概要
ゼアルで登場した特別な
カード群。
全てエクシーズモンスターである。…………
確認できる範囲では。
ナンバーズには自身の体のどこかに数字が刻まれているという特徴があり、召喚される際には収納形態から戦闘形態に変形するという特別な演出も見られる。
収納形態がなかったり変形の過程に無理があったりするナンバーズも多数存在するが、気にしてはいけない。
とにかく特別なのである。
元は
遊馬と
アストラルが邂逅した際の衝撃で誕生し世界中に飛び散ったカードで、1~100の数字を持つ全100枚が存在する。…………
筈だった。
ゼアルではこのナンバーズを全て回収することを主軸とした物語が展開される。…………
筈だった。
結局この要素もゼアルの例に漏れず、様々な設定崩壊と矛盾を生じさせている。
ナンバーズの力
ナンバーズを手にした者はナンバーズに憑依され、その欲望や心の闇を増幅させられる。
特別な力を持つ者であれば操られずに済むようだが、作中では大勢の一般人がナンバーズを手にしたことで暴走し、社会にも多大な影響を与えていた。
また、50枚未満のナンバーズを集めた「
スフィア・フィールド砲」なる兵器が、アストラル世界を滅ぼしかける力を発揮していたりもする。
アストラルさん、アストラル世界もいい迷惑です。
召喚される度に
シャークの精神を乗っ取ろうとしていたシャーク・ドレイクも何の描写もないまま大人しくなっており、喋ることすらなくなっている。
あれは一体何だったのだろうか?
シャーク・ドレイク、結構かっこいいのに。
また、一部のナンバーズは固有の能力も持っている。
例えば、《
No.7 ラッキー・ストライプ》は
チャーリーに絶対的な強運を、《No.25 重装光学撮影機フォーカス・フォース》は
秀太に未来を撮影する力を授けていたが、これらは脚本の都合に合わせて用意されたものでしかなかったため、結局この設定もすぐ形骸化した。
《No.11 ビッグ・アイ》を手に入れたジンに関しても、相手の手札にあるカードの種類を認識できるというデュエルに直接影響する能力を得ていたのだが、後にこのカードを使用した遊馬がそんな能力を得ていた様子はこれっぽっちもない。
デュエルにおいては、「ナンバーズはナンバーズ以外のモンスターとの戦闘では破壊されない」という共通の耐性を持つ。
ナンバーズが特別であることを示すために用意した耐性なのであろうが、「戦闘では破壊されない」という条件なしの耐性よりも弱いのは勿論、効果による処理にも無力であるため、色々と中途半端である。
ただ、この程度の耐性ですらデュエル構成の邪魔になったらしく、ゼアルでは「
効果を無効にする効果」でナンバーズの耐性を消滅させてから突破するシーンが散見され、耐性が形骸化してしまっていた。
この「
効果を無効にする効果」はあまりにも多く登場するため、ゼアルのデュエルが
ワンパターンだと言われる原因の1つにもなっている。
なお、14話でのアストラルは、ナンバーズの耐性を利用して《光子風》を発動したカイトを見て「なに!ナンバーズを破壊できないことまで読んでいたのか!」とか言っていたりする。
デュエルの天才さん、その人デュエル前に自分からナンバーズハンターだって名乗りました。
あと、その《光子風》はカイトがそのターンにたまたまドローしたカードです。
他にも、ナンバーズに憑依された人物の体にも数字が刻まれるという演出がいつの間にかなくなっていたが、気にしてはいけない。
欲望や心の闇が増幅される理由についても最後まで不明なままだったが、まぁ気にしてはいけない。
そもそもこの設定自体が《オレイカルコスの結界》の設定とかぶってしまっているが、それでも気にしてはいけない。脚本同じ人だし。
ナンバーズへの耐性となる特別な力の詳細も不明なままだったが、やっぱり気にしてはいけない。
特別な力を持っていない筈のチャーリー等にも何故かナンバーズの影響がなかったが、どうあっても気にしてはいけない。
耐性を持っている筈の
Ⅲの肉体や精神を蝕む謎の力を持っていた《NO.6 先史遺産-アトランタル》の影響が再登場時には何故かなくなっていたが、
なにがなんでも気にしてはいけない。
しまいにはこの憑依設定自体が完全に形骸化してしまっていたが、気にしてはいけない気にしてはいけない気にしてはいけない。
134話では
カイトが「ナンバーズは人の希望を映す鏡」とか言って設定を変えていたが…………
