借用和音の総括 3

(○)-Ⅱ調、(○)-iiⅤ

(○)-iiⅤ諸和音(♭ラド♭ミ(♭ソ♭シ))はT和音グループに属する。
なお、副Ⅰとしての(○)-Ⅱは、〔基〕でも用いられる。

Ⅴ→vⅤの進行

このD→Sの進行は、通常は用いられないが、Ⅴ調の不完全カデンツの所属転換で起こりうる。
また、Ⅴ(7)→(○)vⅤ根省19(#ファラド♭ミ)or29(ラ#ファド♭ミ)は、偽終止的効果をもって用いられることがある

ivⅤ→Ⅳ2 or Ⅳ+□ への進行

TSTのカデンツ中で上の進行が可能。多くは変終止で用いられる
ivⅤ(2)7→Ⅳ+□ の連結では、ivⅤ(2)7の第3音(ミ・Ⅳ調の導音)は2度下行し、付加6音へ到達

内部調における借用和音

副次同主長調への転調は、転入和音を準固有和音とみれば、直接的な転調のように扱える
(例 +Ⅲ調へいくとき、転入和音はⅢ調(短調)の和音 → +Ⅲ調の準固有和音)

準固有和音をふくむ内部調(副次長調・準副次長調)の確定度が低いとき、これをさらに主調に所属変換できる
このような借用和音をそれぞれ、副次準固有和音・準副次準固有和音という。

そのほか、内部調で +Ⅰ、vⅤ諸、-Ⅱ1、+Ⅳ諸を使用可
これらの借用和音をふくむ内部調の確定度が低いとき、さらに主調へ所属転換することができる
この場合、それぞれの和音記号の上部にさらに調の度数を書く。これらはすべて副Sのグループに属する

なお、vⅤ諸、+Ⅳ諸はすべての調の転入和音として、-Ⅱ1は副次調の転入和音として用いられる
ただし、離脱和音はいずれもⅠがよい。

なお、vⅤ下方転位の諸和音は、借用和音としてのvⅤの変異である

極小調

極小調: 1つの調が1つないし2つの所属和音のみからなっているもの
     極小調の所属和音は、所属転換して借用和音になることが多い

同主調以外のS諸和音は、原則として、1つだけで極小調を形成することができない
Ⅴ諸和音orⅠへの進行を必要とする
最終更新:2008年11月09日 17:43
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