ぴこぴこぴこ。
宙を舞う異形の耳が忙しく動き回る。
吸血鬼の真祖、ドミノ・サザーランドはその能力を用いて周囲の索敵をしていた。
吸血鬼の真祖、ドミノ・サザーランドはその能力を用いて周囲の索敵をしていた。
(やっぱり索敵能力が大幅に弱体化してるわね...チッ)
普段ならば、精密さを重視しても1エリアの半分は索敵できるほどにドミノの索敵範囲は広い。
しかし、今は精密さを捨ててようやく1エリアの半分、精密さを重視すれば更に範囲は狭まるという異常事態である。
しかし、今は精密さを捨ててようやく1エリアの半分、精密さを重視すれば更に範囲は狭まるという異常事態である。
「とことんイラつかせてくれるわねあいつら」
名簿上、ドミノの知る名は四つ。
佐神善と日ノ元明。
彼ら二人はドミノの可愛い下僕の内の二人だ。
やはりというべきか、推測通りに身内が巻き込まれていた。
善は間違いなくこの場でも誰かを助けようと無茶をするのは目に見えているし、明も殺し合いには乗らなくてもその真っすぐすぎる性根は衝突を引き起こしやすい。
一刻も早く合流し、必ず助ける。それが主としての務めだ。
彼ら二人はドミノの可愛い下僕の内の二人だ。
やはりというべきか、推測通りに身内が巻き込まれていた。
善は間違いなくこの場でも誰かを助けようと無茶をするのは目に見えているし、明も殺し合いには乗らなくてもその真っすぐすぎる性根は衝突を引き起こしやすい。
一刻も早く合流し、必ず助ける。それが主としての務めだ。
日ノ元士郎。
明の父で、ドミノと同じ吸血鬼の真祖の一人。
まだあの男の力のほどは見ていないが、真祖である以上は恐らくこの会場内でも実力は折り紙付きのはず。
元々、彼とは軍団を率いての戦争に臨むつもりだった。
本来あり得た諸々の過程を省略し、ここの大将戦で一気にケリを着けるのも悪くない。
明の父で、ドミノと同じ吸血鬼の真祖の一人。
まだあの男の力のほどは見ていないが、真祖である以上は恐らくこの会場内でも実力は折り紙付きのはず。
元々、彼とは軍団を率いての戦争に臨むつもりだった。
本来あり得た諸々の過程を省略し、ここの大将戦で一気にケリを着けるのも悪くない。
堂島正。
善と親しい仲であった医者で、今は敵対しつつも燦然党への内通者として取引している吸血鬼。
ただ、ドミノは堂島に全幅の信頼を置いている訳ではない。
彼が民間人の犠牲を良しとしない男なのは知っている。この殺し合いでも一般人を犠牲にするような真似はしないだろう。
しかし、それはあくまでも一般人に対してだ。
彼は誰かを立てるのではなく自分が頂点に立ち世界を平和にする理想を抱いている。その為ならば自分とて平然と裏切るだろう。
無論、当面の狙いは一般人への犠牲も顧みない士郎の打倒だろうが、それでも迂闊に背中を見せるわけにはいかないだろう。尤も、挑まれたところで返り討ちにするだけだが。
善と親しい仲であった医者で、今は敵対しつつも燦然党への内通者として取引している吸血鬼。
ただ、ドミノは堂島に全幅の信頼を置いている訳ではない。
彼が民間人の犠牲を良しとしない男なのは知っている。この殺し合いでも一般人を犠牲にするような真似はしないだろう。
しかし、それはあくまでも一般人に対してだ。
彼は誰かを立てるのではなく自分が頂点に立ち世界を平和にする理想を抱いている。その為ならば自分とて平然と裏切るだろう。
無論、当面の狙いは一般人への犠牲も顧みない士郎の打倒だろうが、それでも迂闊に背中を見せるわけにはいかないだろう。尤も、挑まれたところで返り討ちにするだけだが。
(悩みの種はここの連中だけじゃないわね)
会場に連れて来られていない残る下僕の二人、狩野京児と七原健のことも気になる。
ドミノは士郎率いる燦然党を下す為に、もう一人の真祖、ユーベン率いるゴールデン・パームと同盟を組んでいる。
ここで重要なのはあくまでも同盟という点だ。燦然党を滅したあとは同盟も無くなりゴールデン・パームとも戦うことになる。
そして、同盟の肝心の目標である士郎はここに連れて来られている。
燦然党側もすぐに党首がいないボロを出すことはあるまいが、それが知れ渡れば京児たちは完全に二人で孤立してしまう。
そうなれば敗北は必至。七原はゴールデン・パームの主力の一人、阿久津潤と仲がいいため匿って貰える可能性も高いが、京児は無理だろう。
彼は彼でゴールデン・パームの誰からも実力は認められているが、その残忍な性格をお披露目したばかりで、ハッキリ言ってゴールデン・パーム組員の9割から嫌われている。
京児だけは潰せるなら潰しておきたいというのが大半の党員の意見だろう。
ドミノは士郎率いる燦然党を下す為に、もう一人の真祖、ユーベン率いるゴールデン・パームと同盟を組んでいる。
ここで重要なのはあくまでも同盟という点だ。燦然党を滅したあとは同盟も無くなりゴールデン・パームとも戦うことになる。
そして、同盟の肝心の目標である士郎はここに連れて来られている。
燦然党側もすぐに党首がいないボロを出すことはあるまいが、それが知れ渡れば京児たちは完全に二人で孤立してしまう。
そうなれば敗北は必至。七原はゴールデン・パームの主力の一人、阿久津潤と仲がいいため匿って貰える可能性も高いが、京児は無理だろう。
彼は彼でゴールデン・パームの誰からも実力は認められているが、その残忍な性格をお披露目したばかりで、ハッキリ言ってゴールデン・パーム組員の9割から嫌われている。
京児だけは潰せるなら潰しておきたいというのが大半の党員の意見だろう。
「...うかうかしてらんないわね」
一刻も早くこの殺し合いを終結させ、愛しい下僕たちのもとへ帰らなければ。
ドミノは精密さを捨て、探索範囲をさらに広げる。
その耳が捉えるものは―――いた。
ドミノは精密さを捨て、探索範囲をさらに広げる。
その耳が捉えるものは―――いた。
反応は二人。なにやら言い争っているようだ。
ドミノは探知した者たちのもとへと高速で飛んでいく。
ドミノは探知した者たちのもとへと高速で飛んでいく。
降り立ち、その先で見たものは。
「やめてくれえ!僕は初音ちゃん一筋なんだあ!」
「や!私、お兄ちゃんに『お礼』するの!だからさとちゃんのとこつれてって!」
「や!私、お兄ちゃんに『お礼』するの!だからさとちゃんのとこつれてって!」
全裸の冴えない青年が、少女に馬乗りにされ襲われているなんとも見苦しい場面だった。
☆
モッコスから逃げ出し休憩と取っていた充としお。
しかし、ようやく一息をつけたと思ったその時、突如しおは豹変し、充の股間に触れようとしてきた。
しかし、ようやく一息をつけたと思ったその時、突如しおは豹変し、充の股間に触れようとしてきた。
「なっ、なにをするんだい!?」
咄嗟に飛び退きしおから距離を取る充。
そんな充に、しおは頬を紅潮させ開いた瞳孔で手をワキワキと蠢かせる。
そんな充に、しおは頬を紅潮させ開いた瞳孔で手をワキワキと蠢かせる。
「私、さとちゃんに会いたい...だからおじさんに教わった『お礼』でお兄ちゃんをおもてなしするの!」
自分が気絶している間にあの男にナニを仕込まれたというのか。
しおから漂う漢の臭いになんとなく事情を察した充は背筋に怖気が走る。
あの男はこんな小さな子になんてことをしたんだ!
充はその事実に怒りを抱くも、しかし優先すべきはこの少女を宥めることである。
しおから漂う漢の臭いになんとなく事情を察した充は背筋に怖気が走る。
あの男はこんな小さな子になんてことをしたんだ!
充はその事実に怒りを抱くも、しかし優先すべきはこの少女を宥めることである。
「僕はそんなの全然嬉しくないよ!だからやめてくれえ!」
「うそ!おとこを満足させるのが社会勉強っておじさん言ってた!さとちゃんに会いたいならやれって!」
「うわーん、なんでそうなるんだよぉ!」
「うそ!おとこを満足させるのが社会勉強っておじさん言ってた!さとちゃんに会いたいならやれって!」
「うわーん、なんでそうなるんだよぉ!」
微妙に噛み合わない会話に充は泣きそうになる。
元々、彼は口達者な方ではなく、異性との会話も事務的なこと以外は殆どしたことがない。
そんな彼に、精神を消耗させた少女を慰めるなど無理難題であった。
かといって、今しがた恐い目にあった少女相手に暴力を振るうこともできない。
元々、彼は口達者な方ではなく、異性との会話も事務的なこと以外は殆どしたことがない。
そんな彼に、精神を消耗させた少女を慰めるなど無理難題であった。
かといって、今しがた恐い目にあった少女相手に暴力を振るうこともできない。
(よし、今はこの子から離れよう!)