…………もう勝手にしろ。
ナンバーズの回収
作中では遊馬とアストラル以外にもナンバーズを回収しようとする人物が何人も存在し、中にはナンバーズ回収の専門家である「ナンバーズハンター(※呼びません)」なんてのもいる。
その目的は様々だが、様々すぎてナンバーズがまるで万能の存在であるかのようになっていた。
まぁ、実際
なんでもアリなのだが……
散らばったナンバーズは、ナンバーズ所有者とのデュエルで勝利することによって回収される。
他にいくらでも方法があるだろうとツッコミを入れるのは至極当然だが、まぁこれはシリーズ恒例のデュエル脳なので、気にしてはいけない。
ただ例外もあり、チャーリーが展示されていた《No.7 ラッキー・ストライプ》を盗んでいたり、
ベクターがリアルダイレクトアタックによってナンバーズを回収していたりもする。
おい、デュエルしろよ。
なお、アストラルが回収したナンバーズは、最後まで謎の存在だった皇の鍵の飛行船の中に収納・保管されている。
アストラルが管理しているということもあってか、当初は「アストラルがいなければ遊馬はナンバーズを使えない」という制限もあったのだが、結局この設定も形骸化した。
また、ナンバーズの回収には、「遊馬のエクストラデッキを充実させる」という副次的効果もある。
元々遊馬はエクストラデッキのカードを持っていなかったのだが、ナンバーズの回収によってエクストラデッキが充実した結果、そのデッキが強化されている。
ただ、当の遊馬が
ホープばかりを使って他のナンバーズを殆ど使わないため、その意味は
形骸化していた。
本来はこの強化過程も、ゼアルの魅力になる筈だったのだろう。
結果として、
「ホープじゃなく◯◯をエクシーズ召喚すべきだった」というデュエル構成ミスの原因になっただけに終わっている。
なお、ラストデュエルに前には全てのナンバーズを揃えた(ことになっていた)アストラルが最強を自称するという慢心も見られたのだが、この時のアストラルもアストラルでホープばかりを使っていたため、もうどうしようもない。
厳密に言うと、《No.25 重装光学撮影機フォーカス・フォース》《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》《No.62 銀河眼の光子竜皇》も使ってはいるが、これらは全てホープの召喚や素材のために利用されたものでしかなく、活躍することはなかった。
さて、視聴者の多くも視ていて気付いたと思われるが、要はこれ、「アンティルール」である。
アンティルールとは勝者が敗者のカードを貰えるというルールであり、原作で幾度か行われていた他、GXでも少し見られる。
ただ、賭博罪に抵触しかねない行為である上に、法が絡まなくともトラブルの原因になりかねないので、あまり褒められたルールではない。
最初期のOCGではこのアンティルールが公式ルールとして存在していたが、これは黒歴史となっている。
ただ、ナンバーズの回収とアンティルールには、決定的に異なる点がある。
それはプレイヤー間での同意がないこと。
当然ながら本来のアンティルールはデュエル前に互いのプレイヤーが同意して初めて成立するものなのだが、ナンバーズを回収する者達はデュエルに勝利した後に相手から強制的にナンバーズを奪っている。
カイトに至っては、ナンバーズと一緒に相手の魂まで奪っていた。
「回収」などと言って言葉を濁しているが、これは明確な「強奪」行為である。
一応、事前に同意した上でナンバーズのやり取りをしているというパターンもなくはないのだが、結果としてゼアルは遊戯王シリーズで最もアンティルールを行った作品となっており、カードの奪い合いが頻発していた。
前述の通り、アンティルールはあまり褒められたルールではない。
しかし、この点に関しても、実にゼアルらしい倫理の崩壊が見られる。
原作ではアンティルールを強要する「グールズ」という組織が犯罪組織として否定的に描かれており、GXのデュエルアカデミアでもアンティルールが校則で禁止されていたりもするのだが、ゼアルではそれと同じことが主人公側の行いとしてさも当然のように描かれているため、
いつもの遊戯王とは言い難い。
というか、「レアカードを強奪・密造」するグールズと、「世界に1枚しかないカードを強奪・創造」する遊馬達の、一体何が違うのだろうか?
