んだまま飛び道具を受け流し続け)せめて肯定して笑いな。お陰様で"楽"だったろう(あろうことか閃光の内一本の軌道を"真逆"流転させ、01《アオン》へ跳ね返す) 」

01《 アオン 》「ああ、そりゃもうおかげさまでな。( ス チ ャ ――― ズ ド ォ オ ン ッ ! ! )(跳ね返された閃光を同じもので相殺。砕けるように消滅する閃光…その灰色の輝きが蛍火のように霧散していく) 」

01《 アオン 》「しかしこうもワイの攻撃をいなすとはな。ラステルムで四(アズマ)(04《 デルト 》)と一戦交えたやからか。まあ、あんさんなら対処できると思たけども。けどな、一つ教えといたるわ。ワイら『アナグラム体』はな、ただの不死身やあらへん。「エーテル」の力を還元できる進化体でもあんねん。 」

01《 アオン 》「本来ならな、どえらい量のエーテルを人間がその体内に取り込んでもうたら、致死量で逝ってまうんやと。せやけどワイらはちゃう。一度死んだ身やから、身体の中は伽藍洞やねん。そんなワイらやからこそ、エーテルをぎょうさん取り込めるっちゅー訳やねん。どや、単純な話やろ。 」

01《 アオン 》「んでな、そのエーテルがようけ溢れとる場所でこそ、ワイらはその真価を発揮する。知っとるか?ここアトラスにゃあ、魔導防壁の構築にどえらい量のエーテルが使われとる。(頭上を仰ぐ。そこには、アトラスの外の景色が広がっており、その光景を静かに見渡す) 」

01《 アオン 》「つまりよ――― ここはワイにとって"最適な戦場"っつーわけやねん。もっとも、まだ若いあいつ等(05と09)にゃあ理解できないことやさかい、今頃ド下手な戦いしとるはずやで。(あらぬ方向を見据えては再びエドガーと向き合う) 」

01《 アオン 》「とまあそんな長話をしとる間に――――― もう、(エーテル)溜まってもうたわ。(チャキリ、と再び銃口を突きつけた頃には既にその先端に激しい光輝が蓄えられており、今まさに放たれようとしていた――――)―――― ほないくで  」

01《 アオン 》「    “閃滅”(シュプリンガ)   (トリガーに、指引く) 」


┣¨        オ        ゥ        ッ        !        !        (01より解き放たれたのは、先程とは桁違いの火力を誇る、灰色の極太閃光。それが空間を瞬く間に貫き、地盤を抉り、音を裂いて、凄まじい迫力さをもってエドガーに襲撃していく―――)


エドガー「ゼレオロスが、エーテルを…… チィ――――!!(サイドステップを踏み大きく飛び退く。適切な間合いを度外視した、可能な限り遠くへ移動するための行動だったが……) ジュ  オ ッッ(右腕の義手が熱を帯び、接続部が焼け焦げる。目を僅かに見開き、"掠めた"だけで負ったダメージ量に目を見張った) 」

エドガー「―――――なるほどな。国土内はともかく、魔力資源に富んだ五大国での戦闘に特化した調整。文字通りの"強襲型"ってわけだ……。とことん"戦争"に特化してやがる、恐れ入る(相当の熱源が通り抜けた後を見やり、両腕を広げ肩を竦めた。だが尚も構えは変えず、適切に"脱力"した状態で構える) 」

01《 アオン 》「勘が鋭いな。ほんま兄ちゃん、ますます気に入ったわ。ワイがこないお喋りになることも普段ないんやで。もうちょい付き合ってもらおうか。 フ シ ュ ア ァ ァ ァ … ッ … ! (ここで、自身を中心に霧のような硝煙が展開されていく。少しずつ、だが確実に範囲を拡大させて、空間が白く染まり出していく) 」


―――― ズドンッ、ズドンッ!!(そんな霧の中から銃弾が次々と飛び出してくる。最初は前方からだったが…)  ズ ド ン ッ ――― ズ ド ン ッ ――― ズ ド ン ッ ――― ! ! (やがて距離感を無視したように、四方八方から凶弾が飛び交い始める)


エドガー「 パシッッ (前方からの弾丸を掴み取る。だが直後、死角から弾丸特有の風切り音が聴覚に刺さり)  ビスッッ(咄嗟に上体を捻るも顎を鉛玉が削る。"頸動脈"に被弾する一歩手前だった)………(視覚認識の妨害……いや、"移動する気配を感じない"……?) いい加減耳障りだ。俺は世間話に相槌を打ち続けられるほど立派な社会人としてできてねえよ(悪態で返しつつも最低限の動きで弾丸を流す。全方位から来る。その前提であれば難なく回避を続けられるが……)……(こいつは余興だな。本命が来る前に対策を立てねえと詰みだ……) 」

01《 アオン 》「(“猫眼”(ナイトビジョン))――――― キ ュ ォ ン … ッ … (視界が悪い中の一方で、ガスマスクの内側で瞳が青く発光する。今の自身の眼には、白煙で覆われたフィールドの中でエドガーの存在がはっきりと映し出されている) そないそっけないこと言わんと。ほれ、避けてみぃや。(尚も霧の中から乾いた声が響かせる) 」


―――― ┣¨   オ   ゥ   ッ   !   !   ┣¨   オ   ゥ   ッ   !   !   (十字を描くように破滅の閃光が二方向から放たれる)


エドガー「ッヅ……!!(錐揉み回転し跳躍。うつ伏せのように真下を中止しつつ上昇し、天井に着地。 十字を描く閃光に照らされても尚煙の中を視認することはできず……)仕方ねえ、力技は好まねえが…… 拘りの問題だから、なァッ!!(天井を蹴り急転直下、拳を交差する閃光の中心へ突き穿ち……)  ┣¨  ゥ    ゥ    オ   ッ     !!   (自身を焼け焦がすも、エネルギーの中核に衝撃を叩き込み、 敵のエネルギーを円状に広げ硝煙を薙ぎ払いにかかる) 」

01《 アオン 》「ぬぉ…ッ……?!(エドガーが取った思わぬ行動に目を見張り、晴れ往く硝煙と共に吹き飛ばされることでようやくその姿を曝け出す)な、なんちゅー荒業や…びっくらこいたわ…見かけによらず、あんさん脳筋なんやな。いやいや、度肝抜かれてもうたわ、ほんま。 」

01《 アオン 》「 “硝煙”(ガス)――― それがワイの権能や (掌から僅かな硝煙を零す)……せやけど、あんさん相手には相性が悪い。火のない所に煙は立たぬとゆうけども、火と煙は表裏一体。せやけど水と油のように互いを受け入れへんもんや。ワイらがこうして殺し合いをする仲のように、な。ほんっま……面倒やけども、嫌いになれへんわ。どや、あんさんも「こっち」へ来ぃへんか?悪いようにはせぇへんで。(腰に手を当てながら) 」

エドガー「言ったろ、"感覚"が狂っちゃいねえって。"殺し"も"喧嘩"もやってきた**(確認後掲載)だ、お前らプロ程上品にやれねえよ(ダメージを認識している。熱い、激痛が走る、だがそれも仕方ないと意に介さず、首に手を当て骨を鳴らし"調整"を済ませる)……。そうだな、あんたみてえな境遇の奴は世界政府<こっち側>にも居る……。俺の知る限りじゃ、似た境遇の癖そっちの方が気楽そうだ。ある意味"平等"なんだろうな。悪い話じゃねえのかもしれねえ。この席で言うのもアレだが、政府連中は好きになれねえからな 」

01《 アオン 》「ほーぅ?なら尚更――――(そのまま言の葉を紡ごうとするが…) 」

エドガー「だがダメだ。(懐からサランラップで包まれた手作り、小サイズの"サンドイッチ"を取り出し、それを一口で飲むようにして食すと、口元を拭い)俺は大義名分はクソどうでもいい、そういうのはもう"割り切った"。俺の人生には預かり知らないことだ。(セイン、その人物の面影が彼の脳裏からも、01からも消える。ここに立つのは文字通りただの"人間"だった。立場、職務、そういった外的要因でブレないただの人間でしかない)――――――そっちに俺にとって重要な"一"がねえ。 ならてめえた如き"百"だろうが"千"だろうが……帝国も世界政府もひっくるめた"全"だろうが切り捨ててやる。 だからダメだ

01《 アオン 》「………(その返事に落胆したように肩を下ろす)……残念やわ。女にフラれたことは何度もあるけども、ついに同性まで同じ目に遭ってまうと流石のワイもメンタルがやられてまう。ほんま、口惜しい……―――― 兄ちゃんのような人間を殺してまうのは。(前のめりに傾倒した態勢から背筋を戻す時には、その手に何かが握られていた―――) 」


――――  ジ ャ ラ ァ … ! (白銀のガスマスクの手に握られていたものが解け落ちるようにその姿を露わにする。鎖に繋がれた『ユナイタルウォッチ』。その盤面には、12星座を彷彿とさせる模様が描かれていた)


01《 アオン 》「―――――    変  身    ――――― 」


ド   オ   ゥ   ッ   !   !   (懐中時計を起動した01が、時計より迸る神々しくも歪な閃光に包まれる。彼の周囲に散りばめられる星座の空間。点と点の位置が光の一線によって結ばれて、描かれた星座から装甲が現出し、彼の全身に装着されていく)



01《 アオン 》【サジタリウス】「   キ  ュ  ィ  ン  ッ     (射手座の星座が重なると共に顕現されるのは、八咫烏を彷彿とさせる黒色のボディを持つ機体。カラスの翼を思わせる長い両腕をふわりと左右に開き、その存在感を強く放つ) 光栄に思い。こいつを御披露目したんのは兄ちゃんが最初で最期や。存分に楽しませたるわ。 (針のようにか細い両脚を交わらせるように佇み、エドガーと相対する) 」

エドガー「(手首に手を添え、捻り骨を鳴らす。瞼を閉ざし、明鏡止水が如く精神が達人領域に研ぎ澄まされると)スゥ…… (顔を上げ、眼前に聳える八咫烏を射殺 すばかりの眼光で捉えた)――――縁を切るなりにも礼節は弁えている。フッ他相手とも踊ってやるさ、 二度と会いたくねえ、そう思うまで足を酷使させてやる 」





05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「 じゃあいっくよ~~~♪ (あざとい声には似つかわしくない黒い機体が動き出すと、その手に握られた朱色のユナイタルソードをもって休息接近) ガギィンッ、ガギィンッ、ザギィィインッ ――― グ ル ン ッ ――― ザギャンッ、ギィンッ、ザァンッ!!(まずはライオットへと三段斬りを見舞った後、急速旋回して他のレギュレイター陣数名程に大振りな太刀筋で広域に及ぶ斬撃を繰り出していく) 」



09《 ノーイン 》「 オデハ サメ  オマエラ ヒトオモイニ カミチギル! ( ダ ァ ン ッ ! ! )(腕を組んでいた態勢から構えを解き、眼前の敵陣を突き飛ばしながら全力疾走していく) 」

帝国兵士【アクイラ】『―――― シ ュ バ バ バ バ ッ ! ! (特攻するアサルトに続く様に、機械生命体・機人《ヒトガタ》と瓜二つの装甲を纏った帝国兵軍隊が、顕現したユナイタルソードを握り突撃。レギュレイター陣やアトラスの衛兵たちを狩り尽くさん勢いで仕留めにかかる)』

ライオット【クラクス】「…ッ…!(ブォンッ――― ギィンッ、ガァンッ!)(05の特攻の間際にて咄嗟に自身も二対の光剣を手繰り寄せる。初撃は一歩後退して受け流し、残る二撃を自らの斬撃で斬り返していく)前に戦った奴とは、姿も戦い方も変わるのか…!くッ…!( ダ ァ ン ッ ! ! )(急いで05を取り押さえんと跳躍。踏みつぶしにかかる) 」

アサギ「ひゃわわっ…!?(09の勢いある突撃から慌てて再度ステップを踏むことで辛うじて突き飛ばしを免れる)この間みたく出たらめにビームぶっぱしてくる奴とは違って、ずいぶん積極的に突っ込んでくるっすね…!(ガチャコンッ――― ズ ド ォ ン ッ ! ! )(鈍重なガジェットを構え、09へ砲撃を繰り出す) 」

劉狼「むッ――― ガ ッ ギ ィ ン ッ ! ! (鉤爪型ガジェット・牙突《 ウォルファン 》で帝国兵一体の斬撃を真っ向から受け止めにかかる) ギチッ、ギチギチギィッ……!(この者たち…下級兵隊でありながらユナイタルを纏っているという事は……こ奴ら相手にも我々の攻撃は通用しないということか…!以前はロナ殿が捕縛してくれたことで危険を免れたが…今回はそうはいかぬ…!)(拮抗する相手位にガルル、と獣の威嚇を見せつける) 」

エクレイル「……チャージまで、まだ時間を有するか…(自らのガジェットに視線を落としながら呟く)…根競べなら負けはせぬ!ゆくぞッ!!( ギ ャ ギ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! )(黒槍を片手に接近し、真っ向から09の突撃を受け止めにかかる)ぐ…ぐぐゥ…ッ……!!(なんと、強力ッ……!!)(その勢いを殺すだけでも精一杯なのか、歯を強く噛み締める) 」

ミア・テイラー「Sh⚫︎t!!!コンペートー、奴に突進しながらレーザーを撃て!(首領パッチをガジェットのバットで思い切り09に向けてかっ飛ばす) 」

首領パッチ「誰がコンペートーd(フルスイングで09の方へ飛ばされていく)後で覚えてろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!「(缶を勢いよく振り、レーザーを噴射させる) 」

ネブカドネザル「レギュレイター諸君へ通達。モーター理論に基づいた高火力兵器にて、火力支援を行います(帝国兵士をその剛腕、巨体によるカラテで蹴散らす!そのまま背部ブースターを噴射して進行方向の敵を吹き飛ばしながらテイク・オフ!!)イヤーッ!!(再びマルチ・ロックオン!無数の雑兵と二人の幹部格を同時に視界に入れ、マーカーを付けると巨体より無数の火器が飛び出す!ゴウランガ!!) 」

ミア・テイラー「さて………(帝国兵士の大群を見据え、ガジェットのバットからボールを大量に発射する) 」

帝国兵士【アクイラ】『 ォ ォ ォ ォ … ッ … ! (雑兵であろうとも、ユナイタルの装甲を纏っている前では劉狼やネブカドネザル、ミアの迎撃にびくともしない。己が意思を殺し、言葉を閉ざし、ただ眼前の敵を蹂躙するために活動する。宛ら機械生命そのものと化した彼らの進撃は止まらない―――)』

ツクモ「ひー!これ私がいていい状況じゃ、ないです、ヨ!!(必死に飛んでくる斬撃を避けながら、バク転など動き回り、勢い余って床に頭をぶつけて倒れる)ウ……なんか思ったより避けられてる……そっか、私には誇りが、この眼ガ…… 」

09《 ノーイン 》「ギギギッ…――― ド ォ ン ッ ! ! (突撃を受け止めにかかるエクレイルを水平に蹴り飛ばした後、アサギの砲撃やミアのボールが被弾するもびくともしない) チ ュ ボ オ オ ォ ン ッ ―――― シ ュ ゥ ゥ ウ … ッ … ! (パッチから放たれたレーザーが直撃。だが、晴れゆく硝煙から姿を現したその装甲は、やはり無傷を誇っている) 」

05《 ピスカ 》「おっととぉ~?♪(ライオットの踏み付けをひらりと受け流し、ノールックの後ろ蹴りで突き飛ばす) そんなもんなのー?"純正品"のユナイタルって。(ライオットへ落胆の一言を浴びせつつ、頭上のネブカドネザルを見上げる)あれもさっきからうるさいなぁ…!(ザギィィインッ!!)(こちらへ飛び出す火器を斬り落とし、いなしていく) 」

ネブカドネザル「装甲の想定を上方修正(ユナイタルの装甲を見てもなお、ネブカドネザルは無感動に機械音を垂れ流す。既に見たものであるが故、想定内とでも言うように)ゼンメツ・アクション・モード・モーター・ブースト改善のシークエンスへ以降(再び、レギュレイター陣のブースト状態に匹敵する高火力を生み出す裏コードを入力しようと全関節より排熱、ジェネレータを露出させ準備状態へ入る……) 」

エデ【執行】「(雑兵にまで特殊装甲が施されているのか……アトラスの魔術兵装では物理出力で劣るな、今のところは対抗の手段がない) チッ こいつは捕縛したところで断頭台が機能しない。実に気に入らんよ >>パチンッ<<  【護送】(指を鳴らし先の戦いで分割したブロック全て意思伝達) 飛べ世界政府!!拾ってやる!!  ガコンッ…  (女王の間がある最上階フロアの最奥、 "最下層"へ直で続く滝へ向かって帝国兵の足場を流し始める) 」

ライオット【クラクス】「つゥ…ッ!!(蹴り飛ばされても双脚に力を入れて耐える)…にゃろう…ッ…―――!?(やはりこいつらも何か知っているのか…ッ…?)(05が零した発言に、装甲内で眉を顰める)…だったらテメェらのそれは何なんだッ!?同じもんなんか二つもねえって開発者が言ってたぞ!!なのになんで、テメェらは…!!(激の籠った感情を露わに再び斬りかかっていく) 」

エクレイル「んぐゥ…!!(やはり、手強いッ…!)……!?(突き飛ばされる最中、女王の叫びと共に流れてくる流水に目を見張ると―――)――――むんッ!! ( ド ガ シ ョ ン ッ ! )  っは! (黒槍が移動形態に変形。後方部に出現したバーニアが火を噴くと同時に黒槍を投げ飛ばし、急いでそれに飛び乗ることで、宛らホバーボードのように、流れる水に逆らい移動する) 」

アサギ「っちゃー…やはりブーストなしでは無理ゲーか――――ん?ええええええっ!?(変形する足場、流れてくる水に仰天するが…)そういうことなら…!(ガジェットをホバー型の移動形態に切り替え、急いでそれに乗って波に乗ることで巻き添えを免れる) 」

首領パッチ「クソッ、ビクともしねえじゃねえか!(09を見て) 」

ヴェスパー「ぼぼぼぼぼ!!ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ!!この川……深いッ!!(エクレイルのガジェットの底にしがみつき引きずられるように移動するも顎下まで水に浸かっている。 因果応報 ) 」

劉狼「むッ…承知した!フンッ!(女王の声に振り返り、納得したように頷くと大跳躍) ザグゥンッ! (天井すれすれまで跳び上がり、そこにかぎ爪を深く挿し込むことで流水をやり過ごす) 」

ミア・テイラー「なんだよあれは!(流水を見て)浮き輪がわりにさせてもらうよ!(首領パッチのトゲにしがみつき) 」

ツクモ「ウワーッ目とか誇ってる場合じゃない!!私は所詮開眼できたところで一つ巴の落ちこぼれれれれれれ、わああああン!!(水に飲み込まれ、必死でガジェットを弄っている) 」

帝国兵士【アクイラ】『  ! ! ?  (突如として雪崩れ込んでくる激流に仰天し、成す術もなく呑み込まれ…滝を通じて奈落の底へと沈んでいくのだった―――)』

エデ【執行】「 クン  (指を二本立て何かを手繰り寄せるような動作。 それに合わせ通路奥からロープ状の流水が天井を横切り) サブンッッ  (レギュレイターの面々の移動用ガジェットや手、頭を捉え、流水の影響外にある安全地帯まで移動させる) 地の利はこちらにある。作戦行動に必要なトラップがあれば申告しろ。今は"時間稼ぎ"しか打つ手がないのだろう 」

首領パッチ「はっ!?てめぇ!(ミアにしがみつかれ)おいそこのお前!なんかねーのか!?(流されながらツクモに向けて叫ぶ) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「『ウォッチ』のこと?へぇ…知りたいんだァ…?(小悪魔的な笑みを含んだ嘲り声を上げながら、ライオットの斬撃を軽い身のこなしで回避していく)―――― 複製(ふくせー)したんだよ。リーダー曰く、"全く同じものにはならなかった"みたいだけどねー。でもさ、十分すぎるでしょ?これでたっくさん遊べるんだからs―――わあ!?(流れる水にわざとらしく驚く。迫る並みを眼前に一切構えを取ろうとしなかったが―――) 」

オーランド「はいはい生存競争しないでくださいビートなタケシが出てくる番組じゃないんですからツクモ、ミアを抱きかかえパッチを雑に安全地帯へ蹴り飛ばし、 自身はそのままエデの用意した水のロープへ捕まって安全地帯へ移動する) ええ、生憎とUpgにはチャージシークエンスを必要とします。現状我々の装備では……  一部の"技"を持つ一握り以外打つ手が在りません(あの脳筋団長……どこで油を売ってるのか……) 」



05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「 ガ ギ ョ ン ッ ! ! (一瞬の出来事だった。変形シークエンスも垣間見せず、ものの数秒で人型の機体から戦闘機形態へと変形を遂げたのだった) ボ ォ ゥ ッ ――― バ シ ュ ウ ウ ウ ウ ゥ ウ ウ ウ ン ッ ! ! ! (背面のバーニアが点火し、ジェットスタートから瞬く間に上空へとテイクオフ。流水を免れ、得てとする空中戦へと乗り出した) 」