三十六計逃げるに如かず。
いま、しおは酷く混乱している。
ならば一旦身を隠し、服を探してきて、落ち着いた頃を見計らい迎えに来ればいいだろう。
いま、しおは酷く混乱している。
ならば一旦身を隠し、服を探してきて、落ち着いた頃を見計らい迎えに来ればいいだろう。
「あれ?」
ガクリ、と膝から力が抜け落ちる。
充は決して身体能力に優れる男ではない。むしろ、勉強はできても身体能力は劣る部類だ。
そんな彼の貧弱な身体を襲ったのが、モッコスの顎へのアッパーカット。
ダメージが回復しないままの逃走、そして体を休めたことでの非常時のアドレナリンの抑制がここにきて響いてきた。
そんな彼の貧弱な身体を襲ったのが、モッコスの顎へのアッパーカット。
ダメージが回復しないままの逃走、そして体を休めたことでの非常時のアドレナリンの抑制がここにきて響いてきた。
その隙をしおは見逃さない。
「お兄ちゃん、さとちゃんのとこ連れてって」
充の股間へと顔を潜らせ、その手に充のモノを握りしめる。
「ダメだって!僕はそんなの望んでないんだぁ〜!」
「おっきくならない...えと、『おにいさんの、ちいさくてかわいいよ』」
「おっきくならない...えと、『おにいさんの、ちいさくてかわいいよ』」
モッコスから仕込まれた誘惑の言葉も充には響かない。充の愛は初音にのみ注がれる。まかり間違ってもこんな幼女には向けられないからだ。
モッコスと違い、小さいままのソレを、しおは無理やり擦ることで大きくしようとする。
モッコスと違い、小さいままのソレを、しおは無理やり擦ることで大きくしようとする。
「やめてくれえ!僕は初音ちゃん一筋なんだあ!」
しかし、貧弱とはいえ充も曲がりなりにもしおより身体の大きい男。
力が抜けているとはいえ、少女の身体を押せば引き離すことくらいできる。
力が抜けているとはいえ、少女の身体を押せば引き離すことくらいできる。
だがそれが逆に彼女の逆鱗に触れた。
どうしてお兄さんは『お礼』を受け入れてくれないのだろう。
どうしてお兄さんはさとちゃんのとこに連れてってくれないのだろう。
どうしてお兄さんはさとちゃんのとこに連れてってくれないのだろう。
しおは頬を膨らませ、意地でも『お礼』を受け取らせようとする。
「や!私、お兄ちゃんに『お礼』するの!だからさとちゃんのとこつれてって!」
しおは充に負けじと前のめりに身体を摺り寄せようとする。
疲弊し脱力する青年と意地でも身体を預けようとする少女は拮抗し戦況を停滞させる。
疲弊し脱力する青年と意地でも身体を預けようとする少女は拮抗し戦況を停滞させる。
その停滞は、来訪者の影によって終戦を迎えられた。
「だっ、誰!?」
充はしおを手で制しながらも、被さる影に慌てて振り返る。
そこにいたのは赤の長髪が特徴的な制服の女子。
その鋭い目つきと凛々しい風貌はどこか仲間である藤堂悠奈を連想させた。
その鋭い目つきと凛々しい風貌はどこか仲間である藤堂悠奈を連想させた。
「きっ、きみ!助けてくれぇ!」
情けない声音で咄嗟に懇願する充。
しかし返事はなく。代わりにヒドく冷たく蔑んだ視線が贈られる。
しかし返事はなく。代わりにヒドく冷たく蔑んだ視線が贈られる。
(うわはあああん、やっぱり誤解されてるよおおお!!)
股間を握られかける全裸の男と生臭い臭いを放つ少女。
ここから変態ロリコンクソ眼鏡を連想するなという方が無理なことは充自身が理解している。
ここから変態ロリコンクソ眼鏡を連想するなという方が無理なことは充自身が理解している。
充が声をあげたところで、しおも来訪者の存在に気が付き顔を上げる。
「ぁ...」
しおはぽかんと口を開け声を漏らす。
「さとちゃん?」
長くて色のついた髪。
ここに来てから初めての女性の影に、しおは唯一信頼できるさとちゃんの影を重ねる。
ここに来てから初めての女性の影に、しおは唯一信頼できるさとちゃんの影を重ねる。
「ごめんね、さとちゃんじゃなくて」
しかし、月光に映し出されたその顔はさとちゃんとはまるで別物で。
なのにしおは彼女の姿に魅入るようにジッと見つめていた。
なのにしおは彼女の姿に魅入るようにジッと見つめていた。
「私はドミノ・サザーランド。あなたは?」
しゃがみ込み、目線を合わせてくれるお姉さんに、しおは先ほどまでの焦燥が嘘のように消え失せ安心感を抱く。
「しっ、しお。私、しお!」
「しおちゃんね。あなたの言う、さとちゃんってどの子のことかな?」
「しおちゃんね。あなたの言う、さとちゃんってどの子のことかな?」
ドミノは名簿を見せしおの反応を覗う。
「んと、さとちゃん...さとちゃん...あれっ?」
名簿を見ながらしおは小首を傾げる。
自分の名前は見つかった。
たくさんあったのでわかりにくかったが、それでも"しお"は一人だけなのでわかった。
けれど、"さとちゃん"はふたつあった。
自分の近くにあった"松坂さとう"と"佐藤マサオ"。
佐藤、という漢字は何度もテレビで読み上げられたのでしおでも読めた。
故に生じる疑問。
"さとちゃん"が本名ではなくあだ名なのはわかる。ならばそこから連想されるのは"さとう"ということも。
じゃあ、どっち?しおの知っているさとちゃんは、どっちなの?
自分の名前は見つかった。
たくさんあったのでわかりにくかったが、それでも"しお"は一人だけなのでわかった。
けれど、"さとちゃん"はふたつあった。
自分の近くにあった"松坂さとう"と"佐藤マサオ"。
佐藤、という漢字は何度もテレビで読み上げられたのでしおでも読めた。
故に生じる疑問。
"さとちゃん"が本名ではなくあだ名なのはわかる。ならばそこから連想されるのは"さとう"ということも。
じゃあ、どっち?しおの知っているさとちゃんは、どっちなの?
「さとちゃんって、どっちだろう」
「どっち?」
「こっちと、こっち」
「どっち?」
「こっちと、こっち」
しおは『松坂さとう』と『佐藤マサオ』の二つの名を指さして、どちらが"さとちゃん"かをドミノに尋ねる。
ドミノは一瞬だけ呆けた顔をするが、しかしすぐに微笑みを浮かべしおに向き直る。
ドミノは一瞬だけ呆けた顔をするが、しかしすぐに微笑みを浮かべしおに向き直る。
「そのさとちゃんは女の子?それとも男の子?」
「女の子だよ。とっても可愛いの」
「あなたと同じくらいの歳かしら?」
「ううん。お姉さんと同じくらい」
「...じゃあこっちね。マサオっていうのは男の子が貰う名前だから。まつざかさとう。きっとこれがさとちゃんね」
「まつさかさとうがさとちゃんの名前...えへへ、さとちゃんのことが知れてうれしいな」
「女の子だよ。とっても可愛いの」
「あなたと同じくらいの歳かしら?」
「ううん。お姉さんと同じくらい」
「...じゃあこっちね。マサオっていうのは男の子が貰う名前だから。まつざかさとう。きっとこれがさとちゃんね」
「まつさかさとうがさとちゃんの名前...えへへ、さとちゃんのことが知れてうれしいな」
ぽわぽわと花でも飛びそうなほど朗らかにしおは笑う。
そんな彼女には微笑みを向けつつも、ドミノは会話を続ける。
「さとちゃんはあなたのお友達かしら?」
「ううん。お友達じゃなくて、世界一大好きな人。お姉さんはそういう人はいる?」
「私?うーん、まだよくわかんないかなあ」
「じゃあおまじないしてあげ...」
「ううん。お友達じゃなくて、世界一大好きな人。お姉さんはそういう人はいる?」
「私?うーん、まだよくわかんないかなあ」
「じゃあおまじないしてあげ...」
突如、表情を暗くし委縮するように縮こまるしおにドミノは首を傾げる。
「...さとちゃんとの誓いの言葉、教えてあげようと思ったんだけど、間違ってるって言われたの」
「誰に?」
「もじゃもじゃのおじさん。おじさんに『そいつは間違ってる』『お前は騙されてる』ってぶたれて、『社会勉強』を教えられて、だからこのお兄ちゃんに『お礼』をしようと思って...」
「...君と会う前に、やけに乱暴な男に襲われてね。僕も服を取られて、この子と一緒にいたらしいモンスターが抑え込んでくれている間に、僕らはどうにか逃げ出したんだ」
「誰に?」
「もじゃもじゃのおじさん。おじさんに『そいつは間違ってる』『お前は騙されてる』ってぶたれて、『社会勉強』を教えられて、だからこのお兄ちゃんに『お礼』をしようと思って...」
「...君と会う前に、やけに乱暴な男に襲われてね。僕も服を取られて、この子と一緒にいたらしいモンスターが抑え込んでくれている間に、僕らはどうにか逃げ出したんだ」
乱暴にされた恐怖を思い出し、涙ぐみえづくしおに変わって充が捕捉し説明する。
そしてドミノはなんとなく理解する。
彼女が充の股間に執着する理由、そしてしお自身の背景を。
そしてドミノはなんとなく理解する。
彼女が充の股間に執着する理由、そしてしお自身の背景を。
ドミノは内心でため息を吐く。
こんな時にその男はいったいなにをやっているのか。いや、こんな時だからこそ欲望に負け愚行に走るのだろう。