準殺人行為まで行っているカイトに至っては、明らかにグールズより外道である。
なお、ナンバーズ強奪の問題に関しては、「ナンバーズに憑依されて暴走している人間を救っている」という擁護も見られる。
ただこれも、ナンバーズが世界中に散らばった原因が遊馬とアストラルの邂逅であるため、実際は「救済」ではなく「マッチポンプ」である。
しかも遊馬達は、ナンバーズに憑依された者が起こした事件の後始末をしているというわけではなく、それによって生じた被害がなくなっているわけでもなければ、その事件の責任を負っているわけでもない。
「ドラッグで暴走した者だけが社会的制裁を受けて、ドラッグをばら撒いた者は救済者として放置」などという理屈がまかり通ってしまうが、ゼアルの世界なのである。
ちなみに、ゼアルで最初に行われたアンティルールは、互いのデッキを賭けていた【鉄男vs凌牙】戦である。
これに関しては互いの同意の上で行っていたことであるため、特に問題はない。
問題なのは、これを
強く否定してシャークを一方的に悪者扱い、
鉄男を一方的に被害者扱いしていた遊馬である。
例によって、このダブスタ野郎にとっては自分の行いだけは例外なのだろう。
ナンバーズと記憶
ナンバーズは「アストラルの記憶の一部」ともされており、アストラルは遊馬との邂逅の際の衝撃でナンバーズと共に記憶まで失っていた。
記憶を失ったアストラルが覚えていたのはデュエルに関することのみであり、当初は「幽霊とはどんな効果だ?いつ発動する?」のような一般常識のない発言が目立っていたが、ナンバーズを回収する度にその記憶が断片的に戻ってきている。
ただ、この設定も
いつものゼアルらしく形骸化しており、早い内からアストラルの記憶がどうこうの描写はなくなっていった。
それに伴い、アストラルが一般常識等を理解する度に言っていた「観察結果」も打ち切られている。
アストラルの存在意義が疑問視されているのは、こういったアイデンティティの削除も理由の1つである。
これに関しては、ナンバーズ回収を狙う他の勢力がアストラル以上にナンバーズやアストラル自身のことに詳しかったため、アストラルが記憶を取り戻して視聴者に情報を明かすシーンにあまり意味がなかったという制作上の失敗も影響しているのかもしれない。
もちろん、このようなことはどうとでもなる上に、ゼアルでは放置された謎の説明をするためのシーンが慢性的に不足しているのだが。
なお、14話でのアストラルは、自分の記憶であるナンバーズを集める者が他にも存在することに対して、「わからない。全てが謎だ」と答えている。
伏線が回収される見込みがあった当時ならともかく、後から聞くとゼアルに対する嫌味のようにも聞こえるセリフである。
このようにアストラルの記憶の件は丸投げされてしまったのだが、後に
「バリアン七皇に本当の記憶を取り戻させるためには、ドン・サウザンドの呪いのナンバーズを遺跡のナンバーズで倒す」というナンバーズと記憶に関する設定が途中で追加されている。
しかし、これも因果関係がはっきりしていない上に、一種の制限デュエルになることからデュエル構成が強引なものになっていた他、七皇に該当する7人の内この方法で記憶が戻ったのが4人しかいない等、結局設定は活かせていなかった。
そもそもの話、アストラルはナンバーズを入手しただけで記憶が戻るのに、七皇だけこんな面倒なことをしなければならない理由もはっきりしない。
「呪いのナンバーズ」や「遺跡のナンバーズ」に関しては後述する。
ナンバーズの創造
ナンバーズは元々白紙のカードであり、ナンバーズを手にした者に応じてその姿を変える。
一例として、エスパーロビンこと奥平風也が手にしたナンバーズは、彼が出演している特撮に登場する「ギャラクシー・クィーン」になっていたりする。
シャークに譲与されていた《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》はシャークの影響を受けたカードではないのだが、これにも「鮫マニアのナンバーズ所有者から奪ったカードだった」とかの理由があったりするのだろうか?いや、ないな。
こういった影響もあり、「No.」というカテゴリにはまとまりが全くない。
