福田源蔵:「いだてん~オリムピック噺~」

演:嶺豪一

「東京高等師範学校」で金栗四三が学ぶ「地理歴史科」の教諭。
四三と同じ熊本県出身のため、四三を「失敬」と読んだり「四三の訛りぶり」を何かとからかいながらも、四三の行く末を暖かく見守っていく。
また東京高師校長である嘉納治五郎の部下であり、永井道明可児徳と同じく東京高師で教鞭を取っているためか、この面々と何かと一緒に登場する事が多い。
ちなみにシナリオだともうちょっと出番があるのだが割とカットされてしまっている。ちょっと残念。

史実での「福田源蔵」と関連文献

そしてこの福田源蔵氏、実在の人物である。
1927年:昭和2年には、旧制 熊本県立 熊本中学校校長にもなっている。
熊本県立熊本高等学校 - Wikipedia

以下、福田源蔵先生の人生を史料や文献などから紐解いてみる。

『走れ二十五万キロ』

まずは金栗四三さんの伝記『走れ二十五万キロ』から。

走れ二十五万キロ マラソンの父 金栗四三伝 復刻版(第2版) - 熊日出版
〔熊本の先輩・福田源蔵を慕う〕というタイトルで、福田源蔵との逸話が綴られている。
東京高師の寄宿舎の「生徒監補佐」であり、舍監であった永井道明の補佐で生徒たちの面倒を直接面倒みていた、とのこと。
あれ?先生じゃなかったんですね福田源蔵さん。

  • 九州男児らしい福田は寮生たちから慕われ、福田も九州出身組は特に目を掛けていた。
  • ドイツ語に長けており、週に1、2回、ドイツ語の勉強会を開いていた。
  • 金栗四三へのストックホルム遠征費用募金の時は、1位入賞を祈って縁起を担ぎ「11円11銭」を寄付した。
などなど、「いだてん」では用いられなかった逸話や、
  • 金栗四三が初めて参加した、東京高師の校内長距離走で、尿意を催し用を足した為、スタートに出遅れた金栗四三を福田源蔵が怒鳴りつけた。
という「いだてん」でも少し扱われた逸話も載っている。

『東京高等師範学校 一覧』

東京高師の職員や生徒、卒業生の名簿など、他、その年度の様々な情報が載っている文献である。

まずは明治41年度。

東京高等師範学校一覧. 明治41年4月-42年3月 - 国立国会図書館デジタルコレクション
この時福田源蔵さんは、東京高等師範学校地理歴史科本科第三学年(四年生)だったと記されています。




ところで、
第3話「冒険世界」での、四三と福田先生の、地理歴史科教室での熊本弁ネタはどこから来たの?!?
となります。

金栗四三さんの史料か、それとも福田源蔵先生の方の史料なのか。
金栗四三三の日記ならこれちょっとお手上げですぞ?(今のところ閲覧出来る方法が無いため)

その後、明治44年度に、金栗四三が本科第一学年(二年生)になって美川秀信が東京高等からいなくなった時に、
東京高等師範学校一覧. 明治44年4月-45年3月 - 国立国会図書館デジタルコレクション


で、明治45年度に金栗四三が本科第二学年(三年生)になった時には、
東京高等師範学校一覧. 明治45年度 - 国立国会図書館デジタルコレクション


そっか、福田源蔵先生、可児徳先生と同じように助教授だったんですね。

『福田源蔵先生伝』


ところが現在、国会図書館及び熊本県関係の図書館にしか置かれていないらしい。

熊本県立図書館は残念ながら貸し出し不可(禁帯出)。
『福田源蔵先生伝』資料詳細:熊本県立図書館

大学図書館でも「熊本大学付属図書館」のみ。
CiNii 図書 - 福田源蔵先生伝

こちらではなんとか貸出可、みたいだけども。
福田源蔵先生伝 | 熊本大学附属図書館 統合検索 OPAC+

さて、どうやって読みましょうかね。

(まだまだまだ追記します)



関連人物

関連項目

東京高等師範学校

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最終更新:2020年09月05日 08:26