概要

ジョジョの奇妙な冒険」第一部に登場する「ディオ・ブランドー」その人。
だが、第一部に登場するものを指す場合は「ディオ」とカタカナで書き、第三部に登場するディオは「DIO」とアルファベットで書くことが慣例化している。
第一部で「石仮面」と呼ばれるアイテムで吸血鬼となっており、日光を浴びると灰になってしまうという弱点と引き換えに体を両断されても死なない不死身の肉体と不老不死を得ている。

加えて第三部から登場する「スタンド」と呼ばれる超能力のようなものを得ており、彼は数秒の間 時を止める能力を持つ人型の像「ザ・ワールド」を発現させることができる。
この能力により、周囲の人間は「階段の上にいるDIOに向かって足を踏み出したはずなのに階段を上れない」「DIOが乗る車を降りて逃げ出した先にDIOが乗った車がある」などの異常現象に見舞われる*1
時間停止自体が直接戦闘において非常に強力なだけでなく単純な格闘能力でも主人公が扱うスタンド「スタープラチナ」と互角なうえ、スタンドの射程距離が10メートルと反則的に長い*2

第一部で主人公ジョナサン・ジョースターとの戦いに敗れ生首状態で生きていたが、ジョナサンがDIOの生首を抱き抱えたまま絶命し沈没する客船とともに運命を共にしようとした際、ジョナサンの首を切断して自らの首を接合し脱出した。

加えてDIOがスタンドに目覚めた際、首から下のジョナサンの肉体もスタンド能力に目覚め*3、これに呼応するようにジョースター家の血をもつ者全員が一斉にスタンド能力に目覚めた。
しかし闘争心のない優しい女性だった空条ホリィはスタンドのパワーに耐えきれず衰弱してしまったため、DIOの呪縛からホリィを救うためにホリィの息子空条承太郎らが日本からDIOのいるエジプトを目指す、というのがジョジョの奇妙な冒険第三部の流れである。

DIOは上記の通り最強クラスのスタンド能力と不死身の肉体を持ち、また人を魅了するカリスマ性や人の脳に食い込み人を支配する細胞「肉の芽」によって多くのスタンド使いを従え、第三部のラスボスとして相応しい存在感を放っており、ジョジョのみならず漫画界を代表する悪役の1人として有名である。
悪役でありながら、その知名度や人気は各部の主人公らに劣らない。

最期

承太郎一行のうち始めに花京院と交戦し、これを殺害。
続いて承太郎の目の前で承太郎の祖父ジョセフ・ジョースターも殺害し、激怒した承太郎と激戦を繰り広げる。
やがてジョセフの死体から吸血をおこないパワーアップしたことで承太郎を圧倒し、トドメの一撃としてザ・ワールドの時間停止中に持ってきたロードローラーを上空から叩きつけて承太郎を圧殺するという大技を繰り出す。
承太郎を押し潰し勝ち誇るDIOだったが、自分と同じく時間停止能力に目覚めていた承太郎はDIOの時間停止効果が切れる寸前に逆に時を止めて脱出しており、DIOは身動きできない無防備な状態でスタープラチナの一撃を受け重症を負う。
承太郎は「動けないお前をぶちのめすのは後味が悪い」と言ってDIOの傷が治るのを待つ余裕を見せていたが、DIOは傷が治癒する前に傷口から血の目潰しを放ち、承太郎にザ・ワールドの上段蹴りを仕掛ける。しかしこの行動は承太郎に読まれていたため、その蹴り足にスタープラチナのパンチがヒット。殴られた足からザ・ワールドに亀裂が走り、スタンド本体のDIOの肉体もその亀裂に沿ってバラバラに砕け散った。

それでもなおDIOの不死身の肉体は生存していたが、その肉体は最後にジョセフ・ジョースターを復活させるための輸血に使われ、その後に朝日に晒されたことで灰となり、ようやくその障害を終えた。

死後

第一部から続いた因縁はここに一応の決着を迎えたかに見えるが、後の部にはDIOの息子や友人、DIOの骨などが登場しており、彼の死後も強い影響を残している。
パラレルワールドとなった第七部「スティール・ボール・ラン」では、なんと本人が登場した*4

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最終更新:2025年02月02日 14:40

*1 なお、これらを実現するためにDIOはいちいち時間を止めてその人間を元通りの位置に戻す作業をおこなっていたはずであり、そのシュールさがしばしばネタにされる

*2 通常、「近距離パワー型」と呼ばれる格闘能力が高いタイプのスタンドの射程距離は2メートル程度である

*3 DIOがイバラ型のスタンドで念写する場面があり、これは「ザ・ワールドの設定が固まっていない頃にザ・ワールドはタロットが暗示するスタンド全ての能力を使えるという設定だったために発動できた」とする説もあるが、現在は「イバラ型のスタンドは首から下のジョナサンのスタンドである」と言われている

*4 と言っても数ある平行世界のうちの1人であり、第三部で灰になったDIOと全くの同一人物ではない