「──柳生宗次朗。このオレが、地球最後の柳生だ」
それは単独の真剣のみで、史上最大の機魔(ゴーレム)を撃破することができる。
それは遍く伝説をただの事実へ堕する、頂点の剣技を振るう。
それは全生命の致死の急所を理解する、殺戮の本能を持つ。
世界現実に留め置くことすらできぬ、最後の剣豪である。
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小説家になろう版 |
それは単独の真剣のみで、現行主力戦車を撃破することができる。
それは遍く伝説をただの事実へ堕する、頂点の剣技を振るう。
それは全生命の致死の急所を理解する、殺戮の本能を持つ。
世界現実に留め置くことすらできぬ、最後の剣豪である。
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アニメ版 |
それは単独の真剣のみで、数多の機魔(ゴーレム)を撃破することができる。
それは遍く伝説をただの事実へと堕する、頂点の剣技を振るう。
それは全生命の致死の急所を理解する、殺戮の本能を持つ。
世界現実に留め置くことすらできぬ、最後の剣豪である―――。
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登場話
第一部
- 「柳の剣のソウジロウ その1」
- 「柳の剣のソウジロウ その2」
- 「全ての敵、シキ その1」
第二部
- 「第三試合 その1」
- 「第三試合 その2」
- 「第三試合 その3」
- 「第三試合 その4」
- 「その手に栄光を その4」
第三部
略歴
「オレは斬りたいから来たんだ。 この世界にしかない、何かを」
- 読み:やなぎのつるぎのソウジロウ
- 種族:人間
- クラス:剣豪
CV - 梶 裕貴
六合上覧の参加者の一人。
“彼方”からの客人であり、本名は柳生宗次朗(やぎゅう・そうじろう)。
魔王自称者
キヤズナの作り上げた
ナガン大迷宮を、ただ一人で“斬った”男。
彼方ではM1エイブラムスを斬ったと自称する。
"彼方"では、
柳生塚厳と名乗る男の「弟子」ということになっていた。
"客人"であるが物心ついたときには既に世界の平和は失われており、殺すか殺されるかの生活を送ってきたという。
偶然立ち寄った崩壊したナガン市で成り行きで出会った
遠い鉤爪のユノに黄都で行われる
六合上覧の話を聞き、より強い相手に出会い戦う為彼女と共に黄都へ向かう。
人物
強敵と戦うことを好み、それ以外に興味がない、いわゆる「戦闘狂」。
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書籍版Ⅷでは―― |
書籍版Ⅷでは戦いが楽しいかと問われ、「楽しい」「それしかない」と断言していた。
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戦闘以外の物事には無頓着で常に自然体、他人の生死に対してもドライ。その上強者と見なした者は、たとえ味方であろうと容赦なく斬りかかろうとする危険性も存在する。
とはいえ必要であれば、人間関係の機微を察した上で余計な発言はしない程度の社会性・協調性を発揮することもできる。
外見
平べったい顔面と鋭く動く大きな目により蛇や両生類の如き印象のする顔である。
成人男性としては小柄な体格な上に常に異様な猫背な為目線はかなり低い。
くすんだ赤色に白のラインが入ったジャージを着用する。
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書籍版Ⅳ以降ネタバレ |
第三試合にて右足太腿から先を欠損。書籍版Ⅵより大腿義足を装着している。
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書籍版Ⅷ以降ネタバレ |
第十試合にて右腕を欠損、左腕の肘関節を破壊され再建は不可能であると見立てられている。
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能力
頂点の剣術
柳生新陰流なる、彼方の剣術と思しき絶技を修めているようで、剣客キャラの極致――斬鉄、銃弾反らし、真剣白刃取りなどができる。
(斬鉄は常人ならぬ観察眼で構造上の歪みを発見する、銃弾反らしと無刀取りは超反応により実現すると説明されている。)
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その絶技(ネタバレ有り) |
彼の剣技は、刃が潰れている斬れ味皆無の練習剣であろうと、刃を通さぬ重金属の装甲を持つ 機魔や、超常の魔石を用いた加工が施された 史上最悪の生体戦車を、たった一振りで切り裂くことができる。
