人形遣いと少女◆gry038wOvE
『……みなさん、ごきげんよう』
その挨拶とともに、
ニードルによる放送が終了する。
ダークプリキュアがその放送で気にした名前は、「
月影ゆり」だけであった。
やはり、あそこで死んだのは確かに月影ゆりなのだ、そして、先ほど眠りから覚めた時も、あの出来事は夢にならなかったのだ……と、少し思いをはせた。
それ以外の名前には興味がなかった。
マリンとムーンライト以外のプリキュアたちも生きていたし、ここまで会った人間の名前をろくに知らないダークプリキュアとしては、それ以外の名前を気にする必要はなかった。
問題といえば、そう……ここから先にある市街地にも禁止エリアが出たことだろうか。
それも二か所。現在は、15時に禁止エリアとなるF-8エリアを出たあたりか。目の前に市街地は見えている。
禁止エリアは、マップの右下あたり──市街地を囲むようにして増えている。
誰もいないエリアを禁止エリアにしても仕方がないであろうから、おそらく、この市街地にはやはり人が集まっているのではないかと思う。
ただ、そこにいる人間が禁止エリアを避けて逃げる可能性も否めない。
とはいえ、折角ここまで来て後戻りというのも忍びないし、しばらくはこのエリアにいる可能性もあるので、ダークプリキュアは市街地の方に向かうことにした。
(○+×……なるほど)
ダークプリキュアは、放送で気がかりだったことも考える。
放送でニードルが行った「ヒントの提示」。これが、ダークプリキュアには疑問だった。
単純に見えて難解で複雑、数字でもないもの──記号を足すという不可解な暗号。
その本当の意味は、結局彼女にわかることはなかった。
当然、警察署の地図記号などわかるはずもないのだ。
「風都タワーか」
ダークプリキュアは、かつて見た支給品のことを思い出す。
支給品は、場合によっては三つ支給される。必ず入っているが、数は1~3と人によってまちまちで、三つ支給される場合は、あまり強すぎるものが入っていないこともあるだろう。
ダークプリキュアは既に破壊してしまったが──彼女の支給品もまた、三つだった。
以前確認した支給品の中には、風都タワーのパンフレットがあったのである。
あの時、パラシュートや筋肉強化剤とともに木端微塵に吹き飛んでしまったものの一つ。そして、あの時は不要物として処理することにも躊躇いがなかった品だ。
そのチラシに書かれていた風都タワーの姿は、「○」と「×」を組み合わせたように見えなくもない。元々、風車の形は、「○」と「×」を組み合わせたものに近かった。
羽の数は違えど、地図記号を知らないダークプリキュアにはそれくらいしか思い当たるものがなかったのである。
マップにある不審な建物の情報を得ることができるのは、風都タワーを知らない者にとっては情報系の支給品として役立ったかもしれないが、そこを目指す予定のないダークプリキュアも破壊するのに一切抵抗はなかった。
(殺し合いに乗った者──二人の人間を殺害した奴は、おそらく移動手段を求めてそちらに向かう)
ふたつめのヒントでは、人間の名前を使った計算があったが、あれは式を記憶し、名簿と照らし合わせることで何とか解くことができた。そのヒントに従うなら、変身者を二人以上殺害した実績を持つ者が、風都タワーに向かう可能性が高いだろう。
風都タワーは結構大き目な建造物で、ニードルが言うとおり、その施設の近くにいるのならば、今のニードルのヒントで風都タワーに向かってもおかしくはない。
ならば、警察署は安全である。
移動手段が欲しければ、おそらく警察署に向かうことはないし、ダークプリキュアと同じく安全な場所を求めてやって来た人間を葬ることもできる。
優勝が目的であり、そのためにどんな手段でも使いたいダークプリキュアとしては、殺し合いに乗る者同士がつぶし合っても仕方がないと考えているので、その戦法は非常に楽だ。
最後の一人になるには、殺し合いに乗る者まで殺してしまうのは、あまりに効率が悪すぎる。
(ともかく、警察署を目指してみるか……)
そんな勘違いとともに、ダークプリキュアは警察署に向かって歩き出した。
警察署……それこそが、いま危険人物が最も集まりそうな場所であることなど、彼女は知る由もない。
★ ★ ★ ★ ★
『……みなさん、ごきげんよう』
この言葉を聞いた時刻は、彼や彼女も共通していた。
孤門一輝と
高町ヴィヴィオである。ダークプリキュアが現在、目的地としている警察署の中で、二人はショックを隠せないまま沈黙していた。
知り合いの名前、誰かの知り合いの名前。
いろんな名前が呼ばれているが、これまでヴィヴィオを保護してくれた乱馬、霧彦、祈里の三名が死亡しており、ヴィヴィオの元の世界での知り合いがアインハルト以外全員死んでしまったという事実は、衝撃だった。
孤門にとっても、親しい存在だった姫矢准も、死んだ。