他のカテゴリに属するカードの中に「No.」と名が付くカードが中途半端に混ざっていたりもするので、むしろ他のカテゴリの統一感を台無しにしている存在とも言える。
まぁ、100枚もある上に設定上統一感を持たせにくいという事情もあるので、これはまだ看過できる問題と言えるかもしれない。
どうしようもないのは、ナンバーズのカード自体を創造していることである。
前述したようにナンバーズは本来100枚しかないのだが、新しくナンバーズを創造してしまえるのであれば、「ナンバーズを全て回収する」という目的は永遠に達成できないことになる。
というかそれ以前に設定崩壊である。
しかもこの「ナンバーズの創造」を初めて行ったのが謎パワーを得たアストラルなんだから始末に負えない。
結果として、作中では同じ数字を持つナンバーズや1~100の範囲外となるナンバーズが大量に登場してしまっていた。
「39」の数字を持つナンバーズに至っては、合計6体も存在する。
挙げ句の果てには、「ナンバーズが全て揃った」ことになっていたラストデュエルでも新たなナンバーズが創造されており、もう滅茶苦茶としか言えない。
様々なナンバーズ
ナンバーズはナンバーズでしかない筈だが、その出自に応じた特別な呼称を持つナンバーズも存在する。
なお、以下に記す分類は作中で呼称が登場したものに限定しているため、「固有の能力を持つナンバーズ」等の分類は、分類としては扱っていない。
カオスナンバーズ
《CNo.39 希望皇ホープレイ》等の計26体が該当。
ナンバーズの設定崩壊が本格的なものとなった原因。
既存のナンバーズの進化形のような存在であり、その数字も重複しているのだが、進化前と並んだり無関係なモンスターからも進化できたりと、色々とおかしい。
《CNo.5 亡朧龍カオス・キマイラ・ドラゴン》や《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》のように、進化前となるモンスターが登場していないカオスナンバーズまで存在する。カオスキマイラは後にOCGにて進化前が登場したが…。
なお、《No.17 リバイス・ドラゴン》のようにカオスナンバーズになる予定だったカードや、《No.54 反骨の闘士ライオンハート》のようにカオスナンバーズ化が示唆されたカードも存在するが、これらのカオスナンバーズ体は結局登場しなかった。何年か後にコレクターズパックに収録されるんじゃないかな?
オーバーハンドレッドナンバーズ
《No.101 S・H・Ark Knight》等の計7体が該当。
ナンバーズの設定崩壊はここに極まった。
名前的に《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》等もこれに含まれそうではあるが、実際には101~107までのナンバーズしかこう呼ばれない。
バリアン七皇の使用するナンバーズで、
ドン・サウザンドの「呪いのナンバーズ」とも言われている。
ただ、これらのカードはバリアン七皇の主戦力になっている上に、これといった危害を加える様子もないため、何を以てして「呪い」なのかは不明。
ミザエルに至っては《No.107 銀河眼の時空竜》を放し飼いにしていたりする。随分と緩い呪いだこと。
しかも【遊馬vs
ナッシュ】戦では、呪いである筈のナンバーズが何故か七皇の魂と同一視されていた。
もうわけがわからない。
なお、このナンバーズもカオスナンバーズに進化することが可能で、その際には「オーバーハンドレッドカオスナンバーズ」と呼ばれる。長いわバカ。
あと、カード名が赤いという特徴もある。
こらそこ、Vジャンプの応募者全員サービスで手に入れたのかとか言わない。
遺跡のナンバーズ
人間だった頃のバリアン七皇の記憶が宿るナンバーズとされており、関連する遺跡に納められた状態でナンバーズの番人が守っている。
長らく存在意義が不明だったが、後に「バリアン七皇に本当の記憶を取り戻させるためには、ドン・サウザンドの呪いのナンバーズを遺跡のナンバーズで倒す」という因果関係がよく分からない設定が追加されており、その際に使用されている。
ただそれも7体中4体だけだったり、
