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暗い水底の精霊達

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匿名ユーザー

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「漁船は乗ると、一時間以内に起爆…そして地図外に出ても起爆、ですか……」

キウルが呟く。

G-2 港。
海馬モクバ、ドロテアと別れてから1時間以上が経過した。
だが二人がやってくる様子が見られなかった為、ディオ・ブランドーは船を出す事を決意。
数百年を生きたルサルカ・シュヴェーゲリンの豊富な知識と、腹正しい事に乃亜があらかじめ用意したマニュアルを読み、船の出航はそう難しくはなかった。
自分達の知る船とは打って変わり、風がなくともエンジンで動く船はキウルとディオを驚嘆させ、その速度も帆船の比ではない。
これならば、本当に脱出も可能なのではと夢想するが、地図外に出ようとした瞬間、首輪からの警告が鳴る。

「頭に来る奴だ。僕達の考える事など、お見通しとでも言いたいのか?」

見ればマニュアルにもそれらの旨が載っており、やはりこの程度は想定済みなのかと、ディオは苛立つ。
そのまま旋回し、再び港へと帰ってきた頃には日も上がっている。放送とやらも、もうじきなのかもしれない。

「しかし、わざわざ首輪で警告するなんて、最初から船なんて置かなければ……」

「案外、海が弱点の参加者でも、居るのかもしれないな。……例えば、伝承の吸血鬼とかね」

吸血鬼は流水を渡れない。もっとも、そんなもの居る筈がないと、ディオは考える。
だから、半ば冗談と皮肉を交えて、ディオはそう吐き捨てた。

「……ま、収穫かは分からないけど、いくつか興味深い事を知れたわ」

ルサルカは、夜から朝になり替わる間際の空を見ながら言った。

「この海、出来立てね」

「なんだって?」

ルサルカを訝しみながらも、ディオじゃ砂浜の波打ち際に寄って行き、そして違和感に気付く。

「この海、奇麗過ぎる……」

港に着いた時点では、暗くて気付かなかったが、よく見れば海と呼ぶには透き通り過ぎている。
水を入れ替えたプールのように。

「そう、それに魚も泳いでない。だから、作られたばかりなのよ」

船に乗っている間、日が昇り始め影が生まれたのを利用しそれを操る魔術、食人影(ナハツェーラー)を使用し、海中を探らせていた。
海の中はしょっぱく、紛う方ない海水だ。だが、その生命の源とも言える海の中に、生物が一つたりとも存在しないのだ。

「たしか、電脳世界がどうこうと、モクバさんは…えーと……」

くしゃくしゃと、折り畳んでいた紙を取り出す。

───しかし、これだけ上質な紙が非常に安価で用意できるとは、世界はやはり広いものだ。

そんな、どうでも良い事に感心しながら、キウルはそこに記された文字に目を通す。

モクバは万が一、自分が死んだ時、あるいはチームが分散して片方が有力な知識を持っていながら、その場にモクバが立ち会えず、自分の持つ乃亜への情報を伝えられない事を予測し、予めメモに自分の考察や知り得る知識を書き記しキウルに手渡していた。
平行世界が関係し、参加者はそれぞれ別世界から呼ばれている事から始まり、混乱を避ける為に自分の仮定を強調しながらも、この世界が電脳世界である可能性とそうであればかつての自分達のように、機械に繋がれた本体が現実世界に存在するだろうと書き記している。
そして、乃亜は現実世界で死んだ同一人物の意識記憶を電脳世界に再現した少年で、自分達との諍いの後、改心して最後は助けてくれたのだとも。


「僕はその電脳とやらに詳しくはないが、この世界が偽物なら、魚や生き物がいないのも納得がいくよ」

ようするに、科学で再現した幻なのだとディオは理解した。
思い返せばここまで参加者を除いて、鳥どころか虫一匹見た覚えがない。
どんな都会でも、これらの生き物を完全に排するなど不可能だ。

「……頭に機械繋いで、ゲームをさせたんだっけ?」
「えーと、そうですね…特殊なカラクリで……」
「多分、その線は薄いと思うわ」
「ほう…どんな根拠があると言うんだい?」
「簡単よ。人間を数十人も昏睡させて、生かしておくってかなり大変なのよ?」

まるで経験があるかのように、ルサルカは言ってのける。

「この殺し合いが何日続くか…早くて一日、長引いて数日とかそこらでしょうけど、食事は誰が取らせるの? それにトイレは?」

人間は生き物だ。身なりを整え清潔さを保ってはいるが、それは日々の自己メンテナンスのよる賜物である。

「モクバ君って子が、前に乃亜にゲーム世界に連れ去られた時は、多くて10人も居なかったんでしょう? それにゲームも1日以内に終了……。
 今回は人数が段違いだし、ゲームの想定期間も違うじゃない」