ダークメフィストとの戦いで行方不明となって以来、彼は死んだと思い続けていたが、ここで確かに死んでしまったのである。
「……そんな」
死者が出るペースも、まったく落ちていない。
このまま、どんどん死者が出ている。
広間では誰かが、「ドッキリ撮影」などと言っていたが、本当にそうなのだと思いたくなるほどたくさんの死者が出ていた。
しかし、ドッキリでは済まない怪我をしている少女が、ドッキリでは済まないほどに深い傷を心に負っている。
それが、孤門一輝には無性に許せなかった。
「……っく……っく……」
今、目の前で泣き伏しているヴィヴィオは、何を言うわけでもなかった。
ただ、突然泣き出して、そのまま一言も口をきいていなかった。禁止エリアの情報などを耳に通しているかも怪しい。
放送のヒントなど、少しも聞いていないだろう。
姫矢や乱馬が死んだのはショックだったが、辛うじてそれだけで済んだのが孤門に平静を保たせてくれていた。
孤門の母が死んだら……ナイトレイダーの人たちが死んだら……姫矢や憐が死んだら……そして、それが全て同時にきたら。
それを考えると、孤門はあの時──斎田リコの運命を溝呂木によって狂わされたあの時のように、平静ではなくなるだろう。
今のヴィヴィオはそれなのだ。
孤門は大人だったが、ヴィヴィオはまだ小さい女の子である。こんな子供に、そんな辛い現実を見せるなんて、許せなかった。
『その憎しみを力に変えなさい』
西条凪副隊長の言葉が、不意に頭を過った。
いま、孤門は加頭や
サラマンダー男爵、ニードルといった人間たちへの恨みが頭を過っていた。
スペースビーストやアンノウンハンドという抽象的な存在ではない。溝呂木のように、人間の姿をした者たちが悪事を働いている。それを思うと、憎しみをぶつける場所があった。
災害で家族を奪われた人たちも、スペースビーストによる死を事故や災害で片づけられた人たちも……孤門には近しい記憶だ。
レスキュー隊時代も、ナイトレイダー時代も、そうした悲しみを持つ人たちを何度も見てきた。
憎しみをぶつける相手が存在しない苦しみを、孤門は知っている。
それと比べると、孤門やヴィヴィオが憎むべき対象ははっきりと決まっていた。
自分たちには憎む相手が決まっているのだ。
しかし、それをうまくコントロールしなければならない。憎しみだけで戦っていてもどうにもならないのは、孤門もわかっている。
「……行こう。ヴィヴィオちゃん」
何も言わないヴィヴィオの背中に手を置く。
孤門は、ヴィヴィオと違ってはっきりと放送を聞いていた。
元々、警視庁に勤めていた孤門は、当然警察署の地図記号を知っているし、緑という色がどうしてできるかも知っている。
人名の足し算に至っては、自分の名前が入っているのだ。
「ここは危険だ。……変身した人間を二人も倒した奴らが、この近くにいる」
孤門も気が気ではなかった。
警察署で、色んな仲間を集めて会議をしようかと思ったが、それは叶いそうにない。
「……それで、そいつらがここに来るかもしれないんだ」
孤門は、ヴィヴィオの手を引いた。まだ顔中が涙でいっぱいになっており、右手がそれを拭っている。その顔を見ないで上げようとしたが、孤門はつい凝視してしまった。
クリスが、その様子をしょんぼりとした表情で見つめている。
雨に濡れた子犬よりも、ずっと可哀想な姿だった。
大切な人たちを次々に喪い、励ましてくれた人もいなくなる。
そんな、あまりに悲しい少女の姿に、ああして声をかけるのは、仕方がないことだけれどデリカシーに欠けた行動だろうと思った。
しかし、ヴィヴィオのためにも、一刻も早くここから出なければならないのである。
「……孤門、さん……」
泣きながら、嗚咽とともにヴィヴィオは孤門の名前を呼んだ。
放送が行われてから、初めての会話だった。
きっと、少し口の中に言葉を溜めてから出した、やっと口に出せた言葉なのだろう。
放送はほとんど聞いていなかったが、今の孤門の言葉は聞いていた。はっきりと、ヴィヴィオだけに告げられた言葉だったからだろうか。
それを聞き逃せば、誰も孤門の言葉を聞いてくれなくなる。
「……私、ここに、残ります……一人で、先に、行ってください」
勿論、孤門は、ヴィヴィオの手を握るのをやめない。
こういわれて、すぐに彼女の手を放せるほど半端な覚悟で彼女を連れ出そうとはしていなかった。
ヴィヴィオの精神が錯乱し始めているのはわかったが、孤門は訊いた。
「どうしてそんな事を……?」
「たくさんの人の命を奪ってる人が……ここに来るなら、私は、それを、倒したいんです……」
彼女の回答はシンプルだった。
二人以上の人間を殺した者たちが、ここに来るのならば、逃げるのではなく戦いたい……というのが彼女の思いだったのである。
孤門もまた、それと同じ気持ちをどこかに抱えていたゆえに、少し共感してしまう部分もあった。
しかし、変身した者を葬れる実力者が本当にここに来るというのなら、孤門とヴィヴィオには到底敵う余地がないのである。