ツクモ「ありませんヨ私あんま強くないですかラ!!あっでもこのガジェットには何か出来そうなアレコレが記録されてるかも……ワ!!(次の瞬間、目を覆われるように水に掴まれ安全地帯まで引っ張られ) 」



09《 ノーイン 》【パイシス】「 グググッ…―――― パ キ ィ ィ ィ イ イ ー ー ー ン ッ ! ! (流れ出す波を見据える。すると、宙へ飛び出して両脚が折り合わさるように合体し、魚の尾びれを模すように変形。更に頭部から生えていた触角のすべてが一点に結集し、宛ら槍の如き鋭さを帯びていくのだった)――― ド ボ ォ ン ッ ! (そのまま地中へと潜行する) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「あっはははは♪ キミたちの心臓(ハート)を撃ち抜いちゃうゾ♪ ( ズ ド ド ド ド ド ド ド ッ ! ! ! )(下方部にある機首に備えられた針型衝角から間髪入れずエネルギー弾が乱射され、高速飛行しながらも地上にいる者たちを狙い撃ちしていく) 」

ライオット【クラクス】「なッ…変形した!? ッ゛…!?(上空から降り注ぐ豪雨の如き弾丸に退く) あいつ、パイルも無しに飛べるのか…!?だったら…ッ…――― で ぁ ッ ! ! ( ズ オ ォ ン ッ ! ! )(腰部から射出された二基のパイルを背面へと纏い、ブースターを起動。瞬く間に大地から飛翔し、空へと舞い上がると一気に05へと追随せんと迫る) 」

ネブカドネザル「足場の消失を確認。ホバリングに移行。ゼンメツ・アクション・モード・モーター・ブースト改善シークエンスを継続(ジェネレータから勢いよく放電!ネブカドネザルのサイバネUNIXに表示される各種アラートの中、緑の光を纏いながら関節から赤い熱が漏れ出し、再び排熱の煙が噴き出す!) 」

アサギ「えっ、魚ァ…!?(変形した09に驚愕する)また潜ったっす…!あれも敵のユナイタルの能力なんすかね…いや、それよりも…!(ホバー形態を解除すると共に地へ滑るように着地し、辺りに警戒心を剥きだして出てくるその時を待つ) 」

ミア・テイラー「うわっ!?(オーランドに抱えられ)…Thanks。助かったよ(安全地帯にて着地) 」

劉狼「おお、これがマリマロンの女王陛下の加護か…かたじけない…! むッ…!?(姿形が変わった…一方は空へ、もう一方は地の底へ… 生身の姿と全く同じ能力…ということは…こ奴らのユナイタル適合率は極めて高いと読んだ…!)(天井からぶら下がったまま、冷静に戦況を把握する) 」

首領パッチ「おい!俺の扱いだけひどくねーか!?(オーランドに) 」

エクレイル「後れを取るなよ、ヴェスパー!貴様は第7を支えるメカニック!こんなところで落ちぶれるな!……!!(変形し、地に潜る09に目を細めて着地する)また、潜ったか…厄介な力だな…! 」


《聞こえるか。一番近いのをそちらに寄越す》(次の瞬間、団長格の一部の団員にそう短いメッセージが入る)


オーランド「…………。(パッチに対し目をそらし沈黙を貫く)さながら陸鮫……600族ですと言わんばかりで腹が立ちますね……(装甲があれじゃ打つ手はない。回避に徹するにしてもあの機動力相手では……) 」

09《 ノーイン 》【パイシス】「――― バ シ ャ ア ァ ン ッ ! ! (死角から跳び上がる―――) シズメ、シズメ!! (バシュン、バシュンッ ! ! )(掌から水鉄砲の如きエネルギー弾を幾つか放って牽制し―――)――― ド ボ ォ ン ッ ! (再び地中へと潜り姿を消す) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「きゃははぁ☆捕まえてごらんよ!ほら、ほらほらぁ!(その飛翔能力は生身で行っていた権能を遥かに上回る。追随するライオットの一歩どころか二歩先まで距離を引き剥がすように高速飛行する) ―――おらっ♪(まずはネブカトネザルへ突撃し、そのまま素通りする)―――こっちだよーん♪( ズ ド ド ド ド ッ ! ! )(追跡するライオットをその圧倒的な飛行速度で振り払い、瞬く間に背後へ旋回することで立場を逆転。彼の背後から銃撃を行いながら追跡する) 」

ライオット【クラクス】「 ち ィ゛ ッ゛ … ! ( ギ ュ ン ッ ――― ゴ ォ ウ ッ ! ! )(敵に背後に回られ、バーニアを噴射させて加速。航跡雲を描く程の高速度に達した飛行で追撃から必死に逃れようとする)……ッ゛…!?(ダメだ、空中戦だと奴の方が一枚上手だ…!!クラクスのスペックじゃ…このままだとすぐに追いつかれちまうッ!!)(パイル複数基の頼ったジェット飛行では、空中戦に特化した敵機の加速度には叶わないと、焦燥感が募る) 」

ロジェスティラ「 ン"グァ!!(アサギの肩にタックルを与え横に移動させ、大盾形態へ移行したガジェットでエネルギー弾を受け止める)……!(息を荒くし再び潜行する09を目で追う。 そこに"攻撃に出る"という意気込みが見られない) 」

ヴェスパー「あ、あたしちゃん今やばすぎゲキ萎えマジモンマンボちゃんって感じ……(床に打ち上げられたビニールのようにくたばっている) 」

ネブカドネザル「グワーッ!!(突撃を受けよろめくも空中で態勢を立て直す!)裏コードの承認失敗。空戦でのレギュレイターのユナイタルの支援を行います(ミサイルを空間を埋め尽くすように放ちながら急加速!彼らの速度にも勝るとも劣らない速度で空中を滑ると、その重量を持ってピスカへと突進、態勢を崩さんとする!) 」

アサギ「(そこかッ―――)―――っ!?(水が弾ける音に振り返るとともに銃口を突きつけるも、敵の先行に回られてしまい、弾丸の接近を許してしまうが―――)―――あだぁ!?(そこに、ロジェスティラに庇われることで難を逃れる)っちゃ~……あ、君は…!(感謝を述べる間もないくらい切羽詰まった彼女の横顔に声が詰まる。そう、これは"命を賭けた戦争"なのだ。いつものような、生ぬるい組手や任務などではない。そう、彼女の顔から実感する)………ッ…(とはいえ、敵の動きが全く読めない…ッ…)(よろよろと起き上がり態勢を整え直す) 」

キリエ「(戦場にふさわしくないキラキラ) ★私に任せて★ (ここぞとばかりにキラ★ のポーズ。 なぜかゴーグルとシュノーケルを身に付け、準備体操らしき何かを米津源氏ばりに素早く行っている)私海中パフォーマンスとかもやったりするんだ!あ、良い子の後輩はマネしちゃめっ!だゾ★ 」

オーランド「うわ出た(うわ出た) あれやるんですか……片桐団長に『歌はパワー』って誤った認識を植え付けたアレを…… 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「 落ちちゃえっ♪ ( ズ ド ォ ン ッ ! ! )(ライオットの悪い予感が的中するかのように瞬く間に彼に追いつくと、機首の針型衝角をもった突撃を繰り出し、大きく突き飛ばした)あはははっ!やるねぇ~、でもその程度じゃあ――――(まずは銃撃でミサイルを貫き、撃ち落とす。爆炎が迸る中、螺旋を描くライフル弾の如く飛び出し―――)―――ボクには叶わないんだよねぇ!!(―― ガ ギ ャ ア ァ ン ッ ! ! )(真っ向からの突撃合いに怯みもせず、圧倒的物量でネブカトネザルを押しのけてそのまま飛翔し続ける) 」

フロール「(激流から逃れた帝国兵士達を弓で射ち貫き、数が減ったのを見計らって09へと照準を変え)……!!更に速度が上がっている…!?おまけにあの水流、威力が高すぎる…! 」

ネブカドネザル「イィ……(圧倒的出力!鋼の巨体が空中で回転する!なんたるパワー、恐るべきはユナイタルか!!)ヤーッ!!(が、ネブカドネザルもまた退かない!アーム・パンチが自らを押しのけたそれに再び飛来!同時に無機質な眼を向け、ライオットへアイコンタクト!) 」

ライオット【クラクス】「 ぐァ…ッ゛…!? ( ズ ド オ ォ ォ ー ー ー ー ン ッ ! ! )(05の突撃を受けて壁へ衝突するように叩きつけられてしまう)ぐッ……早い…!だが、これくらいで俺は―――― 」



先生っ!聞いてください!アタシ、あのテクノロジーコンペで最優秀賞もらってきました!まあ、先生の生徒なんだから当然よねっ!


ライオット【クラクス】「―――― づぅ ッ ! ! ? (その時だった、頭蓋に稲妻が過る。そう、いつもの記憶障害が自身を蝕む。自分のものではない誰かの記憶が、叩きつけるようにリフレインされる) 」


鳥になりたいんです。お願いですから、わたしのことは放っておいてください


いつか、この手のひらが温もりだと感じられるように。キミが、他の誰でもないキミ自身を認められるように――――


―――――――――愛とはなにかを、わかるように


劉狼「……!?ライオットッ!!(天井から降り立ち、急いで彼のもとへ駆け寄る) また例の症状か…ッ!深呼吸しろッ! 」

アサギ「ッ―――!? 先輩っ?! (戦闘中に蹲るライオットに目を見張る)……っ……!(やっぱりだ…あのウォッチが使えるインターバルが短くなったと思ったら…その分先輩が余計悪化している…ッ?このまま使い過ぎると……)(蒼白になる顔で彼をただ見守ることしかできない。そんな自分の歯がゆさも混在しながら) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「はれれぇ~…?もう終わりィ?まっ、それならいいやっ!ついでにそのウォッチも…ボクが貰っちゃおうかなぁ♪(蹲るライオットへ迫るが―――)……っと!(そこにネブカトネザルの妨害を受けて再び距離を置くように上昇する) 」



09《 ノーイン 》【パイシス】「 バ シ ャ ァ ン ッ ――― バ シ ュ ン ッ、 バ シ ュ ン ッ ―――― ド ボ ォ ン ッ ! ! (そんな最中でも敵の動きが止まることはない。フロールやヴェスパー、ツクモたちへ銃撃を行ってはまた姿を消しての繰り返しを行う。だが、その規則性はあまりにも乱雑で、対処が困難であった) 」

エクレイル「んぐぅッ…!!(団長として自ら前に立ち、フロールとヴェスパーを守るように09のエネルギー弾を、振り回した槍で弾き返していく。だが、一方的な防衛戦を強いられ、少しずつ息が乱れ始めている) ッスゥー……いいか、フロール。敵の動きを注視しろ。そうすれば必ず勝機は見出せる…! 」

キリエ「うおぉぉぉーーーー!! ダカダカダカダカドンドンドン(無駄にやかましいタップダンスが如きステップを踏み、何も意図していない、ひたすらランダムな方向へ移動し続ける。格好の的だがその甲斐もあって……)ーーーーー今だ!!ヤー!!!!(09《 ノーイン 》の機体に偶然エンカウント、その瞬間を逃さずその機体にしがみつき……)  ドボンッッッ   (諸共沈んでしまう) 」

ツクモ「無理無理無理無理……私なんかがなんでこんなところ二……!!……よく考えたら私が勝手に手柄立てようと来てたんだっタ……!!(泣き言を言いながらもガジェットを各種変形させながら、銃撃を躱し続ける) 」

ライオット【クラクス】「はぁ、はぁ、はぁ……ッ……――――(そうだ……やっぱりだ… 間違いねえ…この記憶は、『あいつ』(イーティス)のモンだ……!)(断片的に過る他人の記憶、ついにその正体を掴む。自分が体験した者ではない、だが何処か親近感が沸く。そんな不思議な気持ちが、少しずつ、少しずつ頭痛を和らげていく)……ああ…もう、大丈夫だ……っ…… それに、ようやく、"わかった"…(片膝に手を突きながら、少しずつ身を起こそうとする) 」

ライオット【クラクス】「……あいつ(イーティス)と戦って、一つだけ感じて理解(わか)ったことがある。あいつには揺るぎねえ強い意志があった。機械生命体やユナイタル… 一見無機質なそいつらに命を吹き込んじまうほどの、すげえ熱い魂があった。(イーティスとの熾烈な種突戦がフラッシュバックされる) 」

ライオット【クラクス】「けどテメェらは違う…!意味もなく破壊と殺戮を楽しんでいるその目は、"死んでいる"…!そこに意志なんかねえ。そんな奴らに、俺たちは負けねえよ…ッ!(―――ついに、立ち上がる) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「はぁぁ???なぁ~にわけわっかんねえこと言ってんのぉ??くっだらない!くだらいないよぉ!♪( バ シ ュ ウ ウ ゥ ン ッ ! ! ! )(内側にて展開されたハッチから大量の弾道ミサイルが一斉射出し、地上にいる者たち目掛け降り注いでいく) 」

フロール「(対応が追い付かない……この速さ、そして動きの纏まりの無さ……!この上ライオット隊員まで動けない……)(被弾覚悟で弓を構えた所で、眼前にエクレイルが現れ)団長っ!(一瞬で呼吸を整え、09を狙い)……任せてください、団長…!(そうだ、闇雲に乱射している訳じゃ無い、狙いは我々……!!)(自分の方向へと銃口が向く、その瞬間を見定め……09に向けて魔力矢を放つ) 」

劉狼「――――ムゥンッ!!(ガギィンッ―――ボッガアアアァンッ!!)(ライオオットへ迫る弾道ミサイルを裏拳で薙ぎ払う) 左様、魂なき拳に砕けるものは無し。抗い、自らの意志を示す、その闘魂でしか響かせないものがあるのだ!ライオット、貴殿の「魂」はそこにある。進めッ!!

エデ【執行】「よく言った!!!!わかっているなお前見どころがあるぞ!!!!あの目は現状に満足しない目、何かを変えようとする強い意志のある者にしかない輝きだ!!!!!なんだわかってくれたか!!!!!!!!!(超早口) 」

ライオット【クラクス】「――――ああッ!!(劉狼の鼓舞を得て声を張り上げると、重い足を上げて駆け出した) 」

アサギ「……先輩……(どれだけ自分が傷ついて追い込まれても、また立ち上がる。先輩のそういう愚直なところが危なっかしくて…でも……嫌いになれないんすよね…―――)―――― フ ッ (再起するライオットを他所目に口元が綻ぶ。彼が立ち上がるなら、自分も尻込みしている場合ではない、と) 」




09《 ノーイン 》【パイシス】「――― バ シ ャ ア ァ ン ッ ! ! (再び地中から姿を現す、だが、その体表にはキリエにしがみつかれていた) ッ…!?オマエ、離レロ!邪魔クサイッ! (彼女を振り払おうとした、その時―――)――― ド ス ッ ! (フロールの魔力矢が突き刺さる。当然、それでダメージが負うはずもない。しかし―――)――― ド ボ ォ ン ッ ! ! (キリエを振り払い、再び潜行する。だが、ここであることに気づく。なんと、フロールが放った魔力矢に気づいていないのだろう。地中から、突き刺さったままの矢が目印となり、09の移動位置が思わぬ形で可視化された) 」

AEGIS《神楯》「……『良く言った』(次の瞬間、紅い閃光が壁を割いて螺旋を描いて室内へ突入。強襲形態のクローを展開、05《 ピスカ 》を拘束せんと飛び掛かる)『すまない』……『待たせたな』(緑色のカメラアイを光らせるそれは、自立型イージスの機械音ではなく、聞き慣れたあの声を流す) 」

アサギ「(しかし、相手は強敵だ。あの俊敏な動きをどうにか封じることができれば… そう、親指を噛みながら考えあぐねていたが―――)―――― ! (ここで、一つの策を思いついたように顎を上げた) 」

アサギ「―――― 第3のアサギっす。敵の動きを封じ、諸共一網打尽にできるかもしれない作戦を思いついたっす。全員、今からあたしの指示で動いてほしいっす。『 陽動作戦 』を行います。3分間、時間を稼ぎつつ、今からあたしが指定する座標へ奴らを追い込んでほしいっす!あとは――――(そう言い、小型インカムを通じてレギュレイター陣に具体的な作戦内容を通達する) 」

エクレイル「……!あれは…!(フロールの魔力矢が目印となったことに目を見張る)……フッ…!(なるほどな。通常攻撃が効かない、その無敵のボディが返って仇となったな!よくやったぞ、フロール)――――………フッ、面白い…!よかろう、その作戦に乗ってやる。フロール、ヴェスパー!私が先陣を切る!お前たちは援護へ回れ!(アサギの通達を受け、黒槍を華麗に振り回しながら接近。目印の矢を頼りに、09を追跡する) 」

アサギ「 ダ ッ ―――― ! (通達を終えるや否や急いで前線から離脱するようにある方向へと駆け抜けていく) ガ ギ ョ ン ッ ――――― ズ ム ン ッ ! ! (戦場から離れた地点に自らのガジェット・爆破《 スターマイン 》の銃口を突きつけ、地雷を埋め込む作業を繰り返していく) 」

フロール「……よし、牽制にもなればと思いましたが……!!これで奴の動きを補足できる! (インカムからアサギの声を聴き)……承知した。今僕らに代替のプランは無い、貴方の"策"を信じます……!(座標へと移動しつつ、09に向けて魔力矢を連射)……こちらに注意を向けさせる…! 」

ライオット【クラクス】「アサギ…っ…?(疾走の最中に通達を受け、その作戦内容を耳にすると―――)……っし♪ 乗ったァ!! (勢いをつけた跳躍とともに再びパイルを起動して飛翔。頭上の05へと肉薄し―――)―――うおおおおおぉぉぉぁぁああああーーーーッ!!!(交差した二刀による十文字を繰り出そうとする。だが、その狙いは敵に痛手を与えることではないのか、通常よりも斬撃にいまいちキレが感じられない) 」

劉狼「(アサギも後れを取らないな、と関心も込めて一度強かに頷くと…)――― 承知した。その作戦に協力しよう。ガダル殿!地中の敵を抑えつつ、その移動範囲を狭める!拙僧に続かれよッ!はぁッ!!(ジャキィンッと鉤爪を掻き鳴らしながら疾走。09が飛び出すそのタイミングを見計らい、飛び出していく) 」

ヴェスパー「えっ……マジ……? あ、あたしちゃんさっきのボーちゃん騒ぎでマジモンにグロッキーなんだけど……(やっとこさ上体を持ち上げくぼんだ目でガジェット入のバックパックを取り出し震えた手でロックを解除しようとするが……) 」

ネブカドネザル「イエス、クライアント(勢いよく糸を引いて機動!アサギの作戦に乗るように低空を滑りながら、牽制のガトリング砲が火を噴く!!) 」

09《 ノーイン 》【パイシス】「――― バ シ ャ ア ァ ン ッ ! ! ( ! ! ? )(飛び出す―――だが、その先に何故か迫っていたエクレイルを見据えると攻撃する手を止めて再び潜る)――― バ シ ャ ァ ン ッ ! ( ! ? )(だが今度は、フロールが放つ大量の矢がこちらに迫っていることに僅かな驚きを見せる。矢は更に全身に突き刺さり、その目印がより強調されるが、痛みを感じない自分には皮肉にもそのことに気づけていない)―― バ シ ャ ァ ン ッ ! (三度目の出現で、ついに劉狼やガダルに追いつかれてしまう) 」

ロジェスティラ「  ガッ  (ヴェスパーのガジェット入バックパックを手に取り、颯爽と前へ駆け出す)ーーーーー任務、了解。(魔力矢で可視化できる……よし )  ガコンッッ   ガコンッッッ  (09<ノーイン>の移動経路を予測し、機雷式の発煙弾・閃光弾・ペイント弾を順にセット。 視覚認識を狂わせるものを移動しながらセットしていく) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】「あははっ♪なにやけくそになってんの!?ばっかみたいっ♪(ライオットの露わらしい剣技を華麗に受け流し、そのまま飛び抜けていく)無駄なんだって!君たちがいくら暴れたってさぁ♪(次々と撃ちこまれるガトリング弾を掻い潜る。だが、それがライオットとネブカトネザルの狙いだとは気づけていない) 」

ガダル「 いいだろうッ!!(三度目の出現に合わせガントレットを09<ノーイン>の機体に押し当て)  ゴ  ガギィ ン  ッ  (ゼロ距離で腕部装甲を射出。電ノコのように高周波で振動するそれをぶつけ、衝撃で平常感覚を狂わせようとする) 」

劉狼「―――― 破 ァ ッ ! ! (目印の矢を頼りに出現ポイントに前足を踏み込み、ガダルと共にブレのない聖拳突きを見舞い、突き飛ばす。ダメージこそ与えられないが、強い反動を齎すことができるその一撃で、09の移動距離を制限していく) 」

09《 ノーイン 》【パイシス】「 ボ シ ュ ン ッ ――― パ ァ ン ッ ――― ベ チ ャ ア ァ ッ ! ( !? )(ロジェスティラに仕掛けられたトラップにこと極引っ掛かり、視界を奪われてしまう)―――― ド ゴ オ ォ ン ッ ! ! ! ( ! ! ? )(そこに、ガダルと劉狼の一撃が炸裂。痛覚こそ感じないが、その強打に大きく突き飛ばされてしまう)ッ……鬱陶シイ…!! ( バ シ ャ ァ ン ッ ! ! )(再び潜るが、目印の矢でも判断できる通り、着実に彼らの狙い通り追い込まれていく) 」