その意思を剥奪した上で、拘束して一定期間生かし続けるというのは、そう簡単なものではない。
科学でもそうだが、ルサルカの知る魔術であっても本体を丁重に保管するという前提では、難しい。
しかも、前回のモクバ達と乃亜の騒動と違って、今回は規模が桁違いだ。
やはり、この大人数を機械に繋げて数日間に渡る殺人ゲームをプレイさせるというのは、現実的じゃない。
脳味噌だけにして…なんてことも考えたが、それこそ肉体のない脳の保持に手間が掛かる。
だから、ルサルカが主催をするのであれば、全員肉体ごと作った空間に閉じ込める。
それに、あのシュライバーや、それと渡り合う悟飯を連れ去る事すら至難だというのに、機械の中でずっと眠らせておくというのも無理がある。

「……じゃあ、この海は…いえ、この島は」

おそるおそる、キウルも波打ち際に手を浸して呟く。
ここまで言われて、科学や魔術にも疎いキウルでもその結論に当たりは付いたが、とても自分の口からは言えそうにない。

「何もかも、一から作ったのよ。私達を戦わせる舞台として」

海を、陸を、空を、この空間そのものを。
乃亜が作り出した。それがルサルカの導き出した推論だ。
ハイドリヒ卿の城のように、異界と化した前例もある。
参加者全てが電脳化されたというよりは、乃亜を含めた電脳世界が異界として実体化し、参加者を生身のまま招いたと考えた方が無理がない。
自らを神と称したのも、世界を作ったという意味では、強ち誤った呼称でもないのだろう。

「……脱出方法は、あるのか」

ディオは表向きは強がった表情のまま、だが声に覇気はなく諦観したように呟いた。
最初は首輪を何とかし、通りすがりの船があればと考えていたのだ。
後のDIOならばともかく、今のディオは養子としての義理の兄弟の殺害を考える以外は、普通の子供だ。
異世界に連れ去られた挙句、殺し合えと命じられるなど、その許容量は既にパンクしていた。

「私の知る種類の力なら、乃亜を殺せばこの空間は崩れるかもしれないけど」

ルサルカ達、黒円卓の魔人が扱うエイヴィヒカイトに属する力であるのなら、その使用者を殺害すれば能力が止まる可能性は高い。
だがこれに関し、ルサルカは自分の発言そのものに疑問を持つ。
シュライバーに対抗した悟飯の能力は、エイヴィヒカイトの真逆にある。体内で高めた自らの生命エネルギーを解放し、破壊力へと変換する力。
それは、他者の魂を取り込み燃料とするエイヴィヒカイトとは、在り方が違っている。
他にも相手を若返らせる能力など、直接は見ていないが多様な異能がこの島にはある。しかも、その全てが別の世界の法則によるものであると見ていい。
安直に乃亜を殺せば、脱出できると考えるには、非常に危険だ。
首輪の解析と並行して、脱出手段を確保する必要がある。


(最悪、優勝したって良いけど…それで願いを叶えて……私は───)

その先の、渇望を思い浮かべようとして脳裏にノイズが走った。
あのキウルとかいう獣人の少年が、妙なことを言ったせいだ。

(……ただ、優勝するにしたってシュライバーや悟飯を何とかしないといけないし、あのガムテの子だって、あまり相手にしたくないわね。
 私の創造も制限されてて、何度も連発出来ないみたいだし……。おかしいじゃない。シュライバーが居るなら、私にハンデなんて必要ないでしょ。何が公平性よ!)

(ふざけやがってッ! このディオを、何処まで舐め腐っていやがるッ!!
 乃亜、貴様だけは殺してやる…殺してやるが、脱出も優勝も困難だと……?
 あいつ、ゲームのパワーバランスぐらい考えられないのか、頭脳が間抜けかァーーーッ!?)


(お二人とも、とてもすごい剣幕だ。お怒りになられているのだろう。…当たり前だ。戦でもないのに、これだけの人が…しかも子供が亡くなっているのだから。
 何としても、この殺し合いを止めなくては……しかし、別の異世界……兄上達ならば、どう立ち向かうのだろう?)




「見ない顔だね」



凛々しい奇麗な声だった。
キウルにしてみれば、目の前のルサルカも美声だが彼女の場合は、絡みつくような甘い艶めかしい声質。
この声は、透き通るようでありながら静かに冷たく、だが力強い。

「これ、は……」

声の通り、その主も美しい。
白銀の長髪に青紫の鎧を纏った可憐な騎士。
キウルは思わず息を飲んだ。
触れる事すら烏滸がましい程の、この世にこれ程の美貌を与えられる事が許されるものが居ようとは。

「キウルです」

「……メリュジーヌ」

少女は僅かに惑い、そして短くその名を名乗った。
恐らくは、このような場、追い詰められている精神状態であろうとも、完璧な騎士として振舞う癖が影響したのだろう。

「我々は殺し合いには乗っていません。メリュジーヌさん、貴女は……」

さて、どうしたものか。

沙都子の策通り、港…その周辺に居るであろう対主催とシカマル達も含めての処理、悪評が撒かれる前の妨害が、メリュジーヌのカチコミの目的の一つだ。
てっきり、先ほどの長髪の子供や、梨花という少女に帽子の少年が来ているのかと思ったが、自分が早く到着しすぎてしまったのか、彼らの姿はない。
あるいは別の方角へ向かってしまったのだろうか。
少なくとも、このキウルと名乗る少年は、メリュジーヌを知らない様子だ。
まだ梨花達は港の周辺には着いておらず、彼らとも接触はしていない。