変身ができるヴィヴィオも、いま現在はこんな状態だ。
「……僕も、できればここにいたい。あの武器が悪い人の手に渡らないように。でも、それはできないんだ……」
第二回放送でのボーナスも、孤門にははっきりとわかっていたゆえに、ここを離れたくない気持ちは更に大きかった。
説明書もなく、機動もしない道具……あの不思議な鎧が、おそらく第二回放送でのボーナスだろう。
17時になれば、あれが機動可能になる。
その時にここに悪人が来て、それを利用しないように確保しておきたいのである。
できれば、孤門はその道具を使って戦闘に参加したいと思っていた。
しかし、その時刻まで随分と時間が開いているし、孤門はその間中ずっとここにいることもできない。
「……早く行こう、ヴィヴィオちゃん。仮に敵が弱っていたとしても、ここは危険すぎる」
「……嫌です……」
ヴィヴィオは、浮遊するクリスを強引に自分の胸元へと引き寄せた。
「セイクリッドハート・セットアップ──」
ヴィヴィオの姿は、一瞬で大人の姿へと変身する。
孤門は、その強大な力に弾かれて、手を放してしまった。後方に吹き飛んだ孤門とヴィヴィオには、それなりの距離感覚ができた。
「私は……ここで……力を、悪く使う人たちを、倒したい!!」
ヴィヴィオが涙が伝いながらも凛々しい顔でそう叫んだが、孤門には無理をしているように見えてならなかった。
そう、彼女は命を捨てようとしているのだ。そして、その理由はきっと憎しみである。
もはや、失うものなどほとんど無いのである。あるのは、きっと殺し合いに乗った者に対する恨みだけだ。
自分と関った人間が多数死んでしまっているのも、命を捨てたがる原因だろうか。
アインハルトと同じ状態に陥っているのが、よくわかった。
だから、今度は孤門は彼女を意地でも止めたいと思っていた。
「駄目だっ!」
怒号に近い声が孤門から発された。
どこか頼りなさげな声だが、その目は敵を睨みつけるような目で怒りに満ちていた。
「……君がまだここにいたいっていうなら、僕もここに残る!」
「それは駄目です、孤門さん! 孤門さんには、変身能力がないから……」
「……きっと、変身能力者を倒せるような相手と戦えば、僕はあっけなく負けて、何もできないまま死ぬだろうね。だから、僕はここを出ない。命を捨てるっていうことが、どんなに愚かな事なのか、僕は君の目の前で証明してみせる!」
結局、ヴィヴィオが戦うことも、孤門が戦うことも変わらない。
相手が変身者を二人以上葬った猛者だというのなら、孤門とヴィヴィオの二人では到底太刀打ちできないのである。
だから、孤門は、ヴィヴィオを意地でも逃がすためにそう言った。
これでヴィヴィオが逃げないというのなら、孤門は彼女と運命を共にするだけだ。
「……僕だって、姫矢さんを殺した奴や、リコを殺した溝呂木が憎い……だけど、ここで命を捨ててそいつらを倒したって、どうにもならない!」
「……」
「僕たちは生きるために戦うんだ、ヴィヴィオちゃん。負けるような戦いは……そんな無茶は、絶対にしちゃいけない。それじゃ、無駄に命を亡くすだけなんだ」
ヴィヴィオは何も言わずに、変身を解いた。
孤門の言葉の持つ説得力によって、だんだんと落ち着いたらしい。
ヴィヴィオの姿を見て息をついた孤門は、すぐに彼女に声をかける。
「行くよ、ヴィヴィオちゃん」
「……はい」
返ってきたのは、肯定だった。
ヴィヴィオが残れば、孤門までここに残ってしまう。
ここが本当に危険な場所だというのなら、せめて孤門は安全な場所に逃げてほしかったのだ。
そう、彼も彼女も、本質は誰にも犠牲になってほしくないと願う善人だった。
ただ、ヴィヴィオは若さゆえに引き際をわきまえることができない。
だから、孤門が自分自身を人質にすることで、ヴィヴィオを制止しなければならないのである。
「とにかく、美希ちゃんたちは生きてるみたいだから、合流するために中学校の方に向かおう」
気を取り直して、彼らは行動方針を考えた。
祈里が死亡したというのが気がかりだが、そこに向かった三人はまだ生きている。
三人とまた合流することができれば、かなり心強いだろう。
その後、誰かが来ていないかを確認するため、孤門は窓の外を見る。
先ほど、しばらく確認していなかったが、警察署に立ち寄った人間はおそらくいないだろう。
今、現在ではまだ孤門とヴィヴィオ以外の来訪者はまだいないはずだ。
しかし、付近に二人も参加者を葬った相手がいるのだから、警戒しなければならない。
そして、孤門が目にしたのは──
「──マズい、ヴィヴィオちゃん、伏せて!」
────黒く染め上げられたゴシックロリータ風の衣装の少女の姿であった。
沖たちから教えられたダークプリキュアの特徴──特に「片翼」という部分が合致したそれと目が合った孤門は、本能的に襲撃の予感を感じた。
ダークプリキュアが黒とも紫とも言えない色の光を出すとともに、会議室のガラスが粉砕され、ものすごい音が響く。
