調査記録
この学園には古くからの噂が存在するらしい。
今から約20年前、初めて入学許可された二人の魔人。
彼らを皮切りに、今ではこの
希望崎学園にも、多くの魔人が在籍している。
しかし、その始まりの二人とは別に、真しやかにその存在を噂される『三人目の
転校生』がいる。
当時の学生たちは、誰もその存在を語ろうとはしない。
そのため、彼女の存在を確認できるのは、当時の生徒たちが残した手記の一部からだけである。
「その者は何者であったのか?」
その疑問は、私の中でどんどん広がっていく。
その
『転校生』について調べていくうちに、私は当時彼女と友人であったと言うある女性に行き着いた。
女性の名は「伊早坂 葵(いささか あおい)」
しかし彼女は、自分がその『転校生』と知り合いだったということ以外、何も私に話してはくれない。
それどころか、私に「調査」をやめるように促してくる。
これでは話にならない。
当時の手記に書かれた、その『転校生』を表すいくつかの言葉――。
「死神」「悪魔」「化け物」etc...
魔人に対する差別が今以上に色濃く残っていた時代だ。
そのどれもが、彼女が「普通の転校生」ではなかったことをうかがわせてくれる。
生徒名簿から抹消された、その転校生の名前は「
杉崎ルミネ」。
彼女は一体何者か。探れば探るほど、私の興味は膨らんでいく。
最終更新:2009年03月26日 10:28