ドミノからしてみれば、彼らの事情はなんの利にもならない。
善と明、堂島と出会っていればこんな状態の二人を放置するはずはなく、士郎と会っていれば二人の命は既にない。
ドミノの知己と出会っている可能性が零であるなら、構うことなく放置するのが合理的だ。
こんな時にその男はいったいなにをやっているのか。いや、こんな時だからこそ欲望に負け愚行に走るのだろう。
ドミノからしてみれば、彼らの事情はなんの利にもならない。
善と明、堂島と出会っていればこんな状態の二人を放置するはずはなく、士郎と会っていれば二人の命は既にない。
ドミノの知己と出会っている可能性が零であるなら、構うことなく放置するのが合理的だ。
(仕方ないわ。民のメンタルケアも王の役目よね)
しかしそれが出来ないのがドミノ・サザーランド。
真祖の中でもとりわけ情に厚い王器の持ち主である。
真祖の中でもとりわけ情に厚い王器の持ち主である。
(まずは..そうね)
「しおちゃん。ちょっと気晴らしにお散歩しましょうか」
「えっ?」
「眼鏡、ちょっとこの子を借りるわよ」
「うっ、うん」
「しおちゃん。ちょっと気晴らしにお散歩しましょうか」
「えっ?」
「眼鏡、ちょっとこの子を借りるわよ」
「うっ、うん」
ドミノがしおの手をそっと握り、しおは呆然としながらも反射的に握り返す。
すると、ドミノの身を包む学生服が消え去りあっという間に布面積の少ない衣装に変わり、ほぼ剥き出しになった臀部からは尾が、背中には巨大な翼が、頭部には蝙蝠に似た巨大な耳が生えた。
すると、ドミノの身を包む学生服が消え去りあっという間に布面積の少ない衣装に変わり、ほぼ剥き出しになった臀部からは尾が、背中には巨大な翼が、頭部には蝙蝠に似た巨大な耳が生えた。
「っ!?」
突然の変貌にしおも充も驚愕し息を呑む。
その驚愕も冷めやらぬうちに、ふわりとしおの身体が浮かび上がる。
その驚愕も冷めやらぬうちに、ふわりとしおの身体が浮かび上がる。
「あんたはここで待ってなさい。死にたければ逃げていいけど」
変身。ほぼ全裸。浮かぶしお。
情報の整理が追いつかないままの充は、思考を放棄しコクコクと黙って頷く。
それを見たドミノはしおと手を繋いだまま自身の身体も浮かび上がらせ―――二人は、上空へと飛んだ。
情報の整理が追いつかないままの充は、思考を放棄しコクコクと黙って頷く。
それを見たドミノはしおと手を繋いだまま自身の身体も浮かび上がらせ―――二人は、上空へと飛んだ。
「目を瞑ってちゃ勿体ないわよ、しお。こんな経験そうはできないんだから」
しおはハッとし目を開く。
心地よく身体を撫でる風。手を包む優しい温もり。遠のく地上。不思議な感覚で浮遊する自分。
そんなおとぎ話かなにかのようなこの光景に、悩みも恐怖も不安も。一瞬、しおの頭から消え失せた。
心地よく身体を撫でる風。手を包む優しい温もり。遠のく地上。不思議な感覚で浮遊する自分。
そんなおとぎ話かなにかのようなこの光景に、悩みも恐怖も不安も。一瞬、しおの頭から消え失せた。
「本当は普通の空だったらもっと良かったんだけど。どうかしら、初めての夜空の散歩は?」
消え失せた心のもやもやの代わりに占めるのは、紅い月に照らされる景色とドミノの姿への感傷。
「...さとちゃん言ってた。お外は危険なものがたくさんあるから出ちゃ駄目だって」
しおは思う。さとちゃんの好きなきらきらしたものとは違うけど。
さとちゃんと一緒に見上げた夜空とは違うけれど。
「私、さとちゃんに教えてあげたい!お外にも綺麗なものは一杯あるんだって!」
それでもこの景色も、違う感じに綺麗だと。
目を輝かせて笑うしおを見ながらドミノは微笑み、その一方、内心で彼女という人間を冷静に分析する。
(この子はひたすらに純粋。与えられるなにもかもを受け入れて、それを疑うことを良しとしない)
ドミノは、"さとちゃん"の本名をしおが知らなかったことから既に松坂さとうに対して疑いの目を向けていた。
決定打となったのは、先ほどのしおの『外は危険なものがたくさんあるから出ちゃ駄目』という言葉だ。
さとうはしおを虐待あるいは誘拐監禁をしている。しおがさとうに対しては微塵も恐怖を抱いていないことから監禁からの洗脳といったところだろう。
別に珍しいことでもない。時代を遡れば、奴隷を似たような形で寵愛する貴族や王もいたのだから。
決定打となったのは、先ほどのしおの『外は危険なものがたくさんあるから出ちゃ駄目』という言葉だ。
さとうはしおを虐待あるいは誘拐監禁をしている。しおがさとうに対しては微塵も恐怖を抱いていないことから監禁からの洗脳といったところだろう。
別に珍しいことでもない。時代を遡れば、奴隷を似たような形で寵愛する貴族や王もいたのだから。
しおはそれを理解しているのかいないのか、さとうへの好意は隠そうともしていない。
しかしさとうへの全幅の信頼を置いているかと思いきや、自分を襲った者の言葉にまで耳を傾けてそれすらも受け入れている。
彼女は危うい。己で考えることをしないから、ああも容易く他人の意見に従ってしまう。
彼女は危うい。己で考えることをしないから、ああも容易く他人の意見に従ってしまう。
(ま、人の性根にまで口出しするのは踏み込みすぎよね)
ドミノがその二人は悪党で両者とも信じるなと刷り込ませるのは難しいことじゃない。
しかし、それでは結局しおは流されるだけの木偶になってしまう。
しかし、それでは結局しおは流されるだけの木偶になってしまう。
「ねえ、しお。しおはあの眼鏡くんに、恐いおじさんから『お礼』をしろって言われたからしようとしてたのよね。さとちゃんからもそう教わったのかしら」
「ううん。さとちゃんは社会勉強教えてくれなかったよ」
「ならしおは、なんでおじさんの言うことを聞こうとしたのかしら」
「...いう通りにしないと怒られるから」
「そのおじさんはいないのに?」
「えっ?えと、私、えと...」
「...しお。さとちゃんの言ってた『お外には危険なものがたくさんある』、っていうのは間違いじゃないのよ。世の中にはずっと真面目で素直な人がいれば、嘘つきで人に迷惑をかける人もいる。
そうやって白と黒が混じってずっと灰色なのがこの世界なのよ」
「灰色?」
「そう。灰色。私たちはその中で白か黒かを自分で見て決めなくちゃいけないの。しおは白と黒、どっちが好きかしら」
「...白。私、綺麗な白が好き」
「私もよ。...じゃあ、考えないとね。さとちゃんと恐いおじさんは、どっちが白でどっちが黒か」
「白と黒、どっちが正しいの?」
「それもあなたが考えなきゃダメ。人の好き嫌いが正しいかどうかなんて誰かが決めつけるものじゃないから」
「ううん。さとちゃんは社会勉強教えてくれなかったよ」
「ならしおは、なんでおじさんの言うことを聞こうとしたのかしら」
「...いう通りにしないと怒られるから」
「そのおじさんはいないのに?」
「えっ?えと、私、えと...」
「...しお。さとちゃんの言ってた『お外には危険なものがたくさんある』、っていうのは間違いじゃないのよ。世の中にはずっと真面目で素直な人がいれば、嘘つきで人に迷惑をかける人もいる。
そうやって白と黒が混じってずっと灰色なのがこの世界なのよ」
「灰色?」
「そう。灰色。私たちはその中で白か黒かを自分で見て決めなくちゃいけないの。しおは白と黒、どっちが好きかしら」
「...白。私、綺麗な白が好き」
「私もよ。...じゃあ、考えないとね。さとちゃんと恐いおじさんは、どっちが白でどっちが黒か」
「白と黒、どっちが正しいの?」
「それもあなたが考えなきゃダメ。人の好き嫌いが正しいかどうかなんて誰かが決めつけるものじゃないから」
だから、ドミノに出来るのは選択する機会を与えるだけ。自分で考え悩み、選んだ道へ進む後押しをするだけだ。
ドミノの耳がピコピコと動き回り―――その往復回数が目に見えて増していく。
「......」
俯き考えるしおの頭にぽんぽんと手を乗せ、地上へと降下していく。
地上に辿り着けば、未だにポカンと口を開け放心している充の姿があった。
「いつまで呆けてるのよ。私の変身体に見惚れてたの?」
「あっ、ああっ、ごめんよ。あんまりにも現実離れしすぎてたからつい。...きみ、何者なんだい?」
「吸血鬼(ヴァンパイア)よ。詳しくはおいおい話してあげるから。ほら、しゃんとしなさい。誰がこの子の面倒見ると思ってるのよ」
「あっ、ああっ、ごめんよ。あんまりにも現実離れしすぎてたからつい。...きみ、何者なんだい?」
「吸血鬼(ヴァンパイア)よ。詳しくはおいおい話してあげるから。ほら、しゃんとしなさい。誰がこの子の面倒見ると思ってるのよ」
ドミノは握っていたしおの手を離し、充へとデイバックごと押し付ける。
充は困惑する。なぜ彼女はデイバックを自分に?
その困惑を他所に、ドミノはしおの頭に手をおき、しゃがみ込み目線を合わせて微笑みかける。
充は困惑する。なぜ彼女はデイバックを自分に?
