38 バスにおける修飾
バスにおける修飾音は、ふつう
「低音位を決定する真の低音」とはみなされない
∴ バスの修飾は、ふつう、低音位変換とはみなさない
和音分析は、修飾を除去したうえで行うのが適当
(例 マーチの低音のぶんぶんいってるようなやつ)
39 限定進行音の例外的な取扱い
「例外進行」
和音交替のとき、限定進行音が
限定進行・保留・増1度進行以外の進行をすること
「付加音の消滅」
内部変換のとき、付加音が、他声部に置きかえられることなく他の音に進むこと
(付加音:第7音、第9音、付加第6音、付加第4音)
第9音の消滅
V(/)9→V(/)7の連結のとき、第9音は
他の声部に置きかえられることなしに他の構成音(多くは7音)へ進むことができる
第9音の例外進行
以下のふたつの場合のみ許容される
(V)V(/)9→V(/)9における、第9音→第9音の完全4度上行(iii→vi)
(V)V(/)29→V7における、第9音→根音の3度上行(iii→v)
第7音の例外進行
以下の場合のみ許可
V/27→I(1)で、内声にある第7音の2度上行(1巻49項)
開離配置・第9音ソプラノのV/29で、第7音(iv)が第7音(vii)より下方にあるときの、第7音2度上行(1巻57項)
(3)開のV27→(根)開3/のI1 (アルトでの第7音の2度上行)
(根)開くのV27→(5)OctのI1 (テノールでの第7音の2度上行)
V/9諸和音→V諸和音 の内部変換すべて
(V)V/19→V3諸和音における 第7音(i)→第5音(ii)の2度上行
(V)V/19→V37 における 第7音(i)→根音(v)の5度上行
(V)V/19→V/39における 大7音(i)→第9音(vi)の6度上行
/* 「V27→I1」「(V)V/19→V3諸和音」「V/9諸和音→V諸和音」の3つの場合に大別されるようだ */
導音の例外進行
{V I2V V3x}→I1(の(5)開/3)で、導音(vii)→第5音(v)に6度上行できるらしい。あんまりしたくないけど
(5)密のV→(3)密のVI アルトにおける導音の2度下行
V諸和音→I諸和音 で、{ソプラノの転移根音と、アルトの「導音から到達された定位根音」が}
2度になりそうなとき、アルトの導音を3度下行させる
40 修飾音としての限定進行音
以下の場合のみ許可
V7やV9和音 第7音の修飾としての第9音
(V)V/9のみ 修飾音としての第7音
V諸和音 修飾音としての導音:下行によって到達され、さらに下行するのが望ましい
(V)'V諸和音 修飾音としての下方変位第5音
41 2声部以上の同時修飾
そんなときは拍点外変換と同様に取り扱いなさい
ただしテンポが速ければその限りではない
最終更新:2008年11月01日 16:37