「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-19

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匿名ユーザー

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「………」

 …二人の少年が、立ち去った直後
 そこに、一人の黒服が現れた
 少年たちが立ち去った方角を、じっと見つめる

 その黒服の足元で、顔面をすべてフジツボに覆われた口裂け女は…静かに、光となって消えていこうとしていた
 命を落とした都市伝説は、例外を除いて……こうやって、消滅する

「…二人とも未成年、ですか」

 小さく、黒服はため息をつく
 …この町は、都市伝説が現れやすく、契約者も現れやすい
 そして、全体的な傾向として…どうも、未成年者が契約者に選ばれる事が多い
 特に、あれくらいの年頃の子供たちが
 思春期故に、都市伝説と感応しやすいのだろうか?
 そう言った傾向に付いて、もっと組織では議論すべきだと思う

「困りましたね…」

 はたして、彼らを組織に誘って、よいものかどうか
 「組織」に誘ったとして…彼らに、汚い仕事などやらせたくない
 未成年者の手を汚させるなど……御免だ
 しかし、「組織」に所属する事になったら、そんな甘いことは言っていられないのだろう
 特に、今現在、組織はかなりの数の黒服と契約者を失い、弱体化しているのだ
 そんな状態で、新たに「組織」に所属するとなると…容赦なく、仕事が舞い込むに違いない
 彼らという、将来に希望がある子供たちを、そんな組織に所属させていいものか

 ……しかし
 たとえ、自分が誘わなくとも
 「組織」の別の誰かが、彼らを組織に引き込もうとするかもしれない
 そうなったとして、彼らはどう答えるか?

 …「組織」の抹殺対象にならなければいい
 そうとだけ、彼…否、まだ例の毒が消えていない為、今は彼女だが…は、そう祈るのだった













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