だがそれだけにとどまらず初登場回における 超巨大迷宮機魔との戦闘では、上空に打ち上げられた時に放たれた 迷宮機魔の砲撃を、共に空中に漂っていた機魔達を足場にして跳躍移動する事で回避した上、そのまま迷宮機魔の背後まで移動し、その勢いと加速によって力が乗った状態で放たれた斬撃により、神殿の柱ほどの大きさと分厚さであった迷宮機魔の首を一刀のもとに両断した。そしてもう一つ、反撃に用いた左腕を“刀”と見立て、その左腕に事前に付けておいた切れ込みの跡の裏側めがけて斬撃を食らわせ、その質量によって割れた腕を振り落とした勢いのままに相手に直撃させる、という形で無刀取りを再現した。
書籍Ⅵにおける メステルエクシルとの遭遇戦においては、繰り出される彼方の兵器類を「よく見た類のもの」として難なく対処。
ガトリングガンは当たる弾丸だけを見分けて逸らせばいいとか火薬で出せる速度には限界があるとか、言わんとすることは理解できるけど全然理解できないことをのたまっていた。
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尋常ならざる身体能力や超反応も全ては逸脱の剣技を補助するための付属物であるらしい。
彼の逸脱はあくまでも頂点の剣術であり、曰く、体に触れた状態であるならばいかなる刃物も自在に操れる魔技であるとか。
書籍版Ⅷでは『刀剣の術理を自らが手に取らずとも支配下に置く』とも評されており、初出時の印象以上に得体の知れぬ術理であることがうかがえる。
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その具体例(書籍版含むネタバレ有り) |
文字通り触れた状態からなら自在に刀剣を行使可能な様子で、初出の「柳の剣のソウジロウ その1」においては脚による剣の蹴り込みにて機魔を撃破、第三試合時は飛来する オゾネズマの手術刀を弾いて自在に落下地点を操る絶技を披露し、書籍Ⅵにおいても左足指で掴んだ鉄片を使って飛来するロケットランチャーを空中で撃墜している。
「いかなる刃物」もその通りの意味合いであると思われ、刃の潰れた練習剣から始まり オゾネズマの手術刀、果ては蒸気自動車の車体から切り出した鉄片にいたるまでを自在に操っている。
さらには「自在」なのは攻撃においてだけではなく防御においてもであり、 鵲のダカイが客人の膂力で振るう剣を自身の胴で受けても致命傷にならず、 絶対なるロスクレイとの試合では倒壊する瓦礫の下で八方から飛来する剣を付きこまれたにもかかわらず、無傷であった。
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事実、観察眼や見切り、異常な斬撃速度では説明のつかない「触れれば崩れる粘獣の死体の両断」「刃筋では説明できない曲線的な切断」「密着状態からの斬鉄」を実現している。
どうやら本人にもこの剣の絶技の理屈は理解できておらず、「できるからできる」くらいにしか説明できないようだ。
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書籍Ⅵネタバレ |
書籍Ⅵにおいて、その剣の絶技が 不言のウハクに無効化される描写が見られた。
また、その観察眼をしてウハクは「あまりにも 分からないもの」であるとも。
そのため彼が実現している頂点の剣技の一部は物理法則を外れた異能の一種であると思われる。
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「それが命だ。」(重要ネタバレ有り) |
超直感
「見たぞ。オメェの命。」
しかしもう一つ、彼を 客人という名の逸脱者たらしめているのが、超常の域に達した超直感である。
彼方にいた頃、数々の戦場を渡り歩いた戦闘経験に加え、持ち前の観察眼と殺戮本能によって培われたその直感は、相対した敵の命=急所や弱点を一目見ただけで理解することが可能だが、その真価は“相手の殺害方法を見出す”ことにある。
例えば ナガンの迷宮機魔と相対した場合、「頭部を切断することによって視界を封じ、その後右側へ移動することで左腕で攻撃するように誘導し、振り下ろした直後にその左腕を切り飛ばし、その勢いのままに命の刻印が刻まれた右肩部分へ直撃させる」──というように相手の弱点を把握した後、そこを付いて” 殺害“する方法を感覚的に瞬時に組み立て、それを実行に移すことが出来る。
なお書籍版では、その直感の精度が飛躍的に上昇しており、
「神速の槍術を使う シャルクを相手に、どこに攻撃が当たるのかを予測しながら斬り合う」
「 濫回凌轢、ニヒロ(in ヘルネテン)が“共有の呪い”で命を一つしか持たないことを外見を目視しただけで看破」