孤門とヴィヴィオは、伏せた状態でガラスの粉塵を浴びた。
机もひっくり返り、ボードからチョークが吹き飛んで行った。
アインハルトが持っていたデイパックが転がっていく。
音や動きが止んで、窓の外を見ると、今度はダークプリキュアが跳躍して窓の外から入ってきた。
早くも、孤門とヴィヴィオのもとに、悪しき戦士が現れたのだ。
★ ★ ★ ★ ★
「──ダークプリキュア!」
窓から飛び込んできたその影の名前を呼ぶ。
ディバイトランチャーを手にした孤門は、そちらに向けて引き金を引く。
光の弾丸がダークプリキュアに到達する前に、ダークプリキュアの方が警察署の狭い天井に向けて飛び上がる。
そして、彼女の右手が孤門の首を絞め、そのまま持ち上げる。
距離が近すぎるうえに目線が上がりすぎたせいもあって、孤門はディバイトランチャーをそちらに向けることができなかった。
「……ほう、私の名を知っているのか」
これまで、何度か参加者に会ってきたので、そういう者と遭遇した人間も中にはいるだろうと思っていた。
特に、人間と比べればこの姿は特徴的だ。
怪人の姿をした人物たちの次くらいに、その情報は伝達しやすいだろう。
このように集団行動をしているのならば、尚更だ。
だから、ダークプリキュアは彼に興味はなかった。
「時に──お前はこのゲームに乗っているのか?」
彼は殺し合いに乗っているわけでもなさそうだし、見たところではプリキュアでもなさそうだ。
つまり、ダークプリキュアとしてはひと思いに排除しても構わない相手だろう。
ただ、念のためにそう訊いておいた。
孤門はすぐに答える。
「僕は……乗ってない!」
そう答えた時、ダークプリキュアの右手にはより強い力が加えられた。
息ができない孤門は、口に溜まった唾液を垂れ流しながら、足をバタバタさせてもがいた。
「ならば私にとって貴様は不必要だ……死ねっ!!」
ダークプリキュアの右手は、下手をすれば孤門の喉を握りつぶせるほどに強い。
しかし、その殺し方は、かなりグロテスクで、ダークプリキュアとしても目に毒だろうと思われた。当然、血も吹き出し、ダークプリキュアの腕は真っ赤に染め上げられる。
目にも毒だし、身体も穢れる。サバーク博士から任された任務だったならば、それも躊躇いはなかっただろうが、ダークプリキュアとして動いている彼女には、どうもそれは似合わなかった。
そのため、ゆっくりと力を込めていく。息が、勝手に止まるまで。
「はぁっ!」
しかし、その次の瞬間、ヴィヴィオの右手がダークプリキュアの脇腹に叩き込まれた。
リバーブロー。
重い一撃が、ダークプリキュアの肝臓あたりに向かって直撃する。
その一撃が、音を発しているのが、その重みを示していたといえるだろう。
格闘技を習った故に急所をよく知っていたヴィヴィオは、この状況から孤門を救い出す最善の方法として、これを使った。
強烈な痛みを感じたダークプリキュアの手は放され、孤門の身体が地面に落ちる。
「はぁ、……はぁ、……」
まだちゃんと呼吸できずに、苦しそうにしている孤門の前に、ヴィヴィオが割り込むようにして立った。
ダークプリキュアも脇腹を押さえながら、苦汁に満ちた表情でヴィヴィオを見つめる。
「貴様……子供だったはず」
ダークプリキュアは、大人モードになっているヴィヴィオを見て驚いた様子だ。子供だったから、抵抗の効果は孤門よりも薄いだろうと考え、彼女は孤門を先に狙った。
ヴィヴィオは、ダークプリキュアの持った疑問に答えを与えることなく彼女に対する攻撃を開始する。
今のヴィヴィオは、楽しそうに格闘をする余裕がなかった。
他人を襲撃してくる者に対して楽しんで戦える精神的余裕がないのだ。もしかすれば、彼女こそがたくさんの知り合いを殺害した張本人かもしれないと思うと、怒りも現れる。
「はぁっ!」
ヴィヴィオが、ダークプリキュアの顔や腹をめがけて、何度か拳を前に出す。
身を乗り出さないように、ジャブやストレートを繰り返しているヴィヴィオ。
「フンッ」
だが、ヴィヴィオの拳を見切ってしまうのがダークプリキュアであった。
そのか細い身体は、軽やかにヴィヴィオの攻撃を回避していく。
「ヴィヴィオちゃん……っ!」
孤門は、彼女を助けるべく、ディバイトランチャーの引き金を引こうとするが、射程内でヴィヴィオがなかなか激しく動いてしまっている。
孤門は攻撃することができなかった。
仕方がなく、周囲を見回すと、先ほどまで机上に置いていたデイパックが三つ、地面に転がっている。
向かって右手には、ヴィヴィオと孤門のデイパックが乱雑に落ちており、向かって左手には、アインハルトが置いて行ったデイパックが落ちている。
この状況。
道具に頼るのも一つの手だ。
どちらかを選べというのなら──
(僕たちの支給品はここで使えるようなものじゃなかった……確認してないけど、あの子の支給品なら、もしかしたら……!)
