世界観

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世界観 - (2024/03/09 (土) 22:24:22) の最新版との変更点

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&setpagename(世界観)&font(b,#555){せかいかん} ---- 物語の舞台となる異世界は、地平線が17km先に存在する。そこから推測される惑星の大きさは、直径が[[地球]]の''2.5倍''、表面積は''6.3倍''の巨大なもので、所謂スーパーアースに分類される星である。あまりにも広大すぎるため、当世界の住民も、現時点で([[日本国]]をのぞけば)最高の文明を誇る国家ですら全容を把握できていない。(web版の[[ムー]]によれば、そもそも世界が球体であることを知らない国の方が多いらしい。) その巨大さにも係わらず、重力加速度は9.8065m/s&sup(){2}、気圧は平均1015hPa、大気も酸素が少し濃い程度で地球と非常に似通っている。太陽までの距離も約1.5億kmで地球と大差ない。自転周期も地球と同じだが、公転周期は6時間ほど長い((書籍第2巻179ページ))。実は月が2つある((書籍版で追加された設定。本編ではなく一巻特典に記述あり))。 星(世界)の名前は、統一されたそれが無く、作中では日本人をして「異世界」または「新世界」と呼称される。 &image(new_7871910.jpg) &small(1){&font(Black){※提供:hsyk氏 第三文明圏の地図 ([[http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im7871910]])}} 住人は[[魔石]]と[[魔法]]を中心とした独自の文明を築き上げている。魔法力の活用により必要が生まれなかったため、ほとんどの国は機械(機関)が発生することなく、文化レベルは中世的な段階にとどまっている。しかし、[[魔導通信>魔信]]など魔法を組み込んだ技術体系よって部分的には近世にせまるという非常にアンバランスなものとなっている。 [[ムー]]の様な科学文明国家は例外であるが、後述する"文明圏"が高度になるほど、機械(機関)と魔法を組み合わせた技術体系と文化をもった国家が(程度の差こそあれ)あらわれる。 物語の舞台となる異世界を地球で表すなら''万国公法時代の地球''である。 万国公法は、第二次世界大戦後、国連憲章が制定されるまでという、比較的近代後半まで使われていた「基本となる国際法」だが、その実態は極めて古典的かつ差別的であり「ヨーロッパのキリスト教徒がもっとも徳が高く文明的である」「アングロ・サクソン(つまり白人)がもっとも優秀で文明的な人種であり、それ以外は白人から離れるほど野蛮で非文明的で、白人や白人に類するヨーロッパ民族の国を一等国とし、上位の国は下位の国を好き勝手にしていいが、''同等の国同士で争わんよーに''」という内容である。 #region(えっ、じゃあ日本は……) そう、''日本も''、''国際連合に加盟する1956年11月までは厳密には一等国ではなかった''。 ただ、日本は他の東アジア諸国同様、侵略してくる西洋を「南蛮夷狄」と言って((東アジア国家から見ると、当時は基本的に西欧の勢力は南から海路でやってくるので、「南蛮」である))海禁政策を敷きながら打ち払っていたのだが、その為にかえって技術の取り入れが遅れ、18世紀頃には栄華を誇った中華帝国は、相対的に衰退しきっていた。 だが、そんな中でも日本は、国難に対してまとまる力、質はともかく数としての銃砲の保有数、資金力等が比較的高い上、相手の方が優れていると解ると拒絶するのではなく取り込んでしまうという&s(){非常に都合のいいオツムの持ち主}性質のため、欧米列強に迫られ開国してから一気にその較差を埋めようとし、それを実現した。 白人キリスト教徒は野蛮なアジア人に自力で市民革命など無理だと決めつけていたのだが、流血と縁の切れない革命の歴史にあって、日本は戊辰戦争とは言うものの、それらと比べれば遥かに少ない損害で国をまとめ上げ近代国家に変身した。 そして、アジアの最強国家だと思われていた清、外様に近いとは言えキリスト教徒の白人が支配しているはずのロシア帝国を打ち破るとなると、日本を''一等国として扱わないとかえって危険''なため、いわば「みなし一等国」とされたのである。 #endregion 物語世界においては、[[第一文明圏]]([[中央世界]])が中心であり、その外周に[[第二文明圏]]、[[第三文明圏]]と続く。中央から離れるほど文明レベルが下がるとされる。 以前記載されていた「華夷秩序」ではなく「万国公法」に近いというのは、中央・第二・第三圏も、いずれも自身より格下の国の生殺与奪権を自分たちが握っている(と思い込んでる)点。 この秩序レベルに応じて、[[列強]]国/[[文明国]]/[[文明圏外国]]家の三つに分けられる。