───沙都子なら、何か吹き込みそうだけど。

また、下種な企みを実行に移し、他人を弄ぶのだろう。それに加担する己も同じ外道だが。

「……残念だけど、僕は君達を殺す」

沙都子に倣って、姦計を巡らせることも考えたが、もしも梨花達と通じていた場合、後から事が発覚して沙都子を追い込む可能性もある。
少なくとも、今は沙都子には有利でいて貰いたい。吐き気を催す程の嫌悪感はあるが、他者を操り誘導する手腕は高く、孫悟飯のような強者を相手にする以上、メリュジーヌも正面から挑むわけにはいかない。
彼女には利用価値がある。だから、その害になるのなら排除する。

それに、別の参加者達と合流し、結託されるのも面倒だ。
負けはしないが、後に控える悟飯や悟空という参加者を考えると、余計な消耗は避けたい。
数の少ない内に各個撃破するのが、効率も良いだろう。


「なっ……」
「抵抗しなければ、楽に死なせる」

まるで機械のように、淡々とプログラムされた台詞を無感情に吐いていく。
キウルの額から汗が流れる。
汗が濡れた個所が冷たく、つぅと、筋の線のように下に流れていく感触。
海から鳴り響く波音。
メリュジーヌの小さな口の動きまで、はっきりとキウルの五感は捉える。

(この方…強すぎる……一体……?)

手に持った弓矢は下に向いたまま、構える事ができなかった。
動けない。下手に微動だにすれば、次の瞬間にはキウルの命は絶たれていると、直感していた。
数々の戦を生き延びた戦士としての勘が、本能が、経験則が、ありとあらゆる機能が警鐘を鳴らし、五感を鋭敏に研ぎ澄まさせていた。
その上で、キウルの体は凍り付いたように動けない。

「フゥ…、フッ……」

今まで生きた中でもっとも高まった五感を駆使しても、一分の隙すら見つからない。ただ悠然と立つだけの少女に、畏怖を覚え、矢を射る事すら叶わない。
ただ対峙するだけで、息が荒ぎ、体力が根こそぎ持って行かれるほどに。

「形成(Yetzirah───イェツラー)」

だからこそ、この場でもっとも生に固執し、執着しているからこそ、魔女の判断は早かった。
この手駒は使えない。
ガムテならばまだしも、あの騎士を前にしては相手にならない。
勝負の前から負けている。
ならばこちらも、初手から最高戦力たる自分が出るしかない。

自らの聖遺物を実体化させ、エイヴィヒカイトを第二階位へと引き上げる。
制限により、霊的な加護は著しく劣化し本来通じ得ぬ物理的な干渉を受けてしまうものの、エイヴィヒカイトによる怪力や肉体の頑強さなど、魔人に相応しい高度な身体能力は未だ健在。
さらに聖遺物を目視可能としたことで、全ての身体スペックは飛躍的に向上し、一個軍隊を壊滅させる程の戦闘行為を可能とする。

「血の伯爵夫人(エリザベート・バートリー)」

歪な形状の鎖が、触手のように無数に出現する。
それらが意思を持った人の手のようにメリュジーヌへと襲い掛かる。
十以上の縦横無尽に駆け回る鎖の動きを、視線を流すだけで全て見切り、立ち尽くしたまま両腕の鞘を螺旋状に回転させる。
鞘の先、魔力で形成した刃は、鉄の鎖を容易く斬り砕く。
さらに、血生臭い針の山がメリュジーヌの顎下から穿ってくる。

「フンッ!」

翼を拡げるように腕を地面へと開き、魔力を解放した圧のみで針山を粉砕する。

「はぁ……!」

解放した魔力を促進力とし、音をも置き去りにする戦闘機のようにメリュジーヌは突っ込む。
捕縛しようとする鎖は触れる事すら叶わず、穿とうとする針山は触れた瞬間、高濃度に圧縮された魔力により弾け飛ぶ。
鞘を鈍器に、徒手空拳の要領で拳を打ち出すかのような動きで振るう。
その先、青ざめた顔のルサルカの前に壁が出現する。

構わない砕く。

その刹那、メリュジーヌの両脇に針山を携えた壁が二つ。
息を吐く間もなく中央のメリュジーヌを圧し込む。

「バン・カー!!」

血肉が零れる赤黒い光景ではなく、青紫の魔力の威光が数十発弾けるように輝く。
それらは壁を貫き、針を打ち折り無機質な破片へと粉砕した。
崩れ去る土屑を踏みながら、その中央でメリュジーヌは傷一つ負わず立っている。

「この、化け物……!」

叫びながら、ルサルカは後ろへ飛び退く。
あのメリュジーヌという少女、自分以上の年数を重ねた何かだ。
自らの操る魔術以上の神秘を秘めた別次元の存在。
ルサルカの世界ではない、別の世界の法則に於ける最上位の神秘。
莫大な魔力を機動力に変換し、その速さを御す優れた動体視力と身体能力。
それは、仮にも創造位階にまで到達した超人たる、ルサルカ以上といってもいい。


