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  • 問題I
【症例】34歳女性 4P3G
【主訴】右下腹部痛
【既往歴】特記事項なし
【月経歴】初経13歳 周期30日型不順
【現病歴】
最終月経6/5から4日間通常通りであった。
7/31右下腹部痛を主訴に外来を受診した。痛みは徐々に増強してきている。性器出血はなく、経過中嘔気嘔吐もなかった。

問題Ⅰ-1 急性腹症として考えられる婦人科疾患を列挙せよ(複数回答)
(卵黄嚢腫茎捻転、子宮外妊娠、PID、切迫流産、etc)

【入院時現症】
体温37.2度 ・・・
腹部触診所見:下腹部正中から右下腹部に圧痛を認めた。反跳痛(+)
聴診では正常腸グル音であった。
【内診所見】
後腟円蓋に膨隆、右付属器領域にくるみ大の腫瘤を触知し、圧痛(+)、分泌物は粘液、少量であった。
【血液検査所見】
WBC8500/μl、左方移動なし、Hb9.2g/dl、Plt16.8万/μl、・・・
【尿中hCG】2000IU/L(+) 4000IU/L(-)
【超音波断層法(経腟法)】
子宮体部は所見なし、ダグラス窩にecho free space(+)、右付属器にGSを認める。

問題Ⅰ-2 緊急手術を考慮したが、診断に有用な検査は?
(ダグラス窩穿刺)
問題Ⅰ-3 ダグラス窩穿刺で血性腹水200mlをひいた。考えられる疾患は? (子宮外妊娠、または右卵管妊娠)
問題Ⅰ-4 適切な治療法は?(腹腔鏡下付属器切除術、卵管切除術)

  • 問題II
【症例】40歳女性 3回経妊3回経産
【現病歴】不正性器出血を主訴に来院。
【内診所見】腫瘍の膣壁浸潤あるが、下1/3には達していない。両側子宮傍結合組織浸潤はあるが、骨盤壁には達していない。直腸粘膜への浸潤はない。
【腫瘍マーカー】CEA 3.8 (3.4以下) CA125 28 (35以下) SCC 6.7↑(1.5以下)

問題II-1 子宮頚部細胞診を示す。(スライドに写真)細胞診の診断は次のうちどれか。
a. II b. IIIa c. IIIb d. IV e. V
(解答:e 背景が若干汚く、N/C比が高く、クロマチンの増量した核を持つ細胞塊が認められる)

問題II-2 コルポスコピー所見を示す。(スライドに写真)所見は次のうちどれか。(複数選択可)。
a. 白斑 b. 白色上皮 c. 異常血管 d. モザイク e. 浸潤癌
(解答:c,e 異常血管、浸潤癌の所見がある)

問題II-3 子宮頚部組織診を示す。(スライドに写真)診断は次のうちどれか。
a. 類内膜腺癌 b. 扁平上皮癌(角化型) c. 扁平上皮癌(非角化型) d. 粘液性腺癌 e. 漿液性腺癌
(解答:b 扁平上皮癌であり、癌真珠が認められる事から角化型)

経膣超音波断層像を示す。(スライドに写真)
MRI T2水平断、MRI T2 矢状断、MRI T1 Gd造影水平断、MRI T1 Gd造影矢状断を示す(スライドに写真)

(画像解説:エコーから子宮頚部の腫大、MRIから子宮下部の腫大、Gd造影効果の乏しい内部不均一なmassが読み取れる)

問題II-4 現在の状況に置ける臨床進行期分類を次の中から選べ。
a. Ib b. IIa c. IIb以上 d. IIIa以上 e.IIIb以上
(解答:c 癌が頚部を超えて広がっているが、骨盤壁または膣壁下1/3には達しておらず、子宮傍組織浸潤が認められることから、IIb以上)

問題II-5 本症例の臨床進行期分類を決める上で参考にしてはいけない検査はどれか。(1分)
a. 膀胱鏡 b. 直腸鏡 c. DIP d. MRI e. 胸部X線写真
(解答:d 頚癌の臨床進行期分類は途上国を含めた世界基準で統一されているため、MRIやPETなどの特殊な検査を参考にしてはいけない)

問題II-6 本症例では膀胱浸潤を認めなかった。治療法について適切なものを選べ。
a. 膣式子宮全摘術 b. 子宮膣部円錐切除術 c. 広汎子宮全摘術 d. 単純子宮全摘+両側付属器摘出術 e. 準広汎子宮全摘術
(解答:c 膀胱浸潤がないので臨床進行期分類IIb確定、MRIからリンパ節転移、遠隔転移もないので治療は広汎子宮全摘。もしくは化学療法併用放射線療法)

問題II-7 本症例の治療後に関係のない合併症は何か。
a. リンパ浮腫 b. 腸閉塞 c. 出血性膀胱炎 d. 水腎症 e. 神経因性膀胱
(解答:c 出血性膀胱炎は化学療法併用放射線療法の合併症)

問題II-8 外来フォロー中、半年後に腰痛が出現し、超音波検査で腎盂の拡張があったので、静脈性腎盂造影を施行した。(スライドに写真)この状態を示す原因を2つ述べよ(腎結石を除く)。また、その鑑別を述べよ。(3分)
(解答:原疾患の再発または手術の影響による尿管の狭窄。内診、超音波、CTなどを行って鑑別する。)

  • 問題3

  • 問題4
【症例】47歳女性 既婚 3P3G
【月経歴】初経12歳 月経28日・順 持続7日
【主訴】下腹部膨満感
【内診所見】骨盤内を占拠する弾性硬で、可動性のない腫瘤を触知。

【腫瘍マーカー】
  CA19-9   3 IU/ml (基準値 37 IU/ml未満)
  CA125 1020 IU/ml (基準値 35 IU/ml未満)
  CA92-4   3 IU/ml (基準値 4 IU/ml未満)
  SCC 1.2 IU/ml (基準値1.4IU/ml未満)

経膣超音波所見
骨盤部MRI:T1WI/Ga造影T1WI

【Ⅳ-1】経膣超音波およびMRIの所見より、本疾患に対して考えられる診断名を記せ。(1分)

(解答)卵巣腫瘍または卵巣癌

【Ⅳ-2】術中腹水細胞診classⅤおよび術中迅速病理診断にて悪性が疑われた。この場合の基本的な手術術式を記せ。(2分)

(解答)両側付属器摘出術、単純子宮全摘術、大網切除、骨盤・傍大動脈リンパ節郭清)

【Ⅳ-3】本疾患において最も考えうる病理診断を以下から1つ選び、その特徴的所見を述べよ。(2分)
 a. 漿液性嚢胞腺腫
 b. 漿液性嚢胞腺癌
 c. 粘液性嚢胞腺腫
 d. 粘液性嚢胞腺癌
 e. チョコレート嚢胞

(解答)b 所見:砂粒体

【Ⅳ-4】今後の治療として標準的な治療法を選択せよ。(1分)
 a. CAP
 b. CPT11+CDAP
 c. TC
 d. BOMP
 e. 経過観察

(解答)c. (タキソール,カルボプラチン)

【Ⅳ-5】治療後、外来通院している。再発の有無を知る上で有用な検査は(2分)
 a. CA125
 b. 経膣超音波
 c. SCC
 d. CT
 e. BBT

(解答)a. b. d.

【Ⅳ-6】この患者が腹痛、嘔吐を認めたため救急外来を受診した。腹部レントゲン所見および診断名、今後の治療方針を簡単に述べよ。

(解答)診断名:イレウス 治療方針:絶食、補液、イレウス管挿入
最終更新:2007年11月03日 15:34