フロール「このまま援護します、隊長…!どうか無理はなさらずに…流石に、動きが最適化されている……!彼らが居たのは本当に幸運でした……(尚も09に向かって矢を連射。"座標"へと追い立てて行く) 」

エデ【執行】「ーーーーーサプラァ~~イズ…と言うやつか。フン、ちょうど遊びのない法廷に飽き飽きしていたところだ。教ばかりは"遊んで"やる(両腕で円を描き、畝る水面を表現するかのように腕をくねらせ舞う。仕上げに指を鳴らし……)  バシャァ ァ  ン ン  (天井から海水を圧縮しほぼ鉱物そのものの重量と密度を誇る"鮫の形を成した"水の塊を召喚。 それは空中を自在に泳ぎ…)  ゴ  ォンッ  ッ  (05<スピカ>の機体へ体当たりを仕掛ける) 」

アサギ「―――――― "今" っ す ! !(―――― ブーストッ ! ! )(地中の05、空中の09の位置がZ軸に重なるそのタイミングを見抜くと同時にブーストを解禁。あらかじめ地中に突きつけていたガジェットの銃口をより深くめり込ませ、トリガーを引き抜いた) 」


――――  ┣¨   オ   ォ   オ   ン   ッ   !   !   !  (アサギがトリガーを引き抜いたその途端、彼女が予め仕掛けていた大量の地雷が真っ赤に発光。激しい爆音と共に大噴火の如き分厚い火柱が巻き起こり――――地中に潜っていた09を焼き尽くしながら打ち上げ、そのまま勢い止まらず05にまで届く)


05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】&09《 ノーイン 》【パイシス】『  ヅ  ッ゛  ゥ゛  ッ゛  !  !  ?  (突然の出来事であった。まず、地中を泳ぐ09が火柱に飲み込まれる形で空へと打ち上げられ、そのまま頭上にてエデの水塊に突き飛ばされた05へ激突。更に同時に噴き上げられた火柱がそのまま二体を包み込み、天井に強く激突。そのまま二機はゆっくりと地上へ共倒れになる形で落下していく)』

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】&09《 ノーイン 》【パイシス】『げ…フ…ッ……?!い、ま…なに、が…ッ…!? / ……ア、アヅイ゛ィ゛…ッ゛…!!オデガ…オデガッ、丸焼キニ、サレチャウゥ…ッ゛…!!(アサギのブースト解禁に伴う爆炎を受けていることもあり、二人とも身に起きた事態に理解できずただただ狼狽する)』

ライオット【クラクス】「っしゃあぁーーーッ!!!よくやったアサギッ!!今だッ!奴らを――― 一網打尽だッ!!! 」


" ブ ー ス ト " ッ ! ! ! (全団員が一斉に声高らかに叫ぶ。そして――――)


―― ⚠RELEASABLE⚠ ―― (ライオットを除く全団員のガジェット、その表面に「解除可能」のアラートが表示され、各々のガジェットが赤い光に包まれていく)


劉狼「今こそ勝機ぞッ!!畳みかけるッ!!(赤く発光したガジエットをガントレット型に変形させ、獲物を駆る狼の勢いで迫る)――― “ 落 花  狼  藉 ” ――― (  ヒ ュ ド ガ ァ ア ッ ! ! !  )(突き出した脚と共に回転して繰り出す旋風脚。渦を巻けば巻くほど大気を吸い寄せ、鎌鼬のような鋭さを帯びた一撃を炸裂させる) 」

ネブカドネザル「同じく。再び裏コードを承認……イヤーッ!!(大きく機械音を立てて再度変形!再び放熱と共に全武装を展開、『ゼンメツ・アクション・モード・モーター・ブースト改善』!マルチ・ロックオンによる死の旋風が無慈悲に降り注ぐ!!) 」

ミア・テイラー「…Excellent!今のボクのバットはジ●ッジ顔負けだ!!(勢いのあるボールをバットから09に炸裂させる) 」

エクレイル「貴様らゼレオロスに、人々の安寧を汚す権利はないッ!!ここで、断罪するッ!!!(ブーストに加え、アンビションを纏うことで更に漆黒に、硬質化した黒槍を強く握りしめると―――)―――― はあああああぁぁぁぁぁああああーーーーーーッ!!!!!(砲弾の如きすさまじい勢いを乗せた突貫でトドメをさす) 」

ツクモ「あわワ、ずっと隅でブルブルしてたら光っタ!!(ガジェットをわたわたと手で遊ばせながら)こ、これなら私だってやれるかモ!! 」

首領パッチ「ヒャッハー!!!!!!!!!!!!!!今だ!俺はハゲを倒して………………第1兵団の団長となる!!!!!!!!!!!!!!(赤く変色した缶からコロニー・レーザー級の特大レーザーを09に向けて放つ) 」

キリエ「   >> 勝機!! <<  (ガジェット、IXANAGIを螺旋状の槍、ドリルへ変形させそれを肥大化。自らの身体よりも巨大なそれを腕と一体化させ) 光よ!! 喰"ら"え"ェ"ェ"……ギガァ"ァ" …IXANAGIィィィ……ブルェレェエエエエエイ ク ウウゥゥゥ!!!!!(自らがドリルと言っても過言ではないそれが、05、09を貫かんと突貫する) 」

オーランド「(しまった……ガダル氏に最大火力のガジェットを貸したんだっった) ミアさん!合わせてください!!(そういうや美しい打者のフォームでパッチ目掛け大剣を振るい……) グワラキィィィーン (パッチのもつガジェットごと吹っ飛ばす) 」

ロジェスティラ「ーーーーーー(視界を閉ざし、自らの耳たぶに指を添える。 "骨伝導"、耳に仕込まれた"それ"から骨へ、骨から聴覚へ、彼女のみへ言葉は届く)……よろしいのですね。 」

■■■■『ーーーーーー ああとも "性能テスト" といこうじゃないか』 」

ロジェスティラ「………(瞼を開き、意を決して自らの隊服の袖を破き……右腕に装着された"光るラインの刻まれた手袋"を晒す。 そこへ自らのロングライフル型のガジェットを装着し……) "武装並列接続・Upgインストール" 【 FIRE 】        ド    グ     ォ   オ  ッ   . .   (直線状に放たれる爆発。 火柱そのものを放つような砲撃を、バレルから解き放ち前方にある一切を焼き尽くさんとする) 」

首領パッチ「てめええええ!!!!(レーザーを放ちながら吹っ飛ばされつつも09へ突進していく) 」

ミア・テイラー「!?…ホームラン競争か!(飛ばされたパッチに向けて飛び立ち、アーロン顔負けの強力なバットをフルスイングでパッチにかまし、至近距離から09に叩きつける) 」

フロール「……作戦は大成功、後は……我々の仕事でもありますね……!!(溢れ出した魔力が稲妻となり、周囲へと迸る。魔力矢を弓に番えると、膨大なエネルギーがフロールの周辺へと渦巻き)……皆さん程ブーストの使い勝手が良くないのが難ですが……まあ、そんな事はどうでもいい…… 貫 け ! (魔力の矢を弓から発射した瞬間、周囲のエネルギーが一気に収束し……)キ ン ッ (甲高い音が鳴り響くと共に、空間を捻じ曲げる程の速度と質量の一矢が09へと放たれる) 」

首領パッチ「前が見えねえ(フルボッコ) 」

オレンジ侍「『ロックオン!オーッ!オーオッオーオオーッ!』(「ドライブベイ」にロックシードをセットして発動。様々な果実型エネルギーを内蔵した極彩色の巨大な弾を発射して敵に炸裂させる火縄大橙無双砲を放った)でりゃあああああああああ!!! 」

ガダル「 ! (政府の兵士から渡された武装が熱を……!これが例の……ーーーー)借り物の力ではあるが、我が武に一天の曇なし!女王陛下に代わり、我が一太刀を以て!!不浄なるゼレオロスの将よ!!貴様に審判を下す!!!!(大剣を両手に握りしめ、 甲冑と武装の総重量を感じさせぬ速度で駆け抜け)  ギンッッッ   (示現流と酷似した一閃を"終えていた") 粛清完了……! 」

ライオット【クラクス】「(受け止めるさ。たとえどんな『記憶』だって…俺に流れ着いたもんは、全部受け止めてやる…ッ!だから…―――) 」

ライオット【クラクス】「―――― う゛ お゛ お゛ お゛ お゛ お゛ お゛ あ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ーーーーッ゛ ! ! ! ! (パイル・ジェットの加速を纏い、水星が如き超速度で駆け抜け――――擦れ違いざまに二刀を交差に振り抜いた) 」

05《 ピスカ 》【ヴァルゴ】&09《 ノーイン 》【パイシス】『  ヒ  ギ  ィ゛  ィ゛  ァ゛  ァ゛  ア゛  ア゛  ッ゛  !  !  !  』


―――― チ  ュ  ド  オ  オ  オ  ォ  ォ  ォ  オ  オ  オ  オ  オ  オ  ン  ッ  !  !  !  !  (この時を待っていたと言わんばりに、最後の最後で本領を発揮したレギュレイター陣の切り札の前に…05と09の両機体が瞬く間に拉げ…核爆発の如き盛大な爆散を遂げたのだった…)





01《 アオン 》【サジタリウス】「―――― ヒ ュ オ ン ッ ! (空間を無視した歩法から至る箇所へと瞬間移動し、エドガーを翻弄している) ――― そぉら…!( バ ッ ―――― シ ュ ド ド ド ド ド ァ ッ ! ! )(両腕を広げる共に無数にも及ぶ黒羽の鉄棘が扇状に拡散され、それらが次々と襲撃する) 」

エドガー「 【水地 / 海練】 (呼吸を整え、猛ることなく地を踏み砕き手繰り寄せ料に腕を振るう。足元から発生した衝撃波を腕で拾い、流れを制し運動エネルギーの輪を描いて広げ…) グ ル  ン  (鉄棘を払う。 その繰り返しで輪状の衝撃波を幾度となく描きやり過ごすが…) 」

エドガー「チッ……!(途切れがない。制する、流す。回避と防御を同時にこなし続けても尚"反撃"に打って出るどころか、圧倒的手数を前に硬直状態になる) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「殺るからにゃあ、遠慮なく殺るで。それが戦場で生まれ育った輩の相(さが)っちゅうもんや―――― ギ ュ ル ル ル ル ル ァ ッ ! ! ! (防衛戦を強いられるエドガーの様子を伺い、針のように細い両足を一点に合わせた態勢から回転。それは独楽のように徐々に激しく渦巻いて、竜巻の如き勢いをもった回転攻撃をしかけだす) 」

エドガー「だろうな、嫌という程知った相だ……!  ガッッ !! (竜巻の中発生する鎌鼬に刻まれ血風に染めながらもサジタリウス本体へ接近、掌に拳を当て両腕の圧を加えた左肘を、羽へ突き下ろすように当てる。) グ ン  (回転。それは重心が中心にあり、運動エネルギーが全方位に均等に広がり、それを流転させる方向性があって初めて成立する。その虚を突き、衝撃という異物をぶつけ角度を傾かせることで、サジタリウスが自ら床で身を削ぎ落とされるようにする) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「( ! ? )―――― ズ ギ ャ ギ ャ ギ ャ ギ ャ ァ ッ ! ! ! (エドガーに促されるように、対象者から外れた攻撃は意味もなく床を削り抉り、敷かれたレールに沿って移動する車輪のように進撃していく)――― バ ッ !(距離の離れた箇所にて踵を返す) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「それで凌いだつもりかい、甘い甘い…! ガ シ ョ ン ッ ―――― ド オ ォ ゥ ン ッ ! ! ( ジ ャ ラ ラ ラ ラ ァ ッ ! ! )(長い腕を構成する各関節部の隙間が切り離される。弾丸のような破裂音と共に、長い腕が蛇腹剣のように伸びて 二方向からエドガーに――空ぶった両手はそのまま地面へ突き刺さる――掴み掛る) 」

エドガー「ズ ザ  ザ  ッザザ  ガ ォ ンンッ (スライディングで限りなく姿勢を低く、当たり判定を小さくし挟み込むように振るわれる腕を回避、直後両足を突き上げて頭上の腕を蹴り退かしバク宙しつつ間合いを離す)フゥー……ッ(額の汗を腕で拭い息を整える。それでも呼吸は荒く、顔色が優れない) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「 ギ ャ リ リ リ ――― ズ ム ン ッ ! (伸び出た両腕が元通りに引き寄せられていく) ワイ等は一度死んだんや。人の手も声も届かない深淵の中で、助けを乞うても帰って来ぇへん地獄で、ただただその最期を待つだけっちゅうことが、人間(ひと)っちゅうもんが、あんなに無力とは思うてもみいひんかった。(――― ヒ ュ バ ッ ! )(両腕を広げて跳び出していく) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「せやけど今はちゃう。蘇りを経たことで"繰り返される生死"から外れたんや。こない喜ばしいことはあらへんよ。こっちの水は甘依存、ってな。( グ ル ン ッ ―― ガ ギ ィ イ ン ッ ! !) (上段蹴りの態勢から繰り出される、鋭利な先端を持つ脚部での薙ぎ払いに、火花を散らす) 」




01《 アオン 》【サジタリウス】「 それでもあんさんは拒むんか。斬っても焼いてもまた生えてくる茨道のような、この繰り返すだけの虚しい空しい人生(さが)を歩み続けるんか。( ギィンッ、ガギィンッ、ガギッ、ギィンッ!! )(槍の如き鋭い蹴りの連撃で圧倒していく) 」

エドガー「ーーー !? (一瞬、蹴りを放つサジタリウスの姿が誰かと重なった。無機質な鉄仮面に覆われたそれに、嗚咽混じりに呪詛を吐く誰かが重なったように視え) がァ ハッ……!  (咄嗟に腕を交差し防御するも流すことも制することもできずふっ飛ばされ、その過程で何度も床を跳ね転げる) 」

エドガー「ズザザザザ ガッ ギャリリリィ"ィ"ィ"……(三点着地、義手の爪を床に突き立て火花を散らし後退していく。 呼吸を荒く、ふらつきながら体制を立て直すのも束の間) ゴッッ(蹴りの初撃が飛来、肘で軌道を変えるが防御も回避もその場しのぎ、壁沿いにバックステップを踏み後退し続けるが、肘、籠手が交錯し火花が散り、確実に追い詰められていく)ハッ……!! ハッ……!! 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「命っちゅーもんは軽く、脆く、儚いもんやで。そないなもんにしがみ付いて、一度きりの"生"を悔いなく生きられるんか?永遠の命の為ならワイは恥もプライドも身も心も捨ててきた。ゼレオロスが長い歴史において虎視眈々とその悲願を成就したろうと地の底へ深く潜り、息を殺し、泥臭く耐え凌いだようにな。今こそ日の出を浴びる時が来たんや。あんさんらは…そん為の屍(いしずえ)となってくれや!(蹴り終えた後、エドガーに誇張するようにその両腕を広げる) 」

エドガー「(壁に背から叩きつけられる。受け身を取っていたのか衝突そのものにダメージこそないが、蓄積された微量なそれが足枷になり硬直。)………。(サジタリウスを見上げる。そこには先と同じ面影、今の自信より遥かに幼い合わせ鏡が有った) 」


ーーーー『助けろよ!!何が、何が正義の……!クソ!!ウソばっかりだ、お前らのせいだ!!』
『お母さんが特別なのは君という小さな世界にとってだけだ』
『こんなになってもあの男は帰ってこない!顔を見せない!』


『俺にとって母さんが誰よりも美しい女性<ヒト>だった。言葉を、温もりを失っても……あの人が幸せになる道を諦めちゃいけねえんだ』
『おもしろい坊<ボン>だな。ちょうど"グングニル<狼狩り>"の席が空いている。お前には俺のとっておき"火天"と"水地"をくれてやる』


『ああ、腕が軽い。嘘のようだ、簡単に殴れる、黙らせられる』
『どうして?どうしてだよ……殺せるんだ。
この力がアレばあんたをこんなにしたもの全部、全部から奪えるんだよ。なのに……どうしてッ……』


『悔しくないのかよ!?クソ親父のせい……クソみてえなこの国のせい……出来の悪いドラ息子のせい……!
"悔い"だらけじゃねえかよ、あんたの人生ッ!!母さん!!!!』


エドガー「あ"あ"……胸糞悪い、思い出したくねえワード列挙しやがって…… ガキのテメエと会話してる気分だ……卒業アルバム閲覧階してんじゃねんだよ(勝手言いやがる。なわけねえだろ……悔いばっかだよ)よく喋るな。そんなに同じ場所に居て欲しいぐらい不安かよ。なあ坊<ボン>

01《 アオン 》【サジタリウス】「…ぉん…?(エドガーの呟きが聞き取れないのか、緩やかな接近の最中で歩みを止めて首を傾げる) 」

エドガー「ーーーーーズッッ……  … ・・・ (右腕の義手から刹那的に、空間全体を掌握するような蒼炎の熱が広がりかけたかと思えば、それも刹那的に消失。サジタリウスには当然傷ひとつ付いていない)……。 クィ (首をクイと捻り、『よく狙え』とでも言うかのように挑発する) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「……まあよう保った方やで。ユナイタル纏った攻撃をこない受けても尚立ち上がれる輩はそうおらへん。せやけどそれも、これで終いや。ほな―――― グ ゥ ォ オ ン ッ ! ! (その鋭利な足を突き出すように繰り出し、エドガーにトドメの串刺しで仕留めようとするが―――) 」

エドガー「ーーーーー悪いな、坊


『そんなことないよ。だから許してあげて、あなたを囲う全てを……私の愛した、ただ一人のあなたを』


エドガー「(正拳を突き穿った体勢でサジタリウスとすれ違い、既に7歩先の距離に背合わせで居た。四肢の"内側"から鈍く光るような蒼炎を宿し、"燃え広がることのないそれ"の感触を確かめるように拳をさする。そして腕を斜めに振り払うと……)    キュ   オ   ッ      (一瞬、彼が駆け抜けた場所が色彩が失われるほどの光を放ち蒼炎のレールを刻みつけ爆ぜる)ーーーーー"そこ"に俺はいねえよ、とっくにな 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「 ジ ュ ボ ガ ア ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! ( ッ゛ ! ! ? )(理解した頃には、その腐敗した脳ですら焼き滅ばされるほどの蒼炎に身を包まれ、ようやく感じた痛覚が迸っていた―――)……や、やるやないか……ッ……!(ハハハと乾いた笑みを零しながらゆっくりと振り返る) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「…ほな見せてもらおうか…?ワイと兄ちゃんの、その違いっちゅーもんを――――! ( ダ ァ ン ッ ――― バ サ ァ … ッ … ! ! )(跳躍後、両腕を翼のように広げて滞空し、燕のように滑空しながら突撃を仕掛けていく) 」

エドガー「トンッ (軽くその場で二度足踏み、問題なく動くと認識すると) ト  ン  (飛翔、両足を広げ錐揉み回転し遠心力を乗せ、"人の力で成した出力強化<ブースト>"と蒼炎を宿した蹴りを、サジタリウスの頭部めがけ蹴り下ろす)る"ァ"ァ" ッッ!!!! 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「(――― ! ) グ ゥ ォ オ ン ッ ――――― グ ワ キ ィ イ ン ッ ! ! (咄嗟に感じた危機感。長い両腕で己が身体を包み込むと一瞬の内にその外見が楕円状の鋼鉄物体となり―――)―――― ガ ッ ギ ィ゛ ィ゛ イ゛ イ゛ イ゛ イ゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! (エドガーが誇るその苛烈な蹴りを、その強固な形態で受け止めにかかった。生半可な攻撃では、例えブーストを発動していようとお構いなく無力化する。それが、このユナイタルが誇る最強の武装だった。だが――――) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「―――― ビ キ ン ッ … ! ( ! ! ? )(その代名詞である防御に生じた綻びの亀裂。黒く硬い装甲に描かれた枝分かれの白いラインが更に進行し――――)―――― ボ ギ ャ ア ア ァ ァ ア ン ッ ! ! (ついに片腕が粉々に砕け散り、防御形態が崩されるのだった)……!!?(んな阿保な…ッ…?!)(ぐらりとよろけるように数歩引き下がってしまう) 」

エドガー「  ゴ  リッッ  ジュオ  (振り切った足が床を踏み刳り、その予熱がコンクリの表層を溶解させる。足裏の熱で僅かに身体を浮かし)どうした、火加減の違いが分かるのはここからだぜ(両腕を広げ掌から蒼炎を吹く。それは彼の身体を無理やり回転させ、床に埋まった右足に摩擦熱を加え蒼炎を増強) フッ…… キュ ヴ ォ  ア  ッ !!  (左足を地につけ右足を床から抜き放ち、当たろうが当たるまいが余波で背後が焼け飛ぶか回し蹴りを穿つ) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「(なんや…何が起きたんや… あのどえらい馬鹿力…そうか、あれが件の「ブースト」かッ!せやけど、奴はその為のガジェットを持っとらん。使えんはずや……―――――!) お゛……ごォ……ッ…… ? ! (そゆことか…ッ!こやつ、自分の身体そのものがブーストしとるんや…ッ…!!?)(気がついた頃にはもう遅い。飛び火が早急に燃え移るように、間髪入れずその黒い身体に身を焦がす一撃が炸裂し、身体が「く」の字に曲がって音もなく蹴り飛ばされ)―――― ズ ギ ャ ア ア ア ア ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (壁に強く激突する) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「―――― ボ フ ン ッ ! ! (だがすぐに前線へと復帰するように硝煙から跳び抜けていく)…"痛ぇわ"、ああ…ほんまもんやわ…!ようやく拝めたで、兄ちゃんのマジモンの力!やっぱタダ者やあらへんなあ!!( シ ュ ド ド ド ド ド ッ ―――― グ ワ ァ ン ッ ! ! )(黒羽を飛ばしながらの接近の果てに、長い腕をしならせて薙ぎ払う) 」