その困惑を他所に、ドミノはしおの頭に手をおき、しゃがみ込み目線を合わせて微笑みかける。
「しお。あなたが答えを出すまで『お礼』は禁止よ。でないとこのお兄ちゃんも困っちゃうから」
「ドミちゃん。その、私が正しくないと思ったらどうすればいいの?」
「そうね...どうするかはあなた次第だけど、私なら捨てちゃうかしらね。こう、くしゃくしゃ、ポイッて」
「ドミちゃん。その、私が正しくないと思ったらどうすればいいの?」
「そうね...どうするかはあなた次第だけど、私なら捨てちゃうかしらね。こう、くしゃくしゃ、ポイッて」
掌の中でなにかを丸め、捨てるような仕草をするドミノを見て、しおは己の掌を見つめる。
さとちゃんの温かい手に包まれた感触と、モッコスの宝剣を握った感触、両方を経験した手を。
さとちゃんの温かい手に包まれた感触と、モッコスの宝剣を握った感触、両方を経験した手を。
「眼鏡。名前は?」
「えっ、えと、僕は城崎充」
「充。あんたはそのデイバックで粗末なモノを隠して離れなさい。勿論、この子を連れてね」
「え?どういうこと?」
「私は来客の相手をするから」
「えっ、えと、僕は城崎充」
「充。あんたはそのデイバックで粗末なモノを隠して離れなさい。勿論、この子を連れてね」
「え?どういうこと?」
「私は来客の相手をするから」
刹那。
ズン、と地響きと共にドミノの背後から砂塵が舞い上がる。
突然の砂塵に充としおは反射的に目を瞑り、風の勢いで尻餅を着いてしまう。
「ゲホッ、なっ、なに!?何が起きたんだ!?」
眼鏡である充は幸い被害が少なく、しおよりも早く視界を回復させることができた。
砂塵が晴れた時、充の視界に映ったのは未だに目を擦り続けるしお―――その目前にまで伸ばされた黒く太い獣の腕。
下半身が体毛に覆われ、ドミノの二回りは大きな巨体。なにより特徴的なのは口から覗かせる鋭利な牙と黒く巨大な翼。
その姿に充は思う。悪魔だ、と。
砂塵が晴れた時、充の視界に映ったのは未だに目を擦り続けるしお―――その目前にまで伸ばされた黒く太い獣の腕。
下半身が体毛に覆われ、ドミノの二回りは大きな巨体。なにより特徴的なのは口から覗かせる鋭利な牙と黒く巨大な翼。
その姿に充は思う。悪魔だ、と。
「あ、あわわわわ」
あまりの威圧感にガクガクと足が震え腰が砕けそうになる充。
「充、30秒時間を稼いであげるわ。しおを連れて逃げなさい」
ドミノの声に充はハッと我に帰る。
彼女は掌を悪魔に向けて翳していた。しおを浮かばせた時に用いた超能力で悪魔を抑え込んでいるのだろうか。
彼女は掌を悪魔に向けて翳していた。しおを浮かばせた時に用いた超能力で悪魔を抑え込んでいるのだろうか。
「早く行くの!!」
先ほどまでとはうってかわり強い語気に、充は弾けるようにしおの手を掴む。
「に、逃げるよ!」
「えっ?えっ?」
「早くっ!」
「えっ?えっ?」
「早くっ!」
先ほどドドンタスに背中を押されモッコスから逃げ出した時と同じように、充はしおの手を引き駆け出した。
その背を追おうとする悪魔。しかし、ドミノの超能力がそれを許さない。
「あの子たちもいずれはわたしの下僕になる予定なの。直属は埋まってるから、広義の意味でだけど。そういう訳で、手出しはさせないわよ」
ギリ、ギリ、ギリ、と悪魔の筋肉が軋み拘束から抜け出そうとする。
(...強いわね、やっぱり)
ドミノは拘束どころか身体を潰すつもりで念動力をかけている。しかし、悪魔はそれに筋力のみで対抗している。
しおとの空中散歩の際に察知した時から、この悪魔の異様なプレッシャーには気づいていた。
が、こうして改めて接触すれば嫌でも感じる。間違いなく、こいつは真祖にすら匹敵すると。
しおとの空中散歩の際に察知した時から、この悪魔の異様なプレッシャーには気づいていた。
が、こうして改めて接触すれば嫌でも感じる。間違いなく、こいつは真祖にすら匹敵すると。
ガパリ。
悪魔はドミノへと向けて大口を開ける。
そこから放たれた炎は瞬く間にドミノを包み、地を、大気を灼熱に晒す。
人体であれば容易く溶けるであろうソレを受け、しかしドミノは苦悶の声すら漏らさない。
人体であれば容易く溶けるであろうソレを受け、しかしドミノは苦悶の声すら漏らさない。
―――轟ッ!!!
ドミノの翼が羽ばたけば突風が吹き、灼熱の炎が払われる。
ドミノは腕を組みながら鋭い眼光を向け、悪魔は唸り声を漏らし睨みつけている。
ドミノは腕を組みながら鋭い眼光を向け、悪魔は唸り声を漏らし睨みつけている。
「あんた、名前は」
「ヴヴヴヴゥゥゥゥ」
「ヴヴヴヴゥゥゥゥ」
返事はなく、悪魔はカチカチと牙を鳴らしながら低く唸るだけ。
「...そ、答えられないのね」
言葉が通じない以上、もはや問答も必要ない。
「来なさい悪魔。その耳障りな唸り声を止めてあげるわ」
「ヴォオオオオオオォォォ!!!!!!」
「ヴォオオオオオオォォォ!!!!!!」
ドミノの宣戦に応えるように、悪魔―――デビルマン、不動明の雄たけびが大気を震わせた。
☆
―――30秒―――
ドミノが指を鳴らすと、周囲の木々が浮かび上がり明へと高速で襲い掛かる。
明はそれをその剛腕ではじき粉砕する。
明はそれをその剛腕ではじき粉砕する。
意識が木へと向いたその隙に。10メートルはある巨大なコンクリート片が押しつぶさんと迫る。
明は右拳を固め、振りぬき―――それすらも貫通。どころか、腕を突き刺したまま勢いよく後ろへと引き、強引に建物から念動力を引きはがす。
そのあまりの力技にドミノの目が見開かれる。
明はそんな彼女にお構いなしに、腕にコンクリート片を嵌めたまま拳を振るう。
いとも容易く振るわれるソレを華麗に空を舞い躱す。
一度、二度、三度目ときたところで、ドミノは高速で旋回し明へと向かう。
降下速度の乗った蹴りは明の腹部に突き立てられ、明の顔も痛みに歪む。
が、明は空いている左腕でドミノの足を掴み地面に叩きつける。
沈む地盤、巻きあがる砂塵。しかしドミノの五体は未だ健在。
明は右拳を固め、振りぬき―――それすらも貫通。どころか、腕を突き刺したまま勢いよく後ろへと引き、強引に建物から念動力を引きはがす。
そのあまりの力技にドミノの目が見開かれる。
明はそんな彼女にお構いなしに、腕にコンクリート片を嵌めたまま拳を振るう。
いとも容易く振るわれるソレを華麗に空を舞い躱す。
一度、二度、三度目ときたところで、ドミノは高速で旋回し明へと向かう。
降下速度の乗った蹴りは明の腹部に突き立てられ、明の顔も痛みに歪む。
が、明は空いている左腕でドミノの足を掴み地面に叩きつける。
沈む地盤、巻きあがる砂塵。しかしドミノの五体は未だ健在。
もう一度、と足を掴んだまま振り上げられ、地面に落とされる直前に、明の腕をドミノが念動力で拘束。
左腕の動きが一旦止まるも、しかし残る部位は健在だ。明の蹴撃が振るわれ、ドミノはそれを腕を交差し防御。
吹き飛ばされるドミノへと、巨大なコンクリート片が振るわれ、地面に叩きつけられる。
左腕の動きが一旦止まるも、しかし残る部位は健在だ。明の蹴撃が振るわれ、ドミノはそれを腕を交差し防御。
吹き飛ばされるドミノへと、巨大なコンクリート片が振るわれ、地面に叩きつけられる。
――20秒―――
ズン、と地響きと共に崩れ落ちるコンクリート。
その中心を、割って飛び立つ影は―――ドミノ。
額から多少の出血はあれど、怯む様子もなく、今度は頭一つ分にまで粉砕された数多のコンクリート片を能力で浮かせ、一斉に放つ。
先の攻防と同じように拳で弾いていく明。瞬間、彼の腹部に灼熱の痛みが走る。
刺さるのは、槍。巨大さを捨て範囲を絞り、鋭利に削ることで速度と貫通力を上げた、コンクリート片で出来た槍だ。
痛みはある。しかし、明とてこれまで幾多の悪魔族(デーモン)を屠り、且つ今は選ばれた参加者『八将神』の身。
その程度の痛みでは怯まず、どころか未だ降り注ぐ数多の欠片すら意に介さず、ドミノのもとへと飛び立つ。
防御を捨て突っ込んでくる明へと、ドミノは逃げる姿勢を見せることなく、その場で待機し迎え撃つ。
突き出される両者の掌が重なり、互いの爪同士がぶつかり合い火花を散らす。
その中心を、割って飛び立つ影は―――ドミノ。
額から多少の出血はあれど、怯む様子もなく、今度は頭一つ分にまで粉砕された数多のコンクリート片を能力で浮かせ、一斉に放つ。
先の攻防と同じように拳で弾いていく明。瞬間、彼の腹部に灼熱の痛みが走る。
刺さるのは、槍。巨大さを捨て範囲を絞り、鋭利に削ることで速度と貫通力を上げた、コンクリート片で出来た槍だ。
痛みはある。しかし、明とてこれまで幾多の悪魔族(デーモン)を屠り、且つ今は選ばれた参加者『八将神』の身。
その程度の痛みでは怯まず、どころか未だ降り注ぐ数多の欠片すら意に介さず、ドミノのもとへと飛び立つ。