国家間の格差は地球のそれをはるかに超えるスケールであり、文明圏外国家の技術力が中世程度であるのに対し、中央世界に君臨する[[神聖ミリシアル帝国]]はテレビや航空機を作り出す''近代レベル''の国家である。 前述のとおり、''この技術的格差・文明度の高低はそのまま序列に直結する''。上位文明国が下位文明国を見下し、態度で表すことは差別ではなく、世界の''常識''である。国によって程度は大幅に違うとはいえ国家であろうと個人であろうと、上位者が下位者をどう無体に扱おうが許されるというのが通念として罷り通っている。それゆえの''"野蛮"''である。日本国は転移直後から、この"野蛮"に散々悩まされることとなる。 列強国、文明圏諸国だけでなく文明圏外国ですら、自国より劣る国家に対し差別意識を持つ。そのため外交はいかに自国が格上かという頭を押さえつける未熟なやり方で、地球よりも露骨な威力外交、砲撃外交が多く見られる。文明度の高低に拘らず、相手を対等に扱うのは日本だけであり、それが様々な誤解や侮りを生んで無用の争いに巻き込まれる遠因ともなってしまう。&color(#d0d0d0){最近の情勢を見てると、あまり地球も人のこと言えないんだけどね。} とくに日本はこの惑星の出現地点が、第三文明圏(文明圏外)のさらに最果てであったため、受ける侮辱は並大抵のものではなかった((ただし、上の折りたたみにある通り、地球においても日本が名実ともに先進国となったのは、プラザ合意の円ドルレート暴騰を乗り越えた1985年以降なので、本作の世界だとほんの30年程度の事だったことになる。))。 星の裏側にもいくつかこの世界の住民が認知しない国があり、独自の文明を築いている。日本は[[情報収集衛星]]からの写真によって星の全貌を認知しているが、それらの国との交流にはなかなか手が回っていない。 &anchor(Q&A){} *内容に関するQ&A ---- #include(日本国召喚Q&A/本文) &link_edit(text=Q&Aを編集,page=日本国召喚Q&A/本文) ---- ''※既存のコメントに返信する場合、返信したいコメントの左側にチェックを入れて下さい。'' [[過去のコメント>コメント/世界観]] #pcomment(reply,enableurl,20) &link_edit(text=ここを編集,page=世界観) 〔最終更新日:&date(j)〕
&setpagename(世界観)&font(b,#555){せかいかん} ---- 物語の舞台となる異世界は、地平線が17km先に存在する。そこから推測される惑星の大きさは、直径が[[地球]]の''2.5倍''、表面積は''6.3倍''の巨大なもので、所謂スーパーアースに分類される星である。あまりにも広大すぎるため、当世界の住民も、現時点で([[日本国]]をのぞけば)最高の文明を誇る国家ですら全容を把握できていない。(web版の[[ムー]]によれば、そもそも世界が球体であることを知らない国の方が多いらしい。) その巨大さにも係わらず、重力加速度は9.8065m/s&sup(){2}、気圧は平均1015hPa、大気も酸素が少し濃い程度で地球と非常に似通っている。太陽までの距離も約1.5億kmで地球と大差ない。自転周期も地球と同じだが、公転周期は6時間ほど長い((書籍第2巻179ページ))。実は月が2つある((書籍版で追加された設定。本編ではなく一巻特典に記述あり))。 星(世界)の名前は、統一されたそれが無く、作中では日本人をして「異世界」または「新世界」と呼称される。 &image(new_7871910.jpg) &small(1){&font(Black){※提供:hsyk氏 第三文明圏の地図 ([[http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im7871910]])}} 住人は[[魔石]]と[[魔法]]を中心とした独自の文明を築き上げている。魔法力の活用により必要が生まれなかったため、ほとんどの国は機械(機関)が発生することなく、文化レベルは中世的な段階にとどまっている。しかし、[[魔導通信>魔信]]など魔法を組み込んだ技術体系よって部分的には近世にせまるという非常にアンバランスなものとなっている。 [[ムー]]の様な科学文明国家は例外であるが、後述する"文明圏"が高度になるほど、機械(機関)と魔法を組み合わせた技術体系と文化をもった国家が(程度の差こそあれ)あらわれる。 物語の舞台となる異世界を地球で表すなら''万国公法時代の地球''である。 万国公法は、第二次世界大戦後、国連憲章が制定されるまでという、比較的近代後半まで使われていた「基本となる国際法」だが、その実態は極めて古典的かつ差別的であり「ヨーロッパのキリスト教徒がもっとも徳が高く文明的である」「アングロ・サクソン(つまり白人)がもっとも優秀で文明的な人種であり、それ以外は白人から離れるほど野蛮で非文明的で、白人や白人に類するヨーロッパ民族の国を一等国とし、上位の国は下位の国を好き勝手にしていいが、''同等の国同士で争わんよーに''」という内容である。 #region(えっ、じゃあ日本は……) そう、''日本も''、''国際連合に加盟する1956年11月までは厳密には一等国ではなかった''。 ただ、日本は他の東アジア諸国同様、侵略してくる西洋を「南蛮夷狄」と言って((東アジア国家から見ると、当時は基本的に西欧の勢力は南から海路でやってくるので、「南蛮」である))海禁政策を敷きながら打ち払っていたのだが、その為にかえって技術の取り入れが遅れ、18世紀頃には栄華を誇った中華帝国は、相対的に衰退しきっていた。 だが、そんな中でも日本は、国難に対してまとまる力、質はともかく数としての銃砲の保有数、資金力等が比較的高い上、相手の方が優れていると解ると拒絶するのではなく取り込んでしまうという&s(){非常に都合のいいオツムの持ち主}性質のため、欧米列強に迫られ開国してから一気にその較差を埋めようとし、それを実現した。 白人キリスト教徒は野蛮なアジア人に自力で市民革命など無理だと決めつけていたのだが、流血と縁の切れない革命の歴史にあって、日本は戊辰戦争とは言うものの、それらと比べれば遥かに少ない損害で国をまとめ上げ近代国家に変身した。 そして、アジアの最強国家だと思われていた清、外様に近いとは言えキリスト教徒の白人が支配しているはずのロシア帝国を打ち破るとなると、日本を''一等国として扱わないとかえって危険''なため、いわば「みなし一等国」とされたのである。 #endregion 物語世界においては、[[第一文明圏]]([[中央世界]])が中心であり、その外周に[[第二文明圏]]、[[第三文明圏]]と続く。中央から離れるほど文明レベルが下がるとされる。 以前記載されていた「華夷秩序」ではなく「万国公法」に近いというのは、中央・第二・第三圏も、いずれも自身より格下の国の生殺与奪権を自分たちが握っている(と思い込んでる)点。 この秩序レベルに応じて、[[列強]]国/[[文明国]]/[[文明圏外国]]家の三つに分けられる。国家間の格差は、文明圏外国家の技術力が中世程度であるのに対し、中央世界に君臨する[[神聖ミリシアル帝国]]はテレビや航空機を作り出す''近代レベル''の国家である。 ただ地球より較差が大きく見えるのは、どの国も基本的に、自国の優位性を保つため、自国の先進技術(特に軍事関係)を極端に秘密にするため。この為[[アルタラス王国]]や[[イルネティア王国]]の様に、地域の区分よりも独自に発展している国もある。 生活水準という点で見れば、地球と大差ない。日本の様に、ほぼ全土に電力網が張り巡らされて、よほどの事態でもない限り生活インフラが停止することがなく、だいたいどこの地方に住んでても一定以上の生活水準を保っていられるという国は極めて少数派である((ちなみに、アメリカ合衆国はこの“少数”の中に入らない。))。 前述のとおり、''この技術的格差・文明度の高低はそのまま序列に直結する''。上位文明国が下位文明国を見下し、態度で表すことは差別ではなく、世界の''常識''である。国によって程度は大幅に違うとはいえ国家であろうと個人であろうと、上位者が下位者をどう無体に扱おうが許されるというのが通念として罷り通っている。それゆえの''"野蛮"''である。日本国は転移直後から、この"野蛮"に散々悩まされることとなる。 列強国、文明圏諸国だけでなく文明圏外国ですら、自国より劣る国家に対し差別意識を持つ。そのため外交はいかに自国が格上かという頭を押さえつける未熟なやり方で、地球よりも露骨な威力外交、砲撃外交が多く見られる。文明度の高低に拘らず、相手を対等に扱うのは日本だけであり、それが様々な誤解や侮りを生んで無用の争いに巻き込まれる遠因ともなってしまう。&color(#d0d0d0){最近の情勢を見てると、あまり地球も人のこと言えないんだけどね。} とくに日本はこの惑星の出現地点が、第三文明圏(文明圏外)のさらに最果てであったため、受ける侮辱は並大抵のものではなかった((ただし、上の折りたたみにある通り、地球においても日本が名実ともに先進国となったのは、プラザ合意の円ドルレート暴騰を乗り越えた1985年以降なので、本作の世界だとほんの30年程度の事だったことになる。))。 星の裏側にもいくつかこの世界の住民が認知しない国があり、独自の文明を築いている。日本は[[情報収集衛星]]からの写真によって星の全貌を認知しているが、それらの国との交流にはなかなか手が回っていない。 &anchor(Q&A){} *内容に関するQ&A ---- #include(日本国召喚Q&A/本文) &link_edit(text=Q&Aを編集,page=日本国召喚Q&A/本文) ---- ''※既存のコメントに返信する場合、返信したいコメントの左側にチェックを入れて下さい。'' [[過去のコメント>コメント/世界観]] #pcomment(reply,enableurl,20) &link_edit(text=ここを編集,page=世界観) 〔最終更新日:&date(j)〕

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