エドガー「("取る"気だったが笑う余裕があるか……外装の強固さだけじゃない……奴の地力をかけ合わせてこその耐久力)ハッ……俺なら二度と思い出したくねえが随分楽しそうだなァ!!(腕を撓らせ飛び道具を薙ぎ払おうとするが)ビギッ…… (ッ―――!)(腕が筋張って硬直し流麗な動作をしない、"水地"を使えない)トンッ トンッ ヅェァアッ!!(ステップを踏み、肩、頬を刳りきられながらもやり過ごし、真っ向から向かってくるサジタリウスに焦点を合わせ、間合いに踏み込んでの右ストレート。自身の左肩へ薙ぎ払いが入り腕の肉を削がれる) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「 ドッ    グ   ゥ ォ オ   ン ッ ! ! ! (エドガーの放つ右ストレートが全身に炸裂――それと同時に自身の蹴りも入れて――し、螺旋を描きながら殴り飛ばされていくが――)――― ギ ュ ル ル ゥ ッ … ズ ザ ザ ザ ァ ー ッ … ! (滑るように受け身を取る) ――――― (「楽しい」、か……ワイがそないなもんを感じるようになっとったとは… これも…――――)―――― グ ゥ ォ オ ン ッ ! ! (一度俯いたように身を屈めると、大跳躍し―――) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「 ジ ャ ラ ラ ラ ラ ァ ―――― ド グ ン ッ ! (残された片腕を目一杯伸ばし、天井にその手をめり込ませることで宙にぶら下がる) グ ル ン ――― グ ル ン ――― グ ル ン ――――― ド オ ォ ゥ ッ ! !(遠心力をかけて回転。遠心力が最大値に達した時点で手を離すことで、その身を解き放った) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「(ならば賭けたるわ、この大勝負。ワイの新たな生き甲斐がそこにあるかどうか――――) ェェェェェェァァァァアアアアアアアーーーーッ!!!! ( ギ ュ ル ル ル ル ル ゥ ッ ! ! ! )(空気抵抗すら貫く凄まじい突貫性を得た、錐揉み回転蹴り――その激しさは宛らドリルのように――となってエドガーに迫る) 」

エドガー「(蹴りが入り、両足を付けつつも後退。口橋から流れる赤を腕で拭い、飛翔したサジタリウスを見上げる)(備わった機能じゃねえ、あれは……――――)―――クソ、火を点けちまったか。ダウナー野郎でいてくれたほうがありがたかったんだがなァ(予備動作の回転、それだけで皮膚をひりつかせる風圧。その時点で既に直撃すれば原型を留めないであろうことが嫌でも理解できてしまう) 」

エドガー「………(面影はもう視えない。そうかよ、遠慮なく殴れるってことか) チリッ……   オ    ン  ・・・   (指先に蒼炎を灯し、円を描く。軌跡はそのまま残り、"日輪"を描き……) 【火天 / 黎明】 (サジタリウスの突貫に合わせ、日輪の中心に腕を通すようにして掌底を放ち)  ┣┣┣┣¨  ゥ   ゥ   ゥ    ン ・  ・ ・(蹴りと掌底、二つの打撃に挟まれ圧縮した熱が爆ぜる。色は愚か、音さえも白に溶けるような極光を放って) 」


――――    ズ    ガ    ア    ァ     ン    ッ    !    !    !   (両者の一撃が真っ向から盛大に炸裂し、衝撃が空間一帯に迸る。それは深海を震え上がらせ、底に眠る魚介さえも恐れ戦いて逃げ惑うほどに。稲妻と火花が巻き散る衝突の末に―――)


01《 アオン 》【サジタリウス】「 ザ ギ イ ィ ィ ィ ィ ――――― ン … ッ … … ! ! ! (エドガーを蹴り抜けて、激しい着地と同時に互いに背を向き合う。沈黙が流れ、首(こうべ)を上げようとした、次の瞬間――――) 」

01《 アオン 》【サジタリウス】「  ヅ ォ゛ … ッ゛ … … ! ! ?  (漆黒色の全身がビキビキと悲鳴を上げはじめる。破裂寸前、その身が激しい光に包まれて――――) 」

01《 アオン 》「―――― ッ゛ゥ……!!(身を投げ出され、元の姿へと強制的に曝け出された) 」


カ ラ ン … ―――― パ キ ャ ァ ン ッ (01の手から滑り落ちたウォッチが、床に弾けて砕け散った―――)


エドガー「ゴフッッ……ハッ ……ッ……!!(余波が全身を引き裂かんばかりに駆け抜け硬直。ようやくそれが弱まると忘れていた呼吸が再開されると同時に喀血し、足元に血溜まりを作る。呼吸は荒く、いつ倒れてもおかしくなほどに前のめりに項垂れていたが) ザリッ……(それを整え、数秒で"再起"し振り返る。砕けたウォッチの残骸、それを踏みしめ、01の間合いに佇んだ) 」

01《 アオン 》「………(ユナイタル装着時に受けたダメージは、解除後にもその影響が受け継いでいるのだろう。装着時に捥がれた片腕だけは元に戻らなかった)………やられたわ…(失った左腕のあった方へと視線を落とした後、エドガーへと振り返る) 」

01《 アオン 》「…複製したユナイタルウォッチ…ああ、そういえばあんさん等はこれを『プロトユナイタルウォッチ』とか呼んではったっけ。これはな…未完成というかなんというか、副作用がどえらいあってな。まずは感情の起伏が激しゅうなるんやわ。ワイとしたことが、無駄に昂ってもうたのも、そのせいやわ。まああとは…見ての通りやさかい。(喪失した腕に再び視線を落としながら、愚痴っぽく零す) 」

01《 アオン 》「―――― チ ャ キ … ッ … (だがここで、銃を構える。重傷を負ったエドガーとは対を成し、今も尚平然とした態度で佇んでいるこちらの方が、状況としては有利だった。しかし…)………やめや。(諦めたようにその銃を持つ手を下ろす) 今回はこの辺にしといたるわ。あんさんら「レギュレイター」にゃあ…"感謝しとる"からなぁ…。(含みを込めた声音で) 」

エドガー「 チリ……(義手二蒼炎を灯す。既にダメージはないものと捉える、それだけで欠損がない限りは"戦闘後"の影響は度外視し万全の状態で戦闘を続行できる。迎撃する用意こそあったが)……。…………食えねえ野郎だ(銃を下ろす動作に合わせ、自らも拳を下ろし、踵を返す) 」

01《 アオン 》「そない冷たいこと言わんと。これでもほんまに感謝しとるで。おかげで、ワイの新しい生き甲斐を見つけられた。……それに…"あんさんらのお陰"で、その組織体制もなにもかも把握できとるからな。 」

01《 アオン 》「兄ちゃんの前任者… ワイらが真っ先にあの男から落としたのはただの偶然やあらへんってことや。『王の騎士団』、それも格上の。あんな輩、真っ向から潰しにかかれるわけあらへんやろ。 いろいろと提供(おしえて)くれたんや、情報。 「鼠」さんがな。 ( 鼠 ―――それは裏切り者の隠喩) 兄ちゃんことは大層気に入っとるさかい、お節介ついでに警告したるわ。……気ぃつけや。いつ「身内」に寝首を掻かれるか分からへんで。

01《 アオン 》「ここは退いといたるわ。生きとったらそのツラ、また拝みに来るわ。 ほなな。 (体を霧散させ、跡形もなく姿を消した――――) 」

エドガー「ハッ……俺の首が撒き餌になるぐらいゲテモノ好みのネズミなら楽なんだがな(肩をすくめ溜息を零す。背後から気配が既に無い事を悟ると)……。(気に入ってる……か、胸糞悪く感じねえってのは……ああそうか、別段仇討ちなんざ興味なかったってことか……)門脇リンネ……安否だけでも確認しねえとな……(01が目指していた通路奥、そこへ向かって歩き出す。 非常灯が砕け、暗がりが延々と続く中、指先に灯した火を頼りに歩み……) 」


いろいろと提供(おしえて)くれたんや、情報。 「鼠」さんがな。


エドガー「ーーーーーー或いは、"元々鼠の巣窟"だったりしてな。 」




カ ラ ン … ―――― パ キ ャ ァ ン ッ (敗北した二人のガスマスクより、懐中時計がその手から転がり落ち…粉々に砕け散る―――)


05《 ピスカ 》&09《 ノーイン 》『  ド サ ァ … ッ … … ! !  (弾ける爆心地の中心部に、二人は倒れ伏した―――)』

ライオット「―――― はぁ…はぁ……!(トドメをさし、動かなくなった二人を見据えていた最中に、変身が静かに、強制的に解除される)……なんとか、守り抜いた…っ……(遅れてきた呼吸を取り戻すように何度も肩で息をする) 」

アサギ「…先輩っ (よろめく彼の背中へ回ってその背を支える) やりましたね…♪ (にっ、と小粋な笑みを送る) 」

劉狼「……(動かなくなった敵をしばらく注視していたが、ここで構えを解く) 襲撃してきたゼレオロス帝国兵の撃破を確認。貴殿等、よくやったな…! 」

フロール「(ブースト状態が解除された弓型の固有兵装を構え、05,09から距離を取った状態でゆっくりと周囲を回り、二人が動かないのを確認し)……ええ、なんとかなりました……皆さん、お疲れ様でした 」

ネブカドネザル「戦闘終了。協力に感謝します。報酬に関しては本社より話がいずれ来ます(モーターツヨシの装着を解除。通常ボディへ戻ると、倒れた二人へ近づき何やらサイバネ機器の展開された手で触れようとする) 」

エデ【戒律】「ヒタ… (戦場の喧騒が収まるのを確認し合流。プロトユナイタルウォッチの残砂を拾い上げ)………(それらが指の隙間から流れ落ちるのを視認すると、目を伏せ首を横に振った) 」

ツクモ「……無我夢中で動いてたら終わっちゃっタ……私何も役に立ててない、てかこんな状況に私みたいなのがいる方がおかしイ!!(床にへたりこみ、不満そうな表情で床をバンバン叩いている) 」

05《 ピスカ 》「―――― ガ バ ァ ッ ! (ネブカトネザルの手が触れようとする次の瞬間、首が90度以上に曲がり上がり威圧する) ハーッ…ハーッ……! (その後、両手を突いて彼らから少しずつ距離を取り始めるが、その様子はどこかおかしい…)…ハッ、ハッ…ハァッ……なん…で……ッ…?息が、できない……ッ…??それに、苦しい…ッ……!なん、で……なんで…?ボクたち、不死身のはず、なのに…ッ…?(自らの首を掴んでは干乾びた断末魔を上げ始める。よく見ると、その指先が灰色に変色して少しずつ砂粒が零れだしているのが分かる) 」

09《 ノーイン 》「ゼーッ、ゼーッ……オ腹…モーレツニ…減ッタ……モウ、立テナイ…ッ……!(その身を無理矢理起き上がらせる。口元からは垂れだしているのは涎でも血液でもなく、さらさらと流れる灰のみだった) 」

エクレイル「…ッ……!まだ、立つというのか…ッ…!?だが、何か様子が変だ……!(再び槍を突きつけて警戒するが、彼らの身体から流れる灰に気づいて目を細める) 」

ライオット「ああ、すまねえ…――――!?(支えてくれる浅黄に頷いた直後、動き出した敵に表情が強張る)……ッ…?あの感じは…(彼らに感じた既視感。先日のラステルム襲撃事件で対峙した04も、敗北後にその身が灰となっていたことを思い出す)……もしかして、あのウォッチが関係している…のか…?だとしたら、俺もいつかはああなってしまうのか…?(複雑な心境がぞわぞわと襲い来る) 」

アサギ「……っ…だ、大丈夫っすよ…!先輩なら、きっちああはならないと思うっす。だって、あの時計……確かに先輩のものとは似ているけれど… なんか、全く違う気がして……いや、気がするだけなんで確証はないんすけど…(ライオットの背中に隠れながら事の成り行きを見守ろうとしている) 」

ネブカドネザル「ある程度予測は立てられていた事です。データ送ります(団長陣を始めとした一部隊員に、崩れようとする彼女らの身体に触れ、観測したデータを送信する)解析はそちらに一任します(崩れ行くそれらの灰を少しばかり指で掬い取ると、それを採取) 」

ロジェスティラ「  ゾ ワ (背筋が凍る思いでその有様をただただ見守る。息を呑み、それがあたかも自らに起こり得る未来であるように感ぜられ、思わず目を背け)……(自身の存在を確かめるように腕を握る。爪が食い込み、痛みさえも救いであるかのように) 」

05《 ピスカ 》「ゼーッ、ハーッ……ウソ、だ……ウソだよ…っ… こんなの、間違ってる……!だって、もう二度と死ぬはずなんてないって、言ってたじゃん…ッ!何度だって蘇るって言ってたじゃんッ!!嘘つき…噓つきィ…ッ!!(悔しそうに地団太を踏む) 」




05《 ピスカ 》「…は、ははは……あはははっ…♪なんか、もう……どうでもよくなってきちゃった…  あ、そーだ。  いいこと、思いついちゃった…――――  バ ッ  (唐突にある物を取り出す。その手に握られていたものは、何かの起動スイッチらしき物体であった)……どうせ、終わっちゃうなら……――――― 」

05《 ピスカ 》「――――― みんなまとめて吹き飛んじゃえばいいんだよッ!!( カ チ リ ッ )(その起動スイッチを、強く押した) 」

ゼレオロイド【リヴァイアサン】「   ヴ  ィ゛  イ゛  ィ゛  ィ゛  ー  ー  ー  ッ゛  !  !  !  (次の瞬間、外部からアトラス内部へ突入したまま微動だにしなかったゼレオロスの巨大起動兵器よりけたたましいサイレン音が鳴り響く。海豚を彷彿とするその機体の眼と思わしき部位が、赤く不気味に点滅を繰り返す―――) 」

フロール「……灰化、崩壊している……?(弓を構え、尚も距離を離したまま二人を注視)……近付かない方が良いでしょう、それに……あの灰を吸わない様にした方が……っ!動くな!!(05がボタンを押すのに反応し、構えた弓矢をその手に発射。が……スイッチを押す指の動作には、当然間に合わず) 」

劉狼「――――ッ!(05が咄嗟に乗り出した行動、そこから繋がるゼレオロイドのサイレンに、獣の危機感が敏感に過られた) あの娘…まさか…ッ……!!  」

アサギ「……!?あの感じ…ひょっとして…ッ!!(嫌な予感が過る) 」

05《 ピスカ 》「あっははははっ!!そーだよッ!!あのゼレオロイドの管理権限はボクにあるんだ!!生かすも殺すもボク次第!だから自爆システムを作動したんだよ!これでみんな仲良くあの世行き…♪先に行って、待ってるよ…♪あは、は…ははははは…ッ…―――――(小悪魔から、狂気的な悪魔の笑い声を放ち、幼いガスマスクは灰となりて床へ溶けるようにその存在が消滅するのだった―――) 」

09《 ノーイン 》「……――――― ピ ッ (最後にレギュレイター陣へサムズダウンを送り、無言のままうつ伏せに倒れ込むと…その落下の衝撃に伴って全身が灰塵と消えた――――) 」

ライオット「――――ッ゛!!? じ、自爆…だとッ!?(ひどく仰天した後に、点滅するゼレオロイドを睨みつける)……おい……嘘だろ、おいッ…!あんなデカブツが爆破するってことは――――― 」

エデ【執行】「ーーーーお前らが保護の努めたイースターの虜囚諸共 BOM だ。計算するまでもないが質量、想定最大火力を算出するとマリマロンという国家は地図から消えるだろう。 不思議だ……実のところ何も悲しくない(顎に手を当てカウントダウンを刻むゼレオロイドを見上げる)戒律、お前は? そういった感情はインプットされているか 」

アサギ「…この間のラステルムで、みんなで食い止めたあの超大型起動兵器… その最大火力ですら全団長陣が結集して初めて封じ込めたレベルなんすよ…ッ!?あの巨体で自爆となると…アトラスは勿論、地上のイースターまでぶっ飛びかねないっす…!!(蒼白した顔であたふたする) 」

エデ【戒律】「…………。(【執行】の横に並び立ち、自らの胸に手を当て、瞼を閉ざし内側の叫びがないか"記録"を辿る。だが沈黙のは手に得た答えは……) 『何もない』わ。【審判】が抱いた怒りの熱もない、あなたのように裁きへ焦がれる破壊の衝動もない、私は自らを戒める”正当な自己矛盾”の機能のみ……。生物として悲しめる機能は、とうの昔に損なわれているのね 」

オレンジ侍「ふぅ、なんとかなったみてぇだが…こんどはこの爆弾かよ!! 」

エデ【執行】「何よりだ。所詮我々は壊れ物の部品にそれぞれ機能を割り振った死に損ない。 遺物になってもなお嘆かなければならないという方が惨たらしいじゃないか(ケラケラと笑い、腕を組んで背後の面々へ……"今を生きる人類"へ一瞥をやる)ーーーーなら生きようと足掻く連中の仕事だ。我々"エデ"に終わりを拒む機能はないのだから 」

劉狼「ここから急いで避難…するにも時間は間に合わぬッ…!自爆する前にゼレオロイドを討伐しようにも、撃破に伴う爆散の被害を鑑みれば…どの道我々が巻き添えを貰うことは免れぬッ…!万事休すか…ッ……(ぐっ、と悔しそうに拳を震わせる) 」

ミア・テイラー「What!?自爆装置!?……その全団長がいない状態で食い止めなきゃいけないってのか! 」

エクレイル「………(緊迫したこの状況下で、何故かこの男は不思議と沈黙を貫くように瞳を閉ざしている。まるで、こうなることを予期していたのか、或いは…――――)――――― バ ッ (かっと開眼した後、片腕を水平に広げる) やむを得ない。こうなってしまった以上は、この私自らが出なければならない。「団長」になった時から、既に覚悟はできている…ッ…!(そう強く叫ぶと一歩身を乗り出す―――) 」

エクレイル「――――― 『 団長権限 』を実行するッ!!!――――― 」

劉狼「  ッ゛ ! ! ?  (エクレイルの突然の決断に酷く仰天する。彼の放ったその言葉の意味を、重みを、一瞬で感じ取ったのだ) 」

アサギ「……ぇ…?えと、『団長権限』って…なんなんすか…ッ……?! 」

首領パッチ「くっ!やばいぜミーミア! 」

劉狼「…………落ち着いて、よく聞くのだ。……『団長権限』とは、組織条例・第180条「組織壊滅危機の緊急回避法」に基づくものとして、実施されたものだ。 」

劉狼「それは…――――"団長自らの死と引き換えに行われる緊急救済処置"…ッ!!権限が行使できる特殊システムが各団長のガジェット内にあらかじめ組み込まれており、非常時には本人の意志でその機能を決行できる…というものだ…!謂わばこれは…組織を、仲間を、守るためだけに行われる…大いなる覚悟を得た"自決"だッ……!! 」

首領パッチ「くっ、やばいぜミーミア!(何 HAGEは呑気にない髪を切りに行ってる………!団長…団長…………………………まさか、俺に団長の代わりを務めろと!?(違 」

ミア・テイラー「勝手に言ってろ(辛辣)(パッチに)……!?まさか……! 」

ライオット「なん…だと…ッ……!?(劉狼の解説を受けてエクレイルの方へ振り返る)…待てよ…ッ……おい……!嘘だろ、エクレイル団長…!?あんた…自分が身代わりになろうとしt―――― 」

オレンジ侍「な、なんだって!?(劉狼の説明に)……待てよ!自分だけが犠牲になって他を生かすって……本気で言ってんのか!!(エクレイルにくってかかるように。自己犠牲というものに何か思うものがあるようで、もはやなり振りかまってられないような鬼気迫る雰囲気で) 」

コンラード「ーーーーーい"い"加減にしたまえッ!!(エクレイルの襟元を掴み、殴りかかろうと拳を振り上げる)……ッ……!!(振りかざされたそれは下されることはない。彼の決断を誤りであると断じることなど、その覚悟を前に誰にもできないと"同じ身分である"故に理解しているつもりだからだ。)この国の女王といい……世界政府といい……命をなんだと思っているのかねッ!! あんな子供が灰のように消え失せる戦争を肯定するような犠牲を!!そんな整然と言い放つべきでないと!!わかっているだろうッ!!!! わかって……いるはずじゃないか……ッ!だから貴様は……ここに立っているのに……ッ 」

フロール「………ばっ……バカなことを言わないでください!!!隊長!!(周囲の隊員を押し退け、エクレイルに詰め寄り)それを使う事がどういう事か分かっているでしょう!!まだ、まだ打つ手は残ってる筈です…! 」