防御を捨て突っ込んでくる明へと、ドミノは逃げる姿勢を見せることなく、その場で待機し迎え撃つ。
突き出される両者の掌が重なり、互いの爪同士がぶつかり合い火花を散らす。
――10秒―――
ぶつかり合った互いの手から血が滴るも、両者とも意にも介さず。
次なる拳。膝蹴り。頭突き。
全てが同時に放たれ、ぶつかり合い、衝突の余波で周囲が揺れ蠢き、鮮血を散らす。
次なる拳。膝蹴り。頭突き。
全てが同時に放たれ、ぶつかり合い、衝突の余波で周囲が揺れ蠢き、鮮血を散らす。
ガパリ、と明の大口が空き炎が放たれるも、ドミノは顔を傾け寸でのところで回避。
片耳が焼けるのもお構いなしに右のアッパーカットで明の顎を砕く。
いくら異形と言えども通常ならば怯み倒れる一撃。しかし、明は僅かに仰け反っただけで、返す刀で廻し蹴りを放つ。
ベキリ、と嫌な音を立ててドミノの肋骨が折れる。
にも拘わらず、ドミノはその足を抱え込み、高速で降下し地面に叩きつける。
地面にはクレーターが生まれ、再び砂塵が巻きあがる。
そこから背後への小刻みな跳躍を繰り返し、距離をとるドミノ。
翼で砂塵を吹き飛ばし、明が一気にドミノへと肉薄する。
再び交わる拳。その衝撃に、明の腕から血が吹き出し、ドミノの拳は腕ごと吹き飛び鮮血が宙を舞う。
折れた肋骨がドミノの拳の威力を削ぎ、その差が如実に表れたのだ。
ドミノはあまりの衝撃に後方へと吹き飛ばされる。
追撃にと口を開け炎を放とうとする明。その隙間を縫い、槍と化したコンクリートが飛来し、明の口内を貫通し発生を阻害した。
片耳が焼けるのもお構いなしに右のアッパーカットで明の顎を砕く。
いくら異形と言えども通常ならば怯み倒れる一撃。しかし、明は僅かに仰け反っただけで、返す刀で廻し蹴りを放つ。
ベキリ、と嫌な音を立ててドミノの肋骨が折れる。
にも拘わらず、ドミノはその足を抱え込み、高速で降下し地面に叩きつける。
地面にはクレーターが生まれ、再び砂塵が巻きあがる。
そこから背後への小刻みな跳躍を繰り返し、距離をとるドミノ。
翼で砂塵を吹き飛ばし、明が一気にドミノへと肉薄する。
再び交わる拳。その衝撃に、明の腕から血が吹き出し、ドミノの拳は腕ごと吹き飛び鮮血が宙を舞う。
折れた肋骨がドミノの拳の威力を削ぎ、その差が如実に表れたのだ。
ドミノはあまりの衝撃に後方へと吹き飛ばされる。
追撃にと口を開け炎を放とうとする明。その隙間を縫い、槍と化したコンクリートが飛来し、明の口内を貫通し発生を阻害した。
―――0秒―――
「ガヘッ、ガヘッ」
「...フーッ」
「...フーッ」
口内から槍を抜き咳き込む明と、折れた肋骨に手を当て深呼吸するドミノ。
その僅かな休息の内に、両者の傷は完治し万全な状態に戻る。
その僅かな休息の内に、両者の傷は完治し万全な状態に戻る。
「...そろそろね」
先ほどまでとは打って変わり、ドミノは笑みを浮かべる。
諦めでも、しおに向けていたような微笑みでもない。
秘める残虐性を隠さないほど凶悪に吊り上がった、悪魔のような笑み。
諦めでも、しおに向けていたような微笑みでもない。
秘める残虐性を隠さないほど凶悪に吊り上がった、悪魔のような笑み。
「私、手加減が苦手なのよ。あの子たちが離れるまでは...って我慢してたけどもう必要ないわよね」
宣言通りに三十秒は稼いだ。充たちもまだ探知範囲内にいるようだが、これだけ離れていれば巻き添えを食うこともないだろう。
ドミノの身体にパワーが集まり、周囲の地面や瓦礫が音を立て揺れ始める。
それに呼応するように。明の筋肉が膨張し、周囲の地面が圧力で一段陥没する。
それに呼応するように。明の筋肉が膨張し、周囲の地面が圧力で一段陥没する。
「そう。あんたもまだ全力じゃなかったの。ならこれで恨みっこなしね」
両者のパワーが漲るのに合わせて、地震の様に大地は裂け大気が揺れる。
一般人でも視認できるほどに両者の身体に光が纏われる。
ドミノは月のような輝きを、明は暗黒の如き漆黒を。
一般人でも視認できるほどに両者の身体に光が纏われる。
ドミノは月のような輝きを、明は暗黒の如き漆黒を。
そして。
ふっ、と揺れは収まり静寂が訪れる。
消えたのではない。全ての力が、両者の身体に収まったのだ。
「フルパワーよ」
その言葉を合図に、両者に溜まったパワーが解放され、最後の激突が始まった。
☆
それはまさに神々の戦いだった。
轟音が響き渡り、地は割れ、暴風が荒れ狂い、雷が降り注ぐ。
巨大なエネルギーの衝突は周囲の存在を許さず、瞬く間に塵と化していく。
轟音が響き渡り、地は割れ、暴風が荒れ狂い、雷が降り注ぐ。
巨大なエネルギーの衝突は周囲の存在を許さず、瞬く間に塵と化していく。
その光景を見る者は果たしてなにを抱くのか。
(い、いったい何が起きてるんだ!?本当にこれが現実なのか!?)
恐怖か。
「きれい...」
憧憬か。
(なんて無力なんだ、僕たちは...)
時折、此方まで届いてくる風からしおを護りつつ、充は思う。
こんなもの、僕たち人間にどうこうできるものではない。ちっぽけな人間なんかに何が出来るのかと。
こんなもの、僕たち人間にどうこうできるものではない。ちっぽけな人間なんかに何が出来るのかと。
(初音ちゃん...僕はもう...)
いつもなら初音の顔を思い浮かべるだけでも力が湧いてくるのに、今となってはもはやなんの慰めにもならない。
諦め。
己にどうしようもないことに対面した時、人は全てを受け入れることで己を慰める。
諦め。
己にどうしようもないことに対面した時、人は全てを受け入れることで己を慰める。
しかし。
「頑張れー!!頑張れードミちゃん!!」
「しおちゃん?」
「しおちゃん?」
絶望に屈さぬのもまた、人間の性(さが)である。
「頑張れー!頑張れー!!」
しおは一心不乱に応援する。
殺し合いという状況をあまり理解していなくても、もじゃもじゃのおじさんのところに残ったドンくん(ドドンタス)のように、ドミノが自分たちの為に頑張っていることくらいはわかるから。
だからしおは声を張る。
ドンくんに出来なかったことを繰り返さないようにと。
殺し合いという状況をあまり理解していなくても、もじゃもじゃのおじさんのところに残ったドンくん(ドドンタス)のように、ドミノが自分たちの為に頑張っていることくらいはわかるから。
だからしおは声を張る。
ドンくんに出来なかったことを繰り返さないようにと。
その姿を見た充は、唇を噛み締める。
(そうだ...戦ってるのはドミノさんじゃないか。何もしていない僕が諦めてどうするんだ!)
ドミノが戦っているのはなんのためだ。自分たちを護る為じゃないか。
自分は無力だ。それでも、出来ることはあるはずだ。
自分は無力だ。それでも、出来ることはあるはずだ。
「頑張れー!頑張れドミノさーん!!!」
この大轟音だ。きっと彼女に聞こえていないだろう。
それでも充としおは声を張り上げ応援し続ける。
頑張れ、頑張れと。
それでも充としおは声を張り上げ応援し続ける。
頑張れ、頑張れと。
ドミノと明。互いの身体の一部が吹き飛んでは再生し、削がれてはまた再生し。
互いにぶつかりあう力の余波で破壊と再生を繰り返し消耗していく。
互いにぶつかりあう力の余波で破壊と再生を繰り返し消耗していく。
先に限界が達するのは―――ドミノ。
劣勢であるのを隠すこともできないほどに、目は充血し削がれた肉から内部が徐々に露わになっていく。
対する明は、ただでさえデビルマンとしての再生能力を有している上に、八将神の加護により再生力のアドバンテージを有している。
どちらが優勢に立つかは日を見るよりも明らか。
なのに。
明の顔に余裕は見えない。ドミノの笑みは絶えない。
劣勢であるのを隠すこともできないほどに、目は充血し削がれた肉から内部が徐々に露わになっていく。
対する明は、ただでさえデビルマンとしての再生能力を有している上に、八将神の加護により再生力のアドバンテージを有している。
どちらが優勢に立つかは日を見るよりも明らか。
なのに。
明の顔に余裕は見えない。ドミノの笑みは絶えない。
なぜか。
「まったく、バカねあんたら。早く逃げればいいのに」
「......!」
「......!」
地獄耳の二人には聞こえているからだ。二人の人間の声が。
統べるべき民が望むのならば、王は負けられない。
その想いがドミノの力となり推進力を増していく。
その想いがドミノの力となり推進力を増していく。
何故だ。なぜ人間が応援などする。あの醜い人間が。
何故、こいつは一歩も退かない!?その動揺が、明の隙を生み出す。
何故、こいつは一歩も退かない!?その動揺が、明の隙を生み出す。
力無き者の救いの声を受け。力なき者の為に力を振るう。
それは誰だ。誰だ。誰だ。
それは誰だ!?