(なんだってのよ…悟飯君やシュライバーの次は、こんなものを……)

姿形は人に寄せているが、種として人間の上に属する。
聖遺物を操る魔人といえど、あれに張り合えるのは、大隊長以上をおいて他にはない。
黒円卓の中では、決して戦闘向きではないルサルカが、策も弄せず挑める相手ではない。

「武器の分霊みたいなものか」

ルサルカの手にある一冊の本、日記のように見えるそれが本体だ。
仕組みは分からないが、あの本がルサルカと密接に繋がっているに違いない。
これらの武器、いや拷問器具の類だろうか。
痛みや苦しみ、怨念や憎悪、血と肉のこびついた生臭い死臭。
あの本に記された拷問の記録を、現実に再現し具現化している。

「本体を潰せば、すぐに終わる」

故に結論は明快にして単純、日記を壊せばよい。そしてそれだけ肉薄すれば、ルサルカを殺す事も容易い。

(そりゃ、そうよね───仕方ないけど、創造で……)

敵討ちだなんだのと、意味の分からない理屈を宣うシュライバー。
制限下にあるのなら、悟飯との戦いで使った創造に回数制限が掛けられ、現在は発動できない可能性は高い。
本来なら活動位階でも相手をしたくないが、場合によっては悟飯と組んでルサルカが創造を繰り出す事で、あのシュライバーをも下せるかもしれない。
だから、温存をしておきたかったが、メリュジーヌを前にしてそれは自殺行為だと悟る。

「何故、殺し合いに乗ったのですか?」

己が内の渇望を、顕現させようとし───割り込むようにキウルが口を開いた。

「……一人しか生き残れないからだよ」

「いえ、貴女は戦士です。礼節を心得ている誇り高き戦士だ。
 乃亜に命じられたからとはいえ、人を殺めるようには見えません」

「買い被りだ。僕は…死にたくないだけだ」

「国や世界は違えど、私も戦士の端くれだ。未熟故、矛を交えて想いを知る事は叶いませぬが……。
 だからこそ、命を賭すならば、その理由をお聞かせ願いたい……!」

「聞いてどうする?」

「別の方法を明示できるかもしれません」

威圧するだけで動けなくなった有様から一転して、力強い眼でキウルはメリュジーヌを見る。
その声も芯があり、聞く者を揺さぶる熱を帯びている。

(兄上達ならば、このような状況であっても、必ずや光明を掴むはず……)

良い手本がいたのだろう。

キウルが見て来た者、その大きくも偉大な背を手本とし、自らの血肉へと変えて発露させている。
決意は揺らがないが、感嘆はしていた。

「別の方法などありはしない」

だが、メリュジーヌが示すは拒絶の意志だ。
沙都子と初めて出会った時と違い、その内面を吐露する気はない。

(この杖を、いや……おのれッ、このディオが怯えているのか……ッッ!!)

ランドセルに隠し持ったトルネコの杖。
ヤミを撃退した時のように、ディオはメリュジーヌを目の当たりにし、ルサルカとの交戦の間もずっと機会を伺っていた。
隙の一つはあろう筈だと、使用回数の温存など考えている場合ではなく、今が絶好の使い時であると。
だが終ぞ、杖を構える事も出来なかった。
ディオが動こうとするその瞬間、的確にメリュジーヌの眼はディオを捉える。
杖を使えば、確実に死ぬと確信させられた。


「───ナイスよ。キウル君」

「えっ……」

メリュジーヌが背後からの気配を察知する。
ルサルカの足元から伸びた影が人型になり、黒の怪人として一振りの刀を振っていた。
上体を逸らしその不意打ちを避け、メリュジーヌの長い銀髪の端が剣に触れ───ルサルカはその瞬間、己の勝利を確信した。

「これが戦士としての礼節とはね」

「ちが…これは……」

少なくとも、対話の意思に偽りのなかったキウルは困惑と共に狼狽し、ルサルカは元より持ち合わせてもいない武士道も騎士道も下らないと嘲笑う。
ただ重要なのは、キウルが期せずして好機を作った事。

「もう貴女は私の物、メリュジーヌ…私の愛おしい騎士」

「……な、んだ…?」

瞬間、メリュジーヌの脳内に溢れ出した───存在しない記憶。

目の前の影と拷問器具を操る、妖艶な少女の名はルサルカ・シュヴェーゲリン。
妖精國ブリテンにて女王モルガンから着名した妖精騎士の一人にして、水の精(ルサルカ)の名を与えられた美しき魔術師。