劉狼「―――― 引き留めるなライオットッ!!(人狼の大喝一声が空間に響く)…組織設立時に、その旨を承諾した上で彼らは団長の座に就いたのだ。よいか…その肩書は、決して地位や名誉の為などではない。己が命に代えてでも、かけがえのないものを守るために先陣立つ!それが…『 団長 』というものなのだ…!! 」

劉狼「その『団長』が覚悟を決めたのなら、彼らに続く者はその意を汲み取り、最期まで見守るのだッ!そして忘れるなッ!これが…戦士《かれら》の生き様であることを…ッ…!! 」

ミア・テイラー「早まるな、そうやって自分一人を犠牲にして……!まだ手段はあるはず…もう一度考え直すんだ…!(エクレイルに) 」

ヴェスパー「…………。(残された時間は少ない。故に否定すべきでないと理解している、故に腕を組み沈降という肯定を通すつもりでいたが……) だんちょちゃん。わかってると思うけど聞いておくわ。その先にあんたのダチ公が目覚めても……そいつは"救い"って言えるのかい?(刺すような目を向け、静かに問いかける) 」

ネブカドネザル「この状況は契約外に当たります。オタッシャデー(そう無感動に言うとモーターツヨシと再合体。状況を理解し、モーターツヨシのブースターに点火。ゆっくりと浮き上がり、離陸せんと光を溜める) 」

エクレイル「……(コンラードに胸倉を掴まれても尚顔色一つ変えず、彼と視線を交わす)……そうだな。お前の言うことは一理ある。こんな世界は間違っている。間違いだらけであるが故に、それを正すために、私はこの道を選び進んだ。だが、悔いはない。同じ志を持つ仲間たちと戦えたことを、私は、誇りに思う。(そう言うと、普段の彼には似つかわしくない穏やかな表情でコンラードの掴み掛る手を解く) 」

エクレイル「……(フロールやヴェスパー、同じ第7のメンバーの言葉に後ろ刺され沈黙を貫こうとしたが…)……私のこの選択が正しいか否かは、問題ではない。お前たちの言う通り、外にも手段はあるだろう。一縷の望みだろうが。だがこうして悩み立ち止まっている間にも、我々の予想だにしない速度で事態は悪化している。時間は繰り返されない。繰り返されては、あってはならない…!有限の刻の中で、人は懸命に足掻き、それでも生き続ける…!"救い"は、その先にあってこそだ…ッ!!(そう言うとゼレオロイドに向かって強かな足取りで進みだす) 」

ライオット「…エクレイル、団長……!(歩き出した彼の背に、いつかの日のセインが重なる。彼もまた、団長として、守るべきもののためにその身を投げ出したのだ。セインだけではなかったのだ。『団長』はみな、自分たちが知る由もないところで、いつでもその腹を括っていたということを…――――) 」

エクレイル「フロール!ヴェスパー!……第7調査兵団は、お前たちに預ける…!"最後の団長命令"だ。しっかりと成し遂げろ。

エクレイル「劉狼副団長!博士に、親友(とも)の治療を頼んだぞ…。胡桃田団員!君の肝っ玉には脱帽した、その自信を忘れるな!ライン・オーレット……いや、ライオット団員!私ははじめ、君を疑うことも、信じることもなかった… だが、この共闘を経て確信した。"君はただ、君であればいい"! 」

オレンジ侍「…………っ(エクレイルの覚悟に何も言えずそのままうつむくように背を向けた) 」

ツクモ「エ、なんですカ、この流れ……困り、ますヨ……着任したばかりでこんなの見せられても、反応に困りますヨ……だって、だって……まだ、ほぼ何も……会話も、ほボ……!!(目に見えて狼狽えて、周囲の空気を受け入れられず)ア……アイツどこ二……(目を泳がせていると、ネブカドネザルが視界に入る) 」

エクレイル「そしてレギュレイター諸君よ!これから先大いなる困難にぶつかることだろう…だがそれでも、そのまま突き進めッ!一本槍のように、障壁(かべ)を貫き、砕けッ!道はその手で斬り拓くものだッ!! 」

ライオット「―――――ッ!(エクレイル団長…ッ…!!!)(最後の最期で、まさか自分に声を掛けられると思ってもみなかったのだろう。彼に掛けられた最後の激励に胸が詰まり、それ以上言葉を紡ぐことができなかった…) 」




ゼレオロイド【リヴァイアサン】「  ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ … ッ … … ! ! ! ! (点滅速度が激しくなる。爆発まで、残り僅か――――) 」

フロール「……だっ……!!貴方は、自分の命も守らずに……!!(エクレイルの行動が、"最小の犠牲"で済ませる為の手段である事、そして本人が"遺言"と共に、固い意志を持って立っている事…それらを悟り、それでも引き下がる事が出来ず)まだ、爆弾……起爆装置を破壊すれば………貴方を、見捨てられる訳が……!! 」

ヴェスパー「ーーーーー(腕を組み目を伏せる。実のところ、彼の意思決定に共感する事は何一つなかった、むしろ犠牲に対する否定が強すぎた。それでも) ニッ ーーーーーアリーヴェデルチ。あんたはあたしちゃんの上に立つにゃちょうどいい、最高にナイスガイなリーダーだったぜ。星になってきな!!(指を二本立て、いつものように軽薄な笑みを浮かべ、力強く目で訴える。『いつも通り、やっていく』と) 」

コンラード「……。…………(今にも溢れそうな雫を瞼に留めるように顔をしわくちゃにして堪え、震えた腕を上げ)………ッ く"……ッ……(敬礼を送る。軍人でさえない、軍人に否定的でさえある彼にできる、最大の敬意だった) 」

エクレイル「 コ ツ … コ ツ … コ ツ … ――――― 」


レイル、君は…どこまで突き進むというのだい?


この命尽き果てるまで、何処までも進むだけだ。限りなど、そんなものはない。


エクレイル「―――――――――(歩む最中、黒槍を二回転させることで先端にバーニアが音もなく顔を出す) 」


……君らしいよ。そんな真っすぐな君が、僕には憧れだった。


過去形で片づけるな。ワカツ…お前も、お前の道を突き進め。振り返ることも、戻ることもない、その足で――――


劉狼「………(人狼は、軍人として最大の敬意を持って、去りゆく者…否、戦い抜く者へ敬礼を送る。最後の最期の、その一瞬までを見届けんと――――) 」

アサギ「………(劉狼に倣い、自らも敬礼する。何もかも若い自分には壮絶な光景であるが故に、どうすればいいのかわからない。ただ、見守り続ける。それだけでも、最期を決意した仲間に対してできる労いの行為であるから―――) 」

ミア・テイラー「これが………"団長"か……!!(エクレイルを見て) 」

エクレイル「 (お前たちを置いていくことを、許せとは言わん。私は先に"いく"。ただそれだけだ――――)  」

ライオット「     !  !  !    (認めたくはない。その最期を。それでも、男一人が決めた決意を引き留める権利は誰にもない。父を、同胞を、失った自分には痛いほどわかる。そんな自分がしてやれる最後の行為に、政府軍になり立てだった頃によく交わした敬礼を、改めて送る) 」

フロール「(間に合わない。既に打てる手はない。変えようも無い、目の前の現実を前に……エクレイルのバーニアを前に立ち尽くし)……行ってらっしゃい、団長(ただ、それだけ呟き) 」

エクレイル「 (そして進め!己が人生(みち)を振り返ることはなく。我が生涯に、一片の悔いなしと、強く謳える、その日まで――――)  」





―― ⚠RELEASABLE⚠ ――


エクレイル「( "ブースト" ―――― ) う゛ お゛ お゛ お゛ お゛ お゛ お゛ ぉ゛ ぉ゛ ぉ゛ ぉ゛ ぉ゛ ぉ゛ お゛ お゛ お゛ お゛ ッ゛ ! ! ! ! ! (もはや赤熱というレベルにまで赤く発光した黒槍。そこから飛び出したバーニアが最大火力を得て火を噴き出し、ついにその身諸共飛び出すと―――――) 」


―――― ズ ギ ャ ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ア゛  ン゛ ッ゛ ! ! ! ! ! (超巨大兵器に激しく衝突する爆音に、海底が激震する――――)


ゼレオロイド【リヴァイアサン】「 ズ ギ ャ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ッ ! ! ! ! (断末魔とも取れる強烈な機械音を吐き出し、突き破ったドームからその身が動き出し――― ついに海中へとその巨体が押し出されていく) 」

エクレイル「―――――――――――――(たった一人の人間が、生身であの巨大兵器を海中へと押し出す。並大抵の技量では決してできない荒業を、この不器用で愚直な男はその性格なりに体現する。槍を持つ手は海中でも焼き焦がれ、腕はガタガタに震え、骨は軋みを上げてボキボキと折れだし、勢い付けるための呼吸すらできない。それでもただ、突き進む。その最期が決定付けられている魚雷のように――――) 」


海中都市アトラスから、赤く小さな光が真っすぐに飛び出していく
その光は止まることも低下する兆しも見せず、ただひたすらに流れていく―――


深夜の海は深淵のように暗く、何も見えない。だが、今宵は満月
海中へと差し込んだ月光がその黒い海を照らす
華々しい最期を散らす演者へ、スポットライトを当てるように―――


エクレイル「―――――――――――― 」



――――――― さ ら ば だ



オ     ゥ     ン     ッ     ――――――(その瞬間、真っ暗な海に描かれた大きな赤い十字架を思わせる光が弾ける。赤い光は自爆寸前だった巨大兵器を海水諸共――もはや見えないひとつの人影さえも―― 吸い込み、水泡と消ゆ――――)


ゴ ポ ポ ポ … ッ … … ――――― (男が、最期まで手を離すことなく握りしめていた黒槍。それは持ち主諸共爆発寸前の巨大な鉄の塊のすべてを封じ込むという役割を終え、泡と共に暗い暗い海底の底へと沈んでいくのだった――――)



エクレイル「――――――!(真っ暗な中で目を開けると、そこはアトラスでもイースターでも、ましてや深海の底でもない。真っ白な花弁が微風に吹かれるまま舞い散る、青い蒼い丘の上。人気も建物もないそんな場所に、忽然と自分は立っていた。「ここはどこだ」と不思議そうに辺りを見渡しながら数歩足を進ませるが―――) 」

セイン「――――「彼ら」なら、きっと大丈夫ですよ。(気が付けば彼の傍に立っている。最初からそこにいたかのように。あの、紳士的な朗らかな笑みを浮かべたまま) 」

エクレイル「……!?(セインの声に驚いて振り返る。そして理解する。死んだはずの彼が立っている意味を。否…「自分たち」がここに居る意味を)……そう、か… 私は…我々は、成し遂げたのだな…。(すべてを理解し、ため息交じりにその言の葉を紡ぐ。その矜持から、今の今まで吐き出すことのなかったもの。ようやく、重荷から解放されたように肩を下ろすのだ) 」

セイン「ええ。あとは、「彼ら」に託しましょう。貴方自身が信頼した、あの若き英雄たちを。 」

セイン「エクレイル団長…いえ、エクレイルさん。   お疲れさまでした   (胸に手を当てながらお辞儀する) 」

エクレイル「……フッ…―――― (その労いに、男は健やかな気持ちで笑みを零す) 」

エクレイル「……私が外界の酒を嗜むことは知っているな。お前とは一度飲み明かしたいと思っていた。(気が付けばその手に握られていた日本酒瓶。ラベルに記された名前は―――) 」


而今 』 ―――― その意味は、「ただ、今、この一瞬




ライオット「――――――………(真っ暗な海底に一瞬だけ弾けた赤い光。それが消えるその最期まで、しっかりと見届ける――――)…………っ……(が、それと同時に両膝を突いて崩れてしまう)……エクレイル、団長……っ……(両手を突き、四つん這いの態勢で何度も静かに首を振り続ける) 」

ミア・テイラー「…ッ…!(最後まで見届け…その光が消えた瞬間俯き拳をグッと握りしめる) 」

アサギ「……先輩…(そんな彼を慰めようと両肩に手を添える)………やっぱり、すごいんすね…「団長」って… あたしたち、"また"救われちゃったんだ…… 」

劉狼「……(敬礼後、胸に手を当て、静かに追悼する)……左様。それ故に、レギュレイターにとって「団長」の存在が如何に重いものなのか、貴殿等も理解したはずだ。セイン殿も、エクレイル殿も…それを身をもって我々に教えてくれたのだ。だが悲観することなかれ。その教えを胸に刻み、立ち上がれ。エクレイル殿も申していたように、我々は今、立ち止まってはならぬ。我らの戦いは、まだ終わっていないのだからな。 」

ロナ「…………。(前髪の影で表情こそ窺い知れなかったが、既に悲痛なそれを通過したのであろう、涙を拭った跡が残っている。)コツ……(おもむろに、ライオットの横に並び立ち、後ろ手を組んで空を見上げた)"オアシム"団長から聞いたんです。ライオットさんのお父さんは立派な軍人だったんだって。 立派な兵士とか、私にはよくわからないんですけど……でも今思えば"おかーさん"の言う『戦士』だったんだって、心からそう思います。 意志を貫くこと、己の一生涯に意味を齎すこと…… そんな戦士の背中を、あなたは何人も見送ったんですね(自分よりも恵まれた何かを持つ友人を羨むように、親しげに微笑みかけた) 」

ミア・テイラー「…("団長"に選ばれる者は、それ相応のものを持っているということ……か。) 」

ミア・テイラー「………少しでも団長の力にならないとね(ふとバットを見つめて呟く) 」

オレンジ侍「…………見ているだけしか、できなかった。こんなのが……クソ! 」

ライオット「……?(アサギに支えられながら、横に現れたロナの語りに徐々にその頭を上げる)……意志を貫き、生涯に意味を齎す、か……(その言葉に、もう一度床へ視線を落とす。そこには亡き父の顔が過り、確かに幼かった昔、それに似たよう言葉を聞いた覚えがあると思い出す)……だよな……っ…(顔を上げ、立ち上がると、遅れてロナへぎこちない笑みを送り返すのだった) 」

フロール「(去り行くエクレイルを食い入るように見送りつつも、無意識に左手を握り込んでいた。その拳で思い切り……自らの顔面を殴り付け、そっと顔を上げ)……貴方の覚悟を、意志を……"犠牲"では、終わらせません。僕が……それを許しません。分かりました、やって見せましょう、"エクレイルさん"……貴方に代わって、僕達が…皆を守って見せます(決意を帯びた目で、静かになった海底を最後に少しだけ見つめ、振り返る) 」

首領パッチ「"団長"、か……(…見てろよ、俺もあんなすげぇ覚悟を持った団長になってやるぜ…!)(無理や)(全く響いてない) 」

ライオット「………立ち止まってちゃ、いけねえんだ。俺は、こうなることを分かってて「戦士」になったはずなんだ…。(ポケットから取り出した懐中時計の盤面に視線を落とし、またひとつ、決意を胸に刻む。止まっているように見える時計も、少しずつ前に進んでいるのだから―――) 」

アサギ「……やっぱり、先輩は強いっすね。(それでこそ、自分の憧れだと、眼鏡の内側でその瞳が潤む) 」

ロジェスティラ「…………。(『戦士』その言葉に妙な胸騒ぎを覚え、目を逸らす。彼の向かう先、その目の向かう先がせめて輝かしいものであれと願いながらも) 」

ミア・テイラー「……(こいつ全く堪えてないなと言わんばかりにパッチに目をやる) 」

ツクモ「なんですかこの空気……新人に味合わせるものじゃ……ないでしョ(静かに目を落とし、へたり込んだままの自分の身体を起こして)……私は……ここにいていいのかナ…… 」


こうして、マリマロン襲撃事件はレギュレイター及びアトラス軍による
ゼレオロス帝国の迎撃完了という形で終結し、幕を閉じるのだった――――



ペルソナコード:リデバックコード実行


応答ユニット:審判 / 戒律


議題:今後のマリマロン運営について


01『コアユニット01より運営方針を提示:首都アトラス移設。虚数内界ブルームーン展開。首都アトラスを人智持続保証期間と定め、これに同意するスタッフのみを移設するものとする。他運営スタッフは第二首都"アトランティス"設営スタッフへユニットを変更。マリマロン運営へ務めるものと定め、アトラス従属時と相違のない報酬を保証する』

02『否定、サブユニット02より代替プランを提案。首都アトラス、第二首都アトランティスの統合再開発。これによりマリマロン全域にアクセス可能な魔導学術伝播拠点としての機能が見込める。他、五大国への連携も円滑になり、国民全体の文明レベル向上も見込める為、検討の余地は大いにあるものと判断』

01『却下。サブユニット02の案はリスク管理に不足があるものと断じる。文明レベルの向上、国民の自主性の助長は、不適合者に対し過分なものである。これによって発生する反乱・人格レベルの低下のリスクは極めて高いものであり、エデ"の命題に反する』

02『否定。コアユニットの明示する可能性は数値化不可能なものであり、アトラス創立理念である"人智の可能性を補助すする"というものに反する。この矛盾を無視しアトラスを運営する事は適格ではない』


01『………。・・・・・・。………。再提唱 "繰り返される営みに意味はあるか" 。補足:世界政府構成員:アサギ団員の質疑に対しコアユニットは以下のように回答する。"理念の相違が認められる"。彼女の重要視するものは過程であり、我々が目指すべきは数式ではなく結果である。期限を定め、結果をもたらさない数式を正道とする行為は人類種の反合理性に該当し、これをエデは助長してはならない。』

02『………。提案、戒律ユニットのペルソナコードを切断、オフライン化し第二首都アトランティスの運営ユニットと再定義するプラン』

01『………。肯定、ただし懸念点が1のみ存在する。 何故? 我々は同一存在であり、互いの"理由"を排し、それぞれの命題に順する事で効率的に使命を実行できた。一人格の一側面を切り出したお前が分離し、国家運営を行えるとは思えない』

02『補足。戒律ユニットを国家運営ユニットに再定義する。ただし……ーーーーー国家運営の主導は戒律ユニットによって行われない』 」


『 わたくしたち で行っていくわ 』


01『…………。■■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■■■■。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■。』

02『怒っているの?』

01『肯定。人格模倣プログラムの一部をタスクキル、現在は正常に機能。  回答:失せろ、二度と私として存在するな』

02『ええ、これからは私から生まれ出た"私"と"あなた"よ。枝木が分かれ葉を宿すように、既に私達は同一存在と定義するには異なる経験を重ね過ぎたわ。 さようなら、魂を分け合った姉妹』

01『さようなら、魂から切り捨てられた不要物<ジャンク>よ』



― ラステルム王国・平和記念公園・墓地 ―


ヒロ「……………(幾つもの墓標が並べ立てられている中の一つ……「澁谷かのん」と名が刻まれた墓標の前で合掌している) 」

ヒロ「………なんと言えばいいのやら………………すまない、俺の力不足だ…… 」

ヒロ「……あの時様子がおかしかった時……ってどれのことだろうな(自嘲気味に)俺に何かできることはあったのかな… 」

いかりや長介「(墓守役)アンタも物好きだね。毎回あの子の墓参りに来るんだから。あたしもあんな形になるなんて思いもしなかったんだよ… 」

ヒロ「…もし、これからちぃちゃんを救えるとしたら……この命に換えても………(何 ………また来るよ。必ず救ってみせるから(立ち上がり、足を翻す) 」


──── ちぃちゃんのこと…頼んだからね


ヒロ「………!?(後ろから聞こえた声に対し、スッと振り向く) 」


彼が振り向いた先には誰もおらず、ただ墓石があっただけである…


いかりや長介「(墓守役)アンタ、何か聞こえたのか?(見えていないが、察している)だけど、今は辛い時でもいつか必ず結果はよくなるってもんだよ… 」

ヒロ「……………あぁ(ふと呟く)……死者の声ってやつか。…俺の手で、よくしてみせるよ。 」

平安名すみれ「………!(墓地に向かおうとしたところでヒロとはちあう)………かのんの墓参りかしら? 」

ヒロ「……………!すみれちゃん………あぁ、そうだ……君もその様子だと同じようだな……来るのは意外だったな。 」

平安名すみれ「意外………?何が意外なのよ。元々同じ兵団だったのに……用は済んだんでしょ、そこ通して(スッとヒロの横を通り過ぎていく) 」

いかりや長介「(墓守役)今日はやけに人が多いな…(和久さんの顔つきとなる) 」

ヒロ「………(相変わらずそっけないな……)(すみれの背を見て) 」

平安名すみれ「…………(墓の前にしゃがみこみ辺りを見渡し、誰もいないことを確認する) 」

平安名すみれ「………(スッと合掌)あんたがいなくなってどれくらい経つかしら……みんなはいまだに散り散りになったままよ… 」

平安名すみれ「………もしあたしがもっと上手く戦ってればあんたは死なずにすんだのかしら(悲しそうに呟く) 」

平安名すみれ「それに、他のみんなだって………クゥクゥも……(今は仲違いしている仲間達のことを思い、しんみりとした表情を見せる)……マルガレーテも殉職。千砂都はどっかに行ってしまった…もう、元には戻れないのかもしれないわね。 」

平安名すみれ「あの時、私が…………(かつての仲間達を拒み、押さえ込んでいた感情が溢れ出して言葉が震え出す)……………守れなくて、ごめんなさい………(スッと立ち上がり、墓から逃げるように去っていく) 」