「ソウジロウの剣技を魔剣によって成せる業と勘違いした ダカイにわざと剣を奪わせ、逆に彼の持つ魔剣を腕ごと掴み取る形で奪い取る」
「 通り禍のクゼに対峙した際、通常認識できないはずの 脅威を直観」
――など、もはや一種の透視・予知能力と言っても過言ではない段階にあり、それが彼の“必殺の剣豪”としての力を高めている。
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使用した”刀剣”
ソウジロウがその逸脱の剣術を振るうのに必要な物。それは言うまでも無く”刀剣”である。
しかし彼を逸脱の剣豪たらしめる最大の所以は、潰れた刃であろうと鉄をも両断する超絶の技巧である。
使用する物が鈍であろうと、普通の包丁であろうと、ただの鉄板であろうと、ソウジロウの手にかかればこの世のあらゆる物を容易に切断せしめる”柳の剣”へと変貌を遂げる。
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これまで使用した”刀剣”は以下の通り(ネタバレ有り) |
ナガン士の探索士養成校にて支給される練習剣。
練習用に造られた物であるため製造技術は低く、切れ味もないに等しい上、人に向けて本気で振るえばそれだけで使い物にならなくなる、いわゆる鈍である。
しかしそんな鈍で鋼をも上回る機魔の装甲や、凄まじい防御性能を誇る 埋葬のヘルネテンを両断出来てしまうことから、ソウジロウの、ひいては客人の異常性が理解出来ることだろう。
鵲のダカイが所持している目視にて確認した上で剣を振るう限りは、あらゆる攻撃速度を上回る絶対先制の魔剣。
これはダカイとの戦闘の際に、彼の腕ごと奪い取る形で自分の物にした。
戦闘終了後は、 黄都に引き渡された。
六合上覧第三試合前、 ハーディに渡された魔剣。折れず、欠けず、金属のしなりによって歪みも生じない不壊の魔剣。
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・オゾ■ズ■の■■刀(ネタバレ有り) |
オゾネズマが工術で精製する手術刀。
詳しい形状は不明だが、短刀と称される程の大きさと思われる。
ソウジロウは飛来した手術刀をオゾネズマ目掛け弾き返した物の内一本を武器として使用した。
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ソウジロウが彼方にいた頃に使用していた刀。
彼はその刀でレベルⅣボディアーマーを輪切りにしたり、M1エイブラムスをたたき切ったりしている。
ソウジロウが客人として異修羅世界に彷徨ってた時点ではその刀を所持していなかったが、彼の性格上それを手放す事は断じてあり得ない話であり、どこかて破損したか、紛失したかと思われるが、詳細は不明である。
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・自■■の鉄■(ネタバレ有り) |
メステルエクシルとの戦闘においてソウジロウは自動車の車体の一部を切断し、その切り裂かれた面積を剣身に見立て、自身の超絶の技巧を最大限活用する事で、剣として使用可能にした。
彼はこれを使って、メステルエクシルが精製するガトリングガンを始めとした”彼方”の兵器群を難なく対処した。
客人の異常性をこれでもかと見せつけた瞬間である。
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余談 |
剣を自在にする『剣豪』であるが、魔剣の異能を理解するのは能力範囲から外れるため、魔剣奥義を会得するには時間がかかるとのこと。
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その他
戦闘にしか興味のない逸脱者であるが、
他人の心が分からない破綻者ではなく、戦闘の文脈において心を読み解く事も可能であり、挑発や心の隙を武器として使用することもできる。
さらに彼は自身の戦う戦場を嗅ぎ当てる嗅覚にも長けるようで、まずナガン最後の日に行き合い、その後も乱戦の戦場において強敵にエンカウントしている。例え
何重もの妨害工作が立ち塞がろうと、
そこへ向かう為の道標が示されれば、必ず自分が戦うべき相手がいる場所へとたどり着くことが出来る。これはもはやソウジロウの異能の一つと言ってもよいかもしれない。
破壊力/耐久力/社会力では他の修羅に劣るものの、常人をはるかに超えた素早さ、器用さ、観察眼をもち、理論上可能な攻略ルートが存在するならばどんなに線が細くとも手繰ってくる怖さがある。
――そして。
読者諸兄は既にご存知であろう。
これは一人目の話だ。
最終更新:2025年01月05日 01:30