「デビル...マン...!?」
明の白く剝かれていた目に光が宿る。
「ようやく、あんたの顔が見れたわね」
ぶつかり合っていた力が弾け、互いの吐息が交わるほどに顔が近づく。
「ッ...俺は...」
「きっと悪い夢を見ていたのよ」
「きっと悪い夢を見ていたのよ」
動揺で呆ける明とは対照的に、慈愛の微笑みを向けるドミノ。
「だからって、加減するほどお人よしじゃないけれど」
その微笑みは凶悪に歪み、鋭い牙を剥き出しにしたままドミノの拳が握り絞められる。
「もしも生きてたら―――また来なさい」
拳が。真祖の残る力を振り絞って放たれる拳が、無防備に立ち尽くす明の頬に突き刺さり、遥か彼方へと吹き飛ばす。
瞬く間に消えていく明。その姿を見届けると―――ドミノもまた、力無く地に墜ちていくのだった。
瞬く間に消えていく明。その姿を見届けると―――ドミノもまた、力無く地に墜ちていくのだった。
☆
「はあっ、はあっ...!」
衝突が終わり、静寂が辺りを支配した頃、充としおは急いでドミノの元へと向かっていた。
力の衝突により削られ出来たクレーター。その中心に、ドミノは仰向けに倒れていた。
力の衝突により削られ出来たクレーター。その中心に、ドミノは仰向けに倒れていた。
「ドミノさ...ッ!」
ドミノの姿を見た充は息を呑む。
彼女の身体は傷ついていない箇所などないほどに赤く染まっていた。
裂けて内部が露出する腹部や頬、吹き飛んだ右手。
一見すれば死んでいるとしか思えない惨状。
それでも、まだドミノの呼吸は微かにあった。
彼女の身体は傷ついていない箇所などないほどに赤く染まっていた。
裂けて内部が露出する腹部や頬、吹き飛んだ右手。
一見すれば死んでいるとしか思えない惨状。
それでも、まだドミノの呼吸は微かにあった。
(こんなになるまで、どうして...!)
充の顔が今にも泣きそうになるほどにくしゃりと歪む。
あれだけの力を誇る彼女が、どうしてこんなになって自分なんかを護ってくれたのか。
あれだけの力を誇る彼女が、どうしてこんなになって自分なんかを護ってくれたのか。
「ドミちゃん、起きてよドミちゃん」
しおは傷つくドミノにも恐れず、その身体に触れて呼びかける。
「私、さとちゃんに会いたいの。会って、ドンくんとドミちゃんと一緒にぽかぽかしたいの。だから...起きて、ドミちゃん」
いや、本当は彼女も恐れている。
"死"というものを理解しきれていなくても、このままドミノやドドンタスが傍からずっと消えてしまうのを。
さとちゃんともこうなってしまうのではないかという不安を。
"死"というものを理解しきれていなくても、このままドミノやドドンタスが傍からずっと消えてしまうのを。
さとちゃんともこうなってしまうのではないかという不安を。
今にも泣きそうな声色になるしおを見て、充の心臓がドキドキと高鳴り思考が冷静に回る。
もしもこのままドミノが死ねば、果たしてこのまま自分はしおや初音を護り切れるのだろうか。
支給品は奪われ、モッコス相手にも何もできなかった弱い自分が。
あれだけの災害を引き起こせる猛者たち相手になにが出来る?自分は頑張ったと言い聞かせて慰めるか?
あるいは、また出会った強い参加者に荒事を押し付けての逃避行を続けるのか?
もしもこのままドミノが死ねば、果たしてこのまま自分はしおや初音を護り切れるのだろうか。
支給品は奪われ、モッコス相手にも何もできなかった弱い自分が。
あれだけの災害を引き起こせる猛者たち相手になにが出来る?自分は頑張ったと言い聞かせて慰めるか?
あるいは、また出会った強い参加者に荒事を押し付けての逃避行を続けるのか?
(そうだ。いま、必要なのは。この場で最も不要なのは―――)
充は目を瞑り、決意と共に見開く。
「しおちゃん。僕の話を聞いてくれるかい?」
宥めるようにかけられる充の声に、しおは顔を上げ振り返る。
「もしも、もしもだよ。僕がここでうたた寝を始めて起きなかったら、ドミノさんの言うことをちゃんと聞くんだよ。そして初音ちゃんという子を一緒に探してほしい。
ドミノさんがずっと眠っているようだったら、さっきのもじゃもじゃのおじさんに会わないように、とにかく逆の方向に逃げるんだ」
ドミノさんがずっと眠っているようだったら、さっきのもじゃもじゃのおじさんに会わないように、とにかく逆の方向に逃げるんだ」
しおは充がなにを言っているかがよくわからなかった。けれど、その自分を見据える真っすぐな眼差しを、しおはなにを言うでもなく見つめ返していた。
きっと、彼の言葉は大切なことなんだろうと、なんとなくだが理解して。
きっと、彼の言葉は大切なことなんだろうと、なんとなくだが理解して。
そんなしおを見て、充は微笑む。
そして。拾い上げたそれを、鋭利なコンクリート片を握りしめ―――己の左掌に、全力で突き立てた。
「ぐっ、あああああああ!!」
ぐりぐりとコンクリートを動かす度に肉は裂け、激痛に苛まれ、そのたびに血が溢れ充の悲鳴があがる。
「おにいちゃん!?」
「来ないでくれ!きみはドミノさんに呼びかけ続けるんだ!!」
「来ないでくれ!きみはドミノさんに呼びかけ続けるんだ!!」
自傷行為を始める充を止めようとするしおを叫び止める。
出血は人体の30%を超えると命の危険に関わると言われている。
勿論、充はそんなことは知っているし、現状に絶望し考えなしに自決しようとしている訳ではない。
流れ出る血は全て、ぽかりと空いたドミノの口内へと落ちている。
出血は人体の30%を超えると命の危険に関わると言われている。
勿論、充はそんなことは知っているし、現状に絶望し考えなしに自決しようとしている訳ではない。
流れ出る血は全て、ぽかりと空いたドミノの口内へと落ちている。
(ドミノさんは吸血鬼だって言ってた。なら、人の血こそが力の源になるんじゃないか)
普段ならばなにかの冗談と流していた言葉も、あの超常現象を目の当たりにすれば真実だと思わざるを得ない。
無論、これは賭けだ。
確実性のない、自分が死に至るかもしれない無謀な賭けだ。
それでも構わない。シークレットゲーム以上に過酷で過激なこの環境、必要とされるのは自分のような弱者ではない。
ドミノのように超常の力を有しながらも人を思い遣る『人間の心』を無くさない強者なのだから。
無論、これは賭けだ。
確実性のない、自分が死に至るかもしれない無謀な賭けだ。
それでも構わない。シークレットゲーム以上に過酷で過激なこの環境、必要とされるのは自分のような弱者ではない。
ドミノのように超常の力を有しながらも人を思い遣る『人間の心』を無くさない強者なのだから。
(彼女の隣にいるのは僕じゃなくてもいい。彼女がまた笑顔で生きれるならそれでいい)
もうどれほど血を流しただろうか。
激痛は未だ止まず、意識は朦朧とし、コンクリート片は既に掌に風穴すら空け血がとめどなく溢れている。
それでも充は逃げ出さない。涙の止まらぬ地獄から目を背けない。
充にとって初音は全てだ。かつて彼女に救われた彼にとって、己の命を賭けるに値する存在(アイドル)だ。
激痛は未だ止まず、意識は朦朧とし、コンクリート片は既に掌に風穴すら空け血がとめどなく溢れている。
それでも充は逃げ出さない。涙の止まらぬ地獄から目を背けない。
充にとって初音は全てだ。かつて彼女に救われた彼にとって、己の命を賭けるに値する存在(アイドル)だ。
(だから僕は―――初音ちゃんの為なら死ねるんだ)
その思考を最後に、充の意識は途絶える。
「ッ!」
しおの驚愕するような視線を感じながら。
「―――胸を張りなさい。あんたの気高いほどの『献身』は、決して誰にもできることじゃないわ」
かけられた労いの温もりを肌で感じながら。
「ドミちゃん!」
立ち上がり、充を抱き止めたドミノの姿に、しおはぱあっと顔を輝かせる。
傷も、欠けて露出していたものも全て塞がり、五体満足の状態へと戻っていた。
傷も、欠けて露出していたものも全て塞がり、五体満足の状態へと戻っていた。
「心配かけたわね、しお」
「ううん、私は平気!」
「そっ、良かったわ」
「ううん、私は平気!」
「そっ、良かったわ」
ドミノは充を横たえると、その左掌に空いた穴にデイバックから取り出した医療道具で止血を施す。
「ドミちゃん、おにいちゃんは...」
「大丈夫。ちょっと疲れて眠ってるだけよ」
「よかったあ」
「大丈夫。ちょっと疲れて眠ってるだけよ」
「よかったあ」
ホッと胸を撫でおろすしお。
そのしおに微笑みかけ、充の汗ばんだ額をそっと撫でる。
そのしおに微笑みかけ、充の汗ばんだ額をそっと撫でる。
(まったく、私のポリシーまで曲げさせて)
ドミノたち吸血鬼にとって血とは一時的に力を増し気分を高揚させるドーピングのようなものである。
しかし、ドミノを含め、彼女のチームの五人は誰も人間の血を摂取しようとはしない。
それは一般人に吸血鬼同士の戦いに関わらせないという暗黙の了解に似たようなものがある。
しかし、ドミノを含め、彼女のチームの五人は誰も人間の血を摂取しようとはしない。
それは一般人に吸血鬼同士の戦いに関わらせないという暗黙の了解に似たようなものがある。
(ま、下僕がここまで命を賭けたんだもの。応えるのが王の役目よね)
充が本当に限界寸前まで命を賭けて繋いだのだ。それを責められるはずもない。
(それほど大切なものがあったのね)
まだ会って僅かな時間でここまで尽くせる善人など一人しか知らないしそうそういる筈もない。
充には命を賭しても守りたいものがあり、彼の献身が自分に向けられているものではないのは容易に察せる。
充には命を賭しても守りたいものがあり、彼の献身が自分に向けられているものではないのは容易に察せる。
「あんたの覚悟は引き受けたわ。今は安心して休みなさい、『下僕5号』」