妖精騎士ガウェイン。
妖精騎士トリスタン。
妖精騎士ランスロット。

そして妖精騎士マレウス。

───誰だ、お前は。

「貴女が剣の鍛錬でパーシヴァルを泣かせた時、よく一緒に歌ってあげたわね」

よく、パーシヴァルは泣いてしまって、その時に歌を歌って聞かせた。

『なにそれ』

『漂流物の詩だよ』

『ずっと遠くで輝く星…だったわよね?』

漂流物の詩、ずっと遠くで輝く星。
あの場にメリュジーヌとパーシヴァルともう一人、ルサルカが居て、共に歌ってパーシヴァルを泣き止ませた。

『あるのは骨も残らず燃えつきた―――――きゃあああああああああああああああ!?』

『あら、妖精國最強の騎士様にも、可愛らしい弱点があったのね』

カルデアのマスターとそのサーヴァント、そしてルサルカと共にコヤンスカヤを退けた。

鏡の氏族を、この國で一番輝く妖精の為に襲った時も……。

『きみの、きみのため、なんだ…』

『良いのよ。泣いても、貴女はケダモノなんかじゃない……!』

彼女だけは、そっと抱き締めてくれた。

「メリュジーヌ」

ブック・オブ・ジ・エンド。
月島秀九郎が発現させた完現術であり、乃亜により支給品として徴収した武具の一つ。
栞の形状から、戦闘時には剣へと変化し高い切れ味を持つ。そして秘める異能は斬りつけた対象の過去に、使い手を挟むというもの。
一度挟めば、その相手の友にも、家族にも、恋人にも、恩人にも、救世主にも、成る事が叶う。
限定的な過去の改変。
キウルに支給された物であるものの、関わりの薄かった概念的な力を理解することは難しく、放置されていたがルサルカが目ざとく目を付けた為に譲られた。


「私は貴女を愛しているわ」

非常に強力な能力であり、あまりにも容易く他人を疑似的な洗脳下に置く力だが、大きなデメリットも存在する。
他人の記憶に、部外者たる自分を挟むことでの矛盾である。これは、自分の記憶も改変している為、本来であれば敵対する人物を、長年の歳月を過ごした友好的な仲間であると矛盾した認識となってしまう。
通常の精神構造であれば、耐えられない板挟みになるが、本来の使い手の月島は銀城への献身による異常な精神でそれを抑え、克服していた。
つまり、月島以外の使用者では、相手の洗脳に合わせ使用者自身も矛盾した情報に苛まれ、早々に精神に異常をきたしてしまう呪物でもある。
月島本人も能力を解除しているのに、未だに井上織姫を織姫と馴れ馴れしく呼ぶのは、その一因だろう。

(普通の人間なら、改変された記憶の矛盾に耐え切れなくなる───でも、私は違う)

ルサルカは自らを天才だと自覚していた。
元より、己の生だけを考えて、何人も陥れ姦計を巡らせてきた魔女だ。
親しい相手を陥れる事など、今更何とも思わない。
口に出した魔女の甘言を自ら本当の真実として、信じ込み、その数刻後には冷酷に掌を返すなど造作もないことだ。
故に、過去改変の矛盾などで、崩壊する程軟な精神ではない。

(えぇ、メリュジーヌ…私、貴女を愛しているわ……哀れで、惨めで…悲しい貴女を)

言葉通り、ルサルカはメリュジーヌを愛している。そういう過去を挟んだ。
けれども必要とあれば、いつだって殺せる。愛していても、そうしなくてはならないのなら、容赦なく切り捨てられる。

「───美しい貴女を……」

その先は紡がれることはなく、光の刃の一閃が瞬いた。
右肩を盾に一筋、赤い斬撃が切り込む。されど両断まではいかず、骨を断たれる前に、皮と肉切り裂くだけに留まる。

「な、ん…で……!」

音速にも匹敵するメリュジーヌの攻撃を避けれたのは、ルサルカが魔人として、高度な身体能力と動体視力を有しているのと、その動きを知っていたから。
この動きは、過去で何度も見たことがある。メリュジーヌの過去にルサルカという異物を挟んだことによる二次作用だ。

だからこそ、分からない。

メリュジーヌの友であり、彼女を愛する妖精騎士を、なぜこうも躊躇いなく斬り伏せようとするのか。
髪先を僅かに斬っただけだからか? 能力の発動条件が不十分過ぎた?
いや、過去にルサルカがメリュジーヌと鍛錬に励んだ過去がなければ、ルサルカは今の一撃を避けられなかった。
ブック・オブ・ジ・エンドは間違いなく効いている。

「すまない。ルサルカ…だが、友であるきみは知っているよね? 僕がオーロラを愛している事に」

「まさか……!?」

傷口を左手で抑えながら、拷問器具を召喚しメリュジーヌへと叩きつけた。
全てが両断されて、鉄屑へと変わっていく。
それでも僅かに生まれた刹那の間に、更に後方へ飛び退いていく。


「私より…あんな女のが……!!」

少なくとも、メリュジーヌの中でルサルカは掛け替えのない友であり、仲間であり、家族として確立されている。
だというに、それでもオーロラに比べれば、優先順位は下なのだ。

───あれだけ、良くしてやったのに?

いや、元よりメリュジーヌの姿はオーロラを模したもの。オーロラが居なければ、彼女は消えるも同然、その優先順位を崩す事は不可能に近いか。
しかし、まだだ。切札はある。この頭の固い、オーロラ馬鹿を止める方法はある。
ようは人を殺めるのが目的のシュライバーとは違い、その先の願望の成就の代案を提示してやればメリュジーヌがそれに乗らない理由はない。
うってつけの、代案をルサルカは知っている。

「聞いて、ドラゴンボーr───『禁止事項に接触しています。直ちに行為を停止しなければ首輪を爆破します』……は?」

───何が……? 何もしてないじゃない!!

