休日の夜
本日の更新はお休みとなります。
代わりにこちらで、
薬の魔物のSSを書かせていただきますね。
ネア
「最後のお休み感を余す事なく楽しむべく、狩りに行きます!」
「ご主人様!」
「足りなくなって来たリズモの祝福を、少し足しておきましょうね」
「わーお。常備薬みたいな扱いだぞ」
「ネア、高位の竜や魔物…生き物は狩らないようにね」
「売れそうでもですか?」
「売るならいいのかな…」
ノア
「
ヒルド、休日の夜だし飲もうよ!」
「おや、明日は仕事なのですが?」
「
エーダリア、ビルドが意地悪なんだけど」
「一杯程度なら、いいのではないか?」
「うん。一杯飲んだら一本飲んでも変わらないし、そもそも
ヒルドはあまり酔わないからね」
「ネイ?」
「ごめんなさい」
「やれやれ」
エーダリア
「
ヒルド、今夜は早めに寝ようと思うのだ。お前も早めに休んでくれ」
「おや、珍しいですね」
「ああ。明日は朝からの執務があるからな」
「では、本当に就寝されているかどうか、深夜に確認にゆきましょう」
「ヒ、
ヒルド?!その、すぐに寝ているので…この鍵はだな…書架の物では…」
ヒルド
「おや、ネア様どうされました?」
「狩りの帰りなのです。今夜はリズモを沢山捕まえたのですよ!」
「それは宜しかったですね。…おや、薬草酒が気になられますか?」
「この前のものとは違うのです?」
「ええ。こちらは少し甘い酒ですね。宜しければご一緒に飲まれますか?」
「はい!」
ウィリアム
「やれやれ、明日あたりにはまた鳥籠が必要になりそうな戦場があるな」
「むぐ、テントのお泊まりが今日で良かったです。ぐぅ…」
「はは、俺もネアとゆっくり過ごせて良かった。いい休日だったな」
「キュ」
「…フッキュウ」
「…
アルテア?もしかして、砂糖菓子を食べましたか?!」
グレアム
「…明日はカルウィの仕事か、今夜がもう少し長ければな」
「暫くそちらに行くのをやめられないのか?」
「統括だからな。手入れもあるし難しいだろう。ギード、今夜はウィーミアとの触れ合いに付き合わせてすまなかったな」
「いや、この生き物は可愛い」
「そうか!最高だろう?!」
グラフィーツ
「…
バンル、どこから来たんだ」
「たまたまこの席で飲んでいるのが見えたからな。相席させてくれ…」
「俺はもう帰るところだ。勝手に座るな」
「料理が来たばかりじゃないか。あのいい感じだったご婦人にふられてな…」
「だろうな…。おい、勝手に注文するな。泣くなら出て行け!」
ヨシュア
「僕は偉大だから、明日も休日にしようと思うよ」
「明日は系譜の一族の長との会談があるでしょう。早く寝て下さい」
「ほぇ、僕が休みたいのに困った長だね。でも系譜の仕事ならするしかないかな。それが終わったら寝るんだよ」
「その後も仕事ですよ」
「ふぇ、僕はもっと寝たいんだ!」
ドリー
「
ヴェンツェル、
エーダリアからの手紙を読み返していないで、今夜は早く寝た方がいい」
「…読み返してはいない」
「季節の挨拶が嬉しかったんだな。でも、明日からはまた忙しくなる。夜更かしをしないよう、返事は明日にするようにな」
「
ドリー…」
「子守唄を歌おうか?」
「
ドリー!」
アイザック
「おや、もうテントの灯りを消すところでしたか?」
「うん。安息日の夜は早く寝て明日の仕事に備えるんだ。でも、君が来てくれたなら、もう少し起きていようかな」
「最近忙しかったので、随分と間隔が空いてしまいましたが、変わった事はありませんでしたか?」
「蛇が出たくらいかな」
ディノ
「星の広場に行きたいかい?」
「星の広場なのです?」
「うん。休日の夜は、休みが終わるのを惜しんで、少し特別な事をしてみたくなるのだろう?」
「い、行きます!」
「可愛い…弾んでしまうのだね。では、靴だけ履けばすぐにでも出掛けられるよ。食べ物の屋台もあったかな」
「ふぁ!!」
ニエーク
「なぜこの季節は、雪の領域から出られないのだ。ご主人様の動向を追おうにも、会報くらいしか楽しみがないではないか」
「…この分厚さだ。会報があれば充分じゃないのか?再現料理の材料とレシピまで付いてきているのに」
「生身の彼女を見たいんだ。歩いている所を後ろから歩きたい…」
ジルク
「…安息日の夜に季節外れの雪が降るとは、ウィームも愉快な所ですねぇ。…ん?どうしました?」
「…あの会員が、季節の理を破ったようだな。秋の終わりまでは会員としての仕事は休みだと、会長が重ねて伝えておいたのに」
「まさか冬の系譜がご主人様会いたさに出てきたって話なんです?」
アンセルム
「へぇ、これが会報なんですね。よく入手出来ましたね」
「審問官の一人を入会させたからな」
「…え、四百頁?月会誌ですよね?!」
「ご主人様の踏んだものリスト…」
「待って下さい、僕のレイノは何で王族級の精霊を二体も踏んでいるんですか?!」
「先月に引き続きと書いてあるぞ」
アルテア
「この料理ならこちらの蒸留酒を頼んでおけ。それと、この料理もだな」
「はい!休日の夜に外のお店での晩餐も楽しいですね!」
「ったく。今度からヴェルリアの店に行きたければ俺に連絡しろ。いいな?」
「またこの塩釜焼きが食べたいでふ」
「それなら、俺が作ってやる」
「使い魔様!」
おまけ
「…おや、先程の見回りでは、就寝されていたようですが?」
「
ヒルド…」
「やはり、その魔術書でしたか。今夜は早く寝るのでは?」
「そ、そのだな。夜中に目が覚めてしまったのだ」
「成る程。では私が寝かし付けて差し上げましょう。本は片付けますよ」
「
ヒルド?!」
本日の更新は以上となります。
お付き合いいただき、有難うございました!
もしどこかで季節外れの雪を見かけたら、ニエークはすぐに連れ戻されますのでご安心下さいね。
最終更新:2022年05月07日 15:07