ナッシュ戦ではこのナンバーズを差し置いて呪いのナンバーズが七皇の魂と同一視されたりする等、やっぱり扱いが悪い。
人間だった頃の七皇と関連の深かった存在がナンバーズと化したことで生まれたものであるようだが、それも7体中4体は出自不明で統一されていない。
そしてこのナンバーズもカオスナンバーズに進化することが可能だったが、それも7体中2体だけでやっぱり中途半端。
他にもベクターの記憶がコロコロ変わっているとか
ドルベがこのナンバーズに関係なくナッシュに記憶を取り戻させていたとかツッコミどころは多々あるが、もう気にしたら負けである。
偽物のナンバーズ
《No.1 インフェクション・バアル・ゼブル》等の計5体が該当。
全てドン・サウザンドが勝手に作製したものであるが、勝手に創造された他のナンバーズが本物扱いされる一方でこれらだけが偽物扱いされるのは、どうも釈然としない。
本物のナンバーズ1~4が手抜きの塊みたいなカードなので尚更である。
偽物のナンバーズ1~4は、「闇デュエル界の四悪人」と呼ばれているらしい面々に渡されており、後に
トロン一家やカイトに回収されていた。
他にも、《No.10 黒輝士イルミネーター》等が100万枚ほどばら撒かれ、それほどデュエル脳じゃなかった筈の
ハートランドシティ住民などに拾われている。
偽物のナンバーズの筈だが、このナンバーズを拾った者も本物のナンバーズを拾った者と同様に狂暴化するらしく、世界中で暴動が起きていた。
このナンバーズだけが持つ特徴としては、引っこ抜かれる時にリアルダメージを受けるというものと、特殊な周波を発するというものがある。
それによって
徳之助などが消滅した他、カイトもリアルダメージを受けて倒れてしまっている。
また、このことが判明したのは【カイトvsMr.ハートランド】戦の1ターン目なのだが、観戦していた
Vは3ターン目になってから偽物のナンバーズを捨てるようにⅢや
Ⅳに指示している。反応が遅いですV兄様。
周波に関してはカイト達の居場所を探知するために使われたが、別にそんな性能がなくとも居場所はバレバレであった。
あと、遊馬先生にとってはデュエルしたことで仲間になる筈の
Mr.ハートランドよりもこの偽ナンバーズの方が重要であるらしく、敗北後に焼死したハートランドを無視してこの偽ナンバーズのことを心配していた。
カオスイマジナリーナンバーズ
《CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア》のみが該当。
終盤になって新たな分類が唐突に登場した他、ステータスの概念までぶっ壊している。
「イマジナリーナンバー」とは「虚数」のことである。
筆者に虚数のことを上手く解説する自信はなく、仮にあったとしてもこのページで解説することではないため、とりあえず「ありえない数」だと思っておけばいい。
ナンバーズの数字が1000だったり攻守が100000だったりすることを「ありえない数」として開き直っているのだろうか?
どの道、その進化前となる《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》の時点で「攻撃力10000」とかいう頭の悪い数字を持っているのだが。
フューチャーナンバーズ
《FNo.0 未来皇ホープ》のみが該当。
ランク0とかいう概念崩壊要素を持つ上に、よりにもよって「ナンバーズが全て揃った」とされた後に遊馬が創造したナンバーズである。
もう一生ナンバーズ集めやってろ。
自己愛溢れる遊馬先生らしく、姿形を遊馬先生本人に似せた上で創造されている。
戦闘した相手モンスターのコントロールを奪うという悪役みたいな効果を持つが、この効果は「デュエルをすれば
みんな友達」という遊馬先生の信念を象徴するものであるらしい。
剣で斬り裂いた後でモンスターを奪うという暴力的な演出に加え、奪ったモンスターを使って持ち主に攻撃していたりもするのだが、これをどう見たら「友達」というワードが出てくるのだろうか?
ただ、その強引な洗脳効果や、自分へのダメージだけは完全にシャットアウトする効果も持っていることに関しては、確かに遊馬らしいと言えるか。
Fのつかない普通のNo.0はどうなるんだよ!