孤門は咄嗟にひらめき、向かって左のデイパックを見つめた。
しかし、ヴィヴィオの攻撃を避けきったダークプリキュアは、床を強く蹴って、高く舞い上がると、空中から両手で、孤門とヴィヴィオに向けて赤いエネルギー弾を放つ。
その手から放たれる真っ赤なエネルギー弾は、やはり普通の攻撃には見えなかった。
言ってみれば、燃え跡を残さない火だ。
直撃すれば、人体には致命傷となりかねない負担がかかるだろう。
「くっ……」
孤門は間一髪、それを避ける。めくるめく早さで身体へ到達しようとするエネルギー弾を彼が避けられたのは、偶然にも近くに落ちているデイパックへと飛びかかったからである。
彼は、そのタイミングを見計らっていただけで、特にダークプリキュアの攻撃をよけようと言う意図はなかった。しかし、背後で椅子が煙を上げているのを見て、孤門はデイパックを見る暇なく、絶句する。
このデイパックがここに転がっていたから……また、それを偶然取ろうとしたから、いまここに孤門の命があるというのだろう。
「きゃぁっ!」
ヴィヴィオの背中に、ダークプリキュアのエネルギー弾が命中するが、全身が鎧のようになっている今のヴィヴィオの状態では、致命傷にはならなかった。
ただ、結構なダメージを受けただけあって、窓枠へとぶつかり、ガラス窓を散らしながら、壁で苦しそうな表情を浮かべている。
そして、ダークプリキュアが地面に降り立つ。
会議室の中央の机に立つダークプリキュアのシルエットは、孤門には異常に大きく見えた。
「……愚かだな。そんな物に頼っても、お前たちはこの場から逃れることはできない」
その辺に落ちていたデイパック──アインハルトのデイパックを抱きしめ、それに全てを賭けようとしている孤門を前に、ダークプリキュアは呆れたような表情をしていた。
孤門は、デイパックを手にしたは良いが、ダークプリキュアの方を見ながら、ジッパーがどこかを探って手を震わせている。
一瞬でも、デイパックの方に目をやることができないのだ。
だから、ダークプリキュアの方を見ながら、自分が抱えているデイパックのジッパーがどこかを探っている。
「そんなもの……やってみなければ、わからない!」
そう言うと、孤門の手は見事にデイパックのジッパーを抓むことに成功した。
それを引っ張るときの快感は格別で、中に何が入っているかもわからないのに、不思議と不安が発散されるようなものだった。
直前まで、なかなか引っかからないのに苛立っていたせいもあるだろう。
心地のいい擬音とともに、デイパックが綺麗に開いていく。
そして、無我夢中で、その中にあるものを孤門は握った。
柔らかい感触と硬い感触が同時に来る。布にくるまれた何か……これは、一体何なのだろう。
持ち上げてみると、変に重い。
水色に近い青をした、何かが視界に入った。
「傑作だな──」
その中から出てきたものを見て、ダークプリキュアは笑いもせずにそう言った。
もはや、孤門をこのまま確かに殺す気で、近づいているのは間違いない。
彼女は、机の上を土足で歩きながら、孤門の倒れている場所に近づいてくる。
孤門は、一体自分がどんなババを引いたのかを確認しようとするが、それより前にダークプリキュアとの距離が狭まった。
「……残念だが私には、人形遊びに付き合っている暇はない!」
ダークプリキュアが、孤門の全身をめがけて、旋風とともに回し蹴りをする。
「あがっっ!!」
孤門は、少し間抜けな声をあげながら、自分の視界が真上に向いていくのを確認した。
今の一撃で死にはしなかったが、一瞬何が起きたかわからないほどに見事に吹き飛ばされたようだ。
半開きのデイパックは、中に入っている様々な道具を地面にばらまいていく。
孤門の身体は、室内を体重を感じさせないほど綺麗に滑っていった。
「いったたたたた……」
ペットボトルが宙を舞い、ビニール袋に入ったパンが地面を滑っていき、やがて摩擦のせいで勝手に止まる。
孤門もどうやら、同じように地面に寝転がっているようだった。
視界に、同じように地面に転がった様々な道具が映る。一メートルは吹っ飛ばされたので、それらの道具やダークプリキュアの姿も遠い。
いまいち状況がまとめきれず、混乱した頭脳が、何故かダークプリキュアの言葉を反芻させた。
『人形遊び』
人形遊び──?