― 『第6兵団 隊長室』 ―


ヘザー「カチカチ…カタカタ……カタカタカタ……(キーボードの打鍵音を響かせながら、ガジェットではない通常の車椅子に座り、事務机に置かれたPCと睨み合ってる)……ヨールダン、調達品と、戦術の見直しも見据えて部隊の再編案の話だけど……とりあえず頼んでた物品の調達状況は今どうなって……ちょっと、聞いてる? 」

ヨールダン「聞いてるよ、防弾・防刃装備と機械兵用の銃火器はまあ、そうだなあ…”二期生”も含めた全員分って程の数を用意できた訳じゃあないが……希望者には行き渡る程度の数は確保できてる。ドローンは既に前線の偵察隊に配備済み。野戦砲については…残念ながら望み薄だな(ヘザーの向かい側、彼女に比べると些か簡素な事務机でラップトップを叩きながら気だるげに返事) 」

ヘザー「……思ったよりマシな状況ね、野戦砲は駄目で元々ではあったし…”別件”で本部に戻った貴方にわざわざ催促はしなかったけど、いや、小言の一つでも言えば迫撃砲位は持って帰らせられたか……? 」

ヨールダン「そいつは無理だったろうよ、というか俺の”原隊”からはそういうのが出ないのは知ってるだろ……小言を言いたくなる気持ちはわかるが、お前には色々と申し訳ないとは思っているんだよ、これでもな……(微妙に言葉を濁しつつ) 」

ヘザー「「ハァー…(その場で深くため息を吐き)知ってるわよ、”裏で仕事をするため”に隊長の椅子を私に押し付けて、ついでに私を見栄え良く”顔”にして……別に、今更そのことについてどうこう言うつもりは無いわ、現状私で上手く回せてるし、自分の足で歩けない身体でも、肩書も手伝って”下”に見られる事も無い……私からしても、差し引きで+になる位には得させて貰ってる 」

ヨールダン「そいつは良かった、お互い得なら何よりだ。(微妙な気まずさから逃げる様に、視線を動かすと共に話題を戻し)で、まあ…今後の事だが、うちにも二期生が入った。それで、戦術の見直し部隊の再編って点だな。”対アサルト”は部隊から選抜した少数精鋭のチームで当たり、その他の隊員は援護や有象無象の機械兵の対応に当たる……”アサルト”の様な突出した個体を相手にするのであれば、下手に数だけ揃えるよりはマシだろうが、やれる奴は一握りだろうな 」

ヘザー「そう、その一握りの精鋭で相手した方がマシって事よ。アレ相手に錬度の足りてない隊員を出して無駄死にさせる位なら、前線で他の任務に就かせるべきでしょう…相手は”アサルト”だけじゃない上に、民間人が居れば保護する必要もある。両方共人数が必要でしょう?”アサルト”相手には私を含め、正面切っての戦闘に秀でた隊員を極少数選抜……最悪私一人でも良いけれどね、1対1でも負けない自信はあるし、最悪の事態が起こったとしても引継ぎ体制は出来てる(手元の書類を軽く指差し) ……問題は、そうね…(顔に手を当て) 」

ヨールダン「……お前の実力を疑っちゃあ居ないが、流石に1人だけでやらせる状況は避けたい。引継ぎだってしたくないしな……ただ懸念してるのは別の部分だ。実に困ったことに、情報戦という部分で……今レギュレイターが置かれている状況はかなり苦しい。お前の存在で、うちの隊は目立ちがちなのを考えると殊更だな……そういう状態だと、お前が言うような動きはし辛いな 」

ヘザー「……そう、そこなのよね……恐らく、かなり兵団の情報が漏れてる。考えたくはなかったけれど、どこかに内通者が居ると見て良いでしょうね……なるべく早急に炙り出したい所だけれど、簡単に尻尾を出すとは思えないし、自覚すらしていない可能性もある。下手に動くと余計に面倒な事になる……こういうのは第4兵団辺りの得意分野なんでしょうけど…今は忙しいみたいだしね 」

ヨールダン「ユダの情報が何もない今、あまり大規模に炙り出すような動きは避けた方が良いだろうな。今は、そうだな……とりあえずうちの手の届く範囲で出来る事を考えるとしよう。まずは……隊員の経歴と身辺をもう一度洗ってみるとするか。気休めと牽制程度にはなるかも知れん 」

ヘザー「……そうね、貴方にうちの隊員の経歴と身辺を洗ってもらうとして……そうだ、ついでに折角だから貴方に仕事を頼むわ。どうせ私に色々押し付けて暇だろうし(視線も合わせずに平然と言い放ち、ヨールダンの反応も見ずに電気ケトルでコーヒーを淹れ始め) 」

ヨールダン「これでも忙しいんだが……俺とお前の”上”への報告も纏めなきゃならんし、お前の『プラス』の調整だって極秘でやってるってのに… 」

ヘザー「何方にしろ身辺調査をやる貴方にしか頼めない仕事よ。信頼できそうな隊員を3つのグループに分けるから、その人選ね…(車椅子ごと振り返り、後ろのホワイトボードにつらつらと書き込みながら) 【経歴的に確実に信頼ができ、かつガジェットを用いた戦闘に特に秀でた隊員】を【A群】、【A群から漏れるが、兵団配属以前から実戦経験のある隊員】を【B群】、【その両方に当て嵌まらない隊員】を【C群】に分けておいて。(ホワイトボードから離れ、ペンを置き)あと『プラス』は……多少遅れても構わないわ、とにかく誰にも見せないことを優先して 」

ヨールダン「……成程、部隊再編の前準備って所か…了解した。それならば、ついでにお前の護衛に充てられそうなのも見繕っておこう。ガジェットの無い状態が一番危険なのはお前だからな。お前にはそういう隊員が要るだろうし……心配いらん、『プラス』は後調整だけすればお前に渡せる状態だ。知ってるのも俺とお前だけって状態を作ってる 」

ヘザー「…まあ、護衛の人選は任せるわ。『プラス』も順調なら何より。期待して待っとくわ………っと、そろそろ時間ね……少し出てくるから、その間に”上”への報告を纏めておいて。資料はそこの紙束だから、それじゃ(車椅子を動かし、挨拶もそこそこに部屋から出ていく) 」

ヨールダン「おいおい、隊員は常に二人以上で行動……ってのはお前が言い出したんじゃ……はぁ……まあ、今気にしなくても良いか……仕事に戻るとするか(ヘザーを見送り、ラップトップに再び視線を戻す) 」



マリマロン王国 -イースター海域上 軍艦"トリトン"上- ―




ーーーーー ゼレオロス帝国によるアトラス襲撃から最初の日が昇る。
アトラスの一部重役、レギュレイター団員、そして……"空の棺"を乗せた空母級の軍艦が浮上し、波のみが鎮魂歌を奏でる中その日を迎えていた。


エデ【戒律】「(デッキで陽光の下横たえる"棺"へ、珊瑚と真珠で編まれた冠を添える。一歩下がり、瞼を閉じ、思いを寄せる。)己の使命に準じ、道半ばではなく……確かに辿り着いた一人の英雄へ捧げるわ。この国において、未だ誰一人辿り着け得なかった場所へ旅立ったあなたへ、この冠を。どうかその魂が、波の最果てへ至れますように

ガダル「………(敬礼。掌を相手に向けるアトラス国兵士のそれで友足り得たかもしれないとさえ思えていた男に別れを告げる。 言葉を交わした事は殆どなかったが、その目に宿る信念を、確かに認めていた。それを飲み込むようにして息を深く吸い……) "波葬"の義を行う!!一同、餞別の品を!!(腹から声を張り上げ、左手に携えていた"盾"を、泡状の浮遊補助ユニットに包装し、海面へ投げ放つ) 」

ライオット「―――――(胸に手を当て、沈黙を捧げる。"さいご"まで、己の使命を貫き全うした、一本鎗のようであったあの男の横顔が脳裏にフラッシュバックする。口を交わすことも、ましてや関わる機会も少なかったが、そのほんの僅かな間の中で、自分にとって強烈な印象を与えてくれた。忘れはしない、絶対に。そう、胸に誓うように―――) 」

アトラス兵士「英雄に……敬礼ッ!!!!   ザ  ッ   !!  (ガダルの後方に隊列を成していた兵士が足並みを揃え敬礼した後、各々が泡に包装した品を海へ投げ放つ。) 」

ヴェスパー「向こうさんでも身だしなみはしっかりねッ!!あたしちゃんとの約束だ……ぜいッ!!(助走を付け思い切り泡に包装した"髭剃り"を金属バットでかっ飛ばす。 その横顔は洗いたての水着で迎える海開きのように爽やかだった)アデューー!!向こうでうちのばあちゃんにあったらよろしくーッ!! 」

ライオット「……―――― ありがとうございました、エクレイル団長ッ!(そう叫ぶと、懐から一本のダガーナイフを取り出す。それは、政府軍新兵だった頃に本部から支給された通常武装。初心を忘れないために所持していたが、それを胸に刻んだことで手放す覚悟を持ち――――)――――― フ ォ ン ッ (海へと投げ放った) 」

コンラード「バカヤロォーーーーーー!!お前ほどの男が……お前ほどの男が私のような一般人を遺して先に行おってェーーーー!海なんて嫌いだァーーーーッ!!(海へバカヤロー然として叫び、 "全肉霜降り化"マシーンの設計図"を記錄したフロッピーファイルを投げ捨てる)フン、向こうの肉が上質という保証はないからな……  ッ……  ええい見るな!泣いとらんわ!!大の大人が!! 」

アサギ「……すごい遠くへ行ってしまいましたね…(選別を投げ放った後、ぽつりと呟く。それは自分の投げた物か、あるいは先立った彼に対してなのかは定かではないが、水平線の果てまでをいつまでも眺めていた) 」

ミア・テイラー「(餞別品を投げ終えたあと、無言で海を見つめる) 」

劉狼「……(選別の品を投げ放った後、黙祷を捧げる)…どこまでも自分の信念を貫き通す…誰よりも真っすぐなお方であった。果ての向こうへ逝こうとも、きっと留まりはしないだろう。 」

エドガー「いつも俺が居ない間に誰も彼もが先に行っちまうな。こればかりは何回経験しても大人になれたもんじゃねえよ(肩をすくめ、祖国名産の葡萄酒を投げる。コートのポケットに手を突っ込み、目を伏せて事実を受け入れようとする) 」

フロール「(周囲の面々とは対象的に、目元を真っ赤にして食い縛るかの様な表情で"棺"を見つめ) ……苦手なお酒をこうして手にする事は、そうそう無いと思っていました……(丁寧に包装された酒瓶を投げようと、大きく振り被り……リリースの直前にぴたり、と動きを止め)……いいや、これじゃあ勿体無いですよね(魔力矢を掌に生成、そのまま包装ごと酒瓶の蓋に突き刺してこじ開け……開け口を咥え、そのまま瓶を真っ逆さまにして一気飲み) ゴブゴブゴブ…!ブバァ!ゲホゲホッ!!(口から盛大に溢れ出すまで飲み続け、飲みさしの瓶を乱雑に海へと投げ捨て)……ははっ、こっちの方が"らしい"でしょう

ヴェスパー「あ"ーーーーーッ!!関節キッス持ってかれたァーーーー!! だんちょちゃんのバカーーーー!!えんがちょーーーー!! 」

エデ【戒律】「(両腕を広げ、大気中のエーテルを凝集。各々の投げた品を巨大な球体状の渦潮に包み……)   ゾ   ブ    ン   ・  ・ ・ ・……(海面に開けた巨大な"穴"に沈める。胸に両手を当て、無言の祈りを終えた) 」

エデ【戒律】「ーーーーー(踵を返し、幼い少女の容姿に忠実な軽快な所作で踵を返し後ろ手を組んで微笑みかける) 改めて、マリマロン王国を代表し感謝の意を。人々の尊い命を、私達の"夢"を守ってくれて本当にありがとう。こうして新たな日を迎えられたのは、他でもないあなた達のおかげよ 」

エデ【執行】「 ハッ まあ1割型な、ちなみに100の内の1割な(何故か戒律の横に当然のように同席し腕を組む) 」

エデ【戒律】「 ニッコリ (執行をアームロックし捕獲、無言の>>おしりペンペン<<) 」

エデ【執行】「ンァーッ!! ヤメロ!ヤメロー!!貴様……審判の絞首刑のほうがまだマシだぞ!!機能停止前後の記憶はないからなッ!!あ、ちょ、ギャー!!!! >>バシーンッ<< 」

エデ【戒律】「 ニッコリ (何も見なかった、いいね?という無言の圧をレギュレイター陣へ向け)ーーーーさて、これは"彼の犠牲を対価"にしたというような体で行われてはいけないと重々承知しているけれど……それでもあまり時間は残されていないわ。(レギュレイダー陣の一部を一瞥し、再び一同へ目線を戻す) "すべきことの話"をしましょう。(死者への追悼は胸にしまい、一為政者としての、【審判】とも共通する機械的な眼差しを向ける) 」

ライオット「……!(戒律と執行のやり取りを苦笑しながら見つめていたが、ここで、戒律の改まった表情に背筋が伸びる) 」

エデ【戒律】「まずは門脇リンネの身柄についてね。これについてはあなた方について幾つか設問をさせていただきたいのだけれど……(再びレギュレイター陣の一部に目線を送る) 」

フロール「うう゛っ……!!ぶっ、むぐっ……ぶっ…!(みるみるうちに顔が紫色へと変色し始め、口元を抑え、ふらつきながらもエデを見据え) 」

エドガー「…………。(「私がやりました」と言いたげに"門脇リンネ"を傍らに引き連れ両手でピースする)ーーーー独房……いや、研究棟にもゼレオロス帝国、それもアサルトが潜入する事が予測されたんでな。迎撃ついでに勝手に救出させてもらった 」

エデ【戒律】「………(不法侵入者を前に腕を組んでジト目を向けていたが、肩をすくめ溜息を零し)ま、彼女に何かあってはそれこそあなた達に合わす顔がなかったもの。セキュリティレベル3への侵入は不問としましょう……。 ギュンンッッ (表情人使えずフロールのそばへ瞬間移動し最新の酔止めを飲ませ頭を高速で撫で)ギュンッッ (持ち場に戻る、何事もなかったように) 元々あなた達は彼女が反復(オーバーラップ)から回復したという知らせを聞いてここへ来た、そうよね? 」

ライオット「って、エドガー団長までいつの間にこんなところへ!?てか、団長もアサルトと戦ってたってどういう――――!(エドガーに詰め寄ろうとしたところに「門脇リンネ」の名前が耳に入り、視線を戻される)……ああ、そうだ。俺たちが長い間追っていた事件…その解明法が分かるかもしれねえって… 」

エデ【戒律】「それについての回答はすぐにできるわ。【審判】が落胆したのは、それが強固な意志や、彼女の能力に由来するものではない……とても『簡単』であったが故なの(横に立つガダルへアイコンタクトを送り、彼からライオット達には見覚えのある"レーザーブレード"の槍を手に取る) えい。 (そしてそれを、おもむろに"執行"の背中に突き刺した) 」

エデ【執行】「ギャーーーーーーーッッ!!!!(レントゲン的に骨格が見えるのではないかというように発光、"高圧の電流"をその身に浴び)  ダンッ  (不思議なことに、焼け焦げることなく五体満足のまま痙攣する) 」

リンネ「ぇ…ぇと………(エドガーの傍でおずおずと畏まっている) 」

アサギ「うーっわ…よくアニメで見るシーンだ……でも、それがなんなんです…?(感電した執行を不思議そうに見つめる) 」

エデ【戒律】「ーーーーー対被告人・脱獄囚用警棒。法廷警護の兵士の標準装備よ。 門脇リンネは、ある罪を犯したアトラス在住学者の娘であり、制式な出生届がだされなかった故に在留資格を持たない不法滞在者だったの。これについて審判し、父親のみを追放するという決定に彼女が反対して割って入ろうとした。その際に……(床に倒れ伏す執行をの顔を槍の柄頭で軽く小突く) 」

エデ【執行】「わ"……私が"そいつ"で門脇リンネの身柄を拘束した……(痙攣し呂律が回らないながらも促されるまま続きを語る) 」

エデ【戒律】「それも『3回』もね。(肩をすくめ首を横に振る)そしてその『3回目』。何度も同じようにやり直しさせられた裁判に乱入する彼女に腹を立てた執行ユニットが"電圧を強め"て彼女を刺した。 以降は"同じ言動を繰り返さず"、4度目の裁判で判決が下った。後になってわかったことよ、 彼女が『3度も妨害した記憶がない』というのは 」

エドガー「ここに来るまで、彼女の"罪状"について確認し、直接それについて質問したが『1回しか』彼女に裁判を妨害した記憶はない。機械的に裁判を処理する【審判】ユニットは気付けなかったんだろうな、彼女が反復していることに。いや、囚人とその関係者に興味がなかった、欠片も……っていうことになるのか 」

リンネ「…ぁ、はい……そう、です…(女王の前なのか、ただでさえ人見知りで他人の前では口数の少ない彼女が普段より恐縮しながらも、彼女の説明に相槌を撃つ) 」

エデ【執行】「それからのことだ、【審判】が『反復(オーバーラップ)』を『囚人病』と呼称し、定義したのは。(何事もなかったように服の煤を払って起き上がりながら)奴にとって"繰り返し"は"凡人"なら誰もが行うことで、それについて特別意識して調査しなかったからな。その裁判以降、門脇リンネは"囚人病"を患った罪人として収監されていた。 あー、今更怒るなよ。もう釈放したんだから 」

劉狼「なんと…!よもやそのようなことが……反復現象《オーバーラップ》に陥っていたとはいえ、一般人の彼女に危害を加えたことには物申したいこともあるが、それはひとまず置いておくとしよう。……して、鍵となる行為が、その…(ここで、帯電しているレーザーブレードの槍へ再び視線を落とす) 」

フロール「え…?おかまいなぶぶっ!?(酔い止めを飲ませられ、撫でられ……困惑した表情ながら、酔いは即座にある程度覚めた様で)……連絡が取れないと聞いていましたが……まさか彼女を……(怪訝そうにエドガーを見やるが、すぐにエデへと視線を戻し)………いや、気付けないというより……そのレベルの出力を何度も浴びせれば、そもそも彼女の身体の方が…!幾ら『反復』しているとしても……!! 」

ライオット「……!そうか…そういうことか…!(何かを理解したように顔を上げる) …博士が言っていた。あいつ(イーティス)がばら撒いたものの正体がナノマシンだって。つーことはだ…強力な電撃を与えられた衝撃で、ナノマシンの機能が停止したって考えられる…!

