バーンディア

初出「王の憂鬱と王の道楽
(※存在や名前自体はもっと前から既出)


概要

四カ国統一を成し遂げた初代ヴェルクレア王・バーンチュアの子。
バーンチュアが塩の魔物の呪いで亡くなった後、ヴェルクレア二代目の王になった。
父や王妃に比べるとほとんど存在感がないが、引き続き敷かれている塩の魔物の呪いに触れないよう、きわめて注意深く国を整えている。


地位・職業

ヴェルクレア王(二代目)


家族構成

父:バーンチュア(初代ヴェルクレア王)(故人)

正妃:ヴェルクレアの公爵令嬢
 第一王子:ヴェンツェル
側室(第二妃*1):旧ウィームの第三王女(故人)
 第二王子(元):エーダリア
側室:旧ガーウィンの貴族*2
 第三王子(元*3):オズヴァルト
側室:旧ロクマリアの王女で、ガーウィンの公爵家の養子*4
 第四王子:ジュリアン
側室:旧アルビクロムの王族*5(故人)
 第五王子:ディートハルト

側近または契約者

フランツ:ヴェルクレア宰相
白樺の魔物(契約の魔物?)
砂糖の魔物 ※契約というより、力を借りている程度の関係


容姿



性格・嗜好

あまり我欲はないが、たいそうしたたかで腹黒くもあるという国王向きの性格*6
外部からは冷酷と評されるが、実際にはただの現実主義者であまり起伏のない性格をしている*7
意味のない圧政や力の誇示などに興味はなく、荒事を好まない*8
国を丁寧に剪定して整えることが寝食を忘れるくらいに大好き(本人談)。
国王として生きるのに適した薄っぺらな倫理観しか持っていない(本人談)*9


来歴

父であった前王・バーンチュアが塩の魔物の呪いにより崩御し、ヴェルクレア国王となった*10
国外への牽制として、高位の人外者ですら倦厭する気質と守護を持つ公爵令嬢を正妃に据えた。
思わぬ火種となったアリステルの一件から、エーダリアに次代の歌乞いとの婚約と管理を命じた*11。しかしすぐにエーダリアの手によって破棄となった。
なお、歌乞いの契約相手が万象の魔物で、ウィームに住み着いたと報告を受けた日の調印式の記憶は全くない*12

元々は別々の国同士であった各領土に個々の気質や風習の特性を生かした運用を認め、緩やかにヴェルクレアを統治している*13
上から統一を強化するのではなく、ゆくゆくは各領土をある程度自立させたい意向。
「[…]外殻だけが一つの国に見えていて、各領が独立しているのが理想でね」(974)

974で、宰相の失態から膝を折る形で、ウィームと相互不可侵の約定を結び、ウィーム自立への道を付けた。

国など放り出してしまおうかと考えたこともあったらしい*14


関係・立ち位置

立ち位置
あまりにも強烈な父と王妃の影にかくれて、とにかく人の口に上らない影の薄い王。
先王に引き続き、塩の魔物の呪いをかけられている。約定の違反があったらすぐに死ぬらしい*15
そのため、ウィームに対してはかなり慎重に動いている。王位継承後に起きた、いくつかの戦乱の影響がウィームに及んだことだけはなかったほど*16
しかし死なない限り無罪を主張出来る便利な呪いと言っている。
また、王の意向かどうかは不明だが、王子達には呪い避けとしてウィーム風の名前が付けられている*17

父が成し遂げた統一戦争への評価はかなり厳しく、気質も風土も全く違う四国を統一するのは現実的ではない、とした考えが政策にも色濃く現れている。成されてしまったそれを実用に落とし込む為の施策として、いろいろ謀を練るのが唯一の楽しみ。
本来であれば、各国の王族達は残して利用し、他国や国民に向けた形だけの統一の主導をヴェルリアがするべきだったと考えている。*18

執務室に集まる面々
ウォルターの父である現宰相との相性はとても良い。
守護者になったはずの白樺の魔物は護衛騎士達にとても厳しく隙あらば追い出す。対価にも口うるさい。そしてすぐに飽きて帰ってしまう。
教会勢力への剣として懇意にしていた砂糖の魔物も、なぜか執務室に入り浸っており、グラフィーツの大好物である砂糖の、材料となる聖女を対価として差し出せば助けてくれる事もある。が、基本的にはそっけない塩対応。

正妃
怖い。とても怖い。殺されるかも。
白樺の魔物に守ってほしいと泣きついたほど。
そんな自身の身を守るための最後の切り札として、かつての火竜の王の、終焉の祝福を受けた槍から派生した針状の呪物を頼りにしていたが、宰相に頼み込まれて貸したら通りすがりの終焉の魔物に跡形もなく灰にされた*19

息子達
ヴェンツェルがお気に入り。
オズヴァルトは「ガーウィンの気質が強く、正直よく分からず、苦手」。
ジュリアンは「目新しくもない清々しいほどの小物」という認識
ディートハルトは「育て方を間違えると国を滅ぼしかねない毒になる末恐ろしい子供」という認識。*20
エーダリアは「ウィームの気質が強くよくわからず苦手*21」「良き王であるが、国という組織そのものが、元より善良なものではない*22」、その歌乞いのネアについては統治の方針から「切れ者」「柔軟」などと評した*23

父への評価
多大な怨嗟を背負いながら大望を遂げた父を、現実的な視点から、見果てぬ夢に取り憑かれた夢見がちな人だと思っている。

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最終更新:2024年08月27日 20:02

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*3 499話でネアの口から継承権が破棄されてるとあるが、公式な立場から破棄が明記されているのは517話

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*7 445

*8 445、793

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*11 10、963

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*16 617

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