何故、ダークプリキュアはそんなことを言ったのか。
孤門は自分の手元を見る。
そこにあるのは、巨大な人形だった。
「なんだよ……コレ……本当に、人形じゃないか」
何を考えてこれを支給したのかはわからない。
どこの国で作られたのかはわからないが、外国人の少女をモチーフとしたような、可愛らしい人形である。
ただ、その目は不気味に何かを見据えているように見えた。
孤門の目を、見ているように見えた。
無感情な人形の姿は、時として怖い。
これなら、ダークプリキュアの方が、まだ目で感情が見えてくるぶん、マシに見えた。
(……説明書きが貼られてる……)
人形の背中には、名前と用法が書かれた紙がセロテープで貼られていた。
そこにある名前が、孤門の意識を覚醒させる。
カタカナで書かれたその名前は、孤門の記憶で最も強く焼き付いている名前である。
かつての恋人の名前であり、ある時ビーストに巻き込まれた少女の名前でもある──
「リコ、だって……?」
この人形の名前はリコだった。
なるほど、こんなところでもまた、「リコ」か。
人形の名前がリコとは──何という皮肉だろう。
孤門は、その人形を片手に持ったまま、重い身体を起こした。
ダークプリキュアが、こちらに向かって歩いてくる。
支給品はほとんど散らばってしまい、手元にあるのはこれくらいだ。
しかも、最悪なのは────
「どうやら、本当に使える武器は私の方に渡ったらしいな。まあ、お前がこの剣を持ったとして、私に勝つことはできないだろうが」
アインハルトの支給品で唯一の武器である剣がダークプリキュアの手に渡っていたことだろうか。
その名は、稲妻電光剣という。
アインハルトがこれを帯刀しなかったのは、彼女の体格から考えれば明らかに大きすぎる刀身や、彼女の戦闘スタイルにも合わない「剣」という武器であることからだろう。
本来は、宇宙プラズマの力を宿した凄まじい剣なのだが、その力はある程度制限されている。
とはいえ、孤門のような人間を刺し貫くのは造作もない。
ましてや、ダークプリキュアのように、刺し貫く腕力の持ち主であるというなら尚更だ。
「面白い。お前はこの剣で消し去ってやろう……。運命はお前を見放したという証明のためにな」
ダークプリキュアは刃を孤門の方に向ける。
割れたガラス窓から漏れた日の光が、稲妻電光剣に反射し、孤門の目にはあまりに眩しい姿に目を覆いたくなった。
孤門は、立ち上がったはいいが、どうすればいいのかがわからなかった。
この人形を使って、どうやって戦えばいいのか。
ボトッ。
その時、何かが落ちる音が聞こえた。
何の音かはわからない。
ただ、孤門はそちらに目をやることをしなかった。
ダークプリキュアが、剣を持ってこちらに駆けて来ようとした。
あまりに早すぎる動きに対応できず、孤門は判断能力を忘れて、その場に黙って立ってしまう。
「ソニックシューター!」
しかし、そんなダークプリキュアの真横から、高速で光弾がぶち当たる。
一発、二発、三発。
一撃当たればまた一撃……という風に、ダークプリキュアの身体にその光弾がぶち当たった。
ヴィヴィオが、真横からダークプリキュアの奇襲をやめさせたのだ。
彼女の身体は結構傷ついた様子で、少し障れば傷ついてしまうようなバランスで立っていた。
「すぐに逃げてください、孤門さん……!」
ヴィヴィオは、孤門に向けてそう言う。
(逃げて、いいのか……? いや、そんなわけがない……)
だが、その言葉を聞いたとき、孤門は屈んでいた。その言葉を聞いてはいたのだが、それより前に、戦う理由を見つけてしまったのである。
ダークプリキュアがダメージを受け、隙ができた瞬間に、孤門は落ちたものを確認した。
先ほど、人形“リコ”から零れ落ちた何かを確認し────それを拾い上げる。
まさか、この人形にこんな武器が付属しているとは思わなかった。
説明書きにも書いておらず、その人形のスカートの中に隠されていた物──通常ならば、おそらくスカートの中をのぞき見ると言う変態極まりない行動をしなければ見つけることができなかったであろう代物。
それが、先ほどダークプリキュアの攻撃によって衝撃を受け、人形の足から落ちたのである。
(女の子一人にこの場を任せるなんて、大の男がやっていいわけがない……それに、僕はナイトレイダーの隊員だ)
その道具に付属していたボタンを押す。
眼前では、爆煙の中から生還してヴィヴィオの方を睨みつける表情があらわになったダークプリキュアがいた。
孤門の手に持った「それ」を見ることさえ、ダークプリキュアにはなかっただろう。
──PUPPETEER──
ガイアメモリ──あのポスターに載っていた道具であった。
武器であり、同時に「麻薬」でもある非常に危険な道具である。
そして、何より自分が自分でなくなるような気がして、極力使いたくはなかったのだが、そんなことを言っていられる場合ではない。
「僕は……逃げない!」
孤門はこれまで、ヒトであった。
純粋すぎるくらいに、異形に変化することがなかった。
闇に染まる可能性も持っていたし、同時に光を得る可能性もあったが、彼は少なくともこの時はまだ、人間だった。
しかし、このメモリを見つけた瞬間、純粋な人間のまま生きることさえも捨てる覚悟ができた。
なりゆきかもしれないが、もう一度、ガイアメモリから音が鳴る。
──PUPPETEER──
孤門の姿は、パペティアードーパントの姿に変身する。
決して、見てくれの良い姿ではなかったが、ともかく変身という手段を使わなければ他と対等に並べないのである。
「……!? 孤門さん、ガイアメモリを!?」
「ガイアメモリ……だと!?」
パペティアードーパントとなった孤門は、ヴィヴィオの方を向いてコクリと頷く。