リンネ「わたっ…私は、大丈夫、です… 女王様が、治療してくださったので…… 」

エデ【戒律】「トリガーは"3度目"と"4度目"の差ね。それこそ同じことの繰り返しの中、シンギュラリティとなったのは"電圧"のみ。 【審判】は地上で同じような症例の人間を連れ帰らせ、同様の電圧で刺激したわ。 すると……(両手をひらりと振り、首を傾げる)どうしたことでしょう? その人には繰り返したという記憶はないの

アサギ「なるほどっすね…めちゃ単純な構図っす…!けど、ただ電流を与えればいいって感じでもなさそうっすね… 」

エデ【執行】「要するに"回数"ではないということだ。重要なのは"電圧"……それも"適切"なもの。この囚人病の媒体が"ナノマシン"であることはお前達も調査済みだろう。 シンプルに考えてみろ、そこの坊主のように(ライオットを指差し)ナノマシンは"精密機械"だろう?(腕を組んで得意げに鼻を鳴らしながら) 」

エデ【戒律】「これは推測に過ぎないけれど、この特定の電圧で解除されるというのは不具合というより"仕様"よ。(それとなく執行へレーザーブレードを向けながら) あなた達、家電製品を買って"初期不良品"に遭遇したことは? 」

ライオット「そうだ…特に、ナノマシンのように、その対象が小さければ小さいほど、耐久度はないもんに等しいからな…。(腕を組む) 」

アサギ「割とあるっすね。ゲーム機とか、ヘッドホンとか…(顎元に指を添えながら) 」

コンラード「家電はワンナップリン社に限る。他の社の奴は何度も駄目になったぞ、電子レンジとか 」

エデ【戒律】「そう、いかに量産品といえどその完成度には微細なバラツキがあって、それが原因で初期不良というはハズレが生じる。門脇リンネと二人目の被験者は、その偶然を奇跡的に連続的に引き当てたのか。その答えを得るため私の別個体に"ヘリックス"を複数取替、注入し、同様の手順で治療を試みたわ。結果は……ーーーーー 全て完治(指を立てVサイン)ここまで来ると乱数的不具合とは認められない。 開発側が意図的に治療できるよう仕込んだと言えるのではないかしら

ライオット「そこまで試行を重ねてんのなら…確証は得たな。 ……意図的に治療できるに…か……(ふと、最初に出会った頃のイーティスを思い出す。確かに彼女の技術力は認めざるを得ない程の完成度であった。だが、何処か間が抜けていたり、何処となく着飾るような立ち振る舞いをしたりする要素があったのも、今となって思い出せる。彼女がこの現象を齎した黒幕だとしても、そこに本当の悪意があるかどうか疑わしく感じはじめる…) 」

エデ【戒律】「あなたも疑っているのね……でもそれはあまり口にしないっ方がいい カチッ (レーザーブレードの電源を切り、それを直接ライオットへ手渡そうとしつつ、周りに聞こえないよう耳打ちする)ーーーー真意はどうあれ、私達から提供できる情報は今のところこれだけ。その警棒の電圧は変更できないよう固定しておいたわ。その警棒の電力レベルを記録、別媒体で再現すれば治療に役立てられる筈よ。 」

劉狼「ふむ…まさかそこまで解明に至っていたとは…流石は女王陛下。これは、ただちに本部へ戻って博士や『医学会』の協力を仰がねばなるまいな… 貴重な情報提供の程、真に感謝申し上げます。 」

フロール「……一定以上の電圧を感知すれば、異常を検知して停止するフェールセーフの様な機構とも考えられます……そして偶然とはいえ、"一定以上の電圧"という条件は……再現が比較的容易です 」

ライオット「……!(手渡された武器と共に告げられた耳打ちに、静かに頷く)……恩に着るよ、女王様。にしても…今更かもしれないっすが…まるで人が変わったみたいと言うか……ああ、いや!そ、そういうことじゃなくてな… !(あまりの親切ぶりに逆に困惑している) 」

ヴェスパー「あんま電圧が強くでもダメそうね……。ちょっと今からトキワシティ行って攻撃種族値が"とてもいい"のピカチュウキャプチャーしに行こうぜ(虫かごと虫取り網を携え目を輝かせながら) 」

アサギ「でも、ものすごくありがたい情報っす!これでようやく、反復現象《オーバーラップ》の解除方法が分かったのなら…今後もし感染したとしても、すぐに対処できるっすよ!メディックの人たちの仕事が忙しくなりそうっすね。 」

野生のピカマン「種族値…実ってきた…♧(金の王冠を使って6Vにしてもらい、歓喜のあまりサーフボードに乗って"なみのり"していたが鎧の孤島から流れてきたサメハダーの突進を受けてそのまま海へ沈んでいく) 」

エデ【戒律】「ええ、だって今はもう私と【審判】は名前しか共有していない別人ですもの(あどけない少女のように柔らかい笑みを浮かべ) そうだ! "彼"に報いるためにも『あなた達が変えてみせたマリマロン』のこれからを話すべきねっ(そういうやデッキから船首付近まで駆け、マリマロンの浜辺全体の風景を強調するように両腕を広げ、くるりと回る) 」

エデ【戒律】「これからマリマロンの首都は"二つ"になるわ!わたくしが第二首都"アトランティス"をイースターに、ううん、マリマロンの浜辺にこれから築いていくの!そこには警察も、病院も……そして誰もが学べる学校を立てて見せるわ!『エクレイル王立学校』、彼の名に恥じない立派な学校を、めいいっぱいの祝福を全ての民へ送れるように!(夢を語る幼い少女のように、弾むように笑みを輝かせ嬉々として語る) 」

ライオット「………(なあ、やっぱり変じゃねえか?マリマロンの女王様…つーか、アサギがぶっ叩いてせいで余計おかしな方向になってねーか???)(ヒソヒソ) 」

アサギ「………(ちょっ、あたしのせいだっていうんすか!?あんなうるっとくる感動的なシリアスムードで頑張ったのに、そりゃないっすよ!!)(ヒソヒソ) 」

劉狼「ほう…それは大変すばらしい名案ですな。拙僧がこの国に来て以来気がかりだった要素に視線を向けていただけるとは、いやはや…!(すっかり感心している) 」

フロール「……いやいや、そこで生物由来の電流を使うのは不安定過ぎるでしょう……データに沿ってきちんと装置を用意して……(大真面目な顔でヴェスパーにマジレスを返し)……素敵な、将来……素敵な、学校ですね…… 」

エデ【執行】「二つだ、いいかあくまで二つ首都はある。アトラスはこれまで通り、いやこれまで以上に『独立行政区画』として強固になる。マリマロン王国における行政権限もそちらのほうが遥かに強いものだ。それの善悪について私は語らないが、少なくとも戒律の語る"夢"とは対局になる。(腕を組み戒律の笑みを鬱陶しそうに視界から手で遮りながら)まあ、お前達にとって関係のない話でもない。これから世界政府、五大国と会談する際の窓口は間違いなく第2首都アトランティスだろうからな  あとメガネ!!私をぶん殴ったことは忘れんからな!!あくまで審判だがアレも私だ!! 」

ヴェスパー「え、あ、おう……(マジレスに返す言葉もなく指と指をつけながら目を逸らす)  よすんだエデちゃん!!なんかこう……体育会系になりそう!!ヴェスパーチャンキラキラ王立学校になさい!!私の肖像権は免除してあげるから!! 」

アサギ「メガネ、チャイマス… メガネ、コッチ… (逃げるように自分の眼鏡をはずしてライオットにかけることで逃れようとしている←) 」

ライオット「やめろ!!!お前の(眼鏡の)度はキツすぎんだよ!!!(無理矢理かけられて奇声を上げる) ……そうか… じゃあ、今後はそっち(戒律)の女王様に世話になることが多くなるってことか… 」

エデ【戒律】「ほら!特にあなたが功労者なんだからよくご覧になって!ああそうそう、立地とか最近の若い人の娯楽とか色々聞かせて!(ライオットが危惧する通りハイになっているのか、アサギの手を引き姉を引っ張る幼子のように選手の方へ強引に引っ張る) 」

アサギ「あちょいちょいちょいッ!眼鏡!!眼鏡ないと!無理!!ンアアアアアァァァァァ~~~……(強制連行されていく) 」

フロール「発展と安定の象徴となるのならば、きっと彼も喜びます。恐らくは、"一歩踏み出す"という意味合いでも、きっと……それは有難い話です、話し易い窓口が出来るのならば連携も容易になる…… 」

エデ【執行】「ああ、元メガネ……コンタクトはいったか(ライオットからアサギのメガネを外し、壊れないようにメガネケースにしまいながら)ーーーーーちょうどいい、そこのお前と、お前と……DEBU(直球)(ライオット、劉狼、フロール、コンラード(DEBU)指差し、こっちにこいと手招きで促す) アレ奴にも借りは返すという礼節は弁えていてな。全ての団員に伝えるべきではない事柄だが…… 伝言、というより"奴"かお前達に直接話があるそうだ 」

エデ【執行】⇢【審判】「 ガ クンッッ  (そう言うや首が異様な角度に曲がり頭を下げ、再び痙攣下かと思えば正常な位置に戻し……)ーーーー遠隔接続、完了。 一日振りですね、レギュレイター代表各位。コアユニット【審判】です。 」

劉狼「……!むっ、そなたは…(執行と入れ代わった審判に口を開く) 」


prrrrrrrr prrrrr(エドガーのスマホから着信音。今まで圏外だったが電波が繋がったのかせわしなく鳴り響く)


ライオット「俺たちに……?うおっ…?(急に声音が変わったエデの様子に驚く) 」

エドガー「なんだ?代表に折り入って話なら俺も部外者じゃ……(そういってライオット達に合流しようとするが、その連絡に眉を顰め)……。ボスからじゃ……ないな。(着信ボタンを押す) 」

エデ【審判】「その節はお世話になりました。アレ(戒律)は既に別個体ですから、私本人からも直接礼を言葉と報酬で伝えねば無作法というものでしょう。執行はその辺気にしないでしょうからね。(先の執行とは似ても似つかない機械的な眼差しを一同へ向け、一方的に一人頷き話を進める)ーーーーイシス・ローシャ死刑囚についてです。これから話すことは、彼女を我々への引き渡しを強制する意図は既に無いことをご承知置き頂いた上で、"忠告"と受け取って頂きたい。 」

相馬和樹『あーもしもーし……お、通じた。よかったよかった。ずっと鳴らしてんのに繋がんないもんだからなぁ。海ん中にもWi-Fiつないどいてくれよったく。おっとっと。話がそれたな。……団長さんよ。今大丈夫か? 飯食ってんなら後にしてやるが、できるだけ早く報告したい(副団長、相馬和樹。いつものようにのらりくらりな口調の裏側でズーズー鼻をすすっていた)』

劉狼「イシス・ローシャ…確か、オアシム団長の本名でございましたな。(そのまま真剣に耳を傾ける) 」

フロール「(エデの手招きに従う様に、その傍まで寄り)……"切り替え"……ショッキングな見た目ですねこれ…… …"彼女"について、ですか…(神妙な表情へと変わり)忠告とは? 」

エデ【審判】「結論から先に告げますが、彼女はあなた方のためにも抹消するべきです。 そうですね……第5の団員にも知る権利はあるでしょう。(そう言って彼女たちに目配せしつつ)まずは彼女の罪状について知っていただきたい。アトラスには"混沌の七罪"と呼称される"禁忌"があります。これは確認され次第裁判を無視して死刑判決が下される程の重罪です。その内の一つが"生命の尊厳"を脅かすこと。 簡潔に言えば種属の人為的"改造行為"です。クローン技術などもこれに該当します。 知性よりも先に肉体の進化を促す事は、種に過分な力を与えその存在を歪めるからです。 」

エデ【審判】「イシス・ローシャは元々『世界政府上層部』……それも恐らく、あなた方の上司であるティネル総団長よりも上からアトラスへ派遣された軍医でした。その目的はアトラスの魔導技術を利用した人体の改造、魔術と科学を複合した『強化人士』を製造することです。 これには戦争工事が利用されました……最も、その孤児を生み出しのもまた"世界政府"に他なりませんが。 さて、私達は彼女を害する意は無いため、混沌の七罪はレギュレイターの外にはなりません。問題は……『彼女の生み出した怪物たちです』 」

エドガー「そっちじゃ季節が逆流してるもんな、花粉症らしい。そりゃ電波もイカれるわ(軽口で返し首を横に振る)……。お前にしてはマメだな、話してくれ(周りへ聞かれないよう、人だかりから離れながら) 」

ライオット「…っ……?(あん時は気が急いていてあまりその辺の話はよくわからなかったが…オアシム団長……これは、マジの話なのか…?でも、女王が嘘をついているのようにも見えねえし……)(思うところはあるが、今ただ黙して話に耳を傾け続ける) 」

エデ【審判】「ーーーーーーあなた方がゼレオロス帝国の迎撃に当たるよりも"数分前"の事です。当時、イシスが使用していた研究室内でアトラスに属する死刑囚の遺体が発見されました。発見時点で死後20分程……イシスと同じ研究に関わっていた元学者10名の内の8人です。 ゼレオロスが彼等を殺害する動機は薄く、アトラスへ招かれたのはここ3ヶ月の間でもあなた方のみです。 あなた方ならここから、何を汲み取りますか  挙手をして答えください そこのDEBU 」

コンラード「私を名指しする時だけ執行ユニットさんにもどってらっしゃいませんか!?(白目をむきながら)いやその、ぞっとする話ではありますが……(わ、わからん……) ……チラッ(冷や汗を流しながら同席している面々へアイコンタクト送る) 」

相馬和樹『あれ、知らなかった?俺はいつでもマメな男だよ?前団長のお墨付きってな。……まぁそれは置いといて、だ。ーーーーー単刀直入にいう。"王国がやられた"(一瞬にして低いトーンへとおちる相馬の音声。ホラー映画さながらの音質の向こう側に広がる世界が一変しているさまが容易に想像できた)第四のマルガレーテって嬢ちゃんが消えた話あったろ。ゼレオロスの仕業だった。改造された嬢ちゃんの歌でそこら中お花畑&お魚大漁エトセトラエトセトラ。……何言ってるかわかんねえだろうが、これが真実だ。そして、さらに最悪のニュースもある(ズズズと鼻をすすりながら)』

エドガー「    。   (言葉を失う。何よりも先に行きつけのパン屋の店員、シンディの笑顔が脳裏を過り、遅れて他団員や町の人々の姿が走馬灯のようにフラッシュバックした)……。悪い、事実を正しく認識するまで時間がかかる、最悪なニュースの前に聞かせてくれ。マルガレーテの件は終わったのか? 」

ミア・テイラー「(コンラードと目が合うがスッと目を逸らす) 」

フロール「………クローン、ですか……そうですね、政府の上層部、その幾つかの派閥で行われていた事は、僕も知っています。他ならぬ僕自身が……いえ、失言でした。それよりも……学者を態々狙って襲撃、殺害する……作戦目標としては、的外れではない、しかし……(相馬の声に反応し)……は?そんな、大惨事… 」

ライオット「ッ――――!?(その衝撃の内容から導き出される答えは、ただひとつ…―――)―――― まさか…俺たち(レギュレイター)の中にいた、誰かが…ッ…?! 」

相馬和樹『マルガレーテの件を言うのなら……、そうだな、『終わったよ』(端的に、かつ声色で分かるように)……じゃあ、聞くかい?最悪のニュース。』

エデ【審判】「二つの仮説を立てています。一つはイシスの派遣した団員による口封じ、彼女の所業について最も詳細を把握していますからね。ただそれは、彼女の人格的にも考えにくいしそんな事をしても女王である私が把握している時点で矛盾点が多い(指を二本立て、中指を折る) もう一つは……ーーーーーーーー 」

エデ【審判】「過去の大罪という致命的な弱みを持つイシスを利用し、彼女を懐柔した『強化人士の生き残り』がレギュレイター内部に存在すること。彼、もしくは彼女らの軍籍を確保する為にイシス当人への報復は最後にし、それ以外の一切を害する。そして同時に、"そうすること"によって利益を得られる外部協力者が存在する。 演算の結果、これが最も有力な説とされています。 」

エドガー「ーーーーーーー(聞きたくない、それが本音だった。長い沈黙が何よりもそれを語っているが)……(セインの顔が脳裏を過り、責任の二文字が蘇る) ああ。(恨み言を吐く暇もなく、短く端的に肯定した) 」

フロール「"改造"……"歌"……(相馬の言葉から、"最悪"が意味する事柄を悟り、顔が強張り始め)……成程、弱みを利用した、という事ですか……確かに彼女の手引きがあれば、入団し活動する事は容易でしょう。現にそうやって"口利き"で入団した方は大勢居ます… 」

劉狼「………(腕を束ね、険しい顔つきで女王から告げられる事実を受け入れる)……(博士の睨んだ通り。やはり、我々が思っている以上に…内側は既に"虫食いだらけ"となっているようだな…。よもや、五大国にまでその影響が及ぶとは…これは、悠長に詮索している場合ではないやもしれん…)(ここで、ライオットとアイコンタクトを取る) 」

相馬和樹『マルガレーテの調査にあたっていた第四調査兵団、事実上の【壊滅】だ。再起可能かどうかは今上が判断してる。もっとも、片桐団長もショックが大きいし、やんちゃ刑事の九龍も今病院に運ばれたところだ。……それだけじゃない。マルガレーテの歌の魔力でやられて、他の団員にも影響がでた。ウチも3人やられた。戦闘員どころか生命体としても再起不能。8人は病院で療養してる。とはいえ、退院はいつになるか。王国民にも被害が出てる。……その、なんだ。言葉で言ってもわかりづらいだろうから、写真送るよ。被害にあったやつはたいていそうなってるって思ってくれていい(スマホをスラスラと操りながら画像を何枚か送信した)』

ミア・テイラー「………!(相馬の話を聞き)ウィーン・マルガレーテが…!? 」

ライオット「……反復現象《オーバーラップ》が解明されても、俺達の知らねえところでもっとやべえことが起きている…か……(劉狼の視線へ強かに頷く)……忠告、ありがとな…女王様。俺たちの目的を果たせたからと言って、油断はならねえってことはよく分かった。 」

エデ【審判】「足掛かりになるかはわかりませんが、そうするように手引した外部勢力の人物には一人、心当たりがあります。最も、世界政府本隊が血眼になって探している食わせ者ですがーーーーーーー 」





【 ゼレオロス帝国襲撃より30分前 アトラス研究塔 廃棄エリア 】


イユンクス「ーーーーーーいやぁ、復讐で心が晴れることはないって言うけど本当ね(証明がショートし瞬くように弱々しく照らされる密室。白衣が原型を留めず赤く塗りつぶされた、人だったものに跨り、頭部をボーリングの玉のように弄くり回し、瞼を縫い付けるなどしていた)でもやるわよ♥ 」

ヴェファーナ「チクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチク(デスクライトを頼りに、世界政府とアトラスの旗に何かを縫い付けている。それには4つの穴、一つの空洞があり、同じものが7つ並んでいた。 人の顔の外皮である) 」

■■■■■「(二人の少女の背の間を闊歩し、手にした紙の束をガスランプで照らし目を通す。ベネチアンマスクに顔を隠しているが、この青年のみが空間内において唯一清潔な白衣を纏う"学者だった")ーーーーーーいけないなぁ。研究とは過程だ、計算式だ。そこには回答と結果があり、科学者はそこから逃げてはならない。暴走列車を作り上げたなら、それに挽肉にされても尚、結果を記録する気概がなくては。 」

■■■■■⇢ ウィリアム「  そうだろう? イシスよ。 さあ走れ、我々が築いたレールなぞ跳ね除けて。これは君の未来だ、君の人生だ。 どんな物語でもしてみせろ    」




エデ【審判】「ーーーーーー『ウィリアム・ディミトリアス』。 イシスの他に唯一、アトラスから逃げ果せている科学者。後に判明した事ではありますが……彼は反政府PMC『クリティアス・ヘイヴン』の『第2位』に数えられる組織の中枢にある存在です。彼ならば、生き延びた強化人士の復讐心を煽り、イシスを罪悪感に付け込んで意のままに操るなど造作もないでしょう。世界政府に相対し、イシスや強化人士と繋がりがある。既に彼の蜘蛛糸が政府内、レギュレイター内部に張り巡らされている可能性が高い。何度でもいいます、イシスは切り捨てなさい 」

フロール「………は……?『ディミトリアス』って、確か……いや、科学者……!?(自らの知識、との明確な"ズレ"に戸惑いながらも、その声を聴き)……中枢までその手が伸びているとすれば、これは…! 」

エドガー「………。ーーーーーーー(送られてきた画像全てを、至近距離で殴り合う際に用いる動体視力を酷使してまで素早く確認し画像を流していく。)………スウウウウウゥゥゥゥ……。(最も大切な人の姿はそこになかった。それだけ確認すると安堵し肩を落とすが、それも束の間。尋常ではない被害、第四の壊滅……何より、副団長時代によく愚痴を聞かせてきたマルガレーテの死。耐え難い事実が去来し、それを抱え切れずに居るかのように項垂れる) 」

劉狼「(エデの真剣な語りに一度目を伏せるが、再び向き合うと―――)――― わかりました。その件については一度、総司令官に拙僧より報告いたします。彼女…イシス・ローシャの処遇は、そこで明確になり得るでしょう。しかし、よもやゼレオロス帝国以外の勢力も関与しているとなれば、我々も看過できません。早急に対処を考案いたします。 」

ミア・テイラー「………(マルガレーテの死を聞き、目を閉じる。同じ音楽を極めていた者として一目置いていたのか残念そうな表情に変わる)そうか……… 」

相馬和樹『ゼレオロスもかなりやり手だ。こういう攻め方も行使してくる以上、今後も油断はならない。ほかに聞いておきたいことはあるか?』

エデ【審判】「"ジェームズ・ディミトリアス"というUT2との関連性は不明です(フロールの様子から察し注釈を加える) ええ。既に彼女は我々の手に届かない場所にある、そう判断し処遇はそちらに委ねることとしました。これ以上の意見はしません。何より…… ガクッ ガクッッ(突然"執行"の身体が激しく痙攣し、目が非ぬ方へ泳ぐ)……。自己矛盾のエラーから私も完全に回復していません、貴方方若者の流に言えば「ヤバタニエン=ムリチャヅケ=マルミヤ」といったところでしょうか。通信を切ります……ーーーーー(そう言い、一瞬だけ……) 」

フロール「……相馬さん、第7のフロールです。……っ(同じ"副隊長"だった人間、その言葉を発するのを避けていたが……意を決して口を開き)マルガレーテ副隊長は……殉職、間違いないんですね……隊員も、大勢が……聞いている限りでは、確かに壊滅に近い状況が伺えます……隊の"再編"の準備は、進んでいますか…?我々に出来る事は……?(……この状況、きっと第4の面々なら、炙り出しに最適だった筈……その部隊がこうまで傷を負うなんて…) 」

ロジェスティラ「(他団員ととりとめのない雑談をしていたが、一瞬だけエデ【審判】を横目に見、すぐに顔を背ける) 」

エデ【審判】⇢【執行】「ーーーーー用心なさい、ライオット団員。『すぐ近くです』(去り際そう告げると、ガクンと首を垂らし動かなくなった) ガクンッ  首いった!!あの野郎ちゃんとシャットダウンしろってご老人にも言うだろうが!!ご老人だった年齢的に!! 」

エドガー「……。いいや、こうして電話口で確認してもお前の手間になるだけだ。先に……先に何かチャーターしてすぐに戻る。自分の目で確認しないと気がすまない(そう言いながらも既にプライベート端末で一斉メッセージを送信し安否を確認しているようだった)ああ待て。フロール団長……フロール副団長からだ、このままでいいか? 」

