AGP(アガペー)とPCと因縁
キャラクターの意思で運命を改変する力…このシステムではそれをAGP(アガペー)と呼ぶ。
「紗」「エーテル」と呼ばれる力に満ちた10th-TERRAでは、人の心次第で運命を改変できる。
人はこのAGPの事を「気合」や「ロゴス」と呼ぶこともある。
ただし、この力は人の尊厳を蝕む諸刃の剣であることを覚えていてもらいたい。
また、物語に惹かれることで集まった濃度の低いAGPはPC(パワーチップ)と呼ばれ、
AGP程の力はないが、それ自身がまた運命を誘導する力を持つ。
AGPの使用法
AGPは基本的に以下の方法によって行使され、蓄積されていく。
AGPの蓄積は一応の最大値である66以上になっても宣言し、使用できる。
1、シーンの登場
シーンプレイヤーになった際及び、他のシーンプレイヤーのシーンに登場する場合はAGPを1点蓄積させなければいけない。
2、判定値の増加
行為判定のダイスロールの直前に宣言し、AGP1点毎にその判定の判定値を+2する事が出来る。
この効果は一度の判定に重複して使用することができ、使用数に上限はない。
3、判定の振り足し
行為判定のダイスロール直後に宣言する。
AGP2点を蓄積することで、判定に使用した【能力値】分のダイスを更に振り足す事ができる。
この効果は一度の判定につき1回まで、1シナリオに「貴方の持つ因縁の数」回までしか使用できない。
4、成功度の上昇
行為判定のダイスロール後に宣言する。
AGPを2点蓄積するごとに成功度を+1する。この効果は重複して使用できる。
5、技能LVの上昇
行為判定のダイスロール直前に宣言し、AGP2点毎にその判定に使用する技能のLVを一時的に1LV上昇させる。
この効果によるLVの上昇は4LVまでである。
6、追加・割り込み行動
1ラウンドにつき1回まで、戦闘中のイニシアチブフェイズに使用を宣言する。
AGP3点を蓄積することで、自分をイニシアチブキャラクターにし、即座にメインプロセスを発生させる。
7、カバーリング
キャラクターの【通常移動】の範囲内に居る対象が攻撃の対象になった瞬間、または対象がダメージを受ける瞬間に使用する。
AGP1点を消費することでそのキャラクターとエンゲージし、その攻撃を自分が受けることができる。
この際、離脱のルールは無視できるが、封鎖のルールは無視できない。運動での対決に敗北した場合、AGPは使われなかったとする。
攻撃の対象になった瞬間に使用した場合、AGPを使用したキャラクターが代わりにリアクションを行っても構わない。
ダメージが決定した瞬間に使用した場合は、AGPを使用したキャラクターはリアクションを行えず、ダメージ計算のみを行うこと。
8、ダメージ増加・減少
貴方が与える・または受けるダメージ決定ステップの際に使用する。AGP2点毎に与えるダメージを+1D6するか、
受けるダメージを-1D6できる。この効果は重複して使用できる。
9、特技コスト
特技のコストに「A◎」と表記されている場合は、◎点に等しいAGPを蓄積することでその特技を使用できる。
以上の効果をAGPは発生させることができる。
AGPの減少
クライマックスフェイズ終了後、キャラクターは昇華していない[因縁]の数だけ6面ダイスを振り、その合計値分だけAGPを減少させる。
この結果、AGPが66以上のままだったキャラクターは人としての尊厳を失い[修羅]や[天使]と呼ばれるNPCと化す。
ただし、そのシナリオで得るAGPによる経験点を放棄することで、さらに同じ数のダイスを振ってAGPを減少させる事も出来る。
また、幕間で因縁を書き換える際、その書き換えがキャラクターにとって重要かつ適切であるとGMが判断した場合、AGPが1点減少する。
因縁
因縁とは、人と人…人と概念との繋がりであり、良くも悪くも人をこの世に引き止める絆を指す。
この場合の絆とはプラスとは限らず、敵意や殺意などマイナスのものも含む。
因縁は「○○への●●」または「○○からの●●」という形で表される。
キャラクターはこの因縁によって修羅から踏みとどまり、また因縁を昇華することで大きな力を得る。
因縁の操作
因縁は基本的に幕間処理で操作される。ただしGMが認めればシーン中の操作も可能。
そのシーンに登場したキャラクターは[因縁]を一つ入手するか、[因縁]を一つ書き換えることができる。
因縁を書き換える場合「○○への(からの)●●」の●●の部分を書き換えるか、「への」と「からの」を書き換える事が出来る。
この書き換えがキャラクターにとって重要かつ適切であるとGMが判断した場合、キャラクターのAGPを1点減少させても良い。
因縁の昇華
因縁とは抱えるばかりでなく、断ち切り昇華することでも力にすることが出来る。
キャラクターは所持している因縁にチェックを入れ、その因縁を昇華することで以下の効果から一つを得ることが出来る。
1、技能LVの上昇
基本的にはAGPによる技能LVの上昇と同じだが、因縁を昇華した場合5LVへの上昇が可能となる。
2、戦闘不能からの回復
戦闘不能状態の時に因縁を昇華することで、HPを最大まで回復させて戦闘不能から回復出来る。
ただし、乗り物の追加HPの分は回復しない事に注意すること。
3、✝権能✝の打ち消し
✝権能✝が使用された際に因縁を昇華することで、✝権能✝を打ち消すことができる。
ただし、この効果は1シナリオに1回しか使用できない。
以上の効果を使用することができる。ただし昇華した因縁に人の尊厳を守る力はない。
昇華した因縁は書き換えもクライマックス後のAGPの減少にも使用できなくなるので注意すること。
最終更新:2015年04月14日 14:45