ドミノにとっての『下僕』とは使いつぶすためのものではなく、共に戦い護り合う存在である。
吸血鬼の真祖は認めたのだ。城崎充という虚弱な人間を、共に戦う同志だと。
吸血鬼の真祖は認めたのだ。城崎充という虚弱な人間を、共に戦う同志だと。
「さて。充を休ませないといけないし、どこか屋根のあるところへ行きましょうか」
彼の股間が背に当たらないように、デイバックを背に挟みつつ彼の身体を背負い、しおの手を引き歩き出す。
「ドミちゃん。さっきの花火すごい綺麗だったよ」
「ありがとうね、しお」
「ありがとうね、しお」
ドミノは笑顔を向けてくるしおに弱みを見せない。
血によるドーピングは一時的なものである。
身体が全快しているように見えるのも、長らく真祖をやってきた者の小技のようなもの。
身綺麗に整えただけであり、実際には戦いに使える代物ではない。
彼女も彼女で休息は必要なのだ。
血によるドーピングは一時的なものである。
身体が全快しているように見えるのも、長らく真祖をやってきた者の小技のようなもの。
身綺麗に整えただけであり、実際には戦いに使える代物ではない。
彼女も彼女で休息は必要なのだ。
それでもドミノは、『民』には弱みを見せようとはしなかった。
【C-7/一日目/黎明】
※エリア一帯がかなり荒れ果てました。
【ドミノ・サザーランド@血と灰の女王】
[状態]:全身にダメージ(絶大)、疲労(絶大)、身体を再生中(外面だけは取り繕えています)主催に対する強い怒り
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜2、応急手当セット@現実
[思考・状態]
基本方針:メフィスとフェレスとかいうクソ野郎二人は必ず叩き潰す
0:休憩場所及び自分と充を治療できる場所を探す。
1:下僕たち(佐神善、日ノ元明)を探す。
2:首輪及び紋章を何とかするために、あの主催を知ってそうな参加者を探す。いなければ他の方法を探すしか無い
3:充としおを誰か安全な者に預けたい。
4:あの悪魔(不動明)がまた挑んでくるようなら迎え撃つ。
5:日ノ元士郎はここで斃しておきたい。堂島は信用しない。
6:しおが『下僕』になるかは彼女次第
[備考]
※参戦時期は88話から
※真祖の能力に制限が課せられています
[状態]:全身にダメージ(絶大)、疲労(絶大)、身体を再生中(外面だけは取り繕えています)主催に対する強い怒り
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜2、応急手当セット@現実
[思考・状態]
基本方針:メフィスとフェレスとかいうクソ野郎二人は必ず叩き潰す
0:休憩場所及び自分と充を治療できる場所を探す。
1:下僕たち(佐神善、日ノ元明)を探す。
2:首輪及び紋章を何とかするために、あの主催を知ってそうな参加者を探す。いなければ他の方法を探すしか無い
3:充としおを誰か安全な者に預けたい。
4:あの悪魔(不動明)がまた挑んでくるようなら迎え撃つ。
5:日ノ元士郎はここで斃しておきたい。堂島は信用しない。
6:しおが『下僕』になるかは彼女次第
[備考]
※参戦時期は88話から
※真祖の能力に制限が課せられています
【神戸しお@ハッピーシュガーライフ】
[状態]:疲労(中) 顔面・手指・喉に白濁液、不安(大)、男性に恐怖心(大)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:とりあえず、さとちゃんと会う
0:ひとまずドミちゃんに着いていく。
1:休憩したらドミちゃんと一緒にさとちゃんとドンくんを探しに行く。
2:さとちゃんともじゃもじゃおじさん、どっちがしろくてどっちがくろいかをちゃんと考える。
3:もじゃもじゃ―――男の人―――怖い!怖い!!怖い!!!
4:さとちゃんさとちゃんさとちゃん
※参戦時期は1巻でさとうを探して外へ出る前です。
※モッコスの社会勉強で性について知りました。(手○キ、〇ェラは技法マスター。S○Xはやり方のみ)
※モッコスから教えられた事柄への関心が薄れました。
[状態]:疲労(中) 顔面・手指・喉に白濁液、不安(大)、男性に恐怖心(大)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:とりあえず、さとちゃんと会う
0:ひとまずドミちゃんに着いていく。
1:休憩したらドミちゃんと一緒にさとちゃんとドンくんを探しに行く。
2:さとちゃんともじゃもじゃおじさん、どっちがしろくてどっちがくろいかをちゃんと考える。
3:もじゃもじゃ―――男の人―――怖い!怖い!!怖い!!!
4:さとちゃんさとちゃんさとちゃん
※参戦時期は1巻でさとうを探して外へ出る前です。
※モッコスの社会勉強で性について知りました。(手○キ、〇ェラは技法マスター。S○Xはやり方のみ)
※モッコスから教えられた事柄への関心が薄れました。
【城咲充@リベリオンズ Secret Game 2nd stage】
[状態]:顔面腫れ、全裸、気絶、貧血(傷は止血済み)
[装備]:なし
[道具]:なし
[行動方針]
基本方針:初音ちゃんと女の子(しお)を殺し合いから脱出させる。
0:ドミノさんに初音ちゃんを護ってもらう。
1:しおと呼ばれた女の子を安全な場所へ連れていく
2:服の調達と女の子(しお)をシャワーかなにかで綺麗に洗う
3:初音ちゃんを探し、護る。無論、他の仲間たち(悠奈、修平、琴美、結衣、真島、はるな、大祐)も。
4:脱出の協力者を探す。
[状態]:顔面腫れ、全裸、気絶、貧血(傷は止血済み)
[装備]:なし
[道具]:なし
[行動方針]
基本方針:初音ちゃんと女の子(しお)を殺し合いから脱出させる。
0:ドミノさんに初音ちゃんを護ってもらう。
1:しおと呼ばれた女の子を安全な場所へ連れていく
2:服の調達と女の子(しお)をシャワーかなにかで綺麗に洗う
3:初音ちゃんを探し、護る。無論、他の仲間たち(悠奈、修平、琴美、結衣、真島、はるな、大祐)も。
4:脱出の協力者を探す。
※参戦時期はDルート死亡後
※メガンテのうでわの説明書を読みました。
※メガンテのうでわの説明書を読みました。
―――バカ野郎、錠!一人でええ恰好しようとしやがって!
―――俺たちだってアニキの友だちだ、こんなになってるアニキを放っておけるわけないだろ...!
―――俺たちだってアニキの友だちだ、こんなになってるアニキを放っておけるわけないだろ...!
声が聞こえる。
朧げな意識の中、それでも脳髄に響く誰かの声が。
朧げな意識の中、それでも脳髄に響く誰かの声が。
―――××、オメーがヒエをぶっ殺したのは許せねえ...けどよ、一つだけ言わせろや
―――オメーになにがあったか知らねえが、××を泣かせるようなことすんじゃねえ...お前を信じたあいつに泥塗るようなことしてんじゃねえ...!
―――オメーになにがあったか知らねえが、××を泣かせるようなことすんじゃねえ...お前を信じたあいつに泥塗るようなことしてんじゃねえ...!
何度も、何度も彼らは自分に呼びかけてくる。
―――あんたの背中、俺たちに預けてくれよ。あんたの心を護らせてくれよ、兄ィ...!
傷つき、苦しみながら、それでも自分を××めさせようと。
―――俺たちを...信じてくれよ、アニキィ!!
どうして。どうしてお前たちはそこまで必死になる。どうして
―――目を覚ませ、明
☆
「ッ!?」
ガバリ、と不動明は目を覚ます。
キョロキョロと周囲に目を配れば、周囲は紅い月に照らされた廃墟。自分が横たわっていたのは巨大なクレーター。
意味が解らないと頭を抱えるも―――思い出す。
キョロキョロと周囲に目を配れば、周囲は紅い月に照らされた廃墟。自分が横たわっていたのは巨大なクレーター。
意味が解らないと頭を抱えるも―――思い出す。
「そうだ、俺は...美樹を殺されて俺は...!」
親友だと思っていた飛鳥了の扇動により暴走した人間たちが牧村家を襲い起きた惨劇。
その身体を全て八つ裂きにされ、唯一残った頭部だけを抱きしめ絶望のままに自分は彷徨っていた。
その身体を全て八つ裂きにされ、唯一残った頭部だけを抱きしめ絶望のままに自分は彷徨っていた。
(そこから俺は...)
【突如、謎の空間に集められ、首輪を嵌められ殺し合えと強要された。優勝者は如何な願いも叶えるという条件で】
記憶に従い、慌てて首に触れてみる。この冷たい感触は確かに首輪だ。
【そして会場に支給品や名簿と共に飛ばされた】
(そうだ。この会場に飛ばされ、支給品を確認しようと思ったら、それで...それで...)
......
思い出せない。そこから先の記憶が、すっぽりと抜け落ちている。
「ひとまず支給品とやらを確認してみよう。なにかわかるかもしれん」
傍らに落ちていたデイバックを探り、真っ先に触れたのは名簿だった。
「こいつがそうか...なっ!?」
明の顔が驚愕に染まる。
「政、ロク、錠、万次郎、鉄!なぜあいつらが!?」
木刀政、ドス六、メリケン錠、チェーン万次郎、カミソリ鉄。
彼らはプロレス野球部を自称する腕利きの不良であり、悪魔族から命を救った後、明に協力する立場になった。
だが、ドス六と錠を除く三人は死んだ筈だ。政は美樹を護ろうとして。万次郎と鉄は悪魔特捜隊との戦いで。
彼らはプロレス野球部を自称する腕利きの不良であり、悪魔族から命を救った後、明に協力する立場になった。
だが、ドス六と錠を除く三人は死んだ筈だ。政は美樹を護ろうとして。万次郎と鉄は悪魔特捜隊との戦いで。
(主催には死者を蘇らせる力があるというのか!?だとしたら...!)