ニューオーダーズ
《NO4 エーテリック・アヌビス》等の6体が該当。
ナンバーズではないが、ナンバーズに類似する演出があるモンスターなので一応記した。
例によって、これがなんだったのかも一切不明である。
「新しい秩序」とも訳せる名前で、新たな謎を加えた上にランク13のモンスターが存在する等、確かに既存の秩序を破壊している。
使用者のエリファスが人間世界に行くとこれがばら撒かれるのだろうか?
ナンバーズと伝説
ナンバーズには固有の伝説を持つものもあり、作中では様々なナンバーズ伝説が語られていた。
中には「最初に地上に降りて地上を監視し続けた地球の番人」などという無駄にスケールの大きいものまである。
しかし、ナンバーズは遊馬とアストラルの邂逅によって誕生して世界に飛び散ったものであるため、伝説が生まれるにはあまりにも日が浅い上に時系列的にもおかしい。
これに関しては早い段階からツッコミが殺到していたのだが、「ナンバーズは時を越えて過去にも飛び散っていた」等、なんとかして矛盾をなくそうとしていた視聴者も見られた。
しかしやはりゼアル、設定の矛盾を放置するどころか既存の情報と矛盾する新たな設定まで加えており、もうツッコミ出したらキリがない。
というか、1話にあったナンバーズが飛び散るシーンでは、明らかに100枚を超えるカードが飛び散っていたりするため、そもそもナンバーズに関する設定は1話の時点で崩壊していたのである。
そもそもナンバーズとはなんぞやという話であるが、それもはっきりしない。
後に追加された設定によると、ゼアルの世界は「
ヌメロン・コード」という1枚のカードから始まったらしく、そこからナンバーズが誕生したかのようなことが語られている。
かと思えば後に世界は《No.100 ヌメロン・ドラゴン》から始まったことになっており、ヌメロン・コードもそいつが作ったことになっていたため、やはりよく分からない。
なお、ヌメロン・ドラゴンの伝説については、ジンロンの遺跡でミザエルの件とはまた別の遺跡が唐突に見つかっており、それを解読する以前に亡霊のジンロンがペラペラと喋っていた。
例によって、誰がこの伝説を遺跡として残したのか、そして何故その遺跡の一部が月にあったのかは一切不明。
創世伝説なのでなおさら不可解である。
この時のジンロンの話を記すととても長くなる上に真面目に語ると却って酷さが目立つため、以下にはその内容をかいつまんで記す。
ヌメロン・ドラゴン「自分以外何もないのは寂しいから世界作るわ」
↓
やっべぇ、世界作るのに力全部使っちゃった。やっべぇ。
これじゃあ自分の作った世界を見守れないじゃん。
やっべぇから全部使った筈の力を振り絞って涙流すわ。ふんぬっ!
↓
なんか俺の流した涙が地球に辿り着いた時の衝撃で月が出来ちゃったわ。マジごめん。
認知したくないからナンバーズの力を借りて月に引きこもるわ。
あと、ヌメロン・コードにはドラゴンの呪いもかけとくから。
…………とまぁ、こんな感じ。
よく分からない? 私もです。
ただ、この伝説を遺跡として残した者にとってはその意味を理解できたらしく、遺跡には「2体の銀河眼が生まれた地である月で会えば新しい世界の扉を開く」という旨の宇宙開発レベルに飛躍した結論も記されていた。
カイトはそれを「月で銀河眼決戦やって勝った方がヌメロン・コードをゲット」と解釈し、ニョキニョキ生えてきた月の遺跡の影響による宇宙船衝突で死にかけたり実際に死んだりした結果、ヌメロン・コードの鍵となる《No.100 ヌメロン・ドラゴン》を誕生させている。
その際にはその場で創造されたものも合わせて銀河眼が合計5体も登場しているのだが、気にしてはいけない。
そしてヌメロン・ドラゴンは「No.46」「No.62」「No.107」が合わさったことで誕生しているのだが、足しても100にならないとか既存のナンバーズを失ったらナンバーズを揃えられなくなるとか他にも設定が色々と崩壊している。
要するに考えたら負け
ナンバーズが揃わない
ナンバーズの件で最も叩かれているのはこの問題。
「ナンバーズを集める」ことを主軸にしている作品がナンバーズを集めきることもできないのは、確かに問題と言える。
そしてこの問題を正確に言うと、「ナンバーズを揃える気がない」である。
100枚登場させるというと多く感じるかもしれないが、3年間もあれば全て登場させるのは別に難しいことではない。