本来なら、その危険性をよく知っている孤門がそれを使おうとすることはなかっただろう。
だが、気合で毒素をおしこめるということも、あのポスターには書いてあった。
それができるとするなら、この状況下では、それに賭けなければならない。
(ただ、このまま戦闘をしても仕方がない……)
何せ、パペティアーは元々、戦闘向きなメモリではない。
多くの場合、その用途は、「人形遣い」として「操作」することにある。
今は、パペティアードーパントの両手はリコと繋がっているが、パペティアードーパントはあっさりそれを放した。
この人形とメモリがセットだったのは、パペティアードーパントは過去に変身されたとき、この人形を操っていたからだろう。
だが、孤門はそれを使おうとはしなかった。
(リコという名前の人形……できるなら、使いたくない)
斎田リコは、溝呂木の操り人形として散々に使われた。
そのあまりに冷酷で陰湿な行動を思い出すと、それと同じように「リコ」を「操り人形」にするのは抵抗があった。
まあ、それは受験生が「落ちる」という言葉を生理的に嫌うようなもので、この人形に斎田リコの魂があるわけではないのだが、何となく嫌で使うのを避けたのだ。
しかし、この人形を使って攻撃できたとしても、せいぜい噛みつく程度の地味な嫌がらせくらいしかできない。
おそらく、孤門以外の人間であろうと──このメモリを使った瞬間、人形など使わずに別の戦い方をする。
そう──
「ダークプリキュア……僕は運命に見放されてなんかいなかった」
白い糸が、ダークプリキュアの方に延びる。
それが一体何なのかわからなかったダークプリキュアはそれを切り裂こうとしたが、手や足がそれに巻かれてしまう。
羽までも、その白い糸が絡め取る。
「何……っ!?」
────次の瞬間、ダークプリキュアの意識が消え、両手はだらんと垂れ下がった。
まるで、糸に吊られた人形のように。
「運命に見放されたのは、君のほうなんだ」
これこそが、パペティアードーパントの真の使いどころであった。
パペティアーは、敵の意識を奪い、操り人形にすることができる。そんな特殊能力を持ったメモリなのである。
かつて、それにより操られた仮面ライダーアクセルが仮面ライダーダブルと戦った事があったが、その時は敵が複数であったがゆえ、パペティアーは破られた。
パペティアー自身が攻撃されれば、この操り人形の効果はあっさり途絶えてしまう。
しかし、この場では敵が単独だったがゆえ、ダークプリキュアを止める者はいなかった。
意識を失い、「心のない人形」に戻ったダークプリキュアは、パペティアーの指先から放たれた糸に操られるまま、数歩動く。
「孤門……さん?」
「大丈夫。まだ僕は何ともないよ。それに、彼女を利用したりなんかしない。……今は、彼女から戦意を奪っただけなんだけど……」
パペティアーの姿のまま、孤門はヴィヴィオに話しかける。
ダークプリキュアはほとんど動かされなかった。
彼女を戦闘に利用することも今の所、する気はない。
他人を操り人形にして働かせる……という行動に、孤門はまだ抵抗があるのだ。
「しばらく、変身は解けそうにないな」
変身を解けば、パペティアーの効果はなくなってしまう。
そして、いま現在ダークプリキュアを解放できる状況でない孤門は、深いため息をついた。
しばらく、この恰好のまま街を歩かなければならないのだ……。
★ ★ ★ ★ ★
「……とりあえず、ここを出る準備は万端です」
ヴィヴィオに言われ、パペティアーは頷く。
散らばった道具を纏めて、デイパックに入れたヴィヴィオたちは、ダークプリキュアとともにここを出ようとしていた。
ダークプリキュアは本当に敵意が一切なく、このままなら悪事も働けない。
ただ、ダークプリキュアの意識を完全に奪ったままにしてしまうのも、人としてどうか……という疑問も少しあった。
(確かに、無害なら放してあげたいけど、これじゃあいつ放していいのか……それに、いつまでもこの恰好でいるわけにもいかないし)
孤門は考える。
意識ある者の意識を奪い、操り人形として手元に置く。
すごく人として酷いことをしているのだが、今はこれくらいしかダークプリキュアとの戦闘をやめる手立てはない。
とりあえず、いつきのようにダークプリキュアを知っている人のもとに引き渡したいが、いまはまず、ここから出るのが先決だ。
「……さあ、急ごう、ヴィヴィオちゃん!」
「はい……!」
パペティアードーパントの姿をした孤門に言われるのも変だったが、それを笑う状況じゃない。
とにかく、三人は急いでここを出るべく、会議室を出た。
【1日目/日中】
【F-9/警察署】
※会議室が窓、室内をはじめ、かなり破壊されています。
【高町ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[状態]:上半身火傷、左腕骨折(手当て済)、決意と若干の不安
[装備]:セイクリッド・ハート@魔法少女リリカルなのはシリーズ、稲妻電光剣@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:支給品一式×2(ヴィヴィオ、アインハルト)、ヴィヴィオのランダム支給品0~1(戦闘に使えるものはない)、アインハルトの支給品0~1(ヴィヴィオ、孤門、アインハルト確認済)、山千拳の秘伝書@らんま1/2、ガイアメモリに関するポスター×5
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
0:警察署を出て、中学校の方に向かう。
1:強くなりたい。その為にらんまに特訓して欲しい。しかし…
2:みんなを探す。
3:ママ達、無事だよね……?
4:スバルさん……?
