永井道明:「いだてん~オリムピック噺~」

演:杉本哲太

「東京高等師範学校」教授。
欧米に留学した後、日本に「スウェーデン体操」と「肋木」を持ち帰る。
その「激しい肋木推し」故にファンからは「肋木おじさん」と呼ばれることも。
頑固で融通が効かず、東京高師舎監として学生たちに対して「厳しい頑固親父」となっている。
そしてその頑迷な性格と方針が故に「嘉納治五郎」と対立する事に。
その一方で父親的性質も持ち、
金栗四三」を見守り、「二階堂トクヨ」に影響を与える事になる。
米国留学から妻・安仁子を連れて帰国した大森兵蔵の事を疎んじているが、実は欧米留学経験から西洋被れしており「トンビコート」や「香水(史実準拠)」などなどなど、
また学生時代にテニスに熱中し過ぎてしまった過去(史実準拠)など、何かと冗談のような史実ネタも多い。

史実での「永井道明」


日本に「体操」の概念を広めた事により「日本体操の父」と呼ばれる人物。
「肋木」は「スウェーデン体操」の一部となる。
「東京高等師範学校」や「東京女子高等師範学校」の教授を務め、その後「本郷中学校(現在の本郷高校:本郷学園)」の教頭も務め、数多の人材を育てた。
またその一方で「可児徳」と「体操権力争い」をしてしまったり、
二階堂トクヨ」と対立してしまったり、
一時期は「自分の主張を通す」為に何かと騒動を起こしてしまっていた。

なお「いだてん」本編とは異なり、
嘉納治五郎」とはそこまで対立せず、むしろ敬意を払っていた。
その一方で「可児徳」とはぶっちゃけ犬猿の仲。
また「二階堂トクヨ」は弟子ではなく「部下」。そして実際には喧嘩別れしてしまっている。


そして「いだてん」では頑固親父として描かれていたが、ユーモアに溢れた人物でもあったそうな。

永井道明の史料・文献・書籍

永井道明自叙伝

遺稿 永井道明自叙伝 - 国立国会図書館デジタルコレクション
何はなくとも「史実の永井道明」を知る為に、まず第一に読んで頂きたい一冊。
「香水」ネタや「テニス」ネタ(24~25ページ)もここから用いられた。
遺稿永井道明自叙伝:永井先生を偲ぶ 戶倉ハル:香水ネタの出典元
(9ページ:9コマ目)
その他、永井道明に関する様々な話が綴られている。

またこの自叙伝、戦前の昭和10年に著されたこの自伝的論文が元になっており、
師範大学講座体育. 第1|余が十八年間の體育的生活並にその感想 永井道明 - 国立国会図書館デジタルコレクション
戦後に書き直され、永井道明の逝去後に出版された「自叙伝」と併せて読むと「時代の変遷」が分かって面白い。

「体育の父・永井道明先生」

新体育. 37(2)「体育の父・永井道明先生 / 井上茂朗」 - 国立国会図書館デジタルコレクション
(122ページ~127ページ:コマ63より)
戦前に「本郷中学校」に勤めていた教育者:井上茂朗による「かつての上司であった永井道明の思い出話」。
  • 「永井道明の奥さん」の話
  • 「東京高師から徳三宝を追放した」話
  • 大正天皇に体操の教授をした話
  • 「マスゲーム」における号令
  • シルクハットとモーニング
  • 酒とタバコはやらなかった←あ、あれ?!w
などなど、自叙伝に綴られなかった多くの逸話が記載されている。

家庭体操:文明的国民用|永井道明 著

家庭体操 : 文明的国民用|永井道明 著 - 国立国会図書館デジタルコレクション
永井道明が著した「日本国民に向けた体操の教科書」。
その内容もさることながら「いだてん」でも使われた「永井道明の体操ポーズ」の元ネタ写真が載っている。
家庭体操 : 文明的国民用 - 国立国会図書館デジタルコレクション
(153ページ:83コマ目)


(まだまだ追記します。)

関連人物

関連項目

大日本体育協会
東京高等師範学校

パリオリンピック(1900年)
「ドラントの悲劇」
ストックホルムオリンピック
アントワープオリンピック

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最終更新:2020年03月03日 21:19