しかしゼアルでは早い段階からそれを諦めており、「
かっとビング」に反する姿勢をナンバーズでまで見せてしまっている。
前述したナンバーズの耐性に関する問題やカオスナンバーズに伴う設定崩壊も、この問題の一部である。
こらそこ、「
小鳥は皆勤させるのにナンバーズは揃えないのかよ」とか言わない。
その姿勢が露骨になったのは左遷後のゼアルⅡからで、冒頭でナンバーズが50枚集まったという衝撃の事実が明かされ、「あと1年半もあれば揃えるのも不可能じゃないだろ」と思っていた視聴者の淡い期待を砕いている。
なお、この時点で視聴者の立場から確認できるのは、入手描写がなかったものを含めても全部で25枚。
シャークに渡したナンバーズやカオスナンバーズを含めた場合ですら28枚しかなかった。
また、数字が重複するカオスナンバーズの登場頻度も爆発的に増えており、インパクト(?)を重視したのか、1~100の範囲には含まれないナンバーズを登場させて無駄に範囲を広げてまでいる。
「1000」の数字を持つナンバーズとかまで登場させていてが、まさか900枚も追加する気なのか?おいおい…
更に、「豹変した一般人が遊馬達に襲い掛かる」という流れ自体は変わっていないのだが、豹変する原因がナンバーズから《RUM-バリアンズ・フォース》になったり、ナンバーズの代わりに「カオスエクシーズ」を使ったりと、意図的にナンバーズを避けているとすら言える展開になってしまっている。
要はセルフハンディキャッピングに逃げたということ。
そしてラストデュエル前にはナンバーズが全て揃ったということになっていたが、当然のようにそれらの入手シーンが描写されることはなかった。
なお、視聴者の立場から認識できるナンバーズは全部で85枚。
ここから偽物のナンバーズを除いた場合は80枚。
ここからカオスナンバーズ等の重複している数字を除いた場合は53枚。
ここからオーバーハンドレッドナンバーズ等の範囲外の数字を除いた場合は45枚。
ラストデュエルでは1枚が新たに判明して範囲外のナンバーズが新たに1枚創造されているため、最終的にナンバーズは100枚中46枚しか登場しなかったことになる。
厳密に言うとナンバーズ5は登場していないので45枚と言うべきかもしれないが、いずれにせよ丸投げが甚だしい。
以下は埋まった数字の一覧である。
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
|
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
|
25 |
|
|
28 |
|
30 |
31 |
32 |
33 |
34 |
35 |
|
37 |
38 |
39 |
40 |
|
42 |
43 |
44 |
|
46 |
47 |
48 |
|
50 |
|
52 |
53 |
54 |
|
56 |
|
58 |
|
|
61 |
62 |
63 |
64 |
65 |
66 |
|
|
69 |
70 |
|
72 |
73 |
|
|
|
77 |
|
|
80 |
|
82 |
83 |
84 |
|
|
|
88 |
|
|
91 |
92 |
93 |
94 |
95 |
96 |
|
|
99 |
100 |
101 |
102 |
103 |
104 |
105 |
106 |
107 |
|
0 |
1000 |
赤く色が付けられているのは数字が重複しているナンバーズであり、水色で網掛けされているのは
13話の時点でカイトが回収済みだったナンバーズである。
尚、緑色の数字は
漫画版ゼアルにのみ登場したナンバーズであり、
アニメ本編には登場していない。にもかかわらず、アニメ未登場のナンバーズを漫画版で埋めても
未だに歯抜けが生じている。
同話に行われた遊馬とのデュエルで使用した《No.10 白輝士イルミネーター》や《No.20 蟻岩土ブリリアント》を回収していないことに関しては、「このシーンから遊馬戦までの短い期間に回収した」という言い訳もできるが、この時点で《No.6 先史遺産-アトランタル》《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》《
No.34 電算機獣テラ・バイト》《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》を回収していることに関しては、もう言い訳のしようがない。