[備考]
※参戦時期はvivid、アインハルトと仲良くなって以降のどこか(少なくてもMemory;21以降)です
※乱馬の嘘に薄々気付いているものの、その事を責めるつもりは全くありません。
※ガドルの呼びかけを聞いていません。
※警察署の屋上で魔法陣、トレーニングルームでパワードスーツ(ソルテッカマン2号機)を発見しました。
※第二回放送のボーナス関連の話は一切聞いておらず、とりあえず孤門から「警察署は危険」と教わっただけです。
【孤門一輝@ウルトラマンネクサス】
[状態]:ダメージ(中)、パペティアードーパントに変身中(変身前はナイトレイダーの制服を着ている)
[装備]:ディバイトランチャー@ウルトラマンネクサス、T2パペティアーメモリ+リコちゃん人形@仮面ライダーW
[道具]:支給品一式、ランダム支給品0~2(戦闘に使えるものがない)、ガイアメモリに関するポスター×5
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
0:警察署を出て、中学校の方に向かう。あと、何とか変身を解きたいが…。
1:みんなを何としてでも保護し、この島から脱出する。
2:姫矢さん、副隊長、石堀さん、美希ちゃんの友達と一刻も早く合流したい。
3:
溝呂木眞也やゆりちゃんが殺し合いに乗っていたのなら、何としてでも止める。
4:
相羽タカヤ、
相羽シンヤと出会えたらマイクロレコーダーを渡す。
5:沖さん達が少しだけ心配。
[備考]
※溝呂木が死亡した後からの参戦です(石堀の正体がダークザギであることは知りません)。
※パラレルワールドの存在を聞いたことで、溝呂木がまだダークメフィストであった頃の世界から来ていると推測しています。
※警察署の屋上で魔法陣、トレーニングルームでパワードスーツ(ソルテッカマン2号機)を発見しました。
※パペティアードーパントの糸は、現在ダークプリキュアと繋がっています。ダークプリキュアの身体を自在に操ることができますが、今のところ孤門には彼女を利用するつもりはありません。
なお、パペティアードーパントの効果は、パペティアー本体が攻撃されればあっさり解けます。
【ダークプリキュア@ハートキャッチプリキュア!】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、右腕に刺し傷、操り人形状態
[装備]:T2バードメモリ@仮面ライダーW
[道具]:ゆりの支給品一式、ランダムアイテム0~2個(ゆり)
[思考]
※あくまでこれは操り人形になる前の思考です。
基本:キュアムーンライトの意思を継ぎ、ゲームに優勝して父や姉を蘇らせる。
0:市街地(警察署)へ向かい、集まった参加者達を倒す。
1:もし他のプリキュアも蘇らせられるなら、ゆりのためにそれを願う。
2:つぼみ、いつきなども今後殺害するor死体を見つけた場合はゆりやえりかを葬った場所に埋める。
ただし、プリキュアの奇跡にも頼ってみたいので、その都度生かすか考える。
3:エターナルは今は泳がせておく。しばらくしたら殺す。
[備考]
※参戦時期は46話終了時です
※ゆりと克己の会話で、ゆりが殺し合いに乗っていることやNEVERの特性についてある程度知りました
※時間軸の違いや、自分とゆりの関係、サバーク博士の死などを知りました。ゆりは姉、サバークは父と認めています。
※筋肉強化剤を服用しました。今後筋肉を出したり引っ込めたりできるかは不明です。
※キュアムーンライトに変身することができました。衣装や装備、技は全く同じです。
※エターナル・ブルーフレアに変身できましたが、今後またブルーフレアに変身できるとは限りません。
※第二回放送のボーナスについて、「○+×」は風都タワーのことだろうと解釈しています。
【支給品解説】
【風都タワーのパンフレット@仮面ライダーW】
ダークプリキュアに支給。
風都タワーについて書かれたパンフレット。外観や、内部の構造などが書かれており、様々な情報が載っている。
しかし、数時間前にダークプリキュアがデイパックと一緒に破壊してしまったので、このパンフレットはこの話の開始時テインでこの世には無い…。
【T2ペティアーメモリ+リコちゃん人形@仮面ライダーW】
アインハルト・ストラトスに支給。
「人形遣い」の記憶のガイアメモリ。作中でT1は小説家・堀之内慶應が変身に使用した。
パペティアードーパントに変身可能で、その能力は「両手から延びるコントロールラインで敵の意識を奪い、自由に操る」というもの。戦闘には向いておらず、一応笛を増えて超音波で仮面ライダーや亜樹子を苦しませるシーンもあったが、これも大して強くはない。
特異体質であるはずの照井や、幹部クラスの若菜も操られているので、操れる範囲は相当広い。作中ではリコちゃん人形を操りまくっていた。
リコちゃん人形は、堀之内の娘であるリカコが持っていた西洋人形で、「リコ」という名前は「リカコの妹だから」という理由でつけられた。
一応、セットなのだが、メモリは人形のスカートの中に隠されていた。
今現在、「妹」で「人形」なダークプリキュアちゃんが操られていることも、「リコ」という名前の人形を操っていたドーパントに孤門が変身しているのも、何かの運命か。
【稲妻電光剣@仮面ライダーSPIRITS】
アインハルト・ストラトスに支給。
ジンドグマの悪魔元帥が使う剣で、SPIRITSでは海を切り裂くほど凄まじい威力を持つ。宇宙プラズマを宿し、そのおかげで相当な威力を発揮している。
「仮面ライダースーパー1」では、スーパー1こと
沖一也が奪って敵を倒している。スーパー1が剣を持っているフィギュアを見かけたら、たぶんそれが稲妻電光剣。
今回は、勿論あんな凄まじい威力はなくなっているが、それでも通常の剣にはない特殊な力が発揮できるかもしれない。
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最終更新:2014年03月17日 14:29