脳裏を過るのは、愛しき少女、牧村美樹の蘇生。
護るべき人間たちに裏切られ、彼女がいない今、生きる意味も幸福もなにもありはしない。
牧村美樹と有象無象の人間ども。どちらを取るかは比べるべくもないだろう。
護るべき人間たちに裏切られ、彼女がいない今、生きる意味も幸福もなにもありはしない。
牧村美樹と有象無象の人間ども。どちらを取るかは比べるべくもないだろう。
(バカなことを考えるな!それじゃあ政たちはどうなる!?あいつらを手にかけろと言うのか!?そんなこと出来る筈がない!あいつらは、俺の最後の...!)
政たちプロレス野球部は、デビルマンの事情を知りつつ、人間の身でありながら最期まで明を裏切らず、命を賭けて共に戦い続けてきた。
彼らとは兄貴と舎弟の関係だが、了が裏切った今となっては唯一信用できる友人たちのようなものだった。
彼らとは兄貴と舎弟の関係だが、了が裏切った今となっては唯一信用できる友人たちのようなものだった。
―――兄ィ!
「うっ!!」
突然、明の記憶にノイズが走り視界が赤く染まる。
―――目を覚ましてくれよ兄貴!
見渡す限りの赤、赤、赤。
その血の池地獄の中で、蠢く影たちは明に縋りつくように声を荒げていた。
その影を。
嗚呼、明はその影を無慈悲にも――――
その血の池地獄の中で、蠢く影たちは明に縋りつくように声を荒げていた。
その影を。
嗚呼、明はその影を無慈悲にも――――
「うああああっ!!」
拳を全力で地面に叩きこみ、ボコリと土がへこむ。
視界の赤色は消え失せ、また元の地面へと戻った。
(なんだ今の記憶は!?俺にいったいなにが)
謎の記憶に明は困惑する。
だが、幻にしては手に感触が残りすぎている。
それにあの声。聞き間違いでなければあれは―――
だが、幻にしては手に感触が残りすぎている。
それにあの声。聞き間違いでなければあれは―――
「ありえない!俺がロクたちを殺すなど!」
あんなものは幻覚だと己に必死に言い聞かせる。
あいつらだけは他の人間どもとは違う。殺すはずがない。殺せるはずがない。
あいつらだけは他の人間どもとは違う。殺すはずがない。殺せるはずがない。
【死者は放送を待てば呼ばれる】
「そっ、そうだ!放送だ!もしあいつらが死んでいるならば放送で名が呼ばれるはずだ!」
もしもあの幻覚が正しければ、政たち五人の名が連ねられる。
呼ばれなければ、あんなものは美樹の蘇生に眩んだ己の弱さに過ぎない。
呼ばれなければ、あんなものは美樹の蘇生に眩んだ己の弱さに過ぎない。
(だがもしも呼ばれたら...)
彼らを自分の意志で殺すはずはない。
だが、この会場に呼ばれてから記憶が抜け落ちた間はなにをしていた。
まるで何かに乗っ取られているかのようだ。
だが、この会場に呼ばれてから記憶が抜け落ちた間はなにをしていた。
まるで何かに乗っ取られているかのようだ。
(―――まさか)
明はハッとする。
了の父は悪魔に憑りつかれてからは性格が残虐になり、息子すら手にかけようとするほどの狂人になり果てたという。
明も同じだ。
とある悪魔に憑かれており、この身体の中には不動明の代わりにもう一つの精神がある。
その名は勇者アモン。悪魔族の中でも有名で強力な悪魔だ。
了の父は悪魔に憑りつかれてからは性格が残虐になり、息子すら手にかけようとするほどの狂人になり果てたという。
明も同じだ。
とある悪魔に憑かれており、この身体の中には不動明の代わりにもう一つの精神がある。
その名は勇者アモン。悪魔族の中でも有名で強力な悪魔だ。
(俺は合体した時に奴をのっとったつもりでいた。だが、この異様な環境で再びやつが意識を取り戻したとしたら。俺がアモンを制御しきれなくなって、あいつらを殺したのか!?)
信じられない。信じたくない。
だが、もしも放送で友達が皆呼ばれるようなことになれば。
あの幻覚が真実だと判明すれば。
だが、もしも放送で友達が皆呼ばれるようなことになれば。
あの幻覚が真実だと判明すれば。
(俺は...俺は一体―――!?)
紅い月に照らされる廃墟の中、悪魔と化した筈の男の悲痛な叫びが響き渡った。
☆
カメラに映し出されたデビルマンの姿を見て道満は嗤う。
八将神に不動明を選出する際にある男から受けた依頼。
八将神に不動明を選出する際にある男から受けた依頼。
『勇者アモンを疑似生誕させてくれ。ただ魂を弄るのではなく、元の不動明と両者が存在するように』
道満が想定している他の八将神の特性―――元の殺戮を拒絶し人格を保有し他者の情に訴えかける十条姫和、圧倒的な暴で参加者への災害を招くアーナス、平然と逃げ回りひたすらに倒しにくいだけの佐藤マサオ。
彼らの特性を顧みれば、依頼を引き受けない手はなかった。
理由は単純、せっかくの限られた特殊なカードの効果が同じであるのはもったいないからだ。
通常は他者との交流も可能であり、しかし解放されれば多くの参加者への災厄となる。
云わば時限爆弾。殺戮の役を担われた八将神としては最悪と最適、どちらの性質も保有するカード。
それが道満の期待した不動明への役割だった。
彼らの特性を顧みれば、依頼を引き受けない手はなかった。
理由は単純、せっかくの限られた特殊なカードの効果が同じであるのはもったいないからだ。
通常は他者との交流も可能であり、しかし解放されれば多くの参加者への災厄となる。
云わば時限爆弾。殺戮の役を担われた八将神としては最悪と最適、どちらの性質も保有するカード。
それが道満の期待した不動明への役割だった。
切り替わるスイッチは不明だ。今回は、嫌悪を抱いていたはずの『人間』たちが異形を見捨てず、異形も『人間』たちに応える形で力を増すという、かつての不動明が抱いていたデビルマンの姿を見せつけられ精神が動揺をきたしたことから人格が切り替わった。
次はどうなるか―――闘争の気配を感じた時か。放送でドス六たちの死を知り己に絶望した時か。参加者から再びなんらかの刺激を与えられた時か。あるいは前触れ無しに変化するか。
或いは、スイッチが押される前に、他の参加者が彼という導火線を消すことが出来るか。
次はどうなるか―――闘争の気配を感じた時か。放送でドス六たちの死を知り己に絶望した時か。参加者から再びなんらかの刺激を与えられた時か。あるいは前触れ無しに変化するか。
或いは、スイッチが押される前に、他の参加者が彼という導火線を消すことが出来るか。
あの依頼をした男はよほど不動明に恨みがあるのか、或いは歪んだ愛情を向けているのか。
どちらにしても面白いことになりそうだ。
不動明は植え付けた偽の記憶により『最初は自我を保っていた』と勘違いしており、実際に対峙した政やドミノが今の彼を見れば『不動明は精神さえ安定していれば制御できる』と判断するだろう。
実際には制御不能な怪物を宿されたと知った時、彼は、彼らは、或いはまだ出会わぬ参加者たちはどう決断するのか。
どちらにしても面白いことになりそうだ。
不動明は植え付けた偽の記憶により『最初は自我を保っていた』と勘違いしており、実際に対峙した政やドミノが今の彼を見れば『不動明は精神さえ安定していれば制御できる』と判断するだろう。
実際には制御不能な怪物を宿されたと知った時、彼は、彼らは、或いはまだ出会わぬ参加者たちはどう決断するのか。
その未来は盤面を覗き笑みを浮かべる支配者ですら解らぬことである。
【C-5/一日目/廃墟/黎明】
【不動明@デビルマン(漫画版)/歳殺神】
[状態]『人間』への憎悪、精神不安定
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1〜3
[行動方針]
基本方針:仲間たちを探す。
0:政達との合流。最悪、あいつらだけでも逃がしたい。
1:この記憶が本物か確かめるために放送を待つ。
2:襲ってくる者がいたら容赦しない。
3:俺は...不動明なのか!?悪魔族のアモンなのか!?
[状態]『人間』への憎悪、精神不安定
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1〜3
[行動方針]
基本方針:仲間たちを探す。
0:政達との合流。最悪、あいつらだけでも逃がしたい。
1:この記憶が本物か確かめるために放送を待つ。
2:襲ってくる者がいたら容赦しない。
3:俺は...不動明なのか!?悪魔族のアモンなのか!?
※参戦時期は牧村美樹死亡後
※八将神としての人格はアモンと統合されています。その為、アモンとしての人格と不動明としての人格が不定期に出たり引っ込んだりします。
※ドス六たちを殺した記憶が朧気ながらフラッシュバックされています。
※自分が八将神だと自覚していません。
※ドミノとの戦いはほとんど覚えていません
※八将神としての人格はアモンと統合されています。その為、アモンとしての人格と不動明としての人格が不定期に出たり引っ込んだりします。
※ドス六たちを殺した記憶が朧気ながらフラッシュバックされています。
※自分が八将神だと自覚していません。
※ドミノとの戦いはほとんど覚えていません
020:Call your name | 投下順 | 022:WOLF VS DEMON |
紅き帳が降りる頃に | ドミノ・サザーランド | 049:邂逅、紅陽の祖 |
crybaby | 不動明 | 037:誰が私を Who Called Me? |
002女の子って何で出来てる? | 城咲充 | 049:邂逅、紅陽の祖 |
神戸しお |