ゼアルスタッフの無計画かつ等閑な制作姿勢が如実に示されていると言える。
《No.34 電算機獣テラ・バイト》に至っては3話の時点で登場しているのだから始末に負えない。
…………あーあ、もう滅茶苦茶だよ。
余談1
「特定の存在に数字を振って格付け要素や収集要素を出す」という単純なアイディアがゼアルオリジナル要素であるということなどは当然なく、似たコンセプトが用いられている団体等は他の創作物にも多数見られる。
そしてそれは遊戯王に限定した場合でも同じであり、5D'sには「No.」の名を持つ《クロック・ナイトNo.12》等のモンスターが存在する。
こちらの読みは「ナンバーズ」ではなく「ナンバー」で数字部分も英語読み、時計がモチーフになっているため数字は1~12まである。
前述した通りこういったアイディアは別に珍しいものではなく、「クロック・ナイト」の件もたまたま重複したにすぎない。
たが、こういった事実を無視して揃いもしなかったナンバーズをゼアルのアイデンティティのように扱ったり、主張の間違いへの指摘に未視聴認定等のレッテル貼りでしか返せなかったりする
ゼアル信者達には、一体どういう目を向けてあげればよかったのだろうか?
この「クロック・ナイト」は1話限りの登場であったため覚えていなくとも無理はなく、もちろん5D's自体を未視聴であったとしても何の問題もない。
無敵君になっていなければ現実で恥をかくこともなかったという、ただそれだけの話である。
余談2
2017年5月13日発売の「コレクターズパック2017」のCMでは、新規カードとして収録される5枚のナンバーズが映っているタイミングで、「熾烈な戦いを繰り広げたあのカードたちが、今、ここに蘇る!」というナレーションが流れていた。
これらのナンバーズはゼアル本編で一切使用されていないOCGオリジナルのカードなのだが、ゼアルに対する皮肉にも聞こえるが…。
なお、「コレクターズパック」はOCG化されないまま放置されていた歴代遊戯王シリーズのカードが収録されるパックであり、往年の遊戯王ファンの中にはこのパックを楽しみにしている者も多い。
元々は当時の現行シリーズであったゼアルのカードのみを収録するパックだったのだが、それではすぐにネタ切れになると判断されたのか、2弾目からは現在のコンセプトに変更されていた。
ただ、ゼアルのみ若干事情が異なり、このパックは第1弾の段階から作中で半分も集まらなかったナンバーズの空き数字を埋めるパックにもなっている。
ゼアルにあった問題(の極一部)の尻拭いとして使われていることに加え、ゼアル信者が「ナンバーズ以外のゼアルカードもいれろ!」という強欲な欲求までするため、結果としてこのパックの話題はかなり荒れやすい。
当然、ゼアルやナンバーズの収集になど何の興味もないOCGプレイヤーからしても、抱き合わせ販売や枠潰しに対しての不満はあるだろう。多分。
前述した煽りナレーションによる煽りが意図したものなのか偶然なのかは不明だが、いずれにせよこのパックもまた、「ゼアルさえなければ平和だった」を示す要素の1つになってしまっていると言える。
そして2019年、コレクターズパック2019の発売によりNo.1〜4以外の全てのナンバーズが一応揃った。ただしあくまでOCGオリジナルのナンバーズであるので、原作いわゆるアニメのナンバーズは未だ不明ということになる。あえて逆に考えるとゼアルの枠はナンバーズで確保できたということにもなる。
マニアやコレクター以外は誰も得しない結果になった。
コメント欄
- ゼアルとエクシーズは遊戯王の汚点。遊戯王はファイブディーズで終わるべきだった。 -- 名無しさん (2022-08-20 20:25:07)
- 漫画版のナンバーズも入れてみましたが……これでもまだ歯抜けがあるのが何とも言えない(もちろん悪い意味で)。 -- 名無しさん (2023-05-13 16:31:08)
- 禁止製造機 -- 名無しさん (2023-05-28 15:35:31)
- お前らのZEXAL愛はこんなもんかよ -- 名無しさん (2025-01-03 15:29:49)
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最終更新:2025年01月03日 15:29