キャラクター像
「
ジョジョの奇妙な冒険」第二部に登場するキャラクター。第一部に登場する
ツェペリ男爵の孫。
父親が「柱の男」と呼ばれる怪物から自分を守るために命を落としてしまった事故をきっかけとして、柱の男を倒すために波紋戦士リサリサのもとで修行を積む。
キザな女たらしだが強い正義感を持ち、直情的な性格。計算高く軽薄な主人公ジョセフ・ジョースターとは反りが合わずたびたび喧嘩もしていた。
だが、ジョセフが自らの危険を顧みず自分の命を救ってくれた(その代償として、ジョセフは毒入りのピアスを体内に埋め込まれてしまった)ことをきっかけにジョセフもまた正義の心を秘めた男だということを知り、共にリサリサのもとで波紋の修行に取り組む過程で友情を育み無二の親友となる。
最期
ジョセフと共に修行を乗り越え柱の男との決戦を前に作戦を練っている最中、自身が尊敬する祖父ツェペリのことをジョセフが侮辱する発言をしてしまったことから仲違いしてしまい、シーザーは制止を聞かずに単身で柱の男の根城に突入する。
そこで柱の男
ワムウと交戦し、一時は優勢に立つもののトドメを刺そうとしたその瞬間にワムウの必殺技「神砂嵐」を食らって致命傷を負ってしまう。
それでも戦いをやめようとしないシーザーは震える手足でワムウに殴り掛かる…と見せかけて、ジョセフの体内に埋め込まれた毒薬の解毒剤をワムウから奪う。
永遠の命を持つ柱の男にとって理解できない行動に驚くワムウだが、シーザーは父や祖父が死ぬ間際に人の命を救い、意思を託して死んで行ったことを話し
「俺が最期に見せるのは代々受け継いだ未来に託すツェペリ魂だ!人間の魂だ!」「JOJOー!俺の最期の波紋だぜー!受け取ってくれーッ!!」と叫びながら、解毒剤と自らの遺品であるバンダナを包み込む血のシャボン玉を波紋で作り出す。
その直後、シーザーは十字架型の瓦礫の下敷きとなり息を引き取った。
その場に残された鮮血の波紋をワムウは一度は破壊しようとするものの、シーザーの戦士としての生き様に敬意を評し、シャボン玉を残してその場を立ち去った。
その後、ジョセフとリサリサがその場に駆けつけ、その場の状況からワムウとシーザーの激しい戦闘があったこと、そして血でできたシャボン玉に解毒剤と血まみれのバンダナが入っていたことから、シーザーが敗北し死亡したことを察する。
それでもお互い柱の男との戦いに備えて気丈に振る舞い気持ちを切り替えようとしていたが、偶然十字架型の瓦礫の下から血が流れているのを発見し、目の前に息絶えたシーザーがいることを悟るとジョセフは感情を抑えきれず「シィィザ――ァァァッ」と絶叫し、いつ襲われるとも分からない敵地であることも忘れて号泣した。
この後ジョセフはワムウとの騎馬戦に挑むことになるが、最後の最後でシーザーが遺したバンダナが勝利の鍵となった。
考察
長期連載が続くジョジョシリーズ全体で見ても屈指の名シーンの1つである。
仲間が死亡するシーンは各部で散見されるが、仲間の死を悲しみ男泣きするシーンは多くない(第三部のポルナレフが声を殺して泣くシーンなどがある程度)。
「その身尽きても、その魂は死なず…」のナレーションが示す通り、人は死んでしまったとしても気高い意思は必ず未来に受け継がれるというメッセージ性、作品を通してのテーマである「人間賛歌」を体現するキャラクターの1人である。
最終更新:2025年02月02日 12:29