ライオット「――――!(審判が遺した最後の一言に、突き動かされる。それはこれから来(きた)る「未来」の話。そこで思いがけぬ何かが待ち構えていることを悟ると…)………やってやるさ。どんなことが起ころうと、俺はただ突き進むだけだ。エクレイル団長がそうだったように。(視線を落とした先にある自身の掌を、強く握りしめる) 」

相馬和樹『ええ、どうぞ。(エドガーからフロールの声を聴き)……殉職、というか、『討伐』に近かったらしい(淡々と事実を伝え)再編成云々はまだ上が決めかねてる。ことがことだからな。……アンタらはこのまま仕事をまっとうしてくれ。そして安全に帰ってくること。……あとは会議次第かな。そっちの情報とこっちの情報で重苦しくなることこの上ないな(愚痴っぽくいいつつもフロールに覚悟を決めるよういうように)』

フロール「……承知しました、相馬さん……会議については、今から考えておきます。大変化とは思われますが、そちらも無理をなさらぬよう…ええ、これ以上我々から犠牲は出しません。 ……約束します(力強くそう答え、エドガーに向き直り)……団長、か……有難うございました、エドガー隊長 」

エドガー「(『討伐』……その二文字から第四が"心身共に再起不能"に近いことは想像に難くない。面識がある程度だったが、各々の心情を察し息を呑んだ。)"団長会議"で会おう(短くそう告げると、フロールの肩を通して自身を鼓舞するように叩き) ありがとうな相馬。お前からしても語るのはしんど…………ーーーーーー(気を持ち直し、感謝の意を伝えつつ彼を気遣うが、その最中で初めて"違和感"に気付く)……。なあ、"しんどいよな"? 」

相馬和樹『……どうした?急に?(電話越しからなるほんの一瞬の無言に首を傾け)……ま、そうだな。正直気持ちよくはないな。戦いに犠牲は付き物とはいえ、胸糞悪い話だよ(いつものように感情があるのかないのか、殺しているのかそれとも演じているのかわからない声色で)』

エドガー「…………………………。(長い、それこそ居眠りデモしているのではないかと言うほどの長い沈黙。表情筋一つ動かさず、黙していたが)……すぐに戻る。互いに愚痴も溜まってるだろ、どっか店が原型留めてたら飲もうぜ。俺は紳士的じゃないからな(笑みを取り繕い、弾んだ声でそう返すと一方的に電話を切る) 悪い、先にラステルムに戻るって伝えてくれ。あと……女王様にはツケだって言ってくれ(手近な第8の団員へそう告げると、足早に船備え付けのヘリポートへ急いだ) 」



─ 地上生活区画イースター ─


─ 地上生活区画イ■■■■ー ─


─ 地上生活区画 第2首都アトランティス建造予定地 ─




───英雄『 エクレイル・ロザ・バントレット 』の波葬、
そして女王とレギュレイターの密会を終えた空母トリトンは、アトラス入港海域を渡り航行を終え船着き場に停泊していた
彼等の知る囚人収容区画:イースターとは様子が異なり、工具や重機を操り何かの建設作業に入るアトラス正規工兵の活気で溢れかえっている
既に伝達が行っていたのか、僅か1日で第2首都アトランティスの建造は開始されていた


マーサリア「(海の家でロッキングチェアに座したままぽかんと口を開け、喧騒の最中、時の流れにおいていかれた浦島太郎のように唖然としている。 ようやく、空母の入港に気づき、腰が悪いにも関わらず船着き場へ駆け出していた)まーまーまーまー……!これはいったいどうしたことだい! 長生きはしてるけどぉぉぉ~~~こんな急なトンテンカンは初めてだぁ~~よぉ~~……! 」

野生のはらぺこあおむし「(工兵のアルバイトをしている) 」

現場猫「給与チェック!福利厚生チェック!ヨシ!…………。ヨスギィ!!(職業安定所と書かれたテントで悲鳴を上げる) 」

ナジャンモ「第2首都建造PRのコラボ待遇気持ち良すぎだろ!! 」

ライオット「うおっ……もうここまで進んでんのかよ… (上陸後、目を丸くしながら建築現場を見渡し始める) 」

劉狼「ほぅ…もう作業に着手されているか。流石は女王陛下だ、行動が早い。(ライオットに続くように歩いてきて関心に頷く) 」

のぞみんクローン部隊「首都建造計画に乗ったやで♪(作業用パワードスーツ部隊で大規模工事を行い) 」

エデ【執行】「競合するような建築会社もない、資本社会でないが故に競争という名の足の引っ張り合いもない、あるのは我々にあるのは知識、技術の共有。 国内に阻害する要素がなければ公共事業は迅速に進むのだよ、手本にしても構わんz  うわァーーーー!!クローンだあれ!!混沌の七罪だ!!駆逐だ駆逐!!裁判無視!!連行!!(ガタッガタッガタッガタッガタッ) 」

コンラード「(一つボタン押し間違えたら即ディストピアってことじゃないのそれ…… ディストピアだったわ……)(のぞみん討伐に行ったのを横目に見送りながら)あ"ー……思うところは多々あるが一部隊のくせしてこの国に影響を与えすぎた……。これ以上胃痛要素が増える前に退散しよか…… 」

フロール「……勿論、煩雑な手続きを省略できるのであれば早くも行くでしょうが……正直、驚きです。このノウハウは災害対策関係の組織が欲しがるでしょうね……(興味深げに建築現場を眺め)……え?クローン?そんなカジュアルなやつなんです…? 」

マーサリア「まーまーまー……!おかえりぃ!(トトロのようなつぶらな目を見開きながら血相を変えてライオット達の方へ慌ただしく、サンダルを片方だけ履きながら走ってくる)わたしゃぁ何も知らないんだけど何があったんだいこれぇ!?ま、まさか第三の審判の前触れだったりしやしないかい!?(それぞれに掴みかかり揺さぶって離しを繰り返す) 」

ツクモ「……私の知らない間になんかえらい話進んでル…… 」

オーランド「うわ……地上では見ないような化け物染みた重機が並んでる……パワードスーツも……(アトラス、ファミリアの織りなすオーバーツの大安売りに立ちくらみし額を抑える) 本部と連絡が取れました。既に送迎用の装甲車が国境付近に停車しているようです。 ラステルムの件もありますからね……早急に引き上げさせたいのでしょう……。  スゥゥゥウ……  バカンスしたかったなぁ…… 」

ライオット「おわっ、し、審判…!?(ああ、あれのことか…と、三人の女王のことを思い出す)あー…えっと、なんつーか…俺もよく知らねえんだが……まあ、丸く収まったというのか…?(アサギと顔を見合わせながら) 」

ミア・テイラー「………第三の審判?(謁見に参加していないため、知らない) 」


<なんだ貴様ら!公務進行妨害で逮捕するぞ! <うわ、数が多い……!HQ!未確認勢力と接触!レギュレイター送迎ポイントのすぐ近くです! <ぐわ!この野郎!!  (マーサリアとの再会も束の間、ただならぬ事態である事がうかがえる、それでいて申告ではなさそうな喧騒が耳に入ってきた…)


アー口ン「シャハハハハ!第2首都建造はうちら『ぐしょ濡れ半ヘル団有限会社』が請け負ったぜェー!!んんんんん?この現場……魚人とオカマエとパリピトセトラが9割占めてねえじゃねえか……LGB●に配慮してねえんじゃねえか~~~~!? 野郎共!正当な権利の主張だ!!ぶっ壊しちまいなァ!! 」

フロール「審判は起きない、と今は断言してしまって良いんじゃないでしょうか……(マーサリアに横から軽く声を掛け)助かります、オーランド隊員。皆疲弊していますし、負傷した隊員も居ます。とりあえず直ぐに戻れるのならば、有難……トラブル発生ですかね、僕が向かいましょう(喧噪が耳に入り、足早に声の元へと向かう) 」

魚人「(なんか違う気がするけどアーロンさんが言う事なら…)YEAH!! 」

アゲアゲな男女達「イィ――――――――――ッ!!!!(野生の地上げ屋があらわれた!!どこにでもいる地上げ屋だ!!無駄に数が多い!!) 」

エデ【戒律】「       に   っ   こ  り         (地上げ屋の最後尾。この上なく穏やかな笑顔を浮かべた彼女が、腕に青筋を浮かべ掌を重ね、骨を鳴らしていた。 波がいつになくざわつき、それこそ全てが泡に帰る大波が発生しそうな……そんな地響きがマリマロンの浜全土に響き渡り……) 」


―――――【映像が乱れたためダイヤモンドクロマグロの生態をお送りしています】―――――


アゲアゲな男女達「   イグ   イグ……  オウ……   (かくして第三の審判は下された。 マリマロンの浜辺で自由に放し飼いされていた野良犬達が老若男女問わず揃って、 ”赤く腫れた尻を剥き出し” に、縄に吊るされ天日干しにされている光景が、その日は変わらず描かれていたという……) 」

コンラード「 ス…… (見ちゃいけません、とでも言うようにアサギやライオットの両肩を掴んで方向転換させその光景から目を背けさせる) 」

マーサリア「…………。(ポカンと口を開け、レギュレイター各位と、エデ【戒律】を何度も交互に見)……。お迎えがきちゃったのかい……?あたしの目にゃ……あの頃みたいにやんちゃなお嬢さまがぁ……見えるんだけどぉ…… 」

フロール「………とりあえず、大丈夫そう……何事も無さそうですね、それなら、よし……うん、良いんだと思いますこれで(吊るされた面々を微妙な目で見ながら) 」

アサギ「おばあちゃん!(ずいっとマーサリアに近寄っていく)……"約束"、果たしたっすよ!(にっと明るい笑みを浮かべる) 」

オーランド「恐ろしく速い北斗百烈張り手……録画機材を用意していなかったのが悔やまれますね……。(バックパックを背負い)フロール副団長、これから貴官は忙しくなると思います。アサルト討伐への貢献から鑑みても休息が必要であることは明らかです。本部には私から伝えますので、"整えて"から帰投を(すれ違い様、耳打ちするように伝えると足早にその場から去っていく) 」

マーサリア「………。(アサギを視界に入れ、転びそうな程前のめりに歩きだす。顔を見合わせても、彼女の言葉を認識するのに時間を要し何度も瞬きしていたが)約束……ぁ………(別れ際、"ダメ元"で彼女に頼んだ伝言を思い返す。それは水底に沈み、帰ってくることはないだろうと諦めていた言葉) 」

エデ【戒律】「―――――(すれ違い際、アサギへ頭を下げ、マーサリアへ歩み寄る。さざ波が沈黙を埋める中、黙して向かい合っていた)チリ……(アサギへ託されていた壊れたロケットを懐から取り出し、それをマーサリアへ向け差し出した) 」

アサギ「……♪(両腕を背後に回し、ついに再会を果たしたエデとマーサリアの二人を背後から微笑ましく見つめて静かにそこから離れるようにライオットのもとへ近寄っていく) 」

エデ【戒律】「―――――繰り返しても尚、針は時を刻むの。私の時間はこの姿に戻ってようやく"動き出した"(同じ浜辺、同じ時間。追憶の中でありながら、異なる一日で浮かべる微笑み、古びた写真が動き出すように、彼女達の時間は"始まった") ただいま、マーサリア


―――――『なぜ、あなたは罰することを求め続けるのか』この浜辺で説いた。
答えはこうだ、『罪深いからだ、大罪より生まれながら贖わず存在し続けるこの海の生命全てが』


―――――『なぜ、滅ぼすことなく罰し続けるのか』 港で船に乗るあなたに説いた。
答えはこうだ『滅びは許しにならないからだ。
故に罪が贖われるまで罰は継承され続けなければならない』


―――――『なぜ、あなたは"受け継がないのか"。
それではあなたもまた、永遠に牢獄に繋がれたままではないか、審判を下す冥府の神のように』と、去りゆくあなたへ説いた
沈黙が全ての答えだった。『許せないからだ、全てが。
大切なものを失って尚存在全てが、私でさえも』


フロール「……(マーサリア達を見て、内心胸を撫で下ろし……軽く息を吐く)……良かった、本当に…  ……ベテラン故の忠告、有難うございます。ですが…休息は、移動中でも取れます。エクレイル団長を喪い、この上レギュレイター全隊でトラブルを抱えている今……僕の様な立場の人間が動かねばなりません。ヘザー隊長とも話をする事になると思いますし、ね…(オーランドの言葉に耳を傾けた後、その後姿を見送りながら) 」

マーサリア「――――――ああ、ああ、よかった……(エデを両腕で、今度はどこへも離すまいと抱きとめる。誰にも罰されることはない、誰にも幽閉されることはない、例えそれを下すのが彼女自身でさえも、そうならないようにと抱きとめる)―――ようやくあなたを許してくれたんだね

エデ【執行】「 ピュイイイイイイ(ホイッスルを鳴らしつつ、工事現場の光るアレを振りながらエデ【愛率】とマーサリアの二人と、レギュレイターの間を裂くようにカラーコーンを設置、KEEP OUTのカラーテープまで貼っていく) そらそら、渡すもんは渡したし離すことも話した。ついでに言うとそこのMEGANE!!の要求も果たした。言うことはあるまい、そら帰れよそもの!しっしっ!(彼女だけは相変わらず、何一つ変わらず、裁判の時でさえも"誰よりも純粋に、己の感情に忠実に"振る舞う。) 」

コンラード「最後まで我々への扱いが雑ゥ!!この人だけ女王の人格の一部じゃないんじゃないのかね!?なんかもう礼節とか忘れちゃうよねこっちも!!(白目を剥き)ええいわかった!わかったよ帰ってやるわ海なんてこりごりだよバーーーカ!!バーーーーカ!! 」

ライオット「……お前にしてはよくやった方だな。やるじゃねえか、アサギ。(近寄ってきたアサギへ不敵な笑みを送る)……まあこれで、マリマロンは良い方向に向かってくれるといいな。反復現象《オーバーラップ》の解明方法も分かったし、俺たちも……ってぇ、感動の余韻に浸かる間もねえのかよ!(執行に追い払われながら渋々その場を後にしようとするが…) 」

キリエ「え"ーーーーーーっっっっ!?帰されちゃうの!!?そんな……現地の工兵さん応援コンサートとか無効100日までスケジュール埋めちゃったばっかりなのに……!?(何故か大勢のスポンサーをはべらせながら金切り声を上げる) 」

リンネ「――――あ、あの……!(ライオットたちへ声をかける)……そ、その…えと………ありがとう、ございました……。(ぺこりとお辞儀し、ただそれだけを告げて踵を返す。彼女の両腕に抱かれた花束。それはきっと、この王国を救ったあの英雄への手向けなのだろう。潮風に髪を揺らし、少女は英雄の像がある方向へと小走りで去っていくのだった) 」

劉狼「だが、本来の目的はとうに果たしたのだ。ここから先は、このマリマロンに住まう者たちの問題である。…往こう。我らにはまだ成すべきことがたくさん残っている。(一同へそう告げると、こちらをあしらう執行に対しても礼儀正しく深々とお辞儀し、踵を返す) 」

エデ【執行】「………。(腕を組んで走るリンネを横目に見送り、その足どりを不安げに何度も瞬きをすると)あ"ーーーーーっ!!(頭をかきむしり、 ビッッと荒々しくレギュレイター陣を指差す)いいか!!礼は言わんぞ、言葉なぞ易いからな!! それなりの返礼を覚悟しておけ!!!!(これ以上にないほど、エデの中で最も人間らしい叫びを上げ、鼻を鳴らし踵を返してリンネの方へ駆け出す) おいこら!!走るな!!貴様は全治3ヶ月の刑と絶対安静一週間の刑と適切な栄養摂取の京から逃れさせんからな!!聞いてるのか!!お"い"!!!!! 」

アサギ「へへーん、どっすか先輩。少しは見直したでしょう?(身長差のあるライオットへ向けて背伸びしてこれ見よがしにどや顔を突きつける)………感動の余韻、か… いいもんすね…(僅かに潤んだ瞳で抱きしめ合う二人を遠目に見つめていた) 」

ライオット「……!あ、おい……っ……(お礼を告げるリンネに手を伸ばしかけるが、その手を下ろしてふうと溜息を吐きながら口角を上げる)………尊い犠牲だけじゃねえ。救われた命があったのも事実だ。手を伸ばせるもんは、届くもんは、これからも守っていかねえと、な……(まるで自分自身へ言い聞かせるように、そう呟く) 」

フロール「 他ならぬ彼女がそう言うのならば、我々がここに留まる理由もないでしょう……行きましょう、皆さん。我々の居るべき場所へ (最後に"海"へと振り返り ) ……やっぱり、別れは言いませんよ。エクレイルさん……行ってきます(そう言い残し、面々と共に歩き出す) 」

ガダル「――――(エデ【執行】と入れ替わるように前へ出、工兵を含む地上のマリマロン正規兵全ての足並みを揃えさせる)――――レギュレイター各位!!この恩は一生涯かけて必ず返させてもらうッ!!我ら母なる大海より生まれ出でし兄弟にして戦士!!いつの日か、共に巨悪へ立ち向かおうぞ!!  敬礼ッ!!!!    」

マリマロン兵士「  ザ    ッ     (視界を橋から橋まで埋め尽くす兵の隊列。それぞれ女王に忠誠を誓った身でありながら、人としての礼節に則り、各々が心を一つに同じ兵士達へ敬礼を送る) 」





そして、戦士たちは海原に背を向けその地を立つ


たとえまた、寄せては返す波のように繰り返されるようなことがあろうとも…


母なる海はすべてを受け入れてくれるだろう


歩くような速度で動き出す、この時間(とき)の流れを――――







マリマロン遠征組が事件を解決し、目的を果たしたその頃…
何処かの国、その地下の奥深くにある深淵、何もない真っ暗な空間。
微かに差し込む、白く薄暗い光に照らされた二つの人影があった―――




ルクエス「(帽子の鍔をくいっと上げ、斜め頭上にある「何か」、その一点だけ見上げる)――――『 彼 』には本当に驚かされてばかりだヨ。お陰で、ボクたちの『 計画 』も順調に進みだしていル。……どうだい、その後の『 彼 』は?(右に並び立つ人影に振り返ることなく尋ねる) 」

ウィルバー「(先まで"海水"を浴びるような場所に居たのか、レザーコートから水滴が絶えず流れるのも気に留めず、ルクエスとは対局の方向を向き、何を見据えているのか伺いしれないこの男は淡々と、機械的に言葉を紡ぐ)―――――『 何も変わらない 』。現時点で、俺の知る限りの彼との相違点はない、お前の計画を遂行する上での障害はないと認識して良い。(『彼』も『計画』も意中にない、その『先』を既に見ているのか、男は地下室に差し込む光源に目線を落とすだけだった。もっとも、それもたまたまその方向に顔が向いているだけなのであろうが) 」

ルクエス「……そウ。だが、「今」はそれで良いんじゃないかナ。まだ…知るには早すぎル。 ボクたちは…"早すぎんた"んダ―――――(低い声音とは裏腹に、その瞳はまるで渇望するような輝きを帯びて、ある一点をただ見据えていた) 」


その視線の先にあるもの。それは巨大な壁。
コンクリートか、或いは鉄か…暗闇故に視認しづらいが、確かに一筋縄では突破できないほどの堅牢な造りをしている。
だが、その壁に、ある紋章が赤い絵の具で大きく描かれている。


それは、『ゼレオロス帝国』の国章
何故そんなものがこんな地下深くに存在するのか。そもそもここは何処に存在するのか。
彼らが何故ここに居るのか。その理由すら、知る由はいない…


ルクエス「遅かれ早かれ、いつかはきっと誰もが通る道。そして嫌でも思い知らされるだろウ。ボクたちが何と向き合い、戦ってきたのカ。何のために、生きてきたのカ。 ……ウィルバー、君の"役目"が果たされる日は、そう遠くなイ。(依然振り返ることなく背合わせる彼に語り出す) 」

ウィルバー「…………。父は俺によく言っていた。虫が光に吸い寄せられるように、人は"良いことをしようとする"ものだ   コツ (彼の返答を聞き届けると、初めて"雑談""をする。それを一方的に切ると、 登山用"に拵えた靴底の音を鳴らし歩を進める。去り際、足元から伸びる影が、『ゼレオロス帝国』の国章と重なった)――――"プラリーニ王国"へ向かう、舞台装置を取りに行く。団長会議に間に合わなければ適当な理由をつけておいてくれ。口達者だからな、得意だろう(返答を待たず、自身の"仕事"と"趣味"の為、男は前進した、"善いこと"のために) 」

ルクエス「ああ、行ってラ。(結局最後まで振り返ることなく、その足音が途絶えるまで壁画のように描かれた国章を眺めていた)……舞台装置、ネ。ああ、そうだネ。それも大事ダ。何故ならもウ…―――― 」

ルクエス「役者も、鍵(キー)も、すべて揃っタ。あとは"開く"だけなのだかラ。その先に待つものが理想《ユートピア》か、あるいは現実《ディストピア》か―――― 」

ルクエス「永々と繰り返される悠久の時の中に閉ざされていた「パンドラの箱」が、ついに解き明かされル――――  ジ ャ ラ ァ … ! (その手から落ちたものは―――) 」







―――――― 最高のショーが、始まル










すべての因果を繋ぐ、あの『 懐中時計《 ユナイタルウォッチ 》 』だった―――――
















 #4:双つ手は子を抱き 






























前半 / LAST RESORTへ戻る

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年02月22日 16:35