何をしたというのだ? 悟飯から聞いたドラゴンボールを餌に、メリュジーヌに交渉をしようとした。ただ、それだけなのに。
まさか、禁止されているのか? マーダーにドラゴンボールの話をすることが?
より正確には、強い願望を持ったマーダーに、優勝以外の別の方法を提示することが、禁じられている?
何故、こうも都合の悪い事が連続して起こるというのか。

「く……っ」

落ち着け、まだだ。まだ、別の手がある。
ルサルカは見ている。立ち会っている。妖精騎士ランスロットの、メリュジーヌ誕生の瞬間を。
愛の始まりの時、オーロラが救い上げた奇跡の刹那を。
その運命の出会いから、自らを挟んでいる。

「オーロラは貴女を愛していた」

「───ッ」

求めるは、訪れた最期のやり直し。
あれを避けることはできない。いわば、来るべき必然だ。
でも、だとしても、まだ別のより良い終わりがあるのだろうと。
己を責め、後悔を重ね続けている。

「愛していたのよ」

その十字架と責を、解き放ってあげよう。メリュジーヌの生涯に寄り添い続けた家族として、友として、愛を捧げた想い人へと。
この言葉に偽りはない。ブック・オブ・ジ・エンドによる過去改変と、ルサルカは己自身に暗示を掛けている。
彼女を愛して、その身を案じ、救おうとする暗示を。
故にその偽りは真実となりルサルカの口を伝い、メリュジーヌへの愛として具現化する。

だからやめて、これ以上殺し合いに乗るのは、貴女自信を傷付けないで。

祈るようにルサルカは願う。

「……違う…それは違うよ」

その声は、その瞬間のみメリュジーヌへ愛と慈しみを乗せた、本当の言葉だった。
だが、だからこそメリュジーヌは苦笑していた。

「オーロラは僕を愛してなどいない」

記憶はある。感情も彼女に対し、殺意をぶつけるだけで心が張り裂けそうになる。とても大事な家族だ。


「きみが斬ったあの刀の力みたいだが、僕は君をとても大事に想っている」

心の底から、自分に対し深い愛と救済を望んでくれている。

「それでも…僕は在り方を変えられないんだよ」

「何を、言って───」

この見た目で、何を言っているこの女は?

その美しさと、その可憐さと、その儚さと、その健気さは。
妖精國で最も強く、そして美しい存在に他ならないだろう?
そんなもの、ルサルカがオーロラなら、手元になんて置く事は許さない。
何故なら、傍に居るだけで自分を蝕む毒など、早々に切り捨てねばならないから。

普通、もっと早くに捨てるだろう? 
あれは、そういうものだ。己以外の美を毒とする生態なのだ。

分かっていないのか、この女は。
自らを枯らす泥だと分かっていながら、オーロラはメリュジーヌを捨てる事が出来なかったことに。

オーロラは自らを高める事が”出来ない”。怠惰ではなく、そういう在り方にしかなれない。
そのうえで、自らが最も美しくあればならない。だが、研鑽を重ねる事も出来ないという呪い。
結果生まれるのは、より優れたもの、恵まれたもの、美しききものを引き摺り下ろすこと。

そんな、毒婦にしかなれない惨めで愚かで醜い生き物が、それでもなお、メリュジーヌを手元に置き続けたのは───。

『俺は幻想になりたくないが、時の止まった不変は好きだよ』

私は言えなかった。
その幻想が私だと告白して、不変たるものを愛しく思うあなたは、魔女(わたし)を愛すのか見限るのか?
知りたかった。でも、言えなかった。
流れ去っていく彼を掴めなかった。
もっとも深い部分に、記憶の中で檻として残り続けた。

「……妬ましい」

愛した者が、もっとも美しいと感じる存在になれて。
例え結末は悲劇であっても、貴女はその最期に立ち会えて、決別であろうともその愛を説くことができたのに。
それをやり直したいだなんて、我儘にも程がある。

「貴女に渡すくらいなら……わたしが貰う」

何を、何をやり直すというのか。
わたしなんて、永劫届かなかったのに。
最期に会えたのなら、それいいだろう。
わたしは、彼に出逢う。彼に追い付きたい。
だから永遠に───本当にどんな願いが叶うとでもいうのなら、それはわたしが手に入れる。

───不味い。

ルサルカの中に大きな戸惑いが生まれた。

完全にブック・オブ・ジ・エンドの影響を受けている。
メリュジーヌに挟んだ過去が、ルサルカの精神に支障をきたしていると。

───いや、わたしはこんなものに呑まれはしない。わたしは天才だ。

記憶の奥底、積み重ねた時間に生まれた原初の渇望を、ルサルカはメリュジーヌの過去から受けたノイズだと誤認し続ける。


「っ……!」

鞘を回転させ、メリュジーヌが駆け出し、足元が液状のように揺らぐ。
黒い影が足に絡みつき、突如として現れた拷問器具───女性を模した像が、その空洞の中にメリジューヌを飲み込んだ。
鉄の処女。中世ヨーロッパの拷問に用いられたもの。
左右に開く扉から伸びた釘と、本体の背後から生えた釘で、挟むように中の罪人を串刺しにする。
さきの拷問器具の能力からすれば、こんな代物が飛び出ても不思議はない。
だが、能力を発動するまでの予備動作が、メリュジーヌにも見切れなかった。

まるで、既に発動していたかのような。違和感が生じる。

「そう、そこには罠を張っておいたわ」

ブック・オブ・ジ・エンドが挟むのは、人だけにあらず。
足場に剣で斬ることで、例え無機物であろうとも、そこに何かを仕込んだという過去を挟むことが出来る。
例えば、既に食人影と拷問器具を具現化し、メリュジーヌの足場に隠しておいたという過去を挟むことも。

───大丈夫、わたしはこれを使いこなしている。

「手数の多さは、大したものだね」

鉄の処女を切り裂き、無傷で脱出したメリュジーヌに更なる拷問器具が襲い掛かる。
全てをひらすらに両断しながら、そのレパートリーの豊富さにメリュジーヌは感嘆した。
あらゆる拷問器具を出現させ、不形の影を操るルサルカの能力は非常に応用性に優れている。
ルサルカ本人も強いのではなく、戦い方を上手に進めることを得手とし、小細工と言えばそれまでだが、手数も非常に豊富だ。
つまり、ブック・オブ・ジ・エンドで挟める過去(わな)は、無数に存在する。


「行くぞ、キウル!!」
「で、ディオさん……」

ルサルカとメリュジーヌの対峙を前に、自分が為せることを模索していたキウルの腕をディオが引く。
それの意図することを察せない程、キウルも鈍感ではない。
逃げようと、ルサルカを置いてその間に自分達は離脱しよう。そう訴えている。

「し、しかし……」

だが、役に立てないと分かっているが、果たして本当にルサルカ一人を置いて行って良いものか。
ディオだけを逃がして、戦士であるキウルも残るべきでは。
そう考えた時、キウルはディオの瞳から涙が溢れている事に気付いた。

(この…このディオが……あんなビチクソチビ女に怯えているというのかッ!!
 ゆ、許さん…ッッ! いずれ殺してやるッ! 乃亜もメリュジーヌ、貴様もだッッ!!)

許せなかった。誰よりも優れていると考えていたこのディオが、あんなちっぽけな女一人に怯えているなどと。
その現実と屈辱にディオは涙を流していた。同時に激情の中にあっても、冷静にルサルカに戦わせている今こそが離脱の最大の機会だと、ディオは理解している。
これを逃す手はない。

(な、泣いている……あ…あの気丈なディオさんが、泣くだなんて。
 辛いのは、ディオさんも一緒なのか……)

この場でもっとも強いルサルカが殿を務めるのであれば、キウル達は必ずや生きてここを切り抜ける。
それが、彼女に報いることに繋がる。そうディオは考えているのだと、キウルは思った。

「ルサルカさん…ご武運を……!!」

逆にディオの手を引き、キウルは素早く駆け出した。

「わたしは死なない……!!」

当のルサルカには、キウルとディオの安否などどうでもよく、既に眼中にない。
あるのは、どうこの場を生き延びるか、それだけだ。
混濁した記憶と、そこから汲み上がる渇望が入れ混じりながら、魔女は眼前の最強種に宣言する。

「貴女が最強の個であるなら、わたしは最多の数よ!」

その矮小な個を数で磨り潰し、圧殺することを。

「……忘れているようだね。その数の頂点に立つからこそ、最強なんだ」

冷たく、何の感傷もなく、メリュジーヌは事実のみを口にするように言い放った。



【G-2 港/1日目/早朝】

【メリュジーヌ(妖精騎士ランスロット)@Fate/Grand Order】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(小)、鎧に罅、自暴自棄(極大)、イライラ、ルサルカが挟まれた過去(数分で強制解除)
[装備]:『今は知らず、無垢なる湖光』
[道具]:基本支給品、イヤリング型携帯電話@名探偵コナン、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:オーロラの為に、優勝する。
0:ルサルカを殺す。
1:沙都子の言葉に従う、今は優勝以外何も考えたくない。
2:最後の二人になれば沙都子を殺し、優勝する。
3:港にカチ込み、集まった対主催達を削る。
4:カオス…すまない。
5:絶望王に対して……。
[備考]
※第二部六章『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』にて、幕間終了直後より参戦です。
※サーヴァントではない、本人として連れてこられています。
※『誰も知らぬ、無垢なる鼓動(ホロウハート・アルビオン)』は完全に制限されています。元の姿に戻る事は現状不可能です。


【ルサルカ・シュヴェーゲリン@Dies Irae】
[状態]:ダメージ(小)、右肩に切り傷、シュライバーに対する恐怖、キウルの話を聞いた動揺(中)メリュジーヌに対する妬み(大)
[装備]:血の伯爵夫人@Dies Irae、ブック・オブ・ジ・エンド@BLEACH
[道具]:基本支給品、仙豆×2@ドラゴンボールZ
[思考・状況]基本方針:今は様子見。
0:何としても、メリュジーヌから生き延びる。
1:シュライバーから逃げる。可能なら悟飯を利用し潰し合わせる。
2:ドラゴンボールに興味。悟飯の世界に居る、悟空やヤムチャといった強者は生還後も利用できるかも。
3:ガムテからも逃げる。
4:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
5:俊國(無惨)が海馬コーポレーションを調べて生きて再会できたならラッキーね。
6:どんな方法でもわたしが願いを叶えて───。
[備考]
※少なくともマリィルート以外からの参戦です。
※創造は一度の使用で、12時間使用不可。停止能力も一定以上の力で、ゴリ押されると突破されます。
 形成は連発可能ですが物理攻撃でも、拷問器具は破壊可能となっています。
※悟飯からセル編時点でのZ戦士の話を聞いています。
※ルサルカの魔眼も制限されており、かなり曖昧にしか働きません。
※情報交換の中で、シュライバーの事は一切話していません。


【ブック・オブ・ジ・エンド@BLEACH】
キウルに支給。
月島秀九郎の完現術。普段は栞の形を取っているが、戦闘時には剣へと変わる。
その能力は斬ったものに、過去を挟むこと。
その対象の過去に、仲間として自分を挟めば、さも最初から仲間であったように振舞える。
万能な洗脳能力にも見えるが、対象に最上位に優先すべき者がいるのであれば、例え恩人や友として対象の過去に挟んだとしても、躊躇いなく敵に回ってしまうこともあり
これは原作で、月島が朽木白哉に敗れた敗因でもある。
この為、殺し合いに決して乗らないような善良な参加者に過去を挟んで、殺し合いを強制させようとしても、本人の善性が優先される。

更に無機物にも過去を挟むことが出来、月島は「以前そこに罠を仕掛けた」などの使い方をしていた。

2回斬ると自主的に解除も可能。普通の、切れ味のいい剣としても使用出来る。

制限として、効果の持続時間は数分間、それを過ぎれば強制解除かつ、対象にされた相手は過去を挟まれたことも認識できる。
そして無機物以外の参加者や、意思持ち支給品に一度過去を挟んだ場合、12時間のインターバルを挟まなければ、再度同じ対象に効果を発揮できない。
制限とは別のデメリットとして、挟んだ過去は使用者にも影響を与えてしまうこと。
殺し合っていた敵に、友人となった過去を挟んんだのであれば、それは友人と殺し合う苦痛を使用者本人も味わうことになる。



【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]精神的疲労(中)、疲労(中)、敏感状態、服は半乾き、怒り、メリュジーヌに恐怖、強い屈辱(極大)、ボロ泣き、乃亜やメリュジーヌに対する強い殺意
[装備]バシルーラの杖[残り回数4回]@トルネコの大冒険3(キウルの支給品)
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。
0:メリュジーヌから逃げる。いずれ殺してやりたい。
1:キウルを利用し上手く立ち回る。
2:先ほどの金髪の痴女に警戒。奴は絶対に許さない。
3:ジョジョが巻き込まれていればこの機に殺す。
4:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
5:海が弱点の参加者でもいるのか?
[備考]
※参戦時期はダニーを殺した後


【キウル@うたわれるもの 二人の白皇】
[状態]精神的疲労(大)、疲労(大)、敏感状態、服は半乾き、軽い麻痺状態(治療済み)、ルサルカに対する心配(大)
[装備]弓矢@現実(ディオの支給品)
[道具]基本支給品、闇の基本支給品、闇のランダム支給品0~2、モクバの考察が書かれたメモ
[思考・状況]
基本方針:殺し合いからの脱出
0:メリュジーヌから逃げる。ルサルカさんの助けになりたいが……
1:ディオを護る。
2:先ほどの金髪の少女に警戒
3:ネコネさんたち、巻き込まれてないといいけれど...
4:ルサルカさんが心配。
[備考]
※参戦時期は二人の白皇本編終了後


【ルサルカ、ディオ、キウル、三人の共通認識】

【海について】
船や何らかの方法で海上に滞在する場合、一時間以上の滞在で起爆…そして地図外に出ても警告が鳴り起爆する。
現状、首輪を外して地図の外へ出ると、どうなるかは不明。
つまり、海上での遅延行動は不可能。

【バトルロワイアル会場について、ルサルカの考察】
数十人を機械や魔術で生きたまま、数日間管理するのは現実的ではなく、恐らく乃亜は自分も含めた電脳世界を異界として再現して、参加者は全員生身のまま招かれたと考えています。


066:明日なき暴走 投下順に読む 068:愛さえ知らずに
時系列順に読む
047:懐かし面影 探してる ディオ・ブランドー 083:坊や、よい子だねんねしな
キウル
ルサルカ・シュヴェーゲリン 079:空と君のあいだには
063:愛ほど歪んだ呪